JP3556432B2 - シールドケース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、シールドケースは移動体通信端末の無線部等に用いられており、このような移動体通信端末の無線部においては、シールドケースを取り付ける方法として、図2に示すように、基板11に孔12を空けておき、ここに第1シールドケース13の下部に取り付けた半田付け用の端子14を差し込み半田付けして基板11と第1シールドケース13とを結合させる一方、作業性を考慮して別部材としたシールドケースの天井部分である第2シールドケース16の側面に形成された係合爪17を第1シールドケース13の外側面に形成された突起15に係合させることによって第1シールドケース13と第2シールドケース16とを結合させるようにしたものがあった。
【0003】
ところが、このように、半田により基板とシールドケースとを結合するようにしたものでは、生産時に基板に半田付けする工程と爪を係合させる工程とが必要であり、又回路を変更する場合に部品の取り付け位置によっては天井部分である第2シールドケース16だけではなく第1シールドケース13も取り外さなければならなくなるといった問題点があり、このような問題点を解決するものとして、図3及び図4に示すように、基板21を中央に配して上下から第1シールドケース22と第2シールドケース24とによって挟み込み、第2シールドケース24の側面に形成された係合爪25を第1シールドケース22の外側面に形成された突起23に係合させることによって基板21と第1シールドケース22と第2シールドケース24とを結合するようにしたものがあり、又、図3(c)に示すように、第2シールドケース24の側面に設けた係合爪25の両側に切り込み26を入れるようにしたものもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来装置では、第1シールドケースと第2シールドケースとを爪と突起との係合によって結合するようにしているため、シールド性を高めるために第1シールドケースと第2シールドケースとの結合を十分に確保する必要があり、特に従来の後者の装置のように、第1シールドケースと第2シールドケースとの間に基板を挟持するようなものでは、第1シールドケースと第2シールドケースとの結合をより十分に確保する必要があるが、基板の厚さのばらつきやシールドケースの成型誤差等によって爪を突起に係合できない等の原因が生じ、十分な結合が確保できないといった問題点が生じるため、基板の厚さやシールドケースの寸法等、製造のうえで高い精度が要求され、コストアップの要因となるといった問題点があった。
【0005】
又、図3(c)に示すように、第2シールドケース24の側面に設けた係合爪25の両側に切り込み26を入れるようにしたものでは、係合爪25における弾性によって水平方向のばらつきについては多少の誤差を吸収することができるものの、垂直方向のばらつきについて誤差を吸収することができず、やはり、基板の厚さやシールドケースの寸法等、製造のうえで高い精度が要求され、コストアップの要因となるといった問題点があった。
【0006】
本発明は、コストアップを招くことなく、第1シールドケースと第2シールドケースとの結合を十分に確保することができるシールドケースを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、外側面に突起を有する凹形状の第1シールド部材と、該第1シールド部材の突起に係合する爪を側面に有する凹形状の第2シールド部材との係合により構成されるシールドケースにおいて、上記第2シールド部材は、上記爪の両側に上面にまで達する切り込みを根元部分に向かって徐々に幅細となるように形成するとともに、上記切り込みの根元部分において円形等の抜きを形成したものである。
【0008】
また、上記第1シールド部材と、上記第2シールド部材との間に基板を挟持するものである。
【0010】
従って、本発明によれば、第2シールド部材の側面に形成された爪を第1シールド部材の外側面に形成された突起に係合させる際において、上面にまで達する切り込みによって爪に水平方向及び垂直方向に弾性が生じることにより、基板の厚さのばらつきやシールドケースの寸法誤差等を吸収することができる。
【0011】
また、その根元部分において円形等の抜きによって上記水平方向とも異なり、上記垂直方向とも異なる第3方向への若干の弾性が生じることにより、基板の厚さのばらつきやシールドケースの寸法誤差等をより吸収することができる。
【0012】
また、その切り込みが根元部分に向かって徐々に幅細となることによって上記水平方向とも異なり、上記垂直方向とも異なる第3方向への若干の弾性が生じることにより、基板の厚さのばらつきやシールドケースの寸法誤差等をより吸収することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態であるシールドケースの構成を示す外観斜視図であり、(a)は結合状態、(b)は要部をそれぞれ示すものである。
【0015】
図1において、1は受信部等の回路基板、2は外側面に突起3が形成された凹形状の第1シールドケース、4は側面に突起3に対応する係合爪5が形成されると共に、その係合爪5の両側に上面にまで達する切り込み6が形成された凹形状の第2シールドケースであり、この第2シールドケース4に形成された切り込み6は上面の根元部分に向かって徐々に幅細になるよう形成されると共に、その根元部分において円形の抜き7が形成されている。
