JP4605976B2 - ゴム組成物、加硫ゴム、及びタイヤ - Google Patents

ゴム組成物、加硫ゴム、及びタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤに関するものであり、より詳しくは、優れた氷上性能を有するタイヤ、該タイヤのトレッド等に好適に使用できる加硫ゴム、及び該加硫ゴムの原料等として好適に使用できるゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スパイクタイヤが規制されて以来、氷雪路面上でのタイヤの制動・駆動性能(以下、氷上性能という。)を向上させるため、特にタイヤのトレッドについての研究が盛んに行われてきている。上記氷雪路面においては、該氷雪路面と上記タイヤとの摩擦熱等により水膜が発生し易く、該水膜が、タイヤと氷雪路面との間の摩擦係数を低下させる原因になっている。このため、上記タイヤのトレッドの水膜除去能やエッヂ効果及びスパイク効果が、上記氷上性能に大きく影響する。したがって、タイヤにおける上記氷上性能を向上させるためには、上記トレッドの水膜除去能やエッヂ効果及びスパイク効果を改良することが必要である。
【0003】
タイヤのトレッドに水膜除去能を持たせるには、タイヤの表面にミクロな排水溝(深さ、幅共に100μm程度)を多数設け、このミクロな排水溝により水膜を排除し、タイヤの氷雪路面上での摩擦係数を大きくさせている。しかし、この場合、タイヤの使用初期における氷上性能を向上させることはできるものの、タイヤの摩耗に伴い、徐々に氷上性能が低下してしまうという問題がある。そこで、タイヤが摩耗しても氷上性能が低下しないようにするため、タイヤ、即ちトレッド内に気泡を形成しておくことが考えられている。
【0004】
ところで、特開平4−38207号公報には、連通気泡を有する発泡ゴムの表面の気泡占有率を高めると共に、ゴムとの接着の良い短繊維をゴムに配合させてこれを上記トレッドに用いることにより、該トレッドの表面にミクロな排水溝を形成する手法が記載されている。しかしながら、この場合、走行により該トレッドが摩耗しても、摩耗面と略平行でない短繊維は、該トレッドから容易に離脱せず、当初の狙いのようなミクロな排水溝が常に効率的に形成できず、上記氷雪路面上での摩擦係数の向上が十分にでなかった。また、上記短繊維の離脱は走行条件等に大きく左右され、確実に氷上性能を向上させることができないという問題が見られた。
【0005】
特開平11−48264号公報等には、ゴム成分と発泡剤とのゴム組成物の加硫時に該ゴム組成物の温度が加硫最高温度に達するまでの間に該ゴム組成物よりも粘度が低くなる有機繊維を配合し、加硫することが開示されている。しかしながら、かかる加硫ゴムのトレッドタイヤの場合、トレッドタイヤの表面にミクロな排水溝を形成するのみで、これは水膜除去能を改良するには効果があるが、エッヂ効果及びスパイク効果(引っ掻き効果)を向上させることについては改良の余地がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来における諸問題を解決するために、水膜除去性能を確実に発揮するミクロな排水溝が常に効率良く形成されると共に、エッヂ効果又はスパイク効果も十分に発揮する氷上性能(面制動・駆動性能)に優れたタイヤ、及び該タイヤのトレッド等に好適に使用できる加硫ゴム、並びに加硫ゴムの原料等に好適に使用できるゴム組成物を提供することを課題とするものである。
尚、ここでは混練などにより混合した未加硫のゴム組成物を単にゴム組成物、加硫後のゴム組成物を加硫ゴムと称する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ゴム組成物に微粒子含有有機繊維を含有させ、しかも、その微粒子のモース硬度を氷の硬度以上のものとすると、ゴム組成物の表面部において、かかる繊維が一定の引っ掻き効果を表面部で十分に発揮させることを見出し、また、ゴム組成物に気泡を形成させると、この微粒子含有有機繊維の使用と相まって、表面部においてエッヂ効果及びスパイク効果を発揮するミクロな排水溝を設けることができ、このようなゴム組成物、若しくはその加硫ゴムをタイヤのトレッドとして使用した場合、氷雪面に対して優れたエッヂ効果及びスパイク効果を発揮すると共に、氷雪路面上に生ずる水膜の除去能力を十分に発揮するため、そのタイヤは氷雪路面との間の摩擦係数が大きく、総合的に氷上性能に優れていることを見出し、本発明に至ったものである。
【0008】
即ち、本発明は、以下の(1)乃至(1)の特徴のある構成を採用することにより、上記目的を達成したものである。
(1)天然ゴム及びジェン系合成ゴムから選ばれた少なくとも1種からなるゴムのマトリクスと、該ゴムマトリクス中のモース硬度が5以上の微粒子を含有する、溶融可能な樹脂からなる微粒子含有有機繊維と、発泡剤とからなり、上記微粒子含有有機繊維は加硫時の加硫最高温度に達するまでの間に上記ゴムマトリックスの粘度より低くなる粘度特性を有する樹脂であり、上記微粒子含有有機繊維の繊維長が0.1乃至10mmの範囲の短繊維であり、上記微粒子アスペクト比が1.1以上で、且つ電子顕微鏡測定におけるその表面の全てが球面或いは滑らかなカーブ面でない角部が存在する無機微粒子であって、また上記樹脂100質量部に対して5乃至100質量部の範囲で含有されるものであること、及びタイヤトレッドに用いることを特徴とするゴム組成物。
【0009】
(2) 上記微粒子は、レーザビームの散乱光測定装置を用いた該微粒子径が0.1乃至100μmであることを特徴とする上記(1)記載のゴム組成物。
) 上記微粒子は、レーザビームの散乱光測定装置を用いた粒度分布のピーク値での頻度数が20質量%以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物。
【0010】
(4)上記微粒子の硬度が7以上である上記(1)乃至(3)のいずれかの項に記載のゴム組成物。
(5)上記微粒子がアルミナである上記(4)記載のゴム組成物。
【0011】
(6)測定された上記粘度は、コーンレオメーターを用いて温度を変化させながら100サイクル/分の一定振幅入力を与えて経時的にトルクを測定し、その際の最小トルク値粘度である上記(1)乃至(5)に記載のゴム組成物
【0012】
)上記樹脂はポリエチレン及びポリプロピレンから選ばれた少なくとも1種からなる結晶性高分子であり、且つ昇温速度10℃/分の条件にて測定した融点ピーク温度を融点とする融点が190℃以下であることを特徴とする上記(1)乃至(6)に記載のゴム組成物。
