JP2002325572A - 外来物質の導入方法 - Google Patents
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Abstract
植物細胞壁を構成する生体高分子の化学結合を切断し、
外来物質を導入する方法を提供することである。 【解決手段】 本発明の外来物質の導入方法は、生細胞
の細胞表面の一部に外来物質を担持した小粒子を置き、
該細胞表面の一部にレーザー光を照射することにより細
胞壁及び/又は細胞膜に穿孔を設けると同時に外来物質
を前記生細胞内へ導入することを特徴とする。
Description
法に関し、特にレーザーを用いて生細胞に外来物質を導
入する外来物質の導入方法に関する。
方法としては、大別して直接微細なガラス管を用いて注
入する方法(マイクロインジェクション法)、細胞融合の
技術を応用する方法(リポソーム法やプロトプラスト融
合法)、感染の過程を利用した導入法(アグロバクテリ
ウム法)、及び膜透過性を亢進させる方法(エレクトロ
ポレーション法)などが知られている。
を用いて微細なマイクロピペットをつくり、それにマイ
クロマニピュレータをつないで顕微鏡下で1つ1つの細
胞に外来物質液を注入していく方法である。この方法
は、細胞壁を持たない動物細胞に対して比較的優れた外
来物質導入法である。
プロトプラスト融合法及びリポソーム融合法などがあ
る。プロトプラスト融合法は、クローン化したプラスミ
ドを持った大腸菌等をプロトプラストにして、目的の細
胞とポリエチレングリコール等で融合させることにより
遺伝子を導入する方法である。リポソーム融合法は、リ
ポソームを担体として目的の細胞に外来物質を導入する
方法である。
は、Tiプラスミドを運ぶアグロバクテリウムを利用し
た遺伝子導入法が知られている。
ョン法は、細胞を外来物質溶液中に溶解または懸濁して
直流高電圧のパルスをかけると、細胞内に外来物質が導
入されることを利用する方法である。
子を高速で、生物の細胞に打ち込み、細胞壁、細胞膜を
貫通して、細胞内に遺伝子を導入する遺伝子銃法も知ら
れており、さらに最近では、レーザーを用いた外来物質
の導入法が知られている。これら従来の外来物質細胞内
導入法は、主に外来遺伝子を導入して標的細胞の形質転
換を行う目的で使用されている。
テクノロジーの進歩に伴い、葉緑体、核、染色体、ミト
コンドリアなどのオルガネラ、生理活性物質や指示薬、
あるいは機能性タンパク質といった遺伝子以外の外来物
質の生細胞への導入により、疾病の診断や治療、各種耐
性を付与した農作物の分子育種、家畜を含む有用作物の
生産等の可能性が出てきている。さらに、生体組織中の
特定1細胞に外来物質を導入することにより、例えば植
物の場合には、脱分化・再分化を経ないダイレクトな形
質転換体の作製も考えられ、脱分化、再分化系が確立さ
れていない多くの有用植物の分子育種も期待されてい
る。また、複数種類の外来物質を同時に細胞内へ導入す
ることにより、複数の形質を同時に転換した形質転換作
物の作成も期待されている。
質導入法のうち、Tiプラスミドを運ぶアグロバクテリ
ウムを利用した遺伝子導入法、プロトプラスト融合法お
よび、遺伝子銃法は、遺伝子以外の外来物質を導入する
ことが困難であるという問題点を有する。また、マイク
ロインジェクション法、リポソーム融合法、エレクトロ
ポレーション法は、遺伝子以外の外来物質導入を行える
可能性を有するが、エレクトロポレーション法と、リポ
ソーム融合法は、植物細胞に適応する場合、プロトプラ
スト化する必要があるため、特定の組織の特定の1細胞
に外来物質を導入することは困難であるという問題点を
有する。マイクロインジェクション法は、動物細胞より
も堅固な細胞壁を有する植物細胞について操作をするに
は熟練を要求され困難を極めるという問題点を有してい
る。さらにレーザーを用いた遺伝子導入法は、特定の標
的細胞に外来物質を導入可能であるが、従来のレーザー
法では、人工染色体などの物理的強度が著しく低い外来
物質や、オルガネラなどの巨大構造体を安定的に細胞内
に導入することが困難であるという問題点を有する。
し、さらには、特定の1細胞を標的細胞として形質転換
させることが可能で、かつ、生物種を選ばずに、生細胞
に遺伝子のみならず、人工染色体などの物理的強度が著
しく低い外来物質や、オルガネラなどの巨大構造体等の
外来物質を導入できる方法の開発が望まれていた。しか
しながら、このような生細胞への物質の導入法は、これ
まで知られていない。
つ高い加工特性を利用して、植物細胞壁を構成する生体
高分子の化学結合を切断し、外来物質を導入する方法を
提供するものである。
を解決するために研究した結果、レーザー光の持つ高い
加工特性を用いて生細胞、特に植物細胞壁などの堅固な
細胞壁に対しても穿孔を設けることができることに着目
し、本発明を達成するに至った。
細胞の細胞表面の一部に外来物質を担持した小粒子を置
き、該細胞表面の一部にレーザー光を照射することによ
り細胞壁及び/または膜に穿孔を設け、該穿孔を通じて
外来物質を前記生細胞内へ導入することを特徴とする。
しい実施態様において、生細胞が植物細胞であり、前記
植物細胞の細胞壁の少なくとも一部が除去されているこ
とを特徴とする。
しい実施態様において、細胞壁の除去を、レーザー光を
照射することまたは、レーザー光を照射と加水分解酵素
処理の組み合わせてすることにより行うことを特徴とす
る。
しい態様としては、小粒子が、粒径0.01μm〜10μmの微
