JPH11117700A - アンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカー - Google Patents

アンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカー

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JPH11117700A
JPH11117700A JP28083897A JP28083897A JPH11117700A JP H11117700 A JPH11117700 A JP H11117700A JP 28083897 A JP28083897 A JP 28083897A JP 28083897 A JP28083897 A JP 28083897A JP H11117700 A JPH11117700 A JP H11117700A
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JP28083897A
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Nobuhiro Takeda
信広 武田
Hidenori Kuramochi
秀則 倉持
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、取り扱い性、保存性に優れ、安定
した高い固着性能を発揮するアンカーボルト固定用樹脂
カプセルアンカーを提供することを目的とする。 【解決手段】 ラジカル硬化型樹脂および硬化促進剤を
含む主剤と、該主剤を硬化させる有機過酸化物を主成分
とする硬化剤を有する固着剤組成物が、ヒートシール法
により閉止された合成樹脂フィルム類からなる容器に収
容されるアンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカーに
おいて、該合成樹脂フィルム類からなる容器の酸素透過
量が、ASTM D1434−63(単位:cc/10
0in2/mil/24hr/atm25℃50%R
H)の測定方法で1以上10000以下であることを特
徴とするアンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジカル硬化型樹
脂、硬化剤を含むアンカーボルト固着用樹脂カプセルア
ンカーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート構造物や岩盤等に設
備等を設置する場合、硬化可能な硬化性液体樹脂と硬化
剤の二成分又は骨材を加えた三成分を有するアンカーボ
ルト用固着剤組成物が使用され、攪拌タイプと打ち込み
タイプのものがある。攪拌タイプのアンカーボルト用固
着剤組成物は、一般的に先端を45゜にカットしたアン
カーボルトや鉄筋をハンマードリル等で打撃・回転を与
えながら埋め込み、硬化性液体樹脂と硬化剤、骨材を攪
拌・混合することで硬化させアンカーボルトや鉄筋を固
定する工法に用いられている。
【0003】このような攪拌タイプのアンカーボルト用
固着剤組成物は、筒状のガラス容器内に硬化可能な硬化
性液体樹脂と骨材及び内容器に封入された硬化剤を配し
た二重容器構造のアンカーボルト用固着剤が一般的であ
る。(特公昭62−37076号広報)。また、粘性液
体樹脂と粘性液体樹脂に混入される粒状石骨材と、有機
結合剤と希釈剤と過酸化物とが棒状に成型され、かつ該
棒状成型物の全表面にわたって樹脂被覆層を有してなる
硬化剤とを不透明な円筒状の管の中に充填し、不透明な
円筒状の管の口元部に、透明なプラスチックキャップを
密嵌してなるボルト固定用固着剤が知られている(特公
昭63−13000号公報)。
【0004】更には、粘性液体樹脂と内容器に封入され
た硬化剤からなる固着剤組成物がフィルムチューブ内に
収容され、両末端をクリップにより閉止された樹脂カプ
セルアンカーも知られている。これらのアンカーボルト
や鉄筋の固定用に用いられる樹脂カプセルアンカーは、
アンカーボルトや鉄筋の施工時における回転、打撃で破
砕可能なガラス・プラスチック・フィルムチューブ等の
容器に収容されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】筒状のガラス容器に収
容される樹脂カプセルアンカーは、開放部をプラスチッ
クキャップで密嵌されるか又は、バーナーの火炎で溶融
