JP4504082B2 - 液体注入装置 - Google Patents

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    • C12M35/00Means for application of stress for stimulating the growth of microorganisms or the generation of fermentation or metabolic products; Means for electroporation or cell fusion
    • C12M35/02Electrical or electromagnetic means, e.g. for electroporation or for cell fusion

Description

この発明は、液体注入装置に関し、例えば、細胞に遺伝子溶液や薬剤溶液を注入するための液体注入装置に関するものである。
近年、ライフサイエンス分野、特に、再生医療やゲノム創薬等の分野において、細胞に遺伝子や薬剤を注入し、細胞の性質を改変することが行われている。このような技術を用いることにより、遺伝子の役目を解明することができると共に、個人の遺伝的特性に応じた治療等を行うテーラーメード医療が可能になる。
そして、このような細胞を生産するため、多くの液体注入技術が提案されている。具体的には、ウイルスベクター法等の生物的方法、リポフェクション法等の化学的方法、エレクトロポレーション法等の電気的方法、パーティクルガン法等の物理的手法、レーザインジェクション法等の光学的方法、及び、マイクロインジェクション法等の機械的方法が知られている。
このうち、ウイルスベクター法は、ウイルスDNAに導入遺伝子を組み込むことによって遺伝子組換えウイルスを作成し、この遺伝子組換えウイルスの感染機構を利用して、細胞に遺伝子導入を行う方法である。また、リポフェクション法は、荷電しているリポソームとDNAとを混合し、これを細胞の表面に吸着させて、細胞内部にDNAを入れる方法である。しかしながら、このような物的方法や化学的方法は、細胞と導入物質の組合せに制約が大きいという欠点がある。特に、ウイルスベクター法は、感染力の大きい細胞を用いるために感染症の危険性が比較的大きいという欠点がある。
また、エレクトロポレーション法は、電気パルスで細胞膜を破壊し、その穴から遺伝子や薬液を注入する方法である。また、パーティクルガン法は、遺伝子を付着させた微細粒子を細胞に打ちつけて細胞膜を破壊することで、遺伝子を細胞に導入する方法である。これら電気的方法や物理的方法は、細胞と導入物質の組合せを選ばないという利点を有する一方、装置制御が難しく、細胞膜をうまく破壊できなかったり、逆に、細胞膜を大きく破壊し過ぎて細胞が死滅してしまうという欠点があり、導入成功率は数%のオーダにとどまっているという問題があった。
これに対して、レーザインジェクション法等の光学的方法やマイクロインジェクション法等の機械的方法は、成功率や安全性が高い方法として注目されてきている。
このレーザインジェクション法では、細胞の培養液中に薬液を溶かし、この細胞の細胞膜にレーザを照射して開口部を形成する。そして、この開口部を介して、薬液をブラウン運動で細胞内に侵入させる(例えば、特許文献1参照)。この方法では、レーザで細胞膜を破壊するので、細胞の微細な構造に応じた液体注入を行うことができるという利点を有する。
また、マイクロインジェクション法は、1μm以下の径の細い針に薬液を満たし、この針を細胞に突き刺して薬液を注入する方法である(例えば、特許文献2参照)。この方法では、細胞の導入を顕微鏡下で行うことにより、また、熟練した作業者または分解能の高い制御装置を用いることにより、細胞へのダメージを最低限に抑えるための針先制御が可能になる。したがって、ほぼ100%に近い成功率を得ることができる。さらに、この方法は、細胞と導入物質の組合せを選ばないという利点もある。
特開2003−70468号公報 特開平8−290377号公報
しかしながら、レーザインジェクション法では、薬液を細胞内に侵入させる原動力としてブラウン運動を利用しているため、薬液の濃度や種類が限定されるという問題があった。また、原動力としてブラウン運動を利用しているため、薬剤分子の運動方向が一定せず薬液の導入効率が悪いという問題があった。したがって、高価な薬液を多量に使用する必要があり、注入コストが高いという欠点があった。
