JPH1110244A - スピニング加工方法及び同加工方法に使用する加工ロール - Google Patents

スピニング加工方法及び同加工方法に使用する加工ロール

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JPH1110244A
JPH1110244A JP9161610A JP16161097A JPH1110244A JP H1110244 A JPH1110244 A JP H1110244A JP 9161610 A JP9161610 A JP 9161610A JP 16161097 A JP16161097 A JP 16161097A JP H1110244 A JPH1110244 A JP H1110244A
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    • B21D22/14Spinning
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピニング加工を行うとき、ワークの加工硬
化を抑制し焼鈍の熱処理を行うことなしにスピニング加
工を行うことのできるスピニング加工方法及びその方法
に使用する加工ロールを提供する。 【解決手段】 マンドレル7の先端面に固定された円板
状のワークWを上記マンドレル7の外周面に沿うよう筒
状に成形加工すると共に、前記マンドレル7の外周面に
ワークWを圧印加工するスピニング加工方法において、
円板状のワークWに半径内方向への圧縮応力を付与しつ
つワークWを筒状に成形加工し、この筒状に成形加工さ
れたワークを前記マンドレル7の外周面に圧印加工する
スピニング加工方法であり、その加工方法に使用する加
工ロール27は、当該ロール27の外周面に、当該加工
ロール27の軸方向及び放射方向に開放した態様の凹曲
面をなし、かつ断面形状が円弧状をなす加工面29を形
成してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニング加工方
法及び同加工方法に使用する加工ロールに係り、さらに
詳細には、ワークが加工硬化を生じ易い材質の場合であ
っても、焼鈍しを行うことなしにスピニング加工を行う
ことのできるスピニング加工方法および同加工方法に使
用する加工ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スピニング加工によって例えば内
歯歯車を加工することが行われている。従来は、先端側
外周面に転写すべき歯車を形成したマンドレルの先端部
に円板形状のワークをテールストックによって押圧固定
し、上記マンドレルを回転すると共に、加工ロールによ
って前記ワークをマンドレルの外周面に沿うように押圧
して筒状又はカップ状に成形加工し、ワークをマンドレ
ルの外周面に圧印することによって内歯歯車の加工が行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく、スピニ
ング加工によって内歯歯車の加工を行うとき、ワークの
材質が例えば高炭素鋼材である場合には、円板状のワー
クを筒状又はカップ状に絞って成形加工を行うとき、数
回にわたって成形加工する必要がある。この際、成形加
工を行うとワークは加工硬化を生じるので、この加工硬
化を緩和するために成形加工工程間に焼鈍を行う必要が
ある。
【0004】上記焼鈍を行わない場合には、歪みが蓄積
されて製品に破断を生じるという問題がある。
【0005】したがって従来は焼鈍が必要であり生産能
率が悪いという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述のごとき
従来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発
明は、マンドレルの先端面に固定された円板状のワーク
を上記マンドレルの外周面に沿うよう筒状に成形加工す
ると共に、前記マンドレルの外周面にワークを圧印加工
するスピニング加工方法において、円板状のワークに半
径内方向への圧縮応力を付与しつつ筒状に成形加工し、
この筒状に成形加工されたワークを前記マンドレルの外
周面に圧印加工するスピニング加工方法である。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、円板状のワークに半径内方向への圧縮応
