JP4528368B2 - プッシュ・ベルト用無端金属ベルトを成形するための装置 - Google Patents

プッシュ・ベルト用無端金属ベルトを成形するための装置 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の前文に記載されているように、プッシュ・ベルト用の無端金属ベルトを成形するための装置に関する。
このタイプのプッシュ・ベルト、およびそれに使用される連続金属ベルトも、例えば、欧州特許公開公報第EP−A0181670号およびオランダ特許出願第1022043号などから一般に周知のものであり、これらは本願の優先日より前に公開されておらず、両方とも本出願人の名前で出願されている。また、後者の文書には、このタイプのベルトを成形するための圧延工程および装置も記載されている。金属ベルトは、一般的に、多数の入れ子状金属ベルト一組または二組の形でプッシュ・ベルトに組み込まれている。
従来は、このタイプの金属ベルトは、少なくとも工業規模で、薄板状の材料から形成された金属からリングを切り離し、次にこのリングを変形させて、圧延プロセスの助けにより、ベルトの熱処理の前および/または後に、所望の半径方向厚さおよび接線または周方向長さを生成することにより形成される。ベルトは、圧延処理がなされるまで、これはまたリングとも呼ばれる。リングは、圧延する前に転摩工程にかけられ、この工程はそれ自身周知のものであり、リングは、移動する適切な転摩ブロックを有する容器内で特定の時間保持される。これは、リングの軸方向側面からリングをチューブから切断した時に形成されたバリを除去する働きをする。この工程では、少なくとも、リングの上記側面と半径方向に向いた主要面との間の縁部もわずかに丸められる。
しかし、この既知の成形工程は最適ではないことがわかっている。最終的に形成されるベルトの上記側面がなお望ましくない凹凸を、例えば、引っかき傷の形で有しているからであり、これはベルトの有効寿命、そしてそれ故プッシュ・ベルトの有効寿命に悪影響を及ぼすことがあり、さらに、光学的理由からも望ましくない。また、既知の転摩工程は比較的費用がかかり、労働集約的工程である。
欧州特許公開公報第EP−A0181670号 オランダ特許出願第1022043号
本発明の目的は、ベルトの軸方向に向いた側面の品質または少なくとも外観を改善すること、および既知の成形プロセスの更なる発展形を提供することである。本発明によれば、この目的は、少なくとも請求項1の特徴機能を備える方法によって達成される。
本発明による装置は、互いに対向して配置されたこのタイプの2対の成形ロールからなり、第1の対の成形ロールの実質的にV字形の溝は、第2の対のそれよりも鋭角の頂角を有する。より詳細な改良点では、第2の対のV字形溝の少なくとも中心部分は、形状丸められ、少なくとも接線方向で見た状態で、V字形溝の輪郭の側部を仮想的に延長することにより定義される頂点角度を有する
本発明を、例に基づき以下でさらに詳細に説明する。
図1は、ベルトを形成するため金属リングを圧延する1つの既存の圧延装置を概略的に示し、この装置は、また、本発明の成形方法および成形装置25への洞察も提供するような方法で図示されている。圧延装置はオランダ特許出願第1022043号に記載され、これは本願の優先日より前には公開されておらず、3つのモジュールを備えている。これに関して、図は右から左へと第1の測定モジュール1、圧延モジュール2および第2の測定モジュール3を示す。圧延装置は、1つの電子制御ユニットで制御され、電子制御ユニットは図ではこれ以上詳細には示されていない。測定モジュール1および3は測定ロール4、5を備え、その周囲に、圧延工程の前両方で近接センサDSの助けによりベルト10の厚さを測定できるようベルト10を配置することができる。上記測定ロール4、5は、ベルト10が引っ張り応力を受けるようにいに離反することが好ましく測定については、ベルト10の周全体の数カ所で測定を実行することが精度を高めるために好ましい。
圧延モジュール2は2つの回転式ガイド・ロール6、7を備え、そのうち第1のロール7は圧延モジュール2の中心に配置され、その周囲に圧延すべきベルト10を配置することができる。ガイド・ロール6、7の第2のロール6は、例えば第1の起動手段21の制御により、張力を加えるように移動することができるよう圧延モジュール2内に保持される。圧延モジュール2は、さらに、第1のガイド・ロール7に作用する1対の支持ロール12、1つの圧延ロール11、および支持ロール12に作用する1つの圧力ロール13を備える。支持ロール12にはそれぞれ、その周囲に窪みを設け、それによりベルト10に隣接する各側にある第1のガイド・ロール7にそれぞれ作用する。圧力ロール13は、支持ロール12に押し力または圧延力が加えられるような方法で、圧延モジュール2内に第2の起動手段22の影響下で変位できるように収容される。圧延作業中、支持ロール12は圧延力を第1のガイド・ロール7に伝達し、ガイド・ロールはベルト10の一部を介して圧延ロール11上に支持されている。
