JP4541020B2 - フルオロアルキル基含有ポリマー粒子 - Google Patents

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本発明は、撥水撥油性を有し、単分散性に優れ、化粧品、情報材料、塗料、潤滑剤等に有用なフルオロアルキル基含有ポリマー粒子及びその製法、並びに用途に関する。
従来、撥水撥油表面を有するポリマー粒子は懸濁重合法で合成された。懸濁重合法で得られた粒子の粒径分布は広く、化粧料に用いる際、肌感触があまり良くなかった。また、フルオロアルキル基を有するビニルモノマーの割合が高い場合、懸濁重合法に適する分散剤がなく、粒子を合成することは困難であった。
分散重合法を用いてフルオロアルキル基含有ポリマー粒子を製造する方法として、特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載の方法が挙げられる。しかし、これら特許文献に記載のフルオロアルキル基を有するビニルモノマーの共重合比は高くても10重量%程度であり、フルオロアルキル基に富む粒子を製造するに至っていなかった。
特許第2615252号公報 特許第2726333号公報 特開平05−27476号公報
本発明の課題は、撥水撥油表面を有するフルオロアルキル基含有ポリマー粒子を提供することにあり、また、かかるポリマー粒子を簡便且つ安価に製造する方法を提供することにある。
本発明は、フルオロアルキル基を有するビニルモノマー(以下フルオロアルキル基含有モノマーという)を含有し、その含有量が重合性基を1つ有するモノマー全量に対して20重量%以上であるモノマー成分を重合して得られるポリマー粒子、その製造法並びにそのポリマー粒子からなるフッ素オイルのゲル化剤を提供する。
前記特許文献1及び2に記載の粒子はフルオロアルキル基含有モノマーの割合が低い上、親水基を有するモノマーを50重量%以上共重合しており撥水性粒子とは言い難いのに対し、本発明のフルオロアルキル基含有ポリマー粒子は撥水撥油性に優れる粒子である。さらに、前記特許文献3記載の粒子は主にスチレン、短鎖アルキル(メタ)アクリレートから構成されており高屈折率の粒子であるのに対し、本発明のフルオロアルキル基含有ポリマー粒子は、フルオロアルキル基含有モノマーの含量が高い低屈折率粒子であり、ファンデーション等の化粧料において、光学特性(屈折率)をコントロールする場面で有用である。また、本発明のフルオロアルキル基含有ポリマー粒子は、これまでの粒子では不可能であったパーフルオロポリエーテル等のフッ素オイルのゲル化を可能にする。
[モノマー成分]
本発明に用いられるフルオロアルキル基含有モノマーは、ラジカル重合性基を1つ有し、更にフルオロアルキル基を少なくとも1つ有するものであればどの様な構造のものでも良い。
なお、本発明において、フルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換された基であり、炭素数1〜30のフルオロアルキル基が好ましく、炭素数1〜15のフルオロアルキル基が更に好ましく、末端にパーフルオロアルキル基を有する炭素数1〜15のフルオロアルキル基が特に好ましい。
フルオロアルキル基含有モノマーとしては、モノマー中のフッ素原子量の割合が、モノマーの分子量に対し35重量%以上であるものが好ましく、式(V)で表される構造を有するものが更に好ましい。
A−B (V)
(式中、Aはラジカル重合性基、Bはフルオロアルキル基を示す。)
式(V)において、Aとしては、一般式(VI)、(VII)、(VIII)又は(IX)で表される基が挙げられ、Bとしては、一般式(X)、(XI)、(XII)、(XIII)又は(XIV)で表される基が挙げられる。
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示す。R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。pは1〜6の数を示す。)
(式中、q1は1〜15の数、q2は1〜13の数を示す。)
フルオロアルキル基含有モノマーとして更に好ましいものは、式(I)で表される(メタ)アクリレートである。
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2は炭素数1〜4のアルキレン基又は−(CH2)n N(R3)SO2−(R3は炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子、nは1〜4の整数を示す)を示す。Rfは末端にパーフルオロアルキル基を有する炭素数1〜15のフルオロアルキル基を示す。)