粒子であることを特徴とする。
しい態様としては、小粒子が、外来物資を包括したリポ
ソームであることを特徴とする。
しい態様としては、小粒子が、外来物資を固定化したビ
ーズであることを特徴とする。
しい態様としては、外来物質の固定化を、硬化原料を水
中に有している油中水型エマルジョンに、少なくとも外
来物質及び硬化剤を含む水溶液を添加し、硬化反応物を
形成することにより行うことを特徴とする。
しい態様としては、前記硬化原料が、アルギン酸ナトリ
ウムであり、前記硬化剤が塩化カルシウムであり、前記
硬化反応物がアルギン酸カルシウムであることを特徴と
する。
しい態様としては、レーザーが、YAGレーザー、エキ
シマレーザー、Arイオンレーザー、窒素レーザー、窒素
励起レーザーからなる群から選択される少なくとも1種
であることを特徴とする。
しい態様としては、外来物質が、遺伝物質、タンパク
質、オルガネラ、生理活性物質、指示薬からなる群から
選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
しい態様としては、遺伝物質が、DNA、RNA、オリゴヌク
レオチド、プラスミド、染色体、人工染色体、オルガネ
ラDNA、及び核酸アナログからなる群から選択される少
なくとも1種であることを特徴とする。
しい態様としては、生細胞にレーザー光を照射し、前記
生細胞の細胞膜及び/又は細胞壁の一部に穿孔を設け、
前記穿孔からマイクロインジェクターを用いて前記生細
胞内へ外来物質を導入することを特徴とする。
しい態様としては、生細胞にレーザー光を照射し、前記
生細胞の細胞膜及び/又は細胞壁の一部に穿孔を設け、
前記穿孔周辺上に外来物質を包括したリポソームを置
き、前記生細胞内へ外来物質を導入することを特徴とす
る。
ロトプラスト化する方法は、植物生体組織中の1個又は
複数個の細胞にレーザーを照射し、当該照射細胞の細胞
壁の一部を除去した後、該照射部位周辺に加水分解酵素
を滴下し、照射部位周辺の細胞壁のみを選択的に除去
し、スフェロプラスト化又はプロトプラスト化すること
を特徴とする。
トプラスト化する方法の好ましい態様としては、植物生
体組織が、葉、根、茎、茎頂、根端、胚細胞、種子、花
粉、カルス、懸濁細胞、不定胚、及び毛状根からなる群
から選択される少なくとも1種であることを特徴とす
る。
来遺伝物質の導入方法を用いて遺伝物質を導入したこと
を特徴とする。
生細胞にレーザー光を照射し、前記生細胞の細胞壁及び
/又は細胞膜の一部に設けた穿孔を利用するものであ
る。即ち、本発明の外来物質の導入方法は、1)前記穿
孔周辺に外来物質を担持した小粒子を設置すること、
2)前記穿孔からマイクロインジェクターを用いるこ
と、又は3)前記穿孔周辺上に外来物質を包括したリポ
ソームを置き、前記リポソームを細胞膜と融合させるこ
と、の上記1)〜3)のいずれかを用いて達成すること
ができる。なお、本発明の対象となる生細胞としては、
動物細胞、植物細胞、微生物等を挙げることができ、特
に限定されない。
質を担持した小粒子を置き、前記細胞膜表面の一部にレ
ーザー光を照射することにより細胞膜に穿孔を設け、該
穿孔を通じて外来物質を前記生細胞内へ導入する方法に
ついて説明する。
ない。レーザーは、極めて集光性に優れ、しかもレーザ
ービームスポット以外の部分へは、熱影響がほとんど無
いという点で優れている。レーザーとしては、例えば、
YAGレーザー、エキシマレーザー、Arイオンレーザ
ー、窒素レーザー、窒素励起レーザー等を挙げることが
できる。加工細胞の熱損傷が特に少なく、加工精度に優
れ、照射エネルギー及び照射回数によって加工深度を容
易に制御可能であるという観点から、好ましくは、エキ
シマレーザーである。
は、生細胞の種類によって適宜変更することができる。
レーザースポット径としては、例えば、1〜100μm
の範囲である。好ましくは、5〜30μmの範囲である。か
かる範囲としたのは、照射後の外来物質の導入に十分な
大きさであり、かつ、細胞へのダメージが少ないからで
ある。
限定されないが、1〜100mJ/cm2の範囲である。好まし
くは、30〜80mJ/cm2の範囲である。かかる範囲とした
のは、1mJ/cm2未満では、細胞壁を十分加工できないか
らであり、100mJ/cm2を超えると、レーザーが細胞膜を
貫通し、細胞にダメージが大きいためである。また、特
に一度の照射で完全に細胞壁を取り除く場合には、上記
エネルギー密度よりも高い範囲で行なうことができる。
このような場合の好適な範囲は、500〜700mJ/cm2であ
る。細胞壁を一度に取り除く場合にかかる範囲としたの
は、500mJ/cm2未満であると、細胞壁の確実な貫通は不
可能である一方、700mJ/cm2以上の場合には、細胞壁を
貫通させることが可能であるが、その後の細胞の生存率
が低下するからである。
の範囲である。好ましくは、10〜100mJ/cm2の範囲であ
る。レーザー光の照射によって、得られる穿孔の大きさ
は、導入する外来物質の大きさにもより特に限定されな
い。例えば、穿孔の大きさは、1〜1000μm2程度であ
る。オルガネラなどを比較的大きい物質を導入する場合
には、100〜1000μm2程度である。プラスミドなど比
較的小さい物質を導入する場合には、1〜100μm2程度
である。上述の条件で、レーザー光を照射し、生細胞の
細胞膜及び/又は細胞壁の一部に穿孔を設けることがで
きる。
来物質を担持した小粒子を置く。動物細胞の細胞膜は、
