JP4532670B2 - 電圧駆動回路、電圧駆動装置および半導体デバイス試験装置 - Google Patents

電圧駆動回路、電圧駆動装置および半導体デバイス試験装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧駆動回路、電圧駆動装置および半導体デバイス試験装置に関する。本発明はとくに、入力信号に従って電圧を生成する電圧駆動回路、その回路を用いた電圧駆動装置、およびそれらの回路または装置を利用した半導体デバイス試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスを試験する場合、試験項目の中に被試験デバイスの動作マージンに関する項目が多数存在する。たとえば、被試験デバイスの動作を電源電圧3ボルト±10%の範囲で保証すべき場合、当然ながら半導体デバイス試験装置では、少なくともその範囲の電源電圧および同じ範囲の入力信号に対して被試験デバイスが正しく動作することを確認しなければならない。いま、ある入力信号Aについて考えれば、半導体デバイス試験装置は、入力信号Aの論理を維持しつつ、その電圧だけを2.7ボルトから3.3ボルトに振って出力する。このため、入力信号Aの電圧を変化させて出力する電圧駆動回路が利用されている。
【0003】
図1は従来の電圧駆動回路10の構成例を示す。入力信号Aは差動信号としてパルス生成器P1で生成される。入力信号Aがハイの場合、パルス生成器P1の正出力P1pがハイ、負出力P1mがローになる。パルス生成器P1の正出力P1pはトランジスタQ1のベースに、パルス生成器P1の負出力P1mはトランジスタQ2のベースにそれぞれ接続されている。したがって、入力信号Aがハイの場合はトランジスタQ1がオン、トランジスタQ2がオフ、ローの場合はトランジスタQ1がオフ、トランジスタQ2がオンとなる。これは、トランジスタQ1とトランジスタQ2を反転動作させて電圧駆動回路10に流れる電流を常時ほぼ一定に保ち、電源電流の変動を抑えて回路の高速化阻害要因を少しでも削減する配慮である。
【0004】
トランジスタQ1とトランジスタQ2はエミッタが接続され、それらは定電流iを流す共通の電流駆動回路iG1に接続されている。トランジスタQ1とトランジスタQ2のコレクタはそれぞれ抵抗R1と抵抗R2を介して定電圧源VG1へ接続されている。定電圧源VG1は電圧VHを生成する。この回路において、入力信号Aからその電圧だけが変換された信号は出力電圧Voutとして抵抗R2とトランジスタQ2の接続部分である出力取出部12に現れる。
【0005】
この構成で、まず入力信号Aがローのとき、トランジスタQ2がオンして抵抗R2に電流が流れ、出力電圧Voutとして、
Vout=VH−i・R2 (式1)
が得られる。一方、入力信号AがハイのときはトランジスタQ2はオンせず、定電流iはトランジスタQ1の側を迂回し、出力電圧Voutは、
Vout=VH (式2)
となる。以上、入力信号Aの二値に応じて式1と式2が得られ、入力信号Aの電圧が変換される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年の半導体技術の飛躍的な進展とともに、半導体デバイスの動作は精妙をきわめ、半導体デバイス試験装置にも非常に高い性能が求められるようになった。前述の図1の回路の場合、厳密にいえばトランジスタQ2のベース電流ibの存在により、出力電圧Voutが式1の値に完全には一致しない。しかも、ベース電流はコレクタ・エミッタ間電圧とコレクタ電流に依存する非線形関数であり、また製造時のばらつきの影響も受けやすい。したがって、ベース電流ibを予測して対処することは一般に困難である。
【0007】
こうした課題に鑑み、本発明の目的は、出力電圧をより正確に設定することの可能な電圧駆動回路、電圧駆動装置および半導体試験装置を提供することにある。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的のために、本発明の電圧駆動回路は、出力電圧生成部と出力電圧監視部を含み、前記出力電圧生成部は、電流調整用端子を有する電流駆動回路と、前記入力信号に従って動作状態が変化する出力電圧生成トランジスタと、前記出力電圧生成トランジスタが第一の動作状態にあるときに前記電流駆動回路による電流が流れる出力電圧生成抵抗と、前記出力電圧生成抵抗の両端に生じる電圧降下によって所定の電圧からシフトされた出力電圧が現れる出力取出部とを含み、前記出力電圧監視部は、前記シフトされた出力電圧と所定の期待電圧を比較する比較器を含み、前記比較器の出力を前記電流調整用端子に接続したものである。
【0009】
前記出力電圧監視部は、前記シフトされた出力電圧との比率が所定値となる参照電圧を発生させる参照電圧生成回路を含み、前記比較器では、前記参照電圧と前記期待電圧が比較されてもよい。
【0010】
前記参照電圧生成回路は、参照用電流駆動回路と、一定の動作状態を保つ参照用トランジスタと、前記参照用トランジスタを介して前記参照用電流駆動回路による電流が流れる参照用抵抗とを含んでもよい。
【0011】
ともにオンの場合、前記参照用トランジスタは前記出力電圧生成トランジスタの1/k倍(kは非負の実数)の電流を流す構造をもち、前記参照用抵抗は前記出力電圧生成抵抗のk倍の抵抗値をもってもよい。
【0012】
前記参照用電流駆動回路は電流調整用端子を有し、前記比較器の出力が前記参照用電流駆動回路の電流調整用端子に接続されていてもよい。
【0013】
前記一定の動作状態と前記第一の動作状態はともにオンの状態またはともにオフの状態であり、前記出力電流生成トランジスタが前記第一の状態にあるとき、前記参照電圧が前記シフトされた出力電圧に等しくなってもよい。
【0014】
前記入力信号は、前記出力電圧生成トランジスタのベースに入力され、前記入力信号がとる二値の一方が固定的に前記参照用トランジスタのベースに入力されるものでもよい。
【0015】
前記所定の電圧は接地電圧よりも高く設定され、前記出力電圧生成トランジスタはNPNトランジスタであり、前記出力電圧生成トランジスタ、前記出力取出部、前記出力電圧生成抵抗はこの順に前記所定の電圧と接地電圧の間に直列に配されるものでもよい。
【0016】
前記参照用トランジスタはNPNトランジスタであり、前記参照用トランジスタと前記参照用抵抗はこの順に前記所定の電圧と接地電圧の間に直列に配され、前記参照電圧は、前記参照用トランジスタと前記参照用抵抗の間に現れるものでもよい。
【0017】
また、本発明の前記電圧駆動回路は、出力電圧生成部と出力電圧監視部を含み、前記出力電圧生成部は、前記入力信号の状態に応じて所定の電圧および前記所定の電圧からシフトされた出力電圧を生成する回路と、前記シフトされた出力電圧が現れる出力取出部とを含み、前記出力電圧監視部は、前記シフトされた出力電圧との比率が所定値となる参照電圧を生成する回路と、前記参照電圧と所定の期待電圧を比較する比較器とを含み、前記比較器の出力に基づき、前記出力電圧生成部にて前記シフトされた出力電圧が調整されるものでもよい。
【0018】
前記シフトされた電圧を生成する回路は、前記入力信号の状態に応じて異なる電流が流れる第一の電流経路を含み、前記第一の電流経路に流れる電流を利用して前記シフトされた出力電圧を生成し、前記参照電圧を生成する回路は、前記第一の電流経路に流れる最大電流との比率が所定値となる電流が流れる第二の電流経路を含み、前記第二の電流経路に流れる電流を利用して前記参照電圧を生成するものでもよい。
【0019】