式(I)で表される(メタ)アクリレートとしては、下記式(II)〜(IV)で表される化合物が好ましい。
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示す。m1は4,6,8又は10の数、m2は1又は2の数、m3は2,4,6又は8の数を示す。)
本発明においては、フルオロアルキル基含有モノマー以外に、これと共重合可能なモノマーを用いることができる。かかるモノマーとしては、重合性基を1つ有する通常のラジカル重合性ビニルモノマーが好適に用いられ、具体的には、スチレン、炭素数1〜22のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピロリドン等が挙げられる。また、生成する粒子の表面特性を制御したり、反応性を付与したりする目的で、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、クロロメチルスチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン等のモノマーを共重合させることもできる。これらは単独もしくは2種以上を混合して共重合することができる。
本発明において、フルオロアルキル基含有モノマーの割合は、重合性基を1つ有するモノマー全量に対して20重量%以上であり、50重量%以上が好ましく、70重量%以上が更に好ましい。
[ポリマー粒子の製造法]
本発明のポリマー粒子は、溶剤中、重合開始剤存在下に、上記モノマー成分を分散重合することにより製造することができる。
本発明の製造法における好ましいモノマー濃度は、重合の遅延、分散不安定化、粒径分布の拡大、重合反応の暴走等の問題を引き起こさないために、反応系中1〜50重量%が好ましく、2〜30重量%が更に好ましい。モノマー濃度もまた粒径を変化させる因子であり、一般には高いほど粒径が大きくなる傾向がある。
モノマーは、使用するモノマーの全量もしくはその一部をあらかじめ他の成分と混合して使用するが、例えば高濃度の分散液を得る場合などには、連続的に反応系内にモノマーを供給しながら重合を行うことができる。通常、モノマーは生成するポリマーの良溶剤であるため、希釈せずにそのまま供給すると凝集を起こすことが多い。このような場合は、モノマーを溶剤で希釈して供給する。その特別な実施形態として、溶剤の還流下に分散重合を行い、凝縮液でモノマーを希釈して供給することができる。
供給するモノマーの濃度は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。また、粒径分布の狭いポリマー粒子を得るためには、反応系内のモノマー濃度は30重量%以下、好ましくは20重量%以下で、なるべく急激なモノマー濃度の変化がないように制御することが望ましい。通常の分散重合においては、すでに生成したポリマー粒子の重量に比例して重合速度が増大していくことから、モノマーは初期は比較的ゆっくり、後半になるほど速く供給していくことが望ましい。
本発明においては、更に架橋剤を用いることができる。用いられる架橋剤は、ジビニル系のジビニルベンゼン、ジ(メタ)アクリレート系のエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能性架橋剤、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートやテトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性架橋剤が挙げられる。これらの中で好ましい架橋剤は、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートである。
架橋剤量は、重合性基を1つ有するモノマーの合計100重量部に対して0〜50重量部用いることが好ましい。架橋剤が1重量部以上でポリマー粒子の溶剤可溶分が少なくなり、10重量部以下で粒子が異形化又は凝集しにくくなることから、1〜10重量部が更に好ましい。
架橋剤は、反応開始時並びにモノマーの重合率が10〜100%の反応中に添加するが、出来るだけ均一に架橋するために、反応開始以降は、等量に多分割して添加するか、連続的に添加することが好ましい。その際に、溶剤で希釈することがさらに好ましい。溶剤の還流下に分散重合を行う場合は、その凝縮液で架橋剤を希釈して添加出来る。
本発明の分散重合に用いる分散剤は、単分散性の良好なポリマー粒子が得られることから、ポリシロキサン化合物が好ましく、特に、アミノ変性シリコーン,ポリエーテル変性シリコーン,アミノポリエーテル変性シリコーン,片末端にラジカル重合性基を有するポリシロキサン化合物が好ましい。片末端にラジカル重合性基を有するポリシロキサン化合物として一般式(XV)で表される化合物が例示される。
