JP2002339524A - 重ね代付き野地板 - Google Patents

重ね代付き野地板

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JP2002339524A
JP2002339524A JP2001146638A JP2001146638A JP2002339524A JP 2002339524 A JP2002339524 A JP 2002339524A JP 2001146638 A JP2001146638 A JP 2001146638A JP 2001146638 A JP2001146638 A JP 2001146638A JP 2002339524 A JP2002339524 A JP 2002339524A
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roof
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JP2001146638A
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Tokuji Kimura
督司 木村
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KYORITSU KEIKINZOKU KK
TOKU KIKAKU KK
Toho Kogyo Co Ltd
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KYORITSU KEIKINZOKU KK
TOKU KIKAKU KK
Toho Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重ね付き野地板において、高い防水機能、特
に突き合わせ個所においても高い防水機能を有し、強度
と耐久性を有し、屋根材としての機能をもたせることに
より、瓦の重ね代を従来よりも少なくして屋根の使用枚
数の削減とこれによる屋根の軽量化を図り、職人の足元
及び瓦の滑り止め機能を持たせる。 【解決手段】 野地基板2の上面に防水粘着層3を固定
させ、さらに防水粘着層3の上面にアルミニウム薄板等
よりなる外装材4を固定させた3層構造にし、この野地
板の隣り合う2縁を形成している外装材4の端部と前記
防水粘着層3の端部を野地基板4の端部よりも外方向に
突出させて、複数枚の野地基板2,2の端部同士を突き
合わせて屋根に敷設するときの防水用の重ね代P1,P
1を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い防水機能、特
に、突き合わせ個所でも高い防水機能を有し、強度と耐
久性に優れた屋根材としての機能を有し、瓦の重ね代を
従来よりも狭くして瓦の使用枚数を減らして、屋根工事
の低コスト化と屋根の軽量化を図り、職人の足元及び瓦
の滑り止めを図ることができる重ね代付き野地板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、屋根防水は、家屋全体の寿命を大
きく影響させることから、瓦葺きの下地材の敷設工法に
は、野地板の上に防水シートを張る工法と、防水処理が
施された野地板を突き合わせて張る工法がある。
【0003】前者の工法に使用される野地板としては、
木削板又は合板が公知であり、後者の工法に使用される
野地板としては、例えば、特公平5−19627号公報
に記載の野地板が公知である。後者の野地板は、合板、
繊維板、木削板等の下地基板と、その一側面上に形成さ
れた天然ゴム、合成ゴム等のゴム質又はそれらのゴム質
とアスファルト、タール、合成樹脂などの添加剤を含む
防水粘着層と、防水粘着層上に貼着された防水シート層
とが一体になった積層構造を有し、防水粘着層は、野地
板を屋根に固定するために打ち込まれた釘頭の沈んだ穴
に流動して釘頭上をシールする程度の粘度を有するもの
が使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術のうち、前者の野地板を使用すると、野地板
と防水シートを張るという2種の作業が必要であるた
め、屋根工事に時間と手間を要し、これらを奇麗に張る
作業に熟練した技術が必要であった。しかも、これらを
張る屋根工事が完了しても、雨水が防水シートを固定し
ている釘を伝って野地板まで達して雨漏りすることがあ
