JP4498535B2 - 住宅診断システムおよび住宅診断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の新築時から、建物の部位・部材を維持保全するためのシステムに関する。さらに詳述すれば、設計し、施工した検査対象の建物の劣化診断をし、この劣化診断結果に応じてメンテナンス計画を生成し、さらにこのメンテナンス計画の経費に関する見積書を生成する住宅診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プレハブ工法は、工場で生産された部材を使用し住宅を建設する方法であり、その部材の違いにより木質系、鉄筋系、コンクリート系などがある。また、工場で箱状の構成単位、いわゆるユニットまで生産し、建築現場においてこれらを組み合わせるユニット工法もプレハブ工法のより進んだ形態である。また、工法の分類としては軸組工法と呼ばれる柱、梁によって荷重を伝達する工法がある。建物の外観形状、間取り、設備、内装、外装等の仕様を住宅メーカがあらかじめ設計したいわゆる企画プランとして提供されるのが常であり、企画プランの販売でも、色々とオプションまたはあらかじめ用意された変型もあり、これらを使用して顧客の要望を入れられた住宅が建設されている。また、近年では、プレハブ工法によるプレハブ式建物のうち、鉄骨軸組み工法と呼ばれる梁と柱および外壁材を組み立てて建築する工法は、とくに間取りの設計自由度が高く、顧客の要望を反映した設計が行われている。いずれにしても、価格や品質の確保、設計上の容易さ等の面から、住宅を構成するそれぞれの部材についての統一は少なからずなされているのが現状である。
【0003】
以上のようなプレハブ工法による住宅は普及が著しく、単にカタログやパンフレット等だけではなく、近年においては住宅展示場等において実物のモデルが各種展示されるようになってきている。1992年度においては、プレハブ住宅の建設戸数は約30万戸で過去最高と発表されている。
【0004】
このような状況下において、過去に建設したプレハブ住宅の劣化も現実に進んでいる。住宅の劣化の防止、劣化した部分の修理、または、住宅としての性能や機能の維持・保全に関しては、住宅の保有者や居住者自身の問題であるのみならず、住宅メーカにとっても、重要な課題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
建物あるいは住宅の劣化は外的な要因と内的な要因で進行する。外的な要因には、風雨、温度(差)、日光、積雪、振動、地盤など物理的な劣化因子と、廃棄ガスや酸性雨等の化学的因子と、バクテリアやこけ等の微生物による影響や、立ち木、雑草等による生物学的因子と、があり、内的な要因には、居住者の生活に関係する項目、たとえば、建物の扱われ方、室内の風通しや温湿度、あるいは室内の設置物の配置や重量等が挙げられる。これらの多くの要因により、住宅を構成するそれぞれの部材に、ひび、割れ、汚れ、退色、膨れ、磨耗、形状、剥がれ、浮き、金属の酸化、等の症状が生じ、あるいは、性能・機能の劣化が生じる。
居住している建物あるいは住宅の機能・性能・美観・安全を確保し、資産としての住宅の価値を維持するには、時間と共に進行する劣化状況を的確に把握し、適切な補修・改修が必要になる。
【0006】
しかしながら、住宅といわれる範囲も広く、建物の基礎や、建物の骨組み、屋根(の防水)、外壁、雨樋、建物外部の構成材料の劣化度に応じて基本的な維持管理が必要な部分や、給配水管等の設備に関する部分、そして建物内部に関する部分もある。建物の劣化診断技術は、建物を構成している材料の種類の多さ(鉄などの金属材料、コンクリートなどの無機質材料から、木材などの自然材料、合成樹脂等の有機材料まで)、その仕組みの複雑さ、などから多くの分野の専門性が必要である。建物の劣化状態は、建物のおかれている環境によって非常に異なるから、一概に、「屋根の防水は15年間の耐久性があり、15年目に補修が必要である」と決め付けることはできない。屋根上に設置したTVアンテナの設置や補修のために、何人もの人が何回も劣化した屋根の上を動き回るような場合は、それが主因として劣化が進む場合もあり、また雨漏りの原因ともなる。
【0007】
このような様々な環境下にあり、複雑な技術体系を持つ、建物の劣化診断技術をオールマイティで取得するには多くの時間とまた高い能力が必要である。住宅の劣化を診断し、適切な時期に的確な内容の修理を顧客に提案するようなことは、必然的にそれぞれの専門家に委ねざるを得なかった。
【0008】
集合住宅のような建物の規模が大きい場合はそれぞれの専門家を派遣して診断することも経費上からは可能としても、個人の住宅に対して複数の専門が診断に現地まで出向くことは、経費の面や熟練した保守要員が不足していることなどからも支障が多い。また、診断した結果、補修等を行う場合に、その補修の内容やその経費に関しては、診断の専門化以外に施工業者による見積もりが必要であり、補修内容によってそれぞれの複数の専門化に委ねられていた。
【0009】
本発明の目的は、上記の課題を解決するものであって、住宅の建築部材の劣化診断の省力化、効率化を図り、住宅の性能・機能の維持に関して適切な情報を顧客に提示するシステムを提供することであり、プレハブ住宅建設における建物設計データと、多くの種類ながらも整理されている部材情報・劣化情報・診断情報を使用し、保守管理業務を効率的に行う方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、本発明による住宅診断システムにおいて、診断表の作成のために以下の手段を備えている。
【0011】
顧客毎の建物それぞれの部位・部材・材料の個別仕様を記憶した第1のデータベースと、建物を構成する部位・部材・材料毎の経年に対する標準的な劣化状態を表す劣化情報と、それぞれの部位・部材・材料を診断するための診断情報とを前記部位・部材・材料に関連付けて記憶した第2のデータベースと、前記第1のデータベース内の特定の建物を特定する手段と、前記第1のデータベースから特定された建物の部位・部材・材料の個別仕様を抽出する第1の抽出手段と、前記第2のデータベースから、前記抽出手段により抽出された部位・部材・材料の個別仕様に対応する劣化情報および診断情報を抽出する第2の抽出手段と、当該抽出された部位・部材・材料の劣化情報と診断情報を出力する手段とを備えた。
【0012】
また、前記第2のデータベースには、さらに、建物の施工年月を基準として建物の部位・部材・材料の診断時期を示す診断時期情報を前記部位・部材・材料に関連付けて記憶しており、前記第2の抽出手段は、さらに前記診断時期情報をも抽出し、さらに、前記特定した建物を検査する時期を特定するための手段を備え、前記出力手段は、前記抽出された部位・部材・材料の劣化情報と診断情報のうち、前記特定された検査時期と前記診断時期情報とを使用して決定した部位・部材・材料についてのみの劣化情報と診断情報とを出力する。
【0013】
また、前記部位・部材・材料の劣化情報は画像情報あるいは音響情報を含み、前記部位・部材・材料の診断情報は建物検査をする検査員に対する指示内容であって、検査場所、検査箇所、検査方法を含む。
