JP4540867B2 - 搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙を複数枚重ねて積層し、給紙ローラーに一枚ずつ搬送させる搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
用紙を複数枚積載し、一枚ずつ分離して送り出す搬送装置は、種々の分野で用いられている。従来の搬送装置としては、例えば、図1および図2に示すようなものが存在する。この搬送装置は、底壁91と側壁92とで囲まれた空間に、複数枚積層した用紙を底壁2に対して立てた状態で積載し、給紙ローラー96およびサバキ板93で最前側に位置する用紙2aを分離して、上側ガイド95と下側ガイド94との間を矢印Aで示される方向に排出する。立てた状態で載置されている用紙2は、図2に示すように押え部材98により給紙ローラー96側に所定の圧力で付勢されており、給紙ローラー96側に倒れるのを防止するため倒れ止めリング97により支持されている。
【0003】
用紙が一枚ずつ分離され排出が繰り返され、積載された用紙2が少なくなるにつれて、用紙2の背面側から給紙ローラー96側にかけてスプリングなどで付勢された押え部材98により積載された用紙2の残量に追随して用紙2を矢印Bで示す方向に底板91に沿って移動させ、最前側の用紙2aと給紙ローラー96との接触を常に一定の圧力で維持することが必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、積載された用紙2に対して付勢される押え部材98の所定の圧力は、用紙2がその残量に応じて給紙ローラー96側に移動する際の用紙2の下端とその下に位置する底壁91との摩擦の影響により不安定となり、ひいては、給紙ローラー96に用紙を押し付ける圧力に影響を及ぼすことから、給紙性能の不安定要素となることもあった。また、大量の用紙2を積載した場合、スプリングなどによる用紙2に対する付勢力は、大量の用紙2全体を移動させるための力に加えて、前記の底壁91との間の摩擦力よりも大きくする必要があり、その結果、搬送装置の構成が複雑になるとともに、用紙にかけられる圧力が不安定になる。
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、用紙の給紙性能を安定化することができる搬送装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明は、前記技術的課題を解決するために、以下の構成の搬送装置を提供する。
【0007】
搬送装置は、互いに略平行に配置された複数の回転するローラーであって、その上にその長手方向に重ねられた複数の用紙の一部又は全部を、その長手方向に略直交して立てられた状態で並ぶように積載するローラーと、前記複数の用紙を前記ローラーの最端側に位置する用紙から一枚ずつ分離して排出する分離排出手段と、前記複数の用紙に対して、前記分離排出手段側に向けて所定の付勢力を与える押え部材と、を備え、作動時には、前記ローラーを所定速度で回転させることによって、前記複数の用紙と前記ローラーとの間の摩擦力を小さくし、それによって、前記押さえ部材による前記複数の用紙への付勢力を安定化させ、前記ローラーが、前記用紙が重ねられた方向に対して所定の角度で延在する。
【0008】
上記構成において、用紙は、一枚のシート状のものであっても良いし、例えば封筒のようなものであっても良い。用紙は、複数のローラーの長手方向に重ねて並べられ(すなわち、用紙の重なり方向がローラーの長手方向にほぼ平行になるように)、立った状態(すなわち、用紙の端がローラーの外周に対向するように)で、ローラーの長手方向に略直行し複数のローラーを横断するように搬送装置に積載される。分離排出手段に所定の付勢力で当接している最前側の用紙は、サバキ板などの分離排出手段によって一枚ずつ分離され、排出される。最前側の用紙が排出されると、次の用紙が分離排出手段に接触するように、用紙にかけられた付勢力によって、用紙が分離排出手段側に移動する。用紙を分離排出手段側に付勢するためには、例えば、押え部材などを用いても良いし、ローラーを傾斜させて配置し、用紙の自重により分離排出手段に押し付けるようにしても良い。用紙の下端に接触したローラーが回転することによって、静摩擦より小さい動摩擦が働くと考えられ、用紙が分離排出手段方向、すなわちローラーの略長手方向に移動する場合において、ローラーとの間の摩擦力が軽減する。