し閉塞成形されている。このような筒状のガラス容器に
収容される樹脂カプセルアンカーは、生産時、取扱い時
の取り落としでガラス容器が容易に破損して全く使用で
きなくなる欠点を有している。更に開放部がプラスチッ
クキャップで密嵌されたものは、キャップの間隙部より
固着剤組成物中の反応性単量体が逸散して、短期間で樹
脂がゲル化してしまい製品寿命が短くなる欠点も有して
いる。
【0006】特公昭63−13000号公報は上記の欠
点の1つである生産時、取扱い時における取り落としで
の容器の破損は解決される。しかしながら、開放部がプ
ラスチックキャップで密嵌されているため、固着剤組成
物中の反応性単量体の逸散は防ぐことはできず、製品寿
命が短くなる欠点は解決されない。さらには、このボル
ト固定用固着剤は容器がフェノール樹脂に木粉、アスベ
スト、タルク等の充填剤を混合した強固な円筒状のプラ
スチック管であるため、埋込み時のアンカーボルトの回
転、打撃力では容器が細かく破砕されず大きな断片とな
って孔の内壁に介在するため固着強度が大きくバラツ
キ、安定した高い固着性能が発揮できない問題も発生す
る。
【0007】固着剤組成物がフィルムチューブの容器に
収容されたものは、生産時、取り扱い時の取り落としに
よる容器の破損は殆どないが、フィルムチューブタイプ
は、一般的に開口部をクリップにより閉止されている。
このクリップによる方法では開口部を完全に密封閉止で
きないため固着剤組成物中の反応性単量体の逸散を完全
に防ぐことはできず、保存性の問題は解決できない。本
発明は、取り扱い性、保存性に優れ、安定した高い固着
性能を発揮するアンカーボルト固定用樹脂カプセルアン
カーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】ラジカル硬化型樹脂およ
び硬化促進剤を含む主剤と、該主剤を硬化させる有機過
酸化物を主成分とする硬化剤を有する固着剤組成物がヒ
ートシール法より閉止された合成樹脂フィルム類からな
る容器に収容されるアンカーボルト固定用樹脂カプセル
アンカーにおいて、該合成樹脂フィルム類の酸素透過率
をASTM D1434−63(単位:cc/100i
2/mil/24hr/atm25℃50%RH)の
測定法で1以上10000以下にすることにより主剤中
の反応性単量体の逸散がない上、さらに主剤の安定剤で
ある酸素が透過されるため、主剤の安定性が向上し、製
品としての保存性を著しく向上させることを見出し本発
明をなすにいたった。
【0009】すなわち本発明は、ラジカル硬化型樹脂お
よび硬化促進剤を含む主剤と、該主剤を硬化させる有機
過酸化物を主成分とする硬化剤を有する固着剤組成物が
ヒートシール法より閉止された合成樹脂フィルム類から
なる容器に収容されるアンカーボルト固定用樹脂カプセ
ルアンカーにおいて、該合成樹脂フィルム類の酸素透過
量がASTM D1434−63(単位:cc/100
in2/mil/24hr/atm25℃50%RH)
の測定法で1以上10000以下であることを特徴とす
るアンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカーである。
【0010】本発明の特徴である酸素透過率が、以上1
0000以下(ASTM D1434−63)の合成樹
脂フィルム類は、アンカーボルト施工時の回転・打撃で
フィルムの引き裂きが可能であれば厚み、材質は特に限
定されないが、フィルムの引っ張り強さが200gfよ
り小さいものは製品としての取り扱い時や運搬時等で容
易に破損し、内容物がこぼれて使用できなくなり又、フ
ィルムの引っ張り強さが30,000gfよりも大きい
ものはアンカーボルト埋め込み時の埋め込み抵抗が大き
くなり人体に負荷を与え作業性が悪くなるため、フィル
ムの引っ張り強さは200gf以上30,000gf以
下であることが好ましい。更に、取り扱い性を考慮する
とフィルムの引っ張り強さは、1,000gf以上1
2,000gf以下であることが好ましい。
【0011】又、フィルムに引き裂きが容易となる加工
を施したものは、アンカーボルト埋め込み時にフィルム
が細かく破砕されるため、より安定した高い固着強度を
発揮することができる。フィルムの引き裂きが容易とな
る加工としては、厚みを変化させたもの、横方向にミシ
ン目、多数の微細な傷痕、一軸延伸等を施したものであ
る。合成樹脂フィルムの材質としては、ポリエチレン、
ナイロン、ポリプロピレン、セロハン、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリエチレンテレフタレート等からなる単層、そ