)上記微粒子含有有機繊維はゴム成分100質量部に対して0.5乃至30質量部の範囲で配合されることを特徴とする上記(1)乃至()に記載のゴム組成物
【0013】
)上記(1)乃至()のいずれかの項に記載のゴム組成物を加硫して得られ、また上記ゴムマトリックスとの界面に該微粒子含有有機繊維から形成された上記樹脂層を有して、所定方向に長尺な長尺状気泡が該マトリックス中に形成されている加硫ゴム。
10)加硫ゴムの全発泡率Vs=(ρ/ρ−1)×100(%)が3乃至40%であることを特徴とする上記(9)の加硫ゴム(但し、ρは、加硫ゴムの密度(g/cm)を表し、ρは、加硫ゴムにおける固相部の密度(g/cm)を表す。)。
【0014】
11)1対のビード部と、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト及びトレッドを有してなり、少なくとも上記トレッドが上記(9)又は(10)に記載の加硫ゴムを含んでなることを特徴とするタイヤ。
12)上記長尺状気泡がタイヤの周方向に配向された上記(11)に記載のタイヤ。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態、及び実施例を詳細に説明する。
図1は本発明に係るタイヤの断面概略説明図である。図2は微粒子含有有機繊維を一定の方向に配向させる原理を説明する説明図である。図3は本発明に係るタイヤの周面の一部を示す概略説明図である。図4(a)及び(b)は本発明に係るタイヤのトレッド部の周方向及び幅方向に沿う各断面概略図である。
【0016】
本発明に係るゴム組成物は、微粒子含有有機繊維を含有してなるゴム組成物であって、該微粒子のモース硬度が硬度2より高いものである。
本発明に係るゴム組成物は微粒子含有有機繊維を含有しており、しかも、その微粒子のモース硬度が氷の硬度(1乃至2)以上、即ち、2以上であるため、一定の引っ掻き効果をトレッドの表面部で発揮させることができる。また、上記微粒子含有有機繊維に、後述する発泡剤等を配合することにより、上記微粒子含有有機繊維の使用と相まって、気泡が形成され、表面部においてミクロで長尺な溝として現すことができる。このため、本発明に係るゴム組成物をタイヤのトレッドに使用した場合、氷雪面に対して優れたエッヂ効果及びスパイク効果を発揮すると共に、氷雪路面上に生ずる水膜の除去能力を発揮する。このため、得られるタイヤは氷雪路面との間の摩擦係数が大きく、氷上性能(氷雪路面でのタイヤの面制動・駆動性能)に優れている。
【0017】
上記微粒子のモース硬度は、氷の硬度(1乃至2)以上である2以上、好ましくは、3乃至10の範囲の硬度を有するものである。上記微粒子の硬度が2未満であると、上記ゴム組成物をタイヤのトレッドに使用してもエッヂ効果及びスパイク効果を十分に発揮することができない。
【0018】
上記微粒子含有有機繊維中の微粒子は上記氷の硬度以上で、無機微粒子である。上記無機微粒子としては、例えば、正長石、石英、金剛石等が挙げられるが、モース硬度5以上で、シリカガラス(硬度6.5)、石英(硬度7.0)、溶融アルミナ(硬度9.0)等を挙げることができる。中でもシリカガラス、アルミナ(酸化アルミニウム)等が安価で容易に使用することができる。
【0019】
上記微粒子は微粒子径が0.1乃至100μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.5乃至80μmの範囲、更に好ましくは20乃至60μmの範囲である。
上記微粒子径が0.1μm未満では、微粒子含有有機繊維を製造する際に、粒子同士が凝集し易くなり、その分散性が低下する傾向にある。また、このような繊維を用いたタイヤ等にあっては、十分な引き掻き効果、或いはエッヂ効果、スパイク効果を発揮することができなくなる。一方、上記微粒子径が100μmを超えると、微粒子含有有機繊維の製造時に繊維切れ等の問題が頻発し、微粒子含有有機繊維が効率良く得られなくなってくる。
【0020】
上記微粒子はまた、粒度分布のピーク値での頻度数が20質量%以上であることが好ましく、より好ましくは25質量%以上であり、更に好ましくは30質量%以上である。ここで、頻度数とは全体の粒子質量に対する粒度分布(粒度分布曲線)における粒子粒径を2μmの刻み幅で区分したときのその区分幅での存在粒子の質量率をいい、ピーク値での頻度数とは、粒度分布曲線における上記刻み幅に最大ピーク値を含んでいる区分幅における頻度数を言う。
【0021】
上記微粒子のピーク値での頻度数が20質量%以上であれば、微粒子の粒度分布曲線がシャープとなり、粒径が均一となる。このため、上記微粒子含有有機繊維の紡糸に際して切れなどが発生し難い良好な繊維が得られると共に、かかる繊維をタイヤに使用した場合には氷上性能性が安定してくる。これに対して、上記微粒子のピーク値での頻度数が20質量%未満では、上記繊維の紡糸に切れなどが生じやすくなり、また、タイヤとしての性能もばらつきが生じやすくなってくる。また、上述した上記範囲内の粒径の大きさでは、その粒径が大きいほどタイヤの氷上性能が向上する。このため、ピーク値の粒径は上述の粒子径の範囲において出来る限り大きい方が望ましいが、微粒子の粒径にばらつきがあると、粒径の比較的大きい微粒子を選択しようとしても、100μm以上の大きな微粒子の存在が多くなり好ましくない。尚、このような粒度分布の頻度数を高めるためには分級を行うことが好ましい。しかしながら、頻度数を高めるためには、分級以外のその他の方法を用いることもできる。
【0022】
更に上記微粒子は、そのアスペクト比が1.1以上であり、且つ角部が存在している。好ましくはアスペクト比が1.2以上、更に好ましくは1.3以上である。ここで。角部が存在するとは、表面の全てが球面或いは滑らかなカーブ面でないことを意味する。本発明の微粒子には最初から角部を有する微粒子も使用できるが、微粒子が球形状であっても粉砕することにより、微粒子表面に角部を存在させて使用することができると共に、より多くの角部を存在させることができる。微粒子形状はその微粒子群を電子顕微鏡で観察することにより確認が可能であり、球状でないことを確認するものである。また粒子の長軸と短軸の比率をあらわすアスペクト比が1.1以上であれば、粒子表面に形成される角部の存在が十分に角張ることができる。このため、このような微粒子を含む微粒子含有有機繊維を使用したタイヤ等にあっては、引っ掻き効果、或いはエッヂ効果、及びスパイク効果を十分に高めることができる。