力を付与しつつ上記ワークを筒状に成形加工するとき、
ワークを加工する加工ロールの外周面に形成された加工
面が半径15mm〜20mmの凹曲面であり、かつワー
クに対する上記加工ロールの送り速度が15〜22mm
/minであるスピニング加工方法である。
【0008】請求項3に係る発明は、マンドレルの先端
面に固定された円板状のワークを上記マンドレルの外周
面に沿うよう筒状に成形加工するための加工ロールにお
いて、当該ロールの外周面に、当該加工ロールの軸方向
および放射方向に開放した態様の凹曲面をなし、かつ断
面形状が円弧状をなす加工面を形成してなるものであ
る。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
発明において、加工面の円弧状部分の半径が15mm〜
20mmである加工ロールである。
【0010】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る発明は、マンド
レルの先端面に固定された円板状のワークを上記マンド
レルの外周面に沿うよう筒状に成形加工すると共に、前
記マンドレルの外周面にワークを圧印加工するスピニン
グ加工方法において、円板状のワークに半径内方向への
圧縮応力を付与しつつ筒状に成形加工し、この筒状に成
形加工されたワークを前記マンドレルの外周面に圧印加
工するものであるから、円板状のワークを筒状に成形加
工するときにはワークが圧縮されて増肉される態様とな
る。そして、筒状に成形加工されたワークをマンドレル
の外周面に圧印加工するときには、ワークは加工ロール
によってマンドレルへ押圧され、かつ加工ロールがマン
ドレルに沿って移動されることにより、ワークは引き伸
ばされる態様となり引張り応力が作用することになる。
【0011】すなわち、ワークは、筒状への成形加工時
には圧縮応力を受けて歪みは縮小方向であり、圧印加工
時には引張り応力を受けて歪みは伸びる方向である。し
たがって、ワークの加工硬化を抑制してスピニング加工
を行うことができ、従来のごとき焼鈍の熱処理が不要と
なり、生産能率の向上を図ることができるものである。
【0012】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
発明において、円板状のワークに半径内方向への圧縮応
力を付与しつつ上記ワークを筒状に成形加工するとき、
ワークを加工する加工ロールの外周面に形成された加工
面が半径15mm〜20mmの凹曲面であり、かつワー
クに対する上記加工ロールの送り速度が15〜22mm
/minであるから、ワークに半径内方向への圧縮応力
を付与するとき、板厚増加率を必要以上に大きくするこ
とがなく、ワークにクラックを生じさせることなく筒状
に成形加工することができるものである。
【0013】請求項3に係る発明は、マンドレルの先端
面に固定された円板状のワークを上記マンドレルの外周
面に沿うよう筒状に成形加工するための加工ロールにお
いて、当該ロールの外周面に、当該加工ロールの軸方向
及び放射方向に開放した態様の凹曲面をなし、かつ断面
形状が円弧状をなす加工面を形成してなるものであるか
ら、ワークをマンドレルの外周面に沿うように筒状に成
形加工するとき、ワークに半径内方向への圧縮応力を付
与しつつ加工することができるものである。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項3に記載の
発明において、加工面の円弧状部分の半径が15mm〜
20mmであるから、ワークを筒状に成形加工すると
き、板厚増加率を必要以上に大きくすることなく成形加
工することができるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】先ず、理解を容易にするために、
本発明の実施に供される装置の全体的構成について概略
的に説明する。
【0016】図1を参照するに、ベッド1の一側部には
主軸台3が設けられており、この主軸台3には内装した
サーボモータ等によって回転される主軸5が水平にかつ
回転自在に支持されており、この主軸5には、先端側外
周面に転写すべき歯車7Tを備えたマンドレル7が取付
けてある。
【0017】前記ベッド1の他側部には支持台9が設け