前記第一の電流経路は、前記入力信号に従って動作状態が変化する出力電圧生成トランジスタと、前記出力電圧生成トランジスタが第一の動作状態にあるときに電流が流れる出力電圧生成抵抗とを含み、前記第二の電流経路は、一定の動作状態を保つ参照用トランジスタと、前記参照用トランジスタを介して電流が流れる参照用抵抗とを含むものでもよい。
【0020】
前記出力電圧生成部は、前記第一の電流経路に流れる電流との合計がほぼ一定になるような電流が流れる第三の電流経路をさらに含み、前記出力電圧監視部は、前記第三の電流経路に流れる最少電流との比率が所定値となる電流が流れる第四の電流経路をさらに含むものでもよい。
【0021】
前記第三の電流経路は、前記出力電圧生成トランジスタと反転動作する第一の補償トランジスタと、前記第一の補償トランジスタが第一の動作状態にあるときに電流が流れる第一の補償抵抗とを含み、前記第四の電流経路は、前記参照用トランジスタの前記一定の動作状態を反転した動作状態を保つ第二の補償トランジスタと、前記第二の補償トランジスタを介して電流が流れる第二の補償抵抗とを含むものでもよい。
【0022】
前記第一の電流経路および前記第三の電流経路は共通の主電流駆動回路に接続され、前記主電流駆動回路が前記比較器の出力に応じて制御されるものでもよい。
【0023】
前記第二の電流経路および前記第四の電流経路は共通の副電流駆動回路に接続され、前記副電流駆動回路が前記比較器の出力に応じて制御されるものでもよい。
【0024】
前記出力電圧生成トランジスタのベースには前記入力信号が入力され、前記参照用トランジスタのベースには前記入力信号のとる二値の一方の電圧が入力されるものでもよい。
【0025】
前記第一の補償トランジスタのベースには前記入力信号の反転信号電圧が入力され、前記第二の補償トランジスタのベースには前記二値の他方の電圧が入力されるものでもよい。
【0026】
さらに、本発明の電圧駆動装置は、以上のいずれかの電圧駆動回路をn個(nは2以上の整数)含み、それら第一から第nの電圧駆動回路において前記期待電圧は異なる値に設定され、かつ前記第一から第nの電圧駆動回路の前記出力取出部どうしが接続されたものでもよい。
【0027】
前記第一の電圧駆動回路における前記所定の電圧と前記シフトされた出力電圧の差である第一シフト電圧を前記第二の電圧駆動回路に伝達する連絡回路を設けたものでもよい。
【0028】
前記連絡回路は、前記第二の電圧駆動回路における前記所定の電圧と前記シフトされた出力電圧の差である第二シフト電圧に、前記第一シフト電圧を加えることにより、修正された第二シフト電圧を生成するものでもよい。
【0029】
前記第一の電圧駆動回路と前記第二の電圧駆動回路は相補な回路に構成され、前記第一の電圧駆動回路は、接地電圧およびそれよりも高い第一の電圧の間で動作するよう配され、前記第二の電圧駆動回路は、前記第一の電圧およびそれよりも高い第二の電圧の間で動作するよう配されるものでもよい。
【0030】
前記比較器を前記第一の電圧駆動回路と前記第二の電圧駆動回路で共用する構成とし、前記共用された比較器に入力される前記期待電圧が前記第一の電圧よりも低いときには前記第一の電圧駆動回路の動作を許可し、前記期待電圧が前記第一の電圧よりも高いときには前記第二の電圧駆動回路の動作を許可する選択回路をさらに設けてもよい。
【0031】
さらに、本発明の半導体デバイス試験装置は、被試験デバイスに与えるべき論理信号を生成する試験データ生成部と、生成された前記論理信号から所望の電圧をもつ試験用信号に変換する電圧駆動ユニットと、前記試験用信号が印加された前記被試験デバイスからデータを読み出して不良の有無を判定する不良解析部とを含み、前記電圧駆動ユニットは、前記論理信号を入力信号として受け取り、シフトされた電圧の形で前記試験用信号を出力する電圧駆動回路を含む。
【0032】
さらに、本発明の電圧駆動装置は、第一入力信号に従って電圧を生成する第一電圧駆動回路および第二入力信号に従って電圧を生成する第二電圧駆動回路を備える。この電圧駆動装置において、第一電圧駆動回路は、第一出力電圧生成部と第一出力電圧監視部を含み、前記第一出力電圧生成部は、第一電流調整用端子を有する第一電流駆動回路と、前記第一入力信号に従って動作状態が変化する第一出力電圧生成トランジスタと、前記第一出力電圧生成トランジスタが第一の動作状態にあるときに前記第一電流駆動回路による電流が流れる出力電圧生成抵抗と、前記出力電圧生成抵抗の両端に生じる電圧降下によって所定の電圧からシフトされた第一出力電圧が現れる第一出力取出部と、を含み、前記第一出力電圧監視部は、前記シフトされた前記第一出力電圧と所定の第一期待電圧を比較し、出力を前記第一電流調整用端子に接続する第一比較器を含む。前記第二電圧駆動回路は、第二出力電圧生成部と第二出力電圧監視部を含み、前記第二出力電圧生成部は、第二電流調整用端子を有する第二電流駆動回路と、前記第二入力信号に従って動作状態が変化する第二出力電圧生成トランジスタと、前記第二出力電圧生成トランジスタが第一の動作状態にあるときに、前記第二電流駆動回路による電流が流れた前記出力電圧生成抵抗の両端に生じる電圧降下によって所定の電圧からシフトされた第二出力電圧が現れる第二出力取出部と、を含み、前記第二出力電圧監視部は、前記シフトされた前記第二出力電圧と所定の第二期待電圧を比較し、出力を前記第二電流調整用端子に接続する第二比較器を含む。
【0033】
前記第一出力取出部と前記第二出力取出部は接続されていてもよい。また、第一出力電圧監視部は、前記第一出力電圧との比率が所定値となる第一参照電圧を発生させる第一参照電圧生成回路を含み、前記第一比較器は、前記第一参照電圧と前記第一期待電圧を比較し、前記第二出力電圧監視部は、前記第二出力電圧との比率が所定値となる第二参照電圧を発生させる第二参照電圧生成回路を含み、前記第二比較器は、前記第二参照電圧と前記第二期待電圧を比較することが好ましい。
【0034】
第一出力電圧生成部は、前記第一出力電圧生成トランジスタと反転動作する第一補償トランジスタと、前記第一補償トランジスタが第一の動作状態にあるときに前記第一電流駆動回路による電流が流れる第一補償抵抗とを含み、前記第二出力電圧生成部は、前記第二出力電圧生成トランジスタと反転動作する第二補償トランジスタを含んでもよい。このとき、第二出力電圧生成部は、前記第二補償トランジスタが第一の動作状態にあるときに前記第二電流駆動回路による電流が流れる第二補償抵抗を含んでもよい。また、電圧駆動装置が、第一補償抵抗の出力を、前記第二補償トランジスタに伝達する連絡回路を備えてもよい。
【0035】
なお以上の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となりうる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。ただし、以下の実施の形態は本発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組合せのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0037】
図2は実施の形態に係る電圧駆動回路100の構成を示す。電圧駆動回路100は入力信号Aがハイなら出力電圧Voutとして定電圧VH、ローなら後述の期待電圧V1を出力取出部112から出力する。図2において図1同等の部材には同一の符号を与え、適宜その説明を省略する。この措置は以下の図においても同様である。
【0038】
