JP4507283B2 - アンカーボルト固定用カプセル - Google Patents

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Description

【0001】
ラジカル硬化型化合物用粒状被覆硬化剤及びこれを用いたアンカーボルト固定用組成物技術分野 本発明はラジカル硬化型化合物用粒状被覆硬化剤及びそれを用いたアンカーボルト固定用組成物に関する。更に詳細には、本発明はラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれるラジカル硬化型化合物(以後、屡々第1ラジカル硬化型化合物と称す)を硬化させるための粒状被覆硬化剤であって、全表面が、第1ラジカル硬化型化合物と同じか異なる他のラジカル硬化型化合物(以後、屡々第2ラジカル硬化型化合物と称す)に由来する硬化樹脂の層により被覆された有機過酸化物の粒状成形体からなることを特徴とする粒状被覆硬化剤に関する。
【0002】
本発明はまた、(1)ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つのラジカル硬化型化合物及び硬化促進剤からなる硬化性組成物と、(2)上記粒状被覆硬化剤の複数の粒子とを包含してなることを特徴とするアンカーボルト固定用樹脂組成物に関する。本発明の粒状被覆硬化剤は、取り扱い性に優れるだけでなく、ラジカル硬化性化合物中に均一に分散させることができるため、優れた硬化性能を発揮する。このため、本発明の粒状被覆硬化剤は、透水レジンモルタルや注型用樹脂等の様々な用途に用いられるラジカル硬化性樹脂及びラジカル重合性単量体用の硬化剤として有用であり、特にアンカーボルト固定用組成物に用いると、製品寿命が長いだけでなく、高強度でアンカーボルトを母材に固定することができる優れたアンカーボルト固定用組成物を得ることができる。
【0003】
従来技術 従来、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂等のラジカル硬化型樹脂用の硬化剤には、様々な有機過酸化物が用いられている。これらの有機過酸化物は、硬化させる樹脂のタイプ、樹脂を硬化させる際の温度等によって適宜使い分けられている。また、常温又は常温より低い温度条件下において樹脂を硬化させる際には、有機過酸化物は屡々芳香族アミン類等の硬化促進剤と併用されている。
【0004】
有機過酸化物を硬化剤として用いて硬化させることができるラジカル硬化型樹脂の用途は、耐食ライニング用樹脂、金型成形用樹脂、カプセルアンカーの主剤用の樹脂等多岐に渡っている。(尚、「カプセルアンカー」という用語は、機械、構造物等を岩盤、コンクリート、石積等の母材に固定するためのアンカーボルトや鉄筋等を母材に固定する際に用いる硬化性樹脂を収容したカプセルを意味する。)カプセルアンカーの主剤に用いる樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシアクリレート樹脂等のラジカル硬化型の樹脂が一般的である。
【0005】
カプセルアンカーは、従来、粘性液体硬化性樹脂と硬化剤の二成分、又は更に骨材を加えた三成分を有してなる。このようなカプセルアンカーを用いたアンカーボルトや鉄筋の母材への固定は、母材に穿孔した孔にカプセルアンカーを装填した後、孔にアンカーボルトや鉄筋を挿入することにより、カプセルアンカーを破砕し粘性液体硬化性樹脂と硬化剤を混合し硬化させることによって行われる。
アンカーボルトや鉄筋により、カプセルアンカーを破砕する方法としては、アンカーボルトや鉄筋をハンマーで孔に打ち込むことによりカプセルアンカーを破砕する第1の方法;及びアンカーボルトや鉄筋をハンマードリル等で回転・打撃を与えながら孔に打ち込むことによりカプセルアンカーを破砕する第2の方法がある。第2の方法は第1の方法に比べてアンカーボルトを高い強度で母材に固定できるため、特に、海中又は水中、或いはその周辺の母材にアンカーボルトを固定する場合などの高い固着強度が要求される場合には有利である。
【0006】
上記の第2の方法に用いられるカプセルアンカーとしては、アンカーボルトや鉄筋の作用によって破砕可能な筒状外容器及び内容器からなる2重壁構造を有し、該外容器の内壁と該内容器の外壁により規定される空間内に主剤として粘性液体硬化性樹脂と骨材を配置し、該内容器内に硬化剤を配置してなるカプセルアンカーが一般的である(ヨーロッパ特許第0150555号参照)。
また、日本国特公平4−1160号公報には、アンカーボルトの作用により破砕可能な外容器と内容器とからなる二重壁構造を有し、粘性液体硬化性樹脂、及び固体顆粒状の硬化剤と骨材のどちらか一方を内容器に配置し、もう一方を該外容器の内壁と該内容器の外壁により規定される空間内に配置してなるアンカーボルト固着用カプセルであって、該固体顆粒状の硬化剤と骨材が実質的に均一に混合されていることを特徴とするアンカーボルト固着用カプセルが開示されている。
しかし上記のようなアンカーボルト固定作業に用いるカプセルは内容器と外容器からなる二重壁構造を用いて、粘性液体硬化性樹脂と硬化剤を隔離させて配置する必要があるため、製造工程が非常に煩雑であるのみならず、アンカーボルト施工時に硬化剤の樹脂への分散が不十分になり樹脂の硬化が不均一になるといった不利があった。更に、粘性液体硬化性樹脂用の硬化剤として粉状又は顆粒状のものを、上記のような二重壁構造を有するカプセルに用いる場合、特に細い内容器に充填する際には、充填作業が非常に煩雑であるだけでなく、容器への充填時に硬化剤の微粉が飛散し作業環境が悪化したり、充填ホッパーや容器内での硬化剤の詰まり(bridging)が発生し作業性が悪化するといった問題がある。
【0007】
また、有機結合剤、希釈剤及び過酸化物の混合物を成形して得られる棒状の成形体からなり、且つ該棒状成形体の全表面にわたって樹脂被覆層を有してなる硬化剤を、粘性液体硬化性樹脂と粒状石骨材との混合物と共に、開口部を有する不透明な円筒状の管の中に配置し、上記の管の開口部を透明なプラスチックキャップで密嵌してなるボルト固定用カプセルが提案されている(日本国特公昭63−13000号公報参照)。このアンカーボルト固定用カプセルは、上記のような従来の二重壁構造を有するカプセルに伴う問題を解決したものである。しかしながら、このアンカーボルト固定用カプセルにおいては、硬化剤が棒状であるため、カプセル製造時に粒状石骨材と同時に充填できず、棒状の硬化剤を装填したのち粒状石骨材を充填しなければならないといった作業上の煩雑さや、充填する粒状石骨材が円筒状の管と棒状硬化剤の間隙で詰まり(bridging)を起こし粒状石骨材をカプセルの底部まで充填できなくなるといった不利が生ずる。又、棒状硬化剤は、アンカーボルト埋め込み時にハンマードリルの回転・打撃で折れて断片が沈降すること等により粘性液体硬化性樹脂との混合にムラが発生して、アンカーボルト固定部における樹脂の硬化度合いに大きな差が生ずることにより、安定した高い固着性能を得ることができないといった問題も発生する。
