JP4543251B2 - 蛍光体及び光源 - Google Patents

蛍光体及び光源 Download PDF

Info

Publication number
JP4543251B2
JP4543251B2 JP2004253312A JP2004253312A JP4543251B2 JP 4543251 B2 JP4543251 B2 JP 4543251B2 JP 2004253312 A JP2004253312 A JP 2004253312A JP 2004253312 A JP2004253312 A JP 2004253312A JP 4543251 B2 JP4543251 B2 JP 4543251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphor
light
emission
wavelength
emission intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004253312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006070109A (ja
Inventor
昌大 後藤
晶 永富
堅之 坂根
修次 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Electronics Materials Co Ltd
Original Assignee
Dowa Electronics Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dowa Electronics Materials Co Ltd filed Critical Dowa Electronics Materials Co Ltd
Priority to JP2004253312A priority Critical patent/JP4543251B2/ja
Publication of JP2006070109A publication Critical patent/JP2006070109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4543251B2 publication Critical patent/JP4543251B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、CRT、PDP、FED、ELなどのディスプレイ装置や、蛍光表示管、蛍光ランプなどの照明装置等に使用される蛍光体に関するものであり、特には、紫外・青色等の光により励起され、可視光または白色光を発光する蛍光体、および当該蛍光体を用いたLED、照明装置、ディスプレイ装置等の光源に関する。
現在、照明装置として用いられている放電式蛍光灯、白熱電球などは、水銀などの有害な物質が含まれている、寿命が短い、といった諸問題を抱えている。ところが近年になって青色や紫外に発光するLEDが次々と開発され、そのLEDから発生する紫外〜青色の光と紫外〜青色の波長域に励起帯を持つ蛍光体とを組み合わせることにより、当該蛍光体を白色に発光させ、その白色光を次世代の照明として利用できないかといった研究、開発が盛んに行われている。この白色LED照明は、熱の発生が少ないこと、半導体素子と蛍光体とから構成されているため、従来の白熱電球のように切れることがなく長寿命であること、水銀などの有害な物質が不要であることといった利点があり、理想的な照明装置である。
ここで、上述したLEDと蛍光体とを組み合わせて白色光を得るには、一般的に2つの方式が考えられている。一つは青色発光するLEDと、当該青色発光を受けて励起され黄色発光する蛍光体とを組み合わせ、この青色発光と黄色発光との組み合わせにより白色発光を得るものである。
もう一つは、近紫外・紫外発光するLEDと、当該近紫外・紫外発光を受けて励起され赤色(R)発光する蛍光体、緑色(G)発光する蛍光体、青色(B)発光する蛍光体、他とを組み合わせ、当該RGB他の光により白色発光を得るものである。このRGB他の光により白色発光を得る方法は、RGB他の蛍光体の組み合わせや混合比などにより、白色光以外にも任意の発光色を得ることが可能であり、照明装置としての応用範囲が広い。そして、当該用途に使用される蛍光体としては、赤色蛍光体であれば、例えば、YS:Eu、LaS:Eu、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn、(La,Mn,Sm)S・Ga:Euがあり、緑色蛍光体であれば、例えば、ZnS:Cu,Al、SrAl:Eu、BAM:Eu,Mnがあり、黄色蛍光体であれば、例えば、YAG:Ceがあり、青色蛍光体であれば、例えば、BAM:Eu、Sr(POCl:Eu、ZnS:Ag、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(POCl:Euがある。そして、これらのRGB他の蛍光体を、近紫外・紫外発光するLEDなどの発光部と組み合わせることにより、白色または所望の発色をおこなうLEDを始めとした、光源や照明装置を得ることが試みられている。
しかし、青色LEDと黄色蛍光体(YAG:Ce)の組み合わせによる白色LED照明については、可視光領域の長波長側の発光が不足してしまうため、若干青みを帯びた白色の発光となってしまい、電球のようなやや赤みを帯びた白色発光を得ることができない。
また、近紫外・紫外LEDとRGB他の蛍光体との組み合わせによる白色LED照明では、3色の蛍光体のうち赤色蛍光体が他の蛍光体に比べ長波長側の励起効率が悪く、発光効率が低いために、赤色蛍光体のみ混合割合を多くせざるを得ず、輝度を向上させる蛍光体が不足し高輝度の白色が得られない。更に、当該蛍光体の発光スペクトルがシャープであるため得られる光の演色性が悪いといった問題がある。
そのため最近では、長波長側に良好な励起を持ち、半値幅の広い発光ピークが得られるオキシ窒化物ガラス蛍光体(例えば、特許文献1参照)や、サイアロンを母体とする蛍光体(例えば、特許文献2、3参照)、シリコンナイトライド系などの窒素を含有した蛍光体(例えば、特許文献4、5参照)が報告されている。そして、当該窒素を含有した蛍光体は、酸化物系蛍光体などに比べ共有結合の割合が多くなるため、波長400nm以上の光においても良好な励起帯を持つといった特徴があり、白色LED用蛍光体として注目を集めている。
特開2001−214162号公報 特開2003−336059号公報 特開2003−124527号公報 特表2003−515655号公報 特開2003−277746号公報
