JP4521084B2 - ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ - Google Patents

ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP4521084B2
JP4521084B2 JP2000043759A JP2000043759A JP4521084B2 JP 4521084 B2 JP4521084 B2 JP 4521084B2 JP 2000043759 A JP2000043759 A JP 2000043759A JP 2000043759 A JP2000043759 A JP 2000043759A JP 4521084 B2 JP4521084 B2 JP 4521084B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
tire
resin
rubber composition
fine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000043759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001233993A (ja
Inventor
進 石▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2000043759A priority Critical patent/JP4521084B2/ja
Publication of JP2001233993A publication Critical patent/JP2001233993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4521084B2 publication Critical patent/JP4521084B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤに関し、更に詳しくは、特に市場が要望する優れた氷上性能を有するタイヤ、該タイヤのトレッド等に好適に使用できる加硫ゴム、及び該加硫ゴムの原料等として好適に使用できるゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
スパイクタイヤが規制されて以来、氷雪路面上でのタイヤの制動・駆動性能(氷上性能)を向上させるため、特にタイヤのトレッドについての研究が盛んに行われてきている。
前記氷雪路面においては、該氷雪路面と前記タイヤとの摩擦熱等により水膜が発生し易く、該水膜が、タイヤと氷雪路面との間の摩擦係数を低下させる原因になっている。このため、前記タイヤのトレッドの水膜除去能やエッヂ効果が、前記氷上性能に大きく影響する。したがって、タイヤにおける前記氷上性能を向上させるためには、前記トレッドの水膜除去能やエッヂ効果を改良することが必要である。
【0003】
そこで、前記タイヤの表面にミクロな排水溝(深さ、幅共に100μm程度)を多数設け、該ミクロな排水溝により前記水膜を排除し、該タイヤの前記氷雪路面上での摩擦係数を大きくさせることが提案されている。しかし、この場合、該タイヤの使用初期における前記氷上性能を向上させることはできるものの、該タイヤの摩耗に伴い、徐々に前記氷上性能が低下してしまうという問題がある。
また、タイヤが摩耗しても前記氷上性能が低下しないようにするため、前記トレッドに発泡ゴムを用いることが提案されている。しかし、単なる発泡ゴムにおける気泡は、球状であり異方性を持たず、前記ミクロな排水溝として機能し得ないため、この場合、市場の要求レベルを満たす程度にまで前記氷上性能を向上させることができないという問題がある。
【0004】
一方、特開平4−38207号公報には、短繊維入発泡ゴムを前記トレッドに用いることにより、該トレッドの表面に前記ミクロな排水溝を形成する手法が記載されている。
しかしながら、この場合、走行により該トレッドが摩耗しても、摩耗面と略平行でない短繊維は、該トレッドから容易に離脱せず、当初の狙いのような前記ミクロな排水溝が効率的に形成できず、前記氷雪路面上での摩擦係数の向上が十分でない。また、前記短繊維の離脱は走行条件等に大きく左右され、確実に前記氷上性能を向上させることができないという問題がある。
【0005】
他方、特開平4−110212号公報等には、前記トレッドに中空繊維を分散させることにより、前記氷雪路面と前記トレッドとの間に存在する前記水膜を該中空繊維の中空部分で排除し得るタイヤが開示されている。
しかしながら、このタイヤの場合、該中空繊維のゴム中への混練時や成形時における圧力、ゴム流れ、温度等によって該中空繊維が潰れてしまい、実際には該中空繊維は中空形状を保つことができず、前記ミクロな排水溝が効率的に形成できず、依然として前記氷上性能が十分でないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明は、前記氷雪路面上に生ずる水膜の除去能力に優れ、前記氷雪路面との間の摩擦係数が大きく、前記氷上性能に優れたタイヤを提供することを目的とする。
また、本発明は、前記氷雪路面上でのスリップを抑えることが必要な構造物、例えば前記タイヤのトレッド等に好適で、優れた氷上性能を有する加硫ゴムを提供することを目的とする。
更に、本発明は、前記加硫ゴムの原料等として好適に使用できるゴム組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも1種からなるゴム成分を含むゴムマトリックスと、以下に示す群から選択される少なくとも1種の微粒子を含有する微粒子含有有機繊維とを含有してなるゴム組成物であって、該微粒子含有有機繊維が、加硫時に該ゴム組成物の温度が加硫最高温度に達するまでの間にその粘度が前記ゴムマトリックスの粘度よりも低くなる樹脂と、該樹脂100重量部に対して3重量部以上の微粒子とを含有してなり、且つ前記樹脂の含有量が前記ゴム成分100重量部に対して0.5〜30重量部となるよう前記微粒子含有有機繊維が含有されたことを特徴とするゴム組成物である。
群:ガラス微粒子、水酸化アルミニウム微粒子、アルミナ微粒子、鉄微粒子、(メタ)アクリル系樹脂微粒子、およびエポキシ樹脂微粒子
<2> 微粒子含有有機繊維が、樹脂100重量部に対して5〜145重量部の微粒子を含有する前記<1>に記載のゴム組成物である。
<3> 樹脂が結晶性高分子を含んでなり、その融点が高くとも190℃である前記<1>又は<2>に記載のゴム組成物である。
<4> 結晶性高分子がポリエチレン及びポリプロピレンの少なくとも一方である前記<3>に記載のゴム組成物である
> 更に発泡剤を、加硫後の発砲率が3〜40%となる量で含有する前記<1>から<>のいずれかに記載のゴム組成物である。
【0008】
> 前記<1>から<>のいずれかに記載のゴム組成物を加硫して得られ、長尺状気泡を有してなることを特徴とする加硫ゴムである。
> 発泡率が3〜40%である前記<>に記載の加硫ゴムである。
【0009】
> 1対のビード部と、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト及びトレッドを有してなり、少なくとも前記トレッドが前記<>又は<>に記載の加硫ゴムを含んでなることを特徴とするタイヤである。
> 長尺状気泡がタイヤの周方向に配向された前記<>に記載のタイヤである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤについて以下に詳細に説明する。
【0011】
(ゴム組成物)
本発明のゴム組成物は、微粒子含有有機繊維とゴムマトリックスとを少なくとも含有してなる。
【0012】
−−微粒子含有有機繊維−−
前記微粒子含有有機繊維は、微粒子と樹脂とを少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0013】
−微粒子−
前記微粒子としては、無機微粒子及び有機微粒子、具体的に前記無機微粒子として、ガラス微粒子、水酸化アルミニウム微粒子、アルミナ微粒子、鉄微粒子が、前記有機微粒子として、(メタ)アクリル系樹脂微粒子、エポキシ樹脂微粒子が用いられる。
これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、氷上での引っ掻き効果に優れる点で、無機微粒子が好ましい。
【0014】
前記微粒子の粒径としては、前記微粒子含有繊維の製造容易性の点で小さい方が好ましく、具体的には、長径(該微粒子において最も長い径)が0.1〜500μmであるのが好ましく、その全数の80%以上の前記長径が0.1〜500μmであるのがより好ましい。
【0015】
前記微粒子の前記微粒子含有有機繊維における含有量としては、前記樹脂100重量部に対し、3重量部以上が好ましく、5〜145重量部がより好ましく、10〜145重量部が特に好ましい。
前記含有量が、3重量部未満であると該微粒子による引っ掻き効果が十分でなく、氷上性能が十分でないことがある。なお、145重量部を超えると紡糸操業性に劣り糸切れが生じ易くなる傾向がある。
また、前記含有量としては、前記数値範囲のいずれかの下限値若しくは上限値又は後述の実施例において採用した該含有量のいずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの下限値若しくは上限値又は後述の実施例において採用した該含有量のいずれかの値を上限とする範囲も好ましい。
【0016】
−樹脂−
前記樹脂としては、ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に溶融(軟化を含む)する熱特性を有していること、換言すれば、ゴム組成物の加硫時に該ゴム組成物の温度が加硫最高温度に達するまでの間に前記樹脂の粘度が該ゴム組成物における前記樹脂以外の成分からなるゴムマトリックスの粘度よりも低くなる熱特性を有していることが特に好ましい。
このような熱特性を前記樹脂が有していると、前記微粒子含有有機繊維を配合したゴム組成物を加硫して得た加硫ゴム中に、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成することができる点で有利である。
【0017】
前記加硫最高温度とは、ゴム組成物の加硫時における該ゴム組成物が達する最高温度を意味する。例えば、モールド加硫の場合には、該ゴム組成物がモールド内に入ってからモールドを出て冷却されるまでに該ゴム組成物が達する最高温度を意味する。前記加硫最高温度は、例えば、ゴム組成物中に熱電対を埋め込むこと等により測定することができる。
【0018】
なお、前記ゴムマトリックスの粘度は、流動粘度を意味し、例えば、コーンレオメーター、キャピラリーレオメーター等を用いて測定することができる。また、前記樹脂の粘度は、溶融粘度を意味し、例えば、コーンレオメーター、キャピラリーレオメーター等を用いて測定することができる。
【0019】
前記樹脂としては、その材質等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記熱特性を有する材質が好ましく、例えば、その融点が前記加硫最高温度よりも低い結晶性高分子からなる樹脂などが特に好適に挙げられる。
【0020】
該結晶性高分子からなる樹脂を例に説明すると、該樹脂の融点と、ゴム組成物の前記加硫最高温度との差が大きくなる程、該ゴム組成物の加硫中に速やかに該樹脂が溶融するため、該樹脂の粘度が前記ゴムマトリックスの粘度よりも低くなる時期が早くなる。該樹脂に発泡剤が含まれている場合には、該樹脂が溶融すると、該発泡剤から発生したガスが、前記ゴムマトリックスよりも低粘度である該樹脂の内部に留まる。そして、前記ゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおいて、該樹脂により被覆されたカプセル状の長尺状気泡が、潰れのない状態で効率良く形成される。該加硫ゴムにおいては、このカプセル状の長尺状気泡が、前記ミクロな排水溝として機能し得る。
【0021】
一方、前記樹脂の融点が、前記ゴム組成物の前記加硫最高温度に近くなり過ぎると、加硫初期に速やかに該樹脂が溶融せず、加硫終期に該樹脂が溶融する。加硫終期では、前記発泡剤から発生したガスの一部が加硫したゴムマトリックス中に取り込まれてしまい、溶融した該樹脂の内部には留まらず、その結果、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡が効率良く形成されないことがある。
他方、前記樹脂の融点が低くなり過ぎると、例えば、前記微粒子含有有機繊維をゴム組成物中に配合し混練りする際、該微粒子含有有機繊維同士の融着が発生し、該微粒子含有有機繊維の分散不良が生じ、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡が効率良く形成されないことがある。
したがって、前記樹脂の融点は、加硫工程中にゴムマトリックスの粘度と前記樹脂の粘度とが逆転するような範囲で選択するのが好ましい。
【0022】
前記樹脂の融点の上限としては、特に制限はないものの、以上の点を考慮して選択するのが好ましく、一般的には、前記ゴム組成物の前記加硫最高温度よりも、10℃以上低いのが好ましく、20℃以上低いのがより好ましい。ゴム組成物の工業的な加硫温度は、一般的には最高で約190℃程度であるが、例えば、加硫最高温度がこの190℃に設定されている場合には、前記樹脂の融点としては、通常190℃以下の範囲で選択され、180℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。
【0023】
なお、前記樹脂の融点は、それ自体公知の融点測定装置等を用いて測定することができ、例えば、DSC測定装置を用いて測定した融解ピーク温度を前記融点とすることができる。
【0024】
前記樹脂は、結晶性高分子から形成されていてもよいし、非結晶性高分子から形成されていてもよいし、結晶性高分子と非結晶性高分子とから形成されていてもよいが、本発明においては、相転移があるために粘度変化がある温度で急激に起こり、粘度制御が容易な点で結晶性高分子を含む有機素材から形成されているのが好ましく、結晶性高分子のみから形成されるのがより好ましい。
前記好ましい場合乃至より好ましい場合、前記微粒子含有有機繊維を含むゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおいて、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成することができる点で有利である。
【0025】
前記結晶性高分子の具体例としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、シンジオタクティック−1,2−ポリブタジエン(SPB)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の単一組成重合物や、共重合、ブレンド等により融点を適当な範囲に制御したものも使用でき、更にこれらの樹脂に添加剤を加えたものも使用できる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの結晶性高分子の中でも、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体が好ましく、汎用で入手し易い点でポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)がより好ましく、融点が低く、取扱いが容易な点でポリエチレン(PE)が特に好ましい。
【0026】
前記非結晶性高分子としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリロニトリル、これらの共重合体、これらのブレンド物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0027】
前記樹脂の分子量としては、該樹脂の化学組成、分子鎖の分岐の状態等によって異なり一概に規定することはできないが、一般に同じ素材で形成されていてもその分子量が高い程、ある一定の温度における粘度(溶融粘度)は高くなる。本発明においては、前記樹脂の分子量は、前記ゴム組成物の加硫最高温度における前記ゴムマトリックスの粘度(流動粘度)よりも該樹脂の粘度(溶融粘度)が高くならないような範囲で選択するのが好ましい。