てあり、この支持台9には前記マンドレル7と対向して
設けたテールストック11を軸方向(図1において左右
方向、なお以後において軸方向とは、マンドレル7の軸
心に平行な方向を意味するものとする)に作動する流体
圧シリンダ13が装着してある。上記テールストック1
1は、前記マンドレル7の先端面に円板状のワークWを
押圧固定する作用をなすもので、マンドレル7と同軸心
に配置されており、かつ長手方向の適宜中間位置は、ベ
ッド1上に位置調節可能に設けた中間支持部材15に相
対的に移動可能かつ回転可能に支持されている。
【0018】前記テールストック11によって前記マン
ドレル7の先端部に押圧固定されたワークWを、マンド
レル7の外周面に沿うようにカップ状又は筒状(以後、
カップ状をも含めて筒状と称す)に成形加工すると共
に、ワークWをマンドレル7の歯車7Tに圧印するため
のロールユニット17が設けてある。
【0019】ロールユニット17は前記マンドレル7と
中間支持部材15との間においてベッド1上に軸方向に
移動可能に支持されている。このロールユニット17
は、サーボモータの駆動によって軸方向に往復動される
ものであって、前記テールストック11に対応した位置
にはテールストック11が貫通自在の貫通孔19が形成
してある。
【0020】さらに前記ロールユニット17には、前記
貫通孔19の軸心19Pを中心として放射方向へ往復動
可能の複数のスライダ21が等間隔に設けてあり、各ス
ライダ21には加工ロール23がそれぞれ回転可能かつ
着脱交換可能に取付けてある。前記各スライダ21は、
ロールユニット17に装着した各サーボモータ等のごと
き適宜のアクチュエータ25の駆動によって同期して往
復動するように設けられている。
【0021】以上のごとき構成において、図1に示すよ
うに、テールストック11によってマンドレル7の先端
部にワークWを押圧固定した後、軸心19Pから各加工
ロール23までの距離を適宜に調節し、かつマンドレル
7を適宜に回転すると共に、ロールユニット17を図1
において左方向へ移動することにより、円板状のワーク
Wはマンドレル7の外周面に沿うように筒状に成形加工
される。そして、各加工ロール23によってワークWを
マンドレル7の歯車7Tへ極めて強力に押圧し圧印する
ことにより、上記歯車7Tが筒状のワークの内周面へ転
写されて内歯歯車のスピニング加工が行われることにな
る。
【0022】ところで、前述したように、円板状のワー
クWを、マンドレル7の外周面に沿うように筒状に成形
加工するとき、1工程でもって成形加工し得るものでは
なく、またワークWの外周面は加工ロール23によって
しごき作用を受けるので、例えばワークWが高炭素鋼材
である場合には加工硬化を生じ易いものである。よっ
て、ワークWに焼鈍の熱処理を行いながら前述のごとき
成形加工を行う必要があり、非能率的である。
【0023】そこで、本例においては、図3に示すよう
に、加工ロール27の外周面に、当該加工ロール27の
軸方向(図3においては左方向)を開放しかつ加工ロー
ル27の放射外方向に開放した態様の凹曲面をなし、か
つ断面形状が円弧状をなす加工面29を形成した形状の
加工ロール27によってワークWに半径内方向への圧縮
応力を付与しつつカップ状又は筒状に成形加工した後、
ワークWをマンドレル7の外周面に強力に押圧した圧印
を行うことにより、前述の焼鈍のごとき熱処理を省略す
ることが可能なものである。
【0024】即ち、本例によれば、図4(1)に示すよ
うに、テールストック11によって円板状のワークWを
マンドレル7の先端部へ押圧固定した後、マンドレル7
を回転し、かつ複数の加工ロール27における加工面2
9をワークWの外周面に接触せしめ、各加工ロール27
を放射内方向(軸心19Pに向かう方向)へ次第に移動
せしめると、ワークWは半径内方向への押圧力を受けて
圧縮応力が付与される。そして、複数の加工ロール7の
放射内方向への移動が次第に進行すると、図4(2)に
示すように、ワークWは加工面29が凹曲面があること
により、マンドレル7の外周面に沿う方向へ指向するよ
うに成形加工され、筒状に成形加工される(圧縮工
程)。
【0025】上述のごとくワークWをカップ状又は筒状
に成形加工するとき、ワークWは半径内方向に圧縮され
ながら成形加工されるので、ワークWの歪みは縮小する
方向であり、ワークWの厚さは増肉されて厚くなる傾向