【0023】
上記微粒子は、上記微粒子含有有機繊維を形成する樹脂100質量部に対して5乃至100質量部、特に、7乃至50質量部の範囲で含有されることが好ましい。
上記微粒子量が5質量部未満では、ゴム組成物のゴム製品における引っ掻き効果、タイヤのトレッドにあってはエッヂ効果及びスパイク効果が十分に生じなくなる場合がある。一方、上記微粒子量が100質量部を超えると、微粒子含有有機繊維の製造時に繊維切れ等の問題が頻発し、微粒子含有有機繊維が効率良く得られなくなる虞がある。
【0024】
本発明に係るゴム組成物におけるゴム成分は特に限定されないが、後述するタイヤ等に使用する場合、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選ばれた少なくとも1種からなるゴム成分であることが好ましい。
上記ゴム成分は、天然ゴムのみを含んでいてもよいし、ジエン系合成ゴムのみを含んでいてもよいし、両者を含んでいてもよい。上記ジエン系合成ゴムとしては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)などが挙げられる。これらのジエン系合成ゴムの中でも、ガラス転移温度が低く、氷上性能の効果が大きい点で、シス−1,4−ポリブタジエンが好ましく、シス含有率が90%以上のものが特に好ましい。
【0025】
なお、本発明のゴム組成物をタイヤのトレッド等に用いる場合には、上記ゴム成分としては、温度−60℃以下のガラス転移温度を有するものが好ましい。このようなガラス転移温度を有するゴム成分を用いると、該トレッド等は、低温域においても十分なゴム弾性を維持し、良好な上記氷上性能を示す点で有利である。
【0026】
本発明のゴム組成物に使用する上記微粒子含有有機繊維は、その繊維長は、0.1乃至10mmの範囲、特に、0.5乃至6mmの範囲にあることが好ましい。
ゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム中に、このような長さで微粒子含有有機繊維が存在すれば、エッヂ効果及びスパイク効果が有効に作用すると共に、後述の発泡剤等を含めるとミクロな排水溝として効率良く機能し得る長尺状気泡を十分に形成することも可能となる。上記微粒子含有有機繊維長が0.1mm未満では、上記微粒子含有有機繊維としての効果を十分に発揮できないことがある。また、上記微粒子含有有機繊維長が10mmを超えると、上記微粒子含有有機繊維同士が絡まり、その分散性が低下する傾向にある。
【0027】
また、上記微粒子含有有機繊維において、その繊度は、1乃至500dtexが好ましい。上記微粒子含有有機繊維は、その繊度が1dtex未満では切断が生じ易いため、上記エッヂ効果或いはスパイク効果を十分に発揮できなくなることがある。また、上記微粒子含有有機繊維の繊度が500dtexを超える場合には、裁断が困難になり所定の長さの短繊維が確実に得られない虞がある。
【0028】
本発明のゴム組成物に使用する上記微粒子含有有機繊維は、加硫時の加硫最高温度に達するまでの間に上記ゴム成分のゴムマトリックスの粘度より低くなる粘度特性を有する樹脂を用いることが好ましい。
上記樹脂としては、ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に溶融(軟化を含む)する熱特性を有している。
【0029】
このような熱特性を上記樹脂が有していると、上記微粒子含有有機繊維を配合したゴム組成物を加硫して得た加硫ゴム中に、ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成することができる。
上記加硫最高温度とは、ゴム組成物の加硫時における該ゴム組成物が達する最高温度を意味する。例えば、モールド加硫の場合には、ゴム組成物がモールド内に入ってからモールドを出て冷却されるまでに該ゴム組成物が達する最高温度を意味する。上記加硫最高温度は、例えば、ゴム組成物中に熱電対を埋め込むこと等により測定することができる。
【0030】
なお、上記ゴムマトリックスの粘度は、流動粘度を意味し、例えば、コーンレオメーター、キャピラリーレオメーター等を用いて測定することができる。また、上記樹脂の粘度は、溶融粘度を意味し、例えば、コーンレオメーター、キャピラリーレオメーター等を用いて測定することができる。
【0031】
上記樹脂としては、その材質等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、上記熱特性を有するためには、例えば、その融点が上記加硫最高温度よりも低い結晶性高分子からなる樹脂などが特に好適に挙げられる。
上記結晶性高分子からなる樹脂にあっては、その融点と、ゴム組成物の加硫最高温度との差が大きくなる程、ゴム組成物の加硫中に速やかに樹脂が溶融するため、樹脂の粘度がゴムマトリックスの粘度よりも低くなる時期が早くなる。このため、樹脂が溶融すると、そのゴム組成物に配合した発泡剤から発生したガスなどのゴム組成物に存在するガスは、上記ゴムマトリックスよりも低粘度である樹脂の内部に集まる。その結果、上記ゴム組成物の加硫ゴム中には、ゴムマトリックスとの間に微粒子を含有する樹脂層を有する気泡、即ち、上記樹脂により被覆されたカプセル状の長尺状気泡が潰れのない状態で効率良く形成される。トレッドにおいては、このカプセル状の長尺状気泡はトレッドの表面に現れ、摩擦により生じた溝が上記ミクロな排水溝として機能し、水膜排除効果と共に、エッヂ効果及びスパイク効果も十分に発揮することができる。
【0032】
これに対して、上記樹脂の融点が、ゴム組成物の加硫最高温度に近くなると、加硫初期に速やかに溶融せず、加硫終期に溶融する。加硫終期では、ゴム組成物中に存在するガスの一部は加硫したゴムマトリックス中に取り込まれてしまい、溶融した樹脂の内部には集まらない。その結果、上記ミクロな排水溝として効果的機能する長尺状気泡が、効率良く形成されないこととなる。また、上記樹脂の融点が低過ぎると、例えば、上記微粒子含有有機繊維をゴム組成物中に配合し混練りする際に微粒子含有有機繊維同士の融着が発生し、上記微粒子含有有機繊維の分散不良が生じ、上記ミクロな排水溝して機能し得る長尺状気泡が効率良く形成されないことがある。したがって、上記樹脂の融点は、加硫前の各工程における温度では溶融軟化せず、加硫工程中にゴムマトリックスの粘度と上記樹脂の粘度とが逆転するような範囲で選択するのが好ましい。