【0028】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、本発明の目的を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば市販品を好適に使用することができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、前記その他の成分の微粒子含有有機繊維における含有量としては、特に制限はなく、本発明の目的を害しない範囲内において適宜選択することができる。
本発明においては、前記その他の成分として、発泡剤、発泡助剤などが好適に挙げられる。
【0029】
前記発泡剤としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、窒素を発生するニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルセミカルバジド、P,P’−オキシービス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)等が挙げられる。
【0030】
これらの発泡剤の中でも、製造加工性を考慮すると、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましく、特にアゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0031】
前記発泡剤の形態としては、特に制限はなく目的に応じて、粒子状、液状等の中から適宜選択することができるが、微粒子含有有機繊維中での該発泡剤の偏在を防止し、発泡ムラを防止し、また、長手方向に垂直な断面形状がほぼ円形であるカプセル状の長尺状気泡を潰れのない状態で効率良く形成する観点からは、径の細かい粒子状であるのが好ましい。
【0032】
粒子状の発泡剤の平均粒径としては、例えば、0.1〜20μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。
なお、前記発泡剤の形態は、例えば顕微鏡等を用いて観察することができる。
また、前記粒子状の発泡剤の平均粒径は、例えば、コールターカウンター等を用いて測定することがでる。
【0033】
前記発泡助剤としては、例えば、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛や亜鉛華等、通常、発泡製品の製造に用る助剤等が挙げられる。これらの中でも、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛等が好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0034】
−微粒子含有有機繊維の形状等−
前記微粒子含有有機繊維の平均径(D)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該微粒子含有有機繊維を含むゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム中に、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を効率良く形成するためには、10〜100μmが好ましく、15〜90μmがより好ましく、20〜80μmが特に好ましい。
また、本発明においては、前記平均径(D)として、前記数値範囲のいずれかの上限値若しくは下限値又は後述の実施例で採用した前記平均径(D)のいずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの上限値若しくは下限値又は後述の実施例で採用した前記平均径(D)のいずれかの値を上限とする数値範囲も好ましい。
【0035】
前記平均径(D)が、10μm未満であると、前記微粒子含有有機繊維の製造時に糸切れが多く発生する点で好ましくなく、100μmを超えると、前記微粒子含有有機繊維の平均径(直径)が大きくなり過ぎ、中空部に潰れのないカプセル状の長尺状気泡を形成できないことがある点で好ましくない。
なお、前記平均径(D)は、光学顕微鏡を用いて測定することができる。
【0036】
前記微粒子含有有機繊維が短繊維である場合、該微粒子含有有機繊維の平均長さ(L)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該微粒子含有有機繊維を含むゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム中に、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を効率良く形成するためには、0.5〜20mmが好ましく、1〜10mmがより好ましい。
【0037】
前記平均長さ(L)が0.5mm未満であると、機械的な切断が困難になり、前記微粒子含有有機繊維の生産性が非常に悪化することがあり、20mmを超えると、ゴム混練り時の分散不良や、押出時の配向乱れが発生することがある。
なお、前記微粒子含有有機繊維の平均長さ(L)は、例えば、光学顕微鏡等により測定できる。
【0038】
−製造方法−
前記微粒子含有有機繊維は、例えば、溶液紡糸法、ゲル紡糸法、溶融紡糸法等により製造される。これらの紡糸法の場合、所定の加熱温度の下、有機溶媒に前記樹脂を溶解し、かつ前記微粒子を分散させた紡糸原液を紡糸ノズルから押し出してなる糸状体を急冷し、脱溶媒等を行うことにより前記微粒子含有有機繊維を製造することができる。
【0039】
前記加熱温度(即ち、微粒子含有有機繊維の製造工程における温度)としては、40〜180℃が好ましく、40〜150℃がより好ましく、40〜130℃が特に好ましい。なお、前記微粒子含有有機繊維中の樹脂がポリエチレンである場合、前記加熱温度としては100〜150℃が好ましい。
【0040】
前記有機溶媒としては、前記樹脂の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、デカリン、アセトン、ベンゼンなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、1種単独で使用してもよい。
【0041】
前記樹脂は上述した通りであるが、融点が一般のゴム加硫温度以下である点でポリエチレン及びポリプロピレンの少なくとも一方が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
前記紡糸原液は、前記樹脂を前記有機溶媒に溶解し、かつ前記微粒子を分散させることにより得ることができる。前記溶解及び前記分散は、公知の機器、装置、例えば攪拌装置等を用いて行うことができる。
【0042】
前記分散を行う時間、具体的には攪拌等を行う時間としては、前記紡糸原液における各成分の種類や量、攪拌速度、フィン形状、攪拌装置の内壁材質等に応じて異なり一概に規定することはできないが、前記発泡剤を前記紡糸原液中に均一に分散させる観点からは5〜60分間程度が好ましい。
【0043】
前記微粒子含有有機繊維は、前記紡糸原液を用い、これを紡糸することにより製造することができる。なお、得られる糸状体中において前記発泡剤を偏在させず、均一に分散させる観点からは、前記紡糸原液を紡糸する際に、該紡糸原液中に含まれる発泡剤の分散状態を良好にしておくのが好ましい。
【0044】
前記溶融紡糸法又はゲル紡糸法においては、前記紡糸原液は紡糸ノズルから水等の液体中に(湿式)、あるいは空気中に(乾式)等に押し出され、糸状体の形態に紡糸(成形)される。なお、紡糸された糸状体は、例えば、巻き取り機等を用いて巻き取ることができる。
【0045】
なお、前記紡糸の際に用いる紡糸装置としては特に制限はなく、公知の紡糸装置やスクリュー型押出装置等の押出装置の中から適宜選択することができる。前記スクリュー型押出装置を用いると、前記紡糸原液中に含まれる前記微粒子の分散状態を良好にすることができる点で有利である。
