JP4542238B2 - 屋根葺材および屋根葺材の施工方法 - Google Patents

屋根葺材および屋根葺材の施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根葺材および屋根葺材の施工方法に関するものであり、特に、屋根葺材の継手部に掛合した吊子によって屋根下地に固定される屋根葺材及びその施工方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】
<金属板屋根材>
11は、従来の金属板屋根葺材を使用した屋根工事の一例としての、一文字葺きを施した屋根の一部断面を含む斜視図である。図11に示すように、従来の一般住宅等の一文字葺きの屋根は、野地板101の上にアスファルトルーフィング102や断熱材(図示せず)を貼り、最下方の軒先唐草103から順に金属製の葺き板(屋根葺材)104を、吊子105の部分で釘106により野地板101に釘打ち固定し、順次葺いていく。107は水切捨板、108はケラバ水切板である。
【0003】
葺き板104は長方形をなし、長手方向下側に裏面側に折り曲げた第1横継手部104aを有し、長手方向上側に表面側に折り曲げた第2横継手部104bを有する。また、短手方向右側に表面側に折り曲げた第1縦継手部104cを有し、短手方向左側に裏面側に折り曲げた第2縦継手部(図示せず)を有する。これらの継手部は全て「こはぜ継ぎ(はさみハゼ曲げ継ぎ)」である。
【0004】
ところで、従来の施工法では前記屋根工事を行う以前に、下地に対して防水工事を行う必要があり、夫々の工事は完全に独立していた。ここに、防水工事の目的は雨漏りを防止する防水機能の確保であり、屋根工事の目的は雨漏りを防止し防水層等の保護と共に外観的な美観を呼ぶ化粧機能である(保護・化粧機能)。そして、屋根工事を行う際には、防水工事により完成した防水層に穴をあけ、アンカービスや釘等を打ち込んで、金属板屋根材を固定している。
【0005】
<スレート屋根材>
また、金属板屋根材以外の代表的な屋根葺材として、スレート屋根材やセメント屋根材等がある。スレート屋根材等は重量軽減の目的で薄く構成しているので、経年劣化により割れ易くなり、脆くなり、ひび割れが発生し易くなる。特に、建物の動き、地震等の振動に耐えられず、その動きが集中する箇所にひび割れが発生し易く、また、屋根点検等で作業員が屋根に登った場合には点荷重に耐えられず、弱い箇所にひび割れが発生し易い。なお、スレート屋根材等の屋根工事においてもアンカービスや釘を使用し、またスレート屋根材等の工事においても、防水工事と屋根工事とは、夫々独立して行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如く防水工事と屋根工事とが独立して行われると、一度完成した防水層に穴が開けられるので、防水機能が不十分になってしまい、その結果、経年劣化に伴い屋根から雨漏りを引き起こす虞がある。また、従来工法の如く防水工事と屋根工事とが独立していると、屋根関係の工事費用が嵩がちであり、工期が長くなりがちである。
【0007】
更に、図12に示すように、経年劣化や塩害等により釘106と野地板101・アスファルトルーフィング102との間に隙間が生じてしまい、矢印A、Bで示す水の侵入経路を通って雨水等が、固定の為に使用した釘穴等から屋根裏に漏れてしまう場合がある。
また、従来の金属板屋根葺材は継手部が多い為に、継手部からの雨漏りが多く見られる。これら金属板屋根材およびスレート屋根材等の雨漏りの傾向は、特に屋根勾配の緩い箇所、棟部、谷部、曲面部、立上端部等に顕著に見られる。
加えて、金属板屋根材は、夏の太陽熱を吸収し室内は暑く、冬は室内温度を放出し寒く断熱性がないのが欠点であり、降雨時の雨音が室内に大きく響き、遮音効果や防音効果が低いのが欠点である。
【0008】
そこで本発明の課題は、完全な防水機能と保護・化粧機能と断熱・防音機能とを同時・一体的に満たした屋根葺材および屋根葺材の施工方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、屋根葺材の継手部に掛合した吊子によって屋根下地に固定される屋根葺材において、