った。また、屋根用の防水シートは、比較的薄い厚さの
ものが用いられているため、葺いた瓦の縁で押し破られ
て雨漏りすることもあった。このような雨漏りは、家屋
の寿命に大きな影響を与える。また、従来では、瓦で防
水、漏水を下地で防ぐという考え方に立って、瓦同士の
重ね代を瓦の面積の30%程度にして瓦を多く使用して
いたため、不経済であり、屋根全体の重みにより、大き
な地震の際に家屋が倒壊し易くなる危険性が指摘されて
いた。この他、屋根下地として使用される防水シート
は、水捌けが良く滑り易い素材で形成されていることか
ら、瓦葺きをするときに職人が足を滑らせたり、瓦を滑
り落としたりする危険性があった。
【0005】これに対し、後者の野地板は、その中間層
にゴム質を含む防水粘着層が位置しているため、釘を伝
った雨水の侵入はこの防水粘着層で止められ、ここから
の雨漏りは生じ難い。またパネル状になっているので、
張る作業に熟練を要しないという利点がある。しかしな
がら、野地板同士を突き合わせた個所から雨水が侵入し
易く、これを防ぐために、突き合わせた個所の上に防水
粘着テープが貼られるが、瓦が押し当たることによる剥
がれや傷み等が原因で、防水機能が低下して雨漏りする
恐れがあった。また、防水粘着テープを横方向に貼る
と、テープ厚による段差があるために、瓦を葺く際に誤
って職人が地下足袋で防水粘着テープを傷めたり、瓦を
葺くときに瓦を押し当てて剥がしてしまうことがあり、
このように横方向にテープ厚があると、雨水がテープ厚
による段差に溜まって防水粘着テープの劣化を招き、テ
ープの防水機能を低下させてしまうこともあった。
【0006】本発明は上述した問題点を解決するもの
で、極めて高い防水機能、特に突き合わせ個所からの雨
水の侵入を防ぐことができ、強度性及び耐久性に優れ、
瓦の使用枚数を減らして、屋根全体を軽量化させるとと
もに地震時における家屋の倒壊も防ぐことができ、屋根
工事において職人の足元及び瓦の滑りを防ぐことができ
る重ね代付き野地板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、木板、合板、集成材、天然
繊維又は合成繊維或いはグラスウールよりなる繊維板、
合成樹脂板、発泡ポリスチレン又は発泡ポリエチレン等
よりなる発泡プラスチック板のうちのいずれかによる単
層構造又はこれらのうちの1種又は複数種を主材料とす
る積層構造を有する野地基板の上面に、天然ゴム又は合
成ゴムを主材料としており、これに粘着剤、柔軟剤、タ
ール、アスファルトのうちの1種又は複数種を塗覆又は
添加させた防水粘着剤層を固定させ、さらに、当該防水
粘着層の上面に、アルミニウム薄板、着色亜鉛鉄板(カ
ラートタン)等の金属薄板又は合成樹脂製のプレート又
はシート等のうちのいずれかよりなる外装材を固定させ
た3層構造を有する野地板であって、当該野地板の隣り
合う2縁を形成している前記外装材の端部と前記防水粘
着層の端部を前記基板の端部よりも外方向に突出させ、
複数枚の野地基板の端部同士を突き合わせて屋根に敷設
したときに前記突出させた部分が防水用の重ね代となる
ように構成したものである。
【0008】このような構成を有する重ね代付き野地板
においては、その上層の外装材が防水性と対腐食性に優
れた軽量素材であるアルミニウム薄板で形成され、中間
層に防水粘着層が形成されているために、高い防水機能
と耐久性を有し、しかも、野地板を屋根に固定している
釘に防水粘着層のゴム質が押圧しており、さらに、この
釘周りに防水粘着層に含まれている粘着剤、タール、ア
スファルト等が付着しているために、釘周りからの雨水
の漏水も生じない。
【0009】さらに、野地板の隣り合う2縁において、
外装材と防水粘着層の端部が野地基板の端部よりも外方
向に突出して重ね代が形成されており、この重ね代の一
方を軒下方向に向けて野地基板同士を突き合わせるよう
にして各野地板を屋根に張り付けると、野地板の突き合
わせた個所の上がこの重ね代で覆われ、しかも、この重
ね代とその下方の野地基板とが防水粘着層で粘着固定さ
れているため、野地板の上に流れる雨水は重ね代の上を
伝って下段の野地板に流れ、突き合わせ個所から雨漏り
することもない。また、左右の野地板の突き合わせた個
所も同様に、重ね代と防水粘着層で接合されて防水が施
されているので、ここから雨水が漏水することもない。
このように重ね付き野地板は極めて高い防水機能を有す
るため、瓦に防水機能を求めず外観材として機能させる
ことができる。この結果、従来、瓦同士の重ね代を30
