JP3825147B2 - 発泡剤含有繊維及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡剤含有繊維及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ゴム組成物に特に好適に使用でき、その場合に該ゴム組成物が加硫されてなる加硫ゴム中に、ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成し得る発泡剤含有繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スパイクタイヤが規制されて以来、氷雪路面上でのタイヤの制動・駆動性能(氷上性能)を向上させるため、特にタイヤのトレッドについての研究が盛んに行われてきている。
前記氷雪路面においては、該氷雪路面と前記タイヤとの摩擦熱等により水膜が発生し易く、該水膜が、タイヤと氷雪路面との間の摩擦係数を低下させる原因になっている。このため、前記タイヤのトレッドの水膜除去能やエッヂ効果が、前記氷上性能に大きく影響する。したがって、タイヤにおける前記氷上性能を向上させるためには、前記トレッドの水膜除去能やエッヂ効果を改良することが必要である。
【0003】
そこで、前記タイヤの表面にミクロな排水溝(深さ、幅共に100μm程度)を多数設け、該ミクロな排水溝により前記水膜を排除し、該タイヤの前記氷雪路面上での摩擦係数を大きくさせることが提案されている。しかし、この場合、該タイヤの使用初期における前記氷上性能を向上させることはできるものの、該タイヤの摩耗に伴い、徐々に前記氷上性能が低下してしまうという問題がある。
また、タイヤが摩耗しても前記氷上性能が低下しないようにするため、前記トレッドに発泡ゴムを用いることが提案されている。しかし、単なる発泡ゴムにおける気泡は、球状であり異方性を持たず、前記ミクロな排水溝として機能し得ないため、この場合、更に高くなってきている市場の要求レベルを満たす程度にまで前記氷上性能を向上させることが困難になってきている。
【0004】
一方、特開平4−38207号公報には、短繊維入発泡ゴムを前記トレッドに用いることにより、該トレッドの表面に前記ミクロな排水溝を形成する手法が記載されている。
しかしながら、この場合、走行により該トレッドが摩耗しても、摩耗面と略平行でない短繊維は、該トレッドから容易に離脱せず、当初の狙いのような前記ミクロな排水溝が効率的に形成できず、前記氷雪路面上での摩擦係数の向上が十分でない。また、前記短繊維の離脱は走行条件等に大きく左右され、確実に前記氷上性能を向上させることができないという問題がある。
【0005】
他方、特開平4−110212号公報等には、前記トレッドに中空繊維を分散させることにより、前記氷雪路面と前記トレッドとの間に存在する前記水膜を該中空繊維の中空部分で排除し得るタイヤが開示されている。
しかしながら、このタイヤの場合、該中空繊維のゴム中への混練時や成形時における圧力、ゴム流れ、温度等によって該中空繊維が潰れてしまい、実際には該中空繊維は中空形状を保つことができず、前記ミクロな排水溝が効率的に形成できず、依然として前記氷上性能が十分でないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ゴム組成物に特に好適に使用でき、その場合に該ゴム組成物が加硫されてなる加硫ゴム中に、ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成し得る発泡剤含有繊維及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 樹脂と発泡剤とを含有してなり、ゴム組成物に用いられ、該ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に樹脂が溶融する発泡剤含有繊維である。
<2> 樹脂100重量部に対して発泡剤を10〜150重量部含有する前記<1>に記載の発泡剤含有繊維である。
<3> 樹脂が結晶性高分子を含んでなり、その融点が高くとも190℃である前記<1>又は<2>に記載の発泡剤含有繊維である。
<4> 結晶性高分子がポリエチレンである前記<3>に記載の発泡剤含有繊維である。
<5> 発泡剤が粒子状である前記<1>から<4>のいずれかに記載の発泡剤含有繊維である。
<6> 平均径が10〜100μmである前記<1>から<5>のいずれかに記載の発泡剤含有繊維である。
<7> 樹脂の融点が、ゴム組成物の加硫最高温度よりも10℃以上低い前記<1>から<6>のいずれかに記載の発泡剤含有繊維である。
<8> 発泡助剤がゴム組成物中に添加されている前記<1>から<7>のいずれかに記載の発泡剤含有繊維である。