前記屋根葺材は、継手部(11a)を有する金属板部(10)と、前記金属板部の下側面に一体的に取付けられた防水シート部(20)及び断熱材(30)とから構成されており、
前記防水シート部は屋根下地側の下側粘着面(22b)と、前記金属板部から外側に延出して次段目の屋根葺材と重なる重ね部分(20a)とを備え、
前記断熱材(30)は、隣接する屋根葺材の断熱材同士を密接させるための段差(30a〜30d)を有し
次段目の屋根葺材の防水シート部が重ねられる前記金属板部の領域には、前記吊子を固定するためのアンカー又は釘を打ち込むための穴が設けられ、前記穴から打ち込んだ前記アンカー又は釘が前記防水シート部及び断熱材を貫通して前記屋根下地に固定されるようにしたことを特徴とする屋根葺材を提供する。
【0010】
本発明の上記構成によれば、防水シート部(20)は金属板部(11)より大きい重ね部分(20a)を備えた一体構成の屋根葺材は、例えば図3に示されるように、一文字葺きに施工される。この屋根葺き施工の際、隣接する屋根葺材は、互いの隣接箇所を防水シート部で完全に覆われ、例えば図7に示されるように、隣接する屋根葺材隣接部分は、掛合可能手段(吊子(32)、釘(31))により下地(野地板(101))に対して完全に固定される。従って、本発明の屋根葺材によれば、継手部や釘穴等からの雨漏りを確実に防止することができる。
【0011】
しかも、屋根葺材一体構成なので、防水機能工事と保護・化粧機能工事とを同時に達成することができ工期短縮および屋根関連工事のコストダウンを図ることができる。
また、隣接する屋根葺材同士は完全に防水機能を発揮し、下地に完全に固定するので強風等にも耐えることができ、また地震等で建物が動いても屋根葺材は1枚毎に独立して下地に固定されているため、下地の動きや熱による動きを吸収し、保護・化粧機能板と防水機能シートとが破断することが無い。加えて、各屋根葺材に一体化した断熱材により、屋根面の断熱性を確保するとともに、降雨時の雨音等に対する遮音効果又は防音効果を得ることができる。
【0012】
好ましくは、上記防水シート部又は断熱材は、その下側面に自着機能材(粘着剤、接着剤等)を備える。更に好ましくは、屋根葺材は、重ね部分(20a)の上側の面に自着機能材を備えるとともに、隣接する屋根葺材と掛合可能手段により掛合する。所望により、屋根葺材は、防水シート部又は断熱材の下側面に貼付された膨れ防止部材を有する。
【0013】
他の観点より、本発明は、上記屋根葺材は一文字葺用の屋根葺材であり、先に横方向に葺く先段目の屋根葺材及び吊子を下地に対して釘又はアンカーで固定し、次に横方向に葺く次段目の屋根葺材の防水シート部を、前記先段目の屋根葺材の釘又はアンカーを覆うように葺くことを特徴とする屋根葺材の施工方法を提供する。
更に他の観点より、本発明は、上記構成の屋根葺材であって、屋根勾配下側の前記屋根葺材を前記屋根下地上に貼着し、
屋根勾配上側の前記屋根葺材の継手部(11a)と掛合すべき吊子(32)を屋根勾配下側の屋根葺材の上から釘又はアンカー(31)によって前記前記屋根下地に固定し、
屋根勾配上側の前記屋根葺材を前記屋根下地上に貼着して、屋根勾配下側及び屋根勾配上側の前記屋根葺材の重なり部分を粘着によって完全に密閉するとともに、前記釘及び吊子を屋根勾配上側の屋根葺材の下側粘着面によって完全に覆い、釘又はアンカーの部分から前記屋根下地への雨水の進入を阻止することを特徴とする屋根葺材の施工方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の参考例及び実施例に基づいて説明する。
(I)参考例
(1)構成
先ず、参考例に係る屋根葺材の構成を説明する。
図1(A)は屋根葺材YY1の平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、図1(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。
【0015】