また、上述した、発光部として青色または近紫外・紫外LEDを用い、当該発光部と蛍光体とを組み合わせて光源を作製する方法以外にも、発光部として紫外放電灯等を用い、当該紫外放電灯等と蛍光体とを組み合わせて光源を作製する方法もある。
本発明者らは、上述した様々な光源を作製し、その発光特性について研究を行った。すると、光源の中に、発光時間と伴に発光強度が低下したり、発光の色味が変化するものがあることを見出した。これら、発光強度の低下や発光の色味の変化は、いずれも当該光源を汎用的な用途に使用する上での障害となる。ここで、所定の発光時間経過後のLEDや紫外放電灯には、殆ど変化が見られないことから、発光強度の低下や発光の色味の変化の原因は、蛍光体の劣化にあるものと考えられた。そこで、本発明は、発光時間と伴に発光強度が低下したり、発光の色味が変化することのない蛍光体を提供することを目的とし、さらには当該蛍光体を用いた光源を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明者らは、上記蛍光体の劣化原因を究明した。その結果、上述した光源が発光する際、当該光源内に組み込まれたLEDや紫外放電灯を発光させるために注入される電流により発光部が発熱し、この発熱により蛍光体の温度も上昇する。すると、この蛍光体の温度上昇により蛍光体の発光強度が低下し、白色LEDの輝度の低下や、各蛍光体の発光強度比が崩れることにより色調が変化するといった問題が発生することが判明した。
本発明者らは、この解明結果に基づいて広い温度範囲において発光強度変化が小さな蛍光体を開発し、試験を行った。その結果、当該発光強度変化が所定範囲内であれば、発光時間と伴に発光強度が低下したり、発光の色味が変化する現象を抑えることができることが判明した。また、使用する各蛍光体の温度上昇による発光強度の低下率が同程度であれば、発光の色味の変化がさらに低く抑えることができることも判明した。
本発明は、以上の解明結果に基づくものである。
即ち、上述の課題を解決するための第1の構成は、
紫外から緑色の範囲内の励起光により励起され可視光を発光する蛍光体であって、
所定の励起光を照射された前記蛍光体の25℃における発光スペクトル中の最大ピークの相対強度の値を発光強度P25とし、
前記所定の励起光を照射された前記蛍光体の200℃における前記最大ピークの相対強度の値を発光強度P200としたとき、
(P25−P200)/P25≦0.25であることを特徴とする蛍光体である。
第2の構成は、
紫外から緑色の範囲内の励起光により励起され可視光を発光する蛍光体であって、
所定の励起光を照射された前記蛍光体の25℃における発光スペクトル中の最大ピークの相対強度の値を発光強度P25とし、
前記所定の励起光を照射された前記蛍光体の100℃における前記最大ピークの相対強度の値を発光強度P100としたとき、
(P25−P100)/P25≦0.10であることを特徴とする蛍光体である。
第3の構成は、
組成式MmAaBbOoNn:Z(但し、M元素はII価の価数をとる1種以上の元素であり、A元素はIII価の価数をとる1種以上の元素であり、B元素はIV価の価数をとる1種以上の元素であり、Oは酸素であり、Nは窒素であり、Z元素は付活剤であり、m>0、a>0、b>0、o≧0、n=2/3m+a+4/3b−2/3oである。)で表記されることを特徴とする第1または第2の構成に記載の蛍光体である。
第4の構成は、
前記M元素はMg、Ca、Sr、Ba、Znから選択される1種以上の元素であり、前記A元素はB(ホウ素)、Al、Gaから選択される1種以上の元素であり、前記B元素はSiおよび/またはGeであり、前記Z元素は希土類または遷移金属から選択される1種以上の元素であることを特徴とする第3の構成に記載の蛍光体である。
第5の構成は、
前記A元素はAlであり、B元素はSiであることを特徴とする第3または第4の構成に記載の蛍光体である。
第6の構成は、
前記M元素はCaであり、Z元素はEuであることを特徴とする第3から第5の構成のいずれかに記載の蛍光体である。
第7の構成は、
前記m、a、bの値がm=a=b=1であることを特徴とする第3から第6の構成のいずれかに記載の蛍光体である。
第8の構成は、
組成式CaAlSiN:Euで表記されることを特徴とする第1から第7の構成のいずれかに記載の蛍光体である。
第9の構成は、
前記m、a、bの値がm=1、a=2、4.0≦b<6.0であることを特徴とする第3から第6の構成のいずれかに記載の蛍光体である。
第10の構成は、
組成式CaAlSi:Euで表記されることを特徴とする第1から第6の構成のいずれか、または第9の構成に記載の蛍光体である。
第11の構成は、
前記蛍光体は、粉末状であることを特徴とする第1から第10の構成のいずれかに記載の蛍光体である。
第12の構成は、
前記蛍光体の平均粒度が、20μm以下、1μm以上であることを特徴とする第11の構成に記載の蛍光体である。
第13の構成は、
第1から第12の構成のいずれかに記載の蛍光体と、所定波長の光を発する発光部とを有し、前記所定波長の光の一部を励起源とし、前記蛍光体を前記所定波長と異なる波長で発光させることを特徴とする光源である。
第14の構成は、
前記所定波長とは、250nm〜550nmのいずれかの波長であることを特徴とする第13の構成に記載の光源である。
第15の構成は、
前記発光部がLEDであることを特徴とする第13または第14の構成に記載の光源である。
第1の構成に係る蛍光体は、前記蛍光体が25℃のときの発光強度をP25とし、200℃のときの発光強度をP200としたとき、(P25−P200)/P25≦0.25であることから、前記蛍光体の温度が200℃まで上昇しても、発光強度の低下が25%以内に留まるので、例えば、発光部として紫外放電灯等を用いた場合でも顕著な光強度の低下はなく、倉庫、廊下等に設置される光源に用いられる蛍光体として適したものである。
第2の構成に係る蛍光体は、前記蛍光体が25℃のときの発光強度をP25とし、100℃のときの発光強度をP100としたとき、(P25−P100)/P25≦0.10あることから、前記蛍光体の温度が100℃まで上昇しても、発光強度の低下が10%以内に留まるので、例えば、発光部としてLEDを用いた場合でも顕著な光の色味の変化はなく、事務所、居室等に設置される光源に用いられる蛍光体として適したものである。
組成式MmAaBbOoNn:Zで表記される、第3〜第12の構成のいずれかに記載された蛍光体は、耐熱性が高く発光部と伴に光源内に組み込まれて、当該発光部により加熱されても発光強度の低下が少なく、紫外放電灯やLED等と組み合わせて各種の光源を作製するのに適した蛍光体である。