【0033】
上記樹脂の融点の上限としては、特に制限はないもののゴムマトリックスとの間に樹脂層を有する気泡が所望の場合は、以上の点を考慮して選択するのが好ましく、一般的には、上記ゴムマトリックスの加硫最高温度よりも低く、10℃以上低いのがより好ましく、20℃以上低いのが特に好ましい。ゴム組成物の工業的な加硫温度は、一般的には最高で約190℃程度であるが、例えば、加硫最高温度がこの190℃を超えて設定されている場合には、上記樹脂の融点としては、通常190℃以下の範囲で選択され、180℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。
なお、上記樹脂の融点は、それ自体公知の融点測定装置等を用いて測定することができ、例えば、DSC測定装置を用いて測定した融解ピーク温度を上記融点とすることができる。
【0034】
上記樹脂は、結晶性高分子から形成されていてもよいし、非結晶性高分子から形成されていてもよいし、結晶性高分子と非結晶性高分子とから形成されていてもよいが、上述したように本発明においては、相転移があるために粘度変化がある温度で急激に起こり、粘度制御が容易な点で結晶性高分子を多く含む有機素材から形成されていることが好ましく、結晶性高分子のみから形成されるのがより好ましい。
【0035】
上記結晶性高分子の具体例としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、シンジオタクティック−1,2−ポリブタジエン(SPB)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の単一組成重合物や、共重合、ブレンド等により融点を適当な範囲に制御したものも使用でき、更にこれらの樹脂に添加剤を加えたものも使用できる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの結晶性高分子の中でも、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体が好ましく、汎用で入手し易い点でポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)がより好ましく、融点が比較的低く、取扱いが容易な点でポリエチレン(PE)が特に好ましい。
【0036】
尚、非結晶性高分子の樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリロニトリル、これらの共重合体、これらのブレンド物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0037】
上記微粒子含有有機繊維はゴム成分100質量部に対して0.5乃至30質量部の範囲で配合されることが好ましく、特に1乃至20質量部、更には、2乃至10質量部の範囲で配合されることが好ましい。
上記微粒子含有有機繊維の配合量が0.5質量部未満だと、繊維を配合する効果を十分に発揮することができず、即ち、加硫ゴムにあっては、引っ掻き効果が十分に発揮されず、またタイヤのトレッドにあっては、エッヂ効果或いはスパイク効果、それに対応する氷上性能の十分な向上が見られない。一方、その配合量が30質量部を超えると、上記微粒子含有有機繊維において押出作業性を悪くし、繊維自体に肌荒れを生じて、加硫ゴムやタイヤのトレッドにあってはクラック等の不都合を生じることがあり好ましくない。
【0038】
本発明に係るゴム組成物には、加流後に気泡を形成させるために発泡剤を配合することができる。このような発泡剤を配合し、かつ上記特性を有する樹脂を繊維に用いることにより、上記ゴム組成物からの加硫ゴム或いはトレッドは、長尺状気泡を有してミクロな排水溝を形成して水膜除去能が付与される。
上記発泡剤としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、窒素を発生するニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N'−ジメチル−N,N'−ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルセミカルバジド、P,P'−オキシービス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)等が挙げられる。
【0039】
これらの発泡剤の中でも、製造加工性を考慮すると、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましく、特にアゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。上記発泡剤の作用により、得られた上記加硫ゴムは発泡率に富む発泡ゴムとなる。
【0040】
本発明においては、効率的な発泡を行う観点から、その他の成分として発泡助剤を用い、上記発泡剤と併用するのが好ましい。上記発泡助剤としては、例えば、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛や亜鉛華等、通常、発泡製品の製造に使用する助剤等が挙げられる。これらの中でも、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛等が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0041】
上記発泡剤のゴム組成物における含有量としては、加硫ゴム乃至トレッド等に含まれる各成分の種類や量、また所望する発泡率等により異なり、一概に規定することはできず、目的に応じて適宜決定すればよいが、一般にはゴム成分100質量部に対して1乃至10質量部程度が好ましい。上記発泡剤はゴムマトリックス中に配合しても良く、また微粒子含有有機繊維中に配合しても良い。
【0042】
本発明に係るゴム組成物に配合されるその他の成分としては、本発明の効果を害しない範囲で用いることができ、例えば、硫黄等の加硫剤、ジベンゾチアジルジスルフィド等の加硫促進剤、加硫促進助剤、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−ベンゾチアジル−スルフェンアミド等の硫化防止剤、オゾン劣化防止剤、着色剤、帯電防止剤、分散剤、滑剤、酸化防止剤、軟化剤、カーボンブラックやシリカ等の無機充填材等の他に、通常ゴム業界で用いる各種配合剤などを目的に応じて適宜選択して使用することができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、市販品を使用してもよい。