図1(A)、(B)に示すように、屋根葺材YY1は全体としては略長方形をなし、「保護・化粧機能板」である略長方形の銅板製の金属板部10と、「防水機能シート」である略長方形の両面に粘着材・剥離紙を塗布・貼付した防水シート部20とからなる。
【0016】
金属板部10は長方形の金属板11からなり、長手方向下側に裏面側に折り曲げた「こはぜ継ぎ手段」である横継手部11aを有し、長手方向上側に沿って3個の釘穴11bを有する。また、右下隅に隣接した屋根葺材YY1の吊子取付け固定用の切欠11cを有し、左短手方向は折り曲げる。継手部11aは「こはぜ継ぎ(はさみハゼ曲げ継ぎ)」用にU字状またはV字状に曲げてある。金属板の材質としては、チタン、ステンレス、銅、アルミ等の錆に強いものが好適であり、板厚は0.1mm〜0.3mm程度で良い。また、沖縄地域等の塩害を受け易い地域では、チタン、ステンレス等が好適である。なお、符号11mの部分に水返し用の折り曲げを設けてもよい(図2(B)参照)。
【0017】
防水シート部20は、中央部に弾力性のある合成ゴム層21を有し、表面側(上側)に表粘着層22a、表剥離紙23aを形成・貼付し、裏面側(下側)に裏粘着層22b、裏剥離紙23bを順次形成・貼付する。防水シート部20に使用する防水シートとしては粘着層を持つ合成ゴム系シート、ゴムアスファルト系シートが好適であり、具体的には田島ルーフィング(株)製のガムロンMGベースBが好適である。なお、合成ゴム層21の代りに改質アスファルト層を使用してもよい。
【0018】
(2)屋根への葺き方
次に、図2(A)、(B)および図3を参照しつつ屋根への葺き方(一文字葺き)を説明する。図2(A)は屋根葺施工完了後の側断面図、図2(B)は継手部の拡大断面図、図3は屋根葺施工の平面図である。なお、図2(A)、(B)の説明において、野地板101、軒先唐草103等の施工は、既に終了しているものとする。
【0019】
先ず、図2(A)、(B)および図3に示すように、予め裏剥離紙23b(図1(B))を剥がした1枚目の屋根葺材YH1を、野地板101の所定方向に横向きに貼付し、ステンレス製の釘31を吊子32(図2(B))および釘穴11bに通して野地板101に打ち付け、固定する。固定後、L字形の表剥離紙23a(図1(A))を剥がし、L字形の表粘着層22aを露呈させる。
【0020】
次いで、予め裏剥離紙23bを剥がした2枚目の屋根葺材YH2の左端側を1枚目の屋根葺材YH1に位置合せをした後、切欠11c(図1(A))を覆うようにして屋根葺材YH1および野地板101に貼付する。この貼付により、屋根葺材YH1の右端側と屋根葺材YH2の左端側との重ね部は粘着層により完全に密閉されるので、雨水等は野地板101に到達することができない。よって、屋根裏(図示せず)に雨漏りを起すことがない。即ち、本実施例の屋根葺材YYのみで防水機能と保護・化粧機能とを同時に達成することが可能となる。
【0021】
以上の工程を順次繰り返して1段目の屋根葺材YH1、YH2〜を葺き終える。更に、1段目の屋根葺材YH1、YH2〜の釘穴11bの箇所に吊子32を釘31で順次固定し、2段目の屋根葺材YH11、YH12〜を掛合(掛ける機構を互いに掛け合せる)させる準備をする。以上のようにして、1段目の屋根葺きが全て終了する。
【0022】
次いで、予め裏剥離紙23bを剥がした2段目・1枚目の屋根葺材YH11の横継手部11a(YH11)を、1段目・1枚目の屋根葺材YH1の吊子32にしっかり掛合し、所定位置で野地板101に貼付する。この掛合・貼付により、屋根葺材YH1の上端側と屋根葺材YH11の下端側は粘着層により完全に密閉されるので(図2(B))、雨水等は野地板101に到達することができない。
次いで、予め裏剥離紙23bを剥がした2段目・2枚目の屋根葺材YH12の横継手部11a(YH11)を、1段目・1枚目の屋根葺材YH1の吊子32および1段目・2枚目の屋根葺材YH2の吊子32にしっかり掛合し、所定位置で野地板101に貼付する。
【0023】