なお、紡糸の際の押出温度は、特に重要であり、紡糸性が良好でかつ発泡反応が生じない範囲内で選択される。
【0046】
前記紡糸ノズルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該紡糸ノズルの吹出口の直径としては、例えば、0.05〜1mmが好ましく、0.1〜0.8mmがより好ましい。なお、前記紡糸ノズルは、前記紡糸装置や前記押出装置における前記紡糸原液の吹出口に装着される。
【0047】
こうして得られた糸状体は、急冷されて固化される。この急冷速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、水中で急冷する場合には、前記糸状体は瞬間的に冷却される。
前記冷却中又は冷却後に前記糸状体は脱溶媒される。前記脱溶媒の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、メタノール浴を用いる方法、熱風筒を用いる方法などが好適に挙げられる。
【0048】
前記脱溶媒の前後いずれかに前記糸状体を延伸するのが好ましいが、前記脱溶媒の前に前記糸状体を延伸するのが、該糸状体の延伸倍率を上げられる点で好ましい。
前記延伸の際の温度としては、40〜180℃の加熱下であるのが好ましく、40〜150℃の加熱下であるのがより好ましい。
前記温度が40℃未満でると、延伸倍率を上げられず、180℃を超えると、発泡反応が生ずることがある。
なお、前記延伸を行う装置としては、特に制限はなく、公知の延伸装置の中から適宜選択することができる。
【0049】
こうして得られた微粒子含有有機繊維においては、前記微粒子が偏在せず、分散した状態で含まれている。得られた微粒子含有有機繊維は、通常、長繊維であるため、短繊維を得る場合には、適宜選択した切断具を用いて所望の長さに切断すればよい。
【0050】
−−ゴムマトリックス−−
前記ゴムマトリックスは、本発明のゴム組成物における前記微粒子含有有機繊維を除く成分を含み、具体的には、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも1種からなるゴム成分を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含む。
【0051】
−ゴム成分−
前記ゴム成分は、天然ゴムのみを含んでいてもよいし、ジエン系合成ゴムのみを含んでいてもよいし、両者を含んでいてもよい。
前記ジエン系合成ゴムとしては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)などが挙げられる。これらのジエン系合成ゴムの中でも、ガラス転移温度が低く、氷上性能の効果が大きい点で、シス−1,4−ポリブタジエンが好ましく、シス含有率が90%以上のものが特に好ましい。
【0052】
なお、本発明のゴム組成物をタイヤのトレッド等に用いる場合には、前記ゴム成分としては、−60℃以下のガラス転移温度を有するものが好ましい。このようなガラス転移温度を有するゴム成分を用いると、該トレッド等は、低温域においても十分なゴム弾性を維持し、良好な前記氷上性能を示す点で有利である。
【0053】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、本発明の効果を害しない範囲で、目的に応じて適宜選択することができ、市販品を好適に使用することができる。
前記その他の成分としては、例えば、カーボンブラック、シリカ等の補強性充填材、硫黄等の加硫剤、ジベンゾチアジルジスルフィド等の加硫促進剤、加硫助剤、シリカ用のカップリング剤、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−ベンゾチアジル−スルフェンアミド等の老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、オゾン劣化防止剤、着色剤、帯電防止剤、分散剤、滑剤、酸化防止剤、軟化剤、無機充填材等の添加剤等の他、通常ゴム業界で用いる各種配合剤などが挙げられる。
【0054】
なお、本発明においては、前記発泡助剤を前記その他の成分として特に好適に用いることができ、前記発泡剤を必要に応じて前記その他の成分として用いることができる。前記発泡剤を用いた場合には、前記ゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムを効率良く発泡ゴムにすることができる。
【0055】
−−ゴム組成物の調製−−
以上の各成分を適宜選択した条件、手法にて混練り、熱入れ、押出等することにより本発明のゴム組成物が得られる。
【0056】
前記混練りは、混練り装置への投入体積、ローターの回転速度、ラム圧等、混練り温度、混練り時間、混練り装置等の諸条件について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記混練り装置としては、市販品を好適に使用することができる。
【0057】
前記熱入れ又は押出は、熱入れ又は押出時間、熱入れ又は押出装置等の諸条件について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記熱入れ又は押出装置としては、市販品を好適に使用することができる。
ただし、熱入れ又は押出温度は、前記微粒子含有有機繊維が発泡を起こさないような範囲で適宜選択される。
【0058】
本発明のゴム組成物においては、前記押出等により前記微粒子含有有機繊維は押出方向等に容易にかつ十分に配向しているが、これを効果的に達成するためには、前記ゴムマトリックス中に、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル等の可塑剤等を適宜添加することができる。
【0059】
前記微粒子含有有機繊維を押出方向に配向させた状態で含むゴム組成物を加硫してなる加硫ゴムをタイヤのトレッド等に使用する場合、該微粒子含有有機繊維を、該トレッド等における地面と接触する表面に平行な方向に配向させるのが好ましく、該タイヤ等の周方向に配向させるのがより好ましい。これらの場合、該タイヤ等の走行方向の排水性を高めることができ、前記氷上性能を向上させることができる点で有利である。
【0060】
前記微粒子含有有機繊維の配向を揃える方法としては、該微粒子含有有機繊維が長繊維である場合、例えば、ゴム組成物において該微粒子含有有機繊維を一定の方向に平行に配列させればよい。また、微粒子含有有機繊維が短繊維である場合、例えば、図1に示すように、微粒子含有有機繊維14を含むゴムマトリックス15を、流路断面積が出口に向かって減少する押出機の口金16から押し出すことにより、該微粒子含有有機繊維14を一定の方向に配向させればよい。
【0061】
なお、この場合、押し出される前のゴムマトリックス15中の微粒子含有有機繊維14は、口金16へ押し出されていく過程でその長手方向が押出方向(A方向)に沿って除々に揃うようになり、口金16から押し出されるときには、その長手方向が押出方向(A方向)にほぼ完全に配向させることができる。この場合における微粒子含有有機繊維14のゴムマトリックス15中での配向の程度は、流路断面積の減少程度、押出速度、ゴムマトリックス15の粘度等によって変化する。
【0062】
本発明のゴム組成物においては、加硫前、即ち非加熱下では、前記ゴムマトリックスよりも前記微粒子含有有機繊維中の樹脂の方が粘度が高い。該ゴム組成物の加硫開始後であって該ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に、前記ゴムマトリックスは加硫によりその粘度が上昇していき、前記微粒子含有有機繊維中の樹脂は溶融して粘度が大幅に低下していく。そして、加硫途中において、前記ゴムマトリックスよりも該微粒子含有有機繊維中の樹脂の方が粘度が低くなる。即ち、加硫前の前記ゴムマトリックスと該微粒子含有有機繊維中の樹脂との間における粘度の関係が、加硫途中の段階で逆転する現象が生ずる。
【0063】