%程度にしていたのを15%以下に押えることができる
ので、瓦の使用枚数を減らし、屋根工事の低コスト化と
屋根全体の軽量化を図ることができる。また、太陽電池
発電パネルの設置も、防水工事が必要であった従来と比
較して簡単に行なえる。
【0010】請求項2に記載の発明は、上記重ね代付き
野地板において、外装材の上面に滑り止めとなる多数の
突起が形成されている。この構成においては、屋根工事
を行なう職人の足元の滑りをこの凸部で防ぐことがで
き、また、瓦の滑りも防ぐことができる。
【0011】請求項3に記載の発明は、上記重ね代付き
の地板において、野地基板の下面に発泡ポリスチレン又
は発泡ポリエチレンよりなる断熱用発泡プラスチック板
を固定させている。この構成においては、外気温度に対
する室内への影響を大きく遮断することができるため、
より快適な室内住環境が低コストで実現できる。
【0012】上記構成を有する野地板の敷設は、野地基
板の側縁同士を突き合わせるようにして屋根の垂木や桁
の上に置いた後、釘を打ち付けて行なう。この側縁同士
の突き合わせにおいて、重ね代を、隣り合う野地板の側
縁の上面に重ね合わせて、その上から手で押し付ける
と、双方の野地板同士が粘着固定される。野地板の敷設
方向は、重ね代の一方を軒先方向に向けて、軒下側から
横方向に行ない、横方向の敷設に続いて、順次上段の敷
設を横方向に行なう。屋根の左右端及び上下端の敷設に
おいて、野地板の寸法を敷設面の大きさに合せる必要が
あるときには、野地板を所望の大きさに合うように電動
鋸で切断すればよく、野地板はその上面層がアルミニウ
ム又は合成樹脂などの比較的柔らかい素材で形成されて
いるため、この切断は容易に行なえる。このような構成
を有する本発明に係る野地板は、メーカ側にとっても、
付加価値の高い野地板として商品化することができ、販
売拡大が見込まれる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した各実施
形態を添付図面に示した実施例を参照して説明する。な
お、添付図面において共通する個所には同一符号を付し
て、重複する説明は省略する。図1及び図2(a)
(b)(c)は、いずれも本発明の第1実施例による重
ね代付き野地板を示している。第1実施例による野地板
1Aは、野地基板2の上面に防水粘着層3を固定させ、
さらにその上面に外装材4を固定させた積層構造を有す
る。
【0014】野地基板2は、野地板1A全体の形状と強
度を保つ機能を有し、本実施例では、木板、合板、集成
材、天然繊維又は合成繊維或いはグラスウールよりなる
繊維板、合成樹脂板、発泡ポリスチレン又は発泡ポリエ
チレン等よりなる発泡プラスチック板のうちのいずれか
による単層構造又はこれらのうちの1種又は複数種を主
材料とする積層構造を有するものが用いられている。防
水粘着層3は、漏水防止機能に加えて、野地基板2と外
装材4とを粘着固定させて1枚のパネルにする機能を有
し、本実施例では、天然ゴム又は合成ゴムを主材料とし
ており、これに粘着剤、柔軟剤、タール、アスファルト
のうちの1種又は複数種を塗覆又は添加させたもので構
成されている。外装材4は、防水機能と野地板1Aの上
面の形状及び強度を保つ機能と、屋根工事の際に、職人
の足元と瓦の滑り止めを図る機能を有し、アルミニウム
薄板、着色亜鉛鉄板(カラートタン)等の金属薄板又は
合成樹脂製のプレート又はシート等のうちのいずれかで
形成されているが、このうち、軽量で防水性及び耐久性
に富み、電動鋸で切断し易い1〜1.0mm厚のアルミニ
ウム薄板が最適である。
【0015】このようにしてパネル化された野地板1A
は、左右長さが1800mm、前後長さが900mm、
厚さが1〜数cmの大きさを有しており、その隣り合う
2縁を形成している外装材4の端部と防水粘着層3の端
部を、その下層の野地基板2よりも50〜100mm外
方向に突出させて、重ね代P1,P1を形成している。
重ね代は継ぎ付きの構成と同等物となる。なお、以上の
寸法は好適とされる1例であり、本発明を限定するもの
ではない。この重ね代P1,P1の2縁と反対側の2縁
を形成している野地基板2の端部は、外装材4の端部及
び防水粘着層3の端部よりも面を揃えた外方向に突出し
て、重ね代P1,P1に相当する幅の受け代R1,R1
を形成している。つまり、野地基板2に対して外装材4
と防水粘着層3とを対角線方向にずらした状態で固定さ
せてある。
【0016】さらに、本実施例の野地板1Aは、外装材
