JP4252421B2 - カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造 - Google Patents

カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造 Download PDF

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本発明は、カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造に関する。
近年、車両には、側面衝突時における乗員頭部の保護を目的としてカーテン式エアバッグが搭載されることが多くなっている。このカーテン式エアバッグにおいては、図9に示すように、カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュ(以下単にピラーガーニッシュとも記載する。)90からルーフサイドレール100にかけて、エアバッグAが折り畳まれた状態で格納されている。そして、車両が衝突したときの衝撃でインフレータIが作動してエアバッグAが膨張し、ピラーガーニッシュ90の車両後方側90Rおよびルーフサイドレール100の下方側100Uを車室内方向へ押し曲げあるいは押し広げて、それにより生じたエアバッグ展開用開口からサイドウィンドGに沿って、二点鎖線Aoで示すように車室内にエアバッグAがカーテン状に膨張し、乗員頭部Tを保護するようになっている。符号90Fはピラーガーニッシュの車両前方側、Pはインストルメントパネルである。
前記カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュ90は、図9のX−X断面を示す図10のように、折り畳まれたエアバッグAの一部を覆うようにして、車両のピラー部におけるピラーインナーパネル80に取り付けられている。前記カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造として、ピラーガーニッシュ90の裏面に設けられたクリップ取付部91にクリップ95を取り付け、他方ピラーインナーパネル80には取付孔81を形成しておき、前記取付孔81にクリップ95を挿入してクリップ95の弾性係合片96,97を取付孔81の周縁に係合させるものが知られている。図中の符号Fはフロントウィンド、Cはエンジンルームからの配線、101はオープニングトリム、102はグラスチャンネル、103はピラーアウターパネルである。
前記クリップ95を用いる取付構造においては、前記ピラーガーニッシュ90は、前記エアバッグAが膨張する際の押圧によって前記車両後方側90Rの側部が車室内側へ押し曲げられて前記ピラーインナーパネル80との間にエアバッグ展開用開口Sが形成され、前記エアバッグ展開用開口Sを通って前記エアバッグAが車室内に展開される。
しかし、前記ピラーガーニッシュ90の屈曲は、前記クリップ95の部位から前記車両後方側90Rの側部までの部分で、すなわち前記ピラーガーニッシュ90の幅方向における略半分の部分で行われるため、前記エアバッグ展開用開口Sの開口量を大きくするのが難しい問題がある。また、前記ピラーガーニッシュ90の屈曲部に応力が集中して、屈曲部で破損するおそれがある。なお、その他の取付構造として、ブラケットの一端をピラーガーニッシュの裏面における幅方向一側寄りに固定し、前記ブラケットの他端を爪状にしてピラーガーニッシュの裏面における幅方向中央付近に解除可能に係合すると共に、前記ブラケットをピラーインナーパネルに固定する構造が提案されている(特開2003−104156号公報参照。)。しかし、その場合には、ブラケットの取り付け作業が面倒になるのみならず、エアバッグの膨張による押圧で、ピラーガーニッシュがブラケットの一端との固定部分を支点として屈曲するため、その屈曲部に応力が集中して破損しやすくなる。
特開2003−247517号公報 特開2003−104156号公報 特開2001−18731号公報
本発明は、前記の点に鑑みなされたもので、ピラーガーニッシュにおけるエアバッグ展開用開口の開口量を大きくでき、しかもエアバッグ膨張時にピラーガーニッシュの屈曲による破損を生じ難くでき、さらにはピラーガーニッシュの取付も容易なカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造を提供する。