この間、前記微粒子含有有機繊維中に前記発泡剤が含まれる場合、該発泡剤は、前記ゴムマトリックスに添加された前記発泡助剤と接触しているものから発泡反応を起こし、ガスを生ずる。このガスは、加硫反応が進行して粘度が高くなった前記ゴムマトリックスに比べ、溶融して相対的に粘度が低下した前記発泡剤含有樹脂の内部に留まる。その結果、該ゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおいては、微粒子含有有機繊維が存在していた場所に気泡が存在する。この気泡は、その周囲(気泡の壁面)が前記微粒子含有有機繊維中の樹脂によって覆われ、カプセル状になっている。また、この気泡は、加硫ゴム内において独立して存在している。なお、前記微粒子含有有機繊維中の樹脂の素材をポリエチレン、ポリプロピレン等とした場合、加硫したゴムマトリックスと該樹脂とは強固に接着している。
【0064】
本発明のゴム組成物は、各種分野において好適に使用することができるが、後述の本発明の加硫ゴムの原料等として特に好適に使用することができる。
【0065】
(加硫ゴム)
本発明の加硫ゴムは、前記本発明のゴム組成物を加硫することにより得られる。以下、本発明の加硫ゴムの詳細を説明する。
【0066】
前記加硫を行う装置乃至方式等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記加硫の温度は、前記加硫中の前記ゴム組成物の加硫最高温度が前記微粒子含有有機繊維における樹脂の融点以上になるように選択される。
前記加硫最高温度が前記微粒子含有有機繊維における樹脂の融点未満であると、前記微粒子含有有機繊維中の樹脂が溶融せず、長尺状気泡を形成することができない。
なお、前記加硫を行う装置としては、特に制限はなく、市販品を好適に使用することができる。
【0067】
本発明の加硫ゴムにおいては、加硫したゴムマトリックス中に長尺状気泡が存在している。前記微粒子含有有機繊維を短繊維とし、該微粒子含有有機繊維の前記ゴム組成物中での配向を一方向に揃えた場合には、図2に示すように、長尺状気泡11が一方向に配向した状態で存在している。この長尺状気泡11は、溶融した微粒子含有有機繊維14中の樹脂が、加硫したゴムマトリックス6Aに接着してなる保護層13により囲まれている。該保護層13内には、前記発泡剤から発生したガスが取り込まれている。
【0068】
本発明の加硫ゴムをタイヤのトレッド等に使用した場合においては、図3に示すように、長尺状気泡11が表面に露出して形成される凹部12が、効率的な排水を行う排水路として機能する。
また、本発明の加硫ゴムは、該凹部12の表面が保護層13で被覆されているため、水路形状保持性、水路エッジ部摩耗性、荷重入力時の水路保持性等にも優れる。保護層13の厚みとしては、0.5〜50μmが好ましい。
【0069】
なお、保護層13は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の場合には、加硫したゴムマトリックス6Aと強固に接着しているが、該接着力をより向上させる必要がある場合には、例えば、前記微粒子含有有機繊維に、加硫したゴムマトリックス6Aとの接着性を向上させ得る成分を含ませることができる。
【0070】
本発明の加硫ゴムにおいては、長尺状気泡11の1個当たりの平均長さ(L)(図2参照)と、前記平均径(D)との比(L/D)としては、小さくとも3(即ち、3以上)が好ましく、小さくとも5(即ち5以上)がより好ましい。なお、前記比(L/D)の上限は、特に制限はないが、100程度が選択される。
【0071】
前記比(L/D)が3未満であると、摩耗した加硫ゴムの表面に露出する長尺状気泡11による溝を長くすることができず、またその容積を大きくすることができないため、該加硫ゴムをタイヤのトレッド等に用いる場合には、該タイヤの水排除性能を十分に向上させることができない点で好ましくない。
【0072】
本発明の加硫ゴムにおいては、図2及び図3に示すように、長尺状気泡11の平均径(D)(=保護層13の内径)としては、20〜500μmが好ましい。
前記平均径(D)が、20μm未満であると、該加硫ゴムをタイヤのトレッド等に用いても該タイヤの水排除性能が向上せず、500μmを超えると、該加硫ゴムの耐カット性、ブロック欠けが悪化し、また、該加硫ゴムをタイヤのトレッド等に用いても該タイヤの乾燥路面での耐摩耗性が悪化するため、いずれも好ましくない。
【0073】
本発明の加硫ゴムにおける平均発泡率Vsとしては、3〜40%が好ましく、5〜35%がより好ましい。
前記平均発泡率Vsとは、長尺状気泡11の発泡率を意味し(図4に示すように、球状の気泡17が形成されている場合には、球状の気泡17の発泡率Vs1と長尺状気泡11の発泡率Vs2 との合計を意味し)、次式により算出できる。
Vs=(ρ0/ρ1 −1)×100(%)
【0074】
ここで、ρ1 は、加硫ゴム(発泡ゴム)の密度(g/cm3 )を表す。ρ0 は、加硫ゴム(発泡ゴム)における固相部の密度(g/cm3 )を表す。
なお、前記加硫ゴム(発泡ゴム)の密度及び前記加硫ゴム(発泡ゴム)における固相部の密度は、エタノール中の重量と空気中の重量を測定し、これから算出した。
【0075】
前記平均発泡率Vsが3%未満であると、発生する水膜に対し、前記長尺状気泡による凹部12の体積の絶対的な不足により十分な水排除機能が得られず、該加硫ゴムの氷上性能を十分に向上させることができない可能性がある。一方、前記平均発泡率Vsが40%を超えると、前記氷上性能を向上させることはできるものの、該加硫ゴム中の気泡の量が多くなり過ぎるために、該加硫ゴムの破壊限界が大巾に低下し、耐久性の点で好ましくない。
なお、前記平均発泡率Vsは、前記発泡剤の種類、量、組み合わせる前記発泡助剤の種類、量、樹脂の配合量等により適宜変化させることができる。
【0076】
本発明においては、前記平均発泡率Vsが3〜40%であると共に、長尺状気泡11が前記平均発泡率Vsにおける30%以上を占めることが好ましく、60%以上を占めることがより好ましい。換言すれば、長尺状気泡11が加硫ゴム中の全気泡の少なくとも30体積%(30体積%以上)を占めることが好ましく、長尺状気泡11が加硫ゴム中の全気泡の少なくとも60体積%(60体積%以上)を占めることがより好ましい。
【0077】
前記微粒子含有有機繊維を含むゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおいては、長手方向に垂直な断面形状がほぼ円形であるカプセル状の長尺状気泡が潰れのない状態で効率良く形成されている。該カプセル状の長尺状気泡は前記ミクロな排水溝として機能し得るため、該加硫ゴムは、前記氷上性能に極めて優れる。
【0078】
本発明の加硫ゴムは、各種分野において好適に使用することができるが、氷上でのスリップを抑えることが必要な構造物に特に好適に使用でき、空気入りタイヤのトレッド等に最も好適に用いることができる。
前記氷上でのスリップを抑えることが必要な構造物としては、例えば、更生タイヤの貼り替え用のトレッド、中実タイヤ、氷雪路走行に用いるゴム製タイヤチェーンの接地部分、雪上車のクローラー、靴底等が挙げられる。
【0079】
(タイヤ)
本発明のタイヤは、少なくともトレッドを有してなり、少なくとも該トレッドが前記本発明の加硫ゴムを含んでなる限り、他の構成としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。換言すれば、前記本発明のゴム組成物を用い、これを加硫することにより該トレッドを形成したタイヤが、本発明のタイヤである。
【0080】
本発明のタイヤの一例を図面を用いて説明すると以下の通りである。図5に示すように、本発明のタイヤ4は、一対のビード部1と、該一対のビード部1にトロイド状をなして連なるカーカス2と、該カーカス2のクラウン部をたが締めするベルト3と、トレッド5とを順次配置したラジアル構造を有する。なお、トレッド5以外の内部構造は、一般のラジアルタイヤの構造と変わりないので説明は省略する。
【0081】
トレッド5には、図6に示すように、複数本の周方向溝7及びこの周方向溝7と交差する複数本の横溝8とによって複数のブロック9が形成されている。また、ブロック9には、氷上でのブレーキ性能及びトラクション性能を向上させるために、タイヤの幅方向(B方向)に沿って延びるサイプ10が形成されている。