電圧駆動回路100はおもに、定電圧VHを生成する定電圧源VG1、出力電圧生成部102、出力電圧監視部104を含む。出力電圧生成部102はまず、定電圧VHと接地電圧の間で動作するよう直列に接続された出力電圧生成用の抵抗R2、出力電圧生成用のトランジスタQ2,トランジスタQ4、抵抗R4をもつ。これらの素子によって第一の電流経路が形成される。トランジスタQ4と抵抗R4によって出力電圧生成部102における電流駆動回路106、すなわち出力電圧生成電流駆動回路が形成される。(なお、第一の電流経路以下の電流経路については、図面の煩雑を避けるため、図中には示さないものとする。)
【0039】
一方、出力電圧監視部104は、同じく定電圧VHと接地電圧の間に直列に接続された後述の参照用の抵抗R3、同じく参照用のトランジスタQ3、トランジスタQ5、抵抗R5をもち、これらの素子が第二の電流経路を構成する。トランジスタQ5と抵抗R5によって、出力電圧監視部104の電流駆動回路108、すなわち参照用電流駆動回路が形成される。トランジスタQ3のベースにはパルス生成器P1の最大電圧P1Hが固定的に入力され、このトランジスタは常にオンしている。この最大電圧P1Hは、入力信号Aがとる二値のうちハイのときの電圧を模している。固定的に入力するのは、後述のごとく出力電圧Voutを常時監視するためである。
【0040】
さらに出力電圧生成部102は、定電圧VHと接地電圧の間に直列に接続された抵抗R1、トランジスタQ2と反転動作して電流を補償するトランジスタQ1をもち、これらと前述のトランジスタQ4、抵抗R4によって第三の電流経路が形成される。
【0041】
出力電圧生成部102はさらに、入力信号Aがローのとき出力電圧Voutとして出力すべき電圧(以下、期待電圧ともいう)V1と、第三の電流経路の抵抗R3およびトランジスタQ3の間に現れる電圧(以下、参照電圧ともいう)Vrefを比較する比較器OP1を含み、比較器OP1の出力が出力電圧生成部102の電流駆動回路106に含まれるトランジスタQ4のベース、および出力電圧監視部104の電流駆動回路108に含まれるトランジスタQ5のベースに接続されている。したがって、これらのベースが電流調整用端子として機能する。
【0042】
以上の構成では、トランジスタはすべてNPNタイプが使用されている。とくに、トランジスタQ1とトランジスタQ2は特性が等しく、抵抗R1と抵抗R2は抵抗値が等しい。トランジスタQ2とトランジスタQ3については、両者が理想的にオンしたとき、トランジスタQ3に流れる電流がトランジスタQ2に流れる電流の1/k倍(kは非負の実数)になるような構造とする。たとえば、トランジスタQ3の物理的なサイズをトランジスタQ2の1/k倍にするなどの方法が考えられる。トランジスタQ5とトランジスタQ4の関係も、トランジスタQ3とトランジスタQ2の関係と同様である。なお、以降、トランジスタQ3を単に「トランジスタQ2の1/kトランジスタ」などと表記して簡略化する。
【0043】
一方、抵抗R3の抵抗値は抵抗R2のそれのk倍、同様に抵抗R5の抵抗値は抵抗R4のそれのk倍とする。すなわち、第二の電流経路には第一の電流経路に比べて1/k倍の電流しか流れないが、その分、関連する抵抗値がk倍であり、抵抗の両端で等しい電圧降下が得られる構成になっている。これは、出力電圧を監視する第二の電流経路にはなるべく電流を流さないほうが消費電力の低減および発熱の低減に有利なためである。
【0044】
以上の構成において、まず入力信号Aがローのとき、出力電圧生成部102のトランジスタQ2がオンし、第一の電流経路に電流が流れる。いまトランジスタQ1はオフであるから、この電流は抵抗R4を流れる全電流i4となる。したがって、出力電圧Voutとして、
【0045】
Vout=VH−i4・R2 (式3)
が得られる。一方、入力信号AがハイのときはトランジスタQ2はオンせず、出力電圧Voutは、
Vout=VH (式4)
となる。以上、入力信号Aの二値に応じて二通りの出力電圧が得られる。
【0046】
出力電圧監視部104のトランジスタQ3は入力信号Aの状態に関係なく常にオンしている。このため、第二の電流経路には電流が流れ、その大きさは抵抗R5を流れる電流i5である。いま、入力信号Aがローの場合を考えれば、電流i5は電流i4の1/k倍であり、抵抗値の関係から出力電圧生成部102の抵抗R2と出力電圧監視部104の抵抗R3の両端の降下電圧は等しくなって出力電圧Voutと参照電圧Vrefが等しくなる。すなわち、
Figure 0004532670
である。したがって、出力電圧Voutを監視する代わりに、参照電圧Vrefを監視することができる。なお、トランジスタQ3のベースにパルス生成器P1の最大電圧P1Hが入力されているのは、入力信号Aがローのとき、トランジスタQ2とトランジスタQ3の動作状態をより正確に合わせるためである。すなわち、入力信号Aがローであればパルス生成器P1の負出力P1mがパルス生成器P1の最大電圧P1HとなってそれがトランジスタQ2のベースに入力され、一方、トランジスタQ3のベースには最初からパルス生成器P1の最大電圧P1Hが入力されているので、両者の動作状態が一致する。
【0047】
比較器OP1は参照電圧Vrefと期待電圧V1を比較しており、いま参照電圧Vrefが期待電圧V1より低ければ比較器OP1の出力が負になり、トランジスタQ4とトランジスタQ5がオフになり、電流i4と電流i5がゼロになろうとする。その結果、抵抗R2と抵抗R3の両端に生ずる降下電圧は小さくなり、結果的に出力電圧Voutと参照電圧Vrefが大きくなる。逆に、参照電圧Vrefが期待電圧V1より高ければ比較器OP1の出力が正になり、電流i4と電流i5が増え、抵抗R2と抵抗R3の両端に生ずる降下電圧が大きくなり、出力電圧Voutと参照電圧Vrefが小さくなる。これらの動作が釣り合い、最終的に参照電圧Vrefは期待電圧V1と同じ値となり、入力信号Aがローのとき出力電圧Voutとして期待電圧V1が出力される。この電圧駆動回路100によれば、参照電圧Vrefの監視およびそのフィードバック回路を設けたことにより、従来問題となったトランジスタQ2のベース電流に関係なく出力電圧Voutを期待電圧V1に合わせることができ、従来の課題が解決される。
【0048】
なお、比較器OP1において出力電圧Voutを直接監視しないのは、入力信号Aがハイの場合、出力電圧生成部102の第一の電流経路に電流が流れなくなり、出力電圧Voutが定電圧VHに戻って参照できなくなるためである。
【0049】
図3は、図2の電圧駆動回路100を用いた電圧駆動装置200の構成を示す。電圧駆動装置200は、電圧駆動回路100と第二の電圧駆動回路250を有し、期待電圧を両者で異なる値に設定することにより、定電圧VH以外にふたつの出力電圧を得る。同図において、新設した第二の電圧駆動回路250は、抵抗R2を電圧駆動回路100の出力電圧生成部102と共用する。第二の電圧駆動回路250の出力電圧生成部202(以下、単に第二出力電圧生成部202という)において第一の電流経路を形成するのは抵抗R2、トランジスタQ10、トランジスタQ12、抵抗R12であり、第三の電流経路を形成するのは、抵抗R8、トランジスタQ8、トランジスタQ12、抵抗R12である。第二の電圧駆動回路250の出力電圧監視部204(以下、単に第二出力電圧監視部204という)において第二の電流経路を形成するのは、抵抗R9、トランジスタQ9、トランジスタQ13、抵抗R13である。第二の電圧駆動回路250には、入力信号Bを生成するパルス生成器P2が設けられ、パルス生成器P2の正出力P2pが第三の電流経路のトランジスタQ8のベースに、パルス生成器P2の負出力P2mが第一の電流経路のトランジスタQ10のベースにそれぞれ接続されている。第二の電流経路のトランジスタQ9のベースにはパルス生成器P2の最大電圧P2Hが入力されている。比較器OP2は抵抗R9とトランジスタQ9の間に現れる参照電圧Vref2と期待電圧V2を比較し、その比較結果はトランジスタQ12およびトランジスタQ13のベースへ入力される。なお、出力電圧生成部102の出力取出部112は第二出力電圧生成部202の出力取出部212と接続され、ここに出力電圧Voutが現れる。