【0043】
本発明に係るゴム組成物は、以上の各成分を適宜選択し、以下の条件、手法にて混練り、熱入れ、押出等することにより調製される。
上記混練りは、混練り装置への投入体積、ローターの回転速度、混練り温度、混練り時間、混練り装置等の諸条件について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。上記混練り装置としては、市販品を好適に使用することができる。
上記熱入れ又は押出は、熱入れ又は押出時間、熱入れ又は押出装置等の諸条件について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。上記熱入れ又は押出装置としては、市販品を好適に使用することができる。尚、熱入れ又は押出温度は、発泡剤が存在する場合はその発泡を起こさないような範囲で適宜選択される。押出温度は、一般的には90乃至110℃程度であることが望ましい。
【0044】
上記ゴム組成物中に上記微粒子含有有機繊維を配合し、上記押出等により該微粒子含有有機繊維は押出方向に配向するが、この配向を効果的に行うには、限られた温度範囲の中で上記ゴム組成物の流動性を制御すればよく、具体的には、上記ゴム組成物中に、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、エステル系オイル等の可塑剤、液状ポリイソプレンゴム、液状ポリブタジエンゴム等の液状ポリマーなどの加工性改良剤を適宜添加して該ゴム組成物の粘度を低下させ、その流動性を高めることが好ましい。この場合、上記押出を良好に行うことができ、かつ理想的に上記微粒子含有有機繊維を押出方向に配向させることができる。
【0045】
特に、上記ゴム組成物において、上記微粒子含有有機繊維を押出方向に配向させた状態で含む未加硫のトレッドを加硫してトレッドを製造する場合、該微粒子含有有機繊維を、トレッドにおける接地面に平行な方向に配向させるのが好ましく、タイヤの周方向に配向させるのがより好ましい。これらの場合、該タイヤの走行方向の排水性を高めることができ、氷上性能を効果的に向上させることができる点で有利である。
【0046】
上記微粒子含有有機繊維の配向を揃える方法としては、例えば、図2に示すように、微粒子含有有機繊維15を含むゴム組成物16を、流路断面積が出口に向かって減少する押出機の口金17から押し出すことにより、該微粒子含有有機繊維15を一定の方向に配向させればよい。なお、この場合、押し出される前のゴム組成物16中の微粒子含有有機繊維15は、口金17へ押し出されていく過程でその長手方向が押出方向(矢印A方向)に沿って除々に揃うようになり、口金17から押し出されるときには、その長手方向が押出方向(矢印A方向)にほぼ完全に配向させることができる。この場合における微粒子含有有機繊維15のゴム組成物16中での配向の程度は、流路断面積の減少程度、押出速度、ゴム組成物16の粘度等によって変化させることができる。
【0047】
以上の如く説明した本発明に係るゴム組成物は、各種分野において好適に使用することができるが、以下の加硫ゴムの原料等として特に好適に使用することができる。以下、本発明に係る加硫ゴムを詳述する。
【0048】
本発明に係る加硫ゴムは、加硫後に微粒子含有長尺状気泡を有するものである。しかして、その発泡率Vsが3乃至40%であることが好ましい。
【0049】
上記加硫の条件乃至方法等については、特に制限はなく、上記ゴム成分の種類等に応じて適宜選択することができるが、トレッド等を製造する場合にはモールド加硫が特に好ましい。上記加硫の温度としては、一般に加硫中の上記ゴム組成物の加硫最高温度が上記微粒子含有有機繊維を構成する樹脂の融点以上になるように選択されることが好ましい。上記加硫最高温度が樹脂の融点未満であると、上述したように上記微粒子含有有機繊維が溶融せず、発泡により生じたガスを樹脂中に取り込むことができず、加硫ゴムに長尺状気泡を効率良く形成することができない。なお、上記加硫を行う装置としては、特に制限はなく、市販品を好適に使用することができる。
【0050】
加硫の前の上記ゴム組成物においては、該ゴム組成物のゴムマトリックスよりも上記微粒子含有有機繊維の方の粘度が高い。加硫開始後であって該ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に、そのゴムマトリックスが加硫によりその粘度が上昇していき、上記微粒子含有有機繊維は溶融して粘度が大幅に低下していく。そして、加硫途中において、上記ゴムマトリックスよりも上記微粒子含有有機繊維の方が粘度が低くなる。即ち、加硫前のゴムマトリックスと微粒子含有有機繊維との間における粘度の関係が、加硫途中の段階で逆転する現象が生ずる。
【0051】
従って、この間、上記ゴム組成物中の発泡剤が発泡反応を起こし、生じたガス等のゴム組成物中に存在するガスは加硫反応が進行して粘度が高くなっていくゴムマトリックスに比べ、溶融して相対的に粘度が低下した上記微粒子含有有機繊維の内部に移動し、滞留する。その結果、上記加硫ゴムにおいては、上記微粒子含有有機繊維が存在していた場所に長尺状気泡が高い割合で存在し、発泡層が形成されている。上記発泡層における長尺状気泡は、その周囲(壁)が上記微粒子含有有機繊維を構成する樹脂によって被覆され、カプセル状になっている。なお、上記微粒子含有有機繊維の素材を上述のポリエチレン、ポリプロピレン等とした場合、上記加硫ゴムと該微粒子含有有機繊維の素材とは強固に接着しているが、該接着の力が十分でない場合には、該接着力を向上させる成分を添加させることができる。
【0052】
本発明のタイヤのトレッドにおいては、トレッド表面の摩擦によって生じた、上記発泡層における長尺状気泡による凹部は方向性を持たせることにより、効率的な排水を行う排水路として機能する。なお、該凹部は上記保護層、特に微粒子を存在させた保護層を有するため、該凹部は、耐剥離性、水路形状保持性、水路エッヂ部摩耗性、荷重入力時の水路保持性等に優れる。更に本発明のタイヤにおいては、長尺状気泡が発泡層全体に存在するため、使用初期から末期まで上記凹部による諸機能が発揮され、上記氷上性能に優れる。
