JP4542788B2 - 園芸作物の処理用農薬粒状組成物及びその施用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、園芸作物(野菜を包含する)に、特に育苗箱で生育される園芸作物に施用する新規な農薬粒状組成物、ならびにその施用方法に関する。
現在、農薬製剤としては、粒剤、粉剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤、粒状水和剤、マイクロカプセル製剤等が広く知られている。
これら各種製剤の中で、粒剤は水稲ならびに園芸作物の病害虫防除及び雑草防除に広く用いられている。一般的な粒剤は、円柱状の細粒の粒子形態をもつものであり、粒径が1mm程度である。粒剤を園芸作物に施用する場合は、作物の苗を育苗するべき育苗箱の培土表面に対して、苗を移植する前日から当日の時点で粒剤を散布する方法、苗を移植するべき植え穴中に粒剤を散布する方法、苗を生育させる土壌に粒剤を混和する方法、及び苗の移植後に、植えた苗株の側方の側条に散布する方法が知られている。
これらの粒剤の散布方法の中で、作物の苗を生育させる育苗箱に粒剤を散布する方法は、移植された苗がすでに繁茂した状態で散布する場合には、苗の葉に粒剤が付着したり、また苗の株元への散布が困難であるため育苗箱の外にこぼれ落ちる問題がある。また、苗の移植前日もしくは移植当日は、一般的に移植の準備等で繁忙であり、それらの日に粒剤を散布する薬剤散布の仕事は更なる作業量の増大に繋がっていた。
これらの問題点を解決する1つの手法として、育苗箱内で育苗に用いる土壌に予じめ粒剤を混和する方法が知られているが、粒剤と土壌の均一な混和は難しく、即ち育苗箱内の培土中で薬剤が偏析する。このため、所定の農薬効果が得られなかったり、逆に培土内で部分的に薬剤が多くなり苗に薬害が生じる場合がある。
一方、園芸作物の種子の播種と同時に農薬粒剤散布した時に起る薬害を回避し、更に残効性を付与する技術として、農薬粒剤の表面に樹脂等を被覆して農薬成分の放出を徐放化することが知られている。例えば、ポリ乳酸よりなる被覆を設けた生分解性徐放製剤(特許文献1:特開平9−137049号公報)、脂肪族ポリエステル結合を有する生分解性ポリマーよりなる被覆を設けた徐放性農薬製剤(特許文献2:特開平5−85902号公報)の技術が開示されているが、これらの技術の被覆粒剤は水田移植後の水稲用に用いられる製剤であるので、園芸作物の種子の播種と同時に施用される粒剤に応用された例はない。
又、農薬散布作業の労力の低減、及び農薬散布量の低減が叫ばれている昨今、作物に対して農薬有効成分を無駄なく高い施用効率で散布し、環境中への放出量を最小限に抑える手段が必要とされている。
例えば、農薬粒剤の1粒あたりの重量が5mg〜150mgであり且つ粒径が1.5mm〜2.5mmの範囲の粒度分布をもつほぼ円柱形またはほぼ球形の粒から成る農薬粒剤を、水田に稲苗の移植と同時に、稲株の側条に稲1株当たりに1〜30粒の割合で散布する技術が開示されている(特許文献3:特開平11−49603号公報、請求項1および2ならびに実施例1〜3参照)。
この特許文献3の従来技術は、水田への稲苗の移植と同時に水田の稲株の側条に数粒の粒剤を散布することにより、水田への粒剤の均一散布の場合に比べて、散布薬量の低減を図ることを目的とするものである。ここでの技術は、園芸作物の種子の播種と同時に施用されるべき農薬粒剤に応用されることを示唆するものではない。
又、野菜のコート種子と同程度の粒径を1mm〜5mmの粒径範囲で有する農薬粒剤を、該コート種子と混合し、播種と同時にその農薬粒剤を散布する技術が開示されている(特許文献4:特開平8−37818号公報、請求項1および[0004]の記載、参照)。ここでの特許文献4の従来技術によると、野菜のコート種子の播種と同時に農薬の施用が可能であるため作業労力の低減に繋がるが、育苗箱に種子を播種及び農薬粒剤を定量的に施用するには難しい問題がある。
また、イミダクロプリド(殺虫剤)の粒剤の一例として商品名「アドマイヤー1粒剤」の粒剤は、円柱状細粒の粒子形態のものであり、それの短径が0.8mmで長径が2mm〜3mm程度の細粒を主に含み且つ短径1mm以下の細粒の若干量と短径5mm程度の細粒の若干量も含有する。アドマイヤー1粒剤は、スイカ等の園芸作物の苗を移植するべき植え穴に一定の重量で施用できることが知られる(非特許文献1:クミアイ農薬総覧2003、pp.30〜31、JA全農肥料農薬部 農薬技術普及課、編集)。アドマイヤー1粒剤を、通常の施用法と違って、園芸作物の種子を播種すべき播種穴に播種と同時に施用する場合には、発芽種子から生育した苗に著しい薬害が生ずることが試験から認められた。
さらに、多数のポットの集合体として成型されたセルトレイに各セル(ポット)に養土を入れ、各セル内の養土に播種穴をあけ、その播種穴に園芸作物の種子を播種し、覆土し、種子を発芽させ、苗を育成する方法が知られる(特許文献5:特開平11−332384号公報および特許文献6:特開2003−79248号公報)。
特開平9−137049号公報 特開平5−85902号公報 特開平11−49603号公報 特開平8−37818号公報 特開平11−332384号公報 特開2003−79248号公報 クミアイ農薬総覧2003、pp.30〜31、JA全農肥料農薬部 農薬技術普及課、編集
本発明の目的は、園芸作物、に特にセルトレイで育苗される園芸作物に対して、特別な散布装置を必要とせず、省力的に施用できて且つ、農薬有効成分を高い施用効率で施用することができて農薬施用量を節減することが可能であり、しかも種子の播種と同時に施用しても薬害を回避することのできる新規な農薬粒状組成物及びその施用方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために、農薬粒状組成物を構成する粒(粒剤)の物理的形状と、その施用方法について鋭意研究した。その結果、農薬粒剤の粒を、角が全くまたは殆んどない曲面だけで構成された丸い粒子形態をもつ粒の形に成形し、しかも従来の農薬粒剤の一般的な粒径が0.3mm〜1.7mmであるのに比べて大きく、各個の粒が2mm〜10mmの範囲内で同じ均一の値の短径をもつように且つ各個の均一の粒が同じ均一な重量をもつように丸い粒子形態で大型の粒を選択して成る農薬粒状組成物を調製し、使用できる時には、園芸作物の栽培用育苗箱のセルトレイに播種される作物種子を入れる播種穴に対して施用すべき農薬粒状組成物の粒の粒数を小さく加減できること、及び農薬活性成分の1穴あたり施用量を一定量に制御するのが容易であること、さらに園芸作物の育苗箱に播種と同時に農薬粒剤を施用することが容易にでき且つ農薬による薬害を発生しないもしくは極力低減できることを見出した。かくして本発明の新規な農薬粒状組成物を発明するに至った。