【0050】
以上の構成による動作の条件として、入力信号A、入力信号Bの両方は同時にローにならないものとする。まず入力信号Aも入力信号Bもハイの場合、出力電圧生成部102の第一の電流経路にも第2出力電圧生成部202の第一の電流経路にも電流が流れないため、出力電圧Voutは定電圧VHと等しくなる。これが出力の第一の値である。
【0051】
つぎに、入力信号Aのみがローになったとき、図2のとき同様出力電圧生成部102の第一の電流経路に電流が流れ、出力電圧監視部104の第二の電流経路で生ずる参照電圧Vref1をもとに所期のフィードバックが実現し、出力電圧Voutが期待電圧V1に等しくなる。
【0052】
一方、入力信号Bのみがローになったとき、第二出力電圧生成部202の第一の電流経路に電流が流れ、第二出力電圧監視部204の第二の電流経路で生ずる参照電圧Vref2をもとにフィードバックがかかり、出力電圧Voutが期待電圧V2と等しくなる。以上で三値出力が実現する。なお、ここでは入力信号Aと入力信号Bがともにローになる状態を想定しなかったが、これらがともにローになると出力電圧Voutが期待電圧V1、期待電圧V2よりもさらに低い値になる。むろん、そうした値を生成しても差し支えない。また、図3では電圧駆動回路100と第二の電圧駆動回路250を用いたが、さらに多数の電圧駆動回路100を併設し、それらの出力取出部112、出力取出部212等をすべて接続することにより、さらに多値の出力を可能としてもよい。
【0053】
図4は、図2の電圧駆動回路100を用いた電圧駆動装置700の構成を示し、図3に示した電圧駆動装置200の変形実施例である。電圧駆動装置700は、電圧駆動回路100と、第二の電圧駆動回路750を有し、期待電圧を両者で異なる値に設定することにより、定電圧VH以外に少なくとも二つの出力電圧を得ることが可能となる。図4において、第二の電圧駆動回路750は、抵抗R2を電圧駆動回路100の出力電圧生成部102と共用する。図3に示した電圧駆動装置200と比較すると、第二の電圧駆動回路750は、抵抗R1も、電圧駆動回路100の出力電圧生成部102と共用する。図示されるように、電圧駆動装置700は、抵抗R1の出力を、トランジスタQ8に伝達する連絡回路210を備える。第二の電圧駆動回路750の出力電圧生成部702(以下、単に第二出力電圧生成部702という)において第一の電流経路を形成するのは、抵抗R2、トランジスタQ10、トランジスタQ12、抵抗R12であり、第三の電流経路を形成するのは、抵抗R1、トランジスタQ8、トランジスタQ12、抵抗R12である。第二の電圧駆動回路750の出力電圧監視部(以下、単に第二出力電圧監視部704という)において第二の電流経路を形成するのは、抵抗R9、トランジスタQ9、トランジスタQ13、抵抗R13である。第二の電圧駆動回路750には、入力信号Bを生成するパルス生成器P2が設けられ、パルス生成器P2の正出力P2pが第三の電流経路のトランジスタQ8のベースに、パルス生成器P2の負出力P2mが第一の電流経路のトランジスタQ10のベースにそれぞれ接続されている。第二の電流経路のトランジスタQ9のベースには、パルス生成器P2の最大電圧P2Hが入力されている。比較器OP2は抵抗R9とトランジスタQ9の間に現れる参照電圧Vref2と出力電圧Voutを比較し、その比較結果はトランジスタQ12およびトランジスタQ13のベースへ入力される。なお、出力電圧生成部102の出力取出部112は第二出力電圧生成部702の出力取出部212と接続され、ここに出力電圧Voutが現れる。
【0054】
以上の構成による動作の条件として、入力信号A、入力信号Bの両方は同時にローにならないものとする。まず入力信号Aも入力信号Bもハイの場合、出力電圧監視部104の第二の電流経路にも第二出力電圧監視部704の第二の電流経路にも電流が流れないため、出力電圧Voutは定電圧VHと等しくなる。これが出力の第一の値である。
【0055】
つぎに、入力信号Aのみがローになったとき、図2のときと同様、出力電圧生成部102の第一の電流経路に電流が流れ、出力電圧監視部104の第二の電流経路で生ずる参照電圧Vref1をもとに所期のフィードバックが実現し、出力電圧Voutが期待電圧V1に等しくなる。
【0056】
一方、入力信号Bのみがローになったとき、第二出力電圧生成部702の第一の電流経路に電流が流れ、第二出力電圧監視部704の第二の電流経路で生ずる参照電圧Vref2をもとにフィードバックがかかり、出力電圧Voutが期待電圧V2と等しくなる。以上で三値出力が実現する。
【0057】
図5は、図2の電圧駆動回路100、第二の電圧駆動回路250、第三の電圧駆動回路350を用いた電圧駆動装置300の構成を示す。ただし、ここでは単に電圧駆動回路100同等の回路を3個並べるだけでなく、それらのうち2個における入力信号が同時にローになることを予定する。具体的には、電圧駆動回路100の入力信号Aがローになるときは、必ず第三の電圧駆動回路350の入力信号Cがローになっているものとする。
【0058】
図5で新設された第三の電圧駆動回路350は、抵抗R2を電圧駆動回路100、第二の電圧駆動回路250と共用する。第三の電圧駆動回路350の出力電圧生成部302(以下、単に第三出力電圧生成部302という)において第一の電流経路を形成するのは抵抗R2、トランジスタQ22、トランジスタQ24、抵抗R24であり、第三の電流経路を形成するのは、抵抗R20、トランジスタQ20、トランジスタQ24、抵抗R24である。第三の電圧駆動回路350の出力電圧監視部304(以下、単に第三出力電圧監視部304という)において第二の電流経路を形成するのは、抵抗R21、トランジスタQ21、トランジスタQ25、抵抗R25である。トランジスタQ21はトランジスタQ22の1/kトランジスタ、抵抗R21と抵抗R25はそれぞれ抵抗R20と抵抗R24のk倍の抵抗値をもつ。第三出力電圧生成部302には、入力信号Cを生成するパルス生成器P3が設けられ、パルス生成器P3の正出力P3pが第三の電流経路のトランジスタQ20のベースに、パルス生成器P3の負出力P3mが第一の電流経路のトランジスタQ22のベースにそれぞれ接続されている。第二の電流経路のトランジスタQ21のベースにはパルス生成器P3の最大電圧P3Hが入力されている。比較器OP3は抵抗R21とトランジスタQ21の間に現れる参照電圧Vref3と期待電圧V3を比較し、その比較結果はトランジスタQ24、トランジスタQ25およびトランジスタQ26のベースへ入力される。このトランジスタQ26およびそれと接地電圧の間に設けられた抵抗R26が電圧駆動回路100と第三の電圧駆動回路350を結ぶ連絡回路360である。トランジスタQ26のコレクタには出力電圧監視部104の参照電圧Vref1が入力されている。
【0059】
ここでは、(第三の電圧駆動回路350の期待電圧V3)>(電圧駆動回路100の期待電圧V1)と仮定する。また、抵抗R25と抵抗R26、抵抗R21と抵抗R3の抵抗値はそれぞれ等しく、トランジスタQ25とトランジスタQ26の特性は等しいものを用いる。このため、抵抗R26に流れる電流i26は抵抗R25に流れる電流i25と等しくなる。なお、出力電圧生成部102の出力取出部112、第二出力電圧生成部202の出力取出部212、第三出力電圧生成部302の出力取出部312はすべて接続され、ここに出力電圧Voutが現れる。
