JP4517437B2 - 半導体レーザ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体レーザ装置及びその製造方法に係り、特に光情報処理用として用いられる半導体レーザ装置とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで光情報処理用として用いられる半導体レーザ装置はGaAs電流ブロック層を用いた利得導波型構造が採用されてきた。しかしながら最近はAlGaAs層を電流ブロック層に用いた屈折率導波型構造を採用することにより、動作電流を下げた半導体レーザ装置が開発されている。
屈折率導波型構造では電流ブロック層での光の吸収損失が少ないので、閾値電流を下げることができるとともに発光効率を向上させることができ、動作電流を下げることができる。
【0003】
図9は、従来のSAS(Self-Aligned Structure)型の半導体レーザ装置の断面図である。
図9において、101はn型GaAs基板(以下、n型を「n−」と、また「p型」を「p−」と表記する)、102はn−GaAsバッファ層、103はn−Al0.5Ga0.5As下クラッド層、104はAlGaAs活性層、105はp−Al0.5Ga0.5As第1上クラッド層、106はp−Al0.2Ga0.8Asエッチングストッパ層、107はn−Al0.6Ga0.4As電流ブロック層、107aは電流ブロック層107の電流チャネルとなるストライプ状の窓、108はp−Al0.2Ga0.8As保護層、109はp−Al0.5Ga0.5As第2上クラッド層、110はp−GaAsコンタクト層、111はn側電極、112はp側電極である。113は従来の半導体レーザ装置である。
【0004】
次にこの半導体レーザ装置113の製造方法について説明する。
まずMOCVD法などの結晶成長法による第1次のエピタキシャル成長でn−GaAs基板101上に、 バッファ層102となるn−GaAs層、n型下クラッド層103となるn−Al0.5Ga0.5As層、活性層104となるAlGaAs層、第1上クラッド層105となるp−Al0.5Ga0.5As層、エッチングストッパ層106となるp−Al0.2Ga0.8As層、電流ブロック層107となるn−Al0.6Ga0.4As層、および保護層108となるp− Al0.2Ga0.8As層を順次形成する。このときのドーパントとしては、n型ドーパントはシリコン、p型ドーパントは亜鉛が使用される。
【0005】
次に写真製版とウエットエッチングにより、保護層108と電流ブロック層107に電流経路となる帯状の開口である107aを形成する。次いでMOCVD法などの結晶成長法により、第2次のエピタキシャル成長で、開口107を介してエッチングストッパ層106であるp−Al0.2Ga0.8As層の上に、第2上クラッド層109となるp−Al0.5Ga0.5As層を埋め込み成長し、更にコンタクト層110となるp型GaAs層を形成する。
更にコンタクト層110となるp型GaAs層の表面上にp側電極112を、またn−GaAs基板101の裏面側表面上にn側電極111を形成する。
【0006】
次に半導体レーザ装置113の動作について説明する。
n側電極111とp側電極112との間に順方向電圧を印加すると、電流ブロック層107と第2上クラッド層109との間のpn接合により生じる空乏層により電流の流れが阻止されて電流が絞られ、開口107aを介して活性層104に電流が流れる。
【0007】
活性層104に所定の閾値以上の電流が流れると、活性層104において電子と正孔とが再結合し、これに基づいてレーザ光が発生する。
このときn型下クラッド層103、第1上クラッド層105及び第2上クラッド層109は、活性層104よりも大きなバンドギャップを有しているので、n型下クラッド層103、第1上クラッド層105及び第2上クラッド層109の屈折率は活性層104よりも小さく、レーザ光はn型下クラッド層103と第1上クラッド層105及び第2上クラッド層109との間に閉じ込められる。
【0008】
また、電流ブロック層106のバンドギャップは第1上クラッド層105及び第2上クラッド層109のそれよりも大きく、電流ブロック層106の屈折率は第1上クラッド層105及び第2上クラッド層109のそれより小さく、レーザ光の水平横方向の拡がりは電流ブロック層106によって制限される。
このようにレーザ光の発光点の上下、左右とも屈折率差を持たせるように構成しているので、レーザ光は発光点近傍に効率よく閉じ込められ、窓107aの下部の活性層104で780nm帯のレーザ発振が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体レーザ装置113は上記のように構成されているが、第1上クラッド層105、エッチングストッパ層106及び第2上クラッド層109などのp型ドーパントとして亜鉛が使用されており、第1次のエピタキシャル成長の、MOCVD法での成長温度は、700℃〜750℃であるので、活性層104となるAlGaAs層を形成した後、第1上クラッド層105となるp−Al0.5Ga0.5As層、エッチングストッパ層106となるp−Al0.2Ga0.8As層、電流ブロック層107となるn−Al0.6Ga0.4As層、および保護層108となるp− Al0.2Ga0.8As層を順次形成するときに既に、第1上クラッド層105から活性層104に亜鉛が拡散する。更に第2次のエピタキシャル成長を行うときにも同様の温度の下で行われるので、第1上クラッド層105から活性層104に亜鉛が拡散する。
【0010】
この結果、第1上クラッド層105のキャリア濃度が設計どおりに得られなくなり、第1上クラッド層105がZnの濃度低下による内部損失が増大し、動作時の発熱が増大する。このためにキャリア(電子、ホール)が熱励起され、ダブルへテロ構造で作り込んだバンドの障壁を乗り越えて行くものが多くなり、結果的に発振に寄与するキャリアが少なくなり、効率が低下する。つまり電流−光出力特性の温度特性を劣化させる場合があった。