【0008】
<9> 40〜180℃の加熱下で有機溶媒に、樹脂100重量部を溶解し、かつ発泡剤10〜150重量部を分散させた紡糸原液を紡糸ノズルから押出してなる糸状体を急冷し、脱溶媒することを特徴とする発泡剤含有繊維の製造方法である。
10> 40〜180℃の加熱下で、脱溶媒の前後いずれかに糸状体を延伸する前記<>に記載の発泡剤含有繊維の製造方法である。
11> 発泡剤が粒子状である前記<>又は<10>に記載の発泡剤含有繊維の製造方法である。
12> 樹脂がポリエチレンであり、加熱の温度が100〜150℃である前記<>から<11>のいずれかに記載の発泡剤含有繊維の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
(発泡剤含有繊維)
本発明の発泡剤含有繊維は、樹脂と発泡剤とを少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。この本発明の発泡剤含有繊維はゴム組成物に用いられ、発泡剤含有繊維に含まれる樹脂は、ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に溶融するものである。
【0010】
−樹脂−
前記樹脂としては、繊維状にすることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、本発明の発泡剤含有繊維を含むゴム組成物において、発泡剤含有繊維を短く切断しゴム組成物に配合して用いる場合には、前記樹脂としては、該ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に溶融(軟化を含む)する熱特性を有していることが特に好ましい。換言すれば、前記ゴム組成物の加硫時に該ゴム組成物の温度が加硫最高温度に達するまでの間に前記樹脂の粘度が該ゴム組成物における前記樹脂以外の成分からなるゴムマトリックスの粘度よりも低くなる熱特性を有していることが特に好ましい。例えば、その融点が後述の加硫最高温度よりも低い結晶性高分子からなる樹脂などが特に好適に挙げられる。
なお、本発明の発泡剤含有繊維においては、例えば、発泡剤含有繊維を短く切断しゴム組成物に配合して用いる場合には、前記樹脂としては、該ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に溶融(軟化を含む)する熱特性を有していることが必要である。
このような熱特性を前記樹脂が有していると、発泡剤含有繊維をゴム組成物に用いた場合、該ゴム組成物を加硫して得た加硫ゴム中に、ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成することができる点で有利である。
【0011】
前記加硫最高温度とは、ゴム組成物の加硫時における該ゴム組成物が達する最高温度を意味する。例えば、モールド加硫の場合には、該ゴム組成物がモールド内に入ってからモールドを出て冷却されるまでに該ゴム組成物が達する最高温度を意味する。前記加硫最高温度は、例えば、ゴム組成物中に熱電対を埋め込むこと等により測定することができる。
なお、前記ゴムマトリックスの粘度は、流動粘度を意味し、例えば、コーンレオメーター、キャピラリーレオメーター等を用いて測定することができる。また、前記樹脂の粘度は、溶融粘度を意味し、例えば、コーンレオメーター、キャピラリーレオメーター等を用いて測定することができる。
【0012】
上記結晶性高分子からなる樹脂を例に説明すると、該樹脂の融点と、ゴム組成物の前記加硫最高温度との差が大きくなる程、該ゴム組成物の加硫中に速やかに該樹脂が溶融するため、該樹脂の粘度が前記ゴムマトリックスの粘度よりも低くなる時期が早くなる。このため、該樹脂が溶融すると、該樹脂に内含される前記発泡剤から発生したガスは、前記ゴムマトリックスよりも低粘度である該樹脂の内部に留まる。その結果、前記ゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおいては、該樹脂により被覆されたカプセル状の長尺状気泡が潰れのない状態で効率良く形成される。具体的には、図1に示す通り、前記ゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴム1においては、発泡剤含有繊維が存在していた場所に気泡3(長尺状気泡)が存在する。該気泡3は、その周囲(気泡の壁面)が前記発泡剤含有繊維における樹脂による被覆層4で覆われている。また、該気泡3は、加硫ゴム1内において独立して存在している。なお、該被覆層4の樹脂の素材をポリエチレン、ポリプロピレン等とした場合においては、加硫したゴムマトリックス5と該被覆層4の樹脂とは強固に接着している。該加硫ゴム1においては、このカプセル状の気泡3が、前記ミクロな排水溝として機能し得る。