れらを重ね合わせた積層フィルム、アルミ箔等の金属、
紙等他の素材との積層フィルムである。
【0012】本発明の有機過酸化物を主成分とする硬化
剤は、キュメンパーオキサイド等のハイドロオキサイド
類、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサ
イド類、過酸化ベンゾイル等のジアシルパーオキサイド
類、メチルエチルケトンパーオキサド等のケトンパーオ
キサイド類、ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)
パーオキシカーボネート等のオキシカーボネート類、
1,1−ジ−t−ブチルパオキシシクロヘキサノン等の
パーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート等のパーオキシエステル類等の有機過酸化物を炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム等の無機物で希釈した粉状
物、顆粒状物、それらを球状、複数の凹凸体状、円柱
状、四角柱状等の形態に成形したものである。有機過酸
化物は常温硬化性及び取り扱い性の観点から過酸化ベン
ゾイルであることが好ましい。更に有機過酸化物は、取
り扱いの安全性を考慮すると有機過酸化物の含有量は硬
化剤の50%以下であることが好ましい。
【0013】有機過酸化物を主成分とする粉状、顆粒状
の硬化剤は、ガラス、プラスチック等からなる容器に成
形体を充填し開口部を樹脂の蓋等で密栓して使用され
る。球状、複数の凹凸体状、円柱状、四角柱状等の形態
を有する成形体については、ガラス、プラスチック等か
らなる容器に充填し開口部を樹脂等で密栓して使用した
り、成形体の表面に被覆層を形成させて樹脂中に混合し
て使用する方法がある。成型体の表面に被覆層を形成さ
せる場合の被覆層は、有機過酸化物を主成分とする硬化
剤と硬化反応しない樹脂又は硬化促進剤を含むラジカル
硬化型樹脂のような、有機過酸化物と硬化反応する樹脂
より形成される。硬化剤と硬化反応しない樹脂として
は、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、エポキシ樹脂等が用いられる。硬化剤と硬化反
応する硬化促進剤を含むラジカル硬化型樹脂としては、
エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート
樹脂、アクリルウレタン樹脂等が用いられる。
【0014】被覆層を形成する方法としては、硬化剤と
硬化反応しない樹脂については、1)ポリビニルアルコ
ール、ポリ塩化ビニル等を含有する溶液に浸漬させ溶媒
を除去することにより被覆層を形成させる方法、2)エ
ポキシ樹脂等の主剤、硬化剤を混合させた樹脂を塗布し
硬化反応により被覆層を形成させる方法がある。硬化剤
と硬化反応する硬化促進剤を含むラジカル硬化型樹脂で
被覆させる場合については、1)樹脂に浸漬させる等の
工程により表面をコーティングし、その時の硬化反応に
より被覆層を形成させる方法、2)硬化剤をラジカル硬
化型樹脂及び硬化促進剤を含む主剤に入れ、その際の硬
化反応により表面に樹脂被覆層を形成させる方法があ
る。中でも均一な被覆層が形成される硬化剤と、硬化反
応する硬化促進剤と硬化反応する硬化促進剤を含むラジ
カル硬化型樹脂で被覆させる方法が好ましく、2)の硬
化剤をラジカル硬化型樹脂及び硬化促進剤を含む主剤に
入れ、その際の硬化反応により表面に樹脂被覆層を形成
させる方法は、製造工程の簡素化ができより好ましい。
【0015】前記硬化剤成形体の成形方法については特
に限定はされないが、例えば、粉状、湿状のものに機械
的な圧力を加えて成形する方法、水等を含むスラリーを
形成し乾燥して得る方法、粉状物を成形剤を介して成形
する方法、粉状物を水、成形剤で粘土状にし製丸機で球
状に成形する方法等がある。成形剤としては、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、グアーガム、
ローカストビーンガム、ゼラチン、PVA(ポリビニル
アルコール)、アラビアゴム、微結晶性セルロース、ア
ミロース、アミロペクチンのデンプン類等が使用される
が製造性、保形性の観点からカルボキシメチルセルロー
ス、グアーガムローカストビーンガムのセルロース誘導
体を使用することが好ましく、更に好ましくは、成形体
が硬くなり、取り扱い性に優れるアミロース、アミロペ