【0009】
上記構成によれば、搬送装置に積載されている用紙は、その下端に位置するローラーが回転している状態で待機することとなり、その間の摩擦力が小さくなる。したがって、例えば、用紙の分離排出手段への移動させるのに少ない力ですむ。また、用紙が積載されているローラーとの間の摩擦力の影響を受けることが少なく、最前側の用紙の給紙ローラーへの付勢力の調整が容易となり、これを安定化させることができる。したがって、給紙性能を安定させることができる。
また、上記構成によれば、用紙の重なり方向と用紙下端のローラーの長手方向とが所定の角度を持つように用紙が配置されているため、ローラーが用紙下端に接触する個所が、用紙が分離排出手段へ向かって移動するに伴い変化する。したがって、用紙下端とローラー表面との間の摩擦による用紙下端の汚れを分散させ、目立たなくさせることができる。
【0010】
本発明の搬送装置は、具体的には以下のように種々の態様で構成することができる。
【0011】
好ましくは、前記ローラーは、互いに逆方向に回転する。
【0012】
上記構成によれば、ローラーが互いに相反する方向に回転するため、積載されている用紙が、ローラーの回転によって、前後に送られることなく、一定位置でバランスが取れ、その結果、例えば、用紙の側面などに設けられたガイドに対して用紙による不要な付勢力を生じさせることがない。したがって、用紙とローラー以外の部材との間の摩擦抵抗の影響をなくすことが可能となる。したがって、用紙の給紙ローラーへの圧力を一定に維持しやすくなり、給紙性能を安定させることができる。
【0013】
好ましくは、搬送装置は、前記用紙の側端に接触し前記分離排出手段に用紙を導くガイドをさらに有し、前記ローラーは、前記用紙が前記ガイドに突き当たるような方向に回転する。
【0014】
上記構成において、ローラーは用紙が前記ガイドに突き当たるような方向、すなわち、用紙をガイド方向に送るようにガイドに向かって回転する。上記構成によれば、ローラーの回転により用紙側端がガイドに突き当たり、用紙がそろうため、給紙性能を安定させることができる。
【0015】
上記構成において好ましくは、前記ガイドは前記用紙の一端に接触するように延在する回転可能に支持された側部ローラーの外周面である。
【0016】
上記構成によれば、前記用紙の一端に接触するように延在し、回転する側部ローラーの外周面、すなわち、用紙と側部ローラーとの接触面がガイドとして機能する。このようにガイドとして側部ローラーを用いることにより、用紙側端と側壁の間の摩擦抵抗を小さくすることができ、かつ、用紙側端のそろえを良くすることができるため、より給紙性能を安定させることができる。
【0019】
好ましくは、前記複数のローラーが、前記分離排出手段側が低くなるように水平方向に対し所定の角度を持って設置され、前記ローラーは前記用紙の積載範囲の下流側の一部にのみ設けられる。
【0020】
上記構成において、分離排出手段側が低くなるように水平方向に対し所定の角度を持ってローラーが設置されているため、用紙はその自重により分離排出手段に押し当てられる。ここで、上記構成によれば、用紙の積載範囲の下流側の一部にのみ回転するローラーが設けられているため、積載範囲の上流側には適度な摩擦力が残り、下流側に過剰な圧力が係ることがない。用紙の分離排出手段への押し付け圧力は、例えば、用紙の積載範囲におけるローラーを配置する長さを変化させることにより容易に調整することができる。したがって、給紙性能を安定させることができる。
【0021】
好ましくは、前記ローラー又は側部ローラーの少なくとも一方は、その外周面が低摩擦材料又は汚れが付着しにくい材料で被覆される。
【0022】
上記構成によれば、ローラー又は側部ローラーの表面をコーティングして、用紙との摩擦を少なくさせることができ、また用紙の端への汚れの付着を少なくすることができる。
【0023】
