JP4519987B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学系を介して対象物の観察、測定、検査を行う光学装置に用いられる焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学系を介して対象物の観察、測定、検査を行う光学装置、例えば光学顕微鏡では、観察者は対象物の像を鮮明に観察するために、ステージを上下に移動させて対物レンズと対象物の間隔を調整して焦点合わせをしなければならない。この時、対物レンズの倍率が高い場合は焦点深度が浅いため、ステージを大きく移動させると合焦位置を見つけることができない。そこで観察者は、少しずつステージを移動させなければならず、合焦位置を見つけるのに時間がかかる。一方、対物レンズの倍率が低い場合は焦点深度が深いため、観察者はどのステージ位置で焦点が合っているのか判断することが困難になる場合がある。
【0003】
このような問題を解消するために、近年、これらの光学装置に焦点検出装置を組み合わせるようになってきている。焦点検出装置にはさまざまな方式のものがあるが、その1つとして、対象物に向かって光を照射し、対象物から反射した反射光を光検出器で検出し、反射光の状態によって合焦状態か非合焦状態かを判断するアクティブ方式の焦点検出装置がある。
【0004】
アクティブ方式の焦点検出装置の構成を図43に示す。4は光源、5はコリメートレンズ、7は遮光板、8は偏光ビームスプリッタ、11は1/4波長板、12はダイクロイックミラー、3は対物レンズ、Sは対象物である標本、13は結像レンズ、14は光検出器である。
【0005】
光源4は半導体レーザであって、赤外波長域のレーザ光を射出する。また、偏光状態は直線偏光である。レーザ光はコリメートレンズ5で平行光束となり、偏光ビームスプリッタ8に入射する。この時、コリメートレンズ5と偏光ビームスプリッタ8の間に配置された遮光板7によって、光束の半分が遮光される。偏光ビームスプリッタ8はP偏光の直線偏光を反射し、S偏光の直線偏光を透過する特性を備えている。そこで、射出されるレーザ光の偏光方向がP偏光方向と一致するようにあらかじめ半導体レーザを配置しておけば、偏光ビームスプリッタ8に入射したレーザ光の全てが偏光ビームスプリッタ8の反射面で反射されるので光強度(光量)の損失が生じない。
【0006】
偏光ビームスプリッタ8の反射面で反射されたレーザ光は1/4波長板11に入射する。1/4波長板11は入射した直線偏光の円偏光にして射出するように配置されており、1/4波長板11を射出したレーザ光は円偏光となってダイクロイックミラー12で反射され、対物レンズ3に入射する。対物レンズ3は入射したレーザ光を標本S上に集光する。
【0007】
標本Sで反射したレーザ光は再び対物レンズ3を通過するが、このとき入射した時と同じ光路を戻るのではなく、光軸を挟んで反対側の光路を戻っていく。そして、ダイクロイックミラー12で反射され1/4波長板11に入射する。ここで、円偏光のレーザ光は直線偏光となって射出されるが、今度は直線偏光の方向がS偏光方向となるので、偏光ビームスプリッタ8に入射したレーザ光は全て偏光ビームスプリッタ8を通過して結像レンズ13に入射する。結像レンズ13は入射したレーザ光を集光する。集光位置には光検出器4が配置され、レーザ光の光強度に応じた電気信号を発生する。光検出器14は独立した2つの受光部A、Bが近接して配置された構造を有しており、例えば2分割フォトダイオードが用いられる。
【0008】
なお、図43の構成では、対物レンズ3によって標本S上に集光されたレーザ光は形状が略円形で、非常に小さな面積を持つ集光点(以後、スポット光とする)となる。また、スポット光の数は1つである。よって、図43に示した構成を、シングルスポット投光方式と呼ぶことにする。
【0009】
シングルスポット投光方式において、合焦・非合焦状態がどのようにして判断(検出)されるかを図44(a)及び図45を用いて説明する。図44(a)は凹凸形状を有する標本の凸部表面にスポット光が照射されており、この凸部表面に対して合焦になっている状態である。すなわち、対物レンズ3によって集光されたスポット光の大きさが最も小さくなる位置(以後、対物レンズの焦点位置とする)と標本Sの凸部表面とが一致している状態である。このとき、凸部表面で反射されたスポット光は、図45(b)の上側の図に示すように光検出器14の中心に集光する。参考のために、光検出器14の右側に集光した光束(スポット光)の光強度分布を示した。
【0010】
光検出器14は2つの同じ形状の受光部A、受光部Bで構成されている。受光部Aと受光部Bの間にはわずかな空隙部(ここでは単純に実線で示している)があり、この空隙部が光軸と一致している。なお、図45(b)の下側の図は上側の図の矢印方向から見た図である。
【0011】
図45(a)からわかるように、合焦状態では標本Sからの反射光は光軸上に集光するため、光検出器14上に形成されるスポット光は光軸に対して左右対称な光強度分布となる。すなわち、スポット光の半分は受光部Aに形成され、残りの半分は受光部Bに形成されることになるから、受光部Aと受光部Bに形成されたスポット光の面積(光強度)は等しくなる。よって、合焦状態では2つの受光部A、受光部Bから発生する電気信号も等しくなる。
【0012】
次に非合焦状態であるが、これは標本Sが焦点位置よりも対物レンズ3から離れた位置にある状態と、標本Sが焦点位置よりも対物レンズ3に近い位置にある状態の2つがある。ここでは、前者の場合を後ピン状態、後者の場合を前ピン状態とする。後ピン状態の場合は図45(a)に示すように、標本から反射したレーザ光は光検出器14の手前で集光するため、光検出器14上には図45(b)と比べて大きな径の光束が形成される。しかも、2つの受光部A、Bに形成される光束は左右対称ではなく、一方の受光部、ここでは受光部Bに大きな光束が形成される。したがって、後ピン状態では、受光部Bで発生する電気信号に比べて受光部Aで発生する電気信号が小さくなる。逆に、前ピン状態では、図45(c)に示すように、受光部Aに大きな光束が形成されるので、受光部Bで発生する電気信号に比べて受光部Aで発生する電気信号が大きくなる。
【0013】
このように、対物レンズ3と標本Sの間隔によって受光部Aと受光部Bで発生する電気信号の大小関係が変化するので、その差をとった信号(以後、フォーカスエラー信号)の値によって合焦状態か非合焦状態かの判断、更には前ピン状態か後ピン状態を判断することができる。したがって、このような焦点検出装置を顕微鏡などの光学装置に組み合わせて、フォーカスエラー信号がゼロになるようにステージを上下に移動させれば、自動的に標本に合焦することができる。
【0014】
また、別のアクティブ方式の焦点検出装置としては、特開平8−254650号公報や特開平10−161195号公報に記載されたものがある。これらの公報では、図43においてコリメートレンズ5と遮光板7の間にシリンドリカルレンズやトーリックレンズを配置する構成が示されている。このような構成では図46(a)に示すように、対物レンズ3により標本S上に集光されたレーザ光の形状は細長いスリット状となる。なお、図46のような投光方式をスリット投光方式と呼ぶ。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
図43に示すシングルスポット投光方式の場合、図44(b)ような凹凸部のエッジ部(境界部)や段差のエッジ部にスポット光が照射されると、エッジ部で光が散乱されてしまう。その結果、光検出器に戻ってくる光の光強度が大幅に減少して焦点検出の精度が劣化するという問題がある。また、光検出器14上に形成されるスポット光の形状が変形してしまい、例えば、標本S位置と対物レンズ3の合焦位置が一致しているにもかかわらず、フォーカスエラー信号がゼロにならずに非合焦状態と誤って判断してしまうという問題が生じる。
【0016】
また、図44(c)に示すように、標本が複数の高さの異なる凹凸形状を有している場合、スポット光が照射されている特定の高さの部分にのみ焦点が合ってしまう。そのため、例えば最も高い面に合焦してしまうと他の凹凸部が極端にぼけてしまい、高さの異なる複数の段差を一度に観察したり、複数の段差の幅を一度に測定することができない。
【0017】
一方、スリット投光方式の場合、図46(b)に示すように、凹凸部のエッジ部や段差のエッジ部にスリット光が照射されたとしても、エッジ部分に照射される光の面積に比べて凸部や凹部の平面部分に照射される光の面積が大きい。そのため、エッジ部によって散乱される光の影響をほとんど受けることがなく、フォーカスエラー信号に誤差が生じることが少ない。また、図46(c)のように、標本が複数の高さの異なる凹凸形状を有している場合、異なる高さで反射した光が同時に光検出器14上に集光するため、特定の高さに合焦するのではなくて平均的な高さに合焦することになる。よって、さまざまな凹凸部を一度に観察することができる。
【0018】
しかしながら、スリット投光方式で用いられるシリンドリカルレンズやトーリックレンズはレンズ自体が高価である。また、組立時の位置調整が困難であるため、複雑な調整機構を必要とする。また、複数の高さの異なる凹凸形状に対しては常に平均的な高さに合焦してしまい、シングルスポット投光方式のように特定の高さに精密に合焦させることができない。
【0019】
なお、スリット投光方式としては、光束中に細長い開口を持つ絞りを設けて光束をスリット状にする方法もあるが、光束の多くが絞りで遮光されるため光強度の損失が大きいという問題がある。
【0020】
本願発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、段差などのエッジ部での散乱の影響を受けにくい焦点検出装置を提供することを目的とする。
また、複数の高さの異なる凹凸形状に対して平均的な高さに合焦できるだけでなく、特定の高さにも合焦できる焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0021】
また、光量損失が少なく、安価でしかも組立時の調整が容易に行える焦点検出装置を提供することを目的とする。
また、合焦できる確率が高い焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の焦点検出装置は、1つの光束を発生する発光部を1つだけ備えた光源と回折光学素子を有し複数の光束を射出する多光束発生部材と、前記複数の光束のそれぞれについて光束の一部を遮光する遮光部材と、入射した光束を反射あるいは透過させる面を有する光分割部材と、入射した光束を集光する集光光学系と、少なくとも2つの受光部を備える光検出器とを備え、前記多光束発生部材及び前記遮光部材は第1の光路に配置され、前記集光光学系及び前記光検出器は第2の光路に配置され、前記光分割素子は前記第1の光路の光軸と前記第2の光路の光軸が交わる位置に配置され、前記光検出器は前記集光光学系の集光位置に配置され、前記第1の光路中で前記回折光学素子を挿脱する第1の駆動機構を備えることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
第1実施例を図1に示す。図1は本発明の焦点検出装置を顕微鏡に組み合わせた時の構成を示している。ここで、図示しない顕微鏡本体にステージ1、レボルバ2が取り付けられており、レボルバ2には対物レンズ3a、3bが装着されている。ステージ1の上には標本Sが載せられている。レボルバ2は回転可能になっており、対物レンズ3aか3bのどちらかが(対物レンズ2つ以上レボルバに取り付けられている場合はいずれか1つの対物レンズが)標本S上に位置するようになっている。
【0027】
レボルバ2の回転は手動によって行って行われる場合もあるが、図1では電動式になっている。そのため、レボルバ2の近傍にはレボルバ2を回転するためのレボルバ用モータ15が配置され、更にこのレボルバ用モータ15を制御するためのレボルバ用モータ駆動部17が設けられている。また、どの対物レンズがレボルバ2のレボ穴に装着されているかを設定したり検出するため、あるいはどの対物レンズが標本S上に位置しているかを検出するためのレボ穴位置検出部19が設けられている。レボルバ用モータ駆動部17及びレボ穴位置検出部19はコントロール部23に接続され、コントロール部23によって制御されるようになっている。
【0028】
次に、焦点検出装置は、光源4、コリメートレンズ5、回折格子6、遮光板7、偏光ビームスプリッタ8、結像レンズ13、光検出器14で構成されている。なお、図43と同じ構成要素には同じ番号を付し、機能や作用についての詳細な説明は省略する。
【0029】
光源4(ここでは半導体レーザ)にはレーザ駆動部20が接続され、レーザ駆動部20はコントロール部23に接続されている。よって、光源4を発振させたり(点灯)、発振を止めたり(消灯)する制御をコントロール部23で行うことができる。
【0030】
本実施例では偏光ビームスプリッタ8とダイクロイックミラー12の間に、光源4から射出されたレーザ光を対物レンズまで導くリレー光学系を構成するレンズ9、10が配置されている。レンズ9は偏光ビームスプリッタ8から射出した平行光束を一旦集光し、レンズ10は集光した光を平行光束にして射出するように配置されている。レンズ9で集光された位置は対物レンズ3の焦点位置と共役な位置であって標本Sの中間像が形成される中間結像位置である。なお、レンズ10とダイクロイックミラー12の間には1/4波長板12が配置されている。
【0031】