4の上面に、左右に長い短直線形状を有する数mm〜5
mm程度の高さを有する多数の凸部4aが、左右及び前
後方向に一定間隔毎に形成されており、この凸部4a
は、野地板1Aや瓦を葺く職人の足元や瓦の滑り止めに
なっている。この凸部4aはエンボス加工することによ
り形成可能である。なお、この凸部4aの間隔を、例え
ば10cm間隔に形成し、或いは、この凸部4a又は外
装材4の縁に沿った面に目盛りを設けてもよく、このよ
うにすると、凸部が目印となり、瓦を葺くときの水平位
置決めや野地板1Aを切断するときの位置決めが、し易
くなる。
【0017】図3及び図4は屋根下材に野地板1Aを張
る手順を示している。これら各図において、屋根下材
は、棟10を頂点として傾斜方向に、多数本の垂木11
と桁12が格子状に組み付けられており、野地板1Aの
敷設は、その長手側の受け代P2を棟1方向に向けて軒
下側から一方の横方向に置いて、順次、釘Fを打ち付け
て固定する方法で行われ、このようにすると、図4に示
す屋根下地ができ上がる。
【0018】次に、この敷設作業時における野地板1
A,1A同士の突き合わせ方法を、図5(a)(b)及
び図6に沿って説明する。図5(a)(b)は野地板同
士の突き合わせ方法、図6は野地板を張る方向を示して
いる。これら各図において、上下段の野地板1A,1A
同士の突き合わせは、下段の野地板1Aの上側に位置す
る受け代R1に、上段の野地板1Aの重ね代P1を重ね
合わせるようにして並べ置き、この重ね代P1を上方か
ら手で押し付け、重ね代P1と受け代R1とを防水粘着
層3で粘着接合させる。このようにすると、野地板1
A,1A同士の突き合わせ個所である継ぎ目は、図5
(b)及び図6に示すように、重ね代P1で被さった状
態になる。左右の野地板1A,1Aの突き合わせも同様
にして行なう。
【0019】このように野地板1A,1Aを突き合わせ
て粘着接合していくと、野地板1A,1Aが連続した1
枚の屋根下地になる。このため、雨水が瓦を伝って上段
の野路板1A上に流れると、重ね代P1を伝って下段の
野地板1Aに流れる。なお、長期間の経過により、ま
た、外気温の変化による外装板4の縮小によって、外装
板4,4同士の突き合わせに隙間が生じることがある
が、その下層の防水粘着層3,3同士が粘着して一体化
しており、上段の野地板1Aの重ね代P1と下段の野地
基板2の受け代R1とが粘着結合しているので、防水粘
着層3,3同士の突き合っている部分が離れて隙間が生
じるようなことはない。このため、雨水の侵入はこの防
水粘着層3で完全に防がれる。外装材4がアルミ板であ
れば、太陽の幅射熱を反射し、省エネルギー効果が得ら
れる。
【0020】次に、第2実施例に係る重ね代付き野地板
1Bについて説明する。図7(a)(b)(c)は何れ
も第2実施例の野地板1Bを示している。これら各図に
おいて、第2実施例の野地板1Bは、前述した第1実施
例の野地板1Aの下層を形成している野地基板2の下面
に、発泡ポリスチレン(発泡スチロール)、又は発泡ポ
リエチレン板で形成された断熱材7を積層固定させたも
のである。野地基板2と断熱材7との固定は、粘着剤又
は接着材により行われており、このように断熱材7を積
層させると、冬の冷たさや真夏の熱気を極力遮断した快
適な室内住環境が低コストで得られる。
【0021】次に、第3実施例に係る重ね代付き野地板
1Cについて説明する。図8(a)(b)(c)は何れ
も第3実施例の野地板1Cを示している。これら各図に
おいて、第3実施例の野地板1Cは、前述した第1実施
例の野地板(1A)と同じ積層構造を有し、隣り合う2
縁を形成している外装材4の端部と防水粘着層3の端部
とを外方向に突出させて重ね代P2,P2を形成したも
のである。この重ね代P2,P2は前述した実施例の重
ね代(P1,P1)と異なり、外装板4及び防水粘着層
3の厚みに相当する分だけ高段に形成されている。そし
て、この重ね代P2,P2と反対側の2縁を形成してい
る野路基板2の端部と防水粘着層3の端部と外装材4の
端部とが揃った形状になっている。
【0022】図9(a)(b)は何れも下段と上段の野
地板1C,1C同士の突き合わせ方法を示しており、図
10は野地板1Cの張る方向を示している。これら各図
において、第3実施例の野地板1Cも前述した実施例の
野地板(1A)と同様の向きに張り付けるのであるが、
前述したように、本実施例における重ね代P2,P2が
外装板4と防水粘着層3の厚みに相当する分だけ高段に