[式中、
X:CH2=C(R1)COO−,CH2=C(R1)CONR5−又はCH2=CH−C64−で表される基を示す。ただし、R1=H又はCH3、R5=H又はCb2b+1(b=1〜4の整数)
Y:−(CH2O)c−Cd2d−(c=0又は1、d=1〜10の整数)で表される基を示す。
Z:Ce2e+1(e=1〜4の数)で表される基を示す。
a:3〜1500の数を示す。]
この中でも、一般式(XVI)で表されるポリシロキサン化合物が特に好ましい。
[式中、R1、Y及びaは前記の意味を示す。R6:炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
このような片末端にラジカル重合性基を有するポリシロキサン化合物は、例えばアニオンリビング重合による方法等から合成できる。
本発明に用いる片末端にラジカル重合性基を有するポリシロキサン化合物の数平均分子量(Mn)は、生成するポリマー粒子の分散安定性及びポリマー粒子の製造時の操作性の点より、500〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましい。
本発明において分散剤の使用量は、系の安定性及び生成する粒子に求められる特性(粒径、表面特性等)により適宜選択されるが、分散安定性及び経済的な面からモノマーに対して0.1〜20重量%が好ましい。
本発明に用いる溶剤は、分散剤及びモノマーを溶解し、生成ポリマーを溶解しないものであれば特に制限はないが、非水系溶剤が好ましい。さらに好ましくは、炭化水素系溶剤及びシリコーン系溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である。炭化水素系溶剤として、ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、イソオクタン、水添トリイソブチレン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素等が例示され、シリコーン系溶剤として、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等が例示される。これらの中でヘキサンが特に好ましい。
溶剤の種類は生成する粒子の大きさや分散安定性を左右する重要な因子である。一般に生成するポリマーとの親和性が高いほど大きな粒子ができる傾向がある。
本発明において重合開始剤として、例えば、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシド系開始剤、アゾビス(イソブチロニトリル)、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(ジメチルイソブチレート)、アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ系開始剤が好適に用いられる。
一般に分散重合において、パーオキシド系開始剤は分散剤からの水素引き抜き作用により、グラフトポリマーを生成し、分散安定性を高めることが知られている。しかし、ポリシロキサン化合物を分散剤に用い、炭化水素系溶剤及び/又はシリコーン系溶剤中で分散重合を行うとアゾ系開始剤においても安定に分散を保つことができる。
重合開始剤の使用量は、モノマーに対して0.03〜3モル%が好ましく、0.1〜1モル%が更に好ましい。
重合開始剤はあらかじめ他の成分と混合溶解して使用されるが、残存モノマーを低減する目的から重合途中で溶剤等に希釈して、一括あるいは連続的に添加することが可能である。
本発明では、分子量あるいは粒径制御の目的で連鎖移動剤を使用しても良い。かかる連鎖移動剤の具体例として、ブチルメルカプタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、ドデカンチオール、メルカプト変性シリコーン等のメルカプタン類、四塩化炭素、四臭化炭素、ジメチルアニリン、クメン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
本発明において、重合温度は重合開始剤の分解速度、モノマーと溶剤との親和性等によって選択され、好ましくは室温〜150℃、より好ましくは50〜120℃である。溶剤の還流下に反応を行うことは温度制御及び重合熱除去が容易にできる点で好都合である。重合時間は重合開始剤の半減期、モノマーの反応性によって適宜選択されるが、2時間〜48時間が好ましい。