本発明は、カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの裏面に設けられたクリップ取付孔にクリップの基部側が取り付けられ、車両のピラーインナーパネルに形成されたピラーガーニッシュ取付孔に前記クリップが挿入係止されることにより、前記ピラーガーニッシュがエアバッグを覆って前記ピラーインナーパネルに取り付けられ、前記エアバッグの膨張時に前記ピラーガーニッシュの幅方向一側がエアバッグにより押し上げられて前記ピラーインナーパネルとの間にエアバッグ展開用開口を形成し、前記エアバッグ展開用開口からエアバッグが車室内に展開するカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造において、前記クリップは、前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔に挿通される軸部と、前記軸部の基部側に前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔より大形に形成された抜け防止部と、前記軸部の先端側に前記ピラーインナーパネルのピラーガーニッシュ取付孔と挿入係止可能に形成されたインナーパネル係止部と、前記抜け防止部と前記インナーパネル係止部間における前記軸部の外周側面の少なくともエアバッグの展開側とその反対側の非展開側とに前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔周縁より外方へ突出形成された変形可能な突出部とよりなり、前記突出部は、変形により前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔を通過可能で、かつ前記エアバッグの膨張により前記ピラーガーニッシュが押されて前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔が前記軸部の軸方向に沿って移動し、前記エアバッグ展開用開口(31)を形成する際の前記クリップ取付孔内通過時の抵抗が前記エアバッグの展開側よりも非展開側で相対的に大とされ、前記ピラーガーニッシュの取り付け時に、前記突出部と前記インナーパネル係止部との間に前記ピラーインナーパネルのピラーガーニッシュ取付孔の周縁を位置させることを特徴とする。
本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造によれば、エアバッグが膨張すると、ピラーガーニッシュは車室内側へ押され、前記クリップの軸部の側面の突出部をピラーガーニッシュのクリップ取付孔の内周縁で変形させながら前記クリップの軸部に沿ってインナーパネル係止部側から抜け防止部側へ、すなわち車室内側へ移動する。また、前記クリップ取付孔も前記突出部により押圧されて変形し、前記クリップの軸部の突出部が前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔を通過しやすくする。その際、前記クリップの軸部の突出部と前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔との間の抵抗が、前記ピラーガーニッシュにおけるエアバッグの展開側よりも非展開側で大となるようにされているため、前記ピラーガーニッシュは前記クリップの軸部に対して傾斜し、前記エアバッグの展開側が前記ピラーインナーパネルに対して大きく口を開け、エアバッグ展開用開口が大きく形成される。そして、前記エアバッグ展開用開口を通ってエアバッグが車室内に展開する。
本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造によれば、前記ピラーガーニッシュがクリップの軸部に対して傾斜することによりエアバッグ展開用開口が形成されるため、エアバッグの膨張による応力がピラーガーニッシュの一部に集中するのを防ぐことができ、応力集中によるピラーガーニッシュの破損を生じ難くできる。さらに、前記ピラーガーニッシュは、前記クリップ取付孔に前記クリップの軸部が挿通された状態で傾斜するため、前記軸部によって最大傾斜角度が規制されることになり、前記エアバッグの膨張展開時にピラーガーニッシュがフロントウィンド側まで回転してフロントウィンドと衝突するのを生じ難くでき、その衝突によるピラーガーニッシュやフロントウィンドの破損を生じるのを防ぐことができる。
以下添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。図1は本発明の取付構造によってピラーガーニッシュが取付けられたピラー部分の一実施例の断面図、図2は図1のクリップ付近の拡大図、図3は同実施例におけるピラーガーニッシュのクリップ取付座部付近及びクリップを示す斜視図、図4は同クリップの側面図、図5は同実施例におけるエアバッグの膨張展開時を示す断面図、図6は他の実施例に係るクリップの側面図、図7はさらに他の実施例に係るクリップの側面図及び平面図、図8はクリップ取付孔の周縁にスリットが形成されたピラーガーニッシュのクリップ取付座部付近を示す斜視図である。