第13〜第15の構成のいずれかに記載された光源は、発熱が少く、長寿命である上、長時間の使用においても顕著な光強度の低下がない、または、顕著な光の色味の変化が感じられない、優れた光源である。
(第1例の蛍光体)
上述した、(P25−P200)/P25≦0.25、(P25−P100)/P25≦0.10の特性を満たす第1例の蛍光体として、組成式MmAaBbOoNn:Zで表記される蛍光体について説明する。
組成式MmAaBbOoNn:Zと表記される蛍光体において、M元素はII価の価数をとる1種以上の元素であり、A元素はIII価の価数をとる1種以上の元素であり、B元素はIV価の価数をとる1種以上の元素である。Oは酸素であり、Nは窒素である。Z元素は、付活剤として作用する元素であって、希土類元素または遷移金属元素から選択される少なくとも1種以上の元素である。そして、当該組成を有している本発明に係る蛍光体は、広い温度範囲において高い発光強度を安定して得ることができる。
また、当該蛍光体が化学的に安定な構造をとると、当該構造中に、発光に寄与しない不純物相が生じにくくなるため、発光特性の低下を抑制でき好ましい構成である。ここで、当該蛍光体が化学的に安定な構造をとるためには、当該蛍光体を、上述した組成式MmAaBbOoNn:Zで表記したとき、m>0、a>0、b>0、o≧0、n=2/3m+a+4/3b−2/3oで表される構造であることが好ましい。
ここで、前記M元素は、Mg、Ca、Sr、Ba、Znから選択される1種以上の元素であり、前記A元素は、B(ホウ素)、Al、Gaから選択される1種以上の元素であり、前記B元素は、Siおよび/またはGeであり、前記Z元素は、希土類または遷移金属から選択される1種以上の元素であることが好ましい。
さらに、前記A元素がAlであり、B元素がSiであり、m=a=b=1であるとき、当該蛍光体は、一般式MAlSiOoNn:Z(但し、o≧0、n=3−2/3o)で表記されるが、当該第1例の蛍光体は、特に高効率で高輝度の発光を示す。
さらに加えて、上述した組成式MAlSiOoNn:Zにおいて、前記M元素がCaであり、Z元素がEuであり、o=0であるとき、当該蛍光体は、CaAlSiN:Euで表記されが、当該第1例の蛍光体は、特に高効率で高輝度の赤色発光を示し、優れた赤色蛍光体となる。
(第2例の蛍光体)
次に、(P25−P200)/P25≦0.25、(P25−P100)/P25≦0.10の特性を満たす第2例の蛍光体として、第1例と同様に、組成式MmAaBbOoNn:Zで表記される蛍光体について説明する。
第2例の蛍光体においても、第1例と同様に、M元素はII価の価数をとる1種以上の元素であり、A元素はIII価の価数をとる1種以上の元素であり、B元素はIV価の価数をとる1種以上の元素である。Oは酸素であり、Nは窒素であり、Z元素は希土類元素または遷移金属元素から選択される少なくとも1種以上の元素である。また、第1例と同様に、m>0、a>0、b>0、o≧0、n=2/3m+a+4/3b−2/3oで表される構造であることが好ましいが、第1例と異なり、m=1、a=2、4.0≦b<6.0であることが好ましい。
ここで、m=1、a=2、4.0≦b<6.0であるとき、当該蛍光体は、一般式MAlSibOoNn:Z(但し、o≧0、4.0≦b<6.0、n=8/3+4/3b−2/3o)で表記される第2例の蛍光体となり、この場合も特に高効率で高輝度の発光を示す蛍光体となる。当該蛍光体は、M元素の種類やO含有量を変化させることにより発光波長をシフトすることが可能であるため、白色LEDなどの照明装置を作製するにあたって蛍光体の発光波長の変更が要求される場合において、M元素の種類やOの量を変更することにより最適な発光色を得ることができる。
そして、上述した組成式MAlSibOoNn:Zにおいて、前記M元素がCaであり、Z元素がEuであり、b = 4、o=0であるとき、当該第2例の蛍光体は、CaAlSi:Euで表記される蛍光体となる。そして、この一般式CaAlSi:Euで表記される蛍光体は、特に高効率で高輝度の橙色発光を示し、優れた橙色蛍光体となる。
(第1例の蛍光体の製造方法)
上述した、組成式MmAaBbOoNn:Zにおいて酸素を含まない場合(即ちo=0)の製造方法の例として、組成式MmAaBbOoNn:ZにおけるM元素がCa、A元素がAl、B元素がSiであり、m=a=b=1、o=0で示される前記第1例の蛍光体であるCaAlSiN:Eu(但し、Eu/(Ca+Eu)モル比=0.015の場合)を例として説明する。
まず、原料としてCa、Al、Siの窒化物として、それぞれCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)を準備する。Eu原料としては、Eu(3N)を準備する。
これらの原料を、各元素のモル比がm=a=b=1となるように秤量し混合する。Caサイトの一部をEuで置換するため、実際には(Ca+Eu):Al:Si=1:1:1となるように秤量し混合する。当該混合は、乳鉢等を用いる通常の混合方法で良いが、窒素等の不活性雰囲気下のグロ−ブボックス内で操作することが便宜である。
当該混合を不活性雰囲気下のグロ−ブボックス内で操作することが便宜な理由は、当該操作を大気中おこなうと、上記原料の酸化や分解により母体構成元素中に含まれる酸素濃度の比率が崩れ、発光特性が低下する可能性がある上、製造された蛍光体の組成が、目的組成からずれてしまうことが考えられるためである。さらに、各原料元素の窒化物は水分の影響を受けやすいため、不活性ガスは水分を十分取り除いたものを使用するのが良い。各原料元素として窒化物原料を用いる場合、原料の分解を回避するため混合方式は乾式混合が好ましく、具体的には、ボ−ルミルや乳鉢等を用いる通常の乾式混合方法でよい。
混合が完了した原料を、焼成容器として窒化ホウ素製のるつぼに充填し、窒素等の不活性雰囲気中で焼成する。ここで、焼成温度は1000℃以上、好ましくは1400℃以上であればよい。保持時間は焼成温度が高いほど焼成が迅速に進むため短くできる。焼成温度が低くても、長時間保持することにより目的の発光特性を得ることができる。焼成時間が長いほど粒子成長が進み、粒子サイズが大きくなるためである、そこで目的の粒子サイズによって任意の焼成時間を設定すればよい。例えば1500℃で焼成する場合は、1500℃まで15℃/minの昇温速度で昇温した後、1500℃で3時間保持し焼成することが好ましい。
焼成が完了した後、1500℃から200℃まで1時間で冷却し、さらに室温まで冷却した後、乳鉢、ボ−ルミル等の粉砕手段を用いて所定(好ましくは1μm〜20μm)の平均粒径となるように粉砕し、組成式CaSiAlN:Eu(Eu/(Ca+Eu)モル比=0.015)の蛍光体を製造することができる。