【0013】
一方、前記樹脂の融点が、前記ゴム組成物の前記加硫最高温度に近くなり過ぎると、加硫初期に速やかに該樹脂が溶融せず、加硫終期に該樹脂が溶融する。加硫終期では、該樹脂に内含される前記発泡剤から発生したガスの一部が加硫したゴムマトリックス中に取り込まれてしまい、溶融した該樹脂の内部には留まらず、その結果、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡が効率良く形成されないことがある。
他方、前記樹脂の融点が低くなり過ぎると、例えば、発泡剤含有繊維をゴム組成物中に配合し混練りする際、該発泡剤含有繊維同士の融着が発生し、該発泡剤含有繊維の分散不良が生ずる、あるいは、強度低下が大きくなりすぎると、該発泡剤含有繊維が破断し、細かく分断してしまう、等の不具合が想定される。
したがって、前記樹脂の融点は、加硫前後でゴムマトリックスの粘度と該樹脂の粘度とが逆転するような範囲内で選択されるのが好ましい。
【0014】
前記樹脂の融点としては、特に制限はないものの、例えば、発泡剤含有繊維をゴム組成物に配合して用いる場合には以上の点を考慮して選択するのが好ましく、一般的には、前記ゴム組成物の前記加硫最高温度よりも、10℃以上低いのが好ましく、20℃以上低いのがより好ましい。例えば、ゴム組成物の加硫最高温度が190℃に設定されている場合には、前記樹脂の融点としては、通常190℃以下の範囲で選択され、180℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。
【0015】
なお、前記樹脂の融点は、それ自体公知の融点測定装置等を用いて測定することができ、例えば、DSC測定装置を用いて測定した融解ピーク温度を前記融点とすることができる。
【0016】
前記樹脂は、結晶性高分子から形成されていてもよいし、非結晶性高分子から形成されていてもよいし、結晶性高分子と非結晶性高分子とから形成されていてもよいが、本発明においては、相転移があるために粘度変化がある温度で急激に起こり、粘度制御が容易な点で結晶性高分子を含む有機素材から形成されているのが好ましく、結晶性高分子のみから形成されるのがより好ましい。
前記好ましい場合乃至より好ましい場合、例えば発泡剤含有繊維をゴム組成物に用いると、該ゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおいて、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成することができる点で有利である。
【0017】
前記結晶性高分子の具体例としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、シンジオタクティック−1,2−ポリブタジエン(SPB)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の単一組成重合物や、共重合、ブレンド等により融点を適当な範囲に制御したものも使用でき、更にこれらの樹脂に添加剤を加えたものも使用できる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの結晶性高分子の中でも、ポリオレフィン、ポリオレフィン共重合体が好ましく、汎用で入手し易い点でポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)がより好ましく、融点が低く、取扱いが容易な点でポリエチレン(PE)が特に好ましい。
【0018】
前記非結晶性高分子としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン(PS)、ポリアクリロニトリル、これらの共重合体、これらのブレンド物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0019】
前記樹脂における前記有機素材の分子量としては、該有機素材の化学組成、分子鎖の分岐の状態等によって異なり一概に規定することはできないが、前記熱特性を害しない範囲であるのが好ましく、一般に、該樹脂は、同じ有機素材で形成されていてもその分子量が高い程、ある一定の温度における粘度(溶融粘度)は高くなる。本発明においては、前記樹脂における前記有機素材の分子量は、例えば発泡剤含有繊維をゴム組成物に配合して用いる場合には、該ゴム組成物の前記加硫最高温度における前記ゴムマトリックスの粘度(流動粘度)よりも該樹脂の粘度(溶融粘度)が高くならないような範囲で選択するのが好ましい。