また、マイクロインジェクション法では、同一の針を繰返し使用すると、この針に細胞膜の一部が付着し、針先が太くなって使用できなくなるという問題があった。また、針で細胞膜を突き破るためには、針にある程度の勢いを持たせて細胞に突き刺す必要があるため、細胞の微細な構造に応じたインジェクションができないという問題があった。例えば、浮遊細胞の細胞質は厚みがわずか1〜2μmしかないため、この部分に針先を合わせることが困難であり、この部分にインジェクションを行うことが難しかった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、細胞や導入物質の種類及び使用回数に左右されることなく、細胞の微細な構造に対応した液体注入を低コストで効率よく行うことができる、液体注入装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の液体注入装置は、液体を細胞へ注入するための液体注入装置であって、前記液体を前記細胞に向けて噴射する液体噴射手段と、前記細胞にレーザを照射することにより、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体を前記細胞の内部に流入させるための開口部を、前記細胞に形成するレーザ照射手段とを備え、前記レーザ照射手段は、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向に対して略直交する方向に、前記レーザを照射することを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、核を避けてレーザ照射を行って形成した開口部を介して、液体が自己の推進力で細胞内部に注入される。
また、請求項2に記載の液体注入装置は、請求項1に記載の液体注入装置において、前記液体噴射手段は、前記細胞の核に向かう方向に前記液体を噴射し、前記レーザ照射手段は、前記細胞の細胞膜における、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体の進行方向上に位置する部分に、前記開口部を形成し、前記液体噴射手段は、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向であって、前記レーザの照射方向に略直交する方向に、前記液体を噴射することを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、噴射された液体の進行方向上に核にレーザを当てることなく開口部が形成され、液体がそのまま細胞の内部に注入される。
また、請求項3に記載の液体注入装置は、液体を細胞へ注入するための液体注入装置であって、前記液体を前記細胞に向けて噴射する液体噴射手段と、前記細胞にレーザを照射することにより、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体を前記細胞の内部に流入させるための開口部を、前記細胞に形成するレーザ照射手段と、噴射された前記液体が前記細胞に到達した時点、または、当該時点よりも所定時間前の時点に、前記開口部を形成するよう、前記レーザ照射手段による照射タイミングを制御するタイミング制御手段を備えることを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、液体が細胞に到達する前であって、かつ、細胞に形成された開口部が自己修復等する前に液体を注入できる。
また、請求項4に記載の液体注入装置は、請求項3に記載の液体注入装置において、前記細胞と前記液体噴射手段との相対距離を計測する相対距離計測手段を備え、前記タイミング制御手段は、前記相対距離計測手段にて計測された前記相対距離に基づいて、前記照射タイミングを制御することを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、細胞と液体噴射手段との相対距離が計測され、この相対距離に基づいてレーザの照射タイミングが決定される。
また、請求項5に記載の液体注入装置は、請求項3に記載の液体注入装置において、前記細胞の位置と前記液体噴射手段にて噴射された前記液体の位置とを検知する液体位置検知手段を備え、前記タイミング制御手段は、前記液体位置検知手段にて計測された前記細胞の位置及び前記液体の位置に基づいて、前記照射タイミングを制御することを特徴とする。
この請求項5に記載の発明によれば、細胞の位置及び液体の位置が検知され、これら両位置に基づいてレーザの照射タイミングが決定される。
請求項1に記載の発明によれば、レーザで形成した開口部を介して、液体が自己の推進力で細胞内部に注入されるので、多くの細胞に注入を行った場合でも針先に細胞が付着する等の問題がなく、細胞や導入物質の種類及び使用回数に左右されることなく液体注入を行うことができる。さらに、開口部の形状や位置をレーザ制御で調整できるので、細胞の微細な構造に応じた液体注入が可能になる。また、液体に推進力を与えて細胞の内部に侵入させることができるので、液体の注入効率がよく、注入コストを低減できるという効果を奏する。
また、請求項2の発明によれば、噴射された液体がそのまま進行方向上の開口部を介して細胞に注入されるので、液体をスムーズに効率よく注入できるという効果を奏する。
また、液体の噴射形態に関し、液体を点状に噴射した場合、液体使用量の最少化を図ることができる。
また、細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向に対して略直交する方向に、前記レーザを照射した場合、レーザによって核を傷付ける可能性を低減でき、液体注入の生産性を向上させることができる。