尚、Euからの酸素により、生成物の組成中に微量の酸素が存在することが考えられるが、通常の場合であれば無視することができる。
Eu/(Ca+Eu)モル比の設定値を変更したい場合は、各原料の仕込み時の配合量を所定の組成式に合わせることで、他は、上述した製造方法と同様の方法により所定の組成の蛍光体を製造することができる。
また、上述した原料として窒化物を用いて製造する方法の他に、焼成中に分解することで実質的に窒化物となるイミドのような化合物を用いて製造するイミド法、原料金属を直接窒化して合成する直接窒化法、原料の酸化物とカーボンとを加えて焼成することで酸化物を窒化させて合成する還元窒化法、その他、窒素を含む有機金属化合物を原料として製造する方法、などを用いても製造することができる。また、これらの製法は、以降に説明する窒素を含んだ蛍光体の製造方法としても適用することができる。
次に、組成式MmAaBbOoNn:Zにおいて酸素を含む場合(即ちo≠0)の製造方法の例として、M元素がCa、A元素がAl、B元素がSiであり、m=a=b=1、o=0.5であるCaAlSiO0.52.67:Eu(但し、Eu/(Ca+Eu)モル比=0.015の場合)の製造方法について説明する。
まず、原料としてCa、Al、Siの窒化物として、それぞれCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)を、またO原料としてCaO(2N)を準備する。ここで、O原料としては、AlやSiOなどを使用してもよい。Eu原料としては、Eu(3N)を準備する。
これらの原料を、m=a=b=1、o=0.5となるように秤量し混合する。Caサイトの一部をEuで置換するため、実際には(Ca+Eu):Al:Si=1:1:1となるように秤量し混合する。また、o=0.5を与えるOの量は、例えばOを供給する原料としてCaOを使用した場合は、CaとCaOとの添加割合の制御により調整する。即ち、ねらいの組成であるCaAlSiO0.52.67:Eu(Eu/(Ca+Eu)モル比=0.015)となるようにするためには、各原料をCa:Eu:CaO:AlN:Si=(0.985−0.50)/3:0.015/2:0.50:1:1/3となるように秤量し混合すればよい。Oを供給する原料としてAlを使用した場合は、AlとAlNとの添加割合によって、また、Oを供給する原料としてSiOを使用した場合は、SiOとSiの添加割合によってOの量を調整すればよい。当該混合は、乳鉢等を用いる通常の混合方法で良いが、窒素等の不活性雰囲気下のグロ−ブボックス内で操作することが便宜である。
当該秤量・混合は、不活性雰囲気下のグロ−ブボックス内での操作が便宜である。各原料元素の窒化物は水分の影響を受けやすいため、不活性ガスは水分を十分取り除いたものを使用するのが良い。各原料元素として窒化物原料を用いる場合、原料の分解を回避するため混合方式は乾式混合が好ましく、ボ−ルミルや乳鉢等を用いる通常の乾式混合方法でよい。
混合が完了した原料をるつぼに入れ、窒素等の不活性雰囲気中で1000℃以上、好ましくは1400℃以上、さらに好ましくは1500℃で3時間保持して焼成する。保持時間は焼結温度が高いほど焼結が迅速に進むため短縮出来る。一方、焼結温度が低い場合でも、当該温度を長時間保持することにより目的の発光特性を得ることが出来る。しかし、焼結時間が長いほど粒子成長が進み、粒子サイズが大きくなるため、目的とする粒子サイズに応じて焼結時間を設定すればよい。
使用するるつぼ材質はBN(窒化ホウ素)、アルミナ、カ−ボン、窒化珪素、窒化アルミニウム、サイアロン、SiCなどの不活性雰囲気中で使用可能な材質が好ましく、かつるつぼの純度は高純度のものが好ましい。中でも、高純度のBN(窒化ホウ素)製のるつぼを用いると、るつぼからの不純物混入を回避することができ好ましい。焼成が完了した後、焼成物をるつぼから取り出し、乳鉢、ボ−ルミル等の粉砕手段を用いて、所定の平均粒径となるように粉砕して組成式CaAlSiO0.52.67:Euで示される蛍光体を製造することができる。ただし、CaサイトをEuで置換するために、Euを添加していることから、Caから蛍光体に取り込まれるはずであった窒素の一部が、Euからの酸素で置き換わり、生成物の組成はCaAlSiO0.5232.66:Euとなることから酸素と窒素の組成には、微細なずれが生じることが考えられるが、通常の場合であれば無視することができる。
(第2例の蛍光体の製造方法)
次に、組成式CaAlSi:Eu(但し、Eu/(Ca+Eu)モル比=0.03の場合)にて示される蛍光体で酸素を含まないもの(o=0)を例として、前記第2例の蛍光体の製造方法を説明する。
まず、原料としてCa、Al、Siの窒化物として、それぞれCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)を準備する。Eu原料としては、Eu(3N)を準備する。
これらの原料を、各元素のモル比が、m:a:b=1:2:4となるように秤量し混合する。Caサイトの一部をEuで置換するため、実際には(Ca+Eu):Al:Si=1:2:4となるように秤量し混合する。この後の工程は、上述した第1例の蛍光体(酸素を含まないもの)の製造方法と同様に行えばよいが、焼成温度は1800℃が好ましい。
さらに、組成式CaAlSi0.57.67:Eu(但し、Eu/(Ca+Eu)モル比=0.03の場合)にて示される蛍光体で酸素を含むもの(o≠0)を例として、前記第2例の蛍光体の製造方法を説明する。
まず、原料としてCa、Al、Siの窒化物として、それぞれCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)を、またO原料としてCaO(2N)を準備する。ここで、O原料としては、AlやSiOなどを使用してもよい。Eu原料としては、Eu(3N)を準備する。
これらの原料を、各元素のモル比が、m:a:b=1:2:4となるように秤量し混合する。Caサイトの一部をEuで置換するため、実際には(Ca+Eu):Al:Si=1:2:4となるように秤量し混合する。また、o=0.5を与えるOの量は、例えばOを供給する原料としてCaOを使用した場合は、CaとCaOとの添加割合の制御により調整する。即ち、ねらいの組成であるCaAlSi0.57.67:Eu(Eu/(Ca+Eu)モル比=0.03)となるようにするためには、各原料をCa:Eu:CaO:AlN:Si=(0.97−0.50)/3:0.03/2:0.50:2:4/3となるように秤量し混合すればよい。Oを供給する原料としてAlを使用した場合は、AlとAlNとの添加割合によって、また、Oを供給する原料としてSiOを使用した場合は、SiOとSiの添加割合によってOの量を調整すればよい。当該混合は、乳鉢等を用いる通常の混合方法で良いが、窒素等の不活性雰囲気下のグロ−ブボックス内で操作することが便宜である。この後の工程は、上述した第1例の蛍光体(酸素を含むもの)の製造方法と同様に行えばよいが、焼成温度は1800℃が好ましい。