【0011】
さらに、第1上クラッド層105から活性層105にZnが拡散することにより、pn接合の位置が下クラッド層103内にずれ、その結果ビーム特性に悪影響を及ぼす場合があった。
また屈折率導波型構造を実現する場合、この従来例で記載したSAS型の他に埋め込みリッジ型でも実現できるが、最近の知見では、第1上クラッド層105から活性層104への亜鉛の拡散は埋め込みリッジ型よりも、特にSAS型の方が起きやすいことが分かってきた。
【0012】
この亜鉛の拡散を抑制するためには、第1上クラッド層105のp型不純物である亜鉛のキャリア濃度を下げるという方法もあるが、活性層104からのキャリアのオーバーフローが大きくなり、しきい値電流密度が高くなるという問題が生じ根本的な解決にならない。
【0013】
上述した従来技術と同様の構成の一例として、例えば特開平6−196801号公報に記載された従来のSAS型の半導体レーザ装置がある。
この構成では、活性層104はAl0.15Ga0.85As層、活性層104の上に第1上クラッド層105相当のp− Al0.5Ga0.5As第1光ガイド層、エッチングストッパ層106相当のp− Al0.2Ga0.8As第2光ガイド層が形成され、電流ブロック層107としてn−Al0.6Ga0.4As層、第2上クラッド層109相当のp− Al0.5Ga0.5Asクラッド層が形成された発明が開示されている。
【0014】
この構成においては、第1光ガイド層および第2光ガイド層のキャリア濃度の開示は無く、 p− Al0.5Ga0.5Asクラッド層の亜鉛のキャリア濃度は7×1017cm-3(以下、7E17cm-3のように、10の累乗を表記する)とし、再成長界面におけるp型層のキャリア濃度は1E18cm-3以下にすることが必要であると開示されている。
【0015】
この発明は上記の問題点を解消するためになされたもので、
第1の目的は、閾値電流が低く、電流−光出力特性の温度特性の劣化の少ない半導体レーザ装置を提供することであり、第2の目的は閾値電流が低く、電流−光出力特性の温度特性の劣化の少ない半導体レーザ装置を簡単な工程により製造する製造方法を提供することである。
【0016】
なお、上述した先行技術の他に、特開昭62−73687号公報には、AlGaAs系材料を用いたSAS型の半導体レーザが開示されている。
また、特開平7−254750号公報には、キャリア濃度1E18cm-3のSi添加のN−InP基板を下クラッド層としこの上に、GaInAsPの量子井戸構造の活性層、キャリア濃度1E16cm-3のSi添加のGaInAsP光ガイド層、キャリア濃度1E18cm-3のZn添加のp−InPクラッド層を順次積層してリッジ構造とし、このリッジの両側のp型の第1埋込層を2層に分けて、活性層側に位置した側の層をキャリア濃度3E17cm-3のZn添加とし、活性層から遠い側の層をキャリア濃度1E18cm-3のZn添加とすることによりしきい値を小さくするとともに温度特性の向上を図っている。
【0017】
また特開平9−199803号公報には、0.98μm波長の光に対して、高次モードの発生を抑制し、安定的に基本モードのレーザ光を発振させるために、不純物濃度が(1〜3)E18cm-3のn型GaAs基板を使用し、この上に、n−クラッド層を介して、アンドープInGaAsの量子井戸活性層、不純物濃度が2E18cm-3のp−Al0.5Ga0.5As第1クラッド層、 p−Al0.7Ga0.3Asエッチングストッパ層、が形成され、この上にリッジ状のp−Al0.5Ga0.5As第2クラッド層が形成され、その両側にSiを1E19cm-3以上ドーピングしたn−Al0.2Ga0.8Asの電流ブロック層が形成されたロスガイド型の0.98μm波長の半導体レーザが開示されている。また同様の材料構成でSAS型の半導体レーザが開示されている。
【0018】
更に、特開平11−54828号公報には、活性層に隣接したpクラッド層のキャリア濃度が5E17cm-3〜3E18cm-3と高濃度になるため、ドーピング不純物が活性層中へ拡散し、活性層の結晶品質を低下させ、信頼性を劣化させるという問題を解決するために、セルフアライン型及びリッジ型の半導体レーザにおいて、アンドープAl0.14Ga0.86As活性層に隣接して低濃度Znドープp−Al0.5Ga0.5As第1クラッド層(キャリア濃度8E16cm-3)を設け、これに高濃度Znドープp−Al0.5Ga0.5As第2クラッド層(キャリア濃度5E17cm-3)、低濃度Znドープp−Al0.5Ga0.5As第3クラッド層(キャリア濃度8E16cm-3)、低濃度Siドープn−第1AlGaAsブロック層(キャリア濃度1E17cm-3)、高Siドープn−第2AlGaAsブロック層(キャリア濃度3E18cm-3)ぞ順次積層し、第1,第2AlGaAsブロック層の中央にストライプ状の電流通路を形成し、Znドープp−Al0.5Ga0.5As第4クラッド層(キャリア濃度1.5E18cm-3)を設けた構成が開示されている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザ装置においては、ドーパントの不純物濃度が0.5×10 18 cm -3 以上1.0×10 18 cm -3 