にある。
【0026】前述のごとくワークWを半径内方向に圧縮
しつつカップ状又は筒状に成形加工した後、加工ロール
27を通常の加工ロール23に交換して、または前記加
工ロール27の適宜曲面をなす外周縁29Aでもって、
図4(3)に示すように、筒状に成形加工されたワーク
Wの内周面がマンドレル7の外周面に接触するように、
加工ロールをワークWに押し付け乍ら軸方向へ移動して
成形加工する(絞り工程)。
【0027】そして、ワークWの内周面の全面がマンド
レル7の外周面に接触するようになった後、図4(4)
に示すように、マンドレル7を回転し、前記加工ロール
によってワークWをマンドレル7の外周面へ強力に押圧
し乍ら軸方向へ移動して圧印加工を行うことにより、図
4(5)に示すように、マンドレル7の外周面に形成さ
れた歯車7Tにおける歯の間へ材料が流動され、筒状の
ワークWの内周面に歯車7が転写され、内歯歯車のスピ
ニング加工が行われることになる(しごき工程)。
【0028】上述のごとくワークWの圧印加工を行うと
きには、ワークWはしごかれる態様となり、ワークWに
は引張り応力が作用し肉厚は薄くなる傾向にある。
【0029】すなわち、本例においては、円板状のワー
クWに半径内方向の圧縮応力を付与して増肉を図り乍ら
筒状に成形加工し、その後に、ワークWにしごき作用を
与え乍らワークWをマンドレル7に圧印すものであるか
ら、ワークWは引き伸ばされる態様となり引張り応力が
作用する。したがって、ワークWは圧縮応力によって歪
みが縮小する方向において筒状に成形加工された後に引
張り応力によって歪みが伸びる方向の圧印加工を行うの
で、成形限界を上げることができ、例えば引張り応力の
みを付与してスピニング加工を行う場合に比較してワー
クWの加工硬化を抑制することができ、従来のごとき焼
鈍を行うことなしにスピニング加工を行うことができ、
生産性の能率向上を図ることができる。
【0030】ところで、前述のごとくワークWを半径内
方向へ圧縮し乍らカップ状又は筒状に成形加工すると
き、加工ロール27における加工面29の円弧状部分の
半径RとワークWに対する加工ロール27の送り速度を
適宜の範囲に設定する必要がある。
【0031】すなわち、上記加工面29の半径Rが小さ
い場合には、加工ロール27の加圧Fにより、ワークW
を筒状に成形加工しようとするとき、ワークWが硬い材
料のため金属の流動性が悪く、ワークWがマンドレル7
の軸心に沿う方向への移動変形が円滑に行われずに、図
6(2)に示すように、筒状に成形加工されたワークW
の底部に近接した部分WPの増肉が過度となり、ワーク
Wの板厚が増加する板厚増加率が大きくなる傾向にあ
る。板厚増加率が大きくなると、この部分WPの内側に
強い圧縮が生じる傾向にあって、この部分WPの内周面
にクラックCRを生じる傾向にある。したがって、加工
ロール27における加工面29の半径Rをあまり小さく
することは望ましいものではない。
【0032】また、前記加工ロール27における加工面
29の半径Rが大きい場合には、ワークWを筒状に成形
加工しようとするとき、マンドレル7の軸心に沿う方向
へのワークWの移動変形を生じ易く、板厚増加率が小さ
いので、クラック発生の問題はないものの、ワークWに
半径内方向への圧縮応力を充分に付与することができ
ず、また板厚増加率が小さいことにより、次工程の圧印
加工時の成形限界を上げる上において望ましいものでは
ない。
【0033】そこで、加工ロール27における加工面2
9の円弧状の曲面の半径RとワークWに対する加工ロー
ル27の送り速度の関係を実験的に求めたところ、図5
に示すごとき結果が得られた。
【0034】図5において、曲線Aは加工ロール27に
おける加工面29の曲面の半径Rが15mmの場合であ
る。この加工ロールによって円板状のワークWを半径内
方向に圧縮し乍ら筒状に成形加工すると、筒状に成形さ
れたワークWの底部に近接した部分WPの板厚増加率は
ローラ送り速度が次第に大きくなるに従って大きくな
り、送り速度が15mm/min付近で板厚増加率は約
20%であり、25mm/min付近で板厚増加率は約
30%になる。ここで、板厚増加率が30%以上になる
と、ワークWの増肉部分にクラックを生じ易くなるの
で、板厚増加率は30%以下に抑える必要がある。
【0035】曲線Bは、加工ロール27における加工面