また、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向であって、前記レーザの照射方向に略直交する方向に、前記液体を噴射した場合、液体を開口部の正面側から核に向けて噴射でき、液体を一層スムーズに注入することができる。
また、請求項3の発明によれば、液体が細胞に到達する前であって、かつ、細胞に形成された開口部が自己修復等する前に液体を注入できるので、液体をスムーズに効率よく注入できるという効果を奏する。
また、請求項4の発明によれば、細胞と液体噴射手段との相対距離に応じた適切なタイミングでレーザを照射でき、開口部を適切なタイミングで形成できて、液体をスムーズに効率よく注入できるという効果を奏する。
また、請求項5の発明によれば、細胞の位置及び液体の位置に応じた適切なタイミングでレーザを照射でき、開口部を適切なタイミングで形成できる。特に、液体の進行速度を事前に求めておく必要がないため、液体注入が一層容易になる。また、細胞培養液の粘度やポンプの押圧の変動によって液体の進行速度が変化しても、その影響を受けることなくレーザ照射タイミングを決定できるので、注入処理を一層正確に行うことができる。さらに、液体が細胞に到達する時間を算出する必要がないので、注入処理を一層迅速に行うことができる。
また、前記細胞が通過する溝状の流路を備え、前記液体噴射手段を、前記流路の内部に略水平に配置した場合、細胞の側方から液体を噴射でき、細胞の核に至る一層効果的な角度で液体を噴射できる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る液体注入装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、本発明に係る液体注入装置による液体注入の概要について説明する。図1は、本発明に係る液体注入装置による液体注入の概念を説明するための説明図である。この図に示すように、細胞1は細胞膜2と核3を備えて構成されている。ここで、液体注入の目的は、液体4を細胞膜2の内部、すなわち、細胞膜2と核3との間、あるいは、望ましくは核3の内部に注入することにある。このため、まず、液体噴射ノズル5から、細胞1に向けて、液体4を噴射する。そして、この液体4が細胞膜2に到達する前に、細胞膜2にレーザ6を照射して、細胞膜2に開口部7を形成する。このことにより、噴射された液体4が開口部7を介して細胞膜2の内部に注入される。
ここで、レーザ6の照射方向について説明する。レーザ照射方向は、基本的には、レーザ照射にて細胞膜2に形成された開口部7を介して、液体4を細胞1に注入可能である限りにおいて、任意に決定することができる。ただし、より好ましくは、細胞1の細胞膜2における、液体噴射ノズル5にて噴射された液体4の進行方向上に位置する部分に、開口部7を形成するようにレーザ照射を行う。このことにより、噴射された液体4が、細胞膜2によって遮られることなく、開口部7を介して細胞1の内部に注入される。
また、細胞1にレーザ6を照射する場合、細胞膜2から核3に至る方向にレーザ6を照射したのでは、レーザ6によって細胞膜2のみでなく核3までも傷付けしまい、細胞1を死滅させる危険性がある。このため、細胞膜2におけるレーザ6の照射位置から細胞1の核3に至る方向に対して略直交する方向(図1に示すレーザ照射方向)に、レーザ6を照射することが好ましい。このことにより、レーザ6を細胞膜2のみに照射でき、核3を傷付ける危険性を低減できる。なお、具体的な開口部7の径は、液体4のスムーズな注入を許容する一方で、細胞1へのダメージを最低限に留めることが好ましく、例えば、噴射された液体4と略同等か若干大きな径とすることができる。
さらに、液体噴射の方向について説明する。この方向は、基本的には、レーザ照射にて細胞膜2に形成された開口部7を介して、液体4を細胞1に注入可能である限りにおいて、任意に決定することができる。ただし、より好ましくは、細胞膜2におけるレーザ6の照射位置から細胞1の核3に至る方向であって、レーザ6の照射方向に略直交する方向に、液体4を噴射する。この場合には、細胞1に形成した開口部7の正面から液体4を噴射でき、液体4を一層効率よく注入することができる。
次に、レーザ照射のタイミングについて説明する。概略的には、噴射された液体4が細胞膜2に到達すると同時に、細胞膜2にレーザ6を照射して開口部7を形成する。ただし、より厳密には、到達時間の到来と同時にレーザ6を照射したのでは、レーザ6によって開口部7が完全に形成される前に、液体4が細胞膜2に到達してしまう可能性がある。このため、レーザ6の動作時間や開口部7の形成時間を考慮して、液体4が細胞膜2に到達する所定時間前にレーザ照射を行ってもよい。その一方、開口部7の形成が早すぎる場合、液体4が到達する前に開口部7が自己修復等によって狭められてしまい、細胞1の内部への液体4の進行が妨げられる可能性がある。これらのことから、液体4が細胞膜2に到達する前であって、開口部7が狭められる前、例えば、液体4が細胞膜2に到達する数mS程度前に、レーザ照射を行うことが好ましい。