未満である第1導電型のGaAs半導体基板と、この半導体基板上に配設され、III−V族化合物半導体からなる第1導電型の第1クラッド層と、この第1クラッド層の上に配設され、第1クラッド層よりもバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる活性層と、この活性層の上に配設され、活性層よりもバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第1の第2クラッド層と、この第1の第2クラッド層の上に配設され、活性層よりもバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなり、電流経路となる帯状の開口を有する第1導電型の電流ブロック層と、この電流ブロック層の開口を介して第1の第2クラッド層の上に配設され、活性層よりもバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第2の第2クラッド層と、を備え、上記第1導電型のドーパントがシリコン、上記第2導電型のドーパントが亜鉛であるので、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、第1の第2クラッド層から活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止でき、活性層へのキャリアの閉込が有効に行うことができる。
【0020】
またさらに、第1の第2クラッド層と第2の第2クラッド層との間に、活性層よりもバンドギャップが大きく、第2の第2クラッド層よりバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の半導体層を備えたので、帯状開口を確実に形成することができ、結晶性のよい第2の第2クラッド層を構成できる。
【0021】
またさらに第1クラッド層をAlxGa1-xAs (0<x<1)、活性層をAlGaAs系材料、第1の第2クラッド層をAluGa1-uAs (0<u<1)、電流ブロック層をAlzGa1-zAs (0<z<1)、そして第2の第2クラッド層をAlvGa1-vAs (0<v<1)で構成したので、赤外の半導体レーザ装置において、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止でき活性層へのキャリアの閉込を有効に行うことができる。
【0022】
またさらに、第1の第2クラッド層の第2導電型のドーパントの不純物濃度が1×1018cm-3を越え2×1018cm-3以下としたので、活性層からのキャリアのオーバーフローを抑制し、しきい値電流密度を低く保持できる。
【0023】
またさらに、GaAs半導体基板をVB(Vertical Bridgeman)法またはVGF(Vertical Gradient Freeze)法で製作したものとしたので、第2導電型のドーパントの活性層への拡散を効果的に少なくすることができる。
【0026】
またこの発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、ドーパントの不純物濃度が0.5×10 18 cm -3 以上1.0×10 18 cm -3 未満である第1導電型のGaAs半導体基板を準備する工程と、GaAs半導体基板上に、 III−V族化合物半導体からなる第1導電型の第1クラッド層を形成する工程と、第1クラッド層の上に、第1クラッド層よりもバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる活性層を形成する工程と、活性層の上に活性層よりバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第1の第2クラッド層を形成する工程と、第1の第2クラッド層の上に、活性層よりもバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなり、電流経路となる帯状の開口を有する電流ブロック層を形成する工程と、電流ブロック層の開口を介して第1の第2クラッド層の上に活性層よりバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第2の第2クラッド層を形成する工程と、を含み、上記第1導電型のドーパントがシリコン、上記第2導電型のドーパントが亜鉛であるので、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止できる。
【0027】
またさらに、第1の第2クラッド層と第2の第2クラッド層との間に、活性層よりもバンドギャップが大きく、第2の第2クラッド層よりバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の半導体層をさらに形成する工程を含むとともに、電流ブロック層の開口を形成する工程においてこの第2導電型の半導体層によりエッチングを停止させるので、帯状開口を確実に形成することができ、第2の第2クラッド層を結晶性よく形成できる。
【0028】
またさらに第1クラッド層がAlxGa1-xAs (0<x<1)、活性層がAlGaAs系材料、第1の第2クラッド層がAluGa1-uAs (0<u<1)、電流ブロック層がAlzGa1-zAs (0<z<1)、そして第2の第2クラッド層がAlvGa1-vAs (0<v<1)で構成されたので、赤外半導体レーザにおいて、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1はこの発明の一つの実施の形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。
ここでは一例として情報処理用として使用されるレーザ波長が780nmのSAS型の半導体レーザ装置について説明する。
この実施の形態1においては、 n型GaAs基板のキャリア濃度を0.1E18cm-3以上1.5E18cm-3以下とすることにより、このn型ドーパントに基づく第1クラッド層から活性層へのZnの拡散を少なくしたものである。
【0030】
図1において、1は(100)面を主面とするn型GaAsの基板で、n型ドーパントはSiで、キャリア濃度は8E17cm-3である。またこのGaAs基板1はVB(Vertical Bridgeman)法で作成されたものである。