従って、第1の本発明においては、1種または2種以上の農薬活性成分と、農薬活性成分を担持する担体を兼ねる賦形剤とを含有し且つ界面活性剤、結合剤およびその他の補助剤の少くとも1種を任意に追加、配合して含有し得る混合物の成形で得た丸い粒子形態の粒の複数から構成される農薬粒状組成物であって、該粒状組成物を構成する丸い粒子形態の粒の各個の重量が均一またはほとんど均一であり、またそれらの粒の各個に含有される農薬活性成分の量が均一またはほとんど均一であり、さらにそれらの各個の粒の短径が2mm〜10mmの範囲内で均一またはほとんど均一であり且つそれらの各個の粒の長径も2mm〜10mmの範囲内で均一またはほとんど均一であり、また各個の粒の短径/長径の比が1.0〜0.5の範囲内で種々な値を有して、従って各個の粒の有する丸い粒子形態が球形、ほぼ球状形、ラグビーボール状の楕円球体形、卵形、まゆ玉形、丸みを帯びた両端をもつ円柱状形、碁石状楕円球体形、医薬経口投与用のゼラチンカプセル状形、もしくは俵状形の何れかを示すものであり、しかも前記の丸い粒子形態のうちの何れか単一の形態をもつ粒から成る形か、もしくは粒子形態の異なる粒が混在している形で各個の粒が丸い粒子形態を有することを特徴とする、園芸作物の種子を播種されたまたはされるべき播種穴中に1穴当り一定の個数で投入、施用される丸い粒子形態をもつ農薬粒剤からなる農薬粒状組成物が提供される。
第1の本発明の農薬粒状組成物を構成する粒の各個は、丸く成形された粒子形態をもつこと及び粒の短径が2mm以上に大型であることに由り、農薬活性成分を粒から徐々に放出できる性質を有するものである。
第1の本発明の農薬粒状組成物を構成する成形された粒は農薬活性成分を1〜80重量%の量で含有し、賦形剤を5〜99重量%の量で含有し、配合された場合の界面活性剤を0.01〜10重量%の量で含有し、更に配合された結合剤を含有する場合には、結合剤は粒が水を吸収した後にも粒が崩壊しない結合力を付与するのに十分な量であり且つ該粒の重量に基づいて0.1〜10重量%の量で含有されるものであり、しかも土に埋められた後に水を吸収した粒は、その粒中に含有される農薬活性成分をその粒から培土中に徐々に放出できる性質を示すことができるものであることが好ましい。
本発明の農薬粒状組成物を構成する粒は、球状形の粒、楕円球体形の粒、卵形の粒および丸みを帯びた両端をもつ円柱状の粒の混合物であることができ、粒が球状形の場合には、各個の粒の直径である粒径が2mm〜10mm、好ましくは3mm〜6mmの範囲内で均一であり、球形以外の粒子形態をもつ粒の場合には、それらの各個の粒の短径が2mm〜10mm、好ましくは3mm〜6mmの範囲内で均一であり且つ粒の長径が2mm〜10mm、好ましくは3mm〜6mmの範囲内で均一であることが望ましい。
本発明の農薬粒状組成物において、これに含まれる各個の粒の短径/長径比の値が1〜0.8の範囲内で種々な値をとるものであり、すべての粒の粒子形態が球形、ほぼ球状形、楕円球体形または卵形の何れかであることが望ましい。
農薬活性成分は、殺虫剤、殺菌剤及び植物成長調節剤より選ばれる1種または2種以上であることができる。
第1の本発明による農薬粒状組成物は、農薬活性成分を必須成分として含有するが、その他、農薬粒剤に一般的に任意に用いられる補助剤成分を含有することもできる。
本発明組成物に用いることのできる農薬活性成分としては、常温で固体あるいは液体でもよく、例えば、殺菌剤では、イソプロピル=[(S)−1−{[(R)−1−(6−フルオロ−1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)エチル]カルバモイル}−2−メチルプロピル]カーバメート(一般名ベンチアバリカルブイソプロピル)、3'−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニリド(一般名メプロニル)、α,α,α−トリフルオロ−3'−イソプロポキシ−O−トルアニリド(一般名フルトラニル)、3,4,5,6−テトラクロロ−N−(2,3−ジクロロフェニル)フタルアミド酸(一般名テクロフタラム)、1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペンチル−3−フェニル尿素(一般名ペンシクロン)、6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン(一般名ジクロメジン)、メチル=N−(2−メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニナート(一般名メタラキシル)、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリデン)−o−トルイジン(一般名トリフルミゾール)、[5−アミノ−2−メチル−6−(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシシクロヘキシロキシ)テトラヒドロピラン−3−イル]アミノ−α−イミノ酢酸(一般名カスガマイシン)、バリダマイシン、3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド(一般名プロベナゾール)、ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデン−マロネート(一般名イソプロチオラン)、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]ベンゾチアゾール(一般名トリシクラゾール)、(1RS,3SR)−2,2−ジクロロ−N−[1−(4−クロロフェニル)エチル]−1−エチル−3−メチルシクロプロパンカルボキサミド(一般名カルプロバミド)、1,2,5,6−テトラヒドロピロロ[3,2,1−ij]キノリン−4−オン(一般名ピロキロン)、5−エチル−5,8−ジヒドロ−8−オキソ[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−7−カルボン酸(一般名オキソリニック酸)、(Z)−2'−メチルアセトフェノン=4,6−ジメチルピリミジン−2−イルヒドラゾン4,5,6,7−テトラクロロフタリド(一般名フェリムゾン)、3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(一般名イプロジオン)、1,4−ビス−(2,2,2−トリクロル−1−ホルムアミドエチル)−ピペラジン(一般名トリホリン)などが挙げられる。