図1〜図3に示す本発明の一実施例におけるカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュ10はフロントピラー用のものであり、裏面側にカーテン式エアバッグAが折り畳まれた状態で、図9のように自動車のインストルメントパネルPの上方位置のフロントピラー部に取り付けられてフロントピラー部の車室内側を覆う。そして自動車衝突時にはインストルメントパネルP付近に設置されているインフレータIの作動によりガスがエアバッグA内に圧入され、図5に示すようにエアバッグAが膨張して、ピラーガーニッシュ10のエアバッグ展開側の側部10bがエアバッグAにより押し上げられてピラーガーニッシュ10が傾斜し、フロントピラー部のピラーインナーパネル35との間にエアバッグ展開用開口31を形成し、前記エアバッグ展開用開口31からエアバッグAが車室内に展開する。図1及び図5における符号36はピラーアウターパネル、37はオープニングトリム、38はグラスチャンネル、Fはフロントウィンドである。
なお、この実施例ではフロントピラーガーニッシュについて説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、カーテン式エアバッグ用のリアピラーガーニッシュについても適用されるものである。また、本発明は、前記インフレータの位置についても、インストルメントパネル側に設けられる場合のみならず、リアピラーガーニッシュ側に設けられる場合にも適用されるものである。
前記ピラーガーニッシュ10は、射出成形によって成形されたもので、車室内側へ膨らむ湾曲形状の横断面形状をした所要長さの樹脂製カバー体からなり、長さ方向Lと直交する幅方向Wの略中央位置を境として車両後方側(サイドウィンド側)がエアバッグAの展開側Jとされてその裏面にエアバッグAが収容可能とされ、車両前方側(すなわちフロントウィンドF側)がエアバッグAの非展開側Kとされてその裏面にエンジンルームからの電源コードC等が収容可能となっている。
前記ピラーガーニッシュ10を構成する樹脂は適宜とされるが、好ましい樹脂としてポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を挙げることができる。
この例のピラーガーニッシュ10は、長さ方向Lの下端がインストルメントパネルで覆われ、あるいはインストルメントパネルと当接し、長さ方向の中間部がクリップ21によって車両ピラー部のピラーインナーパネル35に取り付けられる。前記ピラーインナーパネル35には、前記クリップ21の先端側21aが挿入係止するピラーガーニッシュ取付孔35aが形成されている。
前記ピラーガーニッシュ10の裏面10aには、ピラーガーニッシュ10の長さ方向L及び幅方向Wの中間部に、クリップ取付座部11が形成されている。前記クリップ取付座部11は、図3からも容易に理解されるように、座面12と側面14とからなる断面略凹形状のもので構成されている。
前記クリップ取付座部11の座面12には、クリップ取付孔12aとクリップ挿入通路12bが形成されている。前記クリップ取付孔12aは、クリップ21の軸部22を挿通し保持する部分であり、前記クリップ挿入通路12bを介して座面12外へ通じている。前記クリップ挿入通路12bは、クリップ21の軸部22を前記座面12の自由端12cから前記クリップ取付孔12aへ誘導するためのもので、クリップ21を挿入し易いように前記座面12の自由端12c側で開口幅dが大にされ、また、クリップ21が前記クリップ取付孔12aから外れ難いように、前記クリップ挿入通路12bとクリップ取付孔12aの境界部分12dで前記開口幅dが小にされている。前記クリップ取付座部11における前記座面12と前記ピラーガーニッシュ10の裏面10a間はクリップ収容空間11aを構成し、前記クリップ収容空間11aにクリップ21の一部が収容される。
前記クリップ取付座部11の側面14は、前記クリップ収容空間11aの高さ(前記ピラーガーニッシュの裏面10aと座面12間の距離)を定めると共に、前記クリップ収容空間11aの平面視形状を定める。前記側面14は、本実施例では平面で構成され、対向する側面14同士によって、前記クリップ収容空間11aの平面視形状を略長方形にしている。