【0008】
また、硬化性重合体を含有する複数のマクロカプセルを収容して成る円筒形のカートリッジであって、該複数のマクロカプセルがそれぞれ他のマクロカプセル及び/又は該カートリッジの内壁面と接触していることにより、該複数のマクロカプセルがカートリッジ内にそれぞれ固定された状態で収容されているアンカーボルト固定用カートリッジも提案されている(日本国特開昭55−32814号公報)。この技術は、上記のように配置されたマクロカプセルがアンカーボルトの作用により破砕されたときマクロカプセルの壁材がフレーク状の破片を形成し、このフレークを「静的攪拌機」として機能させて硬化性重合体をアンカーボルトと母材に穿孔された孔の壁との間の空間に均一に分散させるというものである。従って、この技術では、マクロカプセルはアンカーボルトの作用によって破砕される際にフレーク片を形成し得るものでなければならず、具体的にはフェノール樹脂の膜で被覆されたガラス球、クレー製チューブの断片の両端を封止したもの、ゼラチンカプセル等が用いられている。そのため、マクロカプセル内への硬化性重合体の充填法も限定され、マクロカプセルを液状硬化性重合体中に浸漬させて真空条件下にさらすことによりマクロカプセル内の空気を抜いた後、加圧して上記液状硬化性重合体をマクロカプセルに充填したり、あるいは注射器により上記液状硬化性重合体をカプセルに充填するといった生産性の低い方法により行われている。しかも、マクロカプセルに充填する成分は液体成分に限定され、固体、粉体成分は用いることができない。
【0009】
更には、接着剤、シーラント、コーティング材料、成形材料などの用途に用いられる硬化性組成物として、重合可能な多官能アクリレート(少くとも2つのアクリル酸残基を有する単量体)及び/又は多官能メタクリレート(少くとも2つのメタクリル酸残基を有する単量体)と有機過酸化物とからなる組成物に、該有機過酸化物と共働してポリアクリレート及び/又はポリメタクリレートのレドックス重合系を形成する促進剤を含むマイクロカプセルであって、成膜性の炭化水素化合物からなる皮膜で外側表面を被覆したマイクロカプセルを分散させてなる1液性硬化性組成物も知られている(日本国特公昭54−32480号公報参照)。この1液性硬化性組成物は、硬化性樹脂が硬化剤と直接接触しているため樹脂のゲル化が早く製品寿命が短いという欠点があった。
【0010】
発明の概要 本発明者らは、上記のような問題点のない優れたラジカル硬化型樹脂及び/又はラジカル重合性単量体用の硬化剤を開発するために鋭意研究を重ねた結果、ラジカル硬化型樹脂及び/又はラジカル重合性単量体(第1ラジカル硬化型化合物)を硬化させるための粒状被覆硬化剤であって、全表面が、第1ラジカル硬化性化合物と同じか異なる第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層により被覆された有機過酸化物の粒状成形体からなる粒状被覆硬化剤が、取扱い性に優れるだけでなく、上記の第1ラジカル硬化型化合物中に均一に分散させることができるため、優れた硬化性能を発揮し、特にアンカーボルト固定用組成物に用いると、高強度でアンカーボルトを母材に固定することができ、更に常温で少なくとも1ヵ月以上の長い製品寿命を有する1液型のアンカーボルト固定用組成物を得ることができることを意外にも知見した。本発明は上記の新しい知見に基づいてなされたものである。
【0011】
従って、本発明の1つの目的は、取り扱い性に優れるだけでなく、優れた硬化性能を発揮するラジカル硬化型化合物用粒状被覆硬化剤を提供することにある。
本発明の他の1つの目的は、製品寿命が長く、しかも高強度でアンカーボルトを母材に固定することができるアンカーボルト固定用組成物を提供することにある。
本発明の更に他の1つの目的は、上記の特徴を持つ組成物を用いたアンカーボルト固定用カプセルを提供することにある。
本発明の更に他の1つの目的は、本発明の1つの好ましい態様のアンカーボルト固定用組成物の有利な製造方法を提供することにある。
本発明の上記及びその他の諸目的、諸特徴並びに諸利益は、添付の図面を参照しながら述べる次の詳細な説明及び請求の範囲の記載から明らかになる。
【0012】
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例1,3及び5で得られたアンカーボルト固定用カプセルの概略断面図であり;
図2は、実施例4で得られたアンカーボルト固定用カプセルの概略断面図であり;
図3は、比較例2で得られたアンカーボルト固定用カプセルの概略断面図である。
尚、図1〜3において、同様の部品又は部分は同様の参照番号で示す。
参照番号の説明 1 容器 2 硬化性組成物 3 骨材 4 本発明の粒状被覆硬化剤 4’ 公知の棒状に成形された硬化剤 5 封止部 6 第1の被覆層 7 第2の被覆層8キャップ発明の詳細な説明本発明の基本的な態様によれば、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体からなる群より選ばれる少なくとも1つの第1ラジカル硬化型化合物を硬化させるための粒状被覆硬化剤であって、全表面が、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体からなる群より選ばれる少なくとも1つの第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層により被覆された有機過酸化物の粒状成形体からなり、且つ第1及び第2ラジカル硬化型化合物は同じか異なっていることを特徴とする粒状被覆硬化剤が提供される。
【0013】
次に、本発明の理解を容易にするために、まず本発明の基本的特徴及び主要な態様を列挙する。