【0014】
また、前記出力手段は、前記抽出した部位・部材・材料を整理・集約して第1の表示形態として表し、それぞれの部位・部材・材料毎に表示する第2の表示形態であって、それぞれの部位・部材・材料毎の劣化情報と診断情報とを、検査結果の数値あるいは撮影した画像データあるいは採取した音響データを入力する領域を有する第2の表示形態として表したGUI形式のファイルを出力する。
【0015】
また、前記第2の表示形態は、建物を検査する際に参照し、かつ検査結果を入力する欄を有する診断表であり、前記第1の表示形態は、前記第2の表示形態で表された診断表に入力される診断結果を1つの表に整理統合する形態であって、前記第2の表示形態の診断表の入力欄への入力データと関連付けられた、メンテナンスの「要」、「近日中に要」、そして「当面無し」の3区分の択一により表す欄と、そのメンテナンスの要不要の対象を、「全体」と「部分」との2者択一により表す欄を有する総合診断表である。
【0016】
また、前記第2の表示形態で表される診断表は、あらかじめ設定された形式の画像あるいは音響のデータファイルをロードするように構成したHTML言語で記述されたファイルから構成される。
【0017】
本発明による住宅診断方法において、現地において完成させた診断表の承認は以下のステップを含んでいる。
【0018】
あらかじめ設定されたGUI形式で作成された診断表の一部に検査対象建物の検査結果を数字や文字あるいは記号ではめ込み、さらに前記検査対象建物を撮影した画像データや前記検査対象建物の打音データをはめ込むことにより作成された建物診断結果データを、クライアントから通信回線を介して受信するステップと、前記受信した建物診断結果のデータを使用して前記GUI形式の診断表と異なる表示形態の診断表を、あらかじめ設定されている書式データを使用して自動生成するステップとを含む。
【0019】
さらに、前記受信した診断結果データを使用してあらかじめ定めたGUI形式の診断表を生成してあらかじめ定めた第1のロケーションに格納するステップと、この格納したことを別のクライアントに通知し、その別のクライアントからのコマンドを得て、前記第1のロケーションに格納されている診断表から検査結果を抽出し、この抽出したデータを使用して前記診断表と異なる表示形態で診断表を生成するステップも含んでいる。
【0020】
さらに、前記異なる表示形態で生成された診断表を、前記第1のロケーションと異なるあらかじめ定めた第2のロケーションに格納するステップも含んでいる。
【0021】
また、前記異なる表示形態で生成された診断表は、PDF形式のファイルとしている。
【0022】
また、前記第2のロケーションは、検査員のクライアントからアクセス可能なロケーションであって、承認されたファイルを格納するロケーションとしている。
【0023】
本発明による住宅診断システムにおいて、診断結果に基づくメンテナンス計画の作成のために以下の手段を備えている。
【0024】
建物を構成するそれぞれの部位・部材を補修あるいは改修を行う場合の基本的なデータを含む補修改修基本データと、顧客毎の建物それぞれの部位・部材の個別仕様およびその数量を含む建物データと、前記建物データに基づいて生成され、さらに検査結果のデータが含まれた建物診断データと、メンテナンスの範囲に関するデータを入力する入力手段と、前記入力手段に入力されたデータにより、前記建物診断データの範囲を限定し、当該限定した範囲の前記建物診断データに含まれる部位・部材に対応するデータを前記補修改修基本データから抽出する手段と、前記抽出したデータを使用して、補修あるいは改修の内容と日程と施工方法とを含むメンテナンス計画書をあらかじめ設定した書式で自動生成する手段とを備えている。
【0025】
さらに、前記自動生成したメンテナンス計画書をあらかじめ設定した第1のロケーションに格納し、この格納したことを別のクライアントに通知し、その別のクライアントからのコマンドを得て、前記自動生成したメンテナンス計画書と異なる表示形態で診断表を生成する手段を備えている。
【0026】
さらに、前記異なる表示形態で生成されたメンテナンス計画書を、前記第1のロケーションと異なるあらかじめ定めた第2のロケーションに格納する手段を備えている。
【0027】
また、前記異なる表示形態で生成されたメンテナンス計画書はPDF形式のファイルとしている。
【0028】
本発明による住宅診断システムにおいて、メンテナンス計画に基づく見積書の作成のために以下の手段を備えている。
【0029】
建物を構成するそれぞれの部位・部材を補修あるいは改修を行う場合の基本的なデータを含む補修改修基本データと、顧客毎の建物それぞれの部位・部材の個別仕様およびその数量を含む建物データと、建物診断結果に伴う補修あるいは改修の内容と日程と施工方法とを含むメンテナンス計画のデータと、前記メンテナンス計画の範囲を規定するデータを入力手段と、前記入力手段に入力されたデータにより、前記メンテナンス計画の範囲を限定し、当該限定した範囲の前記メンテナンス計画に含まれる部位・部材・材料に対応するデータを前記補修改修データから抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出したデータをあらかじめ定めた計算式にしたがって算出し、当該抽出したデータと当該算出した数値とを使用してあらかじめ設定した書式で見積書を自動生成する手段とを備える。
【0030】
さらに、前記自動生成した見積書をあらかじめ定めた第1のロケーションに格納し、この格納したことを別のクライアントに通知する手段と、その別のクライアントからのコマンドを得て、前記自動生成した見積書と異なる表示形態で見積書を生成する手段とを備えている。
【0031】
さらに、前記異なる表示形態で生成された見積書を、前記第1のロケーションと異なるあらかじめ定めた第2のロケーションに格納する手段を備えている。
【0032】
また、前記異なる表示形態で生成された見積書は、PDF形式のファイルとしている。
本発明の請求項1に記載された発明は、住宅の劣化診断した結果を顧客に提示するための診断表を作成するためのシステムであって、該システムは、住宅の劣化診断のための検査を現地で行う検査員が使用する第1のクライアントコンピュータと、住宅の劣化診断のために作成された診断表を承認する承認者が使用する第2のクライアントコンピュータと、前記第1のクライアントコンピュータおよび前記第2のクライアントコンピュータに接続可能なサーバとを備え、前記第1のクライアントコンピュータは、検査対象の箇所を撮影した画像データと検査対象の箇所を打音検査して採取された打音データとの少なくとも一方を含む診断データの入力を受け付けて、該診断データを前記所定の表示形式の診断表として表示し、該表示について検査員の確認入力がされた場合に該診断データを前記サーバに送信し、前記サーバは、受信した診断データに基づいて前記診断表と同じ表示形式の診断表のファイルを生成して、該診断表のファイルを、前記第2のクライアントコンピュータに送信し、前記第2のクライアントコンピュータは、受信した前記ファイルの診断表を表示して、該表示について承認者が承認する旨の入力がされた場合に当該診断表が承認されたことを示す情報を生成して前記サーバに送信し、前記サーバは、前記承認された旨の情報を受け取った診断表についての前記診断データに基づいて顧客への提出用形式の診断表のファイルを生成して、前記システムにおいて予め定めたロケーションに格納することを特徴とする住宅劣化診断表作成システム。