光検出器14には増幅器21が接続されている。増幅器21は、光検出器14の2つの受光部A、Bでそれぞれ光電変換されて生じた電流を電圧に変換するとともに、電気信号を増幅する回路を2つ有している。増幅器21で増幅された電気信号はA/D変換器22でそれぞれデジタルデータに変換され、コントロール部23内に設けられた記憶素子にそれぞれ保存される。
【0032】
このほか、コントロール部23にはパルスカウンタ24が接続され、パルスカウンタ24にはJOGエンコーダ25が接続されている。JOGエンコーダ25は準焦用モータ16を介して、ステージ1を上下に移動させる時に用いられるものである。また、コントロール部23には操作部26が接続されている。操作部26には、レボルバ2を回転させて対物レンズの交換を行うための対物レンズ交換スイッチや、オートフォーカスの実行や解除を指示するAF制御スイッチ、実行前に各種条件を設定するためのスイッチ類や入力部が配置されている。
【0033】
JOGエンコーダ25は回転機構を有しており、回転に伴う回転方向と回転量はパルスカウンタによって検出される。検出された回転方向と回転量のデータはコントロール部23によって読み出され、そのデータに基づいて準焦用モータ駆動部18に駆動データが送られる。準焦用モータ駆動部18は駆動データに基づいて準焦用モータ16に駆動信号を与える。その結果、ステージ1が光軸に沿って上下に移動する。なお、更にモータ等の駆動機構を備えることによって、ステージを光軸に垂直な方向に移動させることができるが、この時のステージの移動もJOGエンコーダ25を使って制御することが可能である。また、ステージ1を光軸方向に移動させるのではなく、対物レンズ3を単独で光軸方向に移動させるか、もしくは対物レンズ3とレボルバ2を一体で光軸方向に移動させても構わない。
【0034】
コントロール部23の詳細を図2に示す。コントロール部23はCPU27、ROM28、RAM29、I/Oポート30で基本的に構成されている。そして、それぞれがデータバス31で接続され、データバス31を介してデータのやり取りが行われる。ROM28にはオートフォーカス動作やステージ1の移動、あるいはレボルバ2の回転等、各種の制御を行うためのプログラムが格納されている。また、RAM29は、例えば前述のA/D変換機22からのデジタルデータを保存する。I/Oポート30は各種駆動部の制御信号の入出力を行う。
【0035】
本実施例では、コリメートレンズ5と遮光板7の間に回折格子6が配置され、光源4と回折格子6とで多光束発生部材を構成している。回折格子6は、例えば平行平面板の一方の表面に周期的な振幅変化あるいは位相変化が形成されたもので、入射した光を複数のしかもそれぞれ角度の異なる光として射出する。図3はこの様子を示すもので、入射光と同じように直進して射出する0次光、ある角度で回折されて射出する±1次光、さらに大きな角度で射出される±2次光というように、1つの入射光から複数の光が発生する。なお、±2次光よりも更に高次の回折光も生じるが図3では省略している。
【0036】
光源4から射出した1つの光束は、回折格子6を通過後に射出する角度が異なる多数の回折光(光束)を生じる。図4は、遮光板7の位置における0次〜±n次の回折光d0〜dnの様子を示したものである。これらの回折光d0〜dnは遮光板7によって各光束の半分が遮光された後、対物レンズ3aによって標本Sに照射されることになる。よって、標本S上には複数のスポット光が照射されることになる。本実施例のように、複数のスポット光が標本上に照射される投光方式をマルチスポット投光方式とする。
【0037】
標本Sで反射した複数のスポット光は、入射時と光軸を挟んで反対側の光路を逆に戻り光検出器14上に集光する。図5は光検出器14上での反射光の集光状態を示したものある。なお、複数のスポット光は標本の同一平面(同一高さ)で反射したものとする。
【0038】
図5(a)、(b)、(c)はそれぞれ、後ピン状態、合焦状態、前ピン状態のときの集光状態である。図45と同様に、後ピン状態では受光部Aに比べて受光部Bに面積の大きな光束が入射し、合焦状態では受光部A、Bともに同じ面積の光束が集光し、前ピン状態では受光部Bに比べて受光部Aに面積の大きな光束が集光する。
【0039】
このように、本実施例においても対物レンズ3と標本Sの位置関係に応じて、受光部Aと受光部Bからの電気信号を演算して得られるフォーカスエラー信号が変化する。よって、フォーカスエラー信号の値から合焦・非合焦の状態、更には前ピン状態あるいは後ピン状態を判断することができる。
【0040】
また、図6(a)に示すように標本に段差があったとしても、本実施例では図6(c)に示すように3つのスポット光が照射されているので段差のエッジ部での影響を受けにくい。すなわち、例えば、中央のスポット光はエッジ部に照射されて半分以上が散乱されたとしても、その外側にある2つのスポット光は半分以上が平坦な部分に照射されているため、光検出器14には外側の2つのスポット光による反射光が戻ってくる。よって、フォーカスエラー信号に誤差が生じにくくなり、スリット投光方式と同様に正確で安定した合焦が可能となる。
【0041】
また、図7(a)に示すような複数の高さの異なる凹凸形状を持つ標本において、平均的な高さに合焦させることも可能である。図7(b)はシングルスポット投光方式の場合であって、凹凸の最も高い位置に合焦している場合である。この場合、このスポット光が照射されている位置のみ合焦状態になるため、他の凹凸部は非合焦状態になる。特に対物レンズが高倍率の場合、最も低い凹部は完全に非合焦状態(いわゆるピンぼけ)になり、全く観察することができない。したがって、LA−LB間の幅は測定できても、LC−LD間の幅はほとんど測定できないといった状態が生じる。
【0042】
これに対して、本実施例では、図7(c)に示すように、複数の高さの異なる凸部あるいは凹部に複数のスポットSP1、SP2、SP3が照射される。よって、光検出器14の受光面A、Bには、合焦状態のスポット光SP’1、後ピン状態のスポット光SP’2、前ピン状態のスポット光SP’3が同時に形成されるので、フォーカスエラー信号はこれらの平均的な値になる。よって、スリット投光方式と同様に、平均的な高さに合焦することができる。この場合、スポット光が照射されている部分はいずれも非合焦状態であるが、合焦状態からわずかにずれている程度で極端にぼけて見えるわけではない。LA−LB間及びLC−LD間の像はややぼけた状態ではあるが観察可能であるから、LA−LB間及びLC−LD間のいずれにおいても幅の測定は可能となる。
【0043】
このように、本実施例では回折格子6を光路中に配置することで、エッジ部の散乱に影響されない高精度の合焦が実現できるほか、平均的な高さに合焦することができる。なお、回折格子6はシリンドリカルレンズに比べて安価であるほか、外形が平行平面板であるので組み立て時の調整が容易である。また、保持機構も簡略にすることができる。また、回折格子はシリンドリカルレンズに比べて軽量であるため、移動させるにしても簡単な移動機構で容易に移動させることができる点で好ましい。
【0044】
(第2実施例)
第2実施例を図8に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例の構成は、第1実施例の構成に回折格子駆動部32、回折格子駆動モータ33が加わったものである。本実施例では、回折格子6を回折格子駆動モータ33によって移動することができる。よって、回折格子6が光路中にある場合は回折格子によって複数の光束が生じるため、マルチスポット投光方式による焦点検出が行える。一方、回折格子6が光路中にない場合は1つの光束しか生じないため、シングルスポット投光方式による焦点検出が行える。
【0045】
回折格子6光路中への挿脱は、コントロール部23に設けられた図示しない投光方式切替えスイッチによって行われる。例えば、初期状態ではシングルスポット投光方式になっており、回折格子6は光束を遮らない位置(以後、待機位置とする)に配置されているものとする。この状態からマルチスポット投光方式にするために投光方式切替えスイッチが1回押されると、コントロール部23は回折格子駆動部32に駆動命令を送る。そして回折格子駆動部32から駆動信号が回折格子駆動モータ33に送られ、回折格子駆動モータ33が回転する。回転は図示しない公知の移動機構に伝達され、移動機構に搭載された回折格子6が光路中に移動し、マルチスポット投光方式の構成となる。再びシングルスポット投光方式にする場合は、投光方式切替えスイッチを再び押すことによって、回折格子が待機位置に移動して投光方式の切換えが完了する。
【0046】
なお、投光方式を切替えるスイッチは1つでなくとも良く、シングルスポット投光方式用スイッチとマルチスポット投光方式用スイッチをそれぞれ用意し、いずれか一方を押して投光方式を切替えあるいは選択するようにしても良い。
【0047】
以上のように、本実施例ではシングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式を切替えて使用できる。そのため、シングルスポット投光方式を使って標本の特定の位置(高さ)に高精度に合焦したり、マルチスポット投光方式を使ってエッジ部による動作不安を起こさずに合焦したり、凹凸のある標本の平均的な位置(高さ)に合焦したりできるというように、標本の形状に応じてシングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式を使い分けて最適な合焦を行うことができる。
【0048】
(第3実施例)
第3実施例を図9に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例では、回折格子6は常に光路中に配置されており、複数の光束が発生している状態になっている。そして、リレー光学系を構成するレンズ9、10の間の中間結像位置に光束制限部材であるピンホール34が配置され、このピンホール34を光路中に挿脱することによって、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式の切換えを行っている。ピンホール34を移動させるために、ピンホール駆動部35及びピンホール駆動用モータ36を備えている。
【0049】
ピンホール34は微小な開口部を1つ有しており、この開口部はピンホール34が光路中に挿入されたときに光軸上に位置するように設けられている。また、ピンホール34が配置される位置は、上述のように中間結像位置である。なお、本実施例のピンホール34は開口部が1つなのでシングルピンホールと称すべきであるが、簡単のためにピンホールとする。
【0050】
本実施例では、ピンホール34を光路中に挿脱させることによって、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替えを行う。また、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替えは、第2実施例と同様に投光方式切替えスイッチによって行う。
【0051】
シングルスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23はピンホール駆動部35に対してピンホール34を光路中に配置するように指示する。ピンホール駆動部35はコントロール部23の指示に従いピンホール駆動モータ36に駆動信号を与え、ピンホール駆動モータ36の回転によってピンホール34が光路中の中間結像位置に移動する。ピンホール34はその開口部の中心が光路の光軸に一致した位置で静止する。
【0052】
中間結像位置には回折格子6によって形成された複数の光束が集光している。このうち、0次光は光軸上に集光し、±1次光を含む高次の光束は光軸から離れた位置に集光している。ピンホール34の開口部は光軸上に集光した光のみを通過させるので、ここでは0次光がピンホール34の開口部を通過し、他の高次の光は開口部以外の遮光部で遮光されることになる。この結果、標本S上には1つのスポット光だけが形成されることになる。
【0053】
一方、マルチスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23はピンホール駆動部35に対してピンホール34を光路から取り出す(離脱させる)ように指示する。ピンホール駆動部35はコントロール部23の指示に従い、ピンホール駆動モータ36に駆動信号を与える。ピンホール34は光路中から待機位置に移動して光路からの離脱が完了する。中間結像位置には回折格子6によって形成された複数の光束が集光しているが、これらの光束は全て通過するので、標本上には複数のスポット光が形成されることになる。
【0054】
以上のように、本実施例も第2実施例と同様に、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式を切替えて使用できるため、第2実施例と同様の効果が得られる。
【0055】
(第4実施例)
第4実施例を図10に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例では第3実施例と同様に、回折格子6は常に光路中に配置されており、複数の光束が発生している状態になっている。本実施例の場合、第2の光源であるレーザ37、レーザ駆動部38、第2のコリメートレンズ39、ハーフミラー40を備え、光源20と光源37のいずれかを発振(点灯)させることによって、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替えを行う。なお、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替えは、第2実施例と同様に投光方式切替えスイッチによって行う。
【0056】
シングルスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23からレーザ駆動部38のみに発振開始の命令が送られ、光源37である半導体レーザからレーザ光が射出される。レーザ光は第2のコリメートレンズ39で平行光束に変換された後、ハーフミラー40に入射する。ハーフミラー40で反射されたレーザ光は遮光板7で半分の光束が遮光される。ここで、光源37とハーフミラー40の間にはコリメートレンズ39以外何も存在しないので、光束の数は1つである。一方、レーザ駆動部20に対してはコントロール部23から発振開始の信号は送られないため、光源37からレーザ光が射出している間は光源4からレーザ光は射出されない。したがって、標本上には1つのスポット光しか形成されないことになる。
【0057】
一方、マルチスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23からレーザ駆動部20のみに発振開始の命令が送られる。この場合光源4とハーフミラー40の間には、コリメートレンズ39の他に回折格子6が存在するので、複数の光束が発生する。なお、光源37にはコントロール部23から発振停止の命令がレーザ駆動部38に送られる。よって、標本上には複数のスポット光が形成されることになる。
【0058】
以上のように、本実施例も第2実施例と同様にシングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式を切替えて使用できるため、第2実施例と同様の効果が得られる。なお、本実施例では、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替えに機械的な駆動を必要としないため、切替えを短時間で行うことが可能になる。また、切替えに伴う振動の問題も起きない。
【0059】
なお、切替え時間や振動が問題にならない程度であれば、光源4とハーフミラー40の間、光源37とハーフミラー40の間にシャッタを配置して、シャッタを開閉して投光方式を切替えることもできる。この時、シャッタは機械式、液晶、電気光学効果を利用した光学素子のいずれで構成しても良い。
【0060】
(第5実施例)
第5実施例は、観察者に合焦操作の負担をかけずに標本に合焦する確率を高くする方法に関するものである。焦点検出動作において標本にうまく合焦できない原因としては、標本の反射率が低い、エッジ部によって光の散乱が生じる(特に高倍率対物レンズ使用時)、標本の周期的構造によって光の回折や散乱が生じる(特に低倍率対物レンズ使用時)、などがある。このような場合には、前述のようにマルチスポット投光方式による焦点検出が有効であるが、実際にシングルスポット投光方式が良いのかマルチスポット投光方式が有効なのかは、合焦装置を作動させてみなければ分からない場合がある。ただし、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替えを観察者(操作者)が行っていたのでは、投光方式をそれぞれ手動で実行しなければならず、手間が掛かって不便である。
【0061】
そこで、本実施例では焦点検出の状況をコントローラ23で監視し、その状況に応じて投光方式を自動的に切替えるようにしている。図11は投光方式を自動的に切替える処理を、フローチャートで示したものである。ここでは、最初にシングルスポット投光方式を使った合焦が行われるものとする。焦点検出動作(AF動作)の開始の命令(S1)によって、焦点検出動作が行われる(S2)。焦点検出動作が開始されると、対物レンズ3と標本Sとの間が変化してフォーカスエラー信号が生成される。フォーカスエラー信号の値に基づいて合焦・非合焦の状態が判断され(S3)、フォーカスエラー信号がゼロになったときに、シングルスポット投光方式で合焦位置が検出できたと判断され、シングルスポット投光方式での焦点検出動作が終了する(S4)。
【0062】
フォーカスエラー信号がゼロになっていない場合は、まだ合焦位置が検出できていないと判断してシングルスポット投光方式による焦点検出動作を続けるが、その前に所定の条件内(例えば、対物レンズ3標本Sとの間を変化させる回数)で合焦位置が検出できなかったのか否かが判断される(S5)。所定の条件内で合焦位置が検出できなかった場合は、焦点検出動作(S2)、合焦位置の検出の判断(S3)、所定の条件を満足したかの判断(S5)の処理が繰り返し行われる。
【0063】
所定の条件を満足したにも関わらず合焦位置が検出できなかった場合、シングルスポット投光方式で合焦位置を検出できなかったと判断する。そして、マルチスポット投光方式であるかどうかが判断され(S6)る。ここでは、シングルスポット投光方式で合焦位置が検出できなかったので、マルチスポット投光方式への切換えが行われる(S7)。
【0064】
マルチスポット投光方式へ切替わったのち、焦点検出動作(S2)、合焦位置の検出の判断(S3)、所定の条件を満足したかの判断(S5)の処理が繰り返し行われ、合焦位置が検出できたと判断されるとマルチスポット投光方式での焦点検出動作が終了する(S4)一方、マルチスポット投光方式でも合焦位置が検出できなかった場合、シングルスポット投光方式でもマルチスポット投光方式でも合焦位置の検出ができないと判断し待機状態となる(S8)。
【0065】
本実施例では上記のような処理を備えることによって、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式による焦点検出動作が自動的に行われるので、観察者の合焦操作の負担を軽減できる。また、2つの投光方式で焦点検出動作を試行するので、合焦できる確率が高くなる。
【0066】
(第6実施例)
第6実施例は、、一旦マルチスポット方式によって合焦位置の検出を行い、その後シングルスポット投光方式で合焦位置を検出するものである。
【0067】
図12はこの処理をフローチャートで示したものである。最初にシングルスポット投光方式を使った合焦が行われるものとする。焦点検出動作(AF動作)の開始の命令が出された(S1)後、マルチスポット投光方式への切換えが行われる(S2)。投光方式の切換えが終了した後、焦点検出動作が行われる(S3)。焦点検出動作では、対物レンズ3標本Sとの間を変化させながらフォーカスエラー信号が生成される。フォーカスエラー信号の値に基づいて合焦・非合焦の状態が判断され(S4)、フォーカスエラー信号がゼロになったときに、マルチスポット投光方式で合焦位置が検出できたと判断され、マルチスポット投光方式での焦点検出動作が終了する。フォーカスエラー信号がゼロになっていない場合の処理は、第5実施例と同様である。
【0068】
マルチスポット投光方式での焦点検出動作が終了した後、シングルスポット投光方式への切換えが行われ(S5)、マルチスポット投光方式による高精度の焦点位置動作(ここでは焦点検出動作と合焦・非合焦の状態が判断の2つの処理)が行われる(S6)。フォーカスエラー信号がゼロになったときに、シングルスポット投光方式で合焦位置が検出できたと判断され、シングルスポット投光方式での焦点検出動作が終了する(S7)。
【0069】
なお、マルチスポット投光方式で合焦位置が検出できなかった場合は、第5実施例と同様に待機状態となる。また、図示していなが、マルチスポット投光方式からシングルスポット投光方式に切り替わった後、シングルスポット投光方式で合焦位置が検出しない場合も待機状態となる。
【0070】
本実施例では上記のような処理を備えることによって、マルチスポット投光方式によって標本の平均的な高さに合焦した後に、シングルスポット投光方式に切り替えて高精度な合焦が行える。したがって、シングルスポット投光方式単独に比べて合焦できる確率が高くなる。
【0071】
(第7実施例)
第7実施例を図13に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は第2実施例の構成に、回折格子6の位置を検出する光センサ41、光強度減衰部材であるND(Neutral Density)フィルタ42、NDフィルタ42を移動させるND駆動部43、ND駆動用モータ44が加わったものである。
【0072】
本実施例は第2実施例と同様に、回折格子6を光路中に挿脱するものである。前述のように、回折格子6が光路中にある時は回折によって複数の光束が発生する。このとき、各々の光束の光強度は、回折格子6に入射する前の光束の光強度に比べて小さくなる。また、回折格子6によって多少の光強度の損失が生じるため、各々の光束の光強度の総和は、回折される前の光束の光強度に比べてかなり異なる。すなわち、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とでは、光検出器14に入射する光束の光強度(マルチスポット投光方式の場合は各々の光束の総和)に差が発生することになる。この光強度の差が大きいと、光検出器14や増幅器21には広いダイナミックレンジが要求される。ダイナミックレンジの広い光検出器や増幅器は高価であることや、増幅回路も複雑になるので、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とで光強度の差ができるだけ小さくなるようにするのが好ましい。
【0073】
そこで、本実施例ではNDフィルタ42を光路中に挿脱することによって光強度を調整し、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式における光強度差がほとんどないようにしている。なお、NDフィルタ42は、入射した光の強度を特定の割合で減少させる光学フィルタである。
【0074】
本実施例では、試料面に照射される光強度の総和あるいは光検出器14で受光した時の光強度の総和が、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とでほぼ同じになるようにNDフィルタ42の透過率を設定している。そして、回折格子6が光路中にない場合はNDフィルタ42を光路中に入れ、回折格子6が光路中にある場合はNDフィルタ42を光路から取り出すように構成することによって、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とで光強度が略等しくなるようにしている。
【0075】
本実施例では図14に示すように、回折格子6が光路中に挿入されているのか、光路から離脱されているのかを検出できるように光センサ41を備えている。また、回折格子6は格子形状が形成された回折部のほかにセンサ遮光部6aを備えている。このセンサ遮光部6aは、回折部と一体に形成されていても良いし、別体で形成した後に一体化しても良い。なお、回折部の格子形状とは回折格子6に形成された濃淡あるいは凹凸で表される形状であって、直線に限らず同心円状など様々な形状を含む。
【0076】
回折格子6の光路中への挿脱は実施例2と同様に、コントロール部23に設けられた図示しないスイッチによって行われるが、本実施例では回折格子6の光路中の挿脱に同期して、または非同期でNDフィルタ42を光路中に挿脱すればよい。この場合、回折格子6の位置を検出しなければならないため、上述のように、回折格子6の位置を検出するための光センサ41が光束に沿って配置されている。
【0077】
光センサ41は発光部41aと受光部41bで構成され、発光部41から射出したセンサ光が受光部41bに入射されるようになっている。発光部41aと受光部41bの間には何もないため、この状態では発光部41aからのセンサ光は常に受光部41bで入射している。一方、発光部41aと受光部41bの間に遮光物が入ると、センサ光が遮られて受光部41bにセンサ光が入射しなくなる。このように、受光部41bにセンサ光が入射しているかしていないかで、2つの状態を検出することができる。
【0078】
本実施例では、受光部41bにセンサ光が入射している状態をオン、入射していない状態をオフとする。図14に示した光センサはフォトインタラプタと呼ばれるものであるが、センサ光を対象物に照射して反射した光を受光するフォトリフレクタと呼ばれる光センサや、機械的接点の接触状態を検出する接触式センサを用いることもできる。
【0079】
図14(a)はシングルスポット投光方式における回折格子6と光センサ41の位置関係を示している。シングルスポット投光方式が選択された場合、回折格子6及びセンサ遮光部6aはいずれも待機位置に配置される。したがって、光センサ41からコントロール部23へはオン信号が出力されている。次に、焦点検出がシングルスポット投光方式からマルチスポット投光方式に切り替わった場合、回折格子6は待機位置から移動して光束中に位置する。このとき、センサ遮光部6aが発光部41aから射出されたセンサ光を遮る。そのため、センサ受光部41bはセンサ光を受光できなくなるので、オフ信号が光センサ41からコントロール部23へ出力される。
【0080】
コントロール部23は光センサ41からのオン、オフ信号に基づいてND駆動部43に駆動命令を出す。この駆動命令によってND用モータ44が回転してNDフィルタ42を移動させる。この結果、NDフィルタ42が光路から挿脱されることになる。本実施例では、光センサ41からの出力信号がオンの時はシングルスポット投光方式になっているので、NDフィルタ42を光路中に移動させる命令がコントロール部23からND駆動部43に出される。また、NDフィルタ42が光路中にある場合はそのままの状態を保つ命令がコントロール部23からND駆動部43に出される。
【0081】
逆に、光センサ41からの出力信号がオフの時はマルチスポット投光方式になっているので、NDフィルタ42を待機位置に移動させる命令がコントロール部23からND駆動部43に出される。NDフィルタ42が待機位置にある場合は、そのままの状態を保つ命令がコントロール部23からND駆動部43に出される。