本発明の第1の主要な態様として、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つの第1ラジカル硬化型化合物を硬化させるための粒状被覆硬化剤であって、全表面が、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つの第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層により被覆された有機過酸化物の粒状成形体からなり、且つ該第1及び第2ラジカル硬化型化合物は同じか異なっていることを特徴とする粒状被覆硬化剤が挙げられる。
【0014】
本発明の第2の主要な態様として、(1)ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つの第1ラジカル硬化型化合物及び硬化促進剤とからなる硬化性組成物、及び(2)該硬化性組成物(1)用粒状被覆硬化剤であって、全表面が、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つの第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層により被覆された有機過酸化物の粒状成形体からなり、該第1及び第2ラジカル硬化型化合物は同じか異なっている粒状被覆硬化剤の複数の粒子、を包含してなることを特徴とするアンカーボルト固定用組成物が挙げられる。
【0015】
発明の第3の主要な態様として、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つのラジカル硬化型化合物及び硬化促進剤よりなる粘性液体硬化性組成物を、複数の有機過酸化物の粒状成形体と混合して、各粒状成形体のそれぞれの全表面に、該硬化性組成物に含まれるラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層を形成することを包含することを特徴とする上記の第2の主要な態様のアンカーボルト固定用組成物の製造方法であって、該第1ラジカル硬化型化合物と第2ラジカル硬化型化合物が同じであるアンカーボルト固定用組成物の製造方法が挙げられる。
【0016】
本発明の粒状被覆硬化剤について、更に以下に詳細に説明する。
本発明の粒状被覆硬化剤に用いる有機過酸化物の例としては、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、過酸化ベンゾイル等のジアシルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシカーボネート等のオキシカーボネート類、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサノン等のパーオキシケタール類及びt−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類等が挙げられる。これらの有機過酸化物の内、取扱性に優れ、室温で優れた硬化性能を発揮する過酸化ベンゾイルを用いることが好ましい。
本発明に使用される有機過酸化物の粒状成形体の形状には特に限定はなく、球状、楕円形の断面を有するもの、又は表面に複数の凹凸を有するものであってもよい。
【0017】
上記の有機過酸化物の粒状成形体は、有機過酸化物を炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等の無機物で、粒状成形体と有機過酸化物の総重量に対し、1〜95重量%に希釈したものを成形して得ることができる。取扱いの安全性を考慮すると有機過酸化物を50重量%以下に希釈して用いることが好ましい。
粒状成形体を得るための成形法については特に限定はないが、例えば、(a)
無機物で希釈した粉体の有機過酸化物、又はこれを湿らせて固まりにしたものに機械的な圧力を加えて成形する方法;(b)無機物で希釈した粉体の有機過酸化物粉状物に成形剤及び水等を加えてスラリーを得、これを乾燥させる方法;(c)液状の成形剤を無機物で希釈した粉体の有機過酸化物粉状物に噴霧して粉体を結合させて塊にする方法;及び(d)無機物で希釈した粉体の有機過酸化物に水及び成形剤を加えて粘土状にしたものを製丸機で球状に成形する方法がある。
上記の(a)の方法は成形剤を用いないで有機過酸化物を粒状に成形する方法である。
【0018】
成形剤を用いる上記の(b)、(c)及び(d)の方法において、用いる成形剤の例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース(商品名:アビセル;日本国旭化成工業株式会社製)、アラビアゴム、グアーガム及びローカストビーンガム等のセルロース誘導体;ゼラチン;PVA(ポリビニルアルコール);アミロース及びアミロペクチン等のデンプン類等が挙げられる。これらのうち、粒状成形体の製造に用いる際に優れた成形能を発揮し、また保形性に優れた成形体を得ることができるカルボキシメチルセルロース、グアーガム、ローカストビーンガム、及びアミロース及びアミロペクチン等のデンプン類を用いることが好ましい。硬化性組成物(1)と本発明の粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)とからなる上記のアンカーボルト固定用組成物を密閉容器に収容してなるアンカーボルト固定用カプセルの中で、該硬化剤が形状を維持するのに十分な強度を粒状成形体に与えることができ、しかも取扱性に優れるアミロース及びアミロペクチン等のデンプン類を用いることが更に好ましい。
成形剤の使用量としては、有機過酸化物の重量に対して0.1〜20重量%用いることが好ましく、1〜15重量%用いることが更に好ましい。
【0019】
有機過酸化物の粒状成形体の粒径(直径)は、0.5mm〜15.0mmであることが好ましい。0.5mmより小さい粒径の粒状成形体を用いると、得られた粒状被覆硬化剤を攪拌などで破砕するのが困難になりラジカル硬化型樹脂及び/又はラジカル重合性単量体を十分に硬化させることができなくなる恐れがある。一方、15mmより大きい粒径の粒状成形体を用いると、上記のアンカーボルト固定用カプセルを製造する際に不利が生じる恐れがある。即ち、アンカーボルト固定用カプセルの製造工程において、容器に充填した上記の硬化性組成物(1)に粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を加えて該容器内で上記のアンカーボルト固定用組成物を得るという作業を行う場合に、粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を容器に充填する時、又は予め調製した上記成分(1)及び(2)よりなるアンカーボルト固定用組成物を容器に充填する作業を行う場合に、アンカーボルト固定用組成物を容器へ充填する時に、粒状被覆硬化剤同士又は粒状被覆硬化剤と骨材等が容器内で引っ掛かって該容器底部まで沈降しなくなる恐れがある。また、粒状被覆硬化剤の粒子(2)を硬化性組成物(1)中により均一に分散させるためには、上記粒径は1〜10mmであることが更に好ましい。