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された住宅劣化診断表作成システムにおいて、前記システムは、前記クライアントまたは前記サーバが接続可能なデータベース・サーバを備え、前記ロケーションが、データベース・サーバに設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された住宅劣化診断表作成システムにおいて、前記住宅の劣化診断を行う専門家が使用する、前記サーバに接続可能な第3のクライアントコンピュータをさらに備え、前記診断データは、予め用意された診断項目以外に検査を行った特別診断箇所があるか否かを示す診断情報をさらに含み、前記サーバは、前記診断情報に基づいて特別診断箇所があると判断した場合に、前記診断表と同じ表示形式の診断表のファイルを前記第3のクライアントコンピュータに送信し、前記第3のクライアントコンピュータは、受信した前記ファイルの診断表を表示して、該表示についての専門家の診断結果の入力を受け付けると、該入力された診断結果を示す診断結果データを生成して前記サーバおよび前記第2のクライアントコンピュータに送信し、前記第2のクライアントコンピュータは、前記診断結果データを、前記診断表とともに表示し、前記サーバは、前記診断データおよび前記診断結果データに基づいて、顧客への提出用形式の診断表のファイルを生成することを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された住宅劣化診断表作成システムにおいて、前記診断結果データは、第3のクライアントコンピュータにおいて表示した診断表に対して専門家が修正入力した修正内容を含むことを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項1から4のいずれかに記載された住宅劣化診断表作成システムにおいて、前記第1のクライアントコンピュータは、前記サーバが格納した顧客への提出形式の診断表のファイルを前記サーバから受信して出力することを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の劣化診断システムは、あらかじめ診断する部材、部位の劣化状態(今後どのくらい機能・性能・意匠性を維持するか、どの時点でメンテナンスをすれば良いか、また、寿命等に関連付けられた状態や、それらを表す情報)が、数値、グラフ、写真、音、文章で、部位・部材・材料毎にまた施工後からの経年毎にデータ化されており、このデータを利用して顧客の建物の劣化を診断する仕組みである。
【0034】
また、顧客の建物に関する各種の情報やデータも整理されている。これには、顧客建物に関するそれぞれの部位の材料や構造等を含み、これらは上述した劣化状態を示すデータと関連付けられている。
【0035】
また、既設の建物それぞれの部位に対する補修や改修の方法、さらにはそれらを施工する際の情報や、その経費についても上述したそれぞれのデータと部位の概念を使用して関連付けしている。
【0036】
これらの各種のデータを使用して、建物の劣化を診断し、さらにはその補修や改修の施工に関して、またその施工に対する見積もりまで発展させている。
【0037】
また、本発明において、以上の各種データを利用して顧客の住宅を診断するための診断表を自動生成し、この診断表に基づいて検査・診断を行うことで、それぞれの専門家を必要とせずに建物の診断をすることを可能とし、さらには、現地検査員の診断結果を本部において確認する仕組みとし、この確認された診断結果に基づいてメンテナンス計画から見積もりまでをも自動生成し、これらについても最終的には本部においてそれらの承認を行うようにしたことで、建物診断の精度、確実性を向上させながらも、顧客との対応を迅速に図ることができるようになっている。
【0038】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0039】
ブロック・ダイヤグラム
図1は本発明の実施形態の物理的な構成のブロック・ダイヤグラムを示している。建物診断等を行う際に現地作業員が使用するクライアント・マシンとしてのパソコン(モバイル・コンピューティングが可能な機器)10a、10bと、センターのサーバ11(データベース・サーバ、あるいはWWWサーバとデータベース・サーバ)および公衆回線やインターネットを含んで構成される。モバイル・コンピューティングが可能なパソコン10a、10bは、通常地方の事務所等に配置され、事務所内では直接または事務所内のLANを経由してインターネットに、あるいは専用回線でサーバ11に接続することができ、また事務所から出た場合で顧客への訪問時等においては、携帯の通信機器を使用して公衆回線、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)を経由してサーバ11に接続できるものである。またクライアント10a、10bは通常のパソコン(パーソナル・コンピュータ)の機能を有している。
【0040】
サーバ11とデータベース・サーバ(以後、単にデータベースを称する)12〜17は、いわゆるセンターあるいは本部と呼ばれる場所に設置されている機器である。これらのセンターに置かれている機器は、アプリケーション、Webサーバ、Webゲートウェイ、DBMS(Database ManagementSystem)、そしてデータベース・サーバを含んで構成されていることが望ましい。また、これらのセンターに設置されている機器はLAN21でそれぞれの間が接続されている。データベースとしては、顧客の建物に関する建物概要と建物の図面を含む建物情報データベース12、建物の部位・部材の劣化診断に使用する標準データや劣化を示す数値情報等を含み、劣化状態を計るための劣化診断基本データベース13、各種の表示画面や報告書の書式等を含む書式情報データベース14、劣化した建物の補修・改修のための情報を含む補修・改修基本データベース15、建物の検査・診断のための表示画面とその結果を保存する営業情報データベース16、履歴情報データベース17を有している。これらのそれぞれのデータベースに含まれるデータの種類を図2に示す。
【0041】
データベースの種類