クリップ21は、本実施例では樹脂からなり、図3及び図4にも示すように、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aに挿通される軸部22と、前記軸部22の基部22a側に形成された抜け防止部23と、前記軸部22の先端22b側に形成されたインナーパネル係止部24と、前記軸部22の外周側面22cに形成された突出部25及びガタツキ防止片29で構成される。
前記軸部22は、前記クリップ21の軸となるもので、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aの径より小径とされている。前記軸部22の長さは、前記ピラーガーニッシュ10の裏面10aとクリップ取付座部11の座面12間の距離や前記エアバッグAの膨張展開時におけるピラーガーニッシュ10の傾斜等に応じて決定される。
前記抜け防止部23は、前記クリップ取付孔12aより大形に形成されていて、前記エアバッグAの膨張によりピラーガーニッシュが車室内に押された際に前記クリップ取付孔12aからクリップ21が抜けるのを阻止する。また、本実施例の抜け防止部23は、前記クリップ21をクリップ取付座部11に取り付ける際及びその取り付け後におけるクリップ21の向きを、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付座部11の側面14とによって定めることができるようになっている。すなわち、前記のように、前記クリップ取付座部11において対向する側面14,14によって、前記クリップ収容空間11aの平面視形状が略長方形にされているため、前記クリップ収容空間11aの平面視形状と同じあるいは幾分小さく、しかも前記クリップ収容空間11a内で自由に回転できない大きさの長方形板状体で前記抜け防止部23を形成し、さらに前記軸部22が前記抜け防止部23の中心23cから外れた位置、すなわち非対称の位置となるようにしておけば、クリップ21を誤った向きにして前記クリップ取付座部11に取り付けようとしても、前記抜け防止部23の周縁と前記クリップ取付座部11の側面14が衝突して、前記抜け防止部23をクリップ収容空間11a内に収容できず、また、クリップ21が正しく取り付けられた後にクリップ21が回転しようとしても、前記抜け防止部23の周縁と前記クリップ取付座部11の側面14が接触してクリップ21の回転が阻止され、前記クリップ21が正しい向きに維持される。
さらに、本実施例では、前記抜け防止部23は、前記エアバッグAの非展開側Kへ傾斜した状態で前記軸部22の基部22aに形成されている。そのため、前記エアバッグAの膨張により、前記ピラーガーニッシュ10が最大に傾斜して前記抜け防止部23に衝突する場合には、前記抜け防止部23の傾斜に沿った状態になり、前記ピラーガーニッシュ10の最大傾斜状態を定めることができ、前記ピラーガーニッシュ10の過度の傾斜(回転)をより確実に防止し、フロントウィンドFに衝突するのを回避することができる。また、本実施例では、前記長方形板状体からなる抜け防止部23は、一長辺23a側が前記展開側J、反対の長辺23bが前記非展開側Kに設定されている。
前記インナーパネル係止部24は、前記ピラーインナーパネル35のピラーガーニッシュ取付孔35aに挿入係止可能な形状からなる。本実施例のインナーパネル係止部24は、略円錐形状からなり、前記ピラーガーニッシュ取付孔35aへの圧入時に、前記インナーパネル係止部24の径を縮小する弾性変形を可能とするための切り欠き24aが、インナーパネル係止部24の側面に形成されている。
前記突出部25は、前記抜け防止部23と前記インナーパネル係止部24間における前記軸部22の外周側面22cの少なくともエアバッグの展開側Jとその反対側の非展開側Kとに、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aの周縁より外方へ突出するように形成され、かつ変形可能とされている。さらに、前記突出部25は、変形により前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aを通過可能で、かつ前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aを通過時の抵抗が前記エアバッグAの展開側Jよりも非展開側Kで相対的に大として形成されている。また、前記ピラーガーニッシュ10を前記ピラーインナーパネル35へ取り付ける際には、前記突出部25と前記インナーパネル係止部24との間に前記ピラーインナーパネル35のピラーガーニッシュ取付孔35aの周縁を位置させる。