また、農薬活性成分として、殺虫剤では、1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン(一般名イミダクロピリド)、3−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1,3−チアゾリジン−2−イリデンシアナミド(一般名チアクロプリド)、(2R,3aR,5aR,5bS,9S,13S,14R,16aS,16bR)−2−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−メチル−α−L−マンノピラノシルオキシ)−13−(4−ジメチルアミノ−2,3,4,6,−テトラデオキシ−β−Dエリスロピラノシルオキシ)−9−エチル−2,3,3a,5a,5b,6,7,9,10,11,12,13,14,15,16a,16b−ヘキサデカヒドロ−14−メチル−1H−8−オキサシクロドデカ[b]as−インダセン−7,15−ジオン(一般名スピノシンA)、(2S,3aR,5aS,5bS,9S,13S,14R,16aS,16bR)−2−(6−デオキシ−2,3,4−トリ−O−メチル−α−L−マンノピラノシルオキシ)−13−(4−ジメチルアミノ−2,3,4,6−テトラデオキシ−β−D−エリスロピラノシルオキシ)−9−エチル−2,3,3a,5a,5b,6,7,9,10,11,12,13,14,15,16a,16b−ヘキサデカヒドロ−4,14−ジメチル−1H−8−オキサシクロドデカ[b]as−インダセン7,15−ジオン(一般名スピノシンD)、スピノシンA及びスピノシンDの混合物(一般名スピノサド)、(E)−N−1−[(6−クロロ−3−ピリジル)メチル]−N2−シアノ−N1−メチルアセトアミジン(一般名アセタミプリド)、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ[b]フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチルカルバマート(一般名カルボスルファン)、エチル=N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ]−N−イソプロピル−6−アルニナート(一般名ベンフラカルブ)、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル=(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシラート(一般名シクロプロトリン)、1−ナフチル−N−メチルカーバメート(一般名NAC)、O,O−ジエチル−O−(3−オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6
−イル)ホスホロチオエート(一般名ピリダフェンチオン)、O,O−ジメチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエート(一般名クロルピリホスメチル)、O,O−ジメチル−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート(一般名ジメトエート)、O,S−ジメチル−N−アセチルホスホロアミドチオエート(一般名アセフェート)、エチルパラニトロフェニルチオフェニルチオノベンゼンホスホネート(一般名EPN)、1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩(一般名カルタップ)、5−ジメチルアミノ−1,2,3−トリチアンシュウ酸塩(一般名チオシクラム)、S,S'−2−ジメチルアミノトリメチレン=ジ(ベンゼンチオスルホナート)(一般名ベンスルタップ)、2−ターシャリーブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5,6−テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアジン−4−オン(一般名ブプロフェジン)、1,1'−イミニオジ(オクタメチレン)ジグアジニジニウム=トリアセテート(一般名グアザチン)、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル=(S)−2−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3−メチルブチラート(一般名フルシトリネート)、ジメチルエチルスルフィニルイソプロピルチオホスフェート(一般名ESP)などが挙げられる。
さらに、農薬活性成分として、植物成長調節剤では、4'−クロロ−2'−(α−ヒドロキシベンジル)イソニコチンアニリド(一般名イナベンフィド)、(2RS,3RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール(一般名パクロブトラゾール)、(E)−(S)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタ−1−エン−3−オール(一般名ウニコナゾール)、6−(N−ベンジルアミノ)プリン(一般名ベンジルアミノプリン)、カルシウム=3−オキシド−5−オキソ−4−プロピオニルシクロヘキサ−3−エンカルボキシラート(一般名プロヘキサジオンカルシウム)等が挙げられる。しかし、これらに限定されるものではない。これらの農薬活性成分は単独、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物において、これら農薬活性成分は、組成物を構成する粒の100重量部に対し、一般に1重量部〜80重量部、好ましくは5重量部〜30重量部の割合で配合される。
その他、本発明組成物には、通常の農薬粒剤に一般的に用いられる補助成分として結合剤、界面活性剤、増量剤等の少くとも1つが任意に配合できる。
結合剤は、本発明組成物の粒が施用後に吸水して直ちに崩壊しないように粒の硬度を高めるために必要ならば配合できる。用いることのできる結合剤としては、農薬粒状組成物に−般的に用いられる既知の結合剤であり、例えば、アルファー化デンプン、カルボキシメチルセルロース及びその塩、デキストリン、水溶性デンプン、キサンタンガム、グアシードガム、蔗糖、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム塩、平均分子量6000〜20000のポリエチレングリコール、平均分子量10万〜500万のポリエチレンオキサイド、硬化油等を挙げることができる。特に限定されないが、本発明組成物を施用後に、育苗箱に灌水した際、粒が崩壊しない程度の硬度または結合力を本発明粒状組成物の粒に付与する結合剤が望ましい。これらの結合剤の中では、アルファー化デンプン、キサンタンガム、硬化油が特に望ましい。これらの結合剤は単独又は2種以上を混合して使用でき、その配合割合は、本発明組成物の100重量部に対して、通常、0.1重量部〜10重量部であることができる。