図2に示すように、建物情報データは、顧客の建物毎に作成されているデータであり、顧客の住所、氏名、電話番号の基本的な顧客情報と、顧客の住宅が建てられている土地の用途地域や防火指定の有無、そして顧客の住宅の商品名、施工年月、またその住宅への案内図や地図等が含まれる。また、顧客の建物特有の部位・部材等に関連したメンテナンスに必要な各種情報も含んでいる。この範囲には、その建物をメンテナンスする際に、必要な各種の設計あるいは施工上の情報が整理されている。たとえば、屋根の構造と使用されている部材、屋根の防水形式と屋根の面積、外壁の部材や施工方法とその面積、天樋に関する情報等であり、顧客毎に異なる場合に診断やメンテナンスが異なる情報で構成されている。これらの情報には、後述する劣化診断基本データと関連付けする識別子が含まれている。これらは、建物の検査や診断を行う際の、また補修や改修等を行う際の基礎データとなる部位・部材・材料に関する個別仕様である。これらのデータは、顧客建物の施工をした時点で、建物設計情報を利用してあらかじめ入力され、格納されている。建物に関する図面データには、その建物を設計あるいは施工した際に作成した各種の図面が、あるいは当時において顧客に提示した外観図や間取り図、等が含まれている。
【0042】
劣化診断基本データには、色々な部材や設備を使用して建築されたいわゆる建物あるいは住宅と呼ばれる範囲の劣化を診断する際の全ての項目が、部位や部材あるいは材料毎に作成されている。そして、それぞれの項目は前述した建物概要データに含まれる建物情報と関連付けするための識別子が付与されている。これらは、建物の部位・部材・材料および設備毎に分類され、それぞれについて劣化状態を表す劣化情報と、それぞれの部位・部材・材料等を診断するため診断情報と、それぞれの部位・部材・材料等の診断時期を示す診断時期情報を含んでいる。劣化情報には、その部位・部材等の具体的な劣化の進行状況や劣化の標準例を示す画像情報あるいは音響情報、あるいは部材の物理的または化学的状態を示す数値情報を含んでいる。また、診断情報には、検査員に対する指示や注意事項、検査場所、検査箇所、検査方法等を含んでいる。また診断時期情報には、千差万別の環境条件を考慮して、たとえば、ある部位・部材については、平均的には「15年程度で改修をすること推奨します」とするものは、施工後10年目からは、Bの検査方法で行い、15年経過後はCの検査方法で行う、また、10年以前は、簡略化したAの検査方法で行う、・・・のような場合、経年に対するA、B、Cの情報である。このような場合、A,B,Cの各検査方法に関しては上述した診断情報に含まれることは当然である。診断時期情報は、方法以外に、検査箇所、検査場所、等の項目が含まれ、その部位・部材の標準的な耐久期間や改修時期に近づくつれて、検査する精度や確度、あるいは検査するポイント数を増加させるための情報である。
【0043】
実際の建物検査あるいは診断に当たっては、ここに含まれる診断方法等を参照して検査対象の建物・住宅の部位を測定し、撮影し、録音して得た結果と、上述した劣化情報を比較対照することで、検査対象建物の劣化の程度を把握し、あるいはメンテナンスの要不要の決定、あるいはメンテナンスの時期を把握することになる。このデータに含まれる各種の劣化を指し示すデータと検査・診断して得たデータと比較対照して、劣化の具合や程度あるいはメンテナンスの時期を決定することになる。これらのデータ中の診断方法等については、検査員が現地の顧客建物の検査・診断に使用するクライアント10a、10b上に表示し、そして検査・診断結果を入力する際に使用される。従って、これらのデータには、画面上に表示するための後述する書式データ、詳しくは各種のHTML文書、HTML文書のスタイルシートとの関連付けがなされている。
【0044】
書式データは、後述する画面表示のための書式や、後述する各種診断表や書類の印刷書式を含んでいる。実施形態においては、顧客に提出する形式であって、本部の責任者において承認された各種の診断表や計画書あるいは見積書については、PDF形式のファイルとしている。これは、クライアントの機種によらず、同一の印刷結果を得ることだできる形式のファイルである。
【0045】
補修・改修基本データは、顧客建物の補修や改修を行う場合の基本的なデータを含んでいる。このデータを使用して、検査・診断結果に応じた標準的なメンテナンス計画、具体的には工事日程計画、補修・改修内容、その方法、さらにそれに要する経費等の積算に関するデータが格納されている。
【0046】
営業情報データベースは、顧客の建物を診断する際にクライアント10a、10b上に表示する各種の診断表(正確にはファイル、HTMLファイル)を一時的に保管する場所であり、またその表示する画面に従って、顧客建物を検査・診断して作成した各種診断表のファイルや、メンテナンス計画書、見積書、あるいはこれらの承認ファイルが一時的に格納されるはであり、現実に営業業務の対象と位置付けされているデータ群である。
【0047】
履歴データベースには、営業情報データベースに保存された各種のデータが直接の業務対象外になった際の移動先であり、過去の上述した各種のデータが保管されている。
【0048】
また、図1には示していないが、本実施形態においては、デジタルカメラやデジタル音響レコーダ、あるいは建物の劣化を測定する各種機器を住宅診断のために使用している。そして、撮影して得た画像データや、録音して得た音響データを10a、10bで示したクライント10bに入力する手段を有している。それらを高い分解能でカラー表示し、あるいは音を再生する機能を有すること勿論である。この場合、音の再生は必ずしもスピーカではなく、ヘッドセット方式のものでも構わない。
【0049】
以上に説明した機器あるいは各種の情報データベースを使用し、複雑で専門的知識を必要とする顧客の建物の劣化診断を的確に行い、同時にその劣化診断に応じたメンテナンス計画を提示し、さらにその見積もりをも提示することを可能にするシステムを構成している。
【0050】
以上において、本発明による実施形態を示唆し、あるいはその大まかな概要を説明してきたが、つぎに本実施形態のそれぞれの段階について詳細に説明する。
【0051】
本実施形態は、1.検査対象建物の診断表の作成、2.この診断表を使用しての検査対象建物の検査診断、3.検査診断結果の承認、4.この検査診断結果からメンテナンス計画の作成、5.メンテナンス計画の見積書の作成、の各段階に分類することができる。また別の視点では、本実施形態は、サーバ、詳しくは各種のデータベースと、これらデータベースとアクセスし、検査対象建物の検査・診断に使用されるクライアント・マシンに対して的確な情報の提供と検査・診断データの授受を行い、さらにクライアントから受けたデータあるいはファイルを承認部門の別のクライアント・マシンに表示し、そこからのコマンドを受け付けて処理を行なうWWWサーバの機能に特徴付けられる。また、このWWWサーバと検査対象建物の検査・診断に使用されるクライアント・マシンとの間の機能分担に特徴付けられる。以下に、これらの詳細について説明する。
【0052】
図3〜図10は、本実施形態によるGUIインターフェースを示しており、顧客の建物の検査・診断に使用されるクライアント・マシンとしてのパソコン上に表示される表示画面、詳しくはパソコン上の表示画面内に表示されるWebブラウザ(Web上でWebコンテンツを閲覧するソフトウエア)のウインドウの一部の表示領域を示している。これらの表示画面を記述するそれぞれのファイル、HTMLファイルは、図1に示すサーバ11(WWWサーバ)において生成される。サーバに搭載されているアプリケーションの一部として、検査対象建物の診断表を生成する処理を図11に示す。