細胞の外周に存在し、容易に露出させることができる。
一方、植物細胞の細胞膜は、細胞壁の内側に存在するた
め、細胞壁を除去する必要がある。細胞壁の除去は、常
法のプロトプラスト化法を用いて、行うことができる。
また、後述するような本発明のスフェロプラスト化又は
プロトプラスト化方法を用いて、細胞壁の全部又は一部
を除去することができる。レーザーの照射によって、細
胞壁の全部又は一部除去を自由に設定変更することがで
き、特に局所的に細胞壁に孔を開けることができるの
で、周辺の細胞には、多数の健全な細胞を維持させつ
つ、所望の細胞にのみ的確に、外来物質を導入でき、ひ
いては、外来物質を導入した特定の細胞のみを良好に、
形質転換、増殖させることが可能となる。
クロマニピュレータや、光ピンセット法等を用いる方法
を挙げることができる。
方法について説明する。小粒子とは、外来物質を担持
(包括、吸着、付着等)可能であり細胞内へ導入された
後、担持していた外来物質を放出することができる微粒
子をいう。このような微粒子としては、アルギン酸ビー
ズ、リポソーム、金粒子や、タングステン粒子などの金
属粒子、シリコンカーバイトウイスカー、ウイルスの外
套タンパク質などを挙げることができる。
って説明するが、本発明はこれに限定される意図ではな
い。ビーズの材料としては、特に限定されないが、例え
ば、イオン種によりゲル化を制御することが可能なアル
ギン酸一価塩、κ−カラギーナン等の水溶液、寒天、ゲ
ランガム等の水溶性ゲル化多糖類を挙げることができ
る。
ている油中水型エマルジョンに、少なくとも外来物質及
び硬化剤を含む水溶液を添加し、硬化反応物を形成する
ことにより行うことができる。硬化原料として、アルギ
ン酸ナトリウム等を挙げることができる。硬化剤として
は、塩化カルシウム等を挙げることができる。この場
合、硬化反応物は、アルギン酸カルシウムである。な
お、外来物質を操作性よく細胞内に導入するために光ピ
ンセット法を用いる場合、アルギン酸カルシウムが、光
ピンセット法に要求される以下の条件(1)〜(9)を具
備するという観点からも、アルギン酸カルシウムを用い
る利点がある。
解あるいは懸濁する溶液として存在し、固化後には水溶
液中である程度安定な固体あるいはゲル状態として存在
する素材であること。 (2)光ピンセットによる操作を可能とするために、光
を通過させ、かつ水よりも高い屈折率を有すること。 (3)水と同じかそれよりもやや高い比重を有するこ
と。 (4)操作手順が容易であること。 (5)通常の材料及び装置を用いて作製可能であるこ
と。 (6)細胞の生育を阻害しないこと。 (7)ビーズの作製過程及び固化後、DNAなどの外来物質
の内部で安定に保持されること。 (8)細胞内に導入するために、直径10μm以下に加工す
ることが可能であること。 (9)細胞内では、外来物質を放出すること。
ものとしては、アルギン酸カルシウム以外にリポソー
ム、ウイルスの外套タンパク質等を挙げることができ
る。上述の油中水型エマルジョンは、例えば、アルギン
酸−価塩等の水溶液を、水と混和しない有機溶媒でビー
ズ内に導入させた外来物質に加えて超音波処理などによ
り懸濁して得られる。得られた油中水型エマルジョン中
に、二価以上のカチオンを含む水溶液などに外来物質を
含む溶液を加えて、混和してゲル化する。これによっ
て、ビーズ内部及び表面に外来物質を包括する粒子径0.
01〜10μmのビーズを形成することができる。なお、ビ
ーズの形状は特に限定されないが好ましくは、球状であ
る。
は、アルギン酸カルシウムのビーズである。アルギン酸
カルシウムのビーズを使用するのは、上述の理由の他に
アルギン酸が2価のカルシウムイオンにより、ゲル化す
るためである。該ビーズは、アルギン酸溶液を有機溶媒
/水のエマルジョン系で乳化後、塩化カルシウムと混和
して両者を攪拌して得ることができる。乳化に用いる有
機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、イソア
ミルアルコール、ブタノールなどを挙げることができ
る。
用して微小な液滴とし、塩化カルシウム溶液に滴下して
ビーズを作成することもできる。0.5%〜3%のアルギン
酸ナトリウム水溶液を約50mMの塩化カルシウム水溶液に
滴下すると、半透明で水より比重が高いゲルを調製する
ことができる。好ましくは、アルギン酸ナトリウム水溶
液の濃度は0.5%〜3%であり、塩化カルシウム濃度は、
50mM〜1000mMである。かかる範囲としたのは、アルギン
酸ナトリウム水溶液の濃度が0.25%以下、又は塩カルシ
ウム濃度が25mM以下の場合には、アルギン酸ナトリウム
がゲル化しないおそれがあるためである。また、アルギ
ン酸ナトリウム水溶液の濃度が3%以上では、エマルジ
ョン化の際に液滴のサイズが大きくなる傾向がある。実
用的なサイズ(10μm〜0.1μm)のビーズを作製するに
は、好ましくは、アルギン酸ナトリウム水溶液の濃度を
0.5〜1.5%、塩化カルシウム濃度50〜200mMとする。
し、例えば、孔径5μmのナイロンメッシュにのせて500r
pm、5分間の遠心により濾過して5μm以上のサイズのビ
ーズを除去すれば、より小さいビーズを作製することが
可能となる。
で行うのが好ましい。なぜなら、二価カチオンをキレー
ト化するEDTA、EGTAを含む溶液や高濃度の1価カチオン
を含む溶液中では、速やかにゾル化するので、それを避
けるためである。
が好ましい。1M以上であるとビーズ同士が凝集し易く