【0060】
以上の構成において、まず入力信号A、B、Cがともにハイの場合は出力電圧Voutは定電圧VHとなる。つぎに入力信号Bのみがローになれば、第二の電圧駆動回路250が働き、出力電圧Voutがその期待電圧V2となる。同様に入力信号Cのみがローになれば、第三の電圧駆動回路350が働き、出力電圧Voutがその期待電圧V3になる。
【0061】
一方、入力信号Aがローになるときは、仮定により、入力信号Cがローになっている。まず入力信号Cがローになることにより、第三の電圧駆動回路350の第一の電流経路に電流i24が流れ、出力電圧生成部102の抵抗R2の両端には、以下の電圧降下によるシフト電圧(Vs2と表記)が生じる。
Vs2=R2・i24 (式6)
このシフト電圧Vs2は第三の電圧駆動回路350の第二の電流経路の抵抗R21の両端に生じる降下電圧(Vs21と表記)に等しい。いま連絡回路360に流れる電流i26は抵抗R25に流れる電流i25と等しいから、電圧駆動回路100の出力電圧監視部104の抵抗R3の両端に生じる降下電圧(Vs3と表記)は、
Figure 0004532670
となる。以上が入力信号Cがローになることによる効果である。
【0062】
一方、入力信号Aがローになると電圧駆動回路100の第一の電流経路に電流i4が流れ、出力電圧生成部102の抵抗R2の両端には以下のシフト電圧(Vs2’と表記)が生じる。
Vs2’=R2・i4 (式8)
このシフト電圧Vs2’は出力電圧監視部104の第二の電流経路の抵抗R3の両端に生じる降下電圧(Vs3’と表記)に等しい。
【0063】
以上、入力信号Aと入力信号Cによる効果を総合すれば、式6と式8からシフト電圧の単純和は、
Vs2+Vs2’=R2・i4+R2・i24 (式9)
となり、出力電圧Voutは一見、
出力電圧Vout=VH−(VH−V1)−(VH−V3) (式10)
となる。また、電圧駆動回路100の抵抗R3における合計のシフト電圧は、
Vs3+Vs3’=Vs2+Vs2’ (式11)
であり、出力電圧監視部104における参照電圧Vref1は、
Vref1=VH−(VH−V1)−(VH−V3)=Vout(式12)
となる。
【0064】
しかしながら、電圧駆動回路100ではフィードバック動作により、最終的に参照電圧Vref1が期待電圧V1に一致するよう電流i5が減らされる。式12によれば、その間も出力電圧Voutは参照電圧Vref1に一致するため、最終的に出力電圧Voutとして期待電圧V1が得られることになる。この動作は以下のように要約すればわかりやすい。すなわち、出力電圧Voutを定電圧VHから期待電圧V3まで引き下げるための処理は第三の電圧駆動回路350ですでになされており、残る部分、つまり期待電圧V3をさらに期待電圧V1まで引き下げる処理が電圧駆動回路100でなされるのである。この電圧駆動装置300は、たとえば入力信号Cが低速であり、入力信号Aがそれより高速であり、入力信号Cがローの間は出力電圧Voutを期待電圧V3にするが、入力信号Aがローになり次第出力電圧Voutをさらに引き下げて期待電圧V1にしたいという応用に最適である。
【0065】
電圧駆動装置300の出力電圧Voutは、VH、V1、V2、V3の四値をとる。ただし、入力信号A、B、Cのいずれかが必ずローになるという条件を加えることにより、定電圧VHを出力しないこともできる。その場合、電圧駆動装置300は定電圧VHの値に関係なく定電圧VH以下の任意の三値V1、V2、V3を生成する装置となる。
【0066】
図6はさらに別の実施の形態に係る電圧駆動装置400である。この実施の形態では、第二の電圧駆動回路250をもとに相補な回路を作り、これを第三の電圧駆動回路250Aとしたものである。第二の電圧駆動回路250は定電圧VHと接地電圧の間で動作するが、第三の電圧駆動回路250Aは定電圧VHとさらに高い電圧VHHの間で動作する。概念的にいえば、第二の電圧駆動回路250と第三の電圧駆動回路250Aは定電圧VHを境に対称的な回路であり、第二の電圧駆動回路250ではトランジスタがすべてNPNタイプだったのに対し、第三の電圧駆動回路250AではこれらがすべてPNPタイプとなる。また、トランジスタと抵抗の相対位置がすべて逆になっている。この実施の形態は、第三の電圧駆動回路250Aの存在により、期待電圧V2が定電圧VHを越える場合でもその期待電圧V2と等しい出力電圧Voutの生成が可能な点に特徴がある。
【0067】
第三の電圧駆動回路250Aは、主に相補出力電圧生成部202Aと相補出力電圧監視部204Aを含む。第三の電圧駆動回路250Aは抵抗R2を電圧駆動回路100、第二の電圧駆動回路250と共用する。相補出力電圧生成部202Aにおいて第一の電流経路を形成するのは抵抗R12A、トランジスタQ12A、トランジスタQ10A、抵抗R2であり、第三の電流経路を形成するのは、抵抗R12A、トランジスタQ12A、トランジスタQ8A、抵抗R8Aである。相補出力電圧監視部204Aにおいて第二の電流経路を形成するのは、抵抗R13A、トランジスタQ13A、トランジスタQ9A、抵抗R9である。第三の電圧駆動回路250Aには、第二の電圧駆動回路250に入力されるのと同相の信号(ここでは簡単のため入力信号Bと表記する)を生成するパルス生成器P2Aが設けられ、パルス生成器P2Aの負出力P2Amが第三の電流経路のトランジスタQ8Aのベースに、パルス生成器P2Aの正出力P2Apが第一の電流経路のトランジスタQ10Aのベースにそれぞれ接続されている。第二の電流経路のトランジスタQ9Aのベースにはパルス生成器P2Aの最大電圧P2AHが入力されている。
【0068】
第三の電圧駆動回路250Aはさらに、第二の電流経路の抵抗R13A、トランジスタQ13Aとの相補電流ミラー回路206Aを形成する抵抗R30A、トランジスタQ30Aをもつ。この相補電流ミラー回路206Aに電流を流すかどうかの許可は比較器OP2の出力で制御されるトランジスタQ31Aが行う。
【0069】
一方、第二の電圧駆動回路250にも、新たに電流ミラー回路206が設けられている。電流ミラー回路206は、第二の電流経路トランジスタQ13、抵抗R13とそれぞれ対をなすトランジスタQ30、抵抗R30から形成され、この電流ミラー回路206に電流を流すかどうかの許可は同様に比較器OP2の出力で制御されるトランジスタQ31が行う。
【0070】
なお、第二の電圧駆動回路250と第三の電圧駆動回路250Aは比較器OP2を共用する。比較器OP2は期待電圧V2と参照電圧Vref2を比較するが、今回は期待電圧V2が比較器OP2の正入力、参照電圧Vref2が負入力に与えられている。この比較器OP2と、比較器OP2によって制御される第二の電圧駆動回路250のトランジスタQ31、および第三の電圧駆動回路250AのトランジスタQ31Aが、後述のごとく、第二の電圧駆動回路250または第三の電圧駆動回路250Aのいずれの動作を許可するかを決める選択回路270として機能する。
【0071】
以上の構成において、いま期待電圧V2が定電圧VHより低いとする。このとき、第三の電圧駆動回路250Aでいかなる制御がなされても、それによって生じうる参照電圧Vref2は必ず定電圧VHを越える。そのため、比較器OP2の出力はローのままとなり、第三の電圧駆動回路250AのトランジスタQ31Aはオフしたままとなる。その結果、相補電流ミラー回路206AのトランジスタQ30AとトランジスタQ13Aには電流が流れず、第一の電流経路を構成するトランジスタQ12Aにも電流が流れない。すなわち、期待電圧V2が定電圧VHよりも低いとき、第三の電圧駆動回路250Aは存在しないのと同じになる。一方、第二の電圧駆動回路250のトランジスタQ31には電流が流れ、電流ミラー回路206のトランジスタQ30とトランジスタQ13と第一の電流経路のトランジスタQ12に電流が流れる。その時点で第二の電圧駆動回路250はこれまで説明した電圧駆動回路100等と同じ回路に帰着し、入力信号Bがローなら、期待電圧V2が出力電圧Voutとして得られる。入力信号Bがハイの場合は定電圧VHがそのまま出力電圧Voutとして出力される。