次に、実施例1に係る液体注入装置について説明する。図2は、実施例1に係る液体注入装置10の構成を示す説明図である。図2において液体注入装置10は、移動テーブル11、テーブル制御部12、液体噴射ノズル13、液体ポンプ14、ノズル移動テーブル15、ノズル制御部16、ポンプ制御部17、レーザ照射装置18、レーザ制御部19、観察装置20、画像処理部21、及び、中央制御部22を備えて構成されている。なお、以下の説明では、図2に示すように、移動テーブル11に平行な面内において相互に直交する2方向をX方向及びY方向、これらX方向及びY方向に直交する方向をZ方向と定義する。
このうち、移動テーブル11は、X方向及びY方向に移動可能な細胞移動手段である。この移動テーブル11の具体的構成は任意であるが、例えば、後述する観察装置20による下方からの細胞観察が可能なように、透明なガラス又はポリカーボネートから形成された平板として構成することができる。この移動テーブル11の上面に載置されたシャーレ23の内部には、細胞培養液が入っており、このシャーレ23の上面には細胞1(図2において図示省略)が固定されている。この細胞1の固定方法としては公知の方法を用いることができ、例えば、細胞接着剤による接着や、吸引装置を用いた吸着を採用することができる。また、テーブル制御部12は、中央制御部22からの制御に基づいて、移動テーブル11の移動を制御するテーブル制御手段である。
また、液体噴射ノズル13及び液体ポンプ14は、液体4(図2において図示省略)を細胞1に向けて噴射する液体噴射手段である。これら液体噴射ノズル13及び液体ポンプ14の具体的構成は任意であり、所定量の液体4を所定方向に噴射するためのあらゆる構成を採用することができる。例えば、液体ポンプ14は、数mm程度の直径のピストンを備えて構成され、ほぼ定量の液体4を圧送するように構成することができる。また、液体噴射ノズル13は、数μm程度の内径を有する中空針を有し、液体ポンプ14にて圧送された定量の液体4を、その長手方向に沿って点状に噴射するように構成される。
なお、本実施例1においては、レーザ6を鉛直上方から照射した場合、シャーレ23の側縁が障害になって液体噴射ノズル13を完全に水平に配置することができないため、レーザ照射方向に対して直交状に液体噴射を行うことができない。このように直交状の噴射を行う例は後述する実施例3で示す。このように噴射される液体4は任意であるが、例えば、遺伝子を含んだ遺伝子溶液や、薬剤を含んだ薬剤溶液を噴射することができる。また、ノズル移動テーブル15は、ノズルをX方向及びY方向に移動可能なノズル移動手段である。またノズル制御部16は、ノズル移動テーブル15を制御するノズル移動制御手段である。また、ポンプ制御部17は、ポンプを制御するポンプ制御手段である。
また、レーザ照射装置18は、細胞1にレーザ6を照射することにより、液体噴射ノズル13にて噴射された液体4を細胞1の内部に流入させるための開口部7(図2において図示省略)を、細胞1に形成するレーザ照射手段である。このレーザ照射装置18の具体的構成は任意であるが、例えば、近赤外線パルスレーザ(Nd;YAGレーザ、Ti:サファイアレーザ)を用いることができる。このようにパルスレーザを用いた場合には、液体噴射毎にレーザをパルス照射することができる。また、レーザ制御部19は、中央制御部22からの制御に基づいて、レーザ照射装置18によるレーザ照射を制御するレーザ制御手段である。
また、観察装置20は、顕微鏡やCCDカメラの如き画像取得手段を備えて構成された撮像手段である。また、画像処理部21は、観察装置20にて取得された画像の解析及び処理を行う画像処理手段である。特に、本実施例1において、観察装置20及び画像処理部21は、細胞1と液体噴射ノズル13との相対距離を計測する相対距離計測手段を構成する。
また、中央制御部22は、図示のように、テーブル制御部12、ポンプ制御部17、ノズル制御部16、レーザ制御部19、及び、画像処理部21に電気的に接続されており、これら各部を制御する中央制御手段である。特に、本実施例1において、中央制御部22は、観察装置20及び画像処理部21にて計測された細胞1と液体噴射ノズル13との相対距離に基づいて、レーザ6の照射タイミングを制御するタイミング制御手段を構成する。
次に、液体注入装置10による液体注入の具体的方法について説明する。図3〜9は、実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。また、図10は、実施例1の液体注入処理のフローチャートである。まず、作業者は、細胞培養液を入れたシャーレ23を移動テーブル11に載置する。この際、シャーレ23の上面に細胞を固定する。また、ノズル移動テーブル15で液体噴射ノズル13を移動させ、液体噴射ノズル13の先端を細胞1の近傍に位置させる。
そして、観察装置20にて細胞1及びその周辺の画像を取得する。すると図3のように、細胞1及び液体噴射ノズル13の先端が自動的に観察される。例えば、細胞1の中心位置(核3の位置)は、当該細胞1の周辺が特定できれば容易に決定できる。なお、図3〜9において、細胞1に対するレーザ6の照射位置を符号P1として示す。