クチンのデンプン類である。成形剤/硬化剤の比は例え
ば0〜20重量%、好ましくは1〜15重量%である。
【0016】被覆層の厚みについては、薄いほど良い
が、硬化剤と硬化反応する硬化促進剤を含むラジカル硬
化型樹脂で被覆させる場合は、硬化剤の活性部分を保持
するために膜厚は、硬化剤粒径の0.3〜40%とする
ことが好ましい。本発明に使用されるラジカル硬化型樹
脂は、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリ
レート樹脂、アクリルウレタン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂等である。又、ラジカル硬化型樹脂の中でも固着
性能、低温硬化性、耐アルカリ性に優れるエポキシアク
リレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂を主成分
として用いることがより好ましい。
【0017】これらのラジカル硬化型樹脂には、反応性
単量体を混合して使用することができる。反応性単量体
には、スチレンモノマー、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、エチレングリコールジメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、ジエ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、1,4ブチレングリコールジ
メタクリレート、トリメタクリル酸トリメチロールプロ
パン、マレイン酸ジメチル、イソボルニルメタクリレー
ト、ブタンジオールジメタクリレート、及び2,2−ビ
ス[4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル]プロ
パン等がある。これらの反応性単量体は、ラジカル硬化
型樹脂に対して例えば0〜100重量%、好ましくは1
〜60重量%で使用することができる。
【0018】本発明に使用される硬化促進剤は、N,N
−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,
N−ジメチル−P−トルイジン、N,N−ジヒドロキシ
プロピル−P−トルイジン、N,N−ジヒドロキシエチ
ル−P−トルイジン等の芳香族アニリン類、ナフテン酸
コバルト等の金属石鹸類、バナジルアセチルアセトネー
ト等のキレート化合物等がある。これらの硬化促進剤は
ラジカル硬化型樹脂に対して例えば、0.2〜3重量%
である。
【0019】本発明のラジカル硬化型樹脂および硬化促
進剤を含む主剤の硬化時間は、固着剤の施工性と固着強
度によって決まる。主剤の硬化時間が短いとアンカーボ
ルト埋め込み中に、樹脂が硬化して埋め込みができなく
なり、又、逆に硬化時間が長いと低温施工時に樹脂が未
硬化となり固着強度が発揮できなかったり、硬化剤の成
形体を直接主剤中に投入することにより主剤により被覆
層を形成させる場合、反応性単量体と硬化剤成分が反応
してしまい、硬化剤成分がうしなわれ製品寿命が短くな
る。このため、主剤の硬化時間を硬化促進剤の添加量を
調整して、JIS−K6901(常温硬化特性)の25
℃で測定される最小硬化時間が60分以下にすると低温
施工時に樹脂の未硬化がなくなるので好ましい。更に固
着強度を充分発揮させるには2分以上45分以下がより
好ましい。ラジカル硬化型樹脂及び硬化促進剤を含む主
剤には、必要に応じて重合禁止剤、顔料、紫外線吸収
剤、界面活性剤、増粘剤、充填剤、チクソトロピー化剤
(微粉シリカ等)、着色剤等を添加することができる。
【0020】更に、本発明のアンカーボルト固定用固着
剤に、骨材を使用することにより、打撃・回転を与えた
ときに容器が細かく破砕され、主剤と硬化剤の混合効果
がよくなり、硬化後、樹脂硬化物も硬くなるという効果
が得られ、より高い固着性能を発揮することができる。
骨材は、アンカーボルト施工時の回転・打撃で破砕可能
なものであればよく、一般的にはマグネシアクリンカー
又はガラス、セラミック等の人工骨材や、硅石、石英等
の天然石といった無機物質が使用されているが、硬質塩
化ビニルのような硬質プラスチックといった有機物質で
もよい。骨材の形状としては分散性、硬化剤との混合充
填性等を考慮すると粒状のものが好ましい。又、骨材の
粒径は、施工条件(穿孔径、アンカーボルトのサイズ
等)により決定すればよい。骨材は、主剤に対し、例え