【0072】
つぎに、期待電圧V2が定電圧VHより高いとする。このときは逆に比較器OP2の出力はハイのままとなり、第二の電圧駆動回路250のトランジスタQ31はオフしたままとなる。この結果、電流ミラー回路206のトランジスタQ30とトランジスタQ13には電流が流れず、第一の電流経路を構成するトランジスタQ12にも電流が流れず、第二の電圧駆動回路250は存在しないと同然になる。一方、第三の電圧駆動回路250AのトランジスタQ31Aには電流が流れ、相補電流ミラー回路206AのトランジスタQ13Aと第一の電流経路のトランジスタQ12Aに電流が流れる。その結果、第三の電圧駆動回路250Aが所望の動作をし、やはり出力電圧Voutとして期待電圧V2または定電圧VHが得られる。なお、この場合、入力信号Bがローなら第一の電流経路のトランジスタQ10Aがオンとなって期待電圧V2が出力電圧Voutに現れ、入力信号Bがハイの場合にトランジスタQ8Aがオンとなって定電圧VHが現れる点に留意すべきである。V2>VHであり、入力信号Bがローのときそれが期待電圧V2に対応するためである。
【0073】
以上、電圧駆動装置400によれば、出力電圧Voutとして定電圧VH、期待電圧V1、期待電圧V2の三値が得られる。とくに、期待電圧V2を定電圧VHよりも高く設定できる点で有利である。
【0074】
図7は以上のすべての実施の形態で利用可能な電圧駆動回路の変形例である。この電圧駆動回路500は、図2の電圧駆動回路100に対し、さらに第四の電流経路を設けている。第四の電流経路は、第二の電流経路の抵抗R3と等しい抵抗値をもつ抵抗R50と、同様にトランジスタQ3と同じ特性をもつトランジスタQ50を含み、さらにトランジスタQ5および抵抗R5を含む。トランジスタQ5と抵抗R5は第二の電流経路と共用される。第四の電流経路のトランジスタQ50のベースにはパルス生成器P1の最小電圧P1Lが与えられ、第四の電流経路全体で第二の電流経路と反転的な動作をすることで、その電流を補償する。
【0075】
この電圧駆動回路500は、パルス生成器P1によって生成される入力信号Aの振幅が十分でない場合を想定して設計されている。すなわち、入力信号Aの振幅が小さいとき、第一の電流経路のトランジスタQ2がオンになっても第三の電流経路のトランジスタQ1が完全にオフしない状態が発生しうる。その際、図2では抵抗R4に流れる電流i4が第一の電流経路のトランジスタQ2に流れる電流と完全に一致する前提で、電流i4と第二の電流経路の電流i5の所定の比率kから参照電圧Vrefを生成している。しかし、いま第三の電流経路のトランジスタQ1のリーク電流も含めてトランジスタQ4に電流i4が流れるとすれば、第一の電流経路のトランジスタQ2に本来流れるべき電流がいくぶん小さくなり、したがって出力電圧Voutが期待電圧V1よりも大きくなってしまう。
【0076】
このため図7においては、第三の電流経路のトランジスタQ1のリーク電流を模擬すべく、第四の電流経路を設け、そのトランジスタQ50にトランジスタQ1の1/k倍のリーク電流を生じさせる。トランジスタQ1のリーク電流はトランジスタQ1のベースに入力信号Aの最小電圧、すなわちパルス生成器P1の最小電圧P1Lが与えられているときに発生するため、第四の電流経路においてもトランジスタQ50のベースにその最小電圧P1Lを与えている。
【0077】
図8は、実施の形態に係る電圧駆動回路を用いた半導体デバイス試験装置の構成図である。半導体デバイス試験装置600はおもに、被試験デバイス606に書き込むべき試験データを生成する試験データ生成部602と、試験データ生成部602で論理信号として生成された試験データに所望の電圧変換を加える電圧駆動ユニット604と、電圧駆動ユニット604の出力が与えられた被試験デバイス606に不良があるときはそれを解析する不良解析部608を含む。試験データ生成部602は、試験データを生成するために必要なタイミングを高速クロックから生成するタイミング発生器610と、生成されたタイミングに基づいて試験データのパターンを生成するパターン発生器612と、生成されたパターンを多重化して高速化する等の処理を施す波形整形器614を含む。不良解析部608は、被試験デバイス606からの読出データ632とパターン発生器612が生成した出力期待値630を比較する比較器620と、比較結果に不一致が生じたとき、その内容を試験中のアドレス634を参照して記録する不良解析メモリ622と、不良解析メモリ622に記録された内容をもとに不良を解析する不良解析プロセッサ624とを含む。
【0078】
以上の構成において、まずタイミング発生器610が被試験デバイス606の試験に適したタイミングを発生し、パターン発生器612がそのタイミングを利用して試験パターンを生成する。この試験パターンは波形整形器614にて必要な多重化処理等を受け、電圧駆動ユニット604に論理信号として出力される。
【0079】
電圧駆動ユニット604では、たとえば被試験デバイス606の動作電圧マージン試験のために、前記論理信号がとる二値のそれぞれに応じて異なる電圧を生成する。その生成の過程はこれまでに説明したとおりである。電圧駆動ユニット604の出力電圧の波形は前記論理信号の論理を忠実に再現しており、その振幅すなわち電圧のみが変換されている。電圧駆動ユニット604の出力電圧は被試験デバイス606へ入力される。
【0080】
被試験デバイス606は入力されたデータの内容にしたがい、読出データ632を不良解析部608へ出力する。不良解析部608ではこの読出データ632と出力期待値630を比較し、不一致が生じるとこれを不良解析メモリ622へ通知する。不良解析メモリ622はそのときの試験中のアドレス634を参照し、不良情報を記録する。不良情報は後に不良解析プロセッサ624から読み出され、解析に付される。以上が半導体デバイス試験装置600の動作である。
【0081】
この半導体デバイス試験装置600は、動作が高速かつ正確な出力電圧を生成する電圧駆動ユニット604を利用しているため、試験装置全体の性能アップ、とくに高速動作や電圧動作マージンの試験を効率的に、かつ高い精度で行うことができる。
【0082】
以上、いくつかの実施の形態を説明した。ここではバイポーラトランジスタを用いたが、これらはMOSFETであってもよいし、電流をオンオフできるスイッチ機能をもつ素子であれば基本的に何を用いてもよい。また、出力電圧Voutをシフトするために、抵抗の両端に生じる電圧降下を利用したが、これも素子の両端に生じる何らかの電圧ギャップを用いる構成としてもよい。
【0083】
本発明の技術的範囲は実施の形態に記載の範囲には限定されない。以上の実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることが当業者には理解されるところである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から理解できる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の電圧駆動回路、電圧駆動装置によれば、入力信号に応じて所望の電圧をより正確に出力することができる。また、本発明の半導体デバイス試験装置によれば、高い試験精度と効率のよい試験が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電圧駆動回路の構成例を示す図である。