なり再懸濁が困難になるおそれがある為である。なお回
収のために遠心を行う場合、7000rpm以上で行うと凝集
し再懸濁が困難になるおそれがある。
通じて、外来物質を生細胞内へ導入することができる。
導入できる外来物質としては、遺伝物質、タンパク質、
オルガネラ、生理活性物質、指示薬等からなる群から選
択される少なくとも1種を挙げることができる。
レオチド、プラスミド、染色体、人工染色体、オルガネ
ラDNAからなる群から選択される少なくとも1種を挙げる
ことができる。タンパク質としては、酵素、機能性タン
パク、ホルモン等を、生理活性物質としては、有機低分
子、ポリペプチド、無機物質、糖類等を、それぞれ挙げ
ることができる。
取込まれる過程について説明すると以下のようである。
レーザー照射によって細胞膜には一定期間穿孔を設ける
ことができる。当該穿孔を通じて、小粒子が細胞内に流
入させることができる。小粒子を細胞に取込んだ後、前
記穿孔はふさがり元の細胞膜の状態となる。実際には、
レーザー照射によって、一瞬穿孔が空くとほぼ同時に小
粒子が細胞内へ流入する。
エンドサイトーシスによって、植物細胞内へ外来物質を
含有する小粒子が取込まれることも可能である。取込ま
れた小粒子は、該植物細胞内で含有する外来物質を放出
する。取込まれやすいビーズの大きさは、好ましくは、
粒径0.01〜1μmである。
等の動物培養細胞の場合、該動物培養細胞とビーズとを
混和することにより、小粒子がファゴサイトーシスによ
り細胞内に取込まれて、細胞内において、外来物質を放
出する。取込まれやすいビーズの大きさは、好ましく
は、粒径0.1〜0.5μmである。
るビーズとスフェロプラスト化した酵母とを混和するこ
とで、該小粒子がエンドサイトーシスにより酵母内に取
込まれる。取込まれやすいビーズの大きさは、好ましく
は、粒径0.01〜1μmである。
生細胞の細胞膜及び/又は細胞壁の一部に穿孔を設け、
前記穿孔周辺からマイクロインジェクターを用いて前記
生細胞内へ外来物質を導入する場合について説明する。
ーザーのスポット径等のレーザの諸条件については、上
述した小粒子を用いる場合のものを、マイクロインジェ
クターを用いる方法においても適用することができる。
述した小粒子を用いる場合に掲げたものを用いることが
できる。本発明において、穿孔周辺から外来物資を生細
胞内に導入する場合、直接外来物質を導入しても良く、
外来物質を含有する上述の小粒子を介して生細胞内へ導
入しても良い。
成方法、小粒子の条件等については、上述のものを適用
することができる。小粒子をマイクロインジェクターに
より導入すれば、外来物質が人工染色体等のように物理
的に強度が弱い場合、小粒子に包括することによって外
来物質を保護しながら導入することが可能となる。
生細胞の細胞膜及び/又は細胞壁の一部に穿孔を設け、
前記穿孔周辺上に外来物質を包括したリポソームを置
き、前記生細胞内へ外来物質を導入する方法について説
明する。
く、操作が複雑となるが、本発明の外来物質の導入方法
によれば、レーザー光による穿孔を設けているので、か
かる欠点を克服することができる。
溶液をピペットマン、又はガラスキャピラリー、マイク
ロミニピュレーターなどを用いて滴下して行うことがで
きる。リポソームを含む溶液としては、ポリエチレング
リコール、マンニトール、塩化カルシウム等を含む溶液
を挙げることができる。ポリエチレングリコール、塩化
カルシウムは、リポソームと細胞膜との融合を促進させ
るために用いる。これらの濃度は、実際のサンプル細胞
に依存して適宜調製する。マンニトールは、露出させた
細胞の細胞膜と滴下する溶液の浸透圧を等張にするため
に用いる。マンニトールの濃度も実際のサンプル細胞に
依存して適宜調製する。
て、以下の利点がある。通常のリポソーム法では、標的
植物組織サンプル全体を酵素処理し、完全にプロトプラ
スト化した細胞を用いる必要がある。したがって、導入
したい細胞を特定することはできない。
法との組合わせによれば、植物組織全体をプロトプラ
スト化する必要がないため、適用できる標的植物が広範
囲に選べ、物理的に弱い外来物質を確実に細胞内へ送
り込むことも可能となる。
件、レーザーのスポット径等のレーザの諸条件について
は、上述した小粒子を用いる場合のものを、レーザー光
とリポソーム法との組み合わせによる本発明の方法にお
いて適用することができる。
述した小粒子を用いる場合に掲げたものを用いることが
できる。
ラスト化又はプロトプラスト化する方法について説明す
る。本発明のスフェロプラスト化又はプロトプラスト化
する方法は、植物生体組織中の1個又は複数個の細胞に
レーザーを照射し、当該細胞の細胞壁の一部を除去した
後、該植物生体組織に通常組織全体のプロトプラスト化
に用いられる濃度より低い濃度の加水分解酵素を滴下し
て行う。
頂、根端、胚細胞、種子、花粉、カルス、懸濁細胞、不
定胚、及び毛状根からなる群から選択される少なくとも
1種を挙げることができる。
ラスト化する方法においては、植物生体組織の少なくと
も一部、より具体的には、1つの細胞の一部のみをプロ
トプラスト化することが可能である。
なり、細胞を1つだけ培地に植えてもそれから増殖する
ことは非常に稀である。なぜなら、細胞の増殖には周り
に多数の健全な細胞が近接して存在する必要があるから
である。この健全な細胞を一般にナース細胞と呼ぶ。す
なわち、1つの細胞が増殖を開始するには、その1つの細
胞に近接した他の細胞から栄養や成長に必要なホルモン