好ましくは、搬送装置は、前記ローラー又は側部ローラーのうち少なくとも一方の外周面に付着した汚れを取り除くクリーニング部材をさらに備える。
【0024】
上記構成によれば、クリーニング部材がローラー又は側部ローラーの表面に付着した汚れを取り除くため、用紙の端への汚れの付着を少なくすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態に係る搬送装置について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図3および図4に本発明の第1実施形態に係る搬送装置の構成を示す。図3は搬送装置を給紙ローラー側から見た斜視図、図4は搬送装置を押え部材側から見た斜視図である。
【0027】
本実施形態に係る搬送装置1は、複数枚の用紙2を重ねて積載し、一枚ずつ分離して排出するものである。用紙2が積載されている用紙積載下部には、2本の細長いローラー12,14が所定の距離を持って互いに平行に設けられている。各ローラー12,14間の距離は積載する用紙2の大きさなどによって調整できるようにしてもよい。ローラー12,14は、矢印Aで示す用紙の排出方向に異なる位置にほぼ直角の角度をなして、用紙を積載可能な範囲全域にわたって延在する。ローラーの側方には、用紙2の側端を押し当て、用紙をそろえるためのガイド4が設けられている。排出装置は、積載されている最前側の用紙2aが給紙ローラー16に所定の圧力で当接するように構成されており、給紙ローラー16が回転することによって、用紙2aサバキ板10によって一枚ずつ分離され、倒れないように上側ガイド8および下側ガイド6の間に挟まれて矢印Aで示される方向に排出される。
【0028】
積載される用紙2の背面側には、用紙積載下部に沿って接離自在に支持される押え部材5が設けられている。押え部材5は用紙2に対し給紙ローラー16側に向けて所定の付勢力を与える。用紙が給紙ローラー16側に倒れないようにするため、最前側の用紙2aに当接する倒れ止めリング18が設けられている。用紙は押え部材5と倒れ止めリング18と給紙ローラー16とで挟持され、ローラー12,14上に立った状態で積載される。
【0029】
搬送装置1の作動時には、給紙ローラー16が所定の速度で回転し、最前側の用紙2aを他の用紙2から一枚ずつ分離し、排出方向A排出するとともに、用紙2の残量に応じて用紙2の背面に付されている押え部材5が矢印Bで示すように用紙の重なり方向に沿って給紙ローラー16側に移動し、最前側の用紙2aを常に一定の圧力で給紙ローラー16に押し付ける。
【0030】
用紙積載下部に設けられているローラー12,14は、所定の速度で回転している。ローラー12,14が回転することによって、用紙2とローラー12,14の外周面が動いている状態で用紙2に接触する。したがって、用紙2とローラー12,14との間には、動摩擦が働くと考えられ、両者の摩擦力が小さくなり、押え部材5の付勢力に与える影響が小さくなり、押え部材5による所定の付勢力が安定し、その結果、用紙2の給紙性能が向上する。
【0031】
ローラー12,14は、例えば、金属で構成される。ローラー12,14の表面は、用紙と擦れるため耐磨耗性の材質であることが好ましい。また、ローラーの外周面の摩擦力を低下させるために、例えば、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などの低摩擦材料や汚れが付着しにくい材料でコーティングさせても良い。
【0032】
ローラーの回転の向きは、2本のローラーが互いに逆方向であっても良いし、同じ方向であっても良い。給紙ローラー16に当接する側の用紙紙面側から見た搬送装置の概略構成を示す図5および図6に2本のローラー12,14の回転方向の例を示す。
【0033】
図5に示す例では、2本のローラー12,14は、矢印50,52に示すように、互いに逆方向に回転する。用紙排出方向下流側のローラー12は矢印50で示されるように、用紙を矢印Aで示される排出方向から遠ざけるような向きに回転し、もう一方の上流側ローラー14は矢印52で示されるように、用紙を排出方向へ近づけるような向きに回転する。このように2つのローラー12,14が互いに内側に逆方向へ回転することにより、積載された用紙2全体が、その用紙給紙方向Aの前後方向に送られることなく、一定位置でバランスが取れ、その結果、ガイド4に対して余計な圧力が加わることなく、用紙2とガイド4との間の摩擦抵抗の影響をなくすことができる。