本発明組成物に必要ならば配合し得る界面活性剤は、配合成分の混合物を粒に成形する際の造粒性の向上や、粒から農薬活性成分の溶出性の調整剤として用いる。農薬粒状組成物に一般的に用いられる界面活性剤であれば特に限定されず、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が望ましい。これらの界面活性剤は、本発明組成物の100重量部に対して、通常、0.01重量部〜10重量部の割合で配合できる。
本発明組成物に配合される賦形剤は、農薬活性成分を担持する担体としての作用もかねて粒状組成物中の農薬活性成分の配合比率の調整をするもの、また粒に成形する際の賦形剤として用いる。農薬粒状組成物に一般的に用いられる賦形剤であれば特に限定されず、例えば、クレー類、炭酸カルシウム、ベントナイト、タルク、珪藻土、ゼオライト、アタパルジャイト、ステアリン酸カルシウム、ホワイトカーボン等の無機系のものを挙げることができる。これらの賦形剤は単独又は2種以上を混合して使用でき、その配合割合は、本発明組成物の100重量部に対して、通常、5重量部〜95重量部、好ましくは30重量部〜80重量部であることができる。
本発明の農薬粒状組成物を構成する各個の粒は、2mm〜10mmの範囲内、好ましくは3mm〜6mmの範囲内で実質的に同じ均一の短径と長径をもつ丸い粒子形態をもつものであり、各1粒の大きさと重量とが一定で均一である。本発明と違って、粒径が2mmより以下の粒、即ち目開き2mmの篩を通過する大きさの粒よりなる粒剤では、所要の農薬活性成分量を施用するためには、播種と同時施用される粒剤の粒数が多くなることが必要で、作業効率が低下する上に、薬害発生の要因となる。一方、本発明と違って、粒径が10mm以上の粒、即ち目開き10mmの篩を通過しない大きさの粒よりなる粒剤では、施用された粒自体が種子の発芽や根の伸長に対する物理的な障壁となり、苗の生育に問題が生ずることとなる。
また、本発明の農薬粒状組成物を施用する場合には、従来通常の粒剤の一定の重量を計量して施用することの必要な通常の農薬粒剤と異なり、一定の個数で粒剤を施用することが可能である。またこのため、本発明の農薬粒状組成物を構成する粒の1粒当たりの重量も均一になるように各個の粒の重量が均一で一定とされている。粒の重量が均一で一定とは、本発明組成物を構成する粒から計30個の任意に無作為に取出された粒の各々の重量を測定し、各個の粒の重量のばらつきの変動係数を次式で計算した場合に、
(数式)
変動係数C=s/x ×100(%)
〔但し、xは重量の数平均値であり、sは重量の標準偏差である。〕
計算された変動係数が20%以内、望ましくは15%以内、さらに望ましくは10%以内であることを指す。
また、本発明の農薬粒状組成物を構成する粒の各個は、曲面だけで構成される丸い粒子形態をもつ粒の形に成形されてある。球形の粒の場合には、粒の直径が粒の粒径である。球形以外の粒、例えば楕円球体形、卵形、まゆ玉形、または丸みを帯びたもしくは半球状にされた両端をもつ円柱状の形、または円盤投げスポーツに用いる円盤に似た形の粒の形の場合には、その粒を挟む2本の平行線の間で距離の最も短い部分である最小径を粒の短径と称し、また距離の最も長い部分である最大径を粒の長径と称する(特開2001−206801号公報3頁右欄参照)。
本発明の農薬粒状組成物においては、粒状組成物を構成する各個の粒が球形、もしくはダ円球体形、卵形または丸みを帯びた両端をもつ円柱状の形の何れかの粒子形態をもつものが好ましい。球形の粒の場合に粒の直径すなわち粒径が2mm〜10mm、好ましくは3mm〜6mmで均一であり、球形以外の形状の粒の場合にはそれの短径が2mm〜10mm、好ましくは3mm〜6mmで均一であることが望ましい。
また、本発明の農薬粒状組成物の各個の粒は、短径/長径比が1.0〜0.5、望ましくは1〜0.6、更に望ましくは1〜0.8の範囲内で種々な値を有する。ここで、短径/長径比が1であるとは、粒が球形であることを意味し、短径/長径比が0.5以上1未満であるとは、例えば、ダ円球体形、卵形または丸みを帯びた両端をもつ円柱状の形や円盤形または俵形等を意味する。本発明の農薬粒状組成物は、施用の際、特別な専用の散布装置を必要としないが、種子を播種する装置、例えば、自動播種機や播種板等を利用して施用することが可能であり、本発明組成物の各個の粒の大きさ及び重量ならびに丸い粒子形態をもつことを本発明で規定するとおりに特定することによって、それらの播種装置を用いて本発明組成物の施用することが可能となる。
なお、本発明の粒状組成物の中には、本発明で規定された寸法よりも少し小さい寸法をもつ及び(または)丸い粒子形態以外の粒子形態をもつ粒が組成物全体の粒の割合に比べて実質上小さい割合で混在していても、差支えない。
本発明の農薬粒状組成物の製造は、農薬活性成分を必須成分として用いてその他、結合剤、増量剤等、造粒するのに必要な成分を配合し、得られた配合物を円柱状細粒に造粒(成形)した後、整粒し、乾燥して成る。ここで整粒とは、円柱状細粒を丸い粒子形態をもつ粒に整える処理を言う。上記の造粒の方法は特に限定されない。例えば、先づ、組成物用の全原料を混合後に水を加えて混練し、その混練物を一定の大きさの穴を開けたディスク・ダイから加圧下に押し出して細長い円柱形に成形し、その円柱成形物を適当な長さに裁断することにより円柱状細粒に成形する。裁断の方法は特に限定されないが、例えば、押し出し用ディスク・ダイの孔の外側に回転する切断羽根を取り付け、それを回転させて円柱成形物を裁断する方法が挙げられる。裁断された円柱状細粒の長さは刃の回転速度、及び/又は押し出し用ディスク・ダイから切断羽根の距離で調整することができる。次に、整粒のために、円柱状細粒を、曲面だけで成る丸い粒子形態をもつ粒に整える。丸い粒子形態に整える整形の方法は特に限定されないが、上記の円柱状細粒を、回転円板の平面上で転がるように転動させ、粒の表面を滑らかで丸く変形するよう処理する方法が挙げられる。ここで粒の表面が滑らかで丸く変形された形態、即ち曲面で構成された丸い粒子形態をもつ粒とは、粒の全体が丸みを帯びた形態の形である粒を指すが、粒の表面の一部が窪んだ粒子形態をもつ粒も包含する。以上のように造粒された円柱状細粒を作るのには、例えば、バスケット型の押し出し造粒機またはディスク・ペレッター(不二パウダル社製)を使用する。また、円柱状細粒を丸い粒子形態をもつ粒に整形するには、回転円盤式球形整粒機(不二パウダル社製、マルメライザー)の使用が便利である。
丸く整形された粒は、温風で乾燥する。また、上記の方法以外に、農薬活性成分を必須成分とし、その他、結合剤、増量剤等、粒状に成形するのに必要な成分を配合した粉体を、攪拌羽根を用いて容器の中で攪拌しながら水を噴霧し、造粒後に乾燥する方法でもよい。この方法は、裁断の必要はなく、造粒成形と整形が同時に進行する。