【0020】
−発泡剤−
前記発泡剤としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラアミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、窒素を発生するニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルセミカルバジド、P,P’−オキシービス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)等が挙げられる。これらの発泡剤の中でも、製造加工性を考慮すると、ジニトロソペンタメチレンテトラアミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましく、特にアゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0021】
前記発泡剤の形態としては、特に制限はなく目的に応じて、粒子状、液状等の中から適宜選択することができるが、発泡剤含有繊維中での該発泡剤の偏在を防止し、発泡ムラを防止し、また、長手方向に垂直な断面形状がほぼ円形であるカプセル状の長尺状気泡を潰れのない状態で効率良く形成する観点からは、径の細かい粒子状であるのが好ましい。
粒子状の発泡剤の平均粒径としては、例えば、0.1〜20μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。
なお、前記発泡剤の形態は、例えば顕微鏡等を用いて観察することができる。また、前記粒子状の発泡剤の平均粒径は、例えば、コールターカウンター等を用いて測定することがでる。
【0022】
前記発泡剤の前記発泡剤含有繊維における含有量としては、前記樹脂100重量部に対して、10〜150重量部が好ましく、20〜140重量部がより好ましく、30〜130重量部が特に好ましい。
また、前記含有量としては、前記数値範囲のいずれかの下限値若しくは上限値又は後述の実施例において採用した該含有量のいずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの下限値若しくは上限値又は後述の実施例において採用した該含有量のいずれかの値を上限とする範囲も好ましい。
【0023】
前記発泡剤の含有量が10重量部未満であると、発泡剤含有繊維に含まれる該発泡剤から発生したガス同士が連結せず、該発泡剤含有繊維内に、長手方向に垂直な断面形状がほぼ円形で潰れのない中空部を形成できず、即ちカプセル状の長尺状気泡を形成できず、気泡が繊維内で分散した状態になってしまうことがある。一方、前記発泡剤の含有量が150重量部を越えると、樹脂に対して異物である発泡剤の量が多くなり過ぎ、発泡剤含有繊維の製造時に糸切れが多く発生し、発泡剤含有繊維の製造の点で好ましくない。
【0024】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、本発明の目的を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば市販品を好適に使用することができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、前記その他の成分の発泡剤含有繊維における含有量としては、特に制限はなく、本発明の目的を害しない範囲内において適宜選択することができる。
【0025】
本発明においては、前記その他の成分として発泡助剤を、前記発泡剤と併用してもよいが、この場合、発泡剤含有繊維の製造工程中で発泡が生じない範囲内に限られる。前記発泡助剤を前記発泡剤と併用すると、発泡剤含有繊維中に内含される総ての発泡剤を効率良く発泡させることができ、発泡ムラ等を招くことがない点では有利であるが、発泡開始温度が下がるため、より正確な温度コントロールが必要になる。したがって、例えば、発泡剤含有繊維をゴム組成物に配合して用いる場合には、前記発泡助剤は該ゴム組成物中に添加しておくのが好ましい。
前記発泡助剤としては、例えば、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛や亜鉛華等、通常、発泡製品の製造に用いる発泡助剤等が挙げられる。これらの中でも、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛等が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0026】