【0053】
サーバ11に付属するモニタとキーボードあるいは、サーバ11にLAN21を経由して接続されているパソコン11aを操作し、サーバ11に格納されているプログラム(アプリケーション)を使用して、検査対象の建物の診断表が作成される。
【0054】
一般に、特別の事情が無い限り、施工時からの経年で建物の部位・部材あるいは設備の診断項目は定められている。しかしながら、個々の建物の劣化具合は千差万別であり、通常その標準耐久年数の前にその劣化具合の診断をするのが普通である。このようなデータはデータベース14の劣化診断基本データに含まれている。また一方、検査対象の建物とこれらのデータとを対照して、検査対象建物に関して検査・診断すべき項目を作成する必要がある。前述した劣化診断基本データのそれぞれの関連する検査対象建物の部位・部材や設備(以後、部位・部材と称す)のデータは、データベース12の建物データベースに格納されている。従って、検査対象建物の少なくとも基本的な、あるいは標準的な建物診断項目は、これらの2つのデータベースを利用して作成することができる。また、すでに屋根の防水に関する補修を実施している場合は、少なくとも屋根の防水に関しては、施工年月を基準とした経年に依らず、補修した年を基準として考える必要がある。このような場合は、データベース18の履歴データの補修・改修のデータに改修した部位・部材とその施工年月を使用することで、その部位、部材の項目の要不要を決定することができる。
【0055】
上述したようなことを含めたプログラム(アプリケーション)が搭載されているサーバ11を、図1に示すサーバ11に接続されているモニタやキーボードあるいは、サーバ11にLAN21を経由して接続されているパソコンを使用して操作し、これを実行させている。この処理は、ステップS100で始まり、ステップS101において、検査対象の建物を特定し、さらに診断する年(デフォルト値は、現在時点)を入力することで、データベース12から検査対象建物の劣化診断をするに当たっての基本的な項目情報を得て、データベース13の劣化診断基本データベース内の対応するデータを収集し、さらにデータベース18から対応する検査対象建物の過去の補修・改修に関するデータを使用して、収集したデータを補正し、検査年において必要とする検査対象建物の検査項目リストを生成する。つぎにステップS102において生成した検査項目リストを表示し、特別な顧客仕様あるいは要望がある場合に、生成した項目の削除あるいは追加を受付、あるいは確認のコマンドを受け付けて最終的な診断リストを作成する。この生成された診断リストはステップS103でデータベース16内に格納される。つぎにステップS104で、この生成された最終診断リストを使用して、それぞれの項目を分類し、さらにその項目毎に、劣化診断基本データベース13内に格納されている各種データからその項目に関連付けられたデータを取り出し、この取り出したデータを、書式データベース14内の関係付けられた書式を使用して、図4から図10に示すような表示画面を記述するHTMLファイルを生成する。ステップS105において、この生成したそれぞれの診断ページを表示し、確認コマンドを受け付ける。確認コマンドを受け付けると、ステップS106において、確認を受けた診断ページのファイルをあらかじめ定めたデータベース16内の特定ロケーションに貼り付ける。そしてステップS107で、この処理は終了する。
【0056】
以上の生成処理の操作を本部の専門家が行うことで、自動生成された診断項目内容を確認しながら適切な検査項目のリストを設定することができる。また、それぞれのデータベース内のデータから所望の検査リストが生成されるか否か等の確認をすることができ、このシステムの改良・改善に結びつけることができる利点がある。
【0057】
以上に説明した検査対象建物の診断表の作成が行われると、その建物の所在地近傍の担当事務所において、実際の検査対象建物の検査・診断に先立ち、クライアント・マシンとしてのパソコン(図1の10a、10b)を立ち上げてインターネットを経由してサーバに接続し、あらかじめ前述した検査対象建物の診断ページのファイルをクライアント・マシン内に取り込むことが行われる。この取り込み作業そのものは、検査対象建物がある現地で行うことも可能であるが、通常、事前に事務所において行うのが好ましい。事前に色々な情報を得ることができ、そこまでの往復路や往復時間の予測、検査工程の見積などが可能になる。ここで、クライアントのサーバへの接続後、サーバから送信され、クライアントのパソコン上に表示されるファイルのフロントページを図3で示している。また、この場合におけるサーバの処理を図12に、クライアントにおける処理を図14に示す。
【0058】
最初にクライアント・マシンを起動し、インターネット経由で、あるいは専用回線を通じて、本部に設置されている住宅診断システムのサーバへの接続要求をする(図14のステップS201)。一方サーバは、図12のステップS111においてこの要求を受け付ける。ここでクライアントからは、IDやパスワードが送られてくることは勿論である。サーバ11はクライアントからのIDとパスワードを受け付けると、「劣化診断・メンテナンス システム」のフロントページをクライアントに送信する(ステップS112)。クライアントは、送られたフロントページ(図3)をステップS202で表示する。クライアント・マシンの操作員は、あらかじめ本部から伝えられている検査対象建物の居住者(あるいは所有者)の氏名と契約番号をこの画面上においてそれぞれのテキストボックスに入力する。入力後に確認し、画面上の確認釦を、マウスを使用してクリックすると、この旨が本部のサーバ11に送られ(ステップS203)、サーバ11はあらかじめ定められたアプリケーションに従って、クライアントから送られたデータを確認し、それを基にデータベース・サーバ12〜18を操作して、あらかじめ定められている種類のデータ(あるいはファイル)をクライアントに送信する(S114)。ここで送信するデータあるいはファイルの最初は、図4に示す現地検査員用の「劣化診断・メンテナンス システム」の目次ページである。一方クライアントはステップS204でサーバからのファイルを受信し、ステップS205で目次ページ(図4)を表示する。
【0059】
図4に示す目次ページについて説明する。図中の太枠線はホットテキストと
呼ばれている部分で、ここをクリックするとその部分に表示されているほかのページに表示が切り替わる部分を示している。「建物概要」、「履歴」については、すでに作成されたものを表示する部分であり、契約番号は、フロントページにおいて入力したものが表示される。「劣化診断」は、あらかじめ本部において作成され格納されている診断表を表示する。「メンテナンス計画」については、後述する。承認ファイルは、本部内のデータベースの特定ロケーションに格納されたファイルを表示するためのものである。このファイルは、クライアントからサーバに送られたファイルあるいはデータを基に本部内においてサーバに接続された承認者のクライアント上の承認操作によって生成される。「メールの作成」は、本部宛てのメールを一般的なメール・ソフトを起動して作成するためのホットテキストである。
