JPH0427528A - ボルト固着用カプセル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はコンクリート、岩盤（以下、母材という）にア
ンカーボルトを固着するためのボルト固着用カプセルに
関する。

［従来の技術］ 従来、アンカーボルトの固着方法として母材に穿孔し、
その孔内にカプセルを装填し、ノ１ンマードリル等に接
合したアンカーに回転・打撃を与えながらアンカーボル
トを孔内に挿入し、容器を破砕し容器に収容された不飽
和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を硬化させ、アンカー
ボルトを固着する方法か知られている（特公昭３ｇ−１
２８ｆｉ３）。

この方法に用いられるカプセルとしては、ガラス製容器
中に液状不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂及
び天然砕石等の骨材を充填し、更にこの容器中に過酸化
ヘンジイル等の有機過酸化物を主成分とする硬化剤をガ
ラス管内こ密封したものを収容してなるカプセルか知ら
れている。

［発明か解決しようとする課題］ しかし、これらのカプセルに使用されている不飽和ポリ
エステル樹脂等の熱硬化性樹脂は、比重０．９のスチレ
ンモノマーが反応性単量体として使用されている。とこ
ろが、自然界において海水はその比重が１．０２〜１．
０３であり、淡水においては比重１，０であるため、海
中又は水中及びその周辺の母材に施工する場合、スチレ
ンモノマーが海面及び水面に浮遊し、海洋汚染となる恐
れがあった。又、余剰樹脂よりスチレンモノマーが浮遊
したため、沈降した樹脂が未硬化となり、海底において
も海洋汚染となる恐れがあった。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、これらの欠点を解決し、海中又は水中及びそ
の周辺の母材にアンカーボルトを施工する場合、浮遊物
の発生しないボルト固着用カプセルを提供するものであ
る。

すなわち、本発明は、容器と該容器内に収容された硬化
性樹脂組成物と該樹脂組成物とは隔離された硬化剤とか
らなるボルト固着用カプセルにおいて前記硬化性樹脂組
成物における硬化性樹脂及び反応性単量体の比重を少な
くとも１．０５以上としてなるボルト固着用カプセルで
ある。

本発明に用いることのできる容器は運搬又は保管時に破
壊されず、アンカーボルト挿入時に簡単に破壊され細片
となる容器であり、ガラス、陶磁器又は合成樹脂からな
るものである。ただし、合成樹脂はフィルムの形状であ
ってもよい。

本発明に用いることのできる樹脂は不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシアクリレート樹脂等のラジカル反応で硬
化するもので、その比重が１．０５以上であれば特に限
定されない。又、助触媒としてジメチルアニリン、ジメ
チルパラトルイジン等の比重１．０５以上のものを連添
することもできる。

本発明に用いることのできる反応性単量体はジメタクリ
レート系、モノアクリレート系、ジアクリレート系、ト
リメタクリレート系、トリアクリレート系、テトラアク
リレート系等の比重１．０５以上のものであり、例えば
ジアリルフタレート（比重１．１２）　、ジアリルイソ
フタレート（比重１．１２）　、ジエチレングリコール
ジアクリレート（比重１．１２）　、テトラエチレング
リコールジアクリレート（比重１．１２）等が挙げられ
、該樹脂に混合される。

本発明に用いることのできる硬化剤はベンゾイルパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の有機
過酸化物であり、必要に応じて硫酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム等の充填剤で希釈することができる。又、本発
明のカプセルは必要に応じて骨材を混入することができ
る。骨材としては特に限定されないが、砕石等の天然砕
石又はマグネシアクリンカ−等の人工石等を使用するこ
とができる。本発明のボルト固着用カプセルの配合組成
は用途目的に応じて広範囲に選択されうるが、１例を示
すとエポキシアクリレート樹脂１００重量部に対して、
反応性単量体１０〜６０重量部、助触媒０．０５〜５重
量部、硬化剤１〜２０重量部程度である。

［実施例］ 以下、実施例により本発明を説明する。

実施例１ 外径１７ｍｍ、肉厚０．７■、長さ１２ｈａのガラス製
内容器に硫酸カルシウムで４０％濃度に希釈したベンゾ
イルパーオキサイド１．２ｇを密封して、外径６．０ｉ
＋ｅ　、肉厚０．５■、長さ９ｈｉのガラス製外容器に
収容し、更にエポキシアクリレート樹脂（比重１．１５
）　５．７２ｇ　、ジエチレングリコールジアクリレー
トモノマー（比重１．２０）　３．０８ｇ　。

ジメチルパラトルイジン０．００８８ｇ　、マグネシア
クリンカ−骨材２４ｇを充填し、外容器を密封したカプ
セルを試作した。

次に圧縮強度２１０ｋｇ／ｃｍ　２のコンクリートに内
径１９ｍｍ、長さ１３０＋１ｍの穿孔を行った５００Ｘ
　５００Ｘ　１ｏ００■ブロツクを７５０Ｘ　７５０　
Ｘ　１５００＋ａｍの容器に入れ海水を満した。上記の
カプセルを該孔内に挿入し先端を４５度にカットした外
径ｌａ■の全ねじボルト（材質５ＮＢ７）を電導ハンマ
ードリルに装着し、回転と打撃を与えながら、孔底まで
埋込み、浮遊物を観察した。更に２４時間養生後、固着
強度を測定した。その結果を第１表に示した。

比較例１ 実施例１に用いた反応性単量体アクリルモノマーをスチ
レンモノマーに変更した以外は、実施例１と同様に試作
し、施工し、浮遊物の観察を行い、固着強度の測定を行
った。

その結果を第１表に示す。

第１表 ［発明の効果コ 以上詳細に述べたように本発明のボルト固着用カプセル
は海中・水中において全く浮遊物がなく、しかも沈降し
た余剰樹脂も完全硬化するため、海洋又は水中の汚染が
なく、しかも安定した固着力が得られる。

特許出願人　旭化成工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 容器と該容器内に収容された硬化性樹脂組成物と該樹脂
   組成物とは隔離された硬化剤とからなるボルト固着用カ
   プセルにおいて、前記硬化性樹脂組成物における硬化性
   樹脂及び反応性単量体の比重を少なくとも１．０５とし
   てなるボルト固着用カプセル。