前記発泡剤含有繊維の平均径(D)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、該発泡剤含有繊維をゴム組成物に用いた場合において、該ゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム中に、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を効率良く形成するためには、10〜100μmが好ましく、15〜90μmがより好ましく、20〜80μmが特に好ましい。
また、本発明においては、前記平均径(D)として、前記数値範囲のいずれかの上限値若しくは下限値又は後述の実施例で採用した前記平均径(D)のいずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの上限値若しくは下限値又は後述の実施例で採用した前記平均径(D)のいずれかの値を上限とする数値範囲も好ましい。
【0027】
前記平均径(D)が10μm未満であると、前記発泡剤の平均粒径に対して該平均径が小さくなり過ぎて、発泡剤含有繊維の製造時に糸切れが多く発生する点で好ましくない。一方、前記平均径(D)が100μmを越えると、発泡剤含有繊維の平均径(直径)が大きくなり過ぎ、含まれる前記発泡剤の一部が発泡を生じなかったり、発泡剤から生じたガス同士が発泡剤含有繊維内で連結せず、中空部に潰れのないカプセル状の長尺状気泡を形成できず、気泡が分割されてしまうことがある点で好ましくない。
なお、前記平均径(D)は、例えば光学顕微鏡を用いて測定できる。
【0028】
(発泡剤含有繊維の製造方法)
本発明の発泡剤含有繊維の製造方法においては、所定の加熱温度の下、有機溶媒に前記樹脂を溶解し、かつ前記発泡剤を分散させた紡糸原液を紡糸ノズルから押し出してなる糸状体を急冷し、脱溶媒等を行う。
【0029】
前記加熱温度(即ち、発泡剤含有繊維の製造工程における温度)としては、40〜180℃であることが好ましく、40〜150℃がより好ましく、40〜130℃が特に好ましい。
また、本発明において、前記加熱温度としては、前記数値範囲のいずれかの上限値若しくは下限値又は後述の実施例で採用した該温度のいずれかの値を下限とし、前記数値範囲のいずれかの上限値若しくは下限値又は後述の実施例で採用した該温度のいずれかの値を上限とする数値範囲も好ましい。
前記加熱温度が、40℃未満であると、前記樹脂の種類にもよるが該樹脂の溶解あるいは前記発泡剤の分散を十分に行うことができない可能性があり、180℃を越えると、発泡剤種によるが、発泡剤含有繊維の製造中に発泡反応が起こり、ガスを取り逃がしてしまったり、あるいは、発泡剤含有繊維の製造安定性を損なうことがある。
なお、前記発泡剤含有繊維中の樹脂がポリエチレンである場合、前記加熱温度としては100〜150℃が好ましい。
【0030】
前記有機溶媒としては、前記樹脂の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、デカリン、アセトン、ベンゼンなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0031】
前記樹脂は上述した通りであるが、融点が一般のゴム加硫温度以下である点でポリエチレンが特に好ましい。前記発泡剤も上述した通りであるが、製造加工性の点でADCAが特に好ましい。
前記紡糸原液は、前記樹脂を前記有機溶媒に溶解し、かつ前記発泡剤を分散させることにより得ることができる。前記溶解及び前記分散は、公知の機器、装置、例えば攪拌装置等を用いて行うことができる。
前記分散を行う時間、具体的には攪拌等を行う時間としては、前記紡糸原液における各成分の種類や量、攪拌速度、フィン形状、攪拌装置の内壁材質等に応じて異なり一概に規定することはできないが、前記発泡剤を前記紡糸原液中に均一に分散させる観点からは5〜60分間程度が好ましい。
【0032】
前記紡糸原液における前記発泡剤の含有量としては、前述したように、前記樹脂100重量部に対し、10〜150重量部であることが必要であり、20〜140重量部がより好ましく、30〜130重量部が特に好ましい。
【0033】
本発明においては、前記紡糸原液を用い、これを紡糸することにより、発泡剤含有繊維を製造することができる。なお、得られる糸状体中において前記発泡剤を偏在させず、均一に分散させる観点からは、前記紡糸原液を紡糸する際に、該紡糸原液中に含まれる発泡剤の分散状態を良好にしておくのが好ましい。
【0034】
前記紡糸の方法としては、溶液紡糸法又はゲル紡糸法が好ましい。これらの紡糸法においては、前記紡糸原液は紡糸ノズルから水等の液体中に(湿式)、あるいは空気中に(乾式)等に押し出され、糸状体の形態に紡糸(成形)される。なお、紡糸された糸状体は、例えば、巻き取り機等を用いて巻き取ることができる。