本実施例では、前記突出部25は、前記軸部22と交差する直交方向に形成された複数の長円形のフランジ25a〜25eからなり、各フランジ25a〜25eは前記エアバッグAの展開側Jよりも非展開側Kで形状が大にされている。図示の場合、前記各フランジ25a〜25eにおいて、前記エアバッグAの展開側Jよりも非展開側Kで形状を大にするため、図4に示すように、前記軸部22の中心22eから非展開側Kのフランジ25a〜25eの先端までの長さka〜keを、前記軸部22の中心22eから展開側Jのフランジ25a〜25eの先端までの長さja〜je(本実施例ではja〜jeは全て同一長さにされている。)よりも長くしている。さらに、図示の例では、前記軸部22の軸方向に沿って前記インナーパネル係止部24から遠いフランジほど、前記非展開側Kの形状が大に(長く)されている。前記フランジを複数とする場合の数、及び前記軸部22に沿う方向の間隔は特に限定されるものではない。また、前記フランジ25a〜25eの大きさ(長さを含む)は、後記するエアバッグAの膨張によりピラーガーニッシュ10が車室内方へ押された際に、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aの周縁と接触して変形することにより、前記クリップ取付孔12aを通過可能な大きさとされる。
前記ガタツキ防止片29は、前記インナーパネル係止部24と突出部25の間に前記抜け防止部23側へ膨らんだフランジ状に形成されていて、前記突出部25(図示の例ではインナーパネル係止部24に最も近いフランジ25a)との間で前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aの周縁を挟持し、前記ピラーガーニッシュ10のガタツキを抑える。
前記クリップ21によってピラーインナーパネル35に取り付けられたピラーガーニッシュ10は、折り畳まれたエアバッグAを覆った状態で車両のピラー部に固定され、自動車の衝突により前記エアバッグAが膨張すると、図5のように、前記エアバッグAによって車室内側へ押される。そして、前記ピラーガーニッシュ10は、前記軸部22の外周側面に形成されている突出部25(本実施例ではフランジ25a〜25e)が、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aの周縁と接触して変形し、その変形によって前記クリップ取付孔12aを通過し、前記ピラーガーニッシュ10と前記ピラーインナーパネル31との間隔が拡大する。その際、前記クリップ21の突出部25(フランジ25a〜25e)は、前記エアバッグAの展開側Jよりも非展開側Kで前記クリップ取付孔12aに対する通過抵抗が大であるため、前記突出部25(フランジ25a〜25e)は、非展開側Kよりも展開側Jで前記クリップ取付孔12aを早く通過し、それによってピラーガーニッシュ10は、前記展開側Jが車室内方へ回転するようにして傾斜し、前記展開側Jに、前記ピラーガーニッシュ10の側部10bと前記ピラーインナーパネル31間に大きなエアバッグ展開用開口31を形成し、その展開用開口31を通って前記エアバッグAが車室内へ展開する。
また、図示の例では、前記突出部25が複数のフランジ25a〜25eで構成されているため、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aを前記フランジ25a〜25eが通過する際における前記展開側Jと前記非展開側Kとの抵抗差を大きくでき、それにより前記ピラーガーニッシュ10の傾斜を大にでき、エアバッグ展開用開口31の開口量を大きくできる。さらに、前記複数のフランジ25a〜25eは、前記軸部22の軸方向に沿って前記インナーパネル係止部24から遠いフランジほど、前記非展開側Kの形状が大きく(長く)されているため、前記エアバッグAの膨張により前記ピラーガーニッシュ31が車室内方へ押圧されて前記ピラーガーニッシュ31のクリップ取付孔12aが、前記フランジ25a〜25eを変形させながら前記軸部22の軸方向に沿って移動する際に、前記移動につれて非展開側Kではフランジとの抵抗が増大して軸部22に沿う移動が遅くなり、相対的に前記展開側Jでは前記軸部22に沿う移動が速くなるため、前記ピラーガーニッシュ10の傾斜がスムーズに行われる。
前記前記突出部25(フランジ25a〜25e)が前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aを通過し、前記クリップ取付孔12aの周縁と前記抜け防止部24が衝突することにより、前記ピラーガーニッシュ10の前記クリップ21からの外れが防止される。