【0016】
従って、上記構成によれば、第2シールドケース4の側面に形成された係合爪5を第1シールドケース2の外側面に形成された突起3に係合させる際において、上面にまで達する切り込み6によって係合爪5に水平方向及び垂直方向に弾性が生じる一方、その切り込み6の根元部分における幅細と円形の抜き7によって上記水平方向とも異なり、上記垂直方向とも異なる第3方向への若干の弾性が生じることにより、基板1の厚さのばらつきや第1シールドケース2及び第2シールドケース4の寸法誤差等を吸収することができる。
【0017】
尚、上記実施の形態においては、第1シールドケース2と第2シールドケース4との間に基板1を挟持する構成について説明したが、これに限定されるものではなく、第1シールドケース2を基板1に半田結合し、その第1シールドケース2に第2シールドケース4を結合するように構成するようにしても良い。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、第2シールド部材の側面に形成された爪を第1シールド部材の外側面に形成された突起に係合させる際において、上面にまで達する切り込みによって爪に水平方向及び垂直方向に弾性が生じることにより、基板の厚さのばらつきやシールドケースの寸法誤差等を吸収することができるため、基板の厚さやシールドケースの寸法等、製造のうえで高い精度が要求されることはなく、コストアップの招来を防止することができると共に、第1シールドケースと第2シールドケースとの係合を十分に確保することができる。
【0019】
また、その根元部分において円形等の抜きによって上記水平方向とも異なり、上記垂直方向とも異なる第3方向への若干の弾性が生じることにより、基板の厚さのばらつきやシールドケースの寸法誤差等をより吸収することができるため、基板の厚さやシールドケースの寸法等、製造のうえで高い精度がより要求されることはなく、コストアップの招来をより防止することができると共に、第1シールドケースと第2シールドケースとの結合を十分により確保することができる。
【0020】
また、その切り込みが根元部分に向かって徐々に幅細となることによって上記水平方向とも異なり、上記垂直方向とも異なる第3方向への若干の弾性が生じることにより、基板の厚さのばらつきやシールドケースの寸法誤差等をより吸収することができるため、基板の厚さやシールドケースの寸法等、製造のうえで高い精度がより要求されることはなく、コストアップの招来をより防止することができると共に、第1シールドケースと第2シールドケースとの結合を十分により確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるシールドケースの構成を示す外観斜視図であり、(a)は結合状態、(b)は要部をそれぞれ示すものである。
【図2】従来例であるシールドケースの構成を示す外観斜視図である。
【図3】従来例であるシールドケースの構成を示す外観斜視図であり、(a)は結合状態、(b)は要部の一例、(c)は要部の他の例をそれぞれ示すものである。
【図4】同シールドケースの結合状態の構成を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 第1シールドケース
3 突起
4 第2シールドケース
5 係合爪
6 切り込み
7 抜き
Claims (2)
- 外側面に突起を有する凹形状の第1シールド部材と、該第1シールド部材の突起に係合する爪を側面に有する凹形状の第2シールド部材との係合により構成されるシールドケースにおいて、
上記第2シールド部材は、上記爪の両側に上面にまで達する切り込みを根元部分に向かって徐々に幅細となるように形成するとともに、上記切り込みの根元部分において円形等の抜きを形成したことを特徴とするシールドケース。 - 上記第1シールド部材と、上記第2シールド部材との間に基板を挟持することを特徴とする請求項1に記載のシールドケース。
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JP16988497A JP3556432B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | シールドケース |
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JP16988497A JP3556432B2 (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | シールドケース |
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Family Applications (1)
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1997
- 1997-06-26 JP JP16988497A patent/JP3556432B2/ja not_active Expired - Fee Related
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