次いで、観察装置20にて得た画像を画像処理部21で画像処理することで、細胞1の位置及び液体噴射ノズル13の先端の位置を特定する(図10のステップS1)。また、撮像画像内におけるレーザ6の照射位置P1は、あらかじめ座標等によって設定しておくか、あるいは、観察装置20に対するレーザ6の位置から求めることができる。そして、中央制御部22は、図4に示すように、細胞1の細胞膜2の位置と、レーザ6の照射位置P1とが合致するように、テーブル制御部12を介した制御によって、移動テーブル11をX方向及びY方向に移動させる(図10のステップS2、S3)。ここでは、観察装置20とレーザ6の照射位置P1との相対的位置は一定であるため、移動テーブル11を移動させることで、細胞1のみを移動させることができる。
次に、中央制御部22は、図5に示すように、液体噴射ノズル13の先端が適切な噴射位置に配置されるように、ノズル制御部16を介して、液体噴射ノズル13をX方向及びY方向に移動させる(図10のステップS4、S5)。ここで、適切な噴射位置とは、上述のように、噴射方向が細胞1の核3に向かう方向であり、液体噴射ノズル13の先端、レーザ照射位置P1、及び、核3がほぼ同一直線上に並ぶ位置である。なお、本実施例1においては、このように液体噴射ノズル13をX方向及びY方向に移動させているが、液体噴射ノズル13を、その基部を中心として回動させてもよい。
そして、中央制御部22は、液体4が細胞膜2に到達するまでの時間を算出する(図10のステップS6)。具体的には、観察装置20にて取得された画像を画像処理部21で画像処理することで、液体噴射ノズル13の先端と細胞1の細胞膜2との距離(図5に示すL1)を求める。また、これに先立って、液体噴射ノズル13から噴射された液体4の進行速度を求めておく。この進行速度は、細胞培養液や液体4自体の濃度、あるいは、ポンプの押圧力等に基づいて定まる。そして、中央制御部22は、到達時間を、(距離L1/進行速度)として算出できる。
このように到達時間を算出した後、中央制御部22は、図6に示すように、ポンプ制御部17を介してポンプを駆動させ、液体噴射ノズル13から液体4を噴射させる(図10のステップS7)。ここでは、液体4の使用量を最少化するため、1つの細胞1に必要な量の液体4のみを点状に噴射することが好ましい。
液体噴射の完了と同時に、中央制御部22は、先に算出した到達時間の到来の監視を開始する(図10のステップS8)。この間、図7に示すように、噴射された液体4はその噴射方向に進行し、徐々に細胞1に近づく。そして、中央制御部22は、到達時間が到来した時、レーザ制御部19を介して、レーザ照射装置18によるレーザ照射を行う(図10のステップS9)。これにより、図8に示すように、細胞膜2に開口部7が形成される。なお、この到達時間の算出や監視の際には、上述のように液体4が細胞膜2に到達する所定時間前に開口部7が形成されるよう、数mS程度のタイミング調整を行うことが好ましい。そして、図9に示すように、開口部7を介して液体4が細胞1の内部に進行し、液体注入が完了する。
このように、本実施例1では、従来のマイクロインジェクション法のような針を用いないため、多くの細胞1に注入を行った場合でも針先に細胞1が付着する等の問題がなく、細胞1や導入物質の種類及び使用回数に左右されることなく液体注入を行うことができる。さらに、開口部7の形状や位置をレーザ制御で調整できるので、細胞1の微細な構造に応じた液体注入が可能になる。また、液体4に推進力を与えて細胞1の内部に侵入させることができるので、従来のレーザインジェクション法のようなブラウン運動による注入に比べて、液体4の注入効率がよく、注入コストを低減できる。
次に、実施例2に係る液体注入装置30について説明する。図11は、実施例2に係る液体注入装置30の構成を示す説明図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例1と同様であり、同一の構成及び処理ステップを同一の符号を付して説明する。液体注入装置30は、実施例1の観察装置20、画像処理部21、及び、中央制御部22に代えて、観察装置31、画像処理部32、及び、中央制御部33を備えて構成されている。
また、観察装置31は、細胞1、液体噴射ノズル13の先端、及び、噴射された液体4の位置を特定するため、これらの撮像を行う撮像手段であり、例えば、微分干渉顕微鏡や位相差顕微鏡として構成される。すなわち、遺伝子や薬剤を含んだ液体4は、シャーレ23の上面の細胞培養液に比べて屈折率が異なるため、この屈折率変化に基づく光学的位相変化を解析することで、その位置を特定することができる。また、画像処理部32は、観察装置31にて取得された画像の解析及び処理を行うことにより、細胞1、液体噴射ノズル13の先端、及び、噴射された液体4の位置を特定する画像処理手段である。特に、本実施例2において、観察装置31及び画像処理部32は、細胞1の位置と液体噴射ノズル13にて噴射された液体4の位置とを検知する液体位置検知手段を構成する。