以上の如く横方向に隣接した屋根葺材YY1同士は粘着層により完全に密閉され、縦方向に隣接した屋根葺材同士は掛合し密封され、合成ゴム層21の左端部21b(図2(B))により密閉・遮断され、且つ釘31および吊子32は合成ゴム層21で完全に覆われているので、雨水等は野地板101に到達することができない。よって、屋根裏(図示せず)に雨漏りを起すことがない。また、隣接した屋根葺材同士は吊子・横継手部および粘着層により完全に固定するので、強風等に対しても長年月に渡って耐え得るので、メンテナンスが不要である。
以下、2段目の屋根葺材YY1を順次葺いていき、更に3段目、4段目...と屋根葺材YHを葺いていくと、やがて屋根葺が完了する(図2(A)、図3)。
【0024】
図1〜図3に示す屋根葺材(参考例)によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)隣接した屋根葺材同士は吊子・横継手部および粘着層により完全に固定するので、強風等に対しても長年月に渡って耐え得るので、メンテナンスが不要である。
(2)金属板部と防水シート部とが一体構成のため、防水シート部が下地の動きに追従するので、金属板部が破断することがない。
(3)金属板部を1枚毎に独立して釘打ちして下地に固定しているので、下地の動きや金属板の熱膨張収縮を吸収し、金属板に歪が発生しない。
【0025】
なお、図4(A)、(B)に示すように、止め金式吊子や埋込式補強メッシュを使用してもよい。このようにすれば、埋込式補強メッシュを入れることで無機系硬質発泡材板等の断熱板の強度を高め、割れ、欠落を防止するという効果がある。
また、裏粘着層22bを設けないタイプの屋根葺材としてもよい。
【0026】
<変形例>
図4には、図1〜図3に示す屋根葺材YY1に対して「膨れ防止機能」を付加した屋根葺材が示されている。即ち、屋根葺材YY1が直射日光に晒されるとコンクリート面と屋根葺材YY1との間の空気が膨張し、コンクリート面と屋根葺材YY1との間で膨れが発生し、その結果、美観的にも見苦しく防水機能が低下してしまう虞がある。図4に示す屋根葺材は、かかる防水機能の低下を防止した構成の屋根葺材である。
図5(A)は、変形例に係る屋根葺材YY2の平面図,長手方向側面図,短手方向側面図、図5(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。
図4に示す屋根葺材と、図1〜図3に示す屋根葺材との相違点は、防水シート部20の下面側に粘着剤付きの「膨れ防止部材」である膨れ防止テープ24を、一定間隔をおいて縦縞状に並列貼付した点と、金属板11の縦方向に縦継手部11d,11eを形成した点である。膨れ防止テープ24としては、耐久性に優れたゴムアスファルト系両面テープ、ブチルゴム系両面テープ、合成樹脂系フィルムが好適である。
【0027】
このようにすれば、屋根葺材YY2とコンクリート表面等との間の空気が膨張しても、膨れ防止テープ24間の隙間から、下地からの水蒸気や膨張空気が外部に排出されるので、屋根葺材YY2が膨れることがない。
なお、膨れ防止テープ24の代わりに、本願出願人が先に出願した膨れ防止テープ(特願平11‐350818号、「防水シート型の屋根葺材」)を使用してもよい。
【0028】
(II)発明の実施例
図6には、本発明の実施例に係る屋根葺材が示されている
本実施例の屋根葺材YY3は、雨等の水の侵入を完全に防止し、且つ断熱性および遮音性・防音性に優れており、前述の参考例(図1〜図5)との相違点は、断熱材30を追加した点である。
図6(A)は本実施例の屋根葺材YY3の平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、図6(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。図7(A)は屋根葺施工完了後の側断面図、図7(B)は継手部の拡大断面図である。
断熱材30は横長の略長方形をなし、長辺方向および短辺方向に段差30a〜30dを形成する。この段差30a〜30dは、屋根に葺いた場合に、隣接する屋根葺材同士の密接度を確保し、遮音性・防音性を向上させる機能を有する。また、左上隅および右下隅に夫々切欠31a、31bを設けたが、これは断熱材の厚みを一定の高さに貼付するためである。断熱材30としては、例えば旭ダウ社製のスタイロフォームGKが好適である。