等の補給を必要とする。
で得た細胞に、レーザーを用いて外来物質を導入して
も、外来物質を導入した細胞を増殖させるのが困難であ
ることが予想される。ところが、本願発明の方法を用い
ることにより、1つの細胞の一部のみをプロトプラスト
化することができるだけでなく、一部のみプロトプラス
ト化した細胞の周辺の細胞を健全な状態に保つことがで
きる。したがって、本発明によれば、プロトプラスト化
した細胞に、外来物質を導入した後も、高い確率で増殖
させることが可能であり、特に外来物質が遺伝物質の場
合には、形質転換の取得効率を上げることが期待でき
る。
ーゼ、ペクトリアーゼ、マセロザイム、ドリセラーゼ等
を挙げることができる。細胞壁分解酵素の濃度として
は、処理する植物細胞の種類、大きさ、生育時期等によ
り特に限定されないが、レーザーで細胞壁の一部を除去
してあるため、通常プロトプラスト化のために用いられ
る酵素濃度よりも低い0.1%〜2%の範囲とすることがで
きる。このことによって、レーザー処理された細胞周辺
のみプロトプラスト化することができる。
ーザーのスポット径等のレーザの諸条件については、上
述した小粒子を用いる場合で説明した条件を、本発明の
スフェロプラスト化又はプロトプラスト化する方法に適
用することができる。
性遺伝子を導入する方法を用いて遺伝物質が導入されて
いる。
は、他種または同種生物の核や染色体等のオルガネラ、
あるいは人工的に作製した染色体等の巨大DNAを導入
することが可能である。従って,これまで困難であった
多重遺伝子の一括導入が可能であり、例えば,有用生理
活性物質の生合成に関与する遺伝子群を一括して導入す
ることにより、生育の早い生物で、有用生理活性物質を
効率的に生産することなどが可能となる。
方法は、植物ホルモンを植物に導入することができる。
したがって、導入部付近の組織の成長を制御したい場
合、本発明の外来物質の導入方法により、インドール酢
酸、ナルタレン酢酸などのオーキシン、ゼアチン、カイ
ネチンなどのサイトカイニン、アブシジン酸、ジベレリ
ン、ペプチド性ホルモンなどを、植物細胞に導入すれ
ば、植物特定部位の成長を制御することができる。
物質、より具体的には、ピサチン、ファゼオリン、メジ
カルピン、リシチン、リシチノールなどを導入すること
で病原菌に感染しやすい組織の病害耐性を向上させた
り、ウイルスやバクテリアフリーの完全無菌化細胞群を
調製することができる. また、ファイトケラチン、グ
ルタチオンなどの活性酸素除去剤を加えることで葉など
の受光組織でのUVや光、根部での重金属などのストレス
に対する耐性を向上させることもできる。
明するが、本発明は、下記実施例に限定して解釈される
意図ではない。
を試みた。導入する物質としては、カルシウムイオンの
指示薬であり、細胞内部への物質導入の確認に良く用い
られるカルセインを採用した。導入する物質(カルセイ
ン溶液)をタマネギ表皮細胞上に0.1〜1μl滴下する。
滴下した溶液越しにタマネギ表皮細胞にエキシマレーザ
ーにより、エネルギー密度30〜90mJ/cm2で、10×10〜3
0×30μmの穿孔を開けた。タマネギ表皮細胞にレーザー
により穿孔が加工されると同時に、細胞内部へカルセイ
ンが導入されたことを蛍光顕微鏡により確認した。ま
た、レーザー加工処理を施した細胞が、加工後24時間経
過して生存していることをMTTにより確認した。
壁の一部が除去された様子を、超深度形状解析顕微鏡を
用いて3次元解析した。細胞壁は、タマネギ表皮細胞の
ものであり、レーザーの条件は、エネルギー密度60mJ/
cm2、照射範囲20×20μm2、波長193nmであった。結果
を図1に示す。図1は、レーザーにより加工したタマネギ
表皮細胞の細胞壁の細孔の形状を示す。図1により、タ
マネギ表皮細胞は、細胞が盛り上がっているが、レーザ
ー加工により生じた細孔が、はっきりと確認できる(図1
(a))。
の外来物質の導入を試みた。外来物質として、シグマよ
り販売されている蛍光色素のFLUORESCEIN ISOTHIOCYANE
TE-DEXTRAN(通称FITC-Dextran)を用いた。採用したFITC
−Dextranの分子量は、特に限定されない。
コール(900μl)を1.5mlマイクロ遠心チューブに分注
した。超音波破砕を15秒行う。FITCラベルしたデキスト
ランを含む100mM塩化カルシウム溶液を添加し、小粒子
を懸濁する。小粒子は、ナイロンメッシュ(ポアサイズ1
0μm)を2000rpmで5分間の遠心操作により通過させる。
再度ポアサイズ5μmのメッシュを同様に遠心操作により
通過させて、小粒子を得た。この小粒子を外来物質の導
入に用いた。
S固形培地に置床する。導入する細胞に、ArFエキシマレ
ーザー光(193nm)を、照射面積100μm2、エネルギー密度
40mJ/cm2で照射し、一部細胞壁を除去した。この部位に
上記のように作製したFITCデキストランを包括させた小
粒子を懸濁した水溶液をマイクロマニピュレーターにて
0.1μl程度滴下し、その上からさらにArFエキシマレー
ザー光(193nm)を、照射面積100μm2、エネルギー密度10
mJ/cm2で照射し小胞の導入を行った。
った。OLYMPUS BX50型正立顕微鏡に落射蛍光装置BX−FL
Aを取り付けた蛍光顕微鏡を用いて、色素分離用IB励起
(U-MNIBA)フィルター下において、FITCの蛍光を観察
し小粒子の細胞内への導入を確認した。蛍光観察した時
の蛍光像を図2(a)に、明視野像を図2(b)に示す。こ