【0034】
図6に示す例では、2本のローラー12,14は、矢印54,56に示すように互いに同方向に回転する。2本のローラー12,14ともに用紙を矢印A示される排出方向へ近づけるような向きに回転する。このように2つのローラー12,14が矢印54,56の向きに回転することにより、積載された用紙2全体がガイド4方向に移動して接触し、用紙の端がそろうため、給紙を安定させることができる。
【0035】
本発明の第2実施形態に係る搬送装置1aでは、図7に示すように、ローラーが用紙積載下部だけでなく、用紙側端側にも設けられている。このローラー20は、ガイド4aとして機能し、用紙2の側端をそろえるだけでなく、回転によって、用紙2の側端との間の摩擦力を低下させる。このときのガイドローラー20の回転方向は特に限定されるものではない。一方、用紙積載下部に設けられたローラー12a,14aの回転方向は特に限定されるものではないが、特に、用紙2をガイド(図3の符号4に相当)方向へ移動させるような向きに回転し、用紙2がガイドへ付勢される場合に、用紙2とガイドとの間の摩擦力を軽減させるために、ガイドローラー20を設けることのメリットは大きい。
【0036】
図8に本発明の第3実施形態に係る搬送装置のローラーの配置構成についての概略を示す。本発明の第3実施形態に係る搬送装置1bでは、用紙積載下部に配置されている用紙2の上方向から見て、ローラー12b,14bは、用紙の重なり方向B、すなわち、用紙2が給紙ローラー側に移動する方向に対して平行ではなく、それぞれ所定の角度θ1,θ2をつけて設けられている。
【0037】
図9に本発明の第4実施形態に係る搬送装置のローラーの配置構成についての概略を示す。本発明の第4実施形態に係る搬送装置1cでは、上記の第3実施形態と同様に、用紙積載下部に配置されている用紙2の上方向から見て、ローラー12c,14cは、用紙の重なり方向B、すなわち、用紙2が給紙ローラーに移動する方向に対して平行ではなく、それぞれ所定の角度θ3,θ4をつけて設けられている。
【0038】
このように、ローラー12b,14b,12c,14cを用紙の重なり方向Bに対して、角度をつけて配置することにより、用紙下端のローラーと接触する個所が用紙の移動に伴って変化するため、用紙下端とローラー表面との間の摩擦による用紙下端の汚れを分散させ、目立たなくさせることができる。
【0039】
なお、ガイドローラー(図7の符号20に相当)が設けられている場合、用紙重なり方向Bに対して所定の角度を有し、かつ用紙2の側端に常時接触するような方向にガイドローラーを延在させることにより、用紙2が用紙移動方向Bに移動するにつれて、用紙2の側端都とガイドローラーとの接触位置を変化させることができ、用紙側端の汚れを分散させ、目立たなくさせることができる。
【0040】
図10に本発明の第5実施形態に係る搬送装置を積載されている用紙の側端方向から見た概略構成を示す。本搬送装置1dは、用紙2の下端と接触する用紙積載下部12,22が倒れ止めリング18dが設けられている側が低くなるように水平方向に対し所定の角度θ5を持って設置されている。用紙積載下部のローラー12dは用紙2の積載範囲の下流側の一部にのみ設けられる。用紙積載下部の上流側は、板状の底壁22で構成される。
【0041】
用紙2は、用紙積載下部に対して立った状態で、倒れ止めリング18dに支えられ、その上に重なって積載される。用紙2の背面部には、押え部材5dが用紙積載下部に沿って移動可能に設けられる。
【0042】
本搬送装置1dの作動時には、最も下に位置する用紙2aが給紙ローラー16dとサバキ板10dとによって一枚ずつ分離され、矢印Aで示される用紙排出方向に排出される。用紙2の排出が繰り返され、用紙2の残量が少なくなるにしたがって、押え部材5dは、給紙ローラー16d側、すなわち矢印Bで示される用紙2の重なり方向に移動し、最下側の用紙2aを一定圧力で給紙ローラー16dに当接させる。
【0043】