丸く整形した粒の乾燥が終了した後は、同じ均一で所定の粒径をもつ粒を選択するために、例えば目開きの大きさが接近した2つの篩を二段重ねて粒を篩分けし、下段の篩上に残る同じ均一で所定の粒径をもつ粒を収穫し、本発明の農薬粒状組成物とする。ここで用いる篩の目の大きさは、一定の範囲内で均一な短径と均一な長径をもつ粒を選別できるように適宜調整される。
なお、鉱物質の破砕片に農薬活性成分と賦形剤を被覆してから丸く成形するか、もしくは賦形剤等を用いて丸く成形した鉱物質破砕片や、すでに丸く成形した鉱物質破砕片や、コーティング肥料等の表面に農薬活性成分を被覆することによって、丸い粒子形態の粒を製造することもできる。
本発明の農薬粒状組成物は、種子の播種と同時に播種穴または種子の近傍に施用される。このため、種子から伸長した根は粒状組成物の粒に接することとなる。即ち、作物が幼苗の段階で本発明粒状組成物の粒に接することとなるため、農薬活性成分の種類によっては作物に薬害を生じる場合がある。又、本発明粒状組成物の粒から徐々に農薬活性成分を溶出させる性質を向上させることによって、該農薬活性成分の効果を長期に亘って発現させることが可能となる場合もある。これらのことから、本発明粒状組成物の粒からの農薬活性成分の溶出を更に徐放化できる手段を講ずることが望ましい。本発明の粒状組成物から農薬活性成分の溶出を更に徐放化する方法は特に限定されないが、例えば、農薬活性成分の放出を徐放化するための被覆層としてポリウレタン樹脂や酢酸ビニル樹脂等の樹脂の被覆層を粒剤の粒の表面に設ける方法、あるいは粒の表面にステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、撥水性ホワイトカーボン等の撥水性を有する微粉末と、流動パラフィン、ジイソデシルアジペート、フェニルキシリールエタン等の難揮発性溶剤よりなるバインダーとの混合物よりなる被覆層を設ける方法が挙げられる。
かくして得られる本発明の農薬粒状組成物は、セルトレイに設けた園芸作物の種子が播種される穴、即ち、養土にあけた播種穴の中に一定の複数個の又は1個の粒の形態で施用し、覆土される。この時施用される本発明の農薬粒状組成物の粒は、播種される穴1個に対して1個でもよく、あるいは2個〜20個、望ましくは1〜5個、更に望ましくは1個の割合で施用する。
ところで、育苗箱による苗の育苗の技術として、例えば野菜を含めて、園芸作物としての花卉のセルトレイ育苗技術がある。これに専用の育苗箱として、苗毎に区切られたセル区画を持つセルトレイを用いるもので、近年はセルトレイへの培土充填、播種、覆土の各工程の自動化が進んでいる。
本発明の農薬粒状組成物は、播種と同時にセルトレイに設けた播種穴に施用することに特に好適である。即ち、セルトレイの各区画のセルに、播種と同時にまたは播種の直前あるいは直後に、本発明の農薬粒状組成物の粒を1〜20個、望ましくは1〜5個、更に望ましくは1個をセル毎に施用する。特に、播種に自動播種機を使用する場合、本発明組成物も自動播種機で施用することができ、即ち、本発明組成物の散布の自動化が可能であり、省力化できる。
更に、第1の本発明の農薬粒状組成物を好適に施用できる施用方法を本発明者らは新たに工夫した。
すなわち、第2の本発明においては、第1の本発明の農薬粒状組成物を構成する複数の粒の1個または複数個を、園芸作物の種子の播種と同時にまたは直後にまたは直前に、種子を播種されるべきまたはされた培土の播種穴の中に、投入して施用し、しかも播種穴に投入される該粒状組成物の粒の個数を1個もしくは一定な複数個に加減することにより、播種穴1つ当りの農薬活性成分の施用量を調節し、その後に播種穴中の種子と農薬粒剤を覆土することから成る、第1の本発明の農薬粒状組成物の施用方法が提供される。
第2の本発明方法においては、第1の本発明の農薬粒状組成物を園芸作物の育苗箱に種子の播種と同時に施用することができる。
また、第2の本発明方法においては、園芸作物の育苗用のセルトレイを用い、農薬粒状組成物の粒の1個を、園芸作物の育苗用のセルトレイの各セル内の播種穴に種子の播種と同時にまたは直後にまたは直前に施用することができる。また、園芸作物の育苗用のセルトレイを用い、請求項1に記載の農薬粒状組成物を構成する粒を、該トレイの1セルの播種穴の1つ当たり粒の1〜5個の範囲内で一定な個数の割合で、播種と同時に施用することができる。
本発明の農薬粒状組成物は、播種と同時に施用しても、園芸作物の発芽時及び幼苗期に薬害の発生が無いかまたは極僅かであって、実用上は問題がない。また、希釈液を広大な農地に散布するのではなく、育苗用セルトレイの播種穴に本発明粒剤を施用するために、省力化できて且つ散布時の暴露やドリフトが無く、安全に施用できる。更に、播種穴に数個もしくは1個の粒として本発明の農薬粒状組成物を散布するため、無駄のない施用が可能となり、農薬活性成分の施用量を節減することができる。また、セルトレイに散布する場合は、機械による自動化散布も可能であるので、より省力的である。
以下、本発明を実施例及び試験例にて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。尚、以下の実施例において、部は重量部を表す。
実施例1
殺虫剤としてイミダクロプリド22.2部、結合剤としてアルファー化デンプン(日澱化学社製 アミコールH)5.0部、賦形剤としてベントナイト(啓和炉剤社製 朝日1号)20.0部、結合剤として硬化油(融点40℃〜43℃)の粉末5.0部、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG−15)0.8部、賦形剤として炭酸カルシウム(足立石灰工業社製 足立カルフィン)47.0部の混合物(イミダクロプリド全量:2%)に適量の水を加えて混練した。得られた混練物を、孔径3mmの穴を有する有効厚6mm、全厚20mmのディスク・ダイスと下方の切断羽根とを装着した押し出し造粒機、ディスクペレッター(ダルトン社製 F−5)で押し出して造粒した。この時、造粒物として得られた円柱状細粒の粒長(円柱高さ)が4.5mmで切断されるようにディスク・ダイスの下方の切断羽根の位置を調節した。
その造粒物として、円柱状細粒(円形横断面直径3mm、円柱高さ4.5mm)の多数が得られた。得られた造粒物の円柱状細粒を回転円盤式球形整粒機、マルメライザー(ダルトン社製Q−230T−1)に投入し、円盤回転速度500rpmで10分間処理して円柱状細粒を回転円盤上で転動させた。転動運動の力を受けて、円柱状細粒は縦断面方向が圧縮され且つ円形横断面方向が膨らまされ、そして円柱の両端面の角(カド)が丸められたので、元の円柱形の全体が変形して丸く整形された。その結果、このように整形された形態の粒すなわち丸い整粒物の粒の各個は、球形、ほぼ球状形、楕円球体形、卵形、両端面が半球状に丸められた円柱状形、すなわち経口投与用カプセル状形、中間部にくびれをもち且つ両端が半球状に丸められた円柱状形、および両端面の角が僅かに丸められた円柱状形の何れかを示した。