(本発明に係る蛍光体の粒径)
上述した、第1例および第2例の蛍光体とも、塗布または充填の容易さを考慮して粉状体とされるが、当該蛍光体の粉体の平均粒径が20μm以下であることが好ましい。これは、蛍光体の粉体において発光は主に粒子表面で起こると考えられるため、平均粒径が20μm以下であれば、粉体単位重量あたりの表面積を確保でき、輝度の低下を回避できるからである。また、平均粒径が20μm以下であれば、当該蛍光体の粉体をペ−スト状とし、発光体素子等に塗布した場合にも当該蛍光体の粉体の塗布密度を高めることができ、この観点からも輝度の低下を回避することができる。一方、本発明者らの検討によると、詳細な理由は不明であるが、蛍光体粉末の発光効率の観点から、当該蛍光体の粉体の平均粒径が1μmより大きいことが好ましいことも判明した。以上のことより、本発明に係る蛍光体の粉体の平均粒径は、1μm以上20μm以下であることが好ましい。
(本発明に係る蛍光体の発光強度変化の測定)
本発明に係る蛍光体の温度T℃におけるの発光強度Pおよび当該発光強度の変化の測定について説明する。
当該発光強度Pとは、当該蛍光体を25℃の環境に置き、後述する所定波長の励起光を照射した際に、当該蛍光体が発する光のスペクトルを測定する。当該測定スペクトル中で最大の強度を有するピークを最大ピークと定め、そのピークの相対強度の値をP25とする。次に、当該蛍光体をT℃の環境に置き、25℃測定の時に照射したものと同様の励起光を照射し、当該蛍光体が発する光のスペクトルを測定する。当該測定スペクトル中において、25℃測定の時に最大ピークと定めたピークに相当するピークの相対強度を求め、その値をPとする。このようにして求められたP25と、Pとから(P25−P)/P25を算出する。
照射する励起光は、波長250nm〜550nmの範囲に置いて、所定の波長を必要に応じ、必要点数定めれば良い。励起光の波長域を定めるポイントとしては、当該蛍光体に、励起光源として組み合わされる紫外放電灯、LED等の発光波長領域に合わせることが好ましい。
当該波長範囲の励起光における測定波長の点数は、2点以上であることが好ましい。
当該測定を行ったところ、上述した第1例および第2例の蛍光体とも、(P25−P200)/P25≦0.25であり、且つ、(P25−P100)/P25≦0.10であることが判明した。
(本発明に係る蛍光体を用いた光源の作製)
上述の製造方法により製造した本発明に係る蛍光体を、公知の方法により発光部と組み合わせて光源を作製した。発光部としては近紫外・紫外LEDおよび紫外放電灯を用いた。当該発光波長域は、光源として用いられる蛍光体の励起光として適しているからである。
当該光源の作製後、点灯試験を行って当該光源の発光強度の低下や発光の色味の変化が確認できるか否かを観察した。
その結果、発光部として紫外放電灯を用いた光源の場合、発光時間と伴に発光強度が低下する現象は観察されなかった。また、発光部として近紫外・紫外LEDを用いた光源の場合、発光時間と伴に発光の色味の変化する現象はほとんど観察されなかった。特に、上述の第1例および第2例の蛍光体を併せて使用した場合は、発光の色味の変化がさらに低く抑えられることも判明した。勿論、第1例および/または第2例の蛍光体と混合して用いられる他色の蛍光体においても、(P25−P200)/P25、や(P25−P100)/P25の値が、第1例、第2例の蛍光体のそれと近いものを用いることが好ましい。
以下、実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
市販のCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)、Eu(3N)を準備し、各元素のモル比がCa:Al:Si:Eu=0.985:1:1:0.015となるように各原料を秤量し、窒素雰囲気下のグロ−ブボックス中において乳鉢を用いて混合した。混合した原料を窒化ホウ素製のるつぼに充填し、窒素雰囲気中で1500℃まで15℃/min.の昇温速度で昇温し、1500℃で3時間保持し焼成した後、1500℃から200℃まで1時間で冷却し、さらに室温まで冷却して組成式Ca0.985SiAlN:Eu0.015の蛍光体を得た。得られた蛍光体を、乳鉢を用いて粉砕して作製した粉体の平均粒径は4.65μmであった。
得られた蛍光体について、励起光源に波長380nmの近紫外光および波長460nmの青色光を使用し、25、50、100、150、200℃の各温度において発光スペクトルを測定した。各温度における蛍光体の発光スペクトルは、蛍光体粉末をガラス面を有する金属製の試料ホルダー中に封入し、試料ホルダーを後部からヒーターにより加熱して試料温度を目的の測定温度に調節した後、大気中において分光光度計により測定した。当該スペクトルの測定結果から最大ピークを求め、そのピーク値の相対強度を表1および表2に示した。尚、波長380nmで励起した場合を表1、波長460nmで励起した場合を表2に記載した。
また、25℃における発光強度P25からT℃における発光強度Pへの変化の割合(100×(P25−P)/P25)についても表1および表2に示した。
さらに、当該発光スペクトルの内、25、100、200℃における測定結果であって励起光を波長380nmとしたときの発光スペクトルを図3に、同様に励起光を波長460nmとしたときの発光スペクトルを図4に示す。図3、4はいずれも横軸に光の波長(nm)をとり、縦軸に相対発光強度をとったグラフである。尚、図3に係るグラフの縦軸の相対発光強度は、P25を1.00として規格化したものである。同様に、図4に係るグラフの縦軸の相対発光強度も、P25を1.00として規格化したものである。尚、図3、4において25℃の発光スペクトルを実線で、100℃の発光スペクトルを1点鎖線で、200℃の発光スペクトルを破線で示す。
(実施例2)
市販のCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)、Eu(3N)を準備し、各元素のモル比がCa:Al:Si:Eu=0.97:2:4:0.03となるように各原料を秤量し、窒素雰囲気下のグロ−ブボックス中において乳鉢を用いて混合した。混合した原料を窒化ホウ素製のるつぼに充填し、窒素雰囲気中で1800℃まで15℃/min.の昇温速度で昇温し、1800℃で3時間保持し焼成した後、1800℃から200℃まで1時間で冷却し、さらに室温まで冷却して組成式CaSiAl:Eu0.03の蛍光体を得た。得られた蛍光体を、乳鉢を用いて粉砕して作製した粉体の平均粒径は5.23μmであった。