本実施形態に係る搬送装置は、用紙積載下部が所定の角度を持って配置されているため、最下側の用紙2aには、その上部に存在する用紙2の自重がかけられる。したがって、用紙2の残量によって、その圧力は変化する。
【0044】
ローラー12dは回転しているため、用紙積載下部のうちローラー12dが存在している下流領域は、摩擦力が小さい低摩擦領域30になる。一方、底壁22が存在している上流領域は摩擦力が比較的大きい高摩擦領域32となる。高摩擦領域32には適度な摩擦力が残り、用紙を大量に積載したときの圧力の大きさを調整して、下側の用紙2aに過剰な圧力がかかるのを防ぐことができる。
【0045】
なお、上記各実施形態において、ローラー12〜12dおよびガイドローラー20には、必要に応じてクリーニング部材24を設けることができる。図11は、第1実施形態にかかる搬送装置のローラー12にクリーニング部材24を付した場合の構成を示す概略図である。クリーニング部材24はローラー12の表面に当接するように配置される。なお、クリーニング部材は単なる細長い板状のものであっても良いし、ローラーに当接する先端部に布などのふき取り部材などを備えたものであっても良い。また、乾式であっても湿式であっても良いが、湿式の場合は、ローラーの表面に付着した水分が用紙2を濡らさないようにすることが好ましい。
【0046】
ローラー12が矢印58で示される方向に回転すると、ローラー12の表面に所定の圧力で当接して配置されているクリーニング部材24の先端がローラー12の表面を擦過する。このとき、ローラー12の表面に付着した汚れは、クリーニング部材により取り除かれる。したがって、ローラーの表面に付着した汚れが用紙の端に付着することを防止することができる。
【0047】
図12に、ローラーの回転数と押え部材の荷重(押圧力)との関係を示す。ローラーはφ36のものを用紙の移動方向に対して平行になるように2本配置した。ローラーは互いに内側を向くように回転させた(図5参照)。そのローラーの上に用紙を300枚積載し、その用紙をローラーの長手方向に移動させるときの最大荷重をテンションゲージにより測定した。回転数が0のとき、すなわち用紙積載下部がまったく移動しない場合は、荷重が140g必要であったのに対し、ローラーの回転数を上げるにしたがって、荷重は減少し、毎分80回転程度のとき荷重は約10gとなった。
【0048】
図12のグラフに基づいて、用紙下端を通過するローラーの表面の周速として求めると、図13に示すグラフとなる。図13によれば、概略150mm/s以上で荷重は約10gになり、摩擦軽減の効果が顕著になる。
【0049】
一方、周速150mm/s以上の場合は、荷重はほぼ一定値である。ただし、周速300mm/sを超えてローラーを回転させると、用紙の下端に傷や汚れなどの影響が出やすくなる。したがって、ローラーは概略150mm/s以上300mm/s以下の周速で回転させることが好ましい。
【0050】
以上説明したように、本発明の搬送装置は、ローラーの回転により用紙の下端とローラー表面との摩擦力を少なくさせることができ、押え部材による荷重を小さくすることができるので、用紙の給紙性能が安定する。本発明の搬送装置は、用紙の一枚ずつの供給を受ける装置に広く用いることができ、印刷機、複写機、用紙折り曲げ機、用紙カウンターなどに広く用いることができる。
【0051】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、ローラーの数は必ずしも2本である必要はなく、用紙の下端を安定して支持できるのであればそれ以上であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の搬送装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】 図1の搬送装置を観察方向を変えた斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る搬送装置の概略構成を示す斜視図である。
【図4】 図3の搬送装置を観察方向を変えた斜視図である。
【図5】 ローラーの回転方向の例を示す第1実施形態に係る搬送装置の要部拡大概略図である。用紙の紙面方向から見た構成を示す。