上記の粒の転動で丸い粒子形態に整形された粒よりなる整粒物を、転動させながら60℃で乾燥した。乾燥整粒物から、大きさが揃った粒を選別するために、篩開孔の大きさが互いに近い篩2つを用いて篩別した。すなわち目開き3.5mmの篩で乾燥整粒物を篩別し、その篩を通過した粒を次に目開き3.35mmの篩で篩別し、後者の篩の上に残る粒を採取するように分級した。篩別による分級処理で採取した多数の丸い粒子形態の粒から構成された本発明の農薬粒状組成物が得られた。ここで得られた農薬粒状組成物に含まれる各個の粒は、すべて、丸い粒子形態を有して、各個の粒の表面は曲面だけで構成されている。
上記の実施例1で本発明の農薬粒状組成物の例として得られた前記の多数(ほぼ1千個、重量で50g相当)の丸い粒子形態の粒から代表サンプルとして無作為に任意に30個の粒を選んで、それら各個の粒の重量を個々に測定した。また、各個の粒の重量の平均重量と標準偏差と変動係数とを算定した。また、それら各個の粒の長径と短径とをノギスで測定し、長径と短径との比を算定した。さらに、各個の粒の粒子形態を観察により判定した。得られた試験結果を、次の表1に示した。
Figure 0004542788
実施例1で得た農薬粒状組成物に含まれる各個の粒の短径は3.35mm〜3.49mmの範囲内で変動しており且つ長径は3.48mm〜4.12mmの範囲内で変動しており、また短径/長径の比の値は1.0〜0.82の範囲内で変動している。また、各個の粒の1個ごとの重量が41.0〜50.5mgの範囲内で変動している。粒の平均重量は45.9mg/粒であり、粒の重量の変動の変動係数が5.5の値である。従って、本粒状組成物に含まれる各個の粒の重量はほとんど均一であることが判り、また粒の長径、短径の大きさもほとんど均一であることが判る。
本粒状組成物中のイミダクロプリト含量は22.2重量%であるから、平均重量45.9mg/粒に含まれる1粒あたりのイミダクロプリト重量は平均10.2mgである。
実施例2
殺虫剤としてイミダクロプリド23.1部、アルファー化デンプン(日澱化学社製 アミコールH)5.0部、ベントナイト(啓和炉剤社製 朝日1号)20.0部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG-15)0.8部、炭酸カルシウム(足立石灰工業社製 足立カルフィン)51.1部の混合物(イミダクロプリト含量:23.1%)に適量の水を加えて混練した。得られた混練物を、孔径3mmの穴を有する有効厚6mm、全厚20mmのディスク・ダイスとその下方の切断羽根とを装着した押し出し造粒機ディスクペレッター(ダルトン社製 F-5)で押し出して円柱状細粒に造粒した。この時、造粒された円柱状細粒の粒長が4.5mmで切断されるようにダイス下方の切断羽根を調節した。
その造粒物として、円柱状細粒(円形横断面直径3mm、円柱高さ4.5mm)の多数が得られた。得られた造粒物の円柱状細粒を回転円盤式球形整粒機、マルメライザー(ダルトン社製 Q-230T-1)に投入し、円盤回転速度500rpmで10分間処理して円柱状細粒を回転円盤上で転動させた。転動運動の力を受けて、円柱状細粒は縦断面方向が圧縮されかつ円形横断面方向が膨らまされ、そして円柱の両端面の角(カド)が丸められたので、元の円柱形の全体が変形された。その結果、このように丸く整形された形態の粒すなわち整粒物の粒の各個は、球形、ほぼ球状形、楕円球体形、卵形、両端面が半球状に丸められた円柱状形、すなわち経口投与用カプセル状形、中間部にくびれをもち且つ両端が半球状に丸められた円柱状形、および両端面の角が僅かに丸められた円柱状形の何れかを示した。
上記の転動による整形処理で得られた丸い粒子形態の整粒物を60℃で転動させながら2時間乾燥した。得られた乾燥整粒物を目開き3.5mmの篩で篩別し、これを通過した粒を目開き3.35mmの篩で篩別し、後者の篩の上に残る粒を採取するように分級した。このように分級で得られた粒96部に対し、流動パラフィン(新日本石油社製 ハイホワイト55)2部を加え混合して、各個の粒の表面をパラフィンで湿潤させた後、撥水性超微粒子状無水シリカ(日本アエロジル社製 アエロジルR972)2部で各粒を被覆した。これにより被覆表面層を有する多数の粒から構成される本発明の農薬粒状組成物を得た。得られた農薬粒状組成物の粒の各個は丸い粒子形態をもち、粒の表面は曲面だけで構成されている。
上記の実施例2で本発明の農薬粒状組成物の一例として得られた多数(約1千個)の丸い粒子形態の粒から代表サンプルとして、無作為に任意に30個の粒を選んでそれら各個の粒の重量を個々に測定した。また各個の粒の平均重量と標準偏差と変動係数とを算定した。また、それら各個の粒の長径と短径とをノギスで測定し、長径と短径との比を算定した。さらに、各個の粒の粒子形態を観察により判定した。得られた試験結果を次の表2に示した。
Figure 0004542788
本実施例の農薬粒状組成物に含まれる各個の粒の平均重量は45.7mg/粒であり、1粒当たりのイミダクロプリドの重量は平均10.1mgであった。
実施例3
殺虫剤としてアセタミプリド22.2部、アルファー化デンプン(日澱化学社製 アミコールH)5.0部、ベントナイト(啓和炉剤社製 朝日1号)20.0部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG-15)0.8部、炭酸カルシウム(足立石灰工業社製 足立カルフィン)52.0部の混合物(アセタミプリド含量:22.2%)に適量の水を加えて混練した。その混練物を、孔径3mmの穴を有する有効厚6mm、全厚20mmのディスク・ダイスとその下方の切断羽根とを装着したディスクペレッター(ダルトン社製 F-5)で押し出して円柱状細粒に造粒した。この時、造粒された円柱状細粒の粒長が4.5mmになるよう切断されるようにダイス下方の切断羽根の位置を調節した。
得られた円柱状細粒(円形横断面直径3mm、円柱高さ4.5mm)を回転円盤式球形整粒機マルメライザー(ダルトン社製 Q-230T-1)に投入し、円盤回転速度500rpmで10分間にわたり回転円盤上で円柱状細粒を実施例1と同様に転動処理し、これにより、円柱状細粒を丸い粒子形態の粒に変形して丸く整形した。このように整形された丸い粒子形態の粒、すなわち楕円球形ないし球形のもしくは丸みを帯びた両端部をもつ円柱状の粒を60℃で2時間乾燥した。乾燥した粒から、粒の大きさが出来るだけ揃った粒を選別するために、目開き3.5mmの篩で篩別し、この篩を通過するが目開き3.35mmの篩上に残る粒を採取し、これらの粒の多数から成る本発明の農薬粒状組成物を得た。