【0082】
トレッド5は、図7に示すように、直接路面に接地する上層のキャップ部5Aと、このキャップ部5Aのタイヤの内側に隣接して配置される下層のベース部5Bとから構成されており、いわゆるキャップ・ベース構造を有する。
【0083】
キャップ部5Aは、図7に示すように、長尺状気泡11を無数に含んだ発泡ゴムであり、ベース部5Bには発泡されていない通常のゴムが使用されている。前記発泡ゴムが、前記本発明の加硫ゴムである。
長尺状気泡11は、図2から図4に示すように、実質的にタイヤの周方向(A方向)に配向されており、その周囲が前記微粒子含有有機繊維中の樹脂による保護層13で被覆されている。なお、本発明においては、長尺状気泡11の配向の向きは、総てタイヤの周方向となっていなくてもよく、一部タイヤの周方向以外の向きになっていてもよい(図7参照)。
【0084】
タイヤ4は、その製造方法については特に制限はないが、例えば、以下のようにして製造することができる。即ち、まず、前記本発明のゴム組成物を調製する。このゴム組成物においては、前記微粒子含有有機繊維を一方向に配向させておく。該ゴム組成物を、生タイヤケースのクラウン部に予め貼り付けられた未加硫のベース部の上に貼り付ける。このとき、前記微粒子含有有機繊維の配向の方向を、タイヤの周方向と一致させておく。そして、所定のモールドで所定温度、所定圧力の下で加硫成形する。その結果、前記本発明のゴム組成物が加硫されてなる本発明の加硫ゴムで形成されたキャップ部5Aを、加硫されたベース部5B上に有してなるタイヤ4が得られる。
【0085】
なお、このとき、未加硫のキャップ部がモールド内で加熱されると、前記ゴムマトリックス中の発泡剤が発泡し、ガスが生ずる。一方、該微粒子含有有機繊維中の樹脂は溶融(又は軟化)し、その粘度(溶融粘度)がゴムマトリクスの粘度(流動粘度)よりも低下することにより、該ゴムマトリックス中で生じたガスは、溶融して相対的に粘度が低下した該微粒子含有有機繊維の内部に留まる。図7に示すように、冷却後のキャップ部5Aは、実質的にタイヤの周方向に配向した長尺状気泡11が多数存在する発泡率に富む加硫ゴムとなっている。この長尺状気泡11の含有率に富む加硫ゴムは、前記本発明の加硫ゴムである。
【0086】
次に、タイヤ4の作用について説明する。氷雪路面上でタイヤ4を走行させる。タイヤ4と前記氷雪路面との摩擦により、タイヤ4のトレッド5の表面が摩耗する。すると、図3及び図4に示すように、長尺状気泡11による溝状の凹部12が、トレッド5のキャップ部5Aの接地面に露出する。一方、タイヤ4を走行させると、タイヤ4とその接地面との間の接地圧及び摩擦熱により、タイヤ4と氷雪路面との間に水膜が生じる。この水膜は、トレッド5のキャップ部5Aの接地面に露出する無数の凹部12により、素早く排除され、除去される。このため、タイヤ4は、前記氷雪路面上でもスリップ等することが少ない。
【0087】
タイヤ4においては、実質的にタイヤの周方向に配向している溝状の凹部12が効率的な排水を行う排水溝として機能する。凹部12は、その表面(周囲)に耐剥離性に優れる保護層13が形成されているため、高荷重時でも潰れ難く、高い排水溝形状保持性、水排除性能を保持しており、この凹部12により、タイヤ4の回転方向後側への水排除性能が向上するため、タイヤ4は、氷上ブレーキ性能に特に優れる。タイヤ4においては、保護層13の引っ掻き効果によって横方向の氷上μが向上し、氷上ハンドリングが良好である。
【0088】
なお、タイヤ4のトレッド5の原料として用いた前記本発明のゴム組成物における前記ゴムマトリックス中に、発泡率を調整するために前記発泡剤を含有させた場合には、該トレッド5のキャップ部5Aは、図4に示すように、長尺状気泡11の外に球状の気泡17をも有する。このタイヤ4を走行させると、長尺状気泡11による凹部12の外、球状の気泡17による凹部18も表面に露出する。
しかし、氷上での摩擦係数については、長尺状気泡11の体積比率を大きくした方が有利である。
【0089】
本発明のタイヤは、いわゆる乗用車用のみならず、トラック・バス用等の各種の乗物に好適に適用できる。
【0090】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これの実施例に何ら限定されるものではない。
【0091】
(実施例1〜4及び比較例1〜2)
−微粒子含有有機繊維の調製−
実施例1〜4では、デカリン400重量部に対して、ポリエチレン(HDPE、重量平均分子量=2.1×105 、Dupont社製DSCにより、昇温速度10℃/分、サンプル重量約5mgの条件にて測定した融点ピーク温度(融点)=132℃)100重量部を添加し、デカリンを120℃に加熱しながら攪拌し、均一な溶液とした。この溶液中に微粒子(水酸化アルミニウム、平均粒径=1μm、全数の80%が長径が1μm以下、比重2.42)を表1に示す所定量添加して、更に20分間攪拌を続けた。こうして、紡糸原液を調製した。
【0092】
この紡糸原液を、120℃に設定したスクリュー型押出機に装着した直径0.3mmの紡糸ノズルから押し出して糸状体としたものを、水浴中(湿式)で急冷固化した後、メタノール浴中で脱溶媒を行い、巻き取り機にて巻き取り、微粒子含有有機繊維(ポリエチレン製)を製造した。
【0093】
−紡糸操業性−
前記微粒子含有繊維の製造時における紡糸操業性について、1時間以上連続紡糸した際の糸切れの回数を下記基準により評価した。結果を表1に示した。
○: 糸切れ回数0〜2回/時間
△: 糸切れ回数3〜4回/時間
×: 糸切れ回数5回以上/時間
【0094】
−平均径−
得られた微粒子含有有機繊維について無作為に20か所選択し、光学顕微鏡を用いてその直径を測定し、その平均値を「平均径」とした。結果を表1に示した。
【0095】
次に、表1及び表2に示す組成の各ゴム組成物を製造した。得られた各ゴム組成物を用いてタイヤのトレッドを形成し、通常のタイヤ製造条件に従って各試験用のタイヤを製造した。
【0096】
このタイヤは、乗用車用ラジアルタイヤであり、そのタイヤサイズは185/70R13であり、その構造は図5に示す通りである。即ち、一対のビード部1と、該一対のビード部1にトロイド状をなして連なるカーカス2と、該カーカス2のクラウン部をたが締めするベルト3と、トレッド5とを順次配置したラジアル構造を有する。
【0097】
このタイヤにおいて、カーカス2のコードは、タイヤの周方向に対し90°の角度で配置され、その打ち込み数は50本/5cmである。タイヤ4のトレッド5には、図6に示す通り、タイヤの幅方向に4個のブロック9が配列されている。ブロック9のサイズは、タイヤの周方向の寸法が35mmであり、タイヤの幅方向の寸法が30mmである。ブロック9に形成されているサイプ10は、幅が0.4mmであり、タイヤの周方向の間隔が約7mmになっている。
なお、このタイヤ4のトレッド5には、図4に示すように、長尺状気泡11が含まれており、その長手方向が実質的にタイヤの周方向(A方向)に配向されており、その周囲が微粒子含有有機繊維における樹脂による保護層13で被覆されている。
【0098】
なお、各ゴム組成物の加硫時における加硫最高温度は、該ゴム組成物中に熱電対を埋め込んで測定したところ総て175℃であった。
前記微粒子含有有機繊維中の樹脂の融点は、前記タイヤの加硫時における加硫最高温度よりも低くなっていた。このため、タイヤの加硫温度がトレッドの最高温度に達するまでの間に、前記微粒子含有有機繊維中の樹脂の粘度は、前記ゴムマトリックスの粘度よりも低くなった(図8参照)。
【0099】
また、前記微粒子含有有機繊維の前記加硫最高温度における粘度(溶融粘度)は、コーンレオメーターを用いて測定(ゴムのトルクがMaxをむかえたら終了とし、トルクをゴム粘度として、トルクの変化と発泡圧力の変化を測定)したところ、6であった。
【0100】
前記ゴムマトリックスの前記加硫最高温度における粘度(流動粘度)は、モンサント社製コーンレオメーター型式1−C型を使用し、温度を変化させながら100サイクル/分の一定振幅入力を与えて経時的にトルクを測定し、その際の最小トルク値を粘度としたところ(ドーム圧力0.59MPa、ホールディング圧力0.78MPa、クロージング圧力0.78MPa、振り角±5°)、11であった。