また、中央制御部33は、図示のように、テーブル制御部12、ノズル制御部16、ポンプ制御部17、レーザ制御部19、及び、画像処理部32に電気的に接続されており、これら各部を制御する中央制御手段である。特に、本実施例2において、中央制御手段は、観察装置31及び画像処理部32にて計測された細胞1の位置及び液体4の位置に基づいて、レーザ6の照射タイミングを制御するタイミング制御手段を構成する。
次に、液体注入装置30による液体注入の具体的方法について説明する。図12は、実施例2の液体注入の過程を示す説明図である。また、図13は、実施例3の液体注入処理のフローチャートである。
まず、実施例1における図10のステップS1〜S5と同様に、細胞1と液体噴射ノズル13の位置決めが行われる(図13のステップS1〜S5)。その後、中央制御部33は、図12に示すように、ポンプ制御部17を介してポンプを駆動させ、液体噴射ノズル13から液体4を噴射させる(図13のステップS6)。そして、この噴射完了と同時に、中央制御部33は、観察装置31にて取得された画像に基づいて、画像処理部32にて特定された、液体4の位置を監視する。すなわち、点状に噴射された液体4は、細胞培養液中を細胞1に向かって進行する。この時、細胞培養液と液体4との界面では屈折力がわずかに異なるため、光学的位相変化が生じる。そこで、この位相変化を観測することによって液体4の細胞培養液中における進行状況(液体4の各時点の位置)をリアルタイムで特定することができる。
そして、中央制御部33は、液体4が、図12の液体4aや液体4bの如き位置まで進行し、さらに、細胞1の細胞膜2に到達した時点で、あるいは、到達する所定時間前の時点で(図13のステップS7)、レーザ制御部19を介して、レーザ照射装置18によるレーザ照射を行う(図13のステップS8)。これにより、細胞膜2に開口部7が形成され、開口部7を介して液体4が細胞1の内部に進行し、液体注入が完了する。
上述してきたように、本実施例2では、実施例1の効果に加えて、液体4の進行状況をリアルタイムで把握してレーザ照射を行うので、液体4の進行速度を事前に求めておく必要がないため、液体注入が一層容易になる。また、細胞培養液の粘度やポンプの押圧の変動によって液体4の進行速度が変化しても、その影響を受けることなくレーザ照射タイミングを決定できるので、注入処理を一層正確に行うことができる。さらに、液体4が細胞1に到達する時間を算出する必要がないので、注入処理を一層迅速に行うことができる。
次に、実施例3に係る液体注入装置40について説明する。図14は、実施例3に係る液体注入装置40の構成を示す説明図である。なお、特に説明なき構造及び方法については、上述した実施例2と同様であり、同一の構成及び処理ステップを同一の符号を付して説明する。液体注入装置40は、実施例2の中央制御部33に代えて、中央制御部41を備えて構成されている。また、液体注入装置40は、さらに、流路42、細胞入力部43、入力制御部44、細胞出力部45、及び、出力制御部46を備えて構成されている。
このうち、流路42は、細胞培養液の流動経路であり、例えば図示のように直方状の溝部として形成される。また、細胞入力部43は、細胞培養液を流路42に入力するための細胞入力手段であり、例えば、注射器の如き構造を備える。また、入力制御部44は、細胞入力部43による細胞入力動作を制御する細胞入力制御手段である。また、細胞出力部45は、細胞培養液を流路42から取得するための細胞出力手段であり、例えば、注射器の如き構造を備える。また、出力制御部46は、細胞出力部45による細胞出力動作を制御する細胞出力制御手段である。
次に、液体噴射ノズル13の配置について説明する。図15は、実施例3における液体噴射ノズル13の配置を説明するための斜視図であり、図16は、実施例3における液体噴射ノズル13の配置を説明するための縦断面図である。これら図15、16に示すように、液体噴射ノズル13の先端は、移動テーブル11の内部に略水平に配置されている。具体的には、移動テーブル11に略水平の貫通口11aが形成されており、液体噴射ノズル13の先端は、この貫通口11aを介して、移動テーブル11の側方から流路42に至るように配置されている。したがって、レーザ6を鉛直方向から照射した場合、レーザ6の照射方向に略直交する水平方向から液体噴射を行うことができる。
ここで、流路42における、液体噴射ノズル13の先端に対応する位置には、図示しない細胞捕捉手段が設けられており、この細胞捕捉手段によって流路42を流れる細胞1を一時的に捕捉することができる。この捕捉手段の具体的構成は任意であるが、例えば、流路42に細胞1より小さい径の開口部(図示せず)を設け、この開口部から細胞1を吸引装置にて吸引するようにしてもよい。また、レーザ照射装置18のレーザ照射位置P1は、図16に示すように、細胞捕捉手段にて捕捉された細胞1の細胞膜2の位置に合致するように決定されている。