上記の実施例3で本発明の農薬粒状組成物の一例として得られた前記の多数(ほぼ1千個)の丸い粒子形態の粒から、任意に30個の粒を選んで、それら各個の粒の重量を個々に測定した。また各個の粒の平均重量と標準偏差と重量の変動係数とを算定した。またそれらの長径と短径とをノギスで測定し、長径と短径との比を算定した。さらに、各個の粒の粒子形態を観察により判定した。得られた試験結果を次の表3に示す。
Figure 0004542788
本実施例の農薬粒状組成物に含まれる各個の粒の平均重量は44.6mg/粒であり、1粒当たりに含まれるアセタミプリドの重量は平均9.9mgであった。
実施例4
殺虫剤としてスピノサド11.1部、結合剤としてCMC(第一工業製薬社製 セロゲンPR)5.0部、ベントナイト(啓和炉剤社製 朝日1号)20.0部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG-15)0.8部、炭酸カルシウム(足立石灰工業社製 足立カルフィン)63.1部の混合物(スピノサド含量11.1%)に適量の水を加えて混練した。混練物を、孔径3mmの穴を有する有効厚6mm、全厚20mmのディスク・ダイスとその下方の切断羽根とを装着したディスクペレッター(ダルトン社製 F-5)で押し出して円柱状細粒に造粒した。この時、造粒され円柱状細粒の粒長が4.5mmになるよう切断されるようにダイス下方の切断羽根の位置を調節した。
得られた造粒物の円柱状細粒(横断面直径3mm、高さ4.5mm)をマルメライザー(ダルトン社製 Q-230T-1)に投入し、円盤回転速度500rpmで10分間処理して回転円盤上で転動させ、実施例1と同様に丸く整形した。整形で得たダ円球形ないし球形のもしくは丸みを帯びた両端部をもつ円柱状の粒は60℃で2時間乾燥した。粒を篩別して、目開き3.5mmの篩を通過するが、目開き3.35mmの篩上に残る大きさの丸い粒子形態の粒の多数を採取し、本発明の農薬粒状組成物を得た。得られた農薬粒状組成物に含まれる各個の粒は丸い粒子形態をもち、粒表面は曲面で構成されいる。
上記の実施例4で本発明の農薬粒状組成物の一例として得られた前記の多数(ほぼ1千個)の丸い粒子形態の粒から、任意に30個の粒を選んでそれらの各個の粒の重量を個々に測定した。また、各個の粒の平均重量と標準偏差と変動係数とを算定した。また、それら各個の粒の長径と短径とをノギスで測定し、長径と短径との比を算定した。さらに、各個の粒の粒子形態を観察により判定した。得られた試験結果を次の表4に示す。
Figure 0004542788
本実施例の農薬粒状組成物に含まれる各個の粒の平均重量は46.2mg/粒であり、1粒当たりに含まれるスピノサドの重量は平均5.1mgであった。
実施例5
イミダクロプリド11.1部、アルファー化デンプン(日澱化学社製 アミコールH)5.0部、ベントナイト(啓和炉剤社製 朝日1号)20.0部、硬化油(融点40℃〜43℃)の粉末(#42アンダー)5.0部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG-15)0.8部、炭酸カルシウム(足立石灰工業社製 足立カルフィン)58.1部の混合物(イミダクロプリド含量11.1%)に適量の水を加えて混練した。その混練物を、孔径5mmの穴を有する有効厚10mm、全厚15mmのディスク・ダイスとその下方の切断羽根とを装着したディスクペレッター(ダルトン社製 F-5)で押し出して円柱状細粒に造粒した。この時、造粒物の粒長が5mmで切断されるようにダイス下方の切断羽根を調節した。
得られた円柱状細粒(横断面直径5mm、高さ5mm)をマルメライザー(ダルトン社製Q−230T−1)に投入し、円盤回転速度500rpmで10分間にわたり回転円盤上で転動させ、実施例1と同様に、丸い粒子形態の粒に変形させて整形した。
得られた丸い整粒物は60℃で2時間乾燥した。乾燥した粒を篩別して、目開き4.6mmの篩を通過するが、目開き4.35mmの篩上に残る粒を採取して、これを本発明の農薬粒状組成物とした。得られた農薬粒状組成物の粒の表面は曲面で構成されいる。
上記の実施例5で本発明の農薬粒状組成物の一例として得られた前記の多数(ほぼ1千個)の丸い粒子形態の粒から、任意に30個の粒を選んでそれら各個の粒の重量を個々に測定した。また、各個の粒の平均重量と標準偏差と重量の変動係数とを算定した。また、それら各個の粒の長径と短径とをノギスで測定し、長径と短径との比を算定した。さらに、各個の粒の粒子形態を観察により判定した。得られた試験結果を次の表5に示す。
Figure 0004542788
実施例5で得られた本農薬粒状組成物の各個の粒の平均重量は94.1mg/粒であり、1粒当たりに含まれるイミダクロプリドの重量は平均10.4mgであった。
比較例1
イミダクロプリド1部、クレー(日本耐火原料社製 大平DLアンダークレー)96.2部、アルファー化デンプン(日澱化学社製 アミコールH)2部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG-15)0.8部を混合し、その混合物(イミダクロプリド含量1%)に適量の水を加えて混練した。その混練物を、孔径1.5mmの穴をあけたプレート・ダイスから押し出し且つ切断して円柱状細粒に造粒した。得られた造粒物を60℃の温風で乾燥した。短径1.5mmと種々長径を有する種々な大きさの円柱状細粒の多数からなる1%イミダクロプリド含有の農薬小型粒剤を得た。得られた農薬粒剤は短径/長径比が0.18〜0.89の円柱状細粒の形であった。
比較例2
アセタミプリド1部、クレー(日本耐火原料社製 大平DLアンダークレー)96.2部、アルファー化デンプン(日澱化学社製 アミコールH)2部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王社製 ネオペレックスG-15)0.8部を混合し、その混合物(アセタミプリド含量1%)に適量の水を加えて混練した。その混練物を、孔径1.5mmの穴をあけたプレート・ダイスから押し出し且つ切断して円柱状細粒に造粒した。得られた造粒物を60℃の温風で乾燥した。短径1.5mmと種々な大きさの円柱状細粒の多数からなる1%アセタミプリド含有の農薬小型粒剤を得た。得られた農薬粒剤は短径/長径比が0.21〜0.93の円柱状細粒の形であった。