【0029】
以上の構成の屋根葺材YY3を用いて屋根を葺く場合には、前記第1実施例と同様に1段目の施工が終了後、2段目を施工する。以下順次3段目、4段目...と上方に向けて葺いていく。この屋根葺材YY3を施工する場合の注意点としては、施工前に必ずスミ出しを行い、それに沿って1枚ずつ釘、アンカー等で下地材に固定することである。
【0030】
<第1変形例>
図8には、図6及び図7に示す屋根葺材に関し、防水シート部20と断熱材30の上下を逆にしたものが示されている。
図8(A)は屋根葺材YY4の平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、図8(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。図9(A)、(B)は屋根葺施工完了後の側断面図である。
【0031】
屋根葺材YY4には、金属板11の左右縦方向に掛合凸部11fと掛合凹部11gを形成し、該掛合凹部11gに隣接した屋根葺材YY4の掛合凸部11fを掛合させる。
また、防水シート部20の略横方向中心線に沿って折り部20aを形成する。本変形例は断熱、防水型化粧屋根葺材として凹凸のある立体的に仕上がり、種々のデザインが可能であるという特徴を有する。
【0032】
なお、葺く場合には、図9(B)に示すように、止め金式吊子や埋込式吊子や埋込式補強メッシュを使用してもよい。
【0033】
<第2変形例>
図10には、図6及び図7に示す屋根葺材に関し、金属板11の一辺を折り曲げた構成のものが示されている。
図10(A)、(B)は、屋根葺材YY4の平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、図10(C)は屋根葺施工完了後の側断面図である。
このようにすれば、折り曲げ11hにより断熱材30および防水シート部20を覆うので、断熱材や防水シート部が露呈せず、例えば運搬中や施工時に断熱材や防水シート部が破損することがない。
【0034】
なお、金属板の種類によって高級品から普及品まで幅広く製造可能である。金属板の種類としては、銅以外に、例えばチタン、ステンレス、アルミニューム、鉄等が考えられる。使用する金属板は薄くて良いので、材料費、加工賃を抑制することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)防水工事と屋根工事を同時・一体的に施工できるので、優れた防水機能、耐久性、化粧性を発揮し、作業が簡素化されるため、工事費の低減および工期の短縮ができる。
(2)防水シート部と断熱材とを一体化しているので、優れた防水機能、耐久性、化粧性に加え、断熱材を使用しているため、断熱効果と降雨時の雨音や飛行機等の騒音に優れた遮音効果、防音効果を発揮する。
【0036】
(3)一般的な切妻屋根、片流れ屋根等以外に、本発明は完全防水が可能なので、M形屋根、Y形屋根、緩い傾斜の屋根、曲面屋根、アーチ屋根、ドーム型屋根等の各種の屋根に対応することが可能である。
(4)既存屋根材の葺き替えや、既存屋根材の撤去なしにかぶせ方式でも屋根改修工事が可能である。
(5)屋根の軽量化に伴い、構造上のメリットやトータルコストダウンが実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例に係る屋根葺材YY1を示す図であって、(A)は平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。
【図2】図1に示す屋根葺材の施工状況を示す図であって、(A)は屋根葺施工完了後の側断面図、(B)は継手部の拡大断面図である。
【図3】図1に示す屋根葺材の施工状況を示す図であって、屋根葺施工の平面図である。
【図4】図1に示す屋根葺材の変形例に係る屋根葺材の施工状況を示す図であって、(A)、(B)は夫々屋根葺施工完了後の側断面図である。
【図5】図1に示す屋根葺材の更なる変形例に係る屋根葺材を示す図であって、(A)は平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。