【0053】
本発明の加硫ゴムの発泡率は特に制限されず、その用途に応じて適宜設定することができる。例えばタイヤのトレッドに用いる場合は、発泡率Vsが、3乃至40%であるのが好ましく、5乃至35%であるのがより好ましい。また、本発明においては、上記発泡率Vsとして、上記数値範囲のいずれかの下限値若しくは上限値又は後述の実施例における発泡率Vsの値を下限とし、上記数値範囲のいずれかの下限値若しくは上限値又は後述の実施例における発泡率Vsの値を上限とする数値範囲も好ましい。
なお、上記発泡率Vsは、後述する式に基いて算出され、上記発泡剤の種類、量、併用する上記発泡助剤の種類、量、樹脂の配合量等により適宜変化させることができる。
【0054】
上記発泡率Vsが、3%未満であると、上記トレッドにおける上記凹部の体積が小さく、上記氷上性能を十分に向上させることができないことがあり、一方、40%を越えると、トレッドにおける上記氷上性能は十分であるものの、トレッド内における気泡が多くなり破壊限界が低下する傾向にあり、耐久性の点で好ましくない。
【0055】
本発明においては、長尺状気泡と球状気泡とが混在しても良いが、その長尺状気泡の体積含有率(長尺状気泡/気泡総量)は30%以上であることが好ましく、更に好ましくは、50%以上である。
このような範囲の体積含有率であれば水排除機能を十分に発揮することができる。また、このような範囲から外れて、長尺状気泡の体積含有率が小さい場合は、排水路が少なくなるため水除去機能が十分でないことがある。
【0056】
本発明においては、長尺状気泡の平均径(μm)は、10乃至500μm程度であるのが好ましい。上記平均径が10μm未満であると、ゴム表面に形成されるミクロの排水溝の水排除性能が低下することがあり、上記平均径が500μmを越えると、ゴムの耐カット性、ブロック欠けが悪化し、また、乾燥路面での耐摩耗性が悪化することがある。
【0057】
本発明の加硫ゴムは、各種分野において好適に使用することができるが、氷雪路面上でのスリップを抑えることが必要な構造物に好適に使用でき、タイヤのトレッドとして特に好適に使用することができる。上記氷上でのスリップを抑えることが必要な構造物としては、例えば、更生タイヤの貼り替え用のトレッド、中実タイヤ、氷雪路走行に用いるゴム製タイヤチェーンの接地部分、雪上車のクローラー、靴底等が挙げられる。
【0058】
本発明のタイヤの一例を、図面を用いて説明すると以下の通りである。図1に示すように、本発明のタイヤ4は、一対のビード部1と、該一対のビード部1にトロイド状をなして連なるカーカス2と、該カーカス2のクラウン部をたが締めするベルト3と、キャップ部6とベース部7の二層から成るトレッド5とを順次配置したラジアル構造を有する。なお、トレッド5以外の内部構造は、一般のラジアルタイヤの構造と変わりないので説明は省略する。
【0059】
トレッド5の表面には、図3に示すように、複数本の周方向溝8及びこの周方向溝8と交差する複数本の横溝9とによって複数のブロック10が形成されている。また、ブロック10には、氷上でのブレーキ性能及びトラクション性能を向上させるために、タイヤの幅方向(B方向)に沿って延びるサイプ11が形成されている。トレッド5のキャップ部6は、図4に示すように発泡ゴムである。ただし、ここでは、上記熱特性を持つ微粒子含有有機繊維(短繊維)がタイヤの周方向に配向するように成形することにより、キャップトレッド6A中に保護層14に囲まれた長尺状気泡12を無数に含んでいる。また、保護層14には微粒子20も含まれている。
【0060】
タイヤ4は、その製造方法については特に制限はないが、例えば、所定のモールドで所定温度、所定圧力の下で加硫成形する。その結果、上記ゴム組成物(未加硫のトレッド)が加硫されてなる本発明の加硫ゴム(トレッド)で形成されたトレッド5を有するタイヤ4が得られる。
なお、このとき、未加硫のキャップ部6がモールド内で加熱されると、上記微粒子含有有機繊維は溶融(又は軟化)し、その粘度(溶融粘度)が該キャップ部6のゴムマトリックス粘度(流動粘度)よりも低下することにより、配合された発泡剤の発泡反応により生じたガスは、溶融して相対的に粘度が低下した該微粒子含有有機繊維の内部にも滞留する。その結果、図4に示すように、冷却後のキャップ部6Aには、実質的にタイヤの周方向に配向した長尺状気泡が多数存在する。
【0061】
このタイヤ4においては、本発明の微粒子含有有機繊維を配合したゴム組成物でキャップ部6を形成したので、キャップ部6Aが、図4に示すように長尺状気泡12及び球状気泡18を有し、タイヤ走行によるトレッド表面の摩耗によりキャップ部6Aの表面には、長尺状気泡12による凹部13及び球状気泡18による凹部19が露出するが、本発明の加硫ゴムにより得られるタイヤ4においてはキャップトレッド6A全体に長尺状気泡が散存するため、上記微粒子含有有機繊維を有する表面層がさらなる摩耗により消失しても、新たに生じた凹部13及び凹部19により引き続き高い上記氷上性能を維持することができる。しかも、上記微粒子含有有機繊維の保護層14及び微粒子20はその表面層にあっては耐摩耗性を発揮するだけでなく、エッヂ効果及びスパイク効果を十分に発揮するので、更に上記氷上性能が向上する。
上記実施形態においては二層構造を持つトレッドを例にして説明したが、トレッドの構造は特に制限はなく一層構造でも良い。更にタイヤ半径方向に分割された多層構造、タイヤ周方向或いはトレッド幅方向に分割された構造でも良く、トレッドの表面層の少なくとも一部が本発明のゴム組成物により構成されていることが好ましい。
【0062】
本発明に係るタイヤは、いわゆる乗用車用のみならず、トラック・バス用等の各種の乗物に好適に適用できる。タイヤが空気入りタイヤである場合、内部に充填する気体としては空気のほかに窒素等の不活性ガスを用いることができる。
【0063】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1乃至11及び比較例1乃至3)表1に示す組成のゴム組成物を調製した。
【0064】
【表1】
Figure 0004605976
また、実施例1乃至11において上記ゴム組成物のゴムマトリックスに配合した各微粒子含有PE(ポリエチレン)繊維は、下記表2に示す種類の微粒子を含む。上記微粒子含有有機繊維の樹脂はポリエチレン(HDPE、質量平均分子量(Mw)1.8×105 、Dupont社製DSC、昇温速度10℃/分、サンプル質量約5mgの条件にて測定した融点ピーク温度(融点)=135℃)である。上記微粒子含有有機繊維は表2に示す所定の繊度(デシテックス)で溶融紡糸法により紡糸して形成される。尚、各実施例及び比較例におけるPE繊維長は、0.1乃至10mmの範囲の短繊維長のものを用いた。