【図2】実施の形態に係る電圧駆動回路の構成図である。
【図3】図2の電圧駆動回路を2個用いた電圧駆動装置の構成図である。
【図4】図2の電圧駆動回路100を用いた電圧駆動装置700の構成を示し、図3に示した電圧駆動装置200の変形実施例である。
【図5】図2の電圧駆動回路を3個用いた電圧駆動装置の構成図である。
【図6】図2の電圧駆動回路を3個用いた別の電圧駆動装置の構成図である。
【図7】実施の形態に係る電圧駆動回路の変形例の構成図である。
【図8】実施の形態に係る半導体デバイス試験装置の構成図である。
【符号の説明】
A,B,C 入力信号
i4,15,i12,i13,i24,i25,i26 それぞれR4,R5,R12,R13,R24,R25,R26を流れる電流
iG1 電流駆動回路
OP1,OP2,OP3 比較器
P1,P2,P3 パルス生成器
P1p P1の正出力
P1m P1の負出力
P1H P1の最大電圧
P1L P1の最小電圧
P2p P2の正出力
P2m P2の負出力
P2Ap P2Aの正出力
P2Am P2Aの負出力
P2H P2の最大電圧
P2AH P2Aの最大電圧
P3p P3の正出力
P3m P3の負出力
P3H P3の最大電圧
Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q8,Q8A,Q9,Q9A,Q10,Q10A,Q12,Q12A,Q13,Q13A,Q20,Q21,Q22,Q24,Q25,Q26,Q30,Q30A,Q31,Q31A,Q50 トランジスタR1,R2,R3,R4,R5,R8,R9,R12,R12A,R13,R13A,R20,R21,R24,R25,R26,R30,R30A,R31,R31A,R50 抵抗
VG1 定電圧源
Vout 出力電圧
V1,V2,V3 期待電圧
Vref,Vref1,Vref2,Vref3 参照電圧
100,500 電圧駆動回路
102 出力電圧生成部
104 出力電圧監視部
106 出力電圧生成部における電流駆動回路
108 出力電圧監視部における電流駆動回路
112,212,312 出力取出部
200,300,400 電圧駆動装置
202 第二出力電圧生成部
202A 相補出力電圧生成部
204 第二出力電圧監視部
204A 相補出力電圧監視部
206 電流ミラー回路
206A 相補電流ミラー回路
250 第二の電圧駆動回路
250A 第三の電圧駆動回路
270 選択回路
302 第三出力電圧生成部
304 第三出力電圧監視部
350 第三の電圧駆動回路
360 連絡回路
600 半導体デバイス試験装置
602 試験データ生成部
604 電圧駆動ユニット
606 被試験デバイス
608 不良解析部
610 タイミング発生器
612 パターン発生器
614 波形整形器
620 比較器
622 不良解析メモリ
624 解析プロセッサ
630 出力期待値
632 読出データ
634 試験中のアドレス

Claims (24)

  1. 入力信号に従って電圧を生成する電圧駆動回路であって、
    前記電圧駆動回路は、出力電圧生成部と出力電圧監視部を含み、
    前記出力電圧生成部は、
    電流調整用端子を有する電流駆動回路と、
    前記入力信号に従って動作状態が変化する出力電圧生成トランジスタと、
    前記出力電圧生成トランジスタがオンの動作状態にあるときに前記電流駆動回路による電流が流れる出力電圧生成抵抗と、
    前記出力電圧生成抵抗の両端に生じる電圧降下によって所定の電圧からシフトされた出力電圧が現れる出力取出部と、
    を含み、
    前記出力電圧監視部は、
    前記シフトされた出力電圧との比率が所定値となる参照電圧を発生させる参照電圧生成回路と、
    前記参照電圧と所定の期待電圧を比較し、出力が前記電流調整用端子に接続された比較器と、
    を含み、
    前記参照電圧生成回路は、
    参照用電流駆動回路と、
    オンの動作状態を保ち、オンの動作状態の前記出力電圧生成トランジスタの1/k倍(kは非負の実数)の電流を流す構造をもつ参照用トランジスタと、
    前記出力電圧生成抵抗のk倍の抵抗値をもつ、前記参照用トランジスタを介して前記参照用電流駆動回路による電流が流れる参照用抵抗と、
    を含む
    電圧駆動回路。
  2. 前記参照用電流駆動回路は電流調整用端子を有し、前記比較器の出力が前記参照用電流駆動回路の電流調整用端子に接続されていることを特徴とする請求項に記載の電圧駆動回路。
  3. 前記出力電圧生成トランジスタが前記オンの状態にあるとき、前記参照電圧が前記シフトされた出力電圧に等しくなることを特徴する請求項1または2に記載の電圧駆動回路。
  4. 前記入力信号は、前記出力電圧生成トランジスタのベースに入力され、前記入力信号がとる二値の一方が固定的に前記参照用トランジスタのベースに入力されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電圧駆動回路。
  5. 前記所定の電圧は接地電圧よりも高く設定され、
    前記出力電圧生成トランジスタはNPNトランジスタであり、
    前記出力電圧生成トランジスタ、前記出力取出部、前記出力電圧生成抵抗はこの順に前記所定の電圧と接地電圧の間に直列に配されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の電圧駆動回路。
  6. 前記参照用トランジスタはNPNトランジスタであり、
    前記参照用トランジスタと前記参照用抵抗はこの順に前記所定の電圧と接地電圧の間に直列に配され、
    前記参照電圧は、前記参照用トランジスタと前記参照用抵抗の間に現れることを特徴とする請求項に記載の電圧駆動回路。
  7. 入力信号に従って電圧を生成する電圧駆動回路であって、
    前記電圧駆動回路は、出力電圧生成部と出力電圧監視部を含み、
    前記出力電圧生成部は、
    前記入力信号の状態に応じて所定の電圧および前記所定の電圧からシフトされた出力電圧を生成する回路と、
    前記シフトされた出力電圧が現れる出力取出部と
    を含み、
    前記シフトされた電圧を生成する回路は、前記入力信号の状態に応じて異なる電流が流れる第一の電流経路と、前記第一の電流経路に流れる電流との合計がほぼ一定になるような電流が流れる第三の電流経路とを含み、前記第一の電流経路に流れる電流を利用して前記シフトされた出力電圧を生成し、
    前記出力電圧監視部は、
    前記第一の電流経路に流れる最大電流との比率が所定値となる電流が流れる第二の電流経路と、
    前記第三の電流経路に流れる最少電流との比率が所定値となる電流が流れる第四の電流経路と、
    前記第二の電流経路に流れる電流および前記第四の電流経路に流れる電流を利用して前記シフトされた出力電圧との比率が所定値となる参照電圧を生成する回路と、
    前記参照電圧と所定の期待電圧を比較する比較器と、
    を含み、
    前記比較器の出力に基づき、前記出力電圧生成部にて前記シフトされた出力電圧が調整される
    電圧駆動回路。
  8. 前記第一の電流経路は、
    前記入力信号に従って動作状態が変化する出力電圧生成トランジスタと、