の結果、生細胞の異常は見られず、健全であった。
を利用して物質を細胞内へ導入することを試みた。
り、エネルギー密度30〜90mJ/cm2で、10×10〜30×30
μmの穿孔を開けた。レーザー加工により作成した穿孔
から、マイクロインジェクションを用いてカルセイン溶
液を導入した。細胞内部にカルセイン溶液が導入された
ことを蛍光顕微鏡により観察した。
葉を用いて、エキシマレーザーによってレーザー加工し
た。レーザーのエネルギー密度は、30〜90mJ/cm2、10
×10〜30×30μmの穿孔を開けた。レーザー加工により
生じる穿孔に細胞壁消化酵素を滴下した。24時間後、穿
孔付近の細胞壁が消化された葉肉のプロトプラスト細胞
の単離を観察した。
-DEXTRAN(通称FITC-Dextran)を用いた。採用したFITC
-DEXTRANの分子量は、特に限定しない。
3-Dioleoyloxy)propyl]-N,N,N-trimethyl-ammonium と
を5mg/ml の濃度でそれぞれ、クロロホルムに溶解し
た。それぞれ200μlずつ混合し、低温、減圧下でクロロ
ホルム溶液を完全に蒸発させた。蒸発と同時に脂質薄膜
が作製できた。この薄膜へ、FITC-Dextran含む試料溶液
を50μl添加し、脂質薄膜に5分間静置した。さらに、4
50μlの緩衝液10mM Tris-HCl pH5.8を添加し、15分静
置した。ボルテックスにより薄膜脂質、試料溶液と緩衝
液とを、撹拌操作により混合し、FITC-Dextranを内包し
たリポソームを作製した。
MS固形培地に置床する。タマネギ表皮細胞にエキシマレ
ーザ光を照射し、表皮細胞を加工する。このときの照射
範囲は、100から400 μm2で、エネルギー密度は、20
〜60mJ/cm2とする。加工した表皮細胞上に作製したFITC
デキストランを包括させたリポソームを縣濁した(6%ポ
リエチレングリコール及び0.1Mマンニトールを含む)水
溶液を滴下する。滴下した水溶液上をエキシマレーザ光
を照射する。
付けた蛍光顕微鏡を用いて、色素分離用IB励起(U-MNIB
A)フィルター下において、FITCの蛍光を観察し小粒子
導入を行った。
粒子に吸着させた遺伝物質の導入を試みた。
ューブに計り取った。70 % エタノール溶液を1 ml 加え
て、5分間撹拌した。15分間静置させた後に10000rpm
で3〜5秒程度、遠心した(HITACHI himac CF15R 遠
心機、 T15A23 ローター)。上清を除き、滅菌水を1 ml
加えて1分間撹拌した。1分静置した後に10000rpm で
3〜5秒程度、遠心した。この操作を2回繰り返した。
上清を除き、 50 %グリセロール溶液を1 ml 加えて懸濁
した。50 μl ずつ、1.5ml 微量遠心チューブに分注し
て -20 ℃ で使用するまで保存した。1.5 ml 微量遠心
チューブに分注し -20 ℃ 保存していた金粒子を 25 μ
l を新しい1.5 ml 微量遠心チューブに分注し、よく撹
拌した。3 μg のプラスミド DNA (濃度:1 mg / ml)
を加えて2〜3分撹拌した。さらに25 μl の2.5 M CaC
l2 を加えて2〜3分撹拌した。さらに10 μl の 0.1 M
のスペルミジンを加え2〜3分撹拌した。1分間静置
した後に 15000 rpm で1秒遠心した。上清を除き 70 %
エタノールを加えチューブの壁に沿ってまわした。上
清を取り除いた。同様に 100 % エタノールで行った。
最終的に 30 μl の 100 % エタノールに懸濁しキャピ
ラリーに必要量充填して使用した。磁性粒子に関しても
同様の操作を行った。金粒子は、粒径1 μm の物を使用
した。磁性粒子は、粒径 20 nm の物を使用した。プラ
スミド DNAの精製には、BIO-RAD 社のQuantum Prep を
用いて行った。
DNAを用いて導入を試みた。タマネギ表皮細胞を0.5
M マンニトールを含む 0.5 % 寒天培地に置床し、原形
質分離を行った。原形質分離して生じた細胞壁と細胞膜
との隙間(空間)に 10 × 10 μm 四方の大きさで、60
0 mJ / cm2 のレーザエネルギー密度でレーザ加工を行
い、完全に細胞壁と取りはらった。マイクロインジェク
ション操作により、レーザ加工細孔から内部の隙間へ、
外来物質を導入した。用いた外来物質は、プラスミド D
NA を吸着させた金粒子や磁性粒子、プラスミド DNA を
包含するアルギン酸ビーズやリポソームなどである。外
来物質導入完了後に、タマネギ表皮細胞を、0.2 M マン
ニトールを含む 0.5 % 寒天培地に置床し原形質復帰を
行った。その後24時間培養し、蛍光顕微鏡を用いて、
導入に用いた遺伝子の発現を観察した。
質に、カリフラワーモザイクウィルスの35Sプロモータ
ーの下流にオワンクラゲの蛍光緑色発光タンパク質をコ
ードする遺伝子( Grean Fluprescense Protein(GFP))
を連結させたキメラ遺伝子を用いた。このキメラ遺伝子
は、植物細胞内に導入、遺伝子発現させる、結果として
緑色の蛍光を発するタンパク質が産生される。このキメ
ラ遺伝子を有するプラスミドDNAを用いて発光を観察し
て発現できたが否かを判断した。蛍光の観察には、オリ
ンパス社製の正立型蛍光顕微鏡(BX-50)を用いた。具
体的にこの顕微鏡を用いて、明視野像と蛍光像を観察し
た。蛍光観察に用いた蛍光フィルターは、(U-MWIB2,U-