【0101】
得られた各試験用のタイヤについて、長尺状気泡の平均径、氷上性能について評価した。その結果を表1及び表2に示した。
【0102】
なお、トレッド5における加硫ゴム(発泡ゴム)についての発泡率は、既述の計算式より算出(測定)した。また、長尺状気泡と球状気泡との体積比は、以下のようにして測定した。即ち、タイヤのトレッドからセンター部ブロック片を切り取り、更に、タイヤの周方向に対して垂直に、かつトレッド表面に対して垂直に、鋭利なカミソリで観察面を切り出す。このカットサンプルを走査型電子顕微鏡(SEM)で、倍率100倍にて写真撮影を行う。なお、写真撮影場所については無作為に抽出する。次に、この写真中の長尺状気泡と球状の気泡とを分別し、それぞれの面積を測定して、ある一定面積内の長尺状気泡と球状の気泡との面積比を算出する。以上の測定を10回行い、面積比の平均を求め、その値を長尺状気泡と球状の気泡との体積比とした。
【0103】
<長尺状気泡の平均径>
該加硫ゴムを、含まれる微粒子含有有機繊維の長手方向に垂直、及び、平行に、それぞれ鋭利なカミソリで切断した面を観察面とした。この観察面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて100倍倍率で写真撮影した。なお、このときの気泡の状態を表1に示した。そして、前記写真から長尺状気泡の断面積を測定し、次式、長尺状気泡の平均径=(長尺状気泡の断面積÷π)0.5 ×2、により、長手方向に垂直な断面形状が円形であると仮定した際の直径を算出した。これを10回繰り返し、その平均値を求め、該平均値を長尺状気泡の平均径とした。
【0104】
<氷上性能>
タイヤを国産1600CCクラスの乗用車に装着し、該乗用車を、一般アスファルト路上に200km走行させた後、氷上平坦路を走行させ、時速20km/hの時点でブレーキを踏んでタイヤをロックさせ、停止するまでの距離を測定した。結果は、距離の逆数を比較例1のタイヤを100として指数表示した。なお、数値が大きいほど氷上性能が良いことを示す。
【0105】
【表1】
Figure 0004521084
【0106】
表1において、「長尺状気泡:球状気泡」は、長尺状気泡と球状の気泡との体積比を意味する。数値(量)は「重量部」を表し、「ブタジエンゴム」は、シス−1,4−ポリブタジエン(ジェイエスアール(株)製、BR01)を意味する。「カーボンブラック」は、旭カーボン(株)製、カーボンN220を意味し、「シリカ」は、日本シリカ工業(株)製、ニプシル−VN3を意味する。「老化防止剤」は、大内新興化学工業(株)製、ノクラック6Cを意味する。上段の「加硫促進剤」は、ジベンゾチアジルジスルフィドを意味し、下段の「加硫促進剤」は、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミドを意味する。「発泡剤(ADCA)」は、アゾジカルボンアミドを意味する。「発泡助剤A」は、ベンゼンスルフィン酸亜鉛(大塚化学(株)製)を意味し、「発泡助剤B」は、尿素/ステアリン酸(85:15)ブレンド物を意味する。「PE」は、ポリエチレンを意味る。
【0107】
表1の結果から、以下のことが明らかである。即ち、微粒子含有有機繊維を用いない比較例1のコントロールタイヤの氷上性能に比べ、該微粒子含有有機繊維を用いた本発明のタイヤの氷上性能のレベルは向上している。
【0108】
また、実施例4のように、微粒子含有有機繊維に含まれる微粒子の含有量が150重量部以上であると、樹脂に対して異物である微粒子の量が多くなり過ぎ、微粒子含有有機繊維の紡糸中に糸切れが多発する傾向が観られた。
【0109】
【発明の効果】
本発明によると、前記従来における諸問題を解決することができる。また、本発明によると、前記氷雪路面上に生ずる水膜の除去能力に優れ、前記氷雪路面との間の摩擦係数が大きく、前記氷上性能に優れたタイヤを提供することができる。また、本発明によると、前記氷雪路面上でのスリップを抑えることが必要な構造物、例えば前記タイヤのトレッド等に好適で、優れた氷上性能を有する加硫ゴムを提供することができる。更に、本発明によると、前記加硫ゴムの原料等として好適に使用できるゴム組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、微粒子含有有機繊維の配向を揃える原理を説明する説明図である。
【図2】図2は、本発明の加硫ゴムの断面概略説明図である。
【図3】図3は、摩耗した本発明の加硫ゴムの断面概略説明図である。
【図4】図4は、摩耗した本発明の加硫ゴムの断面概略説明図である。
【図5】図5は、本発明のタイヤの一部断面概略説明図である。
【図6】図6は、本発明のタイヤの周面の一部概略説明図である。
【図7】図7は、本発明のタイヤのトレッドの一部断面概略説明図である。
【図8】図8は、加硫時間とゴムマトリックスの粘度及び中空有機繊維の粘度との関係を示したグラフである。
【符号の説明】
1 一対のビード部
2 カーカス
3 ベルト
4 タイヤ
5 トレッド
5A キャップ部
5B ベース部
6 加硫ゴム
6A 加硫したゴムマトリックス
7 周方向溝
8 横溝
9 ブロック
10 サイプ
11 長尺状気泡
12 凹部
13 保護層
14 微粒子含有有機繊維
15 ゴムマトリックス
16 口金
17 球状の気泡
18 凹部

Claims (9)

  1. 天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも1種からなるゴム成分を含むゴムマトリックスと、以下に示す群から選択される少なくとも1種の微粒子を含有する微粒子含有有機繊維とを含有してなるゴム組成物であって、該微粒子含有有機繊維が、加硫時に該ゴム組成物の温度が加硫最高温度に達するまでの間にその粘度が前記ゴムマトリックスの粘度よりも低くなる樹脂と、該樹脂100重量部に対して3重量部以上の微粒子とを含有してなり、且つ前記樹脂の含有量が前記ゴム成分100重量部に対して0.5〜30重量部となるよう前記微粒子含有有機繊維が含有されたことを特徴とするゴム組成物。
    群:ガラス微粒子、水酸化アルミニウム微粒子、アルミナ微粒子、鉄微粒子、(メタ)アクリル系樹脂微粒子、およびエポキシ樹脂微粒子
  2. 微粒子含有有機繊維が、樹脂100重量部に対して5〜145重量部の微粒子を含有する請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 樹脂が結晶性高分子を含んでなり、その融点が高くとも190℃である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 結晶性高分子がポリエチレン及びポリプロピレンの少なくとも一方である請求項3に記載のゴム組成物。
  5. 更に発泡剤を、加硫後の発砲率が3〜40%となる量で含有する請求項1からのいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 請求項1からのいずれかに記載のゴム組成物を加硫して得られ、長尺状気泡を有してなることを特徴とする加硫ゴム。
  7. 発泡率が3〜40%である請求項に記載の加硫ゴム。
  8. 1対のビード部と、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト及びトレッドを有してなり、少なくとも前記トレッドが請求項又はに記載の加硫ゴムを含んでなることを特徴とするタイヤ。
  9. 長尺状気泡がタイヤの周方向に配向された請求項に記載のタイヤ。
JP2000043759A 2000-02-22 2000-02-22 ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ Expired - Lifetime JP4521084B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000043759A JP4521084B2 (ja) 2000-02-22 2000-02-22 ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000043759A JP4521084B2 (ja) 2000-02-22 2000-02-22 ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001233993A JP2001233993A (ja) 2001-08-28