【0060】
図12に示すサーバ側の処理について、ステップ131〜S135には複数のステップを一括して示しており、その処理が完了するとこのフローのステップS115に戻ることを示している。そして、クライアントが図4に示す「終了」をクリックすると、そのコマンドがサーバに送られ、それをステップ115で受け付けてステップS121で切断と判断し、クライアントとサーバとの接続を終了させる。
【0061】
目次に表示された「建物の概要」、「履歴」、「劣化診断」については、それぞれにリンクされたページに含まれるさらなるリンク先のページを含め最下層までのページを一括してサーバから取り込み、クライアント側のみで利用することが可能である。本実施形態では「メンテナンス計画」については、サーバからその都度入力して表示する方法とした。その理由は、この「メンテナンス計画」にリンクされるページには、クライアントから送信された劣化診断結果を基にサーバ11がデーダベースを参照して新たに生成する処理が含まれるからである。ただし、形式上に限り取り込むことは可能であるが、その取り込んだファイル上で処理は完結せず、あまり意味はない。同様に、「承認ファイル」についても、本部において承認されたファイルの書庫を表示する機能であり、やはり事前に取り込むことに意味はない。ここで、「建物の概要」、「履歴」、「劣化診断」のページを一括してクライアント内部に取り込む場合、クライアントの蓄積装置にこれらのファイルを取り込むに十分な空き容量があることが前提である。このような一括取り込み処理は、クライアント上で動作しているWebブラウザを操作することで実行することができる。
【0062】
一括してサーバから取り込んだ場合、その後の閲覧は、サーバとの間での授受なしで、クライアント上で対象のページの切替え表示が可能になる。また。一括取り込みをしない場合は、相互の授受が必要な操作が継続する限り、クライアントはサーバとの接続を維持する必要がある。
【0063】
劣化診断のページは、検査対象建物のそれぞれの部位について測定、撮影、録音等を実行しながら入力するため、サーバからクライアントに一括して取り込み、その結果をサーバに送ることが可能な構成としている。検査対象建物の検査中、常時公衆回線経由でインターネット上の本部サーバに接続しておくことは不経済であるからである。一度、クライアント内部に取り込み、その後サーバとの接続を解消し、クライアント側のみを動作させ、表示されたそれぞれの診断表に、その都度、検査結果を入力する。総合診断表のそれぞれの部位の検査が完了したことを確認し、改めて公衆回線経由で、あるいは事務所に帰社して専用回線を使用して、本部の住宅診断システムに接続する。接続後のクライアントの表示は図3に示すフロントページである。このページ下部の「ローカルの診断表の送信」をクリックする。そうすると、クライアント内部に保管され、かつそれぞれの個所に検査結果が記入された診断表、そして、それぞれのページに張り付けられた画像あるいは音声がクライアントから本部のサーバに送信される。診断表の送信についてはこのような方法も配慮して構成している。
【0064】
ここで、サーバ11で作成された検査対象建物についての今回の劣化診断ページのクライアント内部への取り込みは、以下の操作手順で実行される。まず、上述した方法で、クライアントにおいて図4に示す劣化診断・メンテナンス システムの目次ページを表示させる。つぎに「劣化診断」をクリックして図7に示す総合診断表を表示させる。この段階で、Webブラウザを操作してこのページ内でリンクしているページ、さらにはそのページ内でリンクしているページ等のページをすべて送信するようにサーバに要求し、サーバからそれらのページを受信する。この受信完了後においては、クライアント内部に格納されたそれらのファイルを使用することで、サーバとの間で通信することなしに、すべてのページを表示させることが可能になる。
ここで、図4から図10に示した表示をそれぞれ独立したページとしているが、たとえば図7から図10に示すような表示を一連の一つのページとすることも可能である。すなわち、図7の総合診断ページを表示している場合に、Webブラウザの垂直スクロールバーを使用して、ページ内の表示する位置を下方にずらした場合、下部に、診断部位が基礎の診断表の上部が現れてくるようなページである。この場合に、図8にある「総合診断表に戻る」の機能は、同一ページ内の表示位置を変える機能に置き換わる。このようなページ構成の場合は、上述したWebブラウザの機能を使用することなく、目次ページにおいて「劣化診断」をワンクリックするのみで、図7〜図10に示したようなそれぞれの診断表をサーバから一括して入手することができる。
【0065】
図4において、「建物概要」、「契約番号」、「履歴」のホットテキストは閲覧専用ページへのリンクであり、「劣化診断」、「メンテナンス計画」のホットテキストは、閲覧すると同時に表示された画面に入力し、入力したデータを、インターネットを介して本部のサーバへ送信する機能を含んでいる。「承認ファイル」のホットテキストは、「劣化診断」あるいは「メンテナンス計画」のページで入力し作成したデータを本部に送信したものが承認されて、別形式となったファイルを格納する書庫へのリンクであり、ここにリストされるファイルは、検査対象建物の所有者、いわゆる客先へ提示するための形式になった診断表、計画書、見積書などである。
【0066】
以下において、クライアント内に一括して「劣化診断・メンテナンス システム」の目次ページとこれにリンクしているページをサーバ11から取り込み、クライアント単独で、サーバとの通信をせずに閲覧する場合を説明する。
【0067】
図4に示す目次ページにおいて、「建物概要」のホットテキストをクリックすると、図示しないが、対象建物について図2に記載した概要あるいは図面に関するページが表示される。「概要」においては、住所、氏名、建物の商品名、施工年月、その建物までの案内図、等が、また「図面」においては、立面図、平面図、あるいは建物内部の給排水設備図、あるいは外溝・屋外設備図等の図面リストが表示され、そのリストをクリックすると該当図面が表示される。この様子をステップS116、S131で示している。これらの図面をあらかじめ、検査対象建物を検査・診断する検査員が事務所において閲覧しておくと、事前に予備知識を得て、用意すべき計測器などをリストアップすることができる。
【0068】
図4の画面で「劣化診断」のホットテキストをクリックすると、クライアント上の表示(クライアント・マシンの表示部全体ではなく、その一部)は、図7に示す総合診断表に切り替わる。この表示の右上には、図3に示したフロントページにおいて入力した氏名、この例では旭 太郎が表示されている。左側の診断部位の太線枠内は、それぞれの診断項目であり、それぞれがホットテキストであり、他のページの呼出し釦を兼ねている。
【0069】