【0082】
なお、NDフィルタ42の位置を検出する光センサを更に設けても良い。この場合、コントロール部23は光センサからの信号でNDフィルタ42の位置を認識することができる。よって、NDフィルタ42の移動が必要かどうかの判断を、光センサから信号に基づいて行うことができる。
【0083】
動作の流れを図15に示すフローチャートを用いて説明する。ここでは、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちらを用いるかは、あらかじめ観察者によって選択されているものとする。
【0084】
まず、シングルスポット投光方式が選択されていた場合について説明する。観察者がAF開始スイッチを押す(S1)。コントロール部23は光センサ41(回折格子センサ)からの信号を読み込み(S2)、シングルスポット投光方式の構成になっているかどうか確認を行う(S3)。光センサ41からの信号がオンの場合、シングルスポット投光方式の構成になっているので、コントロール部23はND駆動部43に駆動信号を出してNDフィルタ42を光路中に移動させる(S4)。光センサ41からの信号がオフの場合、マルチスポット投光方式の構成になっているので、コントロール部23は回折格子駆動部32に対して、回折格子6を待機位置に移動させる駆動命令を出す。回折格子6が待機位置に移動すると光センサ41からの信号がオンになるので、コントロール部23はオン信号を受け取った後、ND駆動部43に駆動命令を出してNDフィルタ42を光路中に移動させる(S4)。
【0085】
一方、マルチスポット投光方式が選択されていた場合、コントロール部23は光センサ41からの信号を受け取り(S2)、マルチスポット投光方式になっているどうかを確認する(S3)。光センサ41からの信号がオンの場合、シングルスポット投光方式の構成になっているので、コントロール部23は回折格子駆動部32に対して回折格子6を光路中に移動させる駆動命令を出す。回折格子6が光路中に移動すると、光センサ41からの信号がオフになる、コントロール部23はオフ信号を受け取った後、ND駆動部43に駆動命令を出してNDフィルタ42を待機位置に移動させる(S5)。光センサ41からの信号がオフの場合、すでにマルチスポット投光方式の構成になっているので、コントロール部23はND駆動部43に駆動命令を出してNDフィルタ42を待機位置に移動させる(S5)。選択された投光方式による構成の準備が終了すると、焦点検出動作(AF動作)が始まる(S6)。
【0086】
なお、図15のフローチャートでは、焦点検出動作が開始してから合焦位置の検出が終了するまでの過程は図示していないが、図11におけるステップS3とステップS5は当然行われている。また、本実施例では焦点検出動作(S6)の開始後、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式を切替え(選択)できる処理(S7)に処理が進むようになっているが、これはこのようなステップを備えることによって操作性が向上することを説明するために、便宜上この位置に示したものである。したがって、この処理(S7)は焦点検出動作の途中に割り込みで行われたり、あるいは一旦終了した後に行われるようにしておけばよく、焦点検出動作(S6)の開始後に必ず実行しなければならない処理ではない。
【0087】
本実施例は第2実施例と同様に、回折格子が光路中に挿脱可能になっているので、第2実施例と同様の効果が得られる。また、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とで標本上での光強度がほぼ同じになっているため、ダイナミックレンジの広い光検出器や増幅器を必要としない。よって、安価な光検出器を用いたり、簡単な回路構成で増幅器を構成することができる。また、例えば、焦点検出を行う範囲を標本からの反射光の光強度(総和)で決めている場合、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式でそれぞれ異なる光強度の範囲を設定する必要がなくなるので、焦点検出のための各種制御パラメータを共通化することができる。
【0088】
(第8実施例)
第8実施例を図16に示す。第7実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。第7実施例では回折格子6及びNDフィルタ42が共に1種類であったのに対し、本実施例では図17に示すように、複数の回折格子からなる回折格子群45と複数のNDフィルタからなるNDフィルタ群46を備えている。回折格子群45はそれぞれが異なる格子形状を持つ回折格子45a、45bと、これらの回折格子を保持する保持部材47で構成されている。一方、NDフィルタ群46はそれぞれが異なる透過率持つNDフィルタ46a、46b、46cと、これらのNDフィルタを保持する保持部材48で構成されている。
【0089】
回折格子45aと45bは格子形状が異なるため、これらを光束中に挿脱することにより標本S上に異なる投光パターンを照射することができる。一方、NDフィルタ46a、46b、46cの透過率は、回折格子が光路中にある場合とない場合、あるいは複数の回折格子のいずれが光路中に挿入されている場合のいずれの場合においても、標本S上(あるいは光検出器14)での光強度の総和が一定になるようにその透過率が選定されている。
【0090】
本実施例における回折格子45a、45bとNDフィルタ46a、46b、46cの光路中への挿脱も、第7実施例と同様にコントロール部23を介して行われる。コントロール部23には、図18に示すような操作部49が設けられている。操作部49はAF開始スイッチ49a、投光方式選択スイッチ49bを有している。投光方式選択スイッチ49bはシングルスポット投光方式を選択するスイッチS、マルチスポット投光方式を選択するスイッチ群M1、M2、…、Mnで構成されている。
【0091】
動作の流れを図19に示すフローチャートを用いて説明する。第7実施例と同様に、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちらを用いるかを、あらかじめ観察者が選択しておくようにしておいても構わないが、ここでは、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の選択は、操作の途中で決めるものとして説明する。
【0092】
まず、観察者はAF開始スイッチ49aを押す(S1)。コントロール部23は、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちらを選択するかの問い合せを行う。観察者は、投光方式選択スイッチ49bのなかから所望の投光方式のスイッチを押す。コントローラ部23は投光方式選択スイッチ49bのうち、どのスイッチが押されたかを検出する(S2)。コントローラ部23は、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちら選択されたかを判断し、それぞれに応じて処理を進める(S3)。
【0093】
ここで、シングルスポット投光方式のスイッチが押された場合、コントロール部23はシングルスポット投光方式の構成にするため、図17(a)に示すように、光路中から回折格子群45を離脱させる(S4)とともに、NDフィルタ46cを光路中に挿入する(S5)。その後、焦点検出動作を開始する(S9)。なお、NDフィルタ46cの透過率は、標本上(あるいは光検出器14)でのスポット光の光強度が、後に述べるマルチスポット投光方式における光強度とほぼ同じになるように設定されている。
【0094】
マルチスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23はスイッチM1、M2、…Mnのうちどのスイッチが押されたかを判断し(S6)、スイッチM1が押されていた場合、第1のマルチスポット投光方式の構成にするため、図17(b)に示すように、光路中に回折格子45bを挿入する(S7)とともに、NDフィルタ46bを光路中に挿入する(S8)。そして焦点検出動作を開始する(S9)。なお、NDフィルタ46bの透過率は、標本上におけるスポット光の光強度の総和があらかじめ設定された光強度であって、シングルスポット投光方式のスポット光の光強度とほぼ同じになるように設定されている。
【0095】
また、スイッチM2が押されていた場合、第2のマルチスポット投光方式の構成にするために、図17(c)に示すように、光路中に回折格子45aを挿入する(S7’)とともに、NDフィルタ46aを光路中に挿入する(S8’)。そして焦点検出動作を開始する(S9)。なお、NDフィルタ46aの透過率は、標本上におけるスポット光の光強度の総和があらかじめ設定された光強度であって、シングルスポット投光方式におけるスポット光の光強度とほぼ同じく、また第1のマルチスポット投光方式における光強度の総和ともほぼ同じになるように設定されている。
【0096】
ここで、それぞれの投光方式に対する回折格子とNDフィルタの組み合わせを表1に示す。
【0097】
【表1】
Figure 0004519987
なお、本実施例では回折格子45aと回折格子45bのそれぞれにNDフィルタを組み合わせて用いているが、必ずしも両方の回折格子にNDフィルタを組み合わせる必要はない。例えば、回折格子45aと回折格子45bとで回折された光束の光強度の総和を比較した結果、回折格子45aの光強度が弱かった場合は回折格子45aのみを光路中に配置する(すなわちNDフィルタを使用しない)ようにすれば光強度の損失を最小限にすることができる。このとき、NDフィルタ46b、46cの透過率は、回折格子45aのみが光路中に配置された時の光強度に略一致するような値に設定しておけば良い。
【0098】
また、本実施例においても第7実施例と同様に、焦点検出動作の途中あるいは、一旦終了した後に、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替え、あるいはマルチスポット投光方式における投光パターンの切替えができるよう処理(S10)が用意されており、操作性の向上が期待できる。
【0099】
本実施例は第7実施例と同様の効果が得られるほか、異なる投光パターンを標本上に照射することができるので、様々な形状を有する標本に対して合焦できる確率が高くなる。
【0100】
なお、本実施例では、回折格子群45とNDフィルタ群46の光路上における位置を検出するための光センサを備えていないが、最初に装置全体に電源が供給された時(初期状態)に、自動的に回折格子群45が待機位置、NDフィルタ46cが光路中に位置するようにしておき、その後、投光方式選択スイッチ49bのスイッチが押されるごとに、回折格子駆動モータ33、ND駆動用モータ44の回転方向(右回転か左回転か)と回転回数をコントロール部23で記憶しておけば、目的の回折格子とNDフィルタの組み合わせを光路中に配置させることができる。
【0101】
また、本実施例では、投光方式選択スイッチ49bが複数のスイッチで構成されているが、1つのスイッチにしておき、一回スイッチを押すごとに投光方式や投光パターンが変化するようにしても良い。また、本実施例では、複数の回折格子とNDフィルタをそれぞれ保持する板状の保持部材47、48を光軸と垂直な方向にスライドさせているが、保持部材を円盤状にしてこれを回転させて所望の回折格子とNDフィルタの組み合わせ、あるいは空穴とNDフィルタが光路中に配置されるようにすることもできる。
【0102】
(第9実施例)
第9実施例を図20に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。第7実施例や第8実施例では光源20から射出される光の強度は一定であるが、本実施例では射出する光の強度を変化させることができる光源50を備えている。そのため、第8実施例のNDフィルタ群46が本実施例には備わっていない。
【0103】
光源50から射出する光強度の調整は、コントロール部23からの命令によって行われる。光源50が半導体レーザの場合、レーザ駆動部51から半導体レーザに供給する駆動電流を変化させることによって半導体レーザから射出される光の強度を変化させることができる。
【0104】
動作の流れを図21に示すフローチャートを用いて説明する。第7実施例と異なる点は、NDフィルタを切り替えて光強度を調整するのではなく、光源50に供給する駆動電流量を変化させて光強度を調整している点である。
【0105】
まず、観察者はAF開始スイッチ49aを押す(S1)。コントロール部23は、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちらを選択するかの問い合せを行う。観察者は、投光方式選択スイッチ49bのなかから所望の投光方式のスイッチを押す。コントローラ部23は投光方式選択スイッチ49bのうち、どのスイッチが押されたかを検出する(S2)。コントローラ部23は、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちら選択されたかを判断し、それぞに応じて処理を進める(S3)。
【0106】
シングルスポット投光方式のスイッチが押された場合、光路中から回折格子群45を離脱させる(S4)とともに、光源50に供給する駆動電流量をあらかじめ設定された値aにする(S5)。その後、焦点検出動作を開始する(S9)。なお、光源50に供給する駆動電流量aは、標本上(あるいは光検出器14)でのスポット光の光強度が、後に述べるマルチスポット投光方式における光強度とほぼ同じになるように設定されている。
【0107】
マルチスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23はスイッチM1、M2、…Mnのうちどのスイッチが押されたかを判断し(S6)、スイッチM1が押されていた場合、光路中に回折格子45bを挿入する(S7)とともに、光源50に供給する駆動電流量をあらかじめ設定された値bにする(S8)。そして焦点検出動作を開始する(S9)。光源50に供給する駆動電流量bは、標本上におけるスポット光の光強度の総和があらかじめ設定された光強度であって、シングルスポット投光方式のスポット光の光強度とほぼ同じになるように設定されている。
【0108】
また、スイッチM2が押されていた場合、光路中に回折格子45cを挿入する(S7’)とともに、光源50に供給する駆動電流量をあらかじめ設定された値cにする(S8’)。そして焦点検出動作を開始する(S9)。なお、光源50に供給する駆動電流量bは、シングルスポット投光方式におけるスポット光の光強度とほぼ同じく、また第1のマルチスポット投光方式における光強度の総和ともほぼ同じになるように設定されている。
【0109】
ここで、投光方式に対する回折格子と駆動電流量の組み合わせを表2に示す。
【0110】
【表2】
Figure 0004519987
なお、本実施例においても第7実施例と同様に、焦点検出動作の途中あるいは、一旦終了した後に、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替え、あるいはマルチスポット投光方式における投光パターンの切替えができるよう処理(S10)が用意されており、操作性の向上が期待できる。
【0111】
本実施例も第8実施例と同様の効果を得ることができるほか、第7実施例や第8実施例のようなNDフィルタ42(あるいはNDフィルタ群46)、ND駆動部43及びND駆動用モータ44が不要になるので、装置構成を簡素化することができる。なお、第1実施例乃至第6実施例の光源として、本実施例の光源50と同様の光源を用いても良い。
【0112】
また、光検出器14からの電気信号の値(受光面Aと受光面Bからの電気信号の総和)は、標本の反射率によって変化する。したがって、標本の反射率が低く光検出器14からの電気信号の値が小さい場合、光源50に供給する駆動電流量を大きくして光検出器14に入射する光の強度を大きくすることができる。この結果、S/N(信号・ノイズ比)の良いフォーカスエラー信号を得ることができる。なお、標本に照射される光の強度が大きすぎた場合、標本にダメージを与える可能性があるほか、散乱された光を遮光する必要が生じるため、ある程度の光強度以下に押さえておくことが望ましい。
【0113】
(第10実施例)
第10実施例を図22に示す。第9実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例も第9実施例と同様に、射出する光の強度を変化させることができる光源50を備えている。光源50から射出する光強度の調整は、コントロール部23からの命令によって行われる。第9実施例と異なるのは、本実施例では、光源50から射出された光の強度を測定するための光検出器52と、光検出器52に光を導くための集光光学素子53とハーフミラー54を備えている点である。ハーフミラー54は光源50から射出された光を分割して取り出せる位置であればどこでも構わないが、標本からの反射光に影響を与えないという観点から、回折格子群45と偏光ビームスプリッタ8の間に配置するのが好ましい。
【0114】
第9実施例では投光方式に応じて、光源50に供給される駆動電流量があらかじめ設定されていた。これは、光源50に供給される駆動電流量と光源50から射出される光強度の間に、相関関係(例えば比例関係)があり、その相関関係が常に保たれていることを前提としている。しかしながら、標本に照射されている光の強度を測定していないため、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とで光強度がほぼ等しくなっているかどうか実際にはわからない。
【0115】
そこで、本実施例では光源50から射出される光強度を光検出器52で検出して、光検出器52からの出力信号(標本に照射される光強度)があらかじめ決められた値になるように、光源50に供給する駆動電流量を制御している。
【0116】
動作の流れを図23に示すフローチャートを用いて説明する。第9実施例と異なる点は、光源50に供給する電流量を、光検出器52の出力信号に基づいて変化させている点である。
【0117】
まず、観察者はAF開始スイッチ49aを押す(S1)。コントロール部23は、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちらを選択するかの問い合せを行う。観察者は、投光方式選択スイッチ49bのなかから所望の投光方式のスイッチを押す。コントローラ部23は投光方式選択スイッチ49bのうち、どのスイッチが押されたかを検出する(S2)。コントローラ部23は、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式のどちら選択されたかを判断し、それぞに応じて処理を進める(S3)。
【0118】
シングルスポット投光方式のスイッチが押された場合、光路中から回折格子群45を離脱させる(S4)。そして、光検出器52からの出力信号Xがコントロール部23に読み込まれる(S7)。出力信号Xがあらかじめ設定された基準値Yと異なる場合は、出力信号Xが基準値Yに一致するように、駆動電流量を少しずつ変化させる処理(いわゆるフィードバック処理)が行われる。ここで、本実施例ではできるだけ早く基準値Yに到達するように、回折格子が光路中にない状態で、光源50に供給する駆動電流量と各駆動電流量における光検出器52の出力信号の関係をあらかじめ測定しておき、測定結果より得られた関数に基づいて現在の出力信号Xと基準値Yの差から、新たな駆動電流量Zを算出するようにしている(S8)。
【0119】
新たな駆動電流量Zが算出されると、レーザ駆動部51に駆動電流量をZにするように命令が出される(S9)。なお、駆動電流量Zになった時の光検出器52からの出力信号が基準値Yに一致していなければ、上述のフィードバック処理で駆動電流量の微調整が行われる。その後、焦点検出動作を開始する(S10)。なお、基準値Yは標本上(あるいは光検出器14)でのスポット光の光強度が、後に述べるマルチスポット投光方式における光強度とほぼ同じになるような値が設定されている。
【0120】
マルチスポット投光方式が選択された場合、コントロール部23はスイッチM1、M2、…Mnのうちどのスイッチが押されたかを判断し(S5)、スイッチM1が押されていた場合、光路中に回折格子45b(フローチャートでは回折格子A)を挿入する(S6)。そして光検出器52からの出力信号がコントロール部23で読み取られる(S7)。出力信号Xがあらかじめ設定された基準値Yと異なる場合は、シングルスポット投光方式の時と同じように、関数に基づいて基準値Yに相当する新たな駆動電流量Z’が算出され(S8)、必要に応じて駆動電流量の微調整が行われる。なお、ここでの所定の関数は、回折格子45bが光路中にある状態で測定した結果より得られた関数である。
【0121】
また、スイッチM2が押されていた場合、回折格子45a(フローチャートでは回折格子B)を光路中に挿入する(S6’)。その後の処理は光路中に回折格子45bが挿入された場合と同じである。
【0122】
なお、本実施例においても第7実施例と同様に、焦点検出動作の途中あるいは、一旦終了した後に、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切替え、あるいはマルチスポット投光方式における投光パターンの切替えができるよう処理(S11)が用意されており、操作性の向上が期待できる。
【0123】
本実施例も第9実施例と同様の効果を得ることができるほか、光源から射出する光の強度を検出しているため、各投光方式での光強度をより等しい強さにすることができる。
【0124】
なお、以上述べた実施例では、マルチスポット投光方式によって生じる複数のスポットは、いずれも標本上の同じ高さに集光している(焦点位置が同じである)。したがって、焦点位置の前後で光軸に沿って平面(例えばミラー)を移動させて、光軸方向の位置と各位置における光検出器からの出力信号を、それぞれのスポットについてグラフにすると図24(a)のようになる。一方、図24(b)はシングルスポット投光方式におけるグラフである。両者のグラフを比べればわかるように、光検出器からの出力信号がゼロから最大になり再びゼロになるまでの光軸方向の範囲は、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式とでほとんど変わらない。
【0125】
しかしながら、回折格子から射出される0次光、±1次光、±2次光……のそれぞれの光束に対し、それぞれのスポットの集光位置(焦点位置)を異ならせるようにすると、図25(a)に示すように、光検出器からの出力信号がゼロから最大になり再びゼロになるまでの光軸方向の範囲がそれぞれのスポットごとに異なる。よって、これらの複数のスポットを1つの光検出器で検出すると、図25(b)に示すように、実線で示すマルチスポット投光方式は、破線で示すシングルスポット投光方式の場合の合焦範囲に比べてより広い合焦範囲を持つことになる。
【0126】
図26はそれぞれのスポットの集光位置を異ならせるための構成の一例を示すもので、回折格子54に入射した平行光束Lは、0次光L0、+1次光L1、−1次光L1’に分かれて射出する。なお、±2次光以上の高次の光は省略している。0次光L0は平行光束のまま進み遮光板57に達する。+1次光L1は回折格子54の射出側、ここでは回折格子54と遮光板57の間に配置された凹レンズ55に入射する。そして凹レンズ55でわずかに屈折されて発散光束となって射出する。一方、−1次光L1’は凹レンズ55同様の位置に配置された凸レンズ55に入射する。そして凸レンズ55でわずかに屈折されて収斂光束となって射出する。このように、0次光、+1次光、−1次光のそれぞれにおいて光束の状態が異なるので、標本上に集光された時にそれぞれのスポットで集光位置を異ならせることができる。
【0127】
なお、凸レンズや凹レンズを個別に配置せず、レンズアレイにすることもできる。また、レンズ作用を持つ格子形状を形成した回折光学素子(回折レンズ)を使用することもできる。この場合、複数の格子形状を1つの平面板上に形成すれば、コンパクトに構成することができる。
【0128】
(第11実施例)
第11実施例は、標本上に照射されるスポットのパターンについて、スポットの数やスポット同士の間隔、あるいは投光位置等を調整するものである。例えば図27(a)に示すように、段差のある標本に対してスポットが段差の上面と下面の両方に照射されていると、観察者が上面に合焦させたいと思っていても、前述のように上面と下面の中間位置に合焦してしまうか、あるいは下面に照射されているスポットの数が上面に比べて多いため、やや下面に近い位置に合焦してしまう。そこで、図27(b)に示すように、下面に照射されている4つのスポットをなくして、上面に照射される3つのスポットのみにすると、観察者の希望どおりに上面に合焦させることができる。
【0129】
図28では、(a)に示すように、7つあるスポットのうち3つのスポットが上面に照射され、4つのスポットが下面に照射されているため、やや下面に近い位置に合焦してしまう。これに対して、(b)に示すように、(a)の状態から1つおきにスポットをなくし、上面に照射されている3つのスポットを残すことによって、上面に合焦させることができる。
【0130】
また、図29では、(a)に示すように、5つあるスポットのうち3つのスポットが上面に照射され、2つのスポットが下面に照射されているため、やや上面に近い位置に合焦してしまうが、(b)に示すように、スポットの間隔を狭くして5つのスポット全てが上面に照射されるようにすることによって、上面に合焦させることができる。
【0131】
また、図30では、(a)に示すように、5つあるスポットのうち1つのスポットが上面に照射され、4つのスポットが下面に照射されているため、やや下面に近い位置に合焦してしまうが、(b)に示すように、スポットの数を2つ減らして3つにするとともに、間隔を狭くして3つのスポット全てが上面に照射されるようにすることによって、上面に合焦させることができる。
【0132】
このように、第11実施例では照射するスポットの数や間隔を調整することで、標本上の所望の位置にスポットを照射できる。したがって、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0133】
(第12実施例)
第12実施例を図31に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は第8実施例と同様に、標本に異なるパターンでスポットを照射することができるものである。第8実施例では1つの光路に異なる回折格子を挿脱することによって、標本に異なるパターンでスポットを照射するものであるが、本実施例では異なるパターンを発生する複数の光を設け、これらの光路のうちから1つの光路を選択することによって、標本に異なるパターンでスポットを照射する。
【0134】
図31(a)において、光源4、コリメートレンズ5、回折格子63によって第1の光路が形成され、光源58、コリメートレンズ59、回折格子60によって第2の光路が形成されている。また、第1の光路と第2の光路は、ハーフミラー62で1つの光路に合成される。本実施例では、回折格子63と回折格子60は共に異なる格子形状を有している。そのため、回折格子63を射出した光束と回折格子60を射出した光束は異なる回折パターンとなる。それぞれの光路から射出された光束はハーフミラー62で1つの光路に合成された後、対物レンズを介して標本S上に照射される。