MWIBA2,U-MNIBA2)であった。
プラスミド等の導入を試みた。
を含む 0.5 % 寒天培地に置床し、原形質分離を行っ
た。原形質分離により生じた細胞壁と細胞膜との隙間
(空間)に10 × 10 μm 四方の大きさ、600 mJ / cm2
のレーザエネルギー密度でレーザ加工を行い、一部、若
しくは完全に細胞壁と取りはらった。マイクロインジェ
クション操作によりレーザ加工細孔上へプラスミド DNA
を吸着させた金粒子や磁性粒子、プラスミド DNA を包
含するアルギン酸ビーズやリポソームなどの外来物質を
含む溶液を滴下した。再度、レーザ照射を行い、レーザ
照射と共に、原形質分離により生じた隙間(空間)に外
来物質を含む溶液を流入させた。タマネギ表皮細胞を、
0.2 M マンニトールを含む 0.5 % 寒天培地に置床し原
形質復帰を行った。その後24時間培養し、蛍光顕微鏡
を用いて、導入に用いた遺伝子の発現を観察した。観察
は、実施例5と同様にオワンクラゲの蛍光緑色発光タン
パク質をコードする遺伝子を用いて行なった。
加工を行いながら導入することを試みた。
より金粒子に吸着させたDNAプラスミドを用いた。
大きさ、60 mJ / cm2 のレーザエネルギー密度でレーザ
加工を行い、一部の細胞壁を剥ぎとった。マイクロイン
ジェクション操作により、レーザ加工細孔の上部にプラ
スミド DNA を吸着させた金粒子や磁性粒子を含む溶液
を滴下した。再度、レーザ照射を行い、細胞内へ外来物
質を導入した。外来物質導入後、レーザ加工細胞を24
時間培養し、蛍光顕微鏡を用いて導入に用いた遺伝子の
発現を観察した。
蛍光緑色発光タンパク質をコードする遺伝子を用いて行
なった。
る写真を示す。図3(a)は、細胞の表面に焦点をあてた
顕微鏡写真である。タマネギ表皮細胞の表層をレーザ加
工により剥ぎ取り、河口部へ金粒子をマイクロマニピュ
レーターで乗せて再度、レーザ照射したときの明視野観
察画像で細胞の表面にピントを合わせている。図3(b)
は、細胞の内部に焦点をあてた顕微鏡写真である。前記
のサンプルに対してピントをずらして細胞の内部にピン
トを合わせている。この結果、金粒子が、細胞内部にあ
ることがわかる。
る部分的な細胞壁の完全除去と物質導入を試みた。
マレーザを照射した。レーザを照射する面積(大きさ)
は、5×5〜10×10μm四方で行った。このときエネルギ
ー密度は、60〜80μJ/cm2 で行った。レーザ加工後に細
胞壁分解酵素 (0.1% PectolyaseY23, 1% cellulase Ono
zuka RS, 0.4M Manitol, pH5.5) をマイクロキャピラリ
ーを用いてレーザ加工部位に直接的に滴下した。その後
(15分から30分程度)、滅菌蒸留水で洗浄した(酵素溶
液を洗い流すことで細胞壁分解を終了させた)。正立顕
微鏡でレーザ加工部位周辺部の細胞壁が分解されて陥没
していることを確認した。細胞壁が、完全に除去されて
いることを確かめるために 0.1% Fluostain 水溶液をマ
イクロキャピラリーを用いてレーザ加工部位に直接、滴
下した。5分間染色させた後に、蛍光顕微鏡を用いて、
観察し、レーザ加工部位が染色されていないことを観察
した。一方、弱いエネルギー密度でレーザ加工しただけ
のものに、同様の処理を行うと、染色されることを観察
した。したがって、レーザ加工部位に細胞壁分解酵素液
を作用させることで細胞壁が完全に分解除去できたと考
えられる。
いてこの加工部位へマイクロキャピラリーを突き刺し、
DNA 溶液を細胞内部へ導入した。DNA 溶液には、GFP を
有するプラスミド DNA を用いた。マイクロインジェク
ション後に、MSプレート培地に植物を移して24時間培養
した。蛍光顕微鏡(オリンパスBX50)を用いて GFPの蛍
光を観察した。
を示し、図4(a)は、タマネギ表皮細胞において、左
側は、レーザ加工したもの、右側は、レーザ加工後に酵
素処理したものの明視野観察像を示す。また、図4
(b)は、前記のものを落射光源で観察した明視野観察
像を示す。
Fluostain で前記のサンプルを染色したものの蛍光顕微
鏡を用いた蛍光観察画像を示す。左側と比べて右側のも
のは、中央部が四角く試薬により染まっていない部分が
あり、細胞膜が露出していると思われる。
す。すなわち、図6は、トレニア植物の茎表皮細胞へレ
ーザ照射し、酵素処理を施した後にマイクロインジェク
ション法により sGFP プラスミド溶液を導入し、24時間
培養後に蛍光顕微鏡で sGFP の発現を観察した蛍光観察
画像を示している。この画像から明らかなように、導入
した遺伝子から蛍光タンパク質が発現していることが分
かる。
仕方として、マイクロキャピラリーを使用したが、マイ
クロキャピラリーを使用しなくとも、実施できることは
言うまでもない。このような酵素処理として、たとえ
ば、酵素溶液にレーザ加工面を浸して、数分間、反応さ
せた後に滅菌蒸留水に洗浄すること等を例示することが
できる。
用いてプラスミド溶液(sGFP を含む)を導入し、24
時間培養後に、蛍光顕微鏡を用いて sGFP の発現を確認
した。
を示す。すなわち、図7は、レーザ加工、プラスミド溶
液のインジェクション、24時間培養後のタマネギ表皮細
胞の明視野観察像を示す。図8は、 sGFP プラスミド溶
液を導入し、一過性発現していることを示す写真であ
る。図8は、図7のsGFP含有プラスミドを蛍光顕微鏡で
観察して sGFP の発現を観察したものである。