ば0〜500重量%、好ましくは50〜300重量%で
使用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例により詳細
に説明する。
【0022】
【実施例1】ビスフェノールA型エポキシ樹脂に、メタ
クリル酸を付加したメタクリル型エポキシアクリレート
樹脂65wt%、反応性単量体としてスチレンモノマー
34wt%、硬化促進剤としてN,Nジメチルアニリン
1wt%の割合で配合した樹脂(JIS−K6901
(常温硬化特性)の25℃で測定される最小硬化時間が
約7分)8.7gを側面、底部をヒトシールで閉止した
外径17mm、長さ120mm、肉厚86μ、ASTM
D1434−63で測定される酸素透過率が10cc
/100in2/ mil/24hr/atm25℃5
0%RH、フィルム強度4000gのPET/PE/P
Eからなる容器に充填した。次に、この容器内に骨材と
して、粒径1.5〜3.0mmのマグネシアクリンカー
24g、硬化剤として、硫酸カルシウムで40%濃度に
希釈された粉状のベンゾイルパーオキサイド1.2gを
外径6mm、肉厚0.5mm、長さ85mmのガラス容
器に封入したものを充填し開口部をヒートシールにより
閉止しカプセルを試作した。
【0023】次に、サイズ500×500×1000m
m、圧縮強度210kg/cm2のコンクリートブロッ
クに穿孔径19.0mm、穿孔長130mmの孔を穿孔
し、ブロワーとナイロンブラシを用いて孔内清掃を行っ
た後、上記のカプセルを該穿孔の中に挿入し、先端を4
5度にカットした外径16mmの全ネジボルトM16
(材質SNB7)をハンマードリルに装着し、回転と打
撃を与えながら孔底まで埋め込み、1日の養生時間を置
き固着強度を測定した。測定機器はアンカーボルト用引
っ張り試験機ANSER−5−III(旭化成工業株式
会社製)を用いて行った。その時の固着強度の結果を表
1に示す。
【0024】
【実施例2】容器として、側面、底部をヒトシールで閉
止した材質がPET/PE/PEからなる外径17m
m、長さ120mm、肉厚86μ、ASTM D143
4−63で測定される酸素透過率が10g/m2/24
hcc/100in2/ mil/24hr/atm2
5℃50%RHr、フィルム強度4000gの容器に縦
方向の間隔が10mmで横方向に1mm幅のミシン目を
施したものを使用した以外は実施例1と同様の樹脂、骨
材、硬化剤を使用してカプセルを試作した。その時の固
着強度の結果を表1に示す。
【0025】
【実施例3】ビスフェノールA型エポキシ樹脂に、メタ
クリル酸を付加したメタクリル型エポキシアクリレート
樹脂55wt%、反応性単量体としてジエチレングリコ
ールジメタクリレート44wt%、硬化促進剤として
N,N−ジヒドロキシプロピル−p−トルイジン1wt
%の割合で配合した樹脂(JIS−K6901(常温硬
化特性)の25℃で測定される最小硬化時間が約13
分)8.7gを側面、底部をヒトシールで閉止した外径
17mm、長さ120mm、肉厚100μ、ASTMD
1434−63で測定される酸素透過率が1.5g/m
2/24hcc/100in2/ mil/24hr/a
tm25℃50%RHr、フィルム強度6000gのP
E/PET/Al/PEからなる容器に充填した。次
に、この容器内に骨材として、粒径1.5〜3.0mm
のマグネシアクリンカー24g、硬化剤として硫酸カル
シウムで40%濃度に希釈されたベンゾイルパーオキサ
イド1.8gを長さ85mm、直径5mmの棒状に成形
し表面をエポキシ樹脂の被覆層を施したもの(被覆膜厚
6%)を、充填し開口部をヒートシールにより閉止しカ
プセルを試作した以外は実施例1と同様の試験を行っ
た。その時の固着強度の結果を表1に示す。
【0026】
【実施例4】硬化剤として、ベンゾイルパーオキサイド
100重量部、水25重量部、アミロペクチン10重量
部からなる粘土状のものを製丸機(小池鉄工株式会社
製)を用いて、球状(平均粒径3mm)に形成し乾燥し
たもの(被覆膜厚10%)を2.0g使用した以外は、
実施例3と同様の容器、樹脂、骨材を用いてカプセルを
試作した。その時の固着強度の結果を表1に示す。
【0027】
【比較例1】外径17mm、肉厚0.8mm、長さ13
0mmのフェノール樹脂からなる不透明の円筒状の管に
実施例1で使用した樹脂を8.7g充填した。次に硬化
剤として、硫酸カルシウムで40%濃度に希釈されたベ
ンゾイルパーオキサイド1.8gを長さ85mm、直径
5mmの棒状に成形し表面を第1の被覆層として酢酸繊