【0135】
標本上での照射パターンは図31(b)に示すように、5つのスポットが直線状に並んだ格好になっている。このうち、矢印で示されている3つのスポットが第1の光路に配置された回折格子63によって生じたもので、残りの2つのスポットが第2の光路に配置された回折格子60によって生じたものである。なお、図31(c)は、標本S上で反射された照射パターンが光検出器14上に再結像したときの様子で、合焦状態になっている場合である。
【0136】
照射パターンを変える場合、第1の光路に配置されているシャッター61Aか第2の光路中に配置されてシャッター61Bのいずかを作動させて光束を遮光する。例えば、シャッター61Aを作動させて第1の光路の光束を遮光したとすると、第2の光路からの光束によって標本S上には2つのスポットが形成される。逆に、シャッター61Bを作動させて第2の光路の光束を遮光したとすると、第1の光路からの光束によって標本S上には3つのスポットが形成されることになる。
【0137】
このように、本実施例でも第11実施例と同様に、照射するスポットの数や間隔を調整することができる。よって、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0138】
なお、シャッターとしては従来の機械式でも構わないが、液晶を使った液晶シャッターでも構わない。液晶シャッターの場合、切換えに伴う振動が生じないほか、高速の切換えが行えるという利点がある。また、シャッター61A、61Bを動作させる代わりに、光源4、58を点灯或いは消灯させても同様の結果を得ることができる。この場合、光源としては半導体レーザが好ましい。また、光路は2つに限定されるものではなく、2つ以上の光路を備えるようにしても構わない、この場合、照射パターンを更に複雑にすることができる。
【0139】
(第13実施例)
第13実施例を図32に示す。第12実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は、受光部がA及びBの2つに分かれているだけでなく、受光部A及び受光部Bがそれぞれ複数の受光素子部に分かれている点を特徴とする。
【0140】
本実施例は図32(a)に示すように、光源4、コリメートレンズ5、回折格子64からなる第1の光路しか備えておらず、第1の光路から射出された光束は対物レンズを介して標本S上に照射される。標本上での照射パターンは図32(b)に示すように、5つのスポットが直線状に並んだ格好になっている。また図32(c)は、標本S上で反射された光が光検出器65上に再結像したときの様子で、合焦状態になっている場合である。
【0141】
ここで、光検出器65は再結像したスポットを2つ分けて受光できるように受光部Aと受光部Bを備えているが、受光部A及び受光部Bはそれぞれが更に複数の受光素子部で構成されている。本実施例では、隣り合う受光素子部の境界線が受光部Aと受光部Bの境界線に垂直な方向に5本形成され、受光部Aはさらに小さな受光面積をもつ受光素子部A1〜A5で構成されいる。同様に受光部Bも受光素子部B1〜B5で構成されている。
【0142】
最終的に選られるフォーカスエラー信号は、受光素子部A1とB1によるフォーカスエラー信号、受光素子部A2とB2によるフォーカスエラー信号……というように、それぞれの受光素子部の組み合わせで発生したフォーカスエラー信号の総和によって得られる。したがって、例えば、受光素子部A1とB1、受光素子部A3とB3、受光素子部A5とB5によってフォーカスエラー信号を得た場合、第12実施例において第1の光路のみによって標本上にスポットが照射されてフォーカスエラー信号を得た場合と同じ結果になる。
【0143】
また、受光素子部A1とB1、受光素子部A2とB2、受光素子部A3とB3によってフォーカスエラー信号を得ることもできる。同様のことを第12実施例で実現しようとすると、光路中に配置した回折格子を別の格子形状を持つ回折に交換しなければならない。よって、回折格子を交換せずに実質的に照射パターンを変化させることができる点で本実施例の方が優れている。
【0144】
このように、本実施例は複数の受光素子部を有する光検出器を備えているため、第12実施例と同様の効果を得ることができるほか、第12実施例に比べて、回折格子を交換することなく照射パターンを実質的に変化させることができる。また、回折格子を配置する光路は1つで良く、シャッターなどの切換え機構を必要としないため、装置の小型化ができる。
【0145】
なお、本実施例では受光素子部A1〜A5及びB1〜B5の大きさは、合焦位置で再結像したときのスポット径とほぼ同じになっている。しかしながら、非合焦状態でのスポット径は合焦状態でのスポット径に比べて大きくなるので、受光素子部A1〜A5及びB1〜B5の大きさは非合焦状態でのスポットを受光できる程度の大きさにしておくことが望ましい。
【0146】
また、例えばCCDのように、微小な受光素子部で受光部A及びBを構成してもよい。この場合、複数の受光素子部で本実施例の受光素子部A1〜A5及びB1〜B5を構成することになる。当然、微小な受光素子部の大きさは合焦状態のスポットの大きさよりも小さい。
【0147】
(第14実施例)
第14実施例を図33に示す。第1実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は第3実施例と同様に、リレー光学系を構成するレンズ9、10の間の中間結像位置に光束制限板を配置するものである。第3実施例ではシングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式の切換えのために中心に開口部が1つ形成された光束制限部材(ピンホール)を挿脱したが、本実施例では、マルチスポット投光方式においてスポットの照射パターンを切換えるために、光束制限部材として複数の開口を有するマルチピンホール67を集光位置に配置する。
【0148】
本実施例は第3実施例と同様に、図32(a)に示すように、光源4、コリメートレンズ5、回折格子66からなる第1の光路しか備えていない。第1の光路から射出された光束は、対物レンズを介して標本S上に照射される。標本上での照射パターンは図33(b)に示すように、5つのスポットが直線状に並んだ格好になっている。また図33(c)は、標本S上で反射された光が光検出器14上に再結像したときの様子で、合焦状態になっている場合である。
【0149】
図34は、中間結像位置にマルチピンホール67が配置された時の様子を示したものである。なお、ここでは光源4からリレー光学系までを直線状に示し、図33の偏光ビームスプリッタ8及び遮光板7は省略されている。マルチピンホール67は開口部を3つ備えており、この開口部は回折格子66で回折されて生じた5つの光束のうち、3つの光束が集光する位置に形成されている。よって、このマルチピンホール67を光路中から挿脱することによって、標本上に照射されるパターンを変化させることができる。
【0150】
また、マルチピンホール67を光路中への挿脱ではなく、光路中に配置したまま標本上に照射されるパターンを変化させることもできる。図35及び図36はその例であって、このうち図35は、光路中で光軸と垂直な方向に移動させて、標本上に照射されるパターンを変化させるマルチピンホールを示したものである。マルチピンホール68は矩形の平行平面板であって、上から下(縦方向)に向けて直線状に複数の開口部列68A〜68Eが設けられている。
【0151】
開口部列68Aはマルチピンホール68の左端に位置して3つの開口部を有しており、中心線69上に1つの開口部と、その上下に近接して開口部を1つずつ有している。開口部列68Bは開口部列68Aの右側に位置して3つの開口部を有しており、中心線69上に1つの開口部と、その上下にやや離れて(開口部列68Aよりも広い間隔で)開口部を1つずつ有している。
【0152】
開口部列68Cは左右の中心線上に位置して7つの開口部を有しており、中心線69上に1つの開口部と、その上下に近接して開口部を3つずつ有している。開口部列68Dは開口部列68Cの右側に位置して3つの開口部を有しており、中心線69よりも下に近接した3つの開口部を有している。開口部列68Eはマルチピンホール68の右端(開口部列68Dの右側)に位置して3つの開口部を有しており、中心線69よりも上に近接した3つの開口部を有している。
【0153】
このように、マルチピンホール68は異なる横方向位置に、異なる間隔でしかも異なる数の開口部からなる開口部列を複数備えているため、マルチピンホール68を光軸に垂直な方向に移動させることで、開口部を通過できる光束の数や間隔を異ならせることができる。その結果、標本上に照射されるパターン(スポット光の数や間隔)を変化させることができる。
【0154】
一方、図36は光路中において光軸を回転軸として回転させ、標本上に照射されるパターンを変化させるマルチピンホールを示している。マルチピンホール70は円形の平行平面板であって、円の中心から周辺に向けて直線状に複数の開口部列70A〜70Dが設けられている。
【0155】
開口部列70Aは円の中心を通過し上下に伸びる直線上に5つの開口部を有しており、円の中心に1つの開口部と、その上下に近接して開口部を2つずつ有している。開口部列70Bは開口部列70Aに対して約45度傾き、右下から左上に伸びる直線上に5つの開口部を有しており、円の中心に1つの開口部と、その上下にやや離れて(開口部列70Aよりも広い間隔で)開口部を2つずつ有している。
【0156】
開口部列70Cは開口部列70Aと直交する方向(左右方向)に伸びる直線上に3つの開口部を有しており、円の中心に1つの開口部と、その左右に近接して開口部を3つずつ有している。開口部列70Dは開口部列70Bと直交する方向に伸びる直線上にの右側に9つの開口部を有しており、円の中心に1つの開口部と、その上下に近接して開口部を4つずつ有している。
【0157】
このように、マルチピンホール70は異なる角度で円の中心を通過する直線上に、異なる間隔でしかも異なる数の開口部からなる開口部列を複数備えているため、マルチピンホール68を光軸中心に回転させることで、開口部を通過できる光束の数や間隔を異ならせることができる。その結果、標本上に照射されるパターン(スポット光の数や間隔)を変化させることができる。
【0158】
このように、本実施例でも第11実施例と同様に、照射するスポットの数や間隔を調整することができる。よって、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0159】
なお、本実施例や第3実施例のようにリレーレンズ系の中間結像位置に光束制限板を配置する場合、光源4から射出された照射光束と標本Sから反射した反射光束の両方が、光束制限板に設けられた開口部を通過することになる。したがって、ピンホールや開口部列の開口部の直径は、非合焦状態の光束が通過できる程度の大きさを持たせておく必要がある。
【0160】
(第15実施例)
第15実施例を図37に示す。第13実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は第14実施例と同様に、リレー光学系を構成するレンズ9、10の間の中間結像位置に光束制限板を配置するものである。ただし、第14実施例ではリレー光学系が偏光ビームスプリッタ8とダイクロイックミラー12の間に配置されていたのに対し、本実施例ではリレー光学系が光源4と偏光ビームスプリッタ8の間(より詳しくは回折格子6と遮光板7の間)に配置されている点で異なっている。
【0161】
本実施例においても、照射するスポットの数や間隔を調整することができるため、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0162】
また、本実施例ではマルチピンホール67(あるいは68,70)を通過する光束は、光源4から射出した照射光束のみである。したがって、第13実施例のようにピンホールや開口部列の開口部の大きさは、光源4から射出された光をレンズ9で集光した時にできるスポット光の直径とほぼ同じ程度にすることができる。そのため、開口部列の隣り合う開口部の間隔を第14実施例よりも狭くすることができ、標本上に照射するスポットの数や間隔を調整できる自由度が多くなる。
【0163】
(第16実施例)
第16実施例を図38に示す。第15実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は、第15実施例において光源4と偏光ビームスプリッタ8の間(より詳しくは回折格子6と遮光板7の間)に配置されたリレー光学系とマルチピンホール68の代わりに、変倍光学系71を配置したものである。
【0164】
本実施例では、変倍光学系71はアフォーカル光学系であって、入射した平行光束を異なる光束径の平行光束に変換して射出する作用を有する。回折格子6から射出した0次光及び高次光は、変倍光学系71の倍率に応じてそれぞれの光束の角度を変化させることができる。例えば、変倍光学系71の倍率を高くすれば、標本上に照射されるスポット光の間隔は大きくなる。この時、倍率によっては、一部(高次)の光束が対物レンズやリレー光学系からはみ出す(レンズの外径よりも外側に光束が位置してしまう)ため、スポット光の数も減ることになる。倍率を低くすれば逆の現象が生じる。
【0165】
本実施例においても、照射するスポットの数や間隔を調整することができるため、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0166】