この総合診断表の表示および入力処理については図15に示すように、基本的には、具体的なそれぞれの部位の診断表を表示させるための目次であり、またそれぞれの部位の診断表の総合結果を表示するページである。クライアントがサーバと接続状態にあるとき、このページの「送信」をクリックするとそれまでの診断結果が本部のサーバに送信される。
【0070】
検査対象建物の診断は、この画面から開始される。そしてこの画面に表示された部位すべての検査をすることで、検査対象建物の診断を適切に行うことを可能にしている。この図4の例は、建築後相当の期間、診断せずにいて劣化が目立つようになって段階で診断項目が多い場合を示している。定期的に診断している場合においては、ある時期の診断項目は少ない診断項目になる。
【0071】
このページにおいて、診断部位の「基礎」を選択した場合、図15におけるステップS222、およびステップS223を経て、ステップS243に移り、基礎の診断表のページに切り替わるが、基礎の診断表への入力が完了した時点では、図15に示すステップS243からステップS222に戻る。このようなフローを図15は示している。
【0072】
ここで、屋根の「シート防水」を例に取り、具体的な建物検査の様子を説明する。図7において「シート防水」をクリックすると、図8に示す「シート防水 診断表」のページに切り替わる。ここには、診断方法が表示され、その下欄には測定値を書き入れるテキストボックス(長方形の枠内)が設けられている。ここで、診断方法に「・・・5場所を測定」、「1測定箇所につき表面温度2ヶ所、硬度5ヶ所の測定・・・」とあり、数字が表示されている下段に測定して得た値を入力する欄がある。検査員はこの画面の診断方法に従い、実際の建物を測定する。その測定した硬度と温度の値を入力欄にインプットする。そうすると、硬度と温度の平均欄には、それぞれの入力された値の平均値が自動計算されてその結果が表示される。そして換算硬度の下欄に温度に依らないノーマライズされたシート防水の5場所の換算硬度が自動計算されて表示される。この結果を受けて、その下欄の総換算硬度が計算され自動表示される。ここに表示された数値にしたがって、その左欄に設けられた補修の「要」「近時」「無」が自動的に選択される。たとえば、総換算硬度が52の場合は「無」が、38の場合は「近時」が、23の場合は「要」が自動選択される。ここで、各測定点における硬度が測定誤差近辺のバラツキを呈している場合はこの自動選択を採用し、一部において、この自動選択された結果は適さず、別の選択をすべきであると検査員が判断した場合は、手動で選択をすることが可能になっている。この図8に示す診断が完了した場合、最下部の右欄の「総合診断表に戻る」をクリックすると、表示されるページは、図8における診断結果が反映された図7に示す総合診断表のページに切り替わる。この場合、シート防水の診断結果の欄の「部位、メンテナンスの必要性」の欄は、図8における表示結果を反映している。
【0073】
以上、図8で示した例は、部材の物理的な変化を測定値として得ることで、その部材の劣化状況あるいは劣化の程度を把握することが可能な場合の例を示している。
【0074】
つぎに、外装材の診断をする場合を説明する。図9に外装材(A)診断表の例を示す。これは、図7の総合診断表において外壁外装材のホットテキストをクリックして他のページを表示し、さらにそのページにおいて外装材Aをクリックして表示させたページである。この外装材(A)の劣化状況についてはその外観を視覚的な面で把握して判断せざるを得ない場合の診断方法である。
【0075】
図9に示す外装材(A)診断表の上部には、診断方法として、「デジタルカメラで南側2階ベランダもしくは2階高窓下外壁2ヶ所を撮影」と表示している。検査員は、この方法で撮影したデータを図示しないアプリケーションを使用して、クライアント・マシン内部に取り込み、GIF形式あるいはJPEG形式としてあらかじめ定めたファイル名で、あらかじめ定めたロケーションに格納する。たとえば、南側2階ベランダ下外壁をGA1.GIF、2階高窓下外壁をGA2.JIFとする。そうすると、取り込まれた画像(イメージ)は、図9に示した撮影場所1の上部の四角枠内部にはGA1.GIFのイメージが、撮影場所2には、GA2.GIFのイメージが表示される。
【0076】
また、図9のページを表示した時点で、「画像」と標記した位置には、新設時、5年経過時、10年経過時、15年経過時の標準画像が表示されている。
【0077】
検査員は、これらの画像と撮影して表示した画像を比較対照し、右下下欄の補修の「要、近時、無」を択一選択する。
【0078】
このページに表示された大きさでは判断が困難であり、画像を大きくしたい場合は、画像そのものをクリックすると、ブラウザは縮小表示ではない、その画像の本来の大きさの表示画像を表示する。元の図9に示す表示に戻す場合は、ブラウザの戻りコマンドを使用する。
【0079】
以上の方法は、現地の検査員の判断に誤りがある場合、本部において同じ画像を別の専門が判断することを可能とする利点がある。このことは後述する。
【0080】
この診断ページが完了した場合は、下欄の右部にある「総合診断書に戻る」をクリックする。
【0081】
図7に示した総合診断表のその他の診断部位の診断ページも、上述したような構成をしており、結果のインプットも同様である。ただし、壁面や基礎の場合には打音検査がある。詳細は省略するが、デジタルデータ化された標準サンプルと採取された打音データ音との振動波形を比較し、あるいは、耳による比較によってその標準サンプルとの対応程度を判断する方法としている。この場合、採取した打音データは記録され、保存される。
【0082】
総合診断表の診断部位の最下段には、「特別診断」を設けている。あらかじめ用意された診断書に無い不具合箇所、劣化箇所等の部位があれば、また顧客がとくに診断を望む部位・部材などがあればそれをデジタル画像、あるいは音響データにして責任者もしくは専門にインターネットを経由して送付するためのページである。検査員では評価できない事項について、判断を求めるために事務所に持ちかえりさらにその結果を再度届けるという手間と日時をかけることなく、評価を迅速に、正確に行うことが可能になる。この特別診断には、図9に似た図10のページが含まれる。このページは、採取した画像を貼り付け、本部に送るためのページである。前述したようにデジタルカメラで該当箇所を必要と検査員が判断する枚数、この実施形態では6枚までの画像を撮影し、前述した方法で、このページに貼り付ける欄が設けられている。上部は、それぞれに対して検査員が入力するコメントである。このページが不用の場合は、最下段にある不用のラジオボタンにチェック(図示したように)する。このほかに特別診断音響のページがあり、こちらには画像ではなく、採取した音データを本部におくるためのページである。
【0083】