分散重合においてはモノマーに含まれる重合禁止剤や酸素の残存量が生成する粒子の粒径を大きく変動させる場合があるので、通常のラジカル重合を行う場合以上にこれらの重合禁止(遅延)因子量を制御することが望ましい。
撹拌条件は、速すぎても遅すぎても分散が不安定になりやすく、強い剪断がかからずに系全体が混合されるように行うのが好ましい。
本発明の方法においては、機能性粒子の製造の目的で分散重合に悪影響を与えない範囲で各種添加剤を共存させることができる。かかる添加剤の具体例としては、可塑剤、染料、抗菌剤、香料等である。
[ポリマー粒子]
本発明のポリマー粒子は、上記モノマー成分を重合して得られるもので、下記式で定義されるCV値が30%以下の単分散性ポリマー粒子であることが好ましく、CV値が10%以下であることが更に好ましい。
CV値(%)=(粒径の標準偏差/平均粒径)×100
なお、平均粒径と粒径の標準偏差はポリマー粒子の顕微鏡写真を画像解析装置で解析して測定できる。
本発明のポリマー粒子の平均粒径は0.1〜10μmが好ましく、0.5〜5μmが更に好ましい。
[ゲル化剤]
本発明のポリマー粒子は、フッ素オイルのゲル化剤として有用である。本発明のポリマー粒子によりゲル化されるフッ素オイルは、フッ素原子を有するオイルであれば特に限定されないが、撥水性及び撥油性を有するものが好ましい。
高分子量のフッ素オイルとして容易に入手可能なものとしては、一般式(XVII)で表されるパーフルオロポリエーテルが好ましい。
(式中、R7、R8、R9、R10及びR11は、同一又は異なって、フッ素原子、パーフルオロアルキル基又はオキシパーフルオロアルキル基を示す。x、y及びzは、好ましくは数平均分子量500〜100,000を与える0以上の整数を示す。ただし、x=y=z=0となることはない。)
7、R8、R9、R10及びR11が、パーフルオロアルキル基又はオキシパーフルオロアルキル基の場合、炭素数1〜3が好ましく、トリフルオロメチル基が更に好ましい。x、y及びzは、同一又は異なって、0〜300が好ましい。
これらの中では、例えば一般式(XVIII)で表されるFOMBLIN HC/01、同HC/02、同HC/03、同HC/04、HC/25、及び同HC/R(アウジモント社製)が挙げられる。
(式中、r及びsは、好ましくは数平均分子量500〜10,000を与える数を示し、r/sは0.2〜2である)
r及びsは、同一又は異なって、1〜100が好ましい。
また、一般式(XIX)で表されるデムナム(DEMNUM)S−20、同S−65、同S−100、及び同S−200(ダイキン化学工業(株)製)が挙げられる。
(式中、tは4〜500の数を示す。)
さらに、一般式(XX)で表されるクライトックス(KRYTOX)GPL−100、同GPL−101、同GPL−102、同GPL−103、同GPL−104、同GPL−105、同GPL−106、及び同GPL−107、クライトックス143AB、及び同143AC(デュポン社製)等が挙げられる。
(式中、uは7〜60の数を示す。)
これらのフッ素オイルの中でも、数平均分子量が500以上、7,000以下のパーフルオロポリエーテルが、本発明のポリマー粒子との相溶性がよく、フッ素オイルのレオロジー制御やゲル化が容易となるので好ましい。
また低分子量のフッ素オイルとして容易に入手可能なものとしては、直鎖又は分岐鎖の、フッ素原子以外のハロゲンにより置換されていてもよい、好ましくは炭素数6〜12のフルオロアルカン類、具体的にはパーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、1−ブロモヘプタデカフルオロオクタン、パーフルオロオクタデカン、パーフルオロ−2,7−ジメチルオクタン等や、一般式(XXI)で表されるハイドロフルオロエーテル類が挙げられる。
12(CH2v−O−R13 (XXI)
(式中、R12は直鎖又は分岐鎖のパーフルオロアルキル基、R13は直鎖又は分岐鎖の置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基を示し、vは0〜5の数を示す。)
具体的には、R12は例えば、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロ−3−メチルブチル基、パーフルオロ−5−メチルヘキシル基、パーフルオロ−7−メチルオクチル基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数4〜11のパーフルオロアルキル基が挙げられる。R13は例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基、2,3−ジメチルブチル基、2,4−ジメチルブチル基等が挙げられる。