(第17実施例)
第17実施例を図39に示す。第16実施例と同じ構成については同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。本実施例は光源4と偏光ビームスプリッタ8の間に配置された回折格子6の代わりに音響光光学素子72を配置したものである。
【0167】
音響光学素子72は結晶の一面に設けた圧電素子に高周波信号を与え、結晶内に超音波を発生させるものである。この超音波は結晶内を疎密波となって進行するため、結晶内には屈折率の違いによる回折格子が形成される。この回折格子の格子幅は、高周波信号の周波数を変えることによって変化させることができる。そこで、コントロール部23より図示しない駆動源を介して様々な周波数の高周波信号を音響光学素子72に与えることによって、様々な格子形状の回折格子を結晶内に形成できる。その結果、音響光学素子72から射出する高次光の角度を変化させることができる。
【0168】
本実施例においても、照射するスポットの数や間隔を調整することができるため、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。また、本実施例の構成では機械的な駆動部がないため、振動による影響を受けることがない。また装置を小型化することができる。
【0169】
(第18実施例)
第18実施例を図40に示す。実施例1乃至実施例16の多光束発生部材を構成する光源は、1つの発光部のみを有し、この発光部から1つの光束が発生するものであった。これに対し、本実施例の多光束発生部材は、複数の微小な発光部が一体に形成され、微小な発光部各々が1つの光束を射出する光源である。したがって、実施例1乃至実施例16では光源から1つの光束しか射出されないが、本実施例では光源から複数の光束が同時に射出される。
【0170】
このように、本実施例の光源は、複数の光を同時に射出する多光束光源であって、例えば、面発光半導体レーザや、多ビーム半導体レーザなどである。よって、本実施例では図40に示すように、多光束発生部材である光源73から射出した各光束はコリメートレンズ5でそれぞれ平行光束に変換されたのち、対物レンズ3で標本S上の異なる位置にそれぞれ集光される。ここで、多光束光源73の微小な発光部の点灯及び消灯をそれぞれ個別に制御することが可能であれば、標本上に様々なパターンで光スポットを照射することができるが、制御ができない場合は光源73から対物レンズ3の間の何れかの位置に、第13実施例のような光束制限板を配置すればよい。
【0171】
このように、本実施例においても、照射するスポットの数や間隔を調整することができるため、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0172】
また、本実施例の多光束光源73は、第13実施例(図32)、第14実施例(図33)、第15実施例(図37)、第16実施例(図38)において破線で囲まれた部分と置き換えることができるため、これらの実施例において装置の小型化を実現することができる。
【0173】
(第19実施例)
第19実施例を図41に示す。本実施例の光源も第17実施例と同じように、複数の光を同時に射出する多光束光源である。ただし、第17実施例では1つの光源が微小な発光部を備えているのに対し、本実施利の光源は実施例1乃至実施例16で用いられている光源を複数個1次元あるいは2次元に並べたものである。
【0174】
よって、本実施例では図41に示すように、多光束光源73の各光源74A、74B、74C(ここではいずれも半導体レーザ)から射出した各光束は、コリメートレンズ5でそれぞれ平行光束に変換されたのち、対物レンズ3で標本S上の異なる位置にそれぞれ集光される。ここで、多光束光源73の各光源74A、74B、74Cの点灯及び消灯をそれぞれ個別に制御することによって、標本上に様々なパターンで光スポットを照射することができる。また、各光源74A、74B、74Cを常時点灯しておき、光源73から対物レンズ3の間の何れかの位置に第14実施例のような光束制限板を配置してもよい。
【0175】
このように、本実施例においても、照射するスポットの数や間隔を調整することができるため、観察者が望む位置に合焦させることができる。また、マルチスポット投光方式なので、1つのスポットがエッジ部などで散乱されても、他のスポットの反射光によって正確な合焦が可能である。
【0176】
また、本実施例の多光束光源73も、第13実施例(図32)、第14実施例(図33)、第15実施例(図37)、第16実施例(図38)において破線で囲まれた部分と置き換えることができるため、これらの実施例において装置の小型化を実現することができる。
【0177】
以上の各実施例において、回折格子6は光源4と偏光ビームスプリッタ8の間であれば、どの位置に配置しても構わないが、本実施例のようにコリメートレンズ5と遮光板7の間に配置するのが好ましい。さらに、好ましくは対物レンズ3の瞳位置と共役な位置、またはその近傍が好ましい。
【0178】
この点について図42を用いて説明する。図42は簡単のために、リレー光学系などの光学系は省略している。また、±2次光より更に高次の回折光についても省略している。
【0179】
本発明の焦点検出装置が用いられる顕微鏡や検査装置では、対物レンズは物体側にテレセントリックな光学系として設計されていることが多い。図42(a)のように、回折格子75が対物レンズ76の瞳位置(ここでは対物レンズ76の後側焦点位置)に配置されている場合、0次光、±1次光、±2次光の光束の中心光線(主光線)はいずれも標本Sに対して垂直に入射する。したがって、標本Sで反射した光(各次数の収束スポット)は入射した時と同じ光路を逆に戻り、光検出器に到達する。
【0180】
しかしながら、図42(b)のように、回折格子75が対物レンズ76の瞳位置から離れた位置に配置された場合(距離大)、0次光、±1次光、±2次光の光束の中心光線(主光線)はいずれも標本Sに対して斜め(ここでは光軸に近づく方向)に入射する。したがって、標本Sで反射した光は入射した時と異なる光路で戻る。したがって、光検出器に達するまでの光学系でケラれが生じて光強度が減少して合焦精度が劣化するという問題が生じる。図42(c)のように、回折格子75が対物レンズ76の瞳位置よりも近い位置に配置された場合(距離小)も図42(b)と同様の問題が生じる。
【0181】
また、以上述べた各実施例で用いられている回折格子は、現在では加工技術の発達により様々な格子形状のものが製作可能で、シリンドリカルレンズよりも容易に製作できる。また形状も薄い平行平面板であるため、シリンドリカルレンズに比べて軽く、保持も容易である。また、回折効率も60%以上と高いため、スリット枠に比べて光強度の損失が少ない。本実施例に好適な回折格子としては、例えば、製品名Diffractive optics beam splitter(型番1001〜1039,MEMS OPTICAL INC.製)がある。
【0182】
なお、本発明には以下の特徴が含まれる。
(1)複数の光束を射出する多光束発生部材と、
前記複数の光束のそれぞれについて光束の一部を遮光する遮光部材と、
入射した光束を反射あるいは透過させる面を有する光分割部材と、
入射した光束を集光する集光光学系と、
少なくとも2つの受光部を備える光検出器とを備え、
前記多光束発生部材及び前記遮光部材は第1の光路に配置され、
前記集光光学系及び前記光検出器は第2の光路に配置され、
前記光分割素子は前記第1の光路の光軸と前記第2の光軸が交わる位置にされ、
前記光検出器は前記集光光学系の集光位置に配置されている焦点検出装置。
【0183】
(2)前記多光束発生部材は光源と回折光学素子を有し、該光源は1つの光束を発生する発光部を1つだけ備えている上記(1)記載の焦点検出装置。
(3)前記多光束発生部材は複数の発光部を有する光源であって、該発光部の各々が1つの光束を発生し、該発光部が一体に形成されている上記(1)記載の焦点検出装置。
【0184】
(4)前記多光束発生部材は、1つの光束を発生する発光部を1つだけ有する光源を複数配置してなる上記(1)記載の焦点検出装置。
(5)前記回折光学素子を移動させる第1の駆動機構を備え、前記回折光学素子を第1の光路中で移動させる上記(2)記載の焦点検出装置。
【0185】
(6)前記回折光学素子は1つであり、該回折光学素子を第1の光路中で挿脱する上記(5)記載の焦点検出装置。
(7)前記回折光学素子とは別の回折光学素子を少なくとも1つ備え、これらの回折光学素子を第1の光路中で移動させる上記(5)記載の焦点検出装置。
【0186】
(8)前記複数の光束を集光するリレー光学系と、該リレー光学系の集光位置に配置された光束制限部材と、該光束制限部材を移動させる第2駆動機構を備え、前記光束制限部材を光路中で移動させる上記(1)記載の焦点検出装置。
【0187】
(9)前記リレー光学系と前記光束制限部材は、前記複数の光束が前記光分割素子から射出される側に配置されている(8)の焦点検出装置。
(10)前記リレー光学系と前記光束制限部材は、前記複数の光束が前記光分割素子に入射する側に配置されている(8)の焦点検出装置。
【0188】
(11)前記開口部は1つ設けられており、光路中に挿入した時に光軸上に集光した光束のみを透過させる位置に設けられている(8)の焦点検出装置。
(12)前記開口部は複数設けられており、パターンの異なる開口部列を形成している(6)の焦点検出装置。
【0189】
(13)前記開口部列は並列に配置されている(12)の焦点検出装置。
(14)前記開口部列は中心から放射状に配置されている(12)の焦点検出装置。
【0190】
(15)前記開口部列を有する前記光束制限部材を光軸に垂直な面に沿って移動させる(13)の焦点検出装置。
(16)前記開口部列を有する前記光束制限部材を光軸中心に回転させる(14)の焦点検出装置。
【0191】
(17)第3の光路に配置された、1つの光束を発生する第の2光源と、入射した光束を反射あるいは透過させる面を有する第2の光分割部材とを有し、該第2の光分割素子が前記第1の光路の光軸と前記第3の光軸が交わる位置に配置されている上記(1)記載の焦点検出装置。
【0192】
(18)前記第2の光源から射出され前記第2の光分割部材に入射する光束は1つである上記(17)の焦点検出装置。
(19)前記回折光学素子とは別の回折光学素子を第3の光路中に備えている上記(17)の焦点検出装置。
【0193】
(20)前記第1の光源と前記第2の光源はそれぞれ電源部を有し、一方の電源部がオンのとき、他方の電源部はオフになている(17)の焦点検出装置。
(21)前記第1の光路と前記第2の光路にそれぞれ遮光部材を備え、一方遮光部材が光源からの光束を遮光している場合、他方の遮光部材は光源からの光束を通過させる(17)の焦点検出装置。
【0194】
(22)入射した光束の光強度を減少させる光強度減衰部材と、該光強度減衰部材を移動する第3の駆動機構を備え、前記回折光学素子が光路中に挿入されたときは前記光強度減衰部材を第1の光路から離脱させ、前記回折光学素子を光路から離脱させたときは前記光強度減衰部材を光路中に挿入させる上記(5)記載の焦点検出装置。
【0195】
(23)前記光強度減衰部材は、該光強度減衰部材が光路中に配置された場合と配置されない場合とで、前記光分割部材に入射する光束の光強度が略等しくなる透過率特性を有している上記(22)記載の焦点検出装置。
【0196】
(24)前記回折光学素子とは異なる回折光学素子と、前記光強度減衰部材とは異なる光強度減衰部材を備え、前記回折格子と前記光強度減衰部材の組合せを複数備えている上記(23)記載の焦点検出装置。
【0197】
(25)前記光源は電源部を有し、前記回折光学素子が光路中に配置された場合と配置されない場合とで、異なる値のエネルギーを前記電源部に供給する上記(5)記載の焦点検出装置。
【0198】
(26)前記供給されるエネルギーは、前記回折格子が光路中に配置された場合と配置されない場合とで、前記光分割部材に入射する光束の光強度が略等しくなるような値である上記(5)記載の焦点検出装置。
【0199】
(27)第2の光検出器と、第1の光路中に配置され該第2の光検出器に向けて前記光源から射出された光束の一部を反射させる第3の光分割部材を備え、前記第2の光検出器からの出力に応じて前記光源部に供給するエネルギー量を変化させる上記(26)記載の焦点検出装置。
【0200】
(28)前記多光束発生部材で発生した複数の光束の数あるいは間隔を変化させる光束調整機構を備えている上記(1)記載の焦点検出装置。
(29)前記多光束発生部材は複数の回折光学素子を備え、前記光束調整機構は前記複数の回折光学素子のうちいずれか1つを第1の光路中に配置する移動機構を備える上記(28)の焦点検出装置。
【0201】
(30)前記多光束発生部材を複数備え、該複数の多光束発生部材のうちいずれか1つを用いる上記(1)記載の焦点検出装置。
(31)前記2つの受光部の各々が複数の受光素子部で構成されている上記(1)記載の焦点検出装置。
【0202】
(32)前記光束調整機構は光束制限部材と、該光束制限部材を光束が集光した位置で移動させる移動機構を備える上記(28)記載の焦点検出装置。
(33)前記光束調整機構は変倍光学系である上記(28)記載の焦点検出装置。
【0203】
(34)前記変倍光学系はアフォーカル光学系である上記(33)記載の焦点検出装置。
(35)前記光束調整機構は音響光学素子である上記(28)記載の焦点検出装置。
【0204】
【発明の効果】
本発明の焦点検出装置は、複数のスポット光を標本に照射しているので、標本の表面に段差や微小な突起があっても、正確で安定した合焦が可能となる。また、高さの異なる凹凸形状を有する標本に対しては、平均的な高さに合焦することができる。
