JP4540808B2 - 張出し板付き鋼管杭 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、張出し板付き鋼管杭に関する。
【0002】
【従来の技術】
張出し板付き鋼管杭として、例えば、図3に示すように、鋼管51の先端外周部に側方に張り出す拡底板52を備えた拡底鋼管杭53がある。例えばこの拡底鋼管杭53において、拡底板52は、スリーブ管54の外周部に溶接で接合され、このスリーブ管54が鋼管51の先端外周部に嵌められ鋼管51と溶接で接合されて、取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、拡底板52の取付け構造として上記のような構造を採用したのでは、スリーブ管54の内径は鋼管51の外径と合わせる必要があるなかで、拡底板52の曲げ耐力上の理由からスリーブ管54の管壁の肉厚を大きく設定しておく必要がある場合に、そのような必要条件を満たす肉厚のスリーブ管を確保するのが困難な場合がある。
【0004】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、張出し板の耐力確保上の必要条件を容易に満足させることができる張出し板付き鋼管杭を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、鋼管の先端側の外周部に側方に張り出す板が設けられた張出し板付き鋼管杭であって、前記張出し板の設けられる鋼管の周壁部分が他の周壁部分よりも増厚され、この増厚された周壁部分に張出し板が接合されていることを特徴とする張出し板付き鋼管杭によって解決される。
【0006】
鋼管の増厚加工は、例えば、高周波誘導加熱などによって鋼管を局部加熱しながら軸力を加えることなどの方法により行うことができる。例えば、そのような局部増厚加工方法を用いる場合には、必要とする特定範囲を容易に自由な増厚倍率で増厚することができる。
【0007】
この構造の鋼管杭は、鋼管そのものの管壁の肉厚を増厚することで張出し板の耐力上の条件を満足させるようにしたものであるから、従来のようなスリーブ管を排除することができて、そのような耐力上条件を満たす張出し板付き鋼管杭を容易に製作することができる。
【0008】
上記の張出し板付き鋼管杭において、増厚周壁部分の肉が少なくとも鋼管内面側において隆起し、この隆起によって、鋼管先端側に面する段部が形成され、
鋼管の管内先端部に、鋼管の先端開口部を塞ぐ板が備えられ、
この塞ぎ板が、前記段部で位置決めされて鋼管の管内先端部に備えられている場合は、
この増厚による管内側の段部を利用して、塞ぎ板を所定の取付け位置に容易に位置決め状態にすることができ、鋼管への塞ぎ板の組付けを製作上容易に行うことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、拡底鋼管杭に適用した場合のものである。
【0010】
図1に示す第1実施形態の拡底鋼管杭1の先端部構造において、2は杭本体である円形鋼管、3は張出し板としての拡底板、4は塞ぎ板、5は刃である。拡底板3は、つば状のもので、鋼管2の先端外周部に備えられている。塞ぎ板4は、鋼管2の内周形状に対応する円板状のもので、拡底板3よりも先端側の位置において、鋼管2内に配置され、鋼管2の先端開口部を塞いでいる。刃5は、方形板状のもので、塞ぎ板4よりも先端側において、鋼管2内に一部を入れて鋼管2に溶接により接合一体化され、残りを鋼管2の先端から外方に突出させている。
【0011】
この拡底鋼管杭1は、これを回転させながら地中に圧入していくと、刃5が土を掘って地中に入っていき、その際に、塞ぎ板4は鋼管2内に土が入るのを防ぎ、そして、拡底板3がそれよりも下方の土を圧密状態にしかつモンロー効果によって大きな支持力を得ることができるように工夫されたものである。このような拡底鋼管杭の拡底板として、例えば、特開平10−219682号公報などに記載されているものなどが用いられる。
【0012】
この拡底鋼管杭1において、拡底板3の取り付けられる鋼管2の周壁部分2aは、例えば加熱と圧縮による増厚加工によって、他の周壁部分よりも管壁の肉厚が大きく形成され、拡底板3は、この増厚周壁部分2aの軸線方向中間部において、その外周部に、溶接により接合一体化され、この増厚周壁部分2aにより、拡底板3の耐力上の条件を満足させるようになされている。
【0013】
そして、本実施形態では、増厚周壁部分2aの肉は、鋼管2の内面側及び外面側の両方に隆起しており、内面側の隆起によって、鋼管2内に、先端側に面する環状の段7が形成され、この段7を塞ぎ板4の位置決めに利用するようになされている。この段7に塞ぎ板4を当接させるようにすることで、塞ぎ板4を鋼管2の先端部内方の所定の適正な位置に適正な姿勢状態に容易に位置決めすることができる。