2は基板1上に設けられた層厚0.1μmのn−GaAsのバッファ層でドーパントはSi、キャリア濃度は3E17cm-3、3はバッファ層2上に設けられた層厚2.0μmのn−Al0.48Ga0.52Asの下クラッド層でドーパントはSiである。ただし下クラッド層3のドーパントはSeなどの他のn型ドーパントであってもよい。キャリア濃度は3E17cm-3である。
4は下クラッド層3の上に設けられた層厚0.06μmのアンドープAl0.15Ga0.85Asの活性層、5は活性層4の上に設けられた層厚0.2μmのp− Al0.48Ga0.52Asの第1上クラッド層でドーパントはZn、キャリア濃度は1.5E18cm-3、6は第1上クラッド層5上に設けられた層厚0.01μmのp− Al0.2Ga0.8Asのエッチングストッパー層でドーパントはZn、キャリア濃度は2E18cm-3である。
【0031】
7は、このエッチングストッパー層6の上に設けられた層厚0.6μmのn−Al0.55Ga0.45Asの電流ブロック層でドーパントはSi、キャリア濃度は2.5E17cm-3である。8は電流ブロック層7上に設けられた層厚0.02μmのp− Al0.2Ga0.8Asの保護層でドーパントはZn、キャリア濃度は3E17cm-3、である。この保護層8と電流ブロック層7には、電流経路としてのストライプ状の窓7aが形成されている。この窓7aを介してエッチングストッパー層6と保護層8上に、層厚2μmでキャリア濃度が1.5E18cm-3のZnドーパントのp− Al0.48Ga0.52Asの第2上クラッド層9が設けられている。10は第2上クラッド層9上に設けられた層厚1.0μmのp−GaAsのコンタクト層でドーパントはZn、キャリア濃度は2E19cm-3である。
11はn側電極、12はp側電極である。13はこの発明に係る半導体レーザ装置である。
【0032】
次にこの発明に係る半導体レーザ装置13の製造方法について説明する。
図2及び図3はこの発明に係る半導体レーザ装置13の製造工程の各工程の半導体レーザ装置を示す断面図である。
図2(a)を参照にして、まずMOCVD法などの結晶成長法による第1次のエピタキシャル成長でn−GaAs基板1上に、 バッファ層2となるn−GaAs層72、n型下クラッド層3となるn−Al0.55Ga0.45As層73、活性層4となるアンドープAl0.15Ga0.85As層74、第1上クラッド層5となるp− Al0.48Ga0.52As層75、エッチングストッパ層6となるp− Al0.2Ga0.8As層76、電流ブロック層7となるn−Al0.55Ga0.45As層77、および保護層8となるp− Al0.2Ga0.8As層78を順次形成する。このときのドーパントとしては、n型ドーパントはシリコン、p型ドーパントは亜鉛が使用される。この工程の結果を示したのが、図2(a)である。
【0033】
次に保護層8となるp− Al0.2Ga0.8As層78上に、フォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー技術によってストライプ状の開口を有するフォトレジストパターン80を形成する。
この工程の結果を示したのが、図2(b)である。
このフォトレジストパターン80をマスクとして、p−Al0.2Ga0.8As層78とn−Al0.55Ga0.45As層77を貫通し、p−Al0.2Ga0.8As層76に達するまで、選択エッチング液を用いてエッチングし、これにより電流チャネルとなる窓7aを形成する。
【0034】
このエッチング方法は、酒石酸または硫酸などのAlAsに対してあまり選択性を有しないエッチャントで、n−Al0.55Ga0.45As層77の途中までエッチングを行い、次いでAlAs混晶比の高い層を選択的にエッチングできるフッ酸系のエッチャントを用いて、残りのn−Al0.55Ga0.45As層77を選択的にエッチングを行うものである。つまりフッ酸系のエッチャントはp− Al0.2Ga0.8As層76をエッチングせず、この部分でエッチングは停止する。
この工程の結果を示したのが、図3(a)である。
【0035】
フッ酸系のエッチャントを用いて、選択的にエッチングを行う際に、フォトレジストパターン80を除去し、ストライプ状の開口を有するp−Al0.2Ga0.8As層78をマスクとしてエッチングを行ってもよい。
【0036】
続いて、フォトレジストパターン80を除去した後、2回目のエピタキシャル成長を行い、窓7aを介してp− Al0.2Ga0.8As層76とn−Al0.55Ga0.45As層77とp−Al0.2Ga0.8As層78との上に第2上クラッド層9としてp− Al0.48Ga0.52As層79の埋め込み成長を行い、このp− Al0.48Ga0.52As層79の上にコンタクト層10としてのp−GaAs層82を形成する。
この工程の結果を示したのが、図3(b)である。
次いで、p−GaAs層82の表面上にp側電極12、基板1の裏面側にn側電極11を形成し、図1に示された半導体レーザ装置13を完成する。
【0037】
次に半導体レーザ装置13の動作について説明する。
n側電極11とp側電極12との間に順方向電圧を印加すると、電流ブロック層7はn型半導体層で、保護層8及び第2上クラッド層9はp型層でありこのpn接合により生じた空乏層により電流ブロック効果を有するので、電流ブロック層7により電流の流れが阻止されて電流が絞られ、開口7aを介して効率よく活性層4に電流が流れる。活性層4に所定の閾値以上の電流が流れると、活性層4において電子と正孔とが再結合し、これに基づいてレーザ光が発生する。
【0038】
このときn型下クラッド層3、第1の上クラッド層5及び第2の上クラッド層9は、活性層4よりも大きなバンドギャップを有しているので、 n型下クラッド層3、第1の上クラッド層5及び第2の上クラッド層9の屈折率は活性層4よりも小さく、レーザ光はn型下クラッド層3と第1の上クラッド層5及び第2の上クラッド層9との間に閉じ込められる。