【0205】
また、回折格子を光路中に挿脱できるため、標本の形状に応じてシングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式を使い分けて最適な合焦を行うことができる。
【0206】
また、シングルスポット投光方式及びマルチスポット投光方式による焦点検出動作が自動的に行う処理を備えることで、観察者の合焦操作の負担を軽減できるほか、合焦できる確率が高くなる。
【0207】
また、マルチスポット投光方式によって標本の平均的な高さに合焦した後に、シングルスポット投光方式に切り替えるようにすれば高精度な合焦が行えるほか、シングルスポット投光方式単独に比べて合焦できる確率が高くなる。
【0208】
また、シングルスポット投光方式とマルチスポット投光方式とで標本上での光強度をほぼ同じようにする構成を備えているため、安価な光検出器を用いたり、簡単な回路構成で増幅器を構成することができる。また、焦点検出のための各種制御パラメータを共通化することができる。
【0209】
また、標本上に照射されるスポットの数や間隔を調整できるようになっているため、標本上の所望の位置にスポット光を照射して観察者が望む位置に合焦させることができる。また、光検出器上に形成されたスポット光のうち任意のスポット光のみを用いるように構成しているので、標本上の所望の位置にスポット光を照射したのと同じようになり、観察者が望む位置に合焦させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であって、マルチスポット投光方式において回折光学素子を用いた構成を示す図。
【図2】コントロール部の構成を示す図。
【図3】回折光学素子で生じる回折を示す図。
【図4】遮光部材によって光束の一部を遮光する様子を示す図。
【図5】マルチスポット投光方式における光検出器上のスポット光の様子を示す図であって、(a)非合焦状態(前ピン状態)、(b)合焦状態、(c)非合焦状態(後ピン状態)。
【図6】段差がある標本上に照射されるスポット光の様子を示す図であって、(a)段差がある標本、(b)シングルスポット投光方式の場合、(c)マルチスポット投光方式の場合。
【図7】高さの異なる凹凸がある標本上に照射されるスポット光の様子とその時に光検出器状のスポット光の状態を示す図であって、(a)高さの異なる凹凸がある標本、(b)シングルスポット投光方式の場合、(c)マルチスポット投光方式の場合。
【図8】本発明の第2実施例であって、回折光学素子の挿脱によって、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式を切り替える構成を示す図。
【図9】本発明の第3実施例であって、中間結像位置に光束制限部材を挿脱することによって、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式を切り替える別の構成を示す図。
【図10】本発明の第4実施例であって、2つの光路を備えることによって、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式を切り替える構成を示す図。
【図11】本発明の第5実施例であって、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式を切り替える構成において、焦点検出を行う時の処理を示す図である。
【図12】本発明の第6実施例であって、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式を切り替える構成において、焦点検出を行う時の別の処理を示す図である。
【図13】本発明の第7実施例であって、光路中に回折光学素子と光強度減衰部材を挿脱して、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式とで光量を一定にする構成を示す図である。
【図14】光路中に挿脱される回折格子の位置を検出する構成を示す図であって、(a)回折格子が待機位置にあり光センサからの出力がオンの場合、(b)回折格子が光路中にあり光センサからの出力がオフの場合。
【図15】第7実施例において、光量調整と焦点検出を行う時の処理を示す図である。
【図16】本発明の第8実施例であって、光路中に複数の回折光学素子と光強度減衰部材を挿脱して複数のマルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式とで光量を一定にする構成を示す図である。
【図17】光路中に挿脱される複数の回折光学素子と光減衰部材の組み合わせの構成を示す図であって、(a)シングルスポット投光方式の場合、(b)第1のマルチスポット投光方式の場合、(c)第2のマルチスポット投光方式の場合。
【図18】複数のマルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式を選択するための操作部を示す図である。
【図19】第8実施例において、光量調整と焦点検出を行う時の処理を示す図である。
【図20】本発明の第9実施例であって、光源に供給するエネルギーを変化させて、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式とで光量を一定にする構成を示す図である。
【図21】第9実施例において、光量調整と焦点検出を行う時の処理を示す図である。
【図22】本発明の第10実施例であって、光強度に応じて光源に供給するエネルギーを変化させて、マルチスポット投光方式とシングルスポット投光方式とで光量を一定にする構成を示す図である。
【図23】第10実施例において、光量調整と焦点検出を行う時の処理を示す図である。
【図24】フォーカスエラー信号を示す図であって、(a)マルチスポット投光方式であって、それぞれのスポット光が同一の焦点位置に集光する場合、(b)シングルスポット投光方式の場合。
【図25】フォーカスエラー信号を示す図であって、(a)マルチスポット投光方式であって、それぞれのスポット光が異なるの焦点位置に集光する場合に得られるそれぞれの信号、(b)それぞれの信号を合成した時の信号。
【図26】マルチスポット投光方式であって、それぞれのスポット光を異なるの焦点位置に集光させる光学系の例を示す図。
【図27】本発明の第11実施例であって、マルチスポット投光方式において、複数のスポット光の数を変化させた時の様子を示す図であって、(a)スポット数が7つで試料全面に照射されている場合、(b)スポット数が3つで試料凸部に照射されている場合。
【図28】第11実施例において、複数のスポット光の数と間隔を変化させた時の様子を示す図であって、(a)スポット数が7つで試料全面に照射されている場合、(b)スポット数が3つで試料凸部に照射されている場合。
【図29】第11実施例において、複数のスポット光の間隔を変化させた時の様子を示す図であって、(a)スポット数が5つで試料全面に照射されている場合、(b)スポット数が5つで試料凸部に照射されている場合。
【図30】第11実施例において、複数のスポット光の数と間隔を変化させた時の様子を示す図であって、(a)スポット数が5つで試料全面に照射されている場合、(b)スポット数が3つで試料凸部に照射されている場合。
【図31】本発明の第12実施例であって、(a)マルチスポット投光方式において、2つの光路を用いて複数のスポット光の数と間隔を変化させる構成を示す図、(b)試料上に照射されているスポットのパターン、(c)光検出器上に再結像されたスポットのパターン。
【図32】本発明の第13実施例であって、(a)マルチスポット投光方式において、光検出器側で検出するスポット光の数と間隔を変化させる構成を示す図、(b)試料上に照射されているスポットのパターン、(c)光検出器上に再結像されたスポットのパターン。
【図33】本発明の第14実施例であって、(a)マルチスポット投光方式において、中間結像位置に光束制限部材を配置して複数のスポット光の数と間隔を変化させる別の構成を示す図、(b)試料上に照射されているスポットのパターン、(c)光検出器上に再結像されたスポットのパターン。
【図34】第14実施例で用いられる、光束制限部材の配置位置における光束の様子を示す図。
【図35】光束制限部材の開口部の様子を示す図。
【図36】別の光束制限部材の開口部の様子を示す図。
【図37】本発明の第15実施例であって、マルチスポット投光方式において、複数のスポット光の数と間隔を変化させる別の構成を示す図。
【図38】本発明の第16実施例であって、マルチスポット投光方式において、変倍光学系を用いて複数のスポット光の数と間隔を変化させる構成を示す図。
【図39】本発明の第17実施例であって、マルチスポット投光方式において、音響光学素子を用いて複数のスポット光の数と間隔を変化させる構成を示す図。
【図40】本発明の第18実施例であって、マルチスポット投光方式において、微小な発光部が一体形成された光源を用いて複数のスポット光の数と間隔を変化させる構成を示す図。
【図41】本発明の第18実施例であって、マルチスポット投光方式において、光源を複数用いて複数のスポット光の数と間隔を変化させる構成を示す図
【図42】回折光学素子の配置位置を示す図であって、(a)対物レンズの瞳に配置された場合、(b)対物レンズの瞳位置よりも離れて配置された場合、(c)対物レンズの瞳位置よりも近づいて配置された場合。
【図43】従来のシングルスポット投光方式の構成を示す図。
【図44】シングルスポット投光方式において、凹凸がある標本上に照射されるスポット光の様子を示す図であって、(a)凸部の平面に光スポットが照射されている場合(b)凸部のエッジ部に光スポットが照射されている場合(c)高さの異なる凹凸がある標本上に照射される場合。
【図45】シングルスポット投光方式における光検出器上のスポット光の様子を示す図であって、(a)非合焦状態(前ピン状態)、(b)合焦状態、(c)非合焦状態(後ピン状態)。
【図46】スリット投光方式において、凹凸がある標本上に照射されるスポット光の様子を示す図であって、(a)凸部の平面にスリット状の光が照射されている場合(b)凸部のエッジ部にスリット状の光が照射されている場合(c)高さの異なる凹凸がある標本上に照射される場合。
【符号の説明】
1 ステージ
2 レボルバ
3,3a,3b,76 対物レンズ
4,37,50,58,73,74,74A,74B,74C 光源
5,39,59 コリメートレンズ
6,45a,45b,60,63,64,66,75 回折格子
6b 回折格子のセンサ遮光部
7,57 遮光板
8 偏光ビームスプリッタ
9,10 リレー光学系
11 1/4波長板
12 ダイクロイックミラー
13 結像レンズ
14,52,65 光検出器
15 レボルバ用モータ
16 準焦用モータ
17 レボルバ用モータ駆動部
18 準焦用モータ駆動部
19 レボ穴位置検出部
20,38,51 レーザ駆動部
21 増幅器21
22 A/D変換器
23 コントロール部
24 パルスカウンタ
25 JOGエンコーダ
26,49 操作部
27 CPU
28 ROM
29 RAM
30 I/Oポート
31 データバス
32 回折格子駆動部
33 回折格子駆動モータ
34 ピンホール
35 ピンホール駆動部
36 ピンホール駆動用モータ
40,54,62 ハーフミラー
41 光センサ
41a 光センサの発光部
41b 光センサの受光部
42,46a.46b,46c NDフィルタ
43 ND駆動部43
44 ND駆動用モータ
45 回折格子群
46 NDフィルタ群
47,48 保持部材
49a AF開始スイッチ
49b 投光方式選択スイッチ
53 集光光学系
55 凹レンズ
56 凸レンズ
61A,61B シャッター
67、68,70 マルチピンホール
68A,68B,68C,68D,68E 開口部列
69 中心線
70A,70B,70C,70D 開口部列
71 変倍光学系71
72 音響光学素子
A,A1,A2,A3,A4,A5 受光部
B,B1,B2,B3,B4,B5 受光部
d0 0次光(光束)
d1,dn 回折光
L0 0次光
L1 回折光(+1次光)
L2 回折光(−1次光)
S 標本
SP1,SP2,SP3 標本上のスポット光
SP’1,SP’2,SP’3 光検出器上のスポット光

Claims (3)

  1. 1つの光束を発生する発光部を1つだけ備えた光源と回折光学素子を有し複数の光束を射出する多光束発生部材と、前記複数の光束のそれぞれについて光束の一部を遮光する遮光部材と、入射した光束を反射あるいは透過させる面を有する光分割部材と、入射した光束を集光する集光光学系と、少なくとも2つの受光部を備える光検出器とを備え、前記多光束発生部材及び前記遮光部材は第1の光路に配置され、前記集光光学系及び前記光検出器は第2の光路に配置され、前記光分割素子は前記第1の光路の光軸と前記第2の光路の光軸が交わる位置に配置され、前記光検出器は前記集光光学系の集光位置に配置され、前記第1の光路中で前記回折光学素子を挿脱する第1の駆動機構を備える焦点検出装置。
  2. 入射した光束の光強度を減少させる光強度減衰部材と、該光強度減衰部材を移動する第2の駆動機構を備え、前記回折光学素子が光路中に挿入されたときは前記光強度減衰部材を第1の光路から離脱させ、前記回折光学素子を光路から離脱させたときは前記光強度減衰部材を第1の光路中に挿入させる請求項1記載の焦点検出装置。
  3. 前記多光束発生部材で発生した複数の光束の数あるいは間隔を変化させる光束調整機構を備えている請求項1記載の焦点検出装置。
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