【0014】
また、増厚周壁部分2aは、鋼管2の外面側にも隆起しているから、この外面隆起部分を目で確認しながら拡底板3の取付けを行うことができ、拡底板3を誤りなく増厚周壁部分2aに接合することができる。
【0015】
また、本実施形態では、こうして段7を利用して位置決めした塞ぎ板4を刃5の位置決め手段としており、この位置決め手段により、刃5を、所定の適正な位置に適正な姿勢状態に容易に位置決めして取り付けることができる。
【0016】
図2(イ)に示す第2実施形態では、増厚周壁部分2aの肉が、鋼管2の内面側にのみ隆起しており、この内面側の隆起によって、鋼管2内に、先端側に面する環状の段7が形成され、この段7を塞ぎ板4の位置決めに利用するようになされているものである。
【0017】
図2(ロ)に示す第3実施形態では、増厚周壁部分2aの肉が、鋼管2の外面側にのみ隆起しており、これにより、この外面隆起部分を目で確認しながら拡底板3の取付けを行うことができ、拡底板3を誤りなく層厚周壁部分2aに接合することができる。
【0018】
図2(ハ)に示す第4実施形態は、段7を塞ぎ板4の位置決めに用いない場合の例であり、増厚周壁部分2aが、鋼管2の内面側に隆起しているが、塞ぎ板4は、内面側の隆起によって形成される段7から先端側に離間して備えられている。
【0019】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、本発明の張出し板付き鋼管杭は、上記のような拡底鋼管杭に限られるものではなく、その他、例えば、鋼管の先端外周部に側方に張り出す地中食い込み用などの螺旋翼を備えた鋼管杭など、各種鋼管杭に用いることができるものである。また、鋼管は円形鋼管のほか、角形鋼管などであってもよい。また、張出し板は、鋼管の外周部に取り付けられていればよく、鋼管の先端外周部に限られるものではない。また、張出し板の機能に特段の制限はなく、各種目的の張出し板であってもよい。また、張出し板と鋼管との接合は、溶接に限られるものでないことはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】
本発明の張出し板付き鋼管杭は、以上のとおりのものであるから、張出し板の耐力確保上の必要条件を容易に満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の鋼管杭の先端部構造を示すもので、図(イ)は縦断面図、図(ロ)は90°向きを変えて見た縦断面図である。
【図2】図(イ)乃至図(ハ)はそれぞれ、第2乃至4実施形態の鋼管杭の先端部構造を示す縦断面図である。
【図3】従来の鋼管杭の先端部構造を示すもので、図(イ)は縦断面図、図(ロ)は90°向きを変えて見た縦断面図である。
【符号の説明】
1…拡底鋼管杭(張出し板付き鋼管杭)
2…鋼管
2a…増厚周壁部分
3…拡底板(張出し板)
4…塞ぎ板
7…段
Claims (2)
- 鋼管の外周部に側方に張り出す板が設けられた回転圧入式の張出し板付き鋼管杭であって、前記張出し板の設けられる鋼管の周壁部分が、高周波誘導加熱によって鋼管を局部加熱しながら軸力を加えることで、他の周壁部分よりも増厚されたものからなっており、この増厚された周壁部分に張出し板が接合されており、かつ、
前記張出し板は鋼管の先端外周部に設けられ、前記増厚周壁部分の肉が少なくとも鋼管内面側において隆起しており、この隆起によって、鋼管内に鋼管先端側に面する段部が形成されており、
鋼管の管内先端部には、鋼管の先端開口部を塞ぐ板が備えられ、この塞ぎ板は、その周縁部が前記段部に当接されて位置決め状態に鋼管の管内先端部に備えられていると共に、
方形板状の刃が、前記塞ぎ板よりも先端側において、該塞ぎ板を位置決め手段として一部を鋼管内に入れ、残りを鋼管の先端から外方に突出させた状態に配置され、鋼管に溶接で接合一体化されていることを特徴とする張出し板付き鋼管杭。 - 鋼管の外周部に側方に張り出す板が設けられた回転圧入式の張出し板付き鋼管杭であって、前記張出し板の設けられる鋼管の周壁部分が、高周波誘導加熱によって鋼管を局部加熱しながら軸力を加えることで、他の周壁部分よりも増厚されたものからなっており、この増厚された周壁部分に張出し板が接合されており、かつ、
前記張出し板は鋼管の先端外周部に設けられ、前記増厚周壁部分の肉が少なくとも鋼管内面側において隆起しており、この隆起によって、鋼管内に鋼管先端側に面する段部が形成されており、
鋼管の管内先端部には、鋼管の先端開口部を塞ぐ板が備えられ、この塞ぎ板は、その周縁部が前記段部に当接されて位置決め状態に鋼管の管内先端部に備えられていることを特徴とする張出し板付き鋼管杭。
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