【0065】
【表2】
Figure 0004605976
【0066】
また表1及び表2に示す各ゴム組成物の加硫時における加硫温度は、ゴム組成物中に熱電対を埋め込んで測定しながら行った。加硫最高温度に達するまでに、上記樹脂の融点を超え、上記ゴム組成物の加硫時において、上記樹脂粘度はゴムマトリックス粘度より低くなった。
なお、上記繊維樹脂の上記加硫最高温度における粘度(溶融粘度)は、コーンレオメーターを用いて測定(ゴムのトルクがMaxをむかえたら終了とし、トルクをゴム粘度として、トルクの変化と発泡圧力の変化を測定)したところ、6であった。一方、上記ゴム組成物の上記加硫最高温度における粘度(流動粘度)は、モンサント社製コーンレオメーター型式1−C型を使用し、温度を変化させながら100サイクル/分の一定振幅入力を与えて経時的にトルクを測定し、その際の最小トルク値を粘度としたところ(ドーム圧力0.59MPa、ホールディング圧力0.78MPa、クロージング圧力0.78MPa、振り角±5°)、11であった。
【0067】
各実施例で得られたゴム組成物でタイヤのトレッドを形成し、通常のタイヤ製造条件に従って各試験用のタイヤを製造した。
このタイヤは、乗用車用ラジアルタイヤであり、そのタイヤサイズは185/70R13であり、その構造は図1に示す通りである。即ち、一対のビード部1と、該一対のビード部1にトロイド状をなして連なるカーカス2と、該カーカス2のクラウン部をたが締めするベルト3と、トレッド5とを順次配置したラジアル構造を有する。
【0068】
このタイヤにおいて、カーカス2は、タイヤの周方向に対し90°の角度で配置され、コードの打ち込み数は、50本/5cmである。ベルト3は、1×5×0.23構造のスチールベルトコードにより構成されており、打ち込み角度は、タイヤの周方向に対し25°であり、打ち込み数は40本/5cmである。タイヤ4のトレッド5には、図3に示す通り、タイヤ幅方向に4個のブロック10が配列されている。ブロック10のサイズは、タイヤの周方向の寸法が35mmであり、タイヤの幅方向の寸法が30mmである。また、ブロック10に形成されているサイプ11は、幅が0.4mmであり、タイヤ周方向の間隔が約7mmになっている。
【0069】
得られた各タイヤについて以下の発泡率(%)、長尺状気泡含有率(%)、長尺状気泡の平均径(μm)、及び氷上性能を評価し、その結果を表2に示した。
【0070】
<発泡率>
上記発泡率Vsは、加硫ゴム或いはトレッドにおける全発泡率を意味し、次式により算出できる。
Vs=(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)
ここで、ρ1 は、加硫ゴム(発泡ゴム)の密度(g/cm3 )を表す。ρ0 は、加硫ゴム(発泡ゴム)における固相部の密度(g/cm3 )を表す。なお、加硫後のゴム(発泡ゴム)の密度及び加硫後のゴム(発泡ゴム)における固相部の密度は、例えば、エタノール中の質量と空気中の質量を測定し、これから算出した。
【0071】
<長尺状気泡含有率>
タイヤのトレッドからセンター部ブロック片を切りとり、上記長尺状気泡の長手方向に垂直、及び、平行に、それぞれ鋭利なカミソリで切断した面を観察面とした。この観察面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて100倍倍率で写真撮影した。なお、写真撮影場所については無作為に抽出する。
次に、上記写真中の長尺状気泡と球状気泡を分別し、それぞれの面積を測定して、ある一定エリア内で長尺状気泡の面積%を算出する。以上の測定を10回行い、面積%の平均を求め、気泡総量に対するその値を長尺状気泡の体積含有率とした。
【0072】
<長尺状気泡の平均径>
上記写真から長尺状気泡の断面積を測定し、次式、{長尺状気泡の平均径=(長尺状気泡の断面積÷π)0.5×2}、により、長手方向に垂直な断面形状が円形であると仮定した際の直径を算出した。これを10回繰り返し、その平均値を求め、該平均値を長尺状気泡の平均径とした。
【0073】
<氷上性能>
タイヤを国産1600CCクラスの乗用車に装着し、該乗用車を、一般アスファルト路上に200km走行させた後、氷上平坦路を走行させ、時速20km/hの時点でブレーキを踏んでタイヤをロックさせ、停止するまでの距離を測定した。結果は、距離の逆数を比較例1のタイヤを100として指数表示した。なお、数値が大きいほど氷上性能が良いことを示す。
【0074】
表2の結果から、以下のことが明らかである。即ち、実施例1乃至11においての加硫後のトレッドについては、長尺状気泡が十分に形成され、また、長尺状気泡径も大きいものが形成されているので、水膜排除性能が十分に期待され、エッヂ効果及びスパイク効果等の向上により、氷上性能が明らかにアップすることが判る。これに対して比較例1にあっては十分な氷上性能が得られていない。
【0075】
実施例1乃至11において上記ゴム組成物のゴムマトリックスに配合した各微粒子含有PE(ポリエチレン)繊維は、表2に示す種類の微粒子を含むものである。微粒子含有有機繊維の樹脂はポリエチレンである。微粒子は表2に示すように所定の微粒子種、微粒子形状、微粒子の粒度分布におけるピーク値の所定の径、及びピーク値の頻度数のものを所定量含有させ、所定の繊度で溶融紡糸法により紡糸して形成する。尚、各実施例におけるPE繊維長は、0.1乃至10mmの範囲の短繊維長のものを用いた。上記微粒子形状、及び微粒子の粒度分布は以下の方法によって測定評価した。加硫ゴムから実施例1と同様に試験用の乗用車ラジアルタイヤを製造した。そして、各タイヤにおいて上記した氷上性能評価を行い、その結果を表2に示した。
【0076】
尚、上記微粒子における微粒子形状及び粒度分布の測定方法は以下の通りである。
<微粒子形状>
電子顕微鏡で、所定のエリアの粒子を少なくとも10個、観察して、粒子の長軸Lと短軸Dとの比率をあらわすアスペクト比を決定し、表面に角部が存在し、L/D≧1.1のものを角状と定義し、表面に角部の存在が全く見られないものを球状と定義した。そして、観察時に角状が存在する微粒子の集合を角形状であるとし、観察時に全て球状になっている微粒子の集合を球形状とした。