得られた蛍光体について、実施例1と同様にして、励起光源に波長380nmの近紫外光および波長460nmの青色光を使用し、25、50、100、150、200℃の各温度において発光スペクトルを測定した。当該測定結果を実施例1と同様に、表1、2および図5、6に示す。尚、図5、6において25℃の発光スペクトルを実線で、100℃の発光スペクトルを1点鎖線で、200℃の発光スペクトルを破線で示す。
(比較例1)
比較例1においては、特許文献4、5に記載されているCaSi:Eu蛍光体
を比較例に係る試料として製造した。
市販のCa(2N)、AlN(3N)、Si(3N)、Eu(3N)を準備し、それぞれ、Ca、Si、Euの配合比が、Ca:Si:Eu=1.97:5:0.03のモル比となるように秤量した。秤量後の原料を窒素雰囲気下のグローブボックス中において乳鉢混合したが、この際、原料が余分な酸化を受けないよう十分注意した。混合した原料を窒化ホウ素製るつぼに充填し、原料が酸化を受けないよう、且つ、原料中の酸素が完全に除去されるよう注意しながら、窒素中において1500℃で3時間焼成を行い実施例1と同様に冷却し、組成式Ca1.97Si:Eu0.03の蛍光体を得た。得られた蛍光体を、乳鉢を用いて粉砕して作製した粉体の平均粒径は4.77μmであった。
得られた蛍光体について、実施例1と同様にして、励起光源に波長380nmの近紫外光および波長460nmの青色光を使用し、25、50、100、150、200℃の各温度において発光スペクトルを測定した。当該測定結果を実施例1と同様に、表1、2および図7、8に示す。尚、図7、8において25℃の発光スペクトルを実線で、100℃の発光スペクトルを1点鎖線で、200℃の発光スペクトルを破線で示す。
Figure 0004543251
Figure 0004543251
(実施例1、2および比較例1の対比)
実施例1、2および比較例1の対比を行うために、表1のデータより横軸に蛍光体の温度、縦軸に蛍光体の相対発光強度をとったグラフを作成し、実施例1のデータを実線で、実施例2のデータを1点鎖線で、比較例1のデータを2点鎖線で示し図1とした。同様に、表2のデータより横軸に蛍光体の温度、縦軸に蛍光体の相対発光強度をとったグラフを作成し、実施例1のデータを実線で、実施例2のデータを1点鎖線で、比較例1のデータを2点鎖線で示し図2とした。
表1および図1から明らかなように、実施例1に係る蛍光体を波長380nmの近紫外光により励起させたときは、25℃から100℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は7.4%、25℃から200℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は22.2%であった。
一方、実施例2に係る蛍光体のときは、25℃から100℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は9.9%、25℃から200℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は24.3%であった。
これに対し、比較例1に係る蛍光体のときは、25℃から100℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は23.7%、25℃から200℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は70.9%と発光強度が著しく低下する結果となった。
励起波長を460nmの青色光に変更したときも同様で、実施例1に係る蛍光体を25℃から100℃に温度を上昇させたときの発光強度の低下率は8.3%、25℃から200℃に温度を上昇させたときの発光強度の低下率は23.3%であった。
一方、実施例2に係る蛍光体のときは、25℃から100℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は9.8%、25℃から200℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は23.6%であった。
これに対し、比較例1に係る蛍光体を25℃から100℃に温度を上昇させたときの発光強度の低下率は23.8%、25℃から200℃に温度を上昇させた場合の発光強度の低下率は71.0%と発光強度が著しく低下する結果となった。
以上の結果から、本発明に係る蛍光体は従来の蛍光体と比べて、広い温度範囲において安定した発光強度を示すことが判明した。さらに、実際のLED使用時の温度に近いと思われる100℃付近において、本発明に係る蛍光体は特に高い発光強度の維持率を示し、従来の蛍光体と比べて高い発光強度を示すことが判明した。
以上のことより、実施例1および2に係る蛍光体は、発光部の発熱などにより蛍光体の温度が上昇した場合においても蛍光体の輝度の低下が少ないため、当該蛍光体を使用して作製した白色LEDにおいて大電流を注入しても高輝度で色調の変化の少ない発光を得ることができることから、白色LEDをはじめとする照明装置に適していると考えられる。また、実施例1および2に係る蛍光体は、それぞれの蛍光体の温度上昇による発光強度の低下率が同程度であるため併せて使用し、第1例および第2例の蛍光体と混合して用いられる他色の蛍光体においても、(P25−P200)/P25、や(P25−P100)/P25の値が、第1例、第2例の蛍光体のそれと近いものを用いることで温度上昇による発光の色味の変化をさらに低く抑えることができる。
各測定温度における蛍光体の発光強度を示す図である。 各測定温度における蛍光体の発光強度を示す図である。 実施例1に係る蛍光体へ波長380nmの励起光を照射したときの発光スペクトルを示す図である。 実施例1に係る蛍光体へ波長460nmの励起光を照射したときの発光スペクトルを示す図である。 実施例2に係る蛍光体へ波長380nmの励起光を照射したときの発光スペクトルを示す図である。 実施例2に係る蛍光体へ波長460nmの励起光を照射したときの発光スペクトルを示す図である。 比較例1に係る蛍光体へ波長380nmの励起光を照射したときの発光スペクトルを示す図である。 比較例1に係る蛍光体へ波長460nmの励起光を照射したときの発光スペクトルを示す図である。