【0035】
前記紡糸の際に用いる紡糸装置としては特に制限はなく、公知の紡糸装置やスクリュー型押出装置等の押出装置の中から適宜選択することができる。前記スクリュー型押出装置を用いると、前記紡糸原液中に含まれる前記発泡剤の分散状態を良好にすることができる点で有利である。
なお、前記紡糸の際の押出温度は、特に重要であり、紡糸性が良好で、かつ発泡反応が生じない範囲内で選択される。
【0036】
前記紡糸ノズルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該紡糸ノズルの吹出口の直径としては、例えば、0.05〜1mmが好ましく、0.1〜0.8mmがより好ましい。なお、前記紡糸ノズルは、前記紡糸装置や前記押出装置における前記紡糸原液の吹出口に装着される。
【0037】
こうして得られた糸状体は、急冷されて固化される。この急冷速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、水中で急冷する場合には、前記糸状体は瞬間的に冷却される。
前記冷却中又は冷却後に前記糸状体は脱溶媒される。前記脱溶媒の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、メタノール浴を用いる方法、熱風筒を用いる方法などが好適に挙げられる。
【0038】
本発明においては、前記脱溶媒の前後いずれかに前記糸状体を延伸するのが好ましいが、前記脱溶媒の前に前記糸状体を延伸するのが、該糸状体の延伸倍率を上げられる点で好ましい。
前記延伸の際の温度としては、40〜180℃の加熱下であるのが好ましく、40〜150℃の加熱下であるのがより好ましい。
前記温度が40℃未満であると、延伸倍率を上げられず、180℃を越えると、発泡反応が生ずることがある。
なお、前記延伸を行う装置としては、特に制限はなく、公知の延伸装置の中から適宜選択することができる。
【0039】
こうして得られた発泡剤含有繊維においては、前記発泡剤が偏在せず、分散した状態で含まれている。得られた発泡剤含有繊維は、通常、長繊維であるため、短繊維を得る場合には、適宜選択した切断具を用いて所望の長さに切断すればよい。
本発明の発泡剤含有繊維は、各種の分野で広く使用することができ、例えば、ゴム組成物の添加成分(配合材)として好適に使用することができる。
本発明の発泡剤含有繊維をゴム組成物に用いると、該ゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴムにおいて、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成することができる。このため該加硫ゴムは、前記氷上性能に優れる。
【0040】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これの実施例に何ら限定されるものではない。
【0041】
(実施例1〜11)
実施例1〜6及び8〜11では、デカリン400重量部に対して、ポリエチレン(HDPE、重量平均分子量=2.1×105 、Dupont社製DSCにより、昇温速度10℃/分、サンプル重量約5mgの条件にて測定した融点ピーク温度(融点)=132℃)100重量部を添加し、デカリンを120℃に加熱しながら攪拌し、均一な溶液とした。この溶液中に発泡剤(粒子状、平均粒径=4μm、アゾジカルボンアミド(ADCA))を表1に示す所定量添加し、更に20分間攪拌を続けた。こうして、該発泡剤が均一に分散した紡糸原液を調製した。
この紡糸原液を、120℃に加熱温度を設定したスクリュー型押出機に装着した直径0.3mmの紡糸ノズルから押し出して糸状体としたものを、水浴中(湿式)で急冷固化した後、メタノール浴中で脱溶媒を行い、巻き取り機にて巻き取り、発泡剤含有繊維(ポリエチレン製)を製造した。
【0042】
実施例7では、アセトン/ベンゼン混合液(重量比60/40)220重量部に対して、ポリ塩化ビニル(PVC、Dupont社製DSCにより、昇温速度10℃/分、サンプル重量約5mgの条件にて測定した融点ピーク温度(融点)=203℃)100重量部を添加し、90℃に加熱しながら攪拌し、均一な溶液とした。この溶液中に発泡剤(粒子状、平均粒径=4μm、アゾジカルボンアミド(ADCA))を表1に示す所定量(50重量部)添加し、更に20分間攪拌を続けた。こうして該発泡剤が均一に分散した紡糸原液を調製した。
この紡糸原液を、90℃に加熱温度を設定した押出機に装着した直径0.2mmの紡糸ノズルから押し出して糸状体としたものを、150℃に設定した熱風筒中を通過させることにより脱溶媒を行い、巻き取り機にて巻き取り、発泡剤含有繊維(ポリ塩化ビニル製)を製造した。