圧延プロセス中、ベルト10は、第1のガイド・ロール7と圧延ロール11との間に回転状態で保持される。その回転方向を矢印Dで指示されたベルト10の回転運動は、この場合、ロール6、7、11、12および13の回転方向がここで図示された矢印によって指示された状態で、ロール6、7、11、12および13の少なくとも1つを駆動することによって達成される。ロール6、7、11、12、13およびベルト10が所望の回転速度に到達した後、張力をガイド・ロール6、7間でベルト10に加え、押し力を圧延ロール11と第1のガイド・ロール7の間でベルト10に加える。ベルト10の回転運動およびそれに加えられた圧延力の結果、材料はベルト10の全周にわたり、その厚さ寸法から長手方向および/または幅寸法へと流れる。上記材料の流れは、ベルト10の回転を介して、圧延ロール11と第1のガイド・ロール7の間の多くの圧延工程で適用されることにより、部分的に行われる。圧延プロセスは、冷却剤を連続的に供給する状態で実行することに留意されたい。
図1は、また、本発明の成形装置25、およびベルト10を圧延するのと同時に、幅方向に向いた、すなわち、軸方向に向いたベルトの側面15を加工するために、既知の圧延モジュール2内に保持される方法も概略的に示す。成形装置25は、好適には、圧延ロールの1つが固定されているフレーム、この場合は、圧力ロール13の担持フレームに、ベルト10に対する後者の適正な配向が自動的に獲得されるような方法で結合されることが好ましい。図1では、この目的のために担持アーム31を設ける。
発明の成形装置252対の成形ロール26、27を備えそれぞれの対の各ロール26、27は相手に向かって移動するか、少なくとも押し力がその間に加えられ、したがってベルト10の各側にある側面15に作用する。成形ロール26、27は、その外周に凹状の形状、すなわち、溝を有し、この中にベルト10を部分的に収容する。上記圧延工程中にベルト10の定義された厚さ減少が期待される、通常の圧延工程中、成形ロール26、27が同時にベルト10に軸方向に作用し、側面15、特にベルト10のこの側面と半径方向に向いた主要面14との間の遷移縁部16(図5および図6参照)に、所望の形状を設ける。
成形装置25にはさらに、開閉を可能にする手段を設ける、すなわち、ロール26、27を軸方向の運動成分で相互から離れるように動作させ、次にこれをベルト10と接触させることを担当する手段を設けることが明白であり、これは圧延モジュール2に機械的に結合されている上記手段によって示された構造で達成できるので有利である。後者は、ベルト10ガイド・ロール6、7とを脱着する目的その開閉運動をたどることが可能である。
図2、図3および図4は、ベルト10の側面15を加工する、すなわち、成形する成形装置25の配置構成の実施形態を概略的に示す。この場合、図2は、主要面14に対して直角の方向で見たベルト10の周方向の図を横方向で示し、図3および図4はそれぞれ、図2の矢印Aおよび矢印Bで指示されたような成形装置25それぞれの図を示す。
好ましい実施形態によれば、担持アーム31に結合したキャリア30に2つのサブフレーム33を設け、この2つのサブフレームはそれぞれキャリア30に対し、および相互に可動な状態で、すなわち、直線変位可能な状態で保持される。図示の好ましい実施形態では、サブフレーム33に2つの処理ロール26および27を設け、これらの処理ロールは回転可能に配置される。さらに、また、サブフレーム33とキャリア30の間に中間フレーム32を設ける。この場合、中間フレーム32は、例えば、上記ベルトの回転方向Dに対して横方向である1つの直線ガイドの助けにより、キャリア30に対して直線に変位できるような方法で、キャリア30の上に配置され、またサブフレーム33は、回転軸34の助けによりそれぞれの中間フレーム32上に配置されている。それによりサブフレーム33は中間フレーム32に対して、従って成形されるベルト10に対しても振動または回転運動を実行することができる。
例えば、各サブフレーム33に1つの処理ロール26、27を直接設け、上記中間フレーム32を使用しない、または直線変位可能な方法で2つのロール26、27それぞれをキャリア30に別個に固定することにより、他の実施形態が想定可能であることは明白である。後者の実施形態では、2対の成形ロール26および27を対の相手に向かって移動させ、少なくともいずれかの側でベルト10の側面15に押し力Fを加えるため、2つの起動要素36が必要である。図2から図4に示す構造では、起動要素36が1つしか必要ではない(図4も参照)。起動要素36は、例えば、制御された力Fを実現することができるが、本発明によれば、驚くほど簡単な方法で、サブフレーム33間に配置された引張ばね36によって生成されるある程度一定のばね力Fとしても実現することができる。
図2〜図4は、2対の成形ロール26および27を使用して側面15を加工する工程を示す。成形ロール26、27はその外周に凹面形状、すなわち、溝を有し、この中にベルト10を部分的に収容し、この溝を介して、成形ロール26、27はそれぞれベルトの軸方向側部からその側面15に作用し、特に側面15と半径方向に配向された主要面14との間の遷移縁部16に作用し、既知の圧延プロセス中にこれを成形する。