なお、前記フランジ25a〜25eは、複数の場合を示したが一つでもよい。また、前記フランジ25a〜25eは、前記展開側Jと非展開側Kとで大きさ(長さ)を異ならせたが、大きさに代えて厚みを異ならせてもよい。すなわち、前記フランジを展開側Jよりも非展開側Kで厚みを大にしてもよい。
図6に示す他の実施例のクリップ41は、軸部42の外周側面42cに突出部45としてフランジ45a〜45gが形成されている。前記フランジ45a〜45gは、前記エアバッグAの展開側Jよりも非展開側Kで本数を多くし、前記軸部42に沿うフランジ間隔jn,knを前記展開側Jよりも非展開側Kで狭くしたものであり、その他は図1〜図5のクリップ21と同様である。符号41aはクリップの先端側、42aは軸部の基部、42bは軸部の先端、43は抜け防止部、43aは抜け防止部の展開側Jの長辺、43bは抜け防止部の非展開側の長辺、44はピラーインナーパネル係止部、44aはインナーパネル係止部の側面に形成された切り欠き、49はガタツキ防止片である。この例のクリップ41を用いて前記と同様にピラーガーニッシュ10をピラーインナーパネル35に取り付ければ、前記と同様に、ピラーガーニッシュ10を傾斜させてエアバッグ展開用開口を大きく形成することができる等の効果が得られる。
図7に示すさらに他の実施例に係るクリップ51は、軸部52の外周側面52cに突出部55として、前記軸部52と平行なリブ55a〜55dが前記軸部52の外周に複数形成され、前記複数のリブ55a〜55dのうち前記エアバッグAの非展開側Kに位置するリブ55cについては、前記軸部52に沿ってインナーパネル係止部54側から遠い部分ほど、前記エアバッグAの非展開側Kへの突出量が大にされている。なお、突出量を大にするのに代えて厚みを大にしてもよい。その他は図1〜図5のクリップ21と同様である。符号51aはクリップの先端側、52aは軸部の基部、52bは軸部の先端、53は抜け防止部、53aは抜け防止部の展開側Jの長辺、53bは抜け防止部の非展開側の長辺、54はピラーインナーパネル係止部、54aはインナーパネル係止部の側面に形成された切り欠き、59はガタツキ防止片である。この例のクリップ51を用いて前記と同様にピラーガーニッシュ10をピラーインナーパネルに取り付ければ、前記と同様に、ピラーガーニッシュ10を傾斜させてエアバッグ展開用開口を大きく形成することができる等の効果が得られる。
また、図8に示すように、前記ピラーガーニッシュ10のクリップ取付孔12aの周縁にスリット13を形成し、前記エアバッグAの膨張によりピラーガーニッシュ10が車室内に押されて前記クリップの軸部の突出部がクリップ取付孔12aの周縁と接触して変形しながらクリップ取付孔12aを通過する際に、前記クリップ取付孔12aの周縁を前記スリット13により変形しやすくし、それによって前記クリップの軸部の突出部が前記クリップ取付孔12aを通過しやすくしてもよい。前記スリット13は、1本に限られず、クリップ取付孔12aの周縁に複数本設けてもよい。
なお、本発明において、前記突出部は、前記のようなフランジやリブに限定されるものではない。また、前記突出部の大きさをエアバッグの展開側と非展開側で異ならせる方法も長さによるものに限られるものではない。
本発明の取付構造によってピラーガーニッシュが取付けられたピラー部分の一実施例の断面図である。 図1のクリップ付近の拡大図である。 同実施例におけるピラーガーニッシュのクリップ取付座部及びクリップを示す斜視図である。 同クリップの側面図である。 同実施例におけるエアバッグの膨張展開時を示す断面図である。 他の実施例に係るクリップの側面図である。 さらに他の実施例に係るクリップの側面図及び平面図である。 クリップ取付孔の周縁にスリットが形成されたピラーガーニッシュの取付座部付近を示す斜視図である。 カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュが取り付けられた車室内の概略図である。 図9のX−X断面図である。
符号の説明
10 ピラーガーニッシュ
10a ピラーガーニッシュの裏面
12a ピラーガーニッシュのクリップ取付孔
21 クリップ
22 軸部
23 抜け防止部
24 インナーパネル係止部
25 突出部
29 ガタツキ防止片
31 エアバッグ展開用開口
35 ピラーインナーパネル
35a ピラーインナーパネルのピラーガーニッシュ取付孔
A エアバッグ

Claims (6)