【0043】
得られた各発泡剤含有繊維について、以下のようにして平均径及び紡糸作業性について評価した。結果を、表1に示した。
【0044】
<平均径>
得られた発泡剤含有繊維について無作為に20か所選択し、光学顕微鏡を用いてその直径を測定し、その平均値を「平均径」とした。
【0045】
<紡糸操業性>
1時間以上連続して紡糸を行い、生じた糸切れ回数について、以下の基準で
評価した。なお、△以上であれば許容されるレベルである。
◎・・・糸切れ回数0〜2回/1時間
○・・・糸切れ回数3〜4回/1時間
△・・・糸切れ回数5〜6回/1時間
×・・・糸切れ回数7回以上/1時間
【0046】
以下のようにして、実施例1〜11の各発泡剤含有繊維をゴム組成物に用い、該ゴム組成物を加硫して加硫ゴムを得た(表1参照)。
まず、実施例1〜6及び実施例8〜11で得られた各発泡剤含有繊維をそれぞれ平行に並べ、これを表2に示す組成のゴムシート(厚み1mm)で挟み、1.96MPaの加圧下で、175℃で10分間加硫を行い、加硫ゴムを得た。なお、各ゴム組成物の加硫時における加硫最高温度は、該ゴム組成物中に熱電対を埋め込んで測定したところ総て175℃であった。
実施例7では、得られた発泡剤含有繊維を平行に並べ、これを表2に示す組成のゴムシート(厚み1mm)で挟み、1.96MPaの加圧下で、210℃で2分間加硫を行い、加硫ゴムを得た。なお、このゴム組成物の加硫時における加硫最高温度は、該ゴム組成物中に熱電対を埋め込んで測定したところ210℃であった。
【0047】
前記発泡剤含有繊維の融点は、前記ゴム組成物の加硫時における加硫最高温度よりも低くなっている。このため、前記ゴム組成物の加硫時において、前記ゴム組成物の温度が加硫最高温度に達するまでの間に、前記発泡剤含有繊維の粘度は、前記ゴムマトリックスの粘度よりも低くなった。
【0048】
なお、前記発泡剤含有繊維の前記加硫最高温度における粘度(溶融粘度)は、コーンレオメーターを用いて測定(ゴムのトルクがMaxをむかえたら終了とし、トルクをゴム粘度として、該トルクの変化と発泡圧力の変化を測定)したところ6であった。
前記ゴムマトリックスの前記加硫最高温度における粘度(流動粘度)は、モンサント社製コーンレオメーター型式1−C型を使用し、温度を変化させながら100サイクル/分の一定振幅入力を与えて経時的にトルクを測定し、その際の最小トルク値を粘度としたところ(ドーム圧力0.59MPa、ホールディング圧力0.78MPa、クロージング圧力0.78MPa、振り角±5°)、11であった。
【0049】
得られた各加硫ゴムにおける長尺状気泡について、以下のようにして平均径を評価し、その結果を表1に示した。
<長尺状気泡の平均径>
各加硫ゴムを、そこに含まれる発泡剤含有繊維の長手方向に垂直な方向、及び平行な方向に、それぞれ鋭利なカミソリで切断した面を観察面とした。この観察面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて100倍倍率で写真撮影した。なお、このときの気泡の状態を表1に示した。そして、前記写真から長尺状気泡の断面積を測定し、次式、長尺状気泡の平均径=(長尺状気泡の断面積÷π)0.5 ×2、により、長手方向に垂直な断面形状が円形であると仮定した際の直径を算出した。これを10回繰り返し、その平均値を求め、該平均値を長尺状気泡の平均径とした。
【0050】
【表1】
Figure 0003825147
【0051】
【表2】
Figure 0003825147
【0052】
表2において、「ブタジエンゴム」は、シス−1,4−ポリブタジエン(日本合成ゴム社製、BR01)を意味し、「カーボンブラック」は、旭カーボン社製、カーボンN220を意味し、「シランカップリング剤」は、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドを意味し、「老化防止剤」は、大内新興化学工業(株)製、ノクラック6Cを意味し、「加硫促進剤A」は、ジベンゾチアジルジスルフィドを意味し、「加硫促進剤B」は、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリル−スルフェンアミドを意味し、「発泡助剤B」は、尿素/ステアリン酸亜鉛(85:15)ブレンド物を意味する。
【0053】
表1の結果から、以下のことが明らかである。即ち、
本発明の発泡剤含有繊維を配合したゴム組成物を調製し、該発泡剤含有繊維中の樹脂の融点以上に該ゴム組成物を加熱することにより、周囲が該発泡剤含有繊維中の樹脂により被覆された気泡を形成することができた。