次に、液体注入装置40による液体注入の具体的方法について説明する。図17は、実施例3における液体注入処理のフローチャートである。まず、中央制御部41は、入力制御部44を介して細胞入力部43を駆動し、細胞培養液を流路42に入力させる(図17のステップS10)。そして、中央制御部41は、観察装置にて撮像し、画像処理部にて画像処理された画像に基づいて、細胞捕捉手段による細胞1の捕捉有無を監視する(図17のステップS11)。すなわち、入力された細胞1が、流路42の内部を流動し、細胞捕捉部によって捕捉されると、その周囲の細胞培養液との屈折率の相違に基づいて、細胞1が捕捉されたことを検知できる。
そして、中央制御部41は、細胞1が捕捉された場合、ポンプ制御部17を介してポンプを駆動させ、液体噴射ノズル13から液体4を噴射させる(図17のステップS12)。そして、この噴射完了と同時に、中央制御部41は、観察装置にて撮像し、画像処理部にて画像処理された画像に基づいて、噴射された液体4の進行状況をリアルタイムに監視する。
そして、中央制御部41は、液体4が、細胞1の細胞膜2に到達した時点、あるいは、到達する所定時間前の時点が到来したら(図17のステップS13)、レーザ制御部19を介して、レーザ照射装置18によるレーザ照射を行う(図17のステップS14)。これにより、細胞膜2に開口部7が形成され、開口部7を介して液体4が細胞1の内部に進行し、液体注入が完了する。最後に、中央制御部41は、必要に応じて細胞捕捉手段から細胞1を解放した後、出力制御部46を介して細胞出力部45を駆動し、細胞培養液を流路42から出力させる(図17のステップS15)。
上述してきたように、本実施例3では、実施例2の効果に加えて、液体噴射ノズル13を流路42の内部に略水平に配置したので、細胞1の側方から液体4を噴射でき、細胞1の核3に至る一層効果的な角度で液体4を噴射できる。
以上、本発明の実施例1〜3について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変および改良することができる。また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、上記に記載されていない課題を解決したり、上記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
細胞には、細胞様の微細粒子を含むものとする。また、上記各実施例で自動的に行われるものとして説明した制御の全部又は任意の一部は、手動で行っても良い。また、レーザ6の照射タイミングや液体4の噴射タイミングは、液体注入を行う毎に決定する必要はなく、平均的なタイミングを一律に適用してもよい。
(付記1)液体を細胞へ注入するための液体注入装置であって、
前記液体を前記細胞に向けて噴射する液体噴射手段と、
前記細胞にレーザを照射することにより、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体を前記細胞の内部に流入させるための開口部を、前記細胞に形成するレーザ照射手段と、
を備えたことを特徴とする液体注入装置。
(付記2)前記液体噴射手段は、前記細胞の核に向かう方向に前記液体を噴射し、
前記レーザ照射手段は、前記細胞の細胞膜における、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体の進行方向上に位置する部分に、前記開口部を形成すること、
を特徴とする付記1に記載の液体注入装置。
(付記3)前記液体噴射手段は、前記液体を点状に噴射すること、
を特徴とする付記1又は2に記載の液体注入装置。
(付記4)前記レーザ照射手段は、近赤外パルスレーザであること、
を特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の液体注入装置。
(付記5)前記レーザ照射手段は、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向に対して略直交する方向に、前記レーザを照射すること、
を特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の液体注入装置。
(付記6)前記液体噴射手段は、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向であって、前記レーザの照射方向に略直交する方向に、前記液体を噴射すること、
を特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の液体注入装置。
(付記7)前記液体噴射手段にて噴射された前記液体が前記細胞に到達した時点、または、当該時点よりも所定時間前の時点に、前記開口部を形成するよう、前記レーザ照射手段による照射タイミングを制御するタイミング制御手段、
を備えたことを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の液体注入装置。
(付記8)前記細胞と前記液体噴射手段との相対距離を計測する相対距離計測手段を備え、
