JP4511295B2 - ガラスセラミック体のある部位に開口を製造する方法 - Google Patents

ガラスセラミック体のある部位に開口を製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラスセラミック体のある部位に開口を製造する方法、特に現代的な調理用ホブのホットプレート用ガラスセラミック板に関する。
現在、平ガラスあるいはガラスセラミック体が多くの分野で使用され、貫通口を設ける必要があることが多い。典型的な例の1つがガスホブを被覆するガラスセラミック板であり、この板は大気ガスバーナーを収容するための複数の開口を有する必要がある。
現在の所、ガラス板あるいはガラスセラミック板の貫通口は噴射水を使用して通常、穿孔又はカットされる。ガラスセラミック板あるいはガラス板の特定の用途に応じて、このような開口の穿孔されたか、又は、カットされた縁部には更に封止カバーを設けられるか及び/又は機械的損傷から保護される必要がある。これは大気ガスバーナーがガラスセラミック板のこの種の穴に挿入される場合がその典型である。
穴開け孔や穴の製造に要する初期投資は、そのために穴開け機械あるいは噴射水切断装置を使用する場合、非常に高い。さらに、このような孔/穴開け穴の縁部周囲の保護に特別な労力をかける必要がある。
従って、本発明の目的は、穿孔、又は、開口の形成に穴開け機械あるいは噴射水切断装置の使用の必要をなくし、さらに、特別な施工により切断/穴開け縁部の保護を行う方法を提供することである。
この目的は、調理用ホブのホットプレート用ガラスセラミック体のある部位の少なくとも1つの開口を、
−後で開口となる輪郭に対応する薄い所望の分離部位を少なくとも該開口の領域で加熱して、塑性状態にあるガラス体に縁部ビードの形成が付随する造形する工程と、
−前記薄い所望の分離部位に切れ目を入れる工程と、
−前記所望の分離部位の該切れ目内部領域を破壊する工程と、
−前記開口を形成する穴をその縁部を含めて内側を研磨する工程と、
このガラス体をガラスセラミック体へとセラミック化する工程とを含
む製造方法によって達成される。
本発明による孔の形態で開口を製造することは、比較的低い初期投資、例えば、適切な形状のロールと、切れ目入れ工具や研磨装置等の当ガラス工業で使用される標準的な工具の装備しか必要としない。この孔が内側が研磨されるため、その後の特別な縁部保護も不要となる。
この発明の改良は従属請求項に特徴が示され、図面の説明から分かるだろう。
この発明は図面に示された、選択された具体的実施形態に基づいてさらに詳細に説明される。
発明を実施するために最良の形態
図2に示された断面図A−Aに関連する図1は、具体的な実施形態として、本発明により製造され大気ガスバーナー(図示せず)を収容するために使用される4個の開口2,2’を備えたガラスセラミック板1を示している。この開口は形を変えてもよい。例えば、この開口は円形、楕円形、多角形あるいは角が丸まった多角形でもよい。図示された実施例では、この開口は、オーバーフローを防御する、すなわち溢れる調理材料あるいはクリーニング液がホブ内部に入り込まないように防止する縁部ビード2aを有している。この板の厚さ“d”は通常3〜6mmである。縁部ビードの高さ“h”は1〜2mmである。開口2は縁部ビード2aを有し、一方開口2’は縁部ビードが無い。
図3は図1に示されたガラスセラミック板の開口2の本発明に係る製造に伴う複数段階を示している。該ガラス材料の塑性状態では、ガラス板1の開口が形成されるべき位置に、後で開口2となる輪郭に対応する薄い円形の所望の分離用部位3が造形される。この所望の分離用部位の造形は既に造形されたガラス板を、造形工具を使って一部再加熱することで原則的に行うことができる。しかし、製造技術及び経済的観点では、造形、すなわち細い所望の分離用部位の刻み目が、溶融状態での未加工ガラス製造時のガラス板の造形時に特に適当な構造を形成したロールによってなされることが有利である。
所望の分離部位が形成される方法によっては、該分離部位は必ずしも全長に亘る必要がない。所望の分離部位が一部形成されるだけでも十分である。
造形された所望の分離部位が図3のA及びBの2つの実施例に基づいて示されており、図3のBに示された実施例では、Aに示された実施例と比較して好適に非常に薄くなっており、ガラス板の破壊が容易になる。図3に示された実施例の場合、薄い所望の分離部位のガラス材が所望の分離部位の縁領域に移動するように造形されて縁部ビード2aが形成される。
その後、小切断ホィールあるいはレーザービーム等の公知の方法を使用してこの板1の薄い所望の分離部位に切れ目を入れる。次に、所望の分離部位の切れ目内部領域に機械的力を作用させることにより、及び/又は、好ましくは切れ目の内部領域を冷却あるいは急冷し所望の分離部位周囲の領域を加熱することで切れ目の内部領域と所望の分離部位周囲の領域との間に温度差を付けることにより所望の分離部位の切れ目内部領域が破壊される。
この所望の分離部位の内部領域を破壊した後、開口2を形成しその縁部を含む孔が同様に公知の方法を使用して研磨される。この内部研磨はしないで済ますことができるか、あるいは所望の分離部位の造形時に下側においても半径を持ってロールがけされている時は研磨を少なくすることができる。
仕上げ開口2と縁部ビード2aを有するガラス板1は図3Cに示されている。この図は図2に相当する。
図4は4個分の図A〜Dを使用してガラス板に縁部ビードが無い開口2’の本発明に係る製造順序の別の変形例を示している。
この変形例の図4Aによれば、薄い所望の分離部位での造形が、ガラス材を所望の分離部位の内部領域にずらすことによって実施され、すなわち材料3’の堆積が、破壊されるスクラップ領域に形成され、図3Aと図3Bの場合のように縁部領域に材料の堆積が無い。
円形切り目線4が図4Bに示されている。
内側部分3’を破壊した後、内法寸法の一定ではない開口5が形成され(図4C)、その後、この開口内部を研磨して図4Dの縁部ビードの無い最終開口2’が形成される。その他については、図2に示した実施形態に関連して行われた説明が当てはまる。
必要な開口を設けたガラスセラミックを製造するために、上記開口2及び/又は2’が設けられたガラス板が公知の熱処理方法を使用してセラミック化されてガラスセラミック板を形成することができる。
しかし、初めに薄い所望の分離部位のみをガラス板に形成し、その後、そのガラス板をセラミック化し、そして所望の分離部位に切れ目を入れ、その内側領域を破壊してガラスセラミック板の穴の内側を研磨する工程を実施することも考えられる。
大気ガスバーナーを収容するための本発明により製造された4つの開口を備えたガスホブ用ガラスセラミック板の斜視図を示す。 断面ラインA−Aに対応する縁部ビード付き開口の断面図を示す。 A〜Cは縁部ビード付き開口を製造する際の順序を示す。 A〜Dは縁部ビードの無い開口を製造する際の順序を示す。
1 ガラス板あるいはガラスセラミック板
2,2’開口
2a 縁部ビード
3 所望の分離部位
3’内側部分
4 円形切れ目線
5 開口

Claims (13)

  1. 調理用ホブのホットプレート用ガラスセラミック体のある部位に少なくとも1つの開口を製造する方法であって、
    少なくとも後で開口となる領域で加熱され、塑性状態にあるガラス体に、該開口となる輪郭に対応する薄い所望の分離部位を、縁部ビード形成されるように造形する工程と、
    −前記薄い所望の分離部位に切れ目を入れる工程と、
    −前記所望の分離部位の該切れ目内部領域を破壊する工程と、
    −前記開口を形成する穴をその縁部を含めて内側を研磨する工程と、
    −このガラス体をガラスセラミック体へとセラミック化する工程からなる方法。
  2. 前記薄い所望の分離部位の造形を溶融状態の前記ガラス体の造形時に実施する請求項1に記載の方法。
  3. 前記ガラス体と前記所望の分離部位の造形をロールがけで行う請求項2に記載の方法。
  4. 前記所望の分離部位に切れ目を入れ、前記内部領域を破壊し、及び生じた穴の内側を研磨する工程を冷却ガラス体に対して行ない、その後にセラミック化してガラスセラミック体する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記所望の分離部位に切れ目を入れ、前記内部領域を破壊し、生じた穴の内側を研磨する工程を、前記薄い所望の分離部位を設けた前記ガラス体のセラミック化の後に行う請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記薄い所望の分離部位の造形工程は、ガラス材料が該所望の分離部位の縁部領域にずらされて縁部ビードを形成することによって実施される請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記薄い所望の分離部位の造形工程を、ガラス材料が該所望の分離部位の内部領域にずらされて材料の堆積をスクラップ領域に形成することによって実施する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 機械的力をかけることで前記薄い所望の分離部位の切れ目内部領域を破壊する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 破壊される該切れ目内部領域と該所望の分離部位周囲の領域との間で温度に差を付けることで前記薄い所望の分離部位の切れ目内部領域を破壊する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記所望の分離部位周囲の領域を加熱し、その切れ目内部領域を冷却するか、又は急冷する請求項9に記載の方法。
  11. 機械的力をかけることと、温度差を付けることの双方で前記切れ目内部領域を破壊する請求項8ないし請求項10いずれか1項に記載の方法。
  12. 前記所望の分離部位を全長に亘り造形する請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記所望の分離部位を後で開口となる輪郭に沿って一部だけ造形する請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の方法。
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