【0039】
また、電流ブロック層7のバンドギャップは第1の上クラッド層5及び第2の上クラッド層9のそれよりも大きいので、電流ブロック層7の屈折率は第1の上クラッド層5及び第2の上クラッド層8のそれより小さく、レーザ光の水平横方向の拡がりは電流ブロック層7によって制限される。
【0040】
このようにレーザ光の発光点の上下、左右とも屈折率差を持たせるように構成しているので、レーザ光は発光点近傍に効率よく閉じ込められることになる。
【0041】
この半導体レーザ装置13においては、第1上クラッド層5のZnのキャリア濃度を1.5E18cm-3としているが、 GaAs基板1のSiのキャリア濃度を8E17cm-3としているので、活性層4へのZnの拡散が抑制されている。
活性層へのZnの拡散を調べるために、第1回目の結晶成長後ZnのSIMS分析(2次イオン質量分析)を行ったところ、Znが活性層4にほとんど拡散していないことを確認できた。
【0042】
これは次のように説明できると考える。
Journal of Crystal growth vol.145 (1994) p808-812 にSi−GaAs/Zn−AlGaAsにおけるZnの拡散について説明がなされている。
この亜鉛(Zn)の拡散モデルは、n型GaAs/ZnドープAlGaAs/SeドープAlGaAsの積層構造を基に説明されているものである。それによると、SiドープGaAs中の格子間GaがSiのキャリア濃度の増加に伴って増加し、Gaはこの系の母体元素であるために、格子間Gaは大きい拡散速度を持ち、 ZnドープAlGaAs中に容易に拡散する。
【0043】
ZnドープAlGaAs中に拡散してきたこの格子間Gaにより、 ZnドープAlGaAs中のGaサイトのZnがはじき出されて格子間Znとなり、この格子間Znが近接する層に拡散すると説明されている。
【0044】
また、従来構造と同様のレーザ装置において、SiドープGaAs基板101のキャリア濃度を増加すると、上クラッド層105のZnの拡散が促進され、温度特性が悪くなることを見いだしている。特に、GaAs基板1がVB法またはVGF法で作製された場合には、結晶中に不活性なSi原子が多数残留しており、Si原子が活性化する際に格子間Ga原子が生成されて、Znの活性層への拡散が更に促進されることを見いだしている。
【0045】
これらのことから、半導体レーザ装置13においては、 GaAs基板1のSiのキャリア濃度を8E17cm-3と、低くしているので、基板1中の格子間Gaの生成が抑制されるために、第1上クラッド層5への格子間Gaの拡散が少なくなり、このため第1上クラッド層5のZnの拡散が抑制され、第1上クラッド層5のZnのキャリア濃度の低下が防止されるとともに、活性層4へのZnの拡散も少なくなり、活性層4のZnのキャリア濃度の増大も防止することができる。
【0046】
特にGaAs基板1がVB法のみならずVGF法で作製された場合には、結晶中に不活性なSi原子が多数残留しているので、 GaAs基板1のSiのキャリア濃度を8E17cm-3と低くすることによる、基板1中の格子間Gaの生成が抑制効果が大きく、第1上クラッド層5から活性層4へのZnの拡散が抑制される。
【0047】
従って、第1上クラッド層5のZnのキャリア濃度の低下による内部損失の増大、さらには電流−光出力特性の温度特性の劣化を防止することができる。
また、活性層4のZnのキャリア濃度の増大にともなうビーム特性の劣化を防止することができる。
【0048】
そして、この半導体レーザ装置13の基板はSiのキャリア濃度を基板1のキャリア濃度を8E17cm-3としているのでコンタクト抵抗も比較的低く設定できる。
この実施の形態においては、基板1のキャリア濃度を8E17cm-3としたが、0.1E18cm-3以上1.5E18cm-3以下の範囲であればよく、好ましいのは0.5E18cm-3以上1.0E18cm-3未満、であり更に好ましいのは0.7E18cm-3以上1.0E18cm-3未満、である。
【0049】
また各層のAl混晶比は、この実施の形態に示した値に限られるものではなく、活性層4が下クラッド層3、第1の上クラッド層5、電流ブロック層7および第2の上クラッド層9よりもバンドギャップが小さく、さらに、第2の上クラッド層9よりバンドギャップの小さいく活性層4よりバンドギャップの大きいエッチングストッパー層6を備えた構成であればよい。
【0050】
また、実施の形態1ではAlGaAs系材料で構成したが、AlGaInP系などの他のIII−V族化合物半導体材料においても同様の効果が有る。
【0051】
変形例
次に半導体レーザ装置13と基本的には同じ構造であるが、製造工程の差異により、実施の形態1の半導体レーザ装置13の構成から、保護層8を除去した、変形例について説明する。
図4はこの変形例の半導体レーザ装置の断面図である。
図4において図1と同じ符号は同じかまたは相当の部分である。20はこの構成の半導体レーザ装置である。
【0052】
次に半導体レーザ装置20の製造方法について説明する。
図5及び図6はこの変形例の半導体レーザ装置20の製造工程の各工程の半導体レーザ装置を示す断面図である。
実施の形態1の図2(a)と同様に、まずMOCVD法などの結晶成長法による第1次のエピタキシャル成長でn−GaAs基板1上に、 バッファ層2となるn−GaAs層72、n型下クラッド層3となるn−Al0.48Ga0.52As層73、活性層4となるアンドープAl0.15Ga0.85As層74、第1上クラッド層5となるp− Al0.48Ga0.52As層75、エッチングストッパ層6となるp− Al0.2Ga0.8As層76、電流ブロック層7となるn−Al0.55Ga0.45As層77、および保護層8となるp− Al0.2Ga0.8As層78を順次形成する。このときのドーパントとしては、n型ドーパントはシリコン、p型ドーパントは亜鉛が使用される。