維素の被覆層、第2の被覆層としてエポキシ樹脂の被覆
層を施したものを充填した。次に骨材として粒径1.5
〜3.0のマグネシアクリンカー24gを充填し開口部
をポリエチレン製のキャップで閉止してカプセルを試作
した以外は実施例1と同様の試験を行った。その時の固
着強度の結果を表1に示す。
【0028】
【比較例2】外径17mm、肉厚0.7mm、長さ13
0mmのガラス製外容器内に実施例1で使用した樹脂
8.7gを充填した。次に硬化剤として、硫酸カルシウ
ムで40%濃度に希釈された粉状のベンゾイルパーオキ
サイド1.2gを外径6mm、肉厚0.5mm、長さ8
5mmのガラス製内容器に封入し投入した。次に骨材と
して粒径1.5〜3.0mmのマグネシアクリンカー2
4gを充填しカプセルを試作した以外は実施例1と同様
の試験を行った。その時の固着強度の結果を表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】(注)1.取扱性はカプセルを0.5mの
高さから落下(横方向)させ破損が有るか無いかで判断
した。 ○:カプセルの破損無し ×:カプセルの破損有り 以上、表1からわかるように、ラジカル硬化型樹脂およ
び硬化促進剤を含む主剤と、該主剤を硬化させる有機過
酸化物を主成分とする硬化剤を有する固着剤組成物が、
ヒートシール法より閉止された合成樹脂フィルム類から
なる容器に収容されるアンカーボルト固定用樹脂カプセ
ルアンカーにおいて、該合成樹脂フィルム類からなる容
器の酸素透過量がASTM D1434−63(単位:
cc/100in2/mil/24hr/atm25℃
50%RH)の測定方法で1以上10000以下である
ことを特徴とするアンカーボルト固定用樹脂カプセルア
ンカーは、取り扱い性、保存性に優れ、安定した高い固
着性能を発揮できるものである。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係るアンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカーは、酸
素透過率がASTM D1434−63(単位:cc/
100in2/mil/24hr/atm25℃50%
RH)の測定方法で1以上10000以下の合成樹脂フ
ィルム類からなる容器に収容されているため、取り扱い
性、保存性に優れ、安定した高い固着性能を発揮できる
信頼性のあるものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2の樹脂カプセルアンカーの概略説
明図である。
【図2】実施例3の樹脂カプセルアンカーの概略説明図
である。
【図3】実施例4の樹脂カプセルアンカーの概略説明図
である。
【図4】比較例1の樹脂カプセルアンカーの概略説明図
である。
【図5】比較例2の樹脂カプセルアンカーの概略説明図
である。
【符号の説明】
1 容器 2 樹脂 3 骨材 4 硬化剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル硬化型樹脂および硬化促進剤を
    含む主剤と、該主剤を硬化させる有機過酸化物を主成分
    とする硬化剤を有する固着剤組成物がヒートシール法に
    より閉止された合成樹脂フィルム類からなる容器に収容
    されるアンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカーにお
    いて、該合成樹脂フィルム類からなる容器の酸素透過量
    がASTM D1434−63(単位:cc/100i
    2/mil/24hr/atm25℃50%RH)の
    測定方法で1以上10000以下であることを特徴とす
    るアンカーボルト固定用樹脂カプセルアンカー。
  2. 【請求項2】 硬化剤が有機過酸化物を主成分とし、表
    面に被覆層を有する粒状成形体であることを特徴とする
    請求項1記載のアンカーボルト固定用樹脂カプセルアン
    カー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017512726A (ja) * 2014-04-10 2017-05-25 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 反応二液系を分配するための改善された方法及び装置

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