図に示すように、本発明の概によれば、2対の成形ロール26、27にある溝は、少なくともその断面の接線方向で見ると、異なる形状である。2つの溝の形状は、この場合は、ほぼV字形であるが、第1の対の成形ロール26では、V字溝が不連続で鋭角の頂点角度で終了し、他の、すなわち、第2の対の成形ロール27では、少なくとも溝の中心部分の位置で均一に丸まった遷移部で終了し、それ故これは中心部分の各側で溝の側面間に丸まった遷移部を形成する。この中心部分は、ほぼ放物線であることが好ましい。また、第1の対の成形ロール26のV字溝は、第2の対の成形ロール27のより幅が狭いことが好ましい。このタイプの装置25の構成および形状はまた、第1の対のロール26が少なくとも実質的に上記遷移縁部16を加工、成形し、第2の対のロール27が少なくとも実質的に側面15自体加工、成形することを確実にする目的である(例えば、図5および図6も参照)。この場合、第2の対の成形ロール27は、少なくともベルト10の回転方向Dで見て、第1の対の成形ロール26の後方に配置することが好ましい。
図5および図6は、本質的に本発明のさらに詳細な改良点に基づく加工工程の効果を示す。図5は、これから圧延されベルト10の部分17、すなわち、ベルト10を1つの管から切断した後に通常得られるような、すなわち、遷移縁部16の位置に一般的に存在するバリ18を有する1つのリングの断面図を示す。図6は、ベルト10の同じ断面図17を示すが、これは圧延し、それと同時に本発明により加工または成形した後のものである。ベルト10の厚さ、すなわち、2つの主要面14間の距離は、圧延作業によって減少し、さらに遷移縁部16が、特に第1の対のロール26の作用により、大幅に平坦になっていることが分かる。側面15の中心部分20は、特に第2の対のロール27によって成形され、それ故少なくとも断面17で見て凸面形状を有することが明白である。上記中心部分20の各側に配置された側面15の側部分19は、特に第1の対のロール26で成形され、その結果、少なくとも断面17で見て平坦な形状を有することが明白である。
実行すべき本発明に基づく方法を全体的に洞察す1つの圧延装置の概略図である 連続金属ベルトの軸方向側面を成形するための本発明に基づく装置の概略図である。ベルトの主要面を上から横断的にている。 図2の装置矢印「B」で示した方向に見た図である。 図2の装置矢印「A」で示した方向に見た図である。 一般的に周知の圧延工程の前のベルト断面の部分を示す図である 本発明に基づく成形様式を使用してベルトを加工した後の上記部分を示す図である
1、3 測定モジュール 2 圧延モジュール
4、5 測定ロール 6、7 回転式ガイド・ロール
10 ベルト 11 圧延ロール
12 1対の支持ロール 13 圧力ロール
14 主要面 15 側面
16 遷移縁部 17 断面
19 側部分 20 中心部分
21、22 駆動手段 25 成形装置
26、27 成形ロール 30 キャリア
31 担持アーム 32 中間フレーム
33 サブフレーム 34 回転軸
36 引張ばね

Claims (4)

  1. 2つの半径方向に向いた主要面(14)および2つの軸方向に向いた側面(15)を有する1つの連続金属ベルト(10)を圧延するための装置(2,25)であって、
    回転中の前記ベルト(10)に張力を与えるための2つのロール(6,7)を有する1つの圧延モジュール(2)と、
    圧縮力を加えて前記ベルト(10)の前記主要面(14)に作用するための少なくとも1つのさらなる圧延ロール(11)と、を有し、
    前記ベルト(10)の1つの前記側面(15)または前記側面と1つの前記主要面(14)との間の少なくとも1つの遷移縁部(16)を処理するための少なくとも1つの成形ロール(26,27)を有する1つの成形装置(25)を備え、
    ここに前記成形装置(25)は、2対(26,27)のそれぞれ同形の成形ロール(26,27)を有し、前記成形ロールが前記ベルト(10)の各側で、前記ベルトの周方向に対して互いに対向して配置され、
    第1の1対のロール(26)は、明確な鋭角の頂角を持つV字形の輪郭を有する溝を備え、第2の1対のロール(27)は、多少丸まった形状のV字形輪郭を有する溝を備え、前記第1の対の成形ロール(26)の前記V字形の輪郭の頂角の角度が、前記第2の対の成形ロール(27)の前記V字形輪郭の頂角の角度より小さいことを特徴とする、装置(2,25)。
  2. 前記2対の成形ロール(26,27)のそれぞれの対において、対の片方ロール(26,27)が、2つのサブフレーム(33)の一方に回転可能に収容されることを特徴とする、請求項1に記載の装置(2,25)。
  3. 前記2つのサブフレーム(33)がそれぞれ、1つの回転軸(34)により1つの分離した中間フレーム(32)上に保持され、前記中間フレーム(32)が直線変位可能なように1つの共通支持体(30)上に収容されることを特徴とする、請求項2に記載の装置(2,25)。
  4. 前記成形装置(25)は、1対のロール(26,27)のロール(26,27)を互いの方向に押すための1つの駆動要素(36)を有し、前記駆動要素は前記中間フレーム(32)間に保持された1つの引張ばね(36)からなることを特徴とする、請求項3に記載の装置(2,25)。
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