【0053】
次にp− Al0.2Ga0.8As層78上に、フォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィー技術によってストライプ状の開口を有するフォトレジストパターン80を形成する。
この工程の結果を示したのが、図5(a)である。
【0054】
次いで、フォトレジストパターン80をマスクとして、p− Al0.2Ga0.8As層78をn−Al0.55Ga0.45As層77に達するまでエッチングする。このときのエッチャントは酒石酸等のGaAsを選択的にエッチングするものを使用する。
この工程の結果を示したのが、図5(b)である。
【0055】
次に、レジストパターン80を除去した後、AlAs混晶比の高い材料を選択的にエッチングできる層をフッ酸系のエッチャントを用いて、 p− Al0.2Ga0.8As層78をマスクとして用いて、 n−Al0.55Ga0.45As層77をp− Al0.2Ga0.8As層76に達するまでエッチングする。
【0056】
p− Al0.2Ga0.8As層76層はn−Al0.55Ga0.45As層77よりもAlAs混晶比が低いのでエッチング進まずエッチングストパー層として働く。
このためにn−Al0.55Ga0.45As層77を完全に除去でき、電気的に抵抗の少ない窓7aが形成される。
エッチングマスクとして使用したp− Al0.2Ga0.8As層78は当然フッ酸系のエッチャントにはエッチングされないために窓7a上に張り出したひさし状に残される。
この工程の結果を示したのが、図6(a)である。
【0057】
次いでAlAs混晶比の低い材料をエッチングできるエッチャントである、NH3系または酒石酸系のエッチャントを用いて、 p− Al0.2Ga0.8As層78をエッチングする。 このp− Al0.2Ga0.8As層78を除去した後、2回目の結晶成長工程にて、窓7aを介してp− Al0.2Ga0.8As層76とn−Al0.55Ga0.45As層77との上に第2上クラッド層9としてのp− Al0.5Ga0.5As層79を埋め込み成長を行い、このp− Al0.48Ga0.52As層79の上にコンタクト層10としてのp−GaAs層82を形成する。
この工程の結果を示したのが、図6(b)である。
【0058】
次いで、p−GaAs層82の表面上にp側電極12、基板1の裏面側にn側電極11を形成し、図4に示された半導体レーザ装置20を完成する。
この構成においても半導体レーザ装置13と同様の効果を奏することができる。
【0059】
実施の形態2
この実施の形態2においては、実施の形態1のアンドープAl0.15Ga0.85Asの活性層4をダブルカンタムウエル(以下DQWという)構造の活性層としたものである。
図7は実施の形態2に係る半導体レーザ装置のDQW構造の活性層30の断面図である。
【0060】
図7において、32は層厚15nmでアンドープAl0.35Ga0.65Asの光ガイド層、34は層厚8nmでアンドープAl0.10Ga0.90Asのウエル層、36は層厚8nmでアンドープAl0.35Ga0.65Asのバリア層である。
図8は活性層30のDQW構造のエネルギーバンドを示す模式図である。
その他の構成は、実施の形態1と同じである。
従って、 p− Al0.48Ga0.52Asの第1上クラッド層5はドーパントはZn、キャリア濃度は1.5E18cm-3、であり、 n型GaAsの基板1はn型ドーパントはSiで、キャリア濃度は8E17cm-3である。またこのGaAs基板1はVB(Vertical Bridgeman)法で作成されたものである。
【0061】
この実施の形態による半導体レーザ装置においても、第1上クラッド層5のZnの拡散は少なく、第1上クラッド層5のZnのキャリア濃度が維持されている。このため、第1上クラッド層5のZnのキャリア濃度の低下による内部損失の増大さらには電流−光出力特性の温度特性の劣化を防止することができる。
また、活性層20のZnのキャリア濃度の増大にともなうビーム特性の劣化を防止することができる。さらに、活性層20へのZnの拡散によるDQW構造の無秩序化が回避できるので、設計通りのDQW構造が実現でき、一層キャリアの閉込が効率よく行われる。
【0062】
そして、この半導体レーザ装置の基板はSiのキャリア濃度を基板1のキャリア濃度を8E17cm-3としているのでコンタクト抵抗も比較的低く設定できる。
この実施の形態の半導体レーザ装置において、共振器長が800μmとしたとき、動作温度60℃でのしきい値電流は45mAであり、実施の形態1に比べてさらに低く実現できる。
【0063】
またこの実施の形態においては、活性層をDQW構造としたが、他の量子井戸構造すなわち、シングルカンタムウエル(SQW)構造、トリプルカンタムウエル(TQW)構造、などのマルチカンタムウエル(MQW)構造、やグリン(GRIN)構造、セパレートコンファインメントヘテロストラクチャー(SCH)構造などでも、同様の効果を奏する。
【0064】
また実施の形態1及び2において説明した半導体レーザ装置はSAS型であるが、活性層の上にZnドープクラッド層とアンドープまたはn型電流ブロック層を続けて形成する他の形式の半導体レーザでも同様の効果を奏する。
【0065】
【発明の効果】
この発明に係る半導体レーザ装置は以上に説明したような構成を備えているので、以下のような効果を有する。