Claims (7)

  1. 組成式CaAl Si :Euで表記され、紫外から緑色の範囲内の励起光により励起され可視光を発光する蛍光体であって、
    所定の励起光を照射された前記蛍光体の25℃における発光スペクトル中の最大ピークの相対強度の値を発光強度P25とし、
    前記所定の励起光を照射された前記蛍光体の200℃における前記最大ピークの相対強度の値を発光強度P200としたとき、
    (P25−P200)/P25≦0.25であることを特徴とする蛍光体。
  2. 組成式CaAl Si :Euで表記され、紫外から緑色の範囲内の励起光により励起され可視光を発光する蛍光体であって、
    所定の励起光を照射された前記蛍光体の25℃における発光スペクトル中の最大ピークの相対強度の値を発光強度P25とし、
    前記所定の励起光を照射された前記蛍光体の100℃における前記最大ピークの相対強度の値を発光強度P100としたとき、
    (P25−P100)/P25≦0.10であることを特徴とする蛍光体。
  3. 前記蛍光体は、粉末状であることを特徴とする請求項1または2に記載の蛍光体。
  4. 前記蛍光体の平均粒度が、20μm以下、1μm以上であることを特徴とする請求項3に記載の蛍光体。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の蛍光体と、所定波長の光を発する発光部とを有し、前記所定波長の光の一部を励起源とし、前記蛍光体を前記所定波長と異なる波長で発光させることを特徴とする光源。
  6. 前記所定波長とは、250nm〜550nmのいずれかの波長であることを特徴とする請求項5に記載の光源。
  7. 前記発光部がLEDであることを特徴とする請求項5または6に記載の光源。
JP2004253312A 2004-08-31 2004-08-31 蛍光体及び光源 Expired - Fee Related JP4543251B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004253312A JP4543251B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 蛍光体及び光源