【図6】 ローラーの回転方向の他の例を示す第1実施形態に係る搬送装置の要部拡大概略図である。用紙の紙面方向から見た構成を示す。
【図7】 本発明の第2実施形態に係る搬送装置の構成を示す要部拡大概略図である。用紙紙面方向から見た構成を示す。
【図8】 本発明の第3実施形態に係る搬送装置の構成を示す要部拡大該略図である。用紙積載下部に配置されている用紙の上方向から見た構成を示す。
【図9】 本発明の第4実施形態に係る搬送装置の構成を示す要部拡大該略図である。用紙積載下部に配置されている用紙の上方向から見た構成を示す。
【図10】 本発明の第5実施形態に係る搬送装置の構成を示すよう部拡大概略図である。ガイド方向から見たの構成を示す。
【図11】 ローラーの軸方向から見たローラーの他の構成例を示す概略図である。
【図12】 ローラーの回転数と押え部材にかかる荷重との関係を示すグラフである。
【図13】 ローラーの周速と押え部材にかかる荷重との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d 搬送装置
2 用紙
4 ガイド
5,5d 押え部材
6 下側ガイド
8 上側ガイド
10 サバキ板(分離排出手段)
12,12a,12b,12c,12d ローラー
14,14a,14b,14c,14d ローラー
16 給紙ローラー(分離排出手段)
18 倒れ止めリング
20 ガイドローラー(側部ローラー)
22 底壁
24 クリーニング部材
30 低摩擦領域
32 高摩擦領域

Claims (6)

  1. 互いに略平行に配置された複数の回転するローラー(12,12a〜12d,14,14a〜14d)であって、その上にその長手方向に重ねられた複数の用紙(2)の一部又は全部を、その長手方向に略直交して立てられた状態で並ぶように積載するローラー(12,12a〜12d,14,14a〜14d)と、
    前記複数の用紙(2)を前記ローラーの最端側に位置する用紙(2a)から一枚ずつ分離して排出する分離排出手段(16,16d)と、
    前記複数の用紙(2)に対して、前記分離排出手段(16,16d)側に向けて所定の付勢力を与える押え部材(5)と、を備え、
    作動時には、前記ローラー(12,12a〜12d,14,14a〜14d)を所定速度で回転させることによって、前記複数の用紙(2)と前記ローラー(12,12a〜12d,14,14a〜14d)との間の摩擦力を小さくし、それによって、前記押さえ部材(5)による前記複数の用紙(2)への付勢力を安定化させ、
    前記ローラー(12b,14b,12c,14c)が、前記用紙が重ねられた方向に対して所定の角度で延在することを特徴とする搬送装置。
  2. 前記ローラー(12,14)は、互いに逆方向に回転することを特徴とする、請求項1記載の搬送装置。
  3. 前記用紙の側端に接触し前記分離排出手段に用紙を導くガイド(4,4a)をさらに有し、
    前記ローラー(12,14)は、前記用紙(2)が前記ガイド(4)に突き当たるような方向に回転することを特徴とする、請求項1記載の搬送装置。
  4. 前記ガイドは前記用紙の一端に接触するように延在する回転可能に支持された側部ローラー(20)の外周面であることを特徴とする、請求項3記載の搬送装置。
  5. 前記複数のローラー(12d)が、前記分離排出手段(16d)側が低くなるように水平方向に対し所定の角度を持って設置され、前記ローラー(12d)は前記用紙の積載範囲の下流側の一部にのみ設けられることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1つに記載の搬送装置。
  6. 前記ローラー(12,12a〜12d,14,14a〜14d)又は側部ローラー(20)のうち少なくとも一方の外周面に付着した汚れを取り除くクリーニング部材(24)をさらに備えたことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1つに記載の搬送装置。
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