JP4521084B2 true JP4521084B2 (ja) 2010-08-11

Family

ID=18566623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000043759A Expired - Lifetime JP4521084B2 (ja) 2000-02-22 2000-02-22 ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4521084B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3678689B2 (ja) 2001-09-27 2005-08-03 住友ゴム工業株式会社 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
US8807181B2 (en) 2004-12-07 2014-08-19 Bridgestone Corporation Tire with foamed rubber layer having organic fibers and inorganic compound powder
JP4827496B2 (ja) * 2005-11-09 2011-11-30 株式会社ブリヂストン タイヤ
JPWO2008004675A1 (ja) 2006-07-06 2009-12-10 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
US20090306269A1 (en) 2006-07-06 2009-12-10 Bridgestone Corporation Rubber composition and pneumatic tire using the same
JP2008169264A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5507033B2 (ja) * 2007-01-17 2014-05-28 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2008093877A1 (ja) * 2007-01-31 2008-08-07 Sumitomo Chemical Company, Limited 発泡成形用樹脂組成物、発泡成形体の製造方法、発泡成形体、履き物用部材および履き物
JP5612271B2 (ja) * 2009-04-27 2014-10-22 株式会社ブリヂストン ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP5557466B2 (ja) * 2009-04-27 2014-07-23 株式会社ブリヂストン ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
US9534110B2 (en) 2011-04-13 2017-01-03 Bridgestone Corporation Rubber composition, vulcanized rubber and tire manufactured using the same
EP2883910B1 (en) 2012-08-08 2017-04-26 Bridgestone Corporation Tire
JP7045813B2 (ja) * 2017-07-14 2022-04-01 株式会社ブリヂストン ゴム部材及びその製造方法、並びにタイヤ
CN111825894B (zh) * 2020-06-17 2022-05-27 吉祥三宝高科纺织有限公司 一种止滑材料及其制备方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160770A (ja) * 1997-08-27 1999-03-05 Bridgestone Corp ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001002832A (ja) * 1999-06-24 2001-01-09 Bridgestone Corp ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160770A (ja) * 1997-08-27 1999-03-05 Bridgestone Corp ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001233993A (ja) 2001-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4827496B2 (ja) タイヤ
JP4589465B2 (ja) 空気入りタイヤ、空気入りタイヤの製造方法、ゴム組成物及び、加硫ゴム成形体
JP4608032B2 (ja) タイヤ用の加硫ゴム成形体
JP4884235B2 (ja) タイヤ
JP4521084B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP5030367B2 (ja) タイヤ
JP4171531B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4605976B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム、及びタイヤ
JP4679173B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴムおよびタイヤ
JP3602946B2 (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP3766183B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP3904680B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP4008537B2 (ja) 加硫ゴムの製造方法、及びトレッドの製造方法
JP4750235B2 (ja) 加硫ゴム及びタイヤ
JP2002127714A (ja) 重荷重用スタッドレスタイヤ
JP3825147B2 (ja) 発泡剤含有繊維及びその製造方法
JP4694659B2 (ja) タイヤ用のゴム組成物、タイヤ用の加硫ゴム及びタイヤ
JP3851421B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5363739B2 (ja) タイヤ
JP2001002832A (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP2005060478A (ja) ゴム組成物、その加硫ゴム、及びそれを用いたタイヤ
JP4518577B2 (ja) タイヤの製造方法
JP3779427B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5557466B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP2006274136A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100518

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100524

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4521084

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term