物質導入及び遺伝子導入による形質転換植物の作出にお
いて、特定の1つの細胞を標的細胞として用いることが
できるという有利な効果を奏する。
ーザー照射加工する標的植物種は、植物病原菌を用いる
場合と異なり限定されないことから、汎用性が高いとい
う有利な効果を奏する。
や染色体などサイズの大きい外来物質の導入が可能とな
るという有利な効果を奏する。
数種類の外来物質を同時に導入可能となるという有利な
効果を奏する。
理強度の弱い外来物質の安定な導入が可能となるという
有利な効果を奏する。
去した様子を示す。
す。(b)は、明視野像を示す。
る写真を示し、(a)は、細胞の表面に焦点をあてた顕
微鏡写真である。
写真を示し、(b)は、細胞の内部に焦点をあてた顕微
鏡写真である。
を示し、(a)は、タマネギ表皮細胞において、左側
は、レーザ加工したもの、右側は、レーザ加工後に酵素
処理したものの明視野観察像を示す。
を示し、(b)は、前記のものを落射光源で観察した明
視野観察像を示す。
で前記のサンプルを染色したものの蛍光顕微鏡を用いた
蛍光観察画像を示す。
示す。
過性発現していることを示す写真である。
Claims (18)
- 【請求項1】 生細胞の細胞表面の一部に外来物質を担
持した小粒子を置き、該細胞表面の一部にレーザー光を
照射し加工することにより細胞壁及び/又は細胞膜に穿
孔を設けると同時に外来物質を前記生細胞内へ導入する
ことを特徴とする外来物質の導入方法。 - 【請求項2】 生細胞が植物細胞であり、前記植物細胞
の細胞壁の少なくとも一部が除去され細胞膜が露出して
いることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 細胞壁の除去を、レーザー光を照射する
ことにより行う請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 小粒子が、粒径0.01μm〜10μmの微粒子
である請求項1〜3項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】小粒子が、外来物資を包括したリポソーム
であることを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1項に
記載の方法。 - 【請求項6】小粒子が、外来物資を固定化したビーズで
あることを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1項に記
載の方法。 - 【請求項7】 外来物質の固定化を、硬化原料を水中に
有している油中水型エマルジョンに、少なくとも外来物
質及び硬化剤を含む水溶液を添加し、硬化反応物を形成
することにより行うことを特徴とする請求項6項に記載
の方法。 - 【請求項8】 前記硬化原料が、アルギン酸ナトリウム
であり、前記硬化剤が塩化カルシウムであり、前記硬化
反応物がアルギン酸カルシウムである請求項7項に記載
の方法。 - 【請求項9】 レーザーが、YAGレーザー、エキシマ
レーザー、Arイオンレーザー、窒素レーザー、窒素励起
色素レーザーからなる群から選択される少なくとも1種
であることを特徴とする請求項1〜8項に記載の方法。 - 【請求項10】 外来物質が、遺伝物質、タンパク質、
オルガネラ、生理活性物質、指示薬からなる群から選択
される少なくとも1種である請求項1〜9項のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項11】 遺伝物質が、DNA、RNA、オリゴヌクレ
オチド、プラスミド、染色体、人工染色体、オルガネラ
DNA、核酸アナログからなる群から選択される少なくと
も1種である請求項10記載の方法。 - 【請求項12】 生細胞にレーザー光を照射し、該生細
胞の細胞壁及び/又は細胞膜の一部を除去し、該照射部
位からマイクロインジェクターを用いて該生細胞内へ外
来物質を導入することを特徴とする外来物質の導入方
法。 - 【請求項13】 生細胞にレーザー光を照射し、該生細
胞の細胞壁の一部を除去し、細胞膜の一部を露出させた
後、該露出細胞膜上に外来物質を包括したリポソームを
置き、該露出細胞膜とリポソームを融合させることによ
り生細胞内へ外来物質を導入することを特徴とする外来
物質の導入方法。 - 【請求項14】 外来物質が、遺伝物質、タンパク質、
オルガネラ、生理活性物質、指示薬からなる群から選択
される少なくとも1種である請求項12又は13記載の
方法。 - 【請求項15】 遺伝物質が、DNA、RNA、オリゴヌクレ
オチド、プラスミド、染色体、人工染色体、オルガネラ
DNA、及び核酸アナログからなる群から選択される少な
くとも1種である請求項14記載の方法。 - 【請求項16】 植物生体組織中の1個又は複数個の細
胞にレーザー光を照射し、当該細胞の細胞壁の一部を除
去した後、該植物生体組織を加水分解酵素で処理し、該
植物生体組織のレーザー照射部位周辺のみの細胞壁を選
択的に除去し、スフェロプラスト化又はプロトプラスト
化する方法。 - 【請求項17】 植物生体組織が、葉、根、茎、茎頂、
根端、胚細胞、種子、花粉、カルス、懸濁細胞、不定
胚、及び毛状根からなる群から選択される少なくとも1
種である請求項16記載の方法。 - 【請求項18】 請求項11又は15項に記載の方法を
用いて生細胞内へ遺伝物質を導入した、形質転換体。
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