JP4501400B2 - シールドケース付き電子部品 - Google Patents
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Description
図7及び図8に示すように、このシールドケース付き電子部品は、基板51上に搭載された表面実装部品(図示せず)が、シールドケース53内に収容された構造を有している(特許文献1参照)。
基板上に搭載された表面実装部品がシールドケース内に収容された構造を有するシールドケース付き電子部品であって、
側面の複数の位置に、厚み方向が軸方向となる貫通孔の一部を構成する部分貫通孔状のシールドケース取付用の係合凹部が設けられた基板と、
前記基板上に搭載された表面実装部品と、
前記基板の表面実装部品搭載面を覆うケース本体と、前記基板の係合凹部に挿入され、弾性による付勢力をもって基板を把持する複数の係合爪とを備えたシールドケースと
を具備し、
所定の係合爪には、シールドケースを基板にセットした状態において、前記表面実装部品搭載面よりも上側となる位置に、前記係合凹部内周面と当接し、対向する側に形成された係合爪と協働して基板を把持する当接部を、弾性による付勢力をもって前記基板の係合凹部内周面に当接させるための付勢用曲折部が形成されており、
前記当接部には、当接用曲折部または当接用突起部が形成されており、
前記付勢用曲折部は、前記当接用曲折部または当接用突起部の変位距離がシールドケースを構成する材料の厚みと同一となるような角度で折り曲げられていること
を特徴としている。
また、シールドケースを上述のように構成することにより、厚みが0.3〜0.4mm程度の薄い基板にも、確実に取り付けることが可能になる。
シールドケース3の構成材料としてはリン青銅が用いられている。シールド性能、加工性、強度などを考慮すれば、シールドケース3を構成する材料の厚みは、通常、0.08〜0.12mmの範囲とすることが望ましい。
このように、係合爪6aに当接用曲折部7を設けることにより、係合爪6aの当接用曲折部7よりも下端側部分が外側に開いた形状となり、係合爪6aが基板1の係合凹部4にはまり込みやすくなることから、シールドケース3の基板1への取付容易性を向上させることが可能になるとともに、当接用曲折部7が、係合爪6aの弾性による付勢力により基板1の係合凹部内周面4aに確実に当接し、電気的な接続信頼性も確保されることになる。
なお、シールドケース3の長辺側の係合爪6bは、シールドケース3を基板1に把持するためのものではなく、主として基板1の接地電極と接続されてアース用導体として機能するものであり、付勢用曲折部や当接用曲折部は設けられておらず、帯状の形状とされている。なお、短辺側の係合爪6aが、アース用導体として十分な機能も果たす場合には、この係合爪6bを省略することも可能である。
(1)まず、図3に示すように、所定の位置にスルーホール12が形成され、かつ、表面実装部品搭載面1aのスルーホール12の周辺にランド電極8が形成されたマザー基板11を用意する。
(2)それから、マザー基板11上に表面実装部品2を搭載し、マザー基板11上の電極や回路(図示せず)などに、表面実装部品2の電極をはんだ付けする。
(3)次に、シールドケース3の互いに対向する係合爪6a,6b間の距離が大きくなるようにシールドケース3のケース本体部5及び係合爪6a,6bをたわませて、係合爪6a,6bをスルーホール12(係合凹部4)内に挿入し、係合爪6a,6bに弾性による付勢力が加わった状態でスルーホール12(係合凹部4)と係合させる。
(4)それから、クリームはんだを用いて、シールドケース3を基板1にリフローはんだ付けする。
(5)その後、ダイシングマシンなどでマザー基板11を所定の線(切断線)に沿って切断し、個々のシールドケース付き電子部品に分割する。これにより、図1(b)に示すような構造を有するシールドケース付き電子部品が得られる。
(a) シールドケースが基板に確実に取り付けられているため、シールドケースの係合爪および基板対向部分を基板にはんだ付けする際に、シールドケースに浮き上がりなどによる位置ずれの発生を防止することができる。
(b)係合爪は電極が形成された基板の係合凹部内周面に圧力をもって接触しているため、例えば、接触部上に少量のクリームはんだを塗布又は印刷するだけで、確実にはんだ付けを行うことが可能になり、確実にアースすることができる。
(c)シールドケース付き電子部品自体を基板に搭載してリフローする際にも、シールドケース付き電子部品の姿勢にかかわらず、シールドケースに浮きなどによる位置ずれが生じることがなく、高いシールド性能を確保することができる。
図5(a),(b)は、本発明のシールドケース付き電子部品に用いられるシールドケースの変形例を示す図である。
なお、図5(a),(b)において、図2(a),(b)と同一符号を付した部分は、同一または相当する部分を示している。
なお、このシールドケース3のように、天面3bとそれに続く側面3cを区画する曲折部3dを、係合爪6aの付勢用曲折部10としても機能させるようにした構成、すなわち、側面3cが係合爪6aの一部としても機能するようにした構成も本発明の範囲内に含まれるものである。
また、図6(a),(b)は、本発明のシールドケース付き電子部品に用いられるシールドケースのさらに他の変形例を示す図である。
なお、図6(a),(b)において、図2(a),(b)と同一符号を付した部分は、同一または相当する部分を示している。
このシールドケース3のように、側面3cの一部を係合爪6aとしても機能させ、側面3cの係合爪6aとしても機能する部分に係合爪6aの付勢用曲折部10を設けるようにした構成も本発明の範囲内に含まれるものである。
1a 表面実装部品搭載面
2 表面実装部品(回路モジュール)
3 シールドケース
3a シールドケースの基板対向部分
3b シールドケースの天面
3c シールドケースの側面
3d シールドケースの天面と側面を区画する曲折部
4 シールドケース取付用の係合凹部
4a 基板の係合凹部内周面
5 ケース本体部
6a シールドケースの短辺側に設けられた係合爪
6b シールドケースの長辺側に設けられた係合爪
7 当接用曲折部(当接部)
7a 当接用突起部
8 ランド電極
9 はんだ
10 付勢用曲折部
11 マザー基板
12 スルーホール
L 基板当接線
Claims (3)
- 基板上に搭載された表面実装部品がシールドケース内に収容された構造を有するシールドケース付き電子部品であって、
側面の複数の位置に、厚み方向が軸方向となる貫通孔の一部を構成する部分貫通孔状のシールドケース取付用の係合凹部が設けられた基板と、
前記基板上に搭載された表面実装部品と、
前記基板の表面実装部品搭載面を覆うケース本体と、前記基板の係合凹部に挿入され、弾性による付勢力をもって基板を把持する複数の係合爪とを備えたシールドケースと
を具備し、
所定の係合爪には、シールドケースを基板にセットした状態において、前記表面実装部品搭載面よりも上側となる位置に、前記係合凹部内周面と当接し、対向する側に形成された係合爪と協働して基板を把持する当接部を、弾性による付勢力をもって前記基板の係合凹部内周面に当接させるための付勢用曲折部が形成されており、
前記当接部には、当接用曲折部または当接用突起部が形成されており、
前記付勢用曲折部は、前記当接用曲折部または当接用突起部の変位距離がシールドケースを構成する材料の厚みと同一となるような角度で折り曲げられていること
を特徴とするシールドケース付き電子部品。 - 前記シールドケースの天面とそれに続く側面を区画する曲折部を、前記係合爪の付勢用曲折部としたことを特徴とする請求項1記載のシールドケース付き電子部品。
- 前記係合爪が、シールドケースを基板にセットした状態において、前記基板の下面側から突出しない長さとされていることを特徴とする請求項1または2記載のシールドケース付き電子部品。
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