【図6】本発明の実施例に係る屋根葺材YY3を示す図であって、(A)は平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、(B)は屋根葺材の防水シート部の拡大断面図である。
【図7】図6に示す屋根葺材の施工状況を示す図であって、(A)は屋根葺施工完了後の側断面図、(B)は継手部の拡大断面図である。
【図8】図6に示す屋根葺材の変形例に係る屋根葺材を示す図であって、(A)は平面図、長手方向側面図、短手方向側面図、一部拡大図、(B)は屋根葺材の防水シート部・断熱材の拡大断面図である。
【図9】図6に示す屋根葺材の更なる変形例に係る屋根葺材の施工後の拡大断面図である。
【図10】図6に示す屋根葺材の更に他の変形例を示す図であって、(A)、(B)は平面図、(C)は施工後の拡大断面図である。
【図11】従来の屋根葺材の施工状況を示す一部破断部を含む斜視図である。
【図12】従来の屋根葺材の継手部の拡大側断面図である。
【符号の説明】
YY1〜YY4 屋根葺材
10 金属板部
20 防水シート部
30 断熱材

Claims (7)

  1. 屋根葺材の継手部に掛合した吊子によって屋根下地に固定される屋根葺材において、
    前記屋根葺材は、継手部(11a)を有する金属板部(10)と、前記金属板部の下側面に一体的に取付けられた防水シート部(20)及び断熱材(30)とから構成されており、
    前記防水シート部は屋根下地側の下側粘着面(22b)と、前記金属板部から外側に延出して次段目の屋根葺材と重なる重ね部分(20a)とを備え、
    前記断熱材(30)は、隣接する屋根葺材の断熱材同士を密接させるための段差(30a〜30d)を有し
    次段目の屋根葺材の防水シート部が重ねられる前記金属板部の領域には、前記吊子を固定するためのアンカー又は釘を打ち込むための穴が設けられ、前記穴から打ち込んだ前記アンカー又は釘が前記防水シート部及び断熱材を貫通して前記屋根下地に固定されるようにしたことを特徴とする屋根葺材。
  2. 前記防水シート部又は前記断熱材は、その下側面に自着機能材を備えてなることを特徴とする請求項に記載の屋根葺材。
  3. 重ね部分(20a)の上側の面に自着機能材を備えてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根葺材。
  4. 前記防水シート部の下側面又は断熱材の下側面に、膨れ防止部材を貼付してなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の屋根葺材。
  5. 前記屋根葺材は、隣接する前記屋根葺材と掛合可能手段により掛合することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の屋根葺材。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の屋根葺材は、一文字葺用の屋根葺材であり、先に横方向に葺く先段目の屋根葺材及びその吊子を下地に対して釘又はアンカーで固定し、次に横方向に葺く次段目の屋根葺材の防水シート部を、前記先段目の屋根葺材の釘又はアンカーを覆うように葺くことを特徴とする屋根葺材の施工方法。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載屋根葺材であって、屋根勾配下側の前記屋根葺材を前記屋根下地上に貼着し、
    屋根勾配上側の前記屋根葺材の継手部(11a)と掛合すべき吊子(32)を屋根勾配下側の屋根葺材の上から釘又はアンカー(31)によって前記前記屋根下地に固定し、
    屋根勾配上側の前記屋根葺材を前記屋根下地上に貼着して、屋根勾配下側及び屋根勾配上側の前記屋根葺材の重なり部分を粘着によって完全に密閉するとともに、前記釘及び吊子を屋根勾配上側の屋根葺材の下側粘着面によって完全に覆い、釘又はアンカーの部分から前記屋根下地への雨水の進入を阻止することを特徴とする屋根葺材の施工方法。
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