この発明に係る半導体レーザ装置においては、ドーパントの不純物濃度が0.5×10 18 cm -3 以上1.0×10 18 cm -3 未満である第1導電型のGaAs半導体基板と、この半導体基板上に配設されたIII−V族化合物半導体からなる活性層と、この活性層の上に配設され、活性層よりもバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第1の第2クラッド層と、この第1の第2クラッド層の上に配設され、活性層よりもバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなり、電流経路となる帯状の開口を有する第1導電型の電流ブロック層を備え、上記第1導電型のドーパントがシリコン、上記第2導電型のドーパントが亜鉛であるので、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、第1の第2クラッド層から活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止でき、活性層へのキャリアの閉込を有効に行うことができる。延いては、電流−光出力特性の温度特性が良好で、ビーム特性も良く、コンタクト抵抗も比較的低い半導体レーザ装置を構成することができる。
【0066】
さらに第1の第2クラッド層と第2の第2クラッド層との間に、活性層よりもバンドギャップが大きく、第2の第2クラッド層よりバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の半導体層を備えたので、帯状開口を確実に形成することができ、結晶性のよい第2の第2クラッド層を構成できるから、内部損失が少なく、電流−光出力特性の温度特性をさらに高めた半導体レーザ装置を構成することができる。
【0067】
またさらに第1クラッド層をAlxGa1-xAs (0<x<1)、活性層をAlGaAs系材料、第1の第2クラッド層をAluGa1-uAs (0<u<1)、電流ブロック層をAlzGa1-zAs (0<z<1)、そして第2の第2クラッド層をAlvGa1-vAs (0<v<1)で構成したので、電流−光出力特性の温度特性が良好で、ビーム特性も良く、コンタクト抵抗も比較的低い赤外の半導体レーザ装置を構成することができる。
【0068】
またさらに、第1の第2クラッド層の第2導電型のドーパントの不純物濃度が1×1018cm-3を越え2×1018cm-3以下としたので、活性層からのキャリアのオーバーフローを抑制し、しきい値電流密度を低く保持できるから、電流−光出力特性の温度特性がさらに良好で、ビーム特性も良い半導体レーザ装置を構成することができる。
【0069】
またさらに、GaAs半導体基板をVB法またはVGF法で製作したものとしたので、第2導電型のドーパントの活性層への拡散を効果的に少なくすることができ、電流−光出力特性の温度特性がさらに良好で、ビーム特性も良い半導体レーザ装置を構成することができる。
【0072】
またこの発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、ドーパントの不純物濃度が0.5×10 18 cm -3 以上1.0×10 18 cm -3 未満である第1導電型のGaAs半導体基板を準備する工程と、GaAs半導体基板上に、III−V族化合物半導体からなる活性層を形成する工程と、活性層の上に活性層よりバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第1の第2クラッド層を形成する工程と、第1の第2クラッド層の上に、活性層よりもバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなり、電流経路となる帯状の開口を有する第1導電型の電流ブロック層を形成する工程と、を含み、上記第1導電型のドーパントがシリコン、上記第2導電型のドーパントが亜鉛であるので、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止でき、電流−光出力特性の温度特性が良好で、ビーム特性も良い半導体レーザ装置を簡単な工程で製造することができる。
【0073】
またさらに、第1の第2クラッド層と第2の第2クラッド層との間に、活性層よりもバンドギャップが大きく、第2の第2クラッド層よりバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の半導体層をさらに形成する工程を含むとともに、電流ブロック層の開口を形成する工程においてこの第2導電型の半導体層によりエッチングを停止させるので、帯状開口を確実に形成することができ、第2の第2クラッド層を結晶性よく形成でき、内部損失が少なく、電流−光出力特性の温度特性をさらに高めた半導体レーザ装置を簡単な工程で製造することができる。
【0074】
またさらに第1クラッド層がAlxGa1-xAs (0<x<1)、活性層がAlGaAs系材料、第1の第2クラッド層がAluGa1-uAs (0<u<1)、電流ブロック層がAlzGa1-zAs (0<z<1)、そして第2の第2クラッド層がAlvGa1-vAs (0<v<1)で形成するので、基板と電極のコンタクト抵抗を低く抑制しつつ、活性層への第2導電型ドーパントの拡散を防止できる赤外半導体レーザを簡単な工程で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る半導体レーザ装置の断面図である。
【図2】 この発明に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す半導体レーザ装置の断面図である。
【図3】 この発明に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す半導体レーザ装置の断面図である。
【図4】 この発明に係る半導体レーザ装置の断面図である。
【図5】 この発明に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す半導体レーザ装置の断面図である。
【図6】 この発明に係る半導体レーザ装置の製造工程を示す半導体レーザ装置の断面図である。
【図7】 この発明に係る半導体レーザ装置のDQW構造の活性層の断面図である。
【図8】 この発明に係る半導体レーザ装置のDQW構造の活性層のバンドギャップをしめす模式図である。
【図9】 従来の半導体レーザ装置の断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、 3 下クラッド層、 4 活性層、 30 DQW構造の活性層、 5 第1の上クラッド層、 7a 開口、 7 電流ブロック層、 8 第2の上クラッド層、 6 エッチングストッパー層

Claims (8)

  1. ドーパントの不純物濃度が0.5×10 18 cm -3 以上1.0×10 18 cm -3 未満である第1導電型のGaAs半導体基板と、
    この半導体基板上に配設され、III−V族化合物半導体からなる第1導電型の第1クラッド層と、
    この第1クラッド層の上に配設され、上記第1クラッド層よりもバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる活性層と、
    この活性層の上に配設され、上記活性層よりもバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第1の第2クラッド層と、
    この第1の第2クラッド層の上に配設され、上記活性層よりもバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなり、電流経路となる帯状の開口を有する第1導電型の電流ブロック層と、
    この電流ブロック層の上記開口を介して上記第1の第2クラッド層の上に配設され、上記活性層よりもバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第2の第2クラッド層と、を備え、上記第1導電型のドーパントがシリコン、上記第2導電型のドーパントが亜鉛である半導体レーザ装置。
  2. 第1の第2クラッド層と第2の第2クラッド層との間に、活性層よりもバンドギャップの大きく、第2の第2クラッド層よりバンドギャップの小さいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の半導体層をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 第1クラッド層がAlxGa1-xAs (0<x<1)、活性層がAlGaAs系材料、第1の第2クラッド層がAluGa1-uAs (0<u<1)、電流ブロック層がAlzGa1-zAs (0<z<1)、そして第2の第2クラッド層がAlvGa1-vAs (0<v<1)で構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ装置。
  4. 第1の第2クラッド層の第2導電型のドーパントの不純物濃度が1×1018cm-3を越え2×1018cm-3以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置。
  5. GaAs半導体基板がVB(Vertical Bridgeman)法またはVGF( Vertical Gradient Freeze)法で製作したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置。
  6. ドーパントの不純物濃度が0.5×10 18 cm -3 以上1.0×10 18 cm -3 未満である第1導電型のGaAs半導体基板を準備する工程と、
    GaAs半導体基板上に、 III−V族化合物半導体からなる第1導電型の第1クラッド層を形成する工程と、
    第1クラッド層の上に、第1クラッド層よりもバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる活性層を形成する工程と、
    活性層の上に活性層よりバンドギャップの大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第1の第2クラッド層を形成する工程と、
    第1の第2クラッド層の上に、活性層よりもバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなり、電流経路となる帯状の開口を有する電流ブロック層を形成する工程と、
    電流ブロック層の開口を介して第1の第2クラッド層の上に活性層よりバンドギャップが大きいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の第2の第2クラッド層を形成する工程と、を含み、上記第1導電型のドーパントがシリコン、上記第2導電型のドーパントが亜鉛である半導体レーザ装置の製造方法。
  7. 第1の第2クラッド層と第2の第2クラッド層との間に、活性層よりもバンドギャップが大きく、第2の第2クラッド層よりバンドギャップが小さいIII−V族化合物半導体からなる第2導電型の半導体層をさらに形成する工程を含むとともに、電流ブロック層の開口を形成する工程においてこの第2導電型の半導体層によりエッチングを停止させることを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  8. 第1クラッド層がAlxGa1-xAs (0<x<1)、活性層がAlGaAs系材料、第1の第2クラッド層がAluGa1-uAs (0<u<1)、電流ブロック層がAlzGa1-zAs (0<z<1)、そして第2の第2クラッド層がAlvGa1-vAs (0<v<1)で構成されたことを特徴とする請求項6または7記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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