  1. カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュ(10)の裏面に設けられたクリップ取付孔(12a)にクリップ(21)が取り付けられ、車両のピラーインナーパネル(35)に形成されたピラーガーニッシュ取付孔(35a)に前記クリップ(21)が挿入係止されることにより、前記ピラーガーニッシュ(10)がエアバッグ(A)を覆って前記ピラーインナーパネル(35)に取り付けられ、前記エアバッグ(A)の膨張時に前記ピラーガーニッシュ(10)の幅方向(W)一側がエアバッグ(A)により押し上げられて前記ピラーインナーパネル(35)との間にエアバッグ展開用開口(31)を形成し、前記エアバッグ展開用開口(31)からエアバッグ(A)が車室内に展開するカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造において、
    前記クリップ(21)は、前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔(12a)に挿通される軸部(22)と、前記軸部の基部(22a)側に前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔(12a)より大形に形成された抜け防止部(23)と、前記軸部の先端(22b)側に前記ピラーインナーパネルのピラーガーニッシュ取付孔(35a)と挿入係止可能に形成されたインナーパネル係止部(24)と、前記抜け防止部(23)と前記インナーパネル係止部(24)間における前記軸部の外周側面(22c)の少なくともエアバッグの展開側(J)とその反対側の非展開側(K)とに前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔(12a)周縁より外方へ突出するように形成された変形可能な突出部(25)とよりなり、
    前記突出部(25)は、変形により前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔(12a)を通過可能で、かつ前記エアバッグ(A)の膨張により前記ピラーガーニッシュが押されて前記ピラーガーニッシュのクリップ取付孔(12a)が前記軸部(22)の軸方向に沿って移動し、前記エアバッグ展開用開口(31)を形成する際の前記クリップ取付孔(12a)内通過時の抵抗が前記エアバッグ(A)の展開側(J)よりも非展開側(K)で相対的に大とされ、
    前記ピラーガーニッシュ(10)の取り付け時に、前記突出部(25)と前記インナーパネル係止部(24)との間に前記ピラーインナーパネルのピラーガーニッシュ取付孔(35a)の周縁を位置させることを特徴とするカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造。
  2. 前記突出部は、前記軸部と交差する方向に形成されたフランジからなり、前記フランジは前記エアバッグの展開側よりも非展開側で前記軸部の中心からの長さが大あるいは厚みが大にされていることを特徴とする請求項1に記載のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造。
  3. 前記突出部は、前記軸部と交差する方向に形成された複数のフランジからなり、前記複数のフランジは、前記エアバッグの展開側よりも非展開側Kで前記軸部の中心からの長さが大あるいは厚みが大とされると共に、前記軸部に沿って前記インナーパネル係止部から遠いフランジほど、前記非展開側の長さが大あるいは厚みが大にされていることを特徴とする請求項1に記載のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造。
  4. 前記突出部は、前記軸部と交差する方向に形成された複数のフランジからなり、前記複数のフランジは前記エアバッグの展開側よりも非展開側で本数が多くされて前記軸方向の間隔が狭くされていることを特徴とする請求項1に記載のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造。
  5. 前記突出部は、前記軸部と平行に形成されたリブからなり、前記リブが前記軸の外周に複数形成され、前記複数のリブのうち、前記エアバッグの非展開側に位置するリブについては、前記軸部に沿って前記インナーパネル係止部側から遠い部分ほど、前記軸部の外周からの突出量が大あるいは厚みが大にされていることを特徴とする請求項1に記載のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造。
  6. 前記抜け防止部が板状からなり、前記エアバッグの非展開側へ傾斜して前記軸部に形成されていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造。
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