なって位置しているため、この重ね代P2,P2は、隣
り合う野地板1Cの外装板4,4の対応する縁に沿った
上面に重ね合わされて粘着固定される。本実施例におい
て、上段と下段の野地板1C,1Cの野地基板2,2同
士の突き合わせは、上段の野地板1Cの下縁に一方の重
ね代P3を向けて行われ、この重ね代P3を下段の野地
板1Cの上縁に沿う上面に重ね合わせて防水接着層3で
粘着接合されるので、雨水は、上段の野地板1Cから重
ね代P3を伝って下段の野地板1Cに流れる。しかも、
この重ね代P3と下段の野地板1Cの上端とが防水粘着
層3で粘着接合されているので、雨漏れは全く生じな
い。左右の野地板1C,1C同士の突き合わせ個所も同
様に防水処理されており、ここからの雨漏れは生じない
第3実施例の野地板1C,1Cを屋根に張り付けるとき
に、双方の野地板1C,1Cの重ね代P2,P2の角部
が競り合って突き合わせができないので、このように場
合には、図8(a)に示す重ね代P2,P2の角部の競
り合う面8,8を、必要に応じて、切断線8a,8aに
沿って電動鋸で切断すればよく、このようにすると、図
10に示すように、野地基板2,2の重ね代P2,P2
同士を突き合わせた張り合わせが行なえる。
【0023】次に、第4実施例に係る重ね代付き野地板
1Dについて説明する。図11(a)(b)(c)は何
れも第4実施例の野地板1Dを示している。これら各図
において、第4実施例の野地板1Dは、前述した第1及
び第3実施例の野地板(1A,1C)と同じ積層構造を
有し、隣り合う2縁を形成している外装材4の端部と防
水粘着層3の端部とを上方に曲面を持たせて突出させて
重ね代P3,P3を形成させてある。さらに、第3実施
例の野地板1Cと同様に、この重ね代P3,P3と反対
側の2縁を形成している野路基板2の端部と防水粘着層
3の端部と外装材4の端部とを揃えて形成してある。
【0024】図12(a)(b)は上段と下段の野地板
1D,1Dの突き合わせ方法を、図13は野地板1Dの
張る方向を示している。これら各図において、第4実施
例の野地板1Dの重ね代P3,P3は、前述した第3実
施例の野地板1Cの重ね代(P2,P2)よりも若干幅
狭いので、長期間の経過により、この重ね代P3,P3
の防水水粘着層による接合個所から雨水が浸入すること
も予想される。このため、第4実施例の野地板1Dを使
用する場合には、重ね代P3,P3の縁に沿った他方の
野地板1Cの上面に、防水機能を有する防水粘着テープ
9を貼着して、この個所の防水機能を補うようにする。
なお、防水粘着テープ9は重ね代P2,P2を形成して
いる部分の肉厚と同じ厚さのものを使用し、重ね代P2
と上面が揃うようにする。このようにすると、防水粘着
テープ9の片側の縁は重ね代P2の縁で隠れて、重ね代
P2から雨水が侵入し難くなり、防水粘着テープ9の縁
に雨水が溜まることも無く、防水粘着テープ9も剥がれ
難くなる。
【0025】以上説明した各実施例の野地板は、瓦に防
水機能を求ないもので、瓦を外観化粧材としてのみ用い
ることができる。この結果、従来では、図14(a)に
示すように、瓦20による防水を確実にするために瓦2
0,20同士の重ね代W1が、瓦20の面積の30%程
度必要であったが、これを図14(b)に示すように、
これを15%以下に押えることができる。例えば、平坦
な瓦をタイルのように隙間を設けて張り詰めてもよい。
このため、瓦の使用枚数は従来よりも格段に少なくて済
み、屋根工事の低コスト化と屋根の軽量化を図ることが
できる。なお、図示していないが、平坦に形成した瓦
を、タイルのように目地の隙間を設けて貼ることも可能
になり、従来にない新しいデザインの屋根にすることも
できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明によれば、野地板の上面層を極めて防水機能の高
いアルミニウム等の丈夫な素材で形成し、その下層に防
水粘着層を形成したことによって、防水機能と耐久性に
富んだものにすることができる。特に隣り合う一方の野
地板の重ね代が他方の野地板の上端面に被さって粘着接
合するようにした結果、屋根に敷設した後、雨水はこの
重ね代を伝って下段の野地板に流すことができるなど、
雨漏りする原因を無くすことができる。この結果、瓦の
使用枚数を従来よりも減らすことができ、太陽電池発電
パネルを設置する際の防水対策も不要である。
【0027】請求項2に記載の本発明によれば、野地板
の上面層を構成している外装材の上面に、滑り止め用の