本発明のゲル化剤は、フッ素オイルに対し、0.1〜50重量%添加するのが好ましく、1〜30重量%添加するのが更に好ましい。
また、ゲル化は室温〜150℃の範囲で加熱し、ゲル化速度を促進させることが好ましい。
実施例1
4ツ口フラスコにn−ヘキサン80g、アミノ変性ポリシロキサン(TORAY製BY16−849)0.9g、フルオロアルキル基を有するメタクリレート(Clariant製FLUOWET MAE 800)30g、ラウロイルパーオキシド0.9gを室温下で仕込み、窒素置換しながら攪拌を10分程度行った。オイルバスを約1時間で30℃から溶剤が還流する様に温度設定をし、4ツ口フラスコを30℃のオイルバスに漬けた。約1時間後、還流を確認し、還流開始から3.5時間目に重合を止め放冷した。静置分離後、上澄みのn−ヘキサンをデカンテーションにより除去し、その後、n−ヘキサンで下層の沈殿物を2回洗浄し、30℃で減圧乾燥してポリマー粒子を得た(収率95%)。
得られたポリマー粒子のSEM写真(HITACHI製走査線型電子顕微鏡SE−8000の画像)を図1に示す。このSEM写真をKEYENCE製VH−8000で画像解析したところ平均粒径、粒径の標準偏差及びCV値は以下の通りであった。
平均粒径 1.54μm
粒径の標準偏差 0.060μm
CV値 3.9%。
実施例2
4ツ口フラスコにn−ヘキサン560g、片末端メタクリロイル変性ポリシロキサン(チッソ(株)製サイラプレーンFM−0725:数平均分子量1万)10.5g、フルオロアルキル基を有するメタクリレート(Clariant製FLUOWET MAE 800)210g、ラウロイルパーオキシド6.3g、ジビニルベンゼン0.042g(対モノマー0.02重量%)を室温下で仕込み、窒素置換しながら攪拌を30分程度行った。オイルバスを約2時間で30℃から溶剤が還流する様に温度設定をし、4ツ口フラスコを30℃のオイルバスに漬けた。約2.5時間後、還流を確認し、還流開始から4.5時間目に重合を止め放冷した。静置分離後、上澄みのn−ヘキサンをデカンテーションにより除去し、その後、n−ヘキサンで下層の沈殿物を2回洗浄し、30℃で減圧乾燥してポリマー粒子を得た(収率97%)。
得られたポリマー粒子のSEM写真(HITACHI製走査線型電子顕微鏡SE−8000の画像)を図2に示す。このSEM写真をKEYENCE製VH−8000で画像解析したところ平均粒径、粒径の標準偏差及びCV値は以下の通りであった。
平均粒径 1.63μm
粒径の標準偏差 0.487μm
CV値 30.0%(CV値が高いのは微小粒子が混入している為)。
配合例1〜3
アウジモント製パーフルオロポリエーテル(フォンブリンHC)に対し、実施例1で得られたポリマー粒子を、表1に示す量添加し、ホットスターラー(70℃以上)で加熱後、室温まで放冷した時の外観を観察した。結果を表1に示す。
実施例1で得られたポリマー粒子のSEM写真である。 実施例2で得られたポリマー粒子のSEM写真である。

Claims (5)

  1. フルオロアルキル基を有するビニルモノマーを含有し、その含有量が重合性基を1つ有するモノマー全量に対して20重量%以上であるモノマー成分を重合して得られるポリマー粒子からなるフッ素オイルのゲル化剤
  2. 下記式で定義されるCV値が30%以下の単分散性である請求項1記載のゲル化剤
    CV値(%)=(粒径の標準偏差/平均粒径)×100
  3. フルオロアルキル基を有するビニルモノマーが、式(I)で表される(メタ)アクリレートである請求項1又は2記載のゲル化剤
    (式中、R1は水素原子又はメチル基を示す。R2は炭素数1〜4のアルキレン基又は−(CH2)n N(R3)SO2−(R3は炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子、nは1〜4の整数を示す)を示す。Rfは末端にパーフルオロアルキル基を有する炭素数1〜15のフルオロアルキル基を示す。)
  4. 式(I)で表される(メタ)アクリレートが、下記式(II)〜(IV)で表される化合物のいずれかである請求項3記載のゲル化剤
    (式中、R1は水素原子又はメチル基を示す。m1は4,6,8又は10の数、m2は1又は2の数、m3は2,4,6又は8の数を示す。)
  5. 架橋剤を、重合性基を1つ有するモノマーの合計100重量部に対して0〜50重量部用いて重合したものである、請求項1〜4いずれかに記載のゲル化剤
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