【0020】
尚、粒状成形体が楕円形の断面を有するものである場合、この断面の長径と短径の平均値をこの粒状成形体の粒径とする。また、粒状成形体が表面に複数の凹凸を有するものの場合、公知の方法でこの粒状成形体の体積を求め、これと同じ体積を有する球の直径をこの粒状成形体の粒径とする。
有機過酸化物の粒状成形体の強度については、本発明の粒状被覆硬化剤をアンカーボルト固定用組成物に用いる際に、上記硬化剤がアンカーボルト施工時のハンマードリル等による機械攪拌で破砕可能であれば特に限定されない。しかし、ラジカル硬化型化合物を含む硬化性組成物(1)中に有機過酸化物の粒状成形体よりなる上記粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を単独で分散させる時や、更には骨材と混合充填して用いる際に有機過酸化物の粒状成形体よりなる粒状被覆硬化剤の崩壊を防ぐ必要があるため、上記粒状成形体の破壊強度は、150gf/cm2以上であることが好ましく、1kgf/cm2以上であることが更に好ましい。一方、上記破壊強度が高すぎると、アンカーボルト施工時の機械攪拌で粒状被覆硬化剤を破砕できなくなるので、200kgf/cm2を越えないことが好ましい。
【0021】
このようにして得られた有機過酸化物の粒状成形体の全表面にラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群からから選ばれる少くとも1つの第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の被覆層を形成する方法としては、有機過酸化物の粒状成形体を、有機過酸化物と硬化反応する第2ラジカル硬化型化合物と硬化促進剤との混合物中に室温(約20〜30℃)で浸漬し攪拌することにより行うことができる。この作業の後、全表面を硬化樹脂の層により被覆された粒状成形体(即ち、本発明の粒状被覆硬化剤)をラジカル硬化型化合物と硬化促進剤との混合物から取り出し、もし望まれるならば、アセトン等で洗浄することにより本発明の粒状被覆硬化剤を得ることができる。
尚、本発明において、「第1ラジカル硬化型化合物」とは、前記したように、本発明の粒状被覆硬化剤を用いて硬化させるラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群からから選ばれる少くとも1つのラジカル硬化型化合物を意味し、「第2ラジカル硬化型化合物」とは、前記したように、本発明の粒状被覆硬化剤の硬化樹脂の層を形成するのに用いる、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群からから選ばれる少くとも1つのラジカル硬化型化合物を意味する。また、前記したように、本発明において上記の第1及び第2ラジカル硬化型化合物は同じであっても、異なっていても良い。
【0022】
本発明において、第1及び第2ラジカル硬化型化合物のどちらとしても用いることができるラジカル硬化型樹脂の例としては、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、アクリルウレタン樹脂、及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。エポキシアクリレート樹脂に関しては、例えば、日本国特公昭第62−037076号公報を参照することができる。ポリエステルアクリレート樹脂に関しては、例えば、日本国特公平第5−085720号公報を参照することができる。アクリルウレタン樹脂に関しては、例えば、日本国特公平第5−085719号公報を参照することができる。不飽和ポリエステル樹脂に関しては、例えば、日本国特公昭第38−12863号公報を参照することができる。
【0023】
本発明において、第1及び第2ラジカル硬化型化合物のどちらとしても用いることができるラジカル重合性単量体の例としては、多官能のカルボン酸エステルが挙げられる。多官能のカルボン酸エステルの具体例としては、エチレングリコールジメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,4ブチレングリコールジメタクリレート、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、マレイン酸ジメチル、イソボルニルメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び2,2−ビス[4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
【0024】
前記したように、有機過酸化物の粒状成形体の全表面における第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層の形成は、有機過酸化物の粒状成形体を、有機過酸化物と硬化反応する第2ラジカル硬化型化合物と硬化促進剤との混合物中に室温(約20〜30℃)で浸漬し攪拌すること等によって行なわれる。この際、用いる第2ラジカル硬化型化合物の量に関しては特に限定は無いが、第2ラジカル硬化型化合物の量が少なすぎると有機過酸化物の成形体の全表面に硬化樹脂の層を形成できなくなるので、第2ラジカル硬化型化合物は、粒状成形体の重量に対して、100重量%以上用いることが好ましい。
【0025】
硬化樹脂の層を形成する際に用いる上記の第2ラジカル硬化型化合物と硬化促進剤との混合物に用いる硬化促進剤は、アンカーボルト固定用組成物における硬化性組成物(1)に用いる硬化促進剤と同様のものを用いることができる。第2ラジカル硬化型化合物と混合して用いられる硬化促進剤は、粒状成形体の表面で第2ラジカル硬化型化合物の硬化を促進し、粒状成形体の全表面に硬化樹脂の層を形成させるために用いられる。硬化促進剤の例としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジヒドロキシプロピル−p−トルイジン、N,N−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン等の芳香族アニリン類、ナフテン酸コバルト等の金属石鹸類、バナジルアセチルアセトネート等のキレート化合物等が挙げられる。これらの硬化促進剤の量は特に限定されないが、第2ラジカル硬化型化合物と硬化促進剤の合計重量に対して、0.1〜5重量%用いることが好ましく、0.2〜3重量%用いることが更に好ましい。