    前記出力電圧生成トランジスタが第一の動作状態にあるときに電流が流れる出力電圧生成抵抗とを含み、
    前記第二の電流経路は、
    一定の動作状態を保つ参照用トランジスタと、
    前記参照用トランジスタを介して電流が流れる参照用抵抗と、
    を含むことを特徴する請求項に記載の電圧駆動回路。
  9. 前記第三の電流経路は、
    前記出力電圧生成トランジスタと反転動作する第一の補償トランジスタと、
    前記第一の補償トランジスタが第一の動作状態にあるときに電流が流れる第一の補償抵抗とを含み、
    前記第四の電流経路は、
    前記参照用トランジスタの前記一定の動作状態を反転した動作状態を保つ第二の補償トランジスタと、
    前記第二の補償トランジスタを介して電流が流れる第二の補償抵抗と、
    を含むことを特徴する請求項に記載の電圧駆動回路。
  10. 前記第一の電流経路および前記第三の電流経路は共通の主電流駆動回路に接続され、前記主電流駆動回路が前記比較器の出力に応じて制御されることを特徴とする請求項に記載の電圧駆動回路。
  11. 前記第二の電流経路および前記第四の電流経路は共通の副電流駆動回路に接続され、前記副電流駆動回路が前記比較器の出力に応じて制御されることを特徴とする請求項10に記載の電圧駆動回路。
  12. 前記出力電圧生成トランジスタのベースには前記入力信号が入力され、前記参照用トランジスタのベースには前記入力信号のとる二値の一方の電圧が入力されることを特徴する請求項9から11のいずれかに記載の電圧駆動回路。
  13. 前記第一の補償トランジスタのベースには前記入力信号の反転信号電圧が入力され、前記第二の補償トランジスタのベースには前記二値の他方の電圧が入力されることを特徴する請求項12に記載の電圧駆動回路。
  14. 入力信号に従って電圧を生成する電圧駆動回路をn個(nは2以上の整数)含む電圧駆動装置であって、
    n個の前記電圧駆動回路のそれぞれは、
    出力電圧生成部と出力電圧監視部を含み、
    前記出力電圧生成部は、
    電流調整用端子を有する電流駆動回路と、
    前記入力信号に従って動作状態が変化する出力電圧生成トランジスタと、
    前記出力電圧生成トランジスタが第一の動作状態にあるときに前記電流駆動回路による電流が流れる出力電圧生成抵抗と、
    前記出力電圧生成抵抗の両端に生じる電圧降下によって所定の電圧からシフトされた出力電圧が現れる出力取出部と、を含み、
    前記出力電圧監視部は、前記シフトされた出力電圧と所定の期待電圧を比較し、出力が前記電流調整用端子に接続する比較器を含み、
    n個の前記電圧駆動回路は、第一から第nの電圧駆動回路において前記期待電圧は異なる値に設定され、かつ前記第一から第nの電圧駆動回路の前記出力取出部どうしが接続され、
    第一の前記電圧駆動回路と第二の前記電圧駆動回路は相補な回路に構成され、
    前記第一の電圧駆動回路は、接地電圧およびそれよりも高い第一の電圧の間で動作するよう配され、
    前記第二の電圧駆動回路は、前記第一の電圧およびそれよりも高い第二の電圧の間で動作するよう配される
    電圧駆動装置。
  15. 入力信号に従って電圧を生成する電圧駆動回路をn個(nは2以上の整数)含む電圧駆動装置であって、
    n個の前記電圧駆動回路のそれぞれは、
    前記電圧駆動回路は、出力電圧生成部と出力電圧監視部を含み、
    前記出力電圧生成部は、
    前記入力信号の状態に応じて所定の電圧および前記所定の電圧からシフトされた出力電圧を生成する回路と、
    前記シフトされた出力電圧が現れる出力取出部とを含み、
    前記出力電圧監視部は、
    前記シフトされた出力電圧との比率が所定値となる参照電圧を生成する回路と、
    前記参照電圧と所定の期待電圧を比較する比較器と、を含み、
    前記比較器の出力に基づき、前記出力電圧生成部にて前記シフトされた出力電圧が調整され、
    n個の前記電圧駆動回路は、第一から第nの電圧駆動回路において前記期待電圧は異なる値に設定され、かつ前記第一から第nの電圧駆動回路の前記出力取出部どうしが接続され、
    第一の前記電圧駆動回路と第二の前記電圧駆動回路は相補な回路に構成され、
    前記第一の電圧駆動回路は、接地電圧およびそれよりも高い第一の電圧の間で動作するよう配され、
    前記第二の電圧駆動回路は、前記第一の電圧およびそれよりも高い第二の電圧の間で動作するよう配される
    電圧駆動装置。
  16. 前記第一の電圧駆動回路における前記所定の電圧と前記シフトされた出力電圧の差である第一シフト電圧を前記第二の電圧駆動回路に伝達する連絡回路を設けたことを特徴とする請求項14または15に記載の電圧駆動装置。
  17. 前記連絡回路は、前記第二の電圧駆動回路における前記所定の電圧と前記シフトされた出力電圧の差である第二シフト電圧に、前記第一シフト電圧を加えることにより、修正された第二シフト電圧を生成することを特徴とする請求項16に記載の電圧駆動装置。
  18. 前記比較器を前記第一の電圧駆動回路と前記第二の電圧駆動回路で共用する構成とし、
    前記共用された比較器に入力される前記期待電圧が前記第一の電圧よりも低いときには前記第一の電圧駆動回路の動作を許可し、前記期待電圧が前記第一の電圧よりも高いときには前記第二の電圧駆動回路の動作を許可する選択回路をさらに設けたことを特徴とする請求項17に記載の電圧駆動装置。
  19. 半導体デバイスを試験する装置であって、
    被試験デバイスに与えるべき論理信号を生成する試験データ生成部と、
    生成された前記論理信号から所望の電圧をもつ試験用信号に変換する電圧駆動ユニットと、
    前記試験用信号が印加された前記被試験デバイスからデータを読み出して不良の有無を判定する不良解析部とを含み、
    前記電圧駆動ユニットは、前記論理信号を入力信号として受け取り、シフトされた電圧の形で前記試験用信号を出力する請求項1から13のいずれかに記載の電圧駆動回路を含むことを特徴とする半導体デバイス試験装置。
  20. 第一入力信号に従って電圧を生成する請求項1に記載の電圧駆動回路である第一電圧駆動回路、および、第二入力信号に従って電圧を生成する請求項1に記載の電圧駆動回路である第二電圧駆動回路を備える電圧駆動装置。
  21. 前記第一電圧駆動回路の出力取出部と前記第二電圧駆動回路の出力取出部は接続されていることを特徴とする請求項20に記載の電圧駆動装置。
  22. 前記第一電圧駆動回路の出力電圧生成部は、
    前記第一電圧駆動回路の出力電圧生成トランジスタと反転動作する補償トランジスタと、
    前記第一電圧駆動回路の補償トランジスタがオンの動作状態にあるときに前記第一電圧駆動回路の電流駆動回路による電流が流れる補償抵抗とを更に含み、
    前記第二電圧駆動回路の出力電圧生成部は、
    前記第二電圧駆動回路の出力電圧生成トランジスタと反転動作する補償トランジスタを更に含むことを特徴とする請求項21に記載の電圧駆動装置。
  23. 前記第二電圧駆動回路の出力電圧生成部は、前記第二電圧駆動回路の補償トランジスタがオンの動作状態にあるときに前記第二電圧駆動回路の電流駆動回路による電流が流れる補償抵抗を更に含むことを特徴とする請求項22に記載の電圧駆動装置。
  24. 前記第一電圧駆動回路の補償抵抗の出力を、前記第二電圧駆動回路の補償トランジスタに伝達する連絡回路を備えたことを特徴とする請求項23に記載の電圧駆動装置。
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