凸部を形成した結果、職人の足元の滑りによる転倒や転
落などの事態が生じるのを未然に防ぐことができ、ま
た、瓦等の敷設物の滑りも防ぐことができる。
【0028】請求項3に記載の本発明によれば、野地基
板の下面に発泡ポリスチレン又は発泡ポリスチレン等の
断熱用発泡プラスチックを固定させた結果、厳しい外気
温度に対する室内への影響を大きく遮断することがで
き、これにより快適な室内住環境が低コストで実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例による重ね代付き野地板
を示した斜視図である。
【図2】 (a)は第1実施例による重ね代付き野地板
を示した平面図、(b)は同じく側面断面図、(c)は
同じく裏面図である。
【図3】 屋根下材に野地板を葺く作業工程の途中段階
を示した図である。
【図4】 同じく野地板を葺き終えた状態を示した図で
ある。
【図5】 (a)は下段と上段の野地板同士の突き合わ
せ直前の状態を示した部分側面断面図、(b)は同じく
突き合わせ後の状態を示した部分側面断面図である。
【図6】 野地板の張る方向を示した平面図である。
【図7】 (a)は第2実施例の野地板1Bを示した平
面図、(b)は同じく側面断面図、(c)は同じく裏面
図である。
【図8】 (a)は第3実施例の野地板を示した平面
図、(b)は同じく側面断面図、(c)は同じく裏面図
である。
【図9】 (a)は下段と上段の野地板同士の突き合わ
せ直前の状態を示した部分側面断面図、(b)は同じく
突き合わせ後の状態を示した部分側面断面図である。
【図10】 野地板同士を突き合わせて張り合わせる方
向を示した平面図である。
【図11】 (a)は第4実施例の野地板を示した平面
図、(b)は同じく側面断面図、(c)図は同じく裏面
図である。
【図12】 (a)は下段と上段の野地板同士の突き合
わせ直前の状態を示した部分側面断面図、(b)は同じ
く突き合わせ後の状態を示した部分側面断面図である。
【図13】 野地板同士を突き合わせて張り合わせる方
向を示した平面図である。
【図14】 (a)は従来技術による瓦の重ね代を説明
した図、(b)は本発明に係る重ね代付き野地板を用い
た場合の瓦の重ね代を説明した図である。
【符号の説明】
1A 、1B、1C、1D 重ね代付き野地板 2 野地基板 3 防水粘着層 4 外装材 4a 凸部 7 断熱材 9 防水粘着テープ 10 棟 11 垂木 12 桁 P1、P2、P3 重ね代 R1 受け代
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 督司 大阪府寝屋川市仁和寺本町5丁目17番6号 有限会社トク企画内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木板、合板、集成材、天然繊維又は合成繊
    維或いはグラスウールよりなる繊維板、合成樹脂板、発
    泡ポリスチレン又は発泡ポリエチレン等よりなる発泡プ
    ラスチック板のうちのいずれかによる単層構造又はこれ
    らのうちの1種又は複数種を主材料とする積層構造を有
    する野地基板の上面に、天然ゴム又は合成ゴムを主材料
    としており、これに粘着剤、柔軟剤、タール、アスファ
    ルトのうちの1種又は複数種を塗覆又は添加させた防水
    粘着層を固定させ、さらに、当該防水粘着層の上面に、
    アルミニウム薄板、着色亜鉛鉄板(カラートタン)等の
    金属薄板又は合成樹脂製のプレート又はシート等のうち
    のいずれかよりなる外装材を固定させた3層構造を有す
    る野地板であって、 当該野地板の隣り合う2縁を形成している前記外装材の
    端部と前記防水粘着層の端部を前記基板の端部よりも外
    方向に突出させ、前記野地基板の端部同士を突き合わせ
    て屋根に敷設したときに前記突出させた部分が防水用の
    重ね代となるように構成したことを特徴とする重ね代付
    き野地板。
  2. 【請求項2】 外装材の上面に滑り止めとなる多数の凸
    部が形成されている請求項1に記載の重ね代付き野地
    板。
  3. 【請求項3】 野地基板の下面に発泡ポリスチレン又は
    発泡ポリエチレン等よりなる断熱用発泡プラスチック板
    を固定させた請求項1又は請求項2に記載の重ね代付き
    野地板。
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