【0026】
上記の硬化樹脂の層の厚みについては、粒状被覆硬化剤の有機過酸化物の含量を増やし、更に上記のアンカーボルト固定用組成物に用いた際に、アンカーボルトの作用による粒状被覆硬化剤の粉砕を容易にするために、硬化樹脂の層は薄いほど好ましい。しかし薄すぎると硬化剤の取り扱いが困難になる恐れがあるため、硬化樹脂の層の厚みは、粒状被覆硬化剤の粒子直径の0.3〜40%であることが好ましく、0.3〜25%であることが更に好ましい。
次に、本発明のアンカーボルト固定用組成物に関して説明する。
【0027】
本発明のアンカーボルト固定用組成物は、第1ラジカル硬化型化合物と硬化促進剤からなる硬化性組成物(1)に第1ラジカル硬化型化合物と同じか異なる第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層を有する本発明の粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を混合することによって得ることができる。
本発明のアンカーボルト固定用組成物は、粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)
を、有機過酸化物の硬化性組成物(1)に対する重量%として、0.5〜20重量%含むことが好ましく、2〜15重量%含むことが更に好ましい。
【0028】
また、本発明のアンカーボルト固定用組成物においては、粒状被覆硬化剤は移動性に優れるため、予め粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を硬化性組成物(1)中に均一に分散させなくても、アンカーボルト施工時のハンマードリル等による撹拌によりアンカーボルトと母材に穿孔した孔の壁との間の空間に均一に拡散する。しかし、組成物の硬化性能を向上させるためには、粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を硬化性組成物(1)中に均一に分散させておくことが好ましい。
これは、組成物中の粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)と硬化性組成物(1)との体積比を1:1に近づけることにより達成することができる。
【0029】
上記したように、本発明のアンカーボルト固定用組成物において硬化性組成物(1)に用いる第1ラジカル硬化型化合物は、粒状被覆硬化剤の有する硬化樹脂の層を得るのに用いる第2ラジカル硬化型化合物と同じでも異なっていても良い。しかし、第1ラジカル硬化型化合物としては優れた固着性能を得ることができ、更に低温硬化性、耐アルカリ性に優れるエポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂及びアクリルウレタン樹脂を用いることが好ましい。
【0030】
上記したように、硬化性組成物(1)に含まれる硬化促進剤は、粒状被覆硬化剤の有する硬化樹脂の層を形成する際に用いる第2ラジカル硬化型化合物と硬化促進剤との混合物に含まれる硬化促進剤と同様のものを用いることができる。硬化性組成物(1)に含まれる硬化促進剤は、本発明のアンカーボルト固定用組成物の硬化速度を調節するために使用される。硬化促進剤は、硬化性組成物(1)の重量に対して、0.1〜5重量%用いることが好ましく、0.2〜3重量%用いることが更に好ましい。硬化促進剤の量が0.1重量%未満であるとラジカル硬化型化合物の硬化速度が遅くなり、特に室温より低い温度条件下で使用する場合、ラジカル硬化型化合物の硬化が不十分になる可能性がある。また、硬化促進剤の量が5重量%を超すと、ラジカル硬化型化合物の硬化速度が速くなりすぎ、アンカーボルト打設中にラジカル硬化型化合物の硬化が急速に進み打設作業を継続できなくなる恐れがある。また、更に、ラジカル硬化型化合物の硬化時間に関しては、硬化促進剤の使用量を上記の範囲で調整して、JIS−K6901(常温硬化特性)の25℃で測定される硬化時間が2〜60分にすることが室温より低い温度条件下での施工時にラジカル硬化型化合物の未硬化がなくなるので好ましい。更に、高い固着強度を得るためには、硬化時間は2〜45分にすることが好ましい。
【0031】
本発明においては、上記の硬化性組成物(1)は、更に単官能の反応性単量体を含んでいてもよい。単官能の反応性単量体の例としては、スチレンモノマー、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル及びシクロヘキシルアクリレート等が挙げられる。これらの反応性単量体は、硬化性組成物(1)の重量に対して1〜70重量%用いることが好ましく、1〜60重量%用いることが更に好ましい。
本発明のアンカーボルト固定用組成物においては、上記の硬化性組成物(1)が更に骨材を含有することが好ましい。骨材を含有する硬化性組成物(1)を用いると、アンカーボルト施工時に骨材により、粒状被覆硬化剤が細かく破砕されるため、有機過酸化物と硬化性組成物(1)との混合を効率よく行うことができ、硬化後の樹脂硬化物の硬度も高くなり、より高い固着性能を達成することができる。骨材は、一般的にはマグネシアクリンカー又はガラス、セラミック等の人工骨材や、硅石、石英等の天然石といった無機物質が使用されているが、硬質塩化ビニルのような硬質プラスチックといった有機物質を用いてもよい。骨材は、アンカーボルト施工時の回転・打撃等で破砕可能なものであれば比較的大きなものを用いることもできるが、骨材の硬化性組成物(1)への分散性、硬化剤との混合及び得られた混合物の充填のし易さの観点から粒状のものを用いることが好ましい。又、骨材の粒径(直径)は、施工条件(穿孔径、アンカーボルトのサイズ等)により適宜決定することができる。骨材の量としては、硬化性組成物(1)の重量に対し、1〜500重量%用いることが好ましく、50〜300重量%用いることが更に好ましい。
【0032】