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004253312A JP4543251B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 蛍光体及び光源

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006070109A JP2006070109A (ja) 2006-03-16
JP4543251B2 true JP4543251B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=36151075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004253312A Expired - Fee Related JP4543251B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 蛍光体及び光源

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4543251B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013102222A1 (en) * 2011-12-30 2013-07-04 Intematix Corporation Nitride phosphors with interstitial cations for charge balance
US8597545B1 (en) 2012-07-18 2013-12-03 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based calcium-stabilized phosphors
US8663502B2 (en) 2011-12-30 2014-03-04 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based phosphors

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3837588B2 (ja) 2003-11-26 2006-10-25 独立行政法人物質・材料研究機構 蛍光体と蛍光体を用いた発光器具
JP4568894B2 (ja) 2003-11-28 2010-10-27 Dowaエレクトロニクス株式会社 複合導体および超電導機器システム
JP3931239B2 (ja) 2004-02-18 2007-06-13 独立行政法人物質・材料研究機構 発光素子及び照明器具
JP4511849B2 (ja) 2004-02-27 2010-07-28 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体およびその製造方法、光源、並びにled
JP4524468B2 (ja) 2004-05-14 2010-08-18 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体とその製造方法および当該蛍光体を用いた光源並びにled
JP4491585B2 (ja) 2004-05-28 2010-06-30 Dowaエレクトロニクス株式会社 金属ペーストの製造方法
JP4414821B2 (ja) 2004-06-25 2010-02-10 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体並びに光源およびled
JP4511885B2 (ja) 2004-07-09 2010-07-28 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体及びled並びに光源
US7476337B2 (en) 2004-07-28 2009-01-13 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Phosphor and manufacturing method for the same, and light source
US7138756B2 (en) 2004-08-02 2006-11-21 Dowa Mining Co., Ltd. Phosphor for electron beam excitation and color display device using the same
JP4933739B2 (ja) 2004-08-02 2012-05-16 Dowaホールディングス株式会社 電子線励起用の蛍光体および蛍光体膜、並びにそれらを用いたカラー表示装置
JP4524470B2 (ja) 2004-08-20 2010-08-18 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体およびその製造方法、並びに当該蛍光体を用いた光源
US7476338B2 (en) 2004-08-27 2009-01-13 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Phosphor and manufacturing method for the same, and light source
JP4543250B2 (ja) 2004-08-27 2010-09-15 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体混合物および発光装置
JP4543253B2 (ja) 2004-10-28 2010-09-15 Dowaエレクトロニクス株式会社 蛍光体混合物および発光装置
JP4892193B2 (ja) 2005-03-01 2012-03-07 Dowaホールディングス株式会社 蛍光体混合物および発光装置
US7524437B2 (en) 2005-03-04 2009-04-28 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Phosphor and manufacturing method of the same, and light emitting device using the phosphor
WO2006098450A1 (ja) 2005-03-18 2006-09-21 Mitsubishi Chemical Corporation 発光装置、白色発光装置、照明装置及び画像表示装置
US7443094B2 (en) 2005-03-31 2008-10-28 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Phosphor and manufacturing method of the same, and light emitting device using the phosphor
US7445730B2 (en) 2005-03-31 2008-11-04 Dowa Electronics Materials Co., Ltd. Phosphor and manufacturing method of the same, and light emitting device using the phosphor
JP4975269B2 (ja) 2005-04-28 2012-07-11 Dowaホールディングス株式会社 蛍光体およびその製造方法、並びに当該蛍光体を用いた発光装置
US8206611B2 (en) 2005-05-24 2012-06-26 Mitsubishi Chemical Corporation Phosphor and use thereof
JP5517400B2 (ja) * 2006-07-11 2014-06-11 日本碍子株式会社 青色発光窒化アルミニウム材料及びその製造方法
JP5833918B2 (ja) * 2009-02-26 2015-12-16 日亜化学工業株式会社 蛍光体及びその製造方法並びにこれを用いた発光装置
CN105885839B (zh) * 2012-07-18 2019-10-11 英特曼帝克司公司 基于氮化物的发红光磷光体及含该磷光体的白光照明源
DE102013100429B4 (de) 2013-01-16 2023-12-07 Osram Gmbh Verfahren zur Herstellung eines pulverförmigen Precursormaterials und Verwendung eines mit dem Verfahren hergestellten pulverförmigen Precursormaterials
CN104194782A (zh) * 2014-09-04 2014-12-10 浙江师范大学 一种荧光粉的制备方法
CN104327854B (zh) * 2014-11-11 2016-05-18 河北利福化工科技有限公司 一种红色发光荧光粉及其制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003124527A (ja) * 2001-07-16 2003-04-25 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2003203504A (ja) * 2001-09-20 2003-07-18 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2003206481A (ja) * 2001-09-25 2003-07-22 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2005235934A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 National Institute For Materials Science 発光素子及び照明器具

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003124527A (ja) * 2001-07-16 2003-04-25 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2003203504A (ja) * 2001-09-20 2003-07-18 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2003206481A (ja) * 2001-09-25 2003-07-22 Patent Treuhand Ges Elektr Gluehlamp Mbh 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2005235934A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 National Institute For Materials Science 発光素子及び照明器具

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013102222A1 (en) * 2011-12-30 2013-07-04 Intematix Corporation Nitride phosphors with interstitial cations for charge balance
US8663502B2 (en) 2011-12-30 2014-03-04 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based phosphors
US8951441B2 (en) 2011-12-30 2015-02-10 Intematix Corporation Nitride phosphors with interstitial cations for charge balance
US9422472B2 (en) 2011-12-30 2016-08-23 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based phosphors
CN104105660B (zh) * 2011-12-30 2016-08-24 英特美光电(苏州)有限公司 含有用于电荷平衡的间隙阳离子的氮化物磷光体
US9695357B2 (en) 2011-12-30 2017-07-04 Intematix Corporation Nitride phosphors with interstitial cations for charge balance
US8597545B1 (en) 2012-07-18 2013-12-03 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based calcium-stabilized phosphors
US9260659B2 (en) 2012-07-18 2016-02-16 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based calcium-stablized phosphors
US10174246B2 (en) 2012-07-18 2019-01-08 Intematix Corporation Red-emitting nitride-based calcium-stabilized phosphors

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006070109A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4543251B2 (ja) 蛍光体及び光源
JP4511885B2 (ja) 蛍光体及びled並びに光源
JP5016187B2 (ja) 窒化物蛍光体、窒化物蛍光体の製造方法、並びに上記窒化物蛍光体を用いた光源及びled
JP4414821B2 (ja) 蛍光体並びに光源およびled
JP4729278B2 (ja) 蛍光体及び発光装置
JP4511849B2 (ja) 蛍光体およびその製造方法、光源、並びにled
JP4543250B2 (ja) 蛍光体混合物および発光装置
JP4524468B2 (ja) 蛍光体とその製造方法および当該蛍光体を用いた光源並びにled
JP4524470B2 (ja) 蛍光体およびその製造方法、並びに当該蛍光体を用いた光源
JP4422653B2 (ja) 蛍光体およびその製造方法、並びに光源
JP4207489B2 (ja) α−サイアロン蛍光体
JP2006063214A (ja) 蛍光体及びその製造方法並びに光源
JP5140061B2 (ja) 蛍光体およびその製造方法、並びに光源
JP2006282872A (ja) 窒化物蛍光体または酸窒化物蛍光体、及びその製造方法、並びに当該蛍光体を用いた発光装置
WO2006003961A1 (ja) 蛍光体と発光器具
WO2005033247A1 (ja) 酸窒化物蛍光体と発光器具
JP5378644B2 (ja) 窒化物蛍光体または酸窒化物蛍光体の製造方法
JP4356563B2 (ja) 酸窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体の製造方法及び白色発光素子
JP5394903B2 (ja) 蛍光体及びその製造方法並びに光源
JP2007137946A (ja) 蛍光体、並びにそれを用いた発光装置、画像表示装置及び照明装置
JP2008024852A (ja) 蛍光体の製造方法
JP4415065B1 (ja) 蛍光体及びその発光波長のシフト方法、並びに光源およびled
JP2010265463A (ja) 窒化物蛍光体、窒化物蛍光体の製造方法、並びに上記窒化物蛍光体を用いた光源及びled
JP2015189789A (ja) 蛍光体、蛍光体含有組成物、発光装置、画像表示装置及び照明装置
JP2009256681A (ja) 白色led

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070615

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100614

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4543251

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees