JP4508383B2 - エアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造 - Google Patents

エアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のフロントピラー部に取り付けられるピラーガーニッシュに関し、特にはエアバッグを内蔵するピラーガーニッシュの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の側面衝突時にも乗員を保護するために、図10および図11に示すように、車体のピラー部95に取り付けられるピラーガーニッシュ80の裏側にもエアバッグAが収容されるようになった。その場合、側面衝突によってエアバッグAが膨張し、その膨張により、ピラーガーニッシュ80が車室内側へ押し曲げられて車体ピラー部95とピラーガーニッシュ80間にエアバッグA通過用の隙間を形成し、その隙間を通ってエアバッグAが乗員頭部TとサイドガラスG間に、鎖線Boのように展開し、乗員頭部Tを保護する。図中の符号Iはインフレータ、Pはインストルメントパネルである。
【0003】
ところで、前記エアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュ80にあっては、エアバッグA膨張時にピラーガーニッシュ80が車体ピラー部95から外れて飛散しないようにする必要がある。そのため、前記ピラーガーニッシュ80の幅方向中間部をボルト等の棒状固定部材で車体ピラー部95に確実に係止する構造が提案されている。
【0004】
さらに、前記固定部材の頭部がピラーガーニッシュの意匠面、すなわち車室内側の表面に露出して美観を損なわないようにするため、図10のX−X断面を示す図12のように、射出成形時にピラーガーニッシュ80の裏側に突出する固定部材用保持部81を形成し、該固定部材用保持部81に固定部材85一端の頭部86をインサート成形で埋設し固定することが考えられている。前記固定部材85の軸部87における他端には拡大した係止部88が形成されている。図において、符号91は車両のインナーパネル、96はインナーパネル91に形成された係止孔、Fはフロントガラス、Cはエンジンルームからの配線、101はオープニングトリム、102はグラスランチャンネル、103はボディフレームを示す。
【0005】
しかしながら、図12に示した構造にあっては、前記固定部材85を固定部用保持部81内にインサート成形で一体に埋設固定するため、その成形工程が複雑になることが避けられない。また、このように金属性の固定部材85をプラスチックのピラーガーニッシュ80に一体に成形することによって、リサイクル性が悪い問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は前記の点に鑑みなされたもので、ピラーガーニッシュの外観が良好なもので、しかも簡単な構造で、かつエアバッグの膨張展開時にピラーガーニッシュの外れや破壊等を生じにくいエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1の発明は、ピラーガーニッシュ裏面に突設された飛散防止用固定係止部を、該飛散防止用固定係止部に装着したクリップと共に車両のインナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔に挿入係止することによりピラーガーニッシュをインナーパネルに取り付け、エアバッグ膨張時の押圧で前記ピラーガーニッシュが車室内側へ押された際にピラーガーニッシュがインナーパネルから外れて飛散するのを、前記固定係止部と前記ピラーガーニッシュ用係止孔との係合で防止するエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造において、前記固定係止部が略平行な2つの脚と該脚外側に形成された先細の爪とよりなり、前記クリップが前記脚間に挿入されて両脚の互いの接近変形を妨げる中央屈曲部と、前記中央屈曲部との間で脚を挟むように脚外側に配置される外側片とよりなる断面略W状に屈曲したものからなって、前記外側片には前記爪が係止する爪用係止孔とインナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔を通ってインナーパネルの車室内方側に係止する外向き鉤状部とが形成されると共に、前記爪用係止孔と外向き鉤状部間に外方膨出形状部が屈曲形成されており、前記インナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔における前記固定係止部の脚と直交する方向の孔径aと、該固定係止部の爪先端間距離bと、前記クリップの外方膨出形状部間における最大離間距離cとの関係が、a<b,a<cであることを特徴とするエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造に係る。
【0008】
また、請求項2の発明は、2つの脚が扁平な筒部の一組の対向壁で構成されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造に係る。
【0009】
請求項3の発明は、脚の外面に位置決め突起が形成され、該位置決め突起が嵌合する位置決め突起嵌合部がクリップの外側片に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造に係る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明の取り付け構造によってエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュが取り付けられた車室内を示す概略図、図2は図1の2−2断面図、図3は図2の固定係止部付近を示す拡大断面図、図4はクリップを外した状態の固定係止部付近を示す拡大斜視図、図5は固定係止部及びクリップの他の例を示す拡大斜視図、図6は図1の6−6断面図、図7はインナーパネルの係止孔とクリップ等の寸法関係を示す斜視図、図8は同じくインナーパネルの係止孔の他の例を示す斜視図、図9はエアバック展開時における固定係止部の状態を拡大して示す断面図である。
【0011】
図1ないし図3に示すように、ピラーガーニッシュ10は、裏面側にエアバッグAが折り畳まれた状態で自動車のインストルメントパネルP上方の車体ピラー部20に取り付けられ、ピラー部20の車室内側を覆う。そして自動車衝突時にはインストルメントパネルP付近に設置されているインフレータIの作動によりガスがエアバッグA内に圧入され、インストルメントパネルP側(ピラーガーニッシュ10下方側)から順次エアバッグAが膨張して、ピラーガーニッシュ10の車両後方側11(すなわちサイドガラスG側)の側縁12を車室内側へ押し曲げ、その押し曲げられたピラーガーニッシュ10の側縁12と車体ピラー部20との隙間からエアバッグAがサイドガラスG内側で展開して乗員の主として頭部を保護するようになっている。
【0012】
前記ピラーガーニッシュ10は、射出成形によって成形されたもので、車室内側へ膨らむ湾曲形状の横断面形状をした所要長さの樹脂製カバー体からなり、車両前後方向と対応する幅方向の略中央位置を境として車両後方側11(サイドガラスG側)の裏面がエアバッグAを収容する部分とされ、車両前方側14(すなわちフロントガラスF側)の裏面がエンジンルームからの電源コードC等を収容する部分になっている。
【0013】
前記ピラーガーニッシュ10を構成する樹脂は適宜とされる。しかし、該ピラーガーニッシュ10は、通常50cm以上の長尺の部品とされるため、夏期の高い車室内温度等による熱膨張で寸法変化が生じ易く、しかも高温下では樹脂の軟化によってピラー部への取付部付近の強度が低下し易い性質がある。また、自動車の使用場所や季節を考慮すると、低温(−35℃)から高温(90℃)の範囲においてエアバッグ膨張時にピラーガーニッシュの破壊や飛散が生じにくいようにする必要があり、さらには、車体ピラー部への取付作業性の点から樹脂を適宜の硬さ(柔らかさ)とする必要がある。かかる点から、ピラーガーニッシュを構成する樹脂としては、アイゾッド衝撃強度(−35℃、JIS K 7110)が196N・m/m(20kg・cm/cm)より大、曲げ弾性率(JIS K7203)が4.41×103MPa(4,500kg/cm2 )より大、耐熱変形温度(0.45MPa(4.6kg荷重)、JIS K 7207)が90℃より大、線膨張係数(−35℃〜90℃、ASTM D 696)が10℃・cm/cmより小のTPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)が特に好ましい。
【0014】
この例のピラーガーニッシュ10は、下端がインストルメントパネルPに形成された孔(図示せず)に挿入固定され、中間部がピラーガーニッシュ10の長手方向に沿う4箇所の取付部位15,15,16,16で車体ピラー部20に取り付けられる。この例の中間取付部位15,15,16,16は、エアバッグA膨張時のピラーガーニッシュ外れ防止用取付部位15と、平常時のガタツキ防止用取付部位16とよりなり、ピラーガーニッシュ10の下方側から順に外れ防止用取付部位15とガタツキ防止用取付部位16が交互に位置する。
【0015】
外れ防止用取付部位15では、ピラーガーニッシュ10の裏面に飛散防止用固定係止部30が突設形成され、その飛散防止用固定係止部30にクリップ40が装着されて共にインナーパネル21のピラーガーニッシュ用係止孔25に挿入係止される。
【0016】
この例の前記固定係止部30は、略平行な2つの脚31,31と該脚31先端の外側に形成された先細の爪35とよりなる。前記脚31の根元部32の厚みtは、該脚31自体の強度及びピラーガーニッシュ10の意匠面へのヒケを考慮して0.5<t<1.5mm以上とするのが好ましい。
【0017】
また、前記脚31,31間の間隔wは1.5mm以下にすると、ピラーガーニッシュ10成形の際の成形金型の強度を得ることができない問題と、装着されるクリップ40の後記中央屈曲部41を形成することが難しくなる問題とが発生する。逆に、前記間隔wを10mm以上とすると、クリップ40の中央屈曲部41自体が撓みやすくなって、該脚31とクリップ40の嵌合が弱く、外れやすくなる。それらの理由から1.5<w<10mmが好ましい。
【0018】
前記脚31の幅m(図4に示す)は特に限定する必要はないが、飛散防止用固定係止部30における根元部32の強度が、脚31の幅m×根元部32の厚みtで表される根元部32の面積に比例するため、ピラーガーニッシュ10を構成する樹脂の引っ張り強度等を考慮して脚の幅mが決定される。また、この実施例の脚31,31には、それぞれその根元部32に倒れ込み防止のために補強リブ39が形成されている。
【0019】
クリップ40は、図4にも示すように、金属板等を所定形状としたものであって、前記脚31,31間に挿入されて両脚31,31の互いの接近変形を妨げる中央屈曲部41と、前記中央屈曲部41との間で脚31を挟むように脚31外側に配置される外側片42,42とよりなる断面略W状に屈曲したものからなる。また、前記外側片42,42には前記爪35,35が係止して突出する爪用係止孔47と、インナーパネル21のピラーガーニッシュ用係止孔25を通ってインナーパネル21の車室内方側に係止する外向き鉤状部45,45とが形成されるとともに、前記爪用係止孔47と外向き鉤状部45間に外側膨出形状部43が屈曲形成されている。この例における前記外向き鉤状部45、45は略L字状に屈曲している。
【0020】
前記飛散防止用固定係止部30は、前記実施例のようなものの他、図5に示すピラーガーニッシュ10Aのように、2つの脚31A,31Aが扁平な筒部の一組の対向壁で構成されているものとしてもよい。このように対向する脚31Aと脚31Aに直交する側壁33A,33Aを有する筒状構造とすることにより、脚31A,31Aが内側に倒れ込みにくくなり、爪35Aとインナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔25との係止がより強固になる。
【0021】
さらに、図に示すように、脚31A,31Aの外面には位置決め突起37A,37Aが形成され、他方、クリップ40Aの外側片42A,42Aには該位置決め突起37Aが嵌合する位置決め突起嵌合部49Aが穴又は溝形状に形成されたものとし、脚31Aとクリップ40Aの係合時にそれぞれを嵌合させれば、容易に且つ確実にクリップ40Aをピラーガーニッシュ10Aの飛散防止用固定係止部30Aの脚31Aに正しく固定することができる。また、平常時の使用における該取付部の横ズレの心配もない。前記位置決め突起37A及び位置決め突起嵌合部49Aは、図1ないし図4の実施例における脚31及びクリップ40にも適用されるのが好ましい。
【0022】
ガタツキ防止用固定部位16には、図6に示すように、ピラーガーニッシュ10裏面に形成された嵌着部材用座部53を有し、この座部53に金属製または樹脂製の嵌着部材51が固着され、車体ピラー部20のインナーパネル21に形成された嵌着孔29に嵌着部材51が挿入されて係合するようになっている。この例の嵌着部材51は、外側へ膨らむように屈曲した係止片52,52を有し、ピラーガーニッシュ10の車体ピラー部20への取り付けによって、ガタツキなくピラーガーニッシュ10を車体ピラー部20に固定し、エアバッグAの膨張によるピラーガーニッシュ10の押し曲げ時に、嵌着部材51がインナーパネル21の嵌着孔29から外れるようになっている。また、この嵌着部材用座部53は、薄肉のリブ状からなり、ピラーガーニッシュ10の意匠面にヒケを生じないようになっている。
【0023】
このようにしてなる前記ピラーガーニッシュ10(以下10Aの場合も同じ。)が取り付けられる車体ピラー部20は、インナーパネル21に前記嵌着孔29がガタツキ防止用固定部位16の位置に合わせて形成されると共に、図7にも示したようなピラーガーニッシュ用係止孔25がピラーガーニッシュ10の飛散防止用固定係止部30の位置に対応して形成されている。
【0024】
前記ピラーガーニッシュ用係止孔25は、前記固定係止部30の爪35及びクリップ40が挿入係合可能な形状及び寸法となっており、この例では略長方形の孔となっている。また、前記係止孔25における固定係止部30の脚31と直交する方向の孔径aと、前記固定係止部30の爪35先端間距離bと、前記クリップ40の外方膨出形状部43間における最大離間距離cとの関係が、a<b,a<cとされている。なお、前記b−aの値、c−aの値は、前記脚31及びクリップ40の弾性によって異なるが、通常2〜5mm程度とされる。
【0025】
前記ピラーガーニッシュ10の取付は、まず、前記ピラガーニッシュ用係止孔25と飛散防止用固定係止部30の位置を合わせて車室内側からピラーガーニッシュ10を強く押圧して該係止孔25に挿入係合させる。その際、前記脚31,31とクリップ40の外方膨出形状部43,43が係止孔25の内縁によって押され、それぞれ互いに内側へ弾性変形しながら係止孔25を通る。そして、前記寸法関係a<cから、前記クリップ40の外方膨出形状部43,43と外向き鉤状部45間にピラーガーニッシュ用係止孔25の内縁が係止保持され、該固定係止部30における平常時(エアバッグ膨張までの間)のガタツキが防止されるようになる。次いで、その状態でピラーガーニッシュ10の平常時のガタツキ防止用取付部位16を、前記インナーパネル21側へ強く押して前記嵌着部材51を嵌着孔29に挿入係合させれば、ピラーガーニッシュ10の取り付けが完了する。
【0026】
前記ピラーガーニッシュ用係止孔25としては、前記のような平面視長方形のものに限られず、図8に示すように、前記a,b,cの寸法関係からなる係止孔25Bと、その係止孔25Bよりも大なる孔サイズとされて前記固定係止部30の爪35及び外方膨出形状部43がスムーズに通過できる大径の孔26Bとが一連となった、いわゆる鍵穴状の孔28Bで構成してもよい。その場合、ピラーガーニッシュ10の取付時には、まず、前記大径の孔26Bに前記固定係止部30の脚部31及びクリップ40を挿通して、大径の孔26Bの内縁をクリップ40の外向き鉤状部45と外方膨出形状部43間に位置させ、その状態で、ピラーガーニッシュ10を車体ピラー部20に沿ってスライドさせることにより、前記大径の孔26Bから係止孔25B側へ固定係止部30を移動させて係止孔25Bの端部に衝突させる。次いで、前記ピラーガーニッシュ10の平常時のガタツキ防止用取付部位16をインナーパネル21側へ強く押して嵌着部材51を嵌着孔29に挿入係合させればよい。なお、この場合には、係止孔25Bの大きさを飛散防止用固定部30の車室内側からの挿入を考慮しなくてよいために、図7等に示した前記実施例の係止孔25よりも小さく形成することができ、より外れにくい確実なピラーガーニッシュの取り付けを行うことができる。しかも、修復等の際にはピラーガーニッシュ10をスライドさせることにより、該飛散防止用固定係止部30Bを前記大径の孔26Bより容易に取り外しすることができるようになる。図において同一部材は同一符号で表す。
【0027】
前記車体ピラー部20に取り付けられたピラーガーニッシュ10は、エアバッグAの膨張によりピラーガーニッシュ10が車室内側へ押されると、図9の(A)に示すように、飛散防止用固定係止部30に装着されたクリップ40の外方膨出形状部43,43がインナーパネル21の係止孔25内縁と接触して互いに内方へ押されながら係止孔25を通過し、図9の(B)のように係止孔25の内縁が固定係止部30の爪35,35と衝突して係止するまで、ピラーガーニッシュ10が車室内側へ移動し、その後のエアバッグの車室内への展開を容易にする。また、前記脚31,31間にクリップ40の中央屈曲部41が介在するため、脚31,31が内側へ倒れ込んで爪35先端間距離bが小さくなることがなく、しかも、前記係止孔25と爪35の寸法関係が前記のようにa<bとなっているため、前記爪35が係止孔25を通過して係止が解除されるのを確実に防ぐことができる。これにより、該飛散防止用固定係止部30及びクリップ40がインナーパネルの係止孔25から外れてピラーガーニッシュ10が飛散することが防がれる。なお、前記エアバッグA膨張時、前記ガタツキ防止用取付部位16ではインナーパネル10の車室内側への押圧によりガタツキ防止用嵌着部材51がインナーパネルの嵌着孔29から外れる。
【0028】
また、この発明における前記飛散防止用固定係止部30の構造にあっては、インナーパネル21との固定に、従来の棒状固定金具を用いた固定構造のように平常時にクリアランスを必要としていないため、十分な建付性(ガタツキ防止性)及び位置決めの効果を有しており、前記ガタツキ防止用嵌着部材51を使用せずに、本発明の取付構造のみを複数箇所設けることによりピラーガーニッシュ10をインナーパネル21に取付固定することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明に係るエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造によれば、飛散防止用固定係止部がピラーガーニッシュと一体に成形されていて金属製固定部材等がインサートされていないため、ピラーガーニッシュの外観を良好にでき、しかも簡単な構造で、かつエアバッグの膨張展開時にピラーガーニッシュの外れや破壊等を生じにくくすることができる。また、別部材がインサートとして用いられていないため、リサイクル性も良好である。
【0030】
さらに、請求項2の発明によれば、2つの脚が扁平な筒部の一組の対向壁で構成されているため、エアバッグ展開時に脚が倒れ込みにくくなり、ピラーガーニッシュの飛散をより確実に防止することができる。
【0031】
さらに、請求項3の発明によれば、脚の外面に位置決め突起が形成され、該位置決め突起が嵌合する位置決め突起嵌合部がクリップの外側片に形成されているものであるため、脚とクリップの位置がずれたりすることがなくより確実にピラーガーニッシュを固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の取り付け構造によってエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュが取り付けられた車室内を示す概略図である。
【図2】図1の2−2断面図である。
【図3】図2の固定係止部付近を示す拡大断面図である。
【図4】クリップを外した状態の固定係止部付近を示す拡大斜視図である。
【図5】固定係止部及びクリップの他の例を示す拡大斜視図である。
【図6】図1の6−6断面図である。
【図7】インナーパネルの係止孔とクリップ等の寸法関係を示す斜視図である。
【図8】インナーパネルの係止孔の他の例を示す斜視図である。
【図9】エアバック展開時における固定係止部の状態を拡大して示す断面図である。
【図10】従来のエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュが取り付けられた車室内の概略図である。
【図11】エアバッグの膨張時を示す概略図である。
【図12】図10のX−X断面図である。
【符号の説明】
10 ピラーガーニッシュ
20 車体ピラー部
25 ピラーガーニッシュ用係止孔
30 飛散防止用固定係止部
31 脚
35 爪
40 クリップ
41 中央屈曲部
42 外側片
43 外方膨出部
45 外向き鉤状部
47 爪用係止孔
A エアバッグ
a 係止孔における固定係止部の脚と直交する方向の孔径
b 固定係止部の爪先端間距離
c クリップの外方膨出形状部間における最大離間距離
t 脚の根元部の厚み
m 脚の幅
w 脚の間隔

Claims (3)

  1. ピラーガーニッシュ(10)裏面に突設された飛散防止用固定係止部(30)を、該飛散防止用固定係止部(30)に装着したクリップ(40)と共に車両のインナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔(25)に挿入係止することによりピラーガーニッシュをインナーパネルに取り付け、エアバッグ膨張時の押圧で前記ピラーガーニッシュが車室内側へ押された際にピラーガーニッシュがインナーパネルから外れて飛散するのを、前記固定係止部と前記ピラーガーニッシュ用係止孔(25)との係合で防止するエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造において、
    前記固定係止部(30)が略平行な2つの脚(31)と該脚外側に形成された先細の爪(35)とよりなり、
    前記クリップ(40)が前記脚間に挿入されて両脚の互いの接近変形を妨げる中央屈曲部(41)と、前記中央屈曲部との間で脚を挟むように脚外側に配置される外側片(42)とよりなる断面略W状に屈曲したものからなって、前記外側片(42)には前記爪(35)が係止する爪用係止孔(47)とインナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔(25)を通ってインナーパネルの車室内方側に係止する外向き鉤状部(45)とが形成されると共に、前記爪用係止孔と外向き鉤状部間に外方膨出形状部(43)が屈曲形成されており、
    前記インナーパネルのピラーガーニッシュ用係止孔における前記固定係止部の脚と直交する方向の孔径aと、該固定係止部の爪先端間距離bと、前記クリップの外方膨出形状部間における最大離間距離cとの関係が、a<b,a<cであることを特徴とするエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造。
  2. 2つの脚(31A)が扁平な筒部の一組の対向壁で構成されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造。
  3. 脚の外面に位置決め突起(37A)が形成され、該位置決め突起が嵌合する位置決め突起嵌合部(49A)がクリップの外側片(42A)に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のエアバッグ内蔵式ピラーガーニッシュの取付構造。
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