また、上記の硬化性組成物(1)には、もし望まれるならば重合禁止剤、顔料、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、充填剤、チクソトロピー化剤(微粉シリカ等)及び着色剤等を添加することができる。これらの添加剤は当業界で一般的に用いられる量で使用することができる。
また、本発明のアンカーボルト固定用組成物を得るための有利な方法として以下の方法が挙げられる。それは、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少くとも1つのラジカル硬化型化合物及び硬化促進剤よりなる粘性液体硬化性組成物を、複数の有機過酸化物の粒状成形体と混合して、各粒状成形体のそれぞれの全表面に、該硬化性組成物に含まれるラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層を形成することによって、該粘性液体硬化性組成物中に本発明の粒状被覆硬化剤を形成することを包含する方法であって、該ラジカル硬化型化合物として、該粒状被覆硬化剤によって硬化させるべき第1ラジカル硬化型化合物と同じラジカル硬化型化合物を用いることを特徴とする方法である。即ち、粒状被覆硬化剤の上記のような方法は、ラジカル硬化型化合物及び硬化促進剤よりなる硬化性組成物を、複数の有機過酸化物の粒状成形体と混合するだけで、硬化性組成物(1)中に本発明の粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)が形成されて成る組成物であって、第1及び第2ラジカル硬化型化合物が同じである本発明のアンカーボルト固定用組成物を得ることができるため、生産性の観点から非常に有利である。
【0033】
本発明のアンカーボルト固定用組成物の使用方法としては、アンカーボルトを施工しようとする穿孔内へ該組成物を充填する前又は充填した後に、該組成物中の粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を破砕すると同時に硬化性組成物(1)と混合させる方法がある。どちらの方法にしろ、粒状被覆硬化剤の破砕及びそれに伴なう破砕硬化剤と硬化性組成物(1)との混合により、破砕前は硬化樹脂の層により保護されていた硬化剤の活性部位は、硬化性組成物(1)と接触することになる。粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を破砕すると同時に硬化性組成物(1)と混合させる方法としては、穿孔内への充填前であればミキサーを使用する方法が挙げられ、充填後であればアンカーボルトの回転・打撃を利用する方法が挙げられる。
【0034】
本発明のアンカーボルト固定用組成物は、そのまま容器から母材に穿孔した孔に流し込んだり、ピストンポンプを用いて孔に充填した後、アンカーボルトをハンマードリル等を用いて回転・打撃等を与えながら打ち込むことにより、上記の組成物に機械攪拌を加えて粒状被覆硬化剤の複数の粒子(2)を破砕すると同時に、これを硬化性組成物(1)と混合することにより、第1ラジカル硬化型化合物を硬化させてアンカーボルトを固定する方法に用いることができる。しかし、本発明のアンカーボルト固定用組成物は、アンカーボルト固定用カプセルに用いることが好ましい。このようなアンカーボルト固定用カプセルは、アンカーボルトの作用により破砕可能な密閉構造を有する容器に本発明のアンカーボルト固定用組成物を収容してなるアンカーボルト固定用カプセルであることが必要である。
【0035】
本発明の組成物を上記のようなアンカーボルト固定用カプセルに用いることにより、アンカーボルト施工時に所望の組成を有するアンカーボルト固定用組成物を孔内に配置させることができるため、安定した高い固着力を達成することができる。上記の容器としては、アンカーボルト施工時の回転・打撃等で破砕又は引き裂きが可能で、硬化性組成物(1)中の第1ラジカル硬化型化合物、及び硬化促進剤及び/又は単官能の反応性単量体の浸透を遮断し、これらが容器外部へ逸散することをを防ぐことができるものであれば特に限定されないが、通常はガラス、合成樹脂、合成樹脂フィルム類、紙類等の材料からなる筒状のものが用いられる。容器のサイズはアンカーボルトを固定する母材に穿孔された孔の径等に合わせて適宜選択することができる。
【0036】
発明を実施するための最良の形態以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
実施例及び比較例で得られた被覆硬化剤成形体及びアンカーボルト固定用組成物の評価は以下の方法で行った。
1)被覆硬化剤成形体の取扱性は、10個のサンプルをそれぞれ1.1mの高さから落下させて破損の有無を目視にて観察することにより評価した。その際の評価基準は以下の通りである。
判定基準 ○:サンプル10個のうち1度も破損は観察されなかった。
×:サンプル10個のうち1度以上破損が観察された。
2)アンカーボルト固定用組成物の保存寿命は、60℃に保持したときのゲル化に至るまでの日数を測定し、この日数を常温での保存寿命に換算して評価した。
(28日が常温保存寿命の2年に相当するものとする。)
実施例1[硬化性組成物(A−1)の調製]
重量平均分子量836のビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本国昭和高分子株式会社製)とメタクリル酸を1:2のモル比で用いて調製したメタクリル型エポキシアクリレート樹脂(ラジカル硬化性樹脂)65重量%、単官能の反応性単量体としてスチレンモノマー34重量%、硬化促進剤としてN,Nジメチルアニリン1重量%の割合で配合して硬化性組成物(A−1)を得た。この硬化性組成物のJIS−6901(常温硬化特性)に従って測定した25℃の最小硬化時間は約7分であった。
【0037】
[粒状被覆硬化剤(B−1)の調製]
硫酸カルシウムで40重量%濃度に希釈したベンゾイルパーオキサイド100重量部、成形剤としてメチルセルロース0.1重量部、スチレン−ブタジエン(SB)ラテックス2重量部(固形分)、水45重量部を混合してスラリーを得た。得られたスラリーを日本国兵神装備株式会社製モーノロボディスペンサーをもちいて室温で成形し、粒径1.5〜3.0mm(平均粒径2.4mm)の粒状成形体を得た。得られた粒状成形体を60℃で2時間乾燥させた。得られた粒状成形体を、容量500ccのビーカーに入った上記の硬化性組成物(A−1)300ccへ浸漬し攪拌機にて30℃にて30分攪拌し、粒状成形体の表面に硬化樹脂の層を形成させることにより粒状被覆硬化剤(B−1)を得た。得られた粒状被覆硬化剤(B−1)の粒子を上記の組成物から取り出した。粒状成形体の全表面に硬化樹脂の層が形成されているのが目視で確認された。