前記タイミング制御手段は、前記相対距離計測手段にて計測された前記相対距離に基づいて、前記照射タイミングを制御すること、
を特徴とする付記7に記載の液体注入装置。
(付記9)前記細胞の位置と前記液体噴射手段にて噴射された前記液体の位置とを検知する液体位置検知手段を備え、
前記タイミング制御手段は、前記液体位置検知手段にて計測された前記細胞の位置及び前記液体の位置に基づいて、前記照射タイミングを制御すること、
を特徴とする付記7に記載の液体注入装置。
(付記10)前記細胞が通過する溝状の流路を備え、
前記液体噴射手段を、前記流路の内部に略水平に配置したこと、
を特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載の液体注入装置。
以上のように、本発明に係る液体注入装置は、遺伝子溶液や薬液等の液体を細胞に注入する装置として有用であり、特に、多数の細胞に注入すること、細胞の微細な構造に応じた注入を行うこと、あるいは、液体の導入コストを低減することに適している。
本発明に係る液体注入装置による液体注入の概念を説明するための説明図である。 実施例1に係る液体注入装置の構成を示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入の過程を順次示す説明図である。 実施例1の液体注入処理のフローチャートである。 実施例2に係る液体注入装置の構成を示す説明図である。 実施例2の液体注入の過程を示す説明図である。 実施例2の液体注入処理のフローチャートである。 実施例3に係る液体注入装置の構成を示す説明図である。 実施例3における液体噴射ノズルの配置を説明するための斜視図である。 実施例3における液体噴射ノズルの配置を説明するための縦断面図である。 実施例3における液体注入処理のフローチャートである。
符号の説明
1 細胞
2 細胞膜
3 核
4 液体
5 液体噴射ノズル
6 レーザ
7 開口部
10、30、40 液体注入装置
11 移動テーブル
12 テーブル制御部
13 液体噴射ノズル
14 液体ポンプ
15 ノズル移動テーブル
16 ノズル制御部
17 ポンプ制御部
18 レーザ照射装置
19 レーザ制御部
20、31 観察装置
21、32 画像処理部
22、33、41 中央制御部
23 シャーレ
42 流路
43 細胞入力部
44 入力制御部
45 細胞出力部
46 出力制御部

Claims (5)

  1. 液体を細胞へ注入するための液体注入装置であって、
    前記液体を前記細胞に向けて噴射する液体噴射手段と、
    前記細胞にレーザを照射することにより、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体を前記細胞の内部に流入させるための開口部を、前記細胞に形成するレーザ照射手段と、
    を備え
    前記レーザ照射手段は、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向に対して略直交する方向に、前記レーザを照射すること、
    を特徴とする液体注入装置。
  2. 前記液体噴射手段は、前記細胞の核に向かう方向に前記液体を噴射し、
    前記レーザ照射手段は、前記細胞の細胞膜における、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体の進行方向上に位置する部分に、前記開口部を形成し、
    前記液体噴射手段は、前記細胞の細胞膜上における前記レーザの照射位置から前記細胞の核に至る方向であって、前記レーザの照射方向に略直交する方向に、前記液体を噴射すること
    を特徴とする請求項1に記載の液体注入装置。
  3. 液体を細胞へ注入するための液体注入装置であって、
    前記液体を前記細胞に向けて噴射する液体噴射手段と、
    前記細胞にレーザを照射することにより、前記液体噴射手段にて噴射された前記液体を前記細胞の内部に流入させるための開口部を、前記細胞に形成するレーザ照射手段と、
    前記液体噴射手段にて噴射された前記液体が前記細胞に到達した時点、又は、当該時点よりも所定時間前の時点に、前記開口部を形成するよう、前記レーザ照射手段による照射タイミングを制御するタイミング制御手段、
    を備えたことを特徴とする液体注入装置。
  4. 前記細胞と前記液体噴射手段との相対距離を計測する相対距離計測手段を備え、
    前記タイミング制御手段は、前記相対距離計測手段にて計測された前記相対距離に基づいて、前記照射タイミングを制御すること、
    を特徴とする請求項3に記載の液体注入装置。
  5. 前記細胞の位置と前記液体噴射手段にて噴射された前記液体の位置とを検知する液体位置検知手段を備え、
    前記タイミング制御手段は、前記液体位置検知手段にて計測された前記細胞の位置及び前記液体の位置に基づいて、前記照射タイミングを制御すること、
    を特徴とする請求項3に記載の液体注入装置。
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