なお、実施例2、3、4、5、7、9及び10のように、好適な量の発泡剤を含有し、かつ好適な平均径を有する発泡剤含有繊維の場合、該発泡剤含有樹脂中の樹脂の種類によらず、きれいなカプセル状の長尺状気泡が形成された(図2参照)。
【0054】
一方、実施例1のように、発泡剤含有繊維に含まれる発泡剤の含有量が10重量部未満であると、該発泡剤から発生するガスの量が他の実施例よりも少ないため、長尺状気泡ではなく、発泡後の繊維中に散在した状態の気泡乃至は不定形の気泡が形成された(図3及び4参照)。一方、実施例6のように、発泡剤含有繊維に含まれる発泡剤の含有量が150重量部を越えると、樹脂に対して異物である発泡剤の量が多くなり過ぎ、該発泡剤含有繊維の紡糸中に糸切れが生じ、紡糸作業性に劣る。
【0055】
また、実施例7のように、発泡剤含有繊維を形成する樹脂の融点が高くても、その加硫温度を融点以上にすることにより筒状の気泡を形成することができる(図2参照)。
【0056】
更に、実施例8のように、発泡剤含有繊維の平均径が10μm未満であると、発泡剤の平均粒径に対して該平均径が小さいため、該発泡剤含有繊維の製造の際に糸切れの発生が観られた。一方、実施例11のように、発泡剤含有繊維の平均径が100μmを越えると、発泡剤含有繊維の平均径が大きいため、ゴムマトリックス中に存在する発泡助剤と接触反応しにくく、発泡反応を生じない発泡剤が存在し、その結果、長尺状気泡ではなく、発泡後の繊維中に散在した状態の気泡乃至は不定形の気泡が形成された(図3及び4参照)。
【0057】
【発明の効果】
本発明によると、前記従来における諸問題を解決することができる。また、本発明によると、特にゴム組成物に好適に使用でき、該ゴム組成物が加硫されて得られる加硫ゴム中に、前記ミクロな排水溝として機能し得る長尺状気泡を容易に形成し得る発泡剤含有繊維及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、発泡剤含有繊維を配合したゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムの一部断面概略図である。
【図2】図2は、発泡剤含有繊維を配合したゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおける、該発泡剤含有繊維の長手方向に垂直な方向の断面の一例を示す概略説明図である。
【図3】図3は、発泡剤含有繊維を配合したゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおける、該発泡剤含有繊維の長手方向に垂直な方向の断面の一例を示す概略説明図である。
【図4】図4は、発泡剤含有繊維を配合したゴム組成物を加硫して得られた加硫ゴムにおける、該発泡剤含有繊維の長手方向に垂直な方向の断面の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 加硫ゴム
2 樹脂
3 気泡
4 被覆層
5 ゴムマトリックス

Claims (12)

  1. 樹脂と発泡剤とを含有してなり、ゴム組成物に用いられ、該ゴム組成物が加硫最高温度に達するまでの間に樹脂が溶融する発泡剤含有繊維。
  2. 樹脂100重量部に対して発泡剤を10〜150重量部含有する請求項1に記載の発泡剤含有繊維。
  3. 樹脂が結晶性高分子を含んでなり、その融点が高くとも190℃である請求項1又は2に記載の発泡剤含有繊維。
  4. 結晶性高分子がポリエチレンである請求項3に記載の発泡剤含有繊維。
  5. 発泡剤が粒子状である請求項1から4のいずれかに記載の発泡剤含有繊維。
  6. 平均径が10〜100μmである請求項1から5のいずれかに記載の発泡剤含有繊維。
  7. 樹脂の融点が、ゴム組成物の加硫最高温度よりも10℃以上低い請求項1から6のいずれかに記載の発泡剤含有繊維。
  8. 発泡助剤がゴム組成物中に添加されている請求項1から7のいずれかに記載の発泡剤含有繊維。
  9. 40〜180℃の加熱下で有機溶媒に、樹脂100重量部を溶解し、かつ発泡剤10〜150重量部を分散させた紡糸原液を紡糸ノズルから押出してなる糸状体を急冷し、脱溶媒することを特徴とする発泡剤含有繊維の製造方法。
  10. 40〜180℃の加熱下で、脱溶媒の前後いずれかに糸状体を延伸する請求項9に記載の発泡剤含有繊維の製造方法。
  11. 発泡剤が粒子状である請求項9又は10に記載の発泡剤含有繊維の製造方法。
  12. 樹脂がポリエチレンであり、加熱の温度が100〜150℃である請求項9から11のいずれかに記載の発泡剤含有繊維の製造方法。
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