実施例1〜5の農薬粒状組成物に含まれる各個の重量は各個について共通に均一であり、粒毎の重量の変動係数が10%以下である。種子1個または苗1株当たり一定の個数で、例えば1個づつ本発明組成物大型粒剤を施用した場合、施用した活性成分薬量が一定になることから、一定の程度で期待する防除効果が得られる。一方、比較例1〜2の従来公知の小型粒剤では、種子1個または苗1株当たりに一定の個数で粒剤を施用した場合にも、粒剤の1粒当たりの重量のふれが大きいため、一定の個数でその小型粒剤を散布した時の1株の苗あたりの投下薬量が変動するため、苗1株ごとに、農薬活性成分の防除効果がばらついて均等的に得られないことがあり、また薬害が苗の株ごと起ることが懸念された。
試験例1(アブラムシに対する防除試験)
128穴の育苗用セルトレイ(ヤンマー農機(株)製 野菜トレイ、トレイ30-128)にセル育苗用培土(ヤンマー農機(株)製 ナプラ養土 S(標準)タイプ)を充填し、約500mlの水をトレイ全体に潅水した。その後、培土を鎮圧し、1セル当たり1個の播種穴を開けた。播種穴の1つ当たり、実施例1、実施例2または実施例5の農薬粒状組成物の粒の1個、または、比較例1の農薬粒剤1gを施用した。次に、キュウリ(品種:シャープ1)の種子1個を1穴あたりに播種し、バーミキュライトで覆土した。1苗当たりに施用された農薬活性成分は、実施例1、2または5及び比較例1の粒剤施用でともに種子の1個あたりに10mgとなる。
その後、日中は25〜30℃、夜間は15℃〜20℃となる温室内にトレイを移した。潅水は、朝、夕の2回行い、潅水量は培土の乾燥度合いに応じて1回当たり200ml〜500mlとした。28日間育苗した(この間の薬害を観察)。その後に、1/2000aワグネルポットに育苗された苗を移植した。移植後、約100mlを潅水した。移植3日後及び20日後にキュウリ苗にワタアブラムシ雌成虫3頭(10連制)を接種した。接種3日後に調査し、死虫率及び生存幼虫数(接種した雌成虫から産仔された幼虫)を調べた。その結果を表6に示す。
実施例1の農薬粒状組成物では、生育初期に僅かな薬害(生育抑制)が認められたが、その後の生育には影響が無く、実用上問題は無い。また、実施例2及び5の農薬粒状組成物では、苗育苗期間の薬害は無く、特に実施例2については、実施例1で僅かに認められた薬害を回避することが可能であった。死虫率は何れも100%であった。一方、比較例1の農薬粒剤を施用した場合は、発芽直後から著しい薬害が発生し、その後キュウリ苗が枯死した。
Figure 0004542788
試験例2(コナガに対する防除試験)
128穴の育苗用セルトレイ(ヤンマー農機(株)製 野菜トレイ、トレイ30-128)にセル育苗用培土(ヤンマー農機(株)製 ナプラ養土 S(標準)タイプ)を充填し、約500mlの水をトレイ全体に潅水した。その後、培土を鎮圧し、1セル当たり1個の播種穴を開けた。播種穴の1つ当たり、実施例3または実施例4の農薬粒状組成物の粒の1個、あるいは比較例2に記載の農薬粒剤1gを施用した。更にキャベツ(品種:コールスロー)の種子を1個/穴の割合で播種し、バーミキュライトで覆土した。
その後、日中は25〜30℃、夜間は15℃〜20℃となる温室内に移した。潅水は、朝、夕の2回行い、潅水量は培土の乾燥度合いに応じて1回当たり200ml〜500mlとした。28日間育苗した(この間の薬害を観察)。その後に、苗を1/2000aワグネルポットに移植した。移植後、約100mlを潅水した。移植3日後及び20日後の苗にコナガ3齢幼虫の3頭(10連制)を接種した。接種6日後に調査し、死虫率を調べた。結果を表7に示す。実施例3の農薬粒状組成物では、薬害は無く、死虫率も100%であった。比較例2の粒剤を施用した区では薬害が認められ、死虫率も実施例3の組成物の試験区と比較して劣った。
Figure 0004542788

Claims (7)

  1. 1種または2種以上の農薬活性成分と、農薬活性成分を担持する担体を兼ねる賦形剤とを含有し且つ界面活性剤、結合剤およびその他の補助剤の少くとも1種を任意に追加、配合して含有し得る混合物の成形で得た丸い粒子形態の粒の複数から構成される農薬粒状組成物であって、該粒状組成物を構成する丸い粒子形態の粒の各個の重量のバラツキを示す変動係数が10%以下であり、またそれらの粒の各個に含有される農薬活性成分の量が均一またはほとんど均一であり、さらにそれらの各個の粒の短径がmm〜mmの範囲内で均一またはほとんど均一であり且つそれらの各個の粒の長径もmm〜mmの範囲内で均一またはほとんど均一であり、また各個の粒の短径/長径の比が1.0〜0.8の範囲内で種々な値を有して、従って各個の粒の有する丸い粒子形態が球形またはほぼ球状を示すものであり、しかも前記の丸い粒子形態のうちの何れか単一の形態をもつ粒から成る形か、もしくは粒子形態の異なる粒が混在している形で各個の粒が丸い粒子形態を有することを特徴とする、園芸作物の種子を播種されたまたはされるべき播種穴中に1穴当り一定の個数で投入、施用される丸い粒子形態をもつ農薬粒剤からなる農薬粒状組成物。
  2. 成形された粒は農薬活性成分を1〜80重量%の量で含有し、賦形剤を5〜99重量%の量で含有し、配合された場合の界面活性剤を0.01〜10重量%の量で含有し、更に配合された場合の結合剤は粒が水を吸収した後にも粒が崩壊しない結合力を付与するのに十分な量であり且つ該粒の重量に基づいて0.1〜10重量%の量で含有されるものであり、しかも土に埋められた後に水を吸収した粒子は、その粒中に含有される農薬活性成分をその粒から培土中に徐々に放出できる性質を示すことができるものである、請求項1に記載の農薬粒状組成物
  3. 農薬活性成分が、殺虫剤、殺菌剤及び植物成長調節剤より選ばれる、1種または2種以上である、請求項1又は2に記載の粒状組成物。
  4. 粒状組成物の各個の粒に含有される農薬活性成分の放出を徐放化するための被覆層が各個の粒の表面に設けられる、請求項1〜に記載の粒状組成物。
  5. 請求項1に記載される農薬粒状組成物を構成する複数の粒の1個または複数個を、園芸作物の種子の播種と同時にまたは直後にまたは直前に、種子を播種されるべきまたはされた培土の播種穴の中に、投入して施用し、しかも播種穴に投入される該粒状組成物の粒の個数を1個もしくは一定な複数個に加減することにより、播種穴1つ当りの農薬活性成分の施用量を調節し、その後に播種穴中の種子と農薬粒剤を覆土することから成る、請求項1に記載の農薬粒状組成物の施用方法。
  6. 農薬粒状組成物の粒の1個を、園芸作物の育苗用のセルトレイの各セル内の播種穴に種子の播種と同時にまたは直後にまたは直前に施用することを特徴とする、請求項に記載の施用方法。
  7. 園芸作物の育苗用のセルトレイを用い、請求項1に記載の農薬粒状組成物を構成する粒を、該トレイの1セルの播種穴の1つ当たり粒の1〜5個の範囲内で一定な個数の割合で、播種と同時に施用することを特徴とする、請求項に記載の施用方法。
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