【0038】
[アンカーボルト固定用組成物及びアンカーボルト固定用カプセルの調製]
上記硬化性組成物(A−1)8.7gを外径17.0mm、肉厚0.7mm、長さ120mmの開口部を有するガラス製容器に充填した。次に、この容器に骨材として粒径1.5〜3.0mmのマグネシアクリンカー24gと上記粒状被覆硬化剤(B−1)2.0gとの混合物を充填し、アンカーボルト固定用組成物を得た。上記ガラス製容器の開口部を封止して図1に示す構造を有するカプセルを作成した。
次にサイズ500×500×1,000mm、圧縮強度210kg/cm2のコンクリートブロックに穿孔径19.0mm、穿孔長130mmの孔を穿孔し、ブロワーとナイロンブラシを用いて孔内清掃を行った後、上記のカプセルを該穿孔の中に挿入し、先端を45度にカットした外径16mmの全ネジボルトM16(材質SNB7)をハンマードリルに装着し、回転と打撃を与えながら、孔底まで埋め込み、1日の養生時間を置き固着強度を測定した。測定機器はアンカーボルト用引張り試験機ANSER−5−III(日本国、旭化成工業株式会社製)
を用いて行った。得られた結果を、粒状被覆硬化剤(B−1)についての取り扱い性評価の結果と共に表1に示す。尚、上記アンカーボルト固定用組成物の保存寿命は6ヵ月であった。
【0039】
実施例2
実施例1で得た硬化性組成物(A−1)100gを底部外径69mm、開口部外径79mm、高さ96mmポリエチレン製の容器(容量300cc)に充填した。次に、この容器に実施例1で得た粒状被覆硬化剤(B−1)を18g充填し、アンカーボルト固定用組成物を得た。
実施例1と同様にしてコンクリートブロックに孔を穿孔し、上記のアンカーボルト固定用組成物を穿孔に23g流し込んだ。次いで、実施例1と同様にして、アンカーボルトを該穿孔に埋込み、固着強度の測定を行った。得られた結果を、粒状被覆硬化剤(B−1)の取り扱い性評価の結果と共に表1に示す。
【0040】
比較例1[棒状硬化剤の調製]
硫酸カルシウムで40重量%濃度に希釈したベンゾイルパーオキサイド1.8gを金型を用いて成形し、長さ80mm,直径4.2mmの棒状成形体を得た。
得られた棒状成形体を酢酸繊維素の40%エタノール溶液に浸漬した後、取り出して、40℃で1時間放置することにより、棒状成形体の表面に酢酸繊維素からなる第1の被覆層を形成した。次に、この棒状成形体を、エポキシ樹脂とアミン系硬化剤との液状混合物中に浸漬した後、取り出して、30℃で24時間放置することにより、第2の被覆層を形成し、第1及び第2被覆層を有する棒状硬化剤を得た。
【0041】
[アンカーボルト固定用組成物の調製]
実施例1と同様にしてコンクリートブロックに穴を穿孔し、実施例1で得た樹脂組成物(A−1)23gを穿孔に流し込んだ。次にこの穿孔に上記の棒状硬化剤を挿入し、穿孔内にてアンカーボルト固定用組成物を得た。次いで、実施例1と同様にして、アンカーボルトを該穿孔に埋め込み、固着強度の測定を行った。
得られた結果を棒状硬化剤の取り扱い性の評価結果と共に表1に示す。
【0042】
実施例3[硬化性組成物(A−2)の調製]
重量平均分子量836のビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本国昭和高分子株式会社製)とメタクリル酸を1:2のモル比で用いて調製したメタクリル型エポキシアクリレート樹脂(ラジカル硬化型樹脂)55wt%、ラジカル重合性単量体としてジエチレングリコールジメタクリレート44wt%、硬化促進剤としてN,N−ジヒドロキシプロピル−p−トルイジン1wt%の割合で配合して硬化性組成物(A-2)を得た。この硬化性組成物のJIS−6901(常温硬化特性)に従って測定した25℃での最小硬化時間は約13分であった。
【0043】
[粒状被覆硬化剤(B−2)の調製]
硫酸カルシウムで40重量%濃度に希釈したベンゾイルパーオキサイド100重量部、水25重量部、成形剤としてアミロペクチン10重量部を混合して粘土状混合物を得た。得られた粘土状混合物を製丸機(商品名:高性能製丸機;日本国小池鉄工株式会社製)を用いて成形し、平均粒径3mmの球形の粒状成形体を得た。得られた粒状成形体を室温で3時間乾燥させた後、更に60℃で1時間乾燥させた。この粒状成形体を、容量500ccのビーカーに入った上記の硬化性組成物(A−2)300ccに浸漬し攪拌機にて30℃で30分攪拌し、粒状成形体の表面に硬化樹脂の被覆層を形成させることにより粒状被覆硬化剤(B−2)を得た。得られた粒状被覆硬化剤(B−2)の粒子を上記の組成物から取り出した。粒状成形体の全表面に硬化樹脂の層が形成されているのが目視で確認された。
【0044】
[アンカーボルト固定用組成物及びアンカーボルト固定用カプセルの調製]
上記硬化性組成物(A−2)を8.7g、上記粒状被覆硬化剤(B−2)を2.0g、及び骨材として粒径1.2〜3.4mmの硅石を16g用いた以外は実施例1と実質的に同様にアンカーボルト固定用組成物及びアンカーボルト固定用カプセルの調製を行った。得られたアンカーボルト固定用カプセルを用いて実施例1と同様にして固着強度の測定を行った。得られた結果を、粒状被覆硬化剤(B−2)の取り扱い性についての評価の結果と共に表1に示す。尚、上記アンカーボルト固定用組成物の保存寿命は2年であった。
【0045】
実施例4[有機過酸化物の粒状成形体を硬化性組成物(1)に加えることによるアンカーボルト固定用組成物の調製及びこれを用いたアンカーボルト固定用カプセルの調製]
硫酸カルシウムで40重量%濃度に希釈したベンゾイルパーオキサイド100重量部、水25重量部、成形剤としてアミロペクチン8重量部を混合して粘土状混合物を得た。得られた粘土状混合物を製丸機(商品名:高性能製丸機;日本国小池鉄工株式会社製)を用いて成形し、平均粒径3mmの球形の粒状成形体を得た。得られた粒状成形体を室温で3時間乾燥させた後、更に60℃で1時間乾燥させた。この粒状成形体2.0g及びセラミック骨材(商品名:セラサンドS;
日本国美州興産株式会社製)を、長さ120mm、幅53.4mm、厚み100μのポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリエチレンからなるラミネートフィルムを長さ方向に沿って2つ折りし、折り目と反対に位置する長辺及び短辺の一方をヒートシールして得た開口部を有するフィルム製容器に入った実施例3で得られた硬化性組成物(A−2)8.7gに浸漬して粒状被覆硬化剤の粒子が形成されてなるアンカーボルト固定用組成物を得た。得られた組成物から粒状被覆硬化剤の粒子を幾つか取り出して、粒状被覆硬化剤が硬化樹脂の全表面に硬化樹脂の被覆層を有していることを目視にて確認した。