【0077】
<粒度分布>
レーザビームの散乱光測定装置(マイクロトラック粒度分析機Model7995-30PC SPA 日機装株式会社)を用いて、粒子の当たる散乱光を測定することによって粒度分布を測定した。尚、測定時間は30秒とし、水50乃至100mlに界面活性剤を加えて溶液に微粒子(所定量)を超音波で分散させたものを試料に用いた。
各粒子径における体積に基づく質量を測定して質量の粒度分布曲線を求めた。次に、粒度分布曲線を評価して、最大値を微粒子の粒度分布ピーク値とした。また、粒度分布曲線において、2μm刻みの幅で区画し、区画ごとに存在する微粒子量を測定し、各幅における微粒子の質量を総質量のパーセント比率で表して区画毎の頻度数(質量%)とした。そして、上記ピーク値を含む刻み幅の区画の頻度数を、粒度分布におけるピーク値の頻度数(質量%)ととした。
【0078】
上記表2から以下のことが判断評価された。先ず、実施例1、実施例7及び実施例10を比較することにより、粒度分布におけるピーク値の微粒子径が大きい方が好ましく、特に粒径が5μmより20μmの方が、更には30μmの方がタイヤの氷上性能がアップすることが見られた。また、実施例1、実施例2及び実施例3を比較することにより、粒度分布におけるピーク値の頻度数は、15質量%より20質量%の方が、更には25質量%の方がタイヤの氷上性能がアップすることが見られた。更に、実施例2と、比較例2及び3を比較することにより、微粒子の形状が角形状の方が球形状のものよりタイヤの氷上性能をアップさせることが見られた。
【0079】
【発明の効果】
本発明によると、上記従来における諸問題を解決することができる。また、本発明によると、氷雪路面上に生じた水膜の除去能力に優れ、氷雪路面との間の摩擦係数はエッヂ効果及びスパイク効果により大きくなり、氷上性能に優れたタイヤを提供することができる。また、本発明によると、氷雪路面上でのスリップを抑えることが必要な構造物、例えば、タイヤのトレッド等に好適で、優れた氷上性能を有する加硫ゴムを提供することができる。更に、本発明によると、加硫ゴムの原材料として好適に使用できるゴム組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るタイヤの断面概略説明図である。
【図2】図2は微粒子微粒子含有有機繊維を一定の方向に配向させる原理を説明する説明図である。
【図3】図3は本発明に係るタイヤの周面の一部を示す概略説明図である。
【図4】図4(a)及び(b)は本発明に係るタイヤのトレッド部のタイヤ周方向に沿う断面概略図及びタイヤ幅方向に沿う断面概略図である。
【符号の説明】
1 一対のビード部
2 カーカス
3 ベルト
4 タイヤ
5 トレッド
6 キャップ部
6A 加硫ゴム
8 周方向溝
10 ブロック
11 サイプ
12 長尺状気泡
13 凹部
14 保護層
15 微粒子含有有機繊維
16 ゴム組成物
17 口金
18 球状気泡
19 球状気泡の凹部
20 微粒子
A タイヤ周方向
B タイヤ幅方向
P 押出方向

Claims (12)

  1. 天然ゴム及びジェン系合成ゴムから選ばれた少なくとも1種からなるゴムのマトリクスと、該ゴムマトリクス中のモース硬度が5以上の微粒子を含有する、溶融可能な樹脂からなる微粒子含有有機繊維と、発泡剤とからなり、上記微粒子含有有機繊維は加硫時の加硫最高温度に達するまでの間に上記ゴムマトリックスの粘度より低くなる粘度特性を有する樹脂であり、上記微粒子含有有機繊維の繊維長が0.1乃至10mmの範囲の短繊維であり、上記微粒子アスペクト比が1.1以上で、且つ電子顕微鏡測定におけるその表面の全てが球面或いは滑らかなカーブ面でない角部が存在する無機微粒子であって、また上記樹脂100質量部に対して5乃至100質量部の範囲で含有されるものであること、及びタイヤトレッドに用いることを特徴とするゴム組成物。
  2. 上記微粒子は、レーザビームの散乱光測定装置を用いた該微粒子径が0.1乃至100μmであることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
  3. 上記微粒子は、レーザビームの散乱光測定装置を用いた粒度分布のピーク値での頻度数が20質量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 上記微粒子の硬度が7以上である請求項1乃至3のいずれかの項に記載のゴム組成物。
  5. 上記微粒子がアルミナである請求項4記載のゴム組成物。
  6. 測定された上記粘度は、コーンレオメーターを用いて温度を変化させながら100サイクル/分の一定振幅入力を与えて経時的にトルクを測定し、その際の最小トルク値粘度である請求項1乃至5のいずれかの項に記載のゴム組成物。
  7. 上記樹脂はポリエチレン及びポリプロピレンから選ばれた少なくとも1種からなる結晶性高分子であり、且つ昇温速度10℃/分の条件にて測定した融点ピーク温度を融点とする融点が190℃以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載のゴム組成物。
  8. 上記微粒子含有有機繊維はゴム成分100質量部に対して0.5乃至30質量部の範囲で配合されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかの項に記載のゴム組成物。
  9. 上記請求項1乃至のいずれかの項に記載のゴム組成物を加硫して得られ、また上記ゴムマトリックスとの界面に該微粒子含有有機繊維から形成された上記樹脂層を有して、所定方向に長尺な長尺状気泡が該マトリックス中に形成されている加硫ゴム。
  10. 加硫ゴムの全発泡率Vs=(ρ/ρ−1)×100(%)が3乃至40%であることを特徴とする請求項の加硫ゴム(但し、ρは、加硫ゴムの密度(g/cm)を表し、ρは、加硫ゴムにおける固相部の密度(g/cm)を表す。)。
  11. 1対のビード部と、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト及びトレッドを有してなり、少なくとも上記トレッドが上記請求項9又は10に記載の加硫ゴムを含んでなることを特徴とするタイヤ。
  12. 上記長尺状気泡がタイヤの周方向に配向された請求項11に記載のタイヤ。
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