29の曲面の半径Rが20mmの場合を示すものであ
る。この場合、送り速度が15mm/min付近で板厚
増加率は約15%で最大となるので、送り速度は15m
m/minを間にして適宜範囲に設定することが望まし
い。
【0036】曲線Cは、前記半径Rが30mmの場合を
示すものである。この場合、送り速度が15mm/mi
n前後付近では板厚増加率は約10%程度であり、板厚
増加率を15%以上にするには送り速度を55mm/m
inと高速にする必要があり、望ましいものではない。
【0037】したがって、図5に示された結果からは、
加工ロール27における加工面29の曲面の半径Rは1
5mm〜20mm程度が望ましく、かつ送り速度は15
mm/minを間にして、板厚増加率が30%を越えな
い範囲の送り速度であることが望ましいことが理解され
る。なお、この図5に示された結果が成立する条件は、
ワークWの板厚が約4mm〜8mmの場合である。すな
わち、4mm以下の場合には、円板状のワークWを筒状
に成形加工しようとするときにカーリングを生じ易く、
また、8mmを越えると圧延加工の限界を越えるので、
前記板厚範囲になる。
【0038】以上のごとき説明より理解されるように、
マンドレル7の先端面に固定された円板状のワークWを
上記マンドレル7の外周面に沿うようにカップ状又は筒
状に成形加工するとき、ワークWに半径内方向への圧縮
応力を付与しつつワークWを筒状に成形加工し、その後
にワークWをマンドレル7の外周面に強力に押圧してし
ごきを行いつつ圧印するものであるから、ワークWに圧
縮方向の歪みを与えた後に引張り方向の歪みを与えてス
ピニング加工を行う態様となり、加工硬化を抑制して加
工を行うことができると共に、成形限界をあげることが
でき、精度の良い加工を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工方法を実施するための加工装置を
概略的に示した説明図である。
【図2】図1におけるII−II線矢視の説明図であ
る。
【図3】本発明の方法に使用される加工ロールの形状説
明図である。
【図4】加工工程を示す作用説明図である。
【図5】加工ロールにおける加工面の曲面の半径と板厚
増加率と送り速度との関係を示した説明図である。
【図6】ワークにクラックを生じる傾向にある部位及び
その原因の説明図である。
【符号の説明】
7 マンドレル 11 テールストック 23 加工ロール 27 加工ロール 29 加工面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンドレルの先端面に固定された円板状
    のワークを上記マンドレルの外周面に沿うよう筒状に成
    形加工すると共に、前記マンドレルの外周面にワークを
    圧印加工するスピニング加工方法において、円板状のワ
    ークに半径内方向への圧縮応力を付与しつつ筒状に成形
    加工し、この筒状に成形加工されたワークを前記マンド
    レルの外周面に圧印加工することを特徴とするスピニン
    グ加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、円板状
    のワークに半径内方向への圧縮応力を付与しつつ上記ワ
    ークを筒状に成形加工するとき、ワークを加工する加工
    ロールの外周面に形成された加工面が半径15mm〜2
    0mmの凹曲面であり、かつワークに対する上記加工ロ
    ールの送り速度が15〜22mm/minであることを
    特徴とするスピニング加工方法。
  3. 【請求項3】 マンドレルの先端面に固定された円板状
    のワークを上記マンドレルの外周面に沿うよう筒状に成
    形加工するための加工ロールにおいて、当該ロールの外
    周面に、当該加工ロールの軸方向および放射方向に開放
    した態様の凹曲面をなし、かつ断面形状が円弧状をなす
    加工面を形成してなることを特徴とする加工ロール。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の発明において、加工面
    の円弧状部分の半径が15mm〜20mmであることを
    特徴とする加工ロール。
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