上記のアンカーボルト固定用組成物が入ったフィルム製容器の開口部を封止して、図2に示す構造を有するアンカーボルト固定用カプセルを得た。得られたアンカーボルト固定用カプセルを用いて実施例1と同様にして固着強度の測定を行った。結果を表1に示す。尚、上記アンカーボルト固定用組成物の保存寿命は2年以上であった。
【0046】
実施例5[粒状被覆硬化剤(B−3)の調製]
硫酸カルシウムで40重量%濃度に希釈したベンゾイルパーオキサイド100重量部、成形剤としてカルボキシメチルセルロース0.1重量部、SBラテックス5重量部(固形分)、水45重量部を混合してスラリーを得た。得られたスラリーを日本国兵神装備株式会社製モーノロボディスペンサーを用いて室温で成形し、粒径0.1〜0.4mm(平均粒径0.25mm)の粒状形成体を得た。得られた粒状成形体を60℃で2時間乾燥させた。この粒状成形体を、容量500ccのビーカーに入った上記の硬化性組成物(A−2)300ccに浸漬し攪拌機にて30℃で30分攪拌し、粒状成形体の表面に硬化樹脂の被覆層を形成させることにより粒状被覆硬化剤(B−3)を得た。得られた粒状被覆硬化剤(B−3)の粒子を上記の組成物から取り出した。粒状成形体の全表面に硬化樹脂の層が形成されているのが目視で確認された。
【0047】
[アンカーボルト固定用組成物及びアンカーボルト固定用カプセルの調製]
上記粒状被覆硬化剤(B−3)を2.0g用いた以外は実施例1と実質的に同様にアンカーボルト固定用組成物及びアンカーボルト固定用カプセルの調製を行った。得られたアンカーボルト固定用カプセルを用いて実施例1と同様にして固着強度の測定を行った。得られた結果を、粒状被覆硬化剤(B−3)の取り扱い性評価の結果と共に表1に示す。
【0048】
比較例2
外径17mm、壁厚0.8mm、長さ130mmの開口部を有するフェノール樹脂製の不透明の円筒状の管に実施例1で得た硬化性組成物(A−1)8.7gを充填した。次に、比較例1と実質的に同様の方法で作成した棒状硬化剤を、上記の管に挿入してアンカーボルト固定用組成物を得た。次に骨材として粒径1.5〜3.0mm(平均粒径2.4mm)のマグネシアクリンカー24gを上記の管に充填した後、開口部をポリエチレン製のキャップで閉止して図3に示す構造を有するアンカーボルト固定用カプセルを作成した。得られたアンカーボルト固定用カプセルを用いて実施例1と同様にして固着強度の測定を行った。得られた結果を、硬化剤の取り扱い性評価の結果と共に表1に示す。尚、上記のアンカーボルト固定用組成物の保存寿命は4ヵ月であった。
【0049】
【表1】
Figure 0004507283
【0050】
産業上の利用可能性本発明の粒状被覆硬化剤は、取り扱い性に優れるだけでなく、ラジカル硬化性化合物中に均一に分散させることができるため、優れた硬化性能を発揮する。このため、本発明の粒状被覆硬化剤は、透水レジンモルタルや注型用樹脂等の様々な用途に用いられるラジカル硬化性樹脂及びラジカル重合性単量体用の硬化剤として有用であり、特にアンカーボルト固定用組成物に用いると、製品寿命が長いだけでなく、高強度でアンカーボルトを母材に固定することができる優れたアンカーボルト固定用組成物を得ることができる。

Claims (6)

  1. 密閉構造を有する容器、及び該容器に収容されてなる、
    (1)ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つの第1ラジカル硬化型化合物及び硬化促進剤とからなる硬化性組成物、及び(2)該硬化性組成物(1)用粒状被覆硬化剤であって、全表面が、ラジカル硬化型樹脂及びラジカル重合性単量体よりなる群から選ばれる少なくとも1つの第2ラジカル硬化型化合物に由来する硬化樹脂の層により被覆された有機過酸化物の粒状成形体からなり、該第1及び第2ラジカル硬化型化合物は同じか異なっている粒状被覆硬化剤の複数の粒子、を包含してなるアンカーボルト固定用組成物を包含してなり、該粒子(2)がそれぞれ独立して0.5〜15.0mmの粒径を有し、該第1及び第2ラジカル硬化型化合物がエポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、アクリルウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、多官能のカルボン酸エステル及びこれらの混合物よりなる群から選ばれ、かつ該容器がアンカーボルトをカプセルに施す時にアンカーボルトの作用により破砕可能であることを特徴とするアンカーボルト固定用カプセル。
  2. 該複数の粒子(2)を、該硬化性組成物(1)の重量に対して0.5〜20重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルト固定用カプセル。
  3. 該第1ラジカル硬化型化合物と第2ラジカル硬化型化合物とが同じであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアンカーボルト固定用カプセル。
  4. 該有機過酸化物の粒状成形体が、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、オキシカーボネート、パーオキシケタール及びパーオキシエステルよりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機過酸化物からなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアンカーボルト固定用カプセル。
  5. 該粒子(2)がそれぞれ独立して0.5〜15.0mmの粒径を有し且つ該粒子(2)の硬化樹脂の層がそれぞれ独立して各粒子の粒径に対して0.3〜40%の厚みを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアンカーボルト固定用カプセル。
  6. 該硬化性組成物(1)が更に骨材を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアンカーボルト固定用カプセル。
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