以上に説明したような方法あるいは手順で全ての診断項目の入力を完了させる。この入力を完了したことを検査員は目視確認し、特記すべきコメントがある場合は、備考欄に左欄の結果に関連する項目を記号あるいはテキストで入力する。そして、この完成した総合診断表を本部へ送信すべく、このクライアント・マシンを本部のサーバと接続する。接続後のクライアントの表示は図3に示すフロントページである。ここで、診断表へのイップットをサーバと接続せずにクライアント単独で実行していた場合、このページ下部の「ローカルの診断表の送信」をクリックする。そうすると、すでにクライアント内部に取り込まれ、そして検査結果が書き込まれている総合診断表とこの総合診断表にリンクされた各部位の診断表、そしてそれらの診断表にはめ込まれたテキストの数値や記号等、また画像や音声データファイルが、クライアントからサーバ11に送信される。実際の建物検査の最初の段階で本部のサーバに接続し、検査完了までその接続を維持していた場合、全ての検査項目へのインプットが完了した段階で、総合診断表下部の「送信」をクリックする。すると、本部のサーバ11は、クライアントから送信されたこれらのデータを受信し、格納する。この際におけるサーバの処理は、図13におけるステップS141である。クライアントからの総合診断表(具体的には、入力されたデータ、選択されたデータ、貼り付けられた画像や音響のデータであり、クライアント上に表示された内容そのものを表してはいない)を受信すると、承認者や専門家のクライアント上に、検査員が見た診断表と同様の表示をさせるように、受信した診断結果データを使用して、新たにファイルを生成する。このファイル生成をトリガーとして、あらかじめ設定されている承認者のクライアントに対して、総合診断表を受信したことを通知する。
【0084】
以上のような方法とは別に、本部のサーバ11と専用回線で接続可能な事務所において、バッチ処理形式で、サーバと接続した状態で次々と検査結果を入力することも可能である。この場合においても、事前に診断表をプリント出力し、それに従って検査を実行して必要な項目の検査が完了していることが前提である。また、検査対象建物の現地において実行する場合は、サーバとのやり取りでそれぞれの診断ページを表示するのではなく、クライアント内部に格納されたそれぞれページを表示し、検査結果をインプットすることになる。
【0085】
なお、診断結果の本部サーバ11への送信は、後述する本部における確認と承認、そして、顧客への提出用形式の診断表を本部の各種データベースを利用してサーバに生成させるためである。従って、検査対象建物の検査等が完了した段階では、速やかにクライアントを使用して診断表への入力を完成させ、その完成した診断表示リンクを本部にインターネット等を介して送信することが望まれる。
【0086】
承認者は、サーバ11のクライアント・マシンとしてのパソコン上において、上述の通知を知り、サーバ11を経由して、先の通知のトリガー源であるサーバ11が受信して生成した総合診断表ファイルを閲覧しようとする。この処理を図13のステップS142に示す。ステップS142においてサーバ11は、対象のファイルを承認者の端末に送信する。承認者が閲覧して、問題無しとして承認コマンドをサーバ11に送信すると、サーバは、受信し格納した診断結果データを基にあらかじめ定められている書式をデータベース14から取り出してその書式で新たな承認ファイルを作成し(ステップS144)、それをあらかじめ定めたロケーションに格納する(ステップS145)。ここで、承認者が承認できないと判断した場合は、何もなされず、クライアントからサーバに送られた総合診断表は、データベースに格納されただけに終わる。また、専門家が同一の送られてきた診断表を見て、誤りを見つけ、現地検査員との連絡等によりその誤りを確認した場合は、本部側でその部分を修正し、その修正された診断結果データと既に保管されている診断結果データとを入れ替えることもできる。ここで、本部側で閲覧しているものは、検査員が送信前に最終的に確認した画面と同様であり、クライアントのディスプレイ機種に依存する事項を除き、異なるところはない。
【0087】
この承認は、本部に待機しているか、あるいは、サーバ11と接続されている別のクライアント上において、それぞれの専門が現地の検査員から送られてきた診断表(診断結果)を閲覧し、最終的な承認者に別な方法で連絡する方法を取っている。このようにすることで、検査員が記録したそれぞれの診断表(診断結果)をそれぞれの専門が確認するようにしているので、診断結果の確実性を高め、また建物の診断そのものの的確性を高めることが可能になっている。また、現地の検査員が記録した画像や音響を観察したり、特別診断表が送られてきた場合についても、専門家がそれらの画像を見て判断し、診断項目の追加や診断方法の変更、計測点の追加等の適切な指示が検査員に指示され、またその他の措置が講じられる。このように承認者あるいは専門家は、数値、写真、音などの具体的なデータが含まれている診断表を閲覧可能にしているので、あたかも現場で評価しているのと同じ状態が得られる。それによって検査員の技術的不足や判断ミスを防ぐことができる。送られてきた診断結果は、最終的に承認者において承認すべきか否かが決定される。このようなことを、図18のステップS312で示している。
【0088】
承認者が承認した場合、承認者が閲覧しているところの、受信して保管されている診断表は、図13のステップ145に示すように、あらかじめ設定された書式のファイルに変換され、顧客への提出用の診断表のファイルが生成される。そして、この生成されたファイルを検査員が入手してプリント出力ができるように、あらかじめ定めたロケーションに格納される。
【0089】
図18は、現地の検査員が行う建物検査に関する処理を示した図であり、最終的には承認者によって承認された診断表を基に、診断結果を、診断した建物の所有者に説明することとしている。
【0090】
現地において、あるいは現地近くの事務所において送信した総合診断表が承認された場合の検査員のクライアントにおける処理を図17に示す。検査員のクライアントは、サーバ11と接続状態にあるものとする。クライアントにおいて、「劣化診断・メンテナンス システム」の目次ページの「承認ファイル」をクリックし、サーバに対して承認ファイルのページを要求する。サーバは、定められたロケーション内に含まれる対象建物に関するファイルを検索し、その結果を承認ファイル・リストとして、クライアントに送信する。クライアントはそれを受信して表示する(図17のステップS271、S272)。クライアント上に表示された承認ファイルのページには、承認されたファイルのリストが表示される。承認されたファイルが無い場合は、表示されるファイルは何も無い。ここに表示される承認ファイルはPDFファイルに変換された診断表のファイルであり、クライアント上の画面表示のための形式ではなく、正式な印刷書式となっている。検査員はこのファイルをクリックすると、その旨がサーバに送信され、サーバからは対応するファイルが送信され、送信完了後にその内容が表示される(図17 ステップS274)。通常、この承認された診断表はプリンタを使用して印刷し、検査した住宅の所有者にその印刷物を提示し、それを基に、建物の劣化診断結果について詳細を説明することになる。印が押された正式なものは、別途郵送されることになる。
【0091】
また、診断表が承認された場合、閲覧されたその診断表のデータ(診断結果)(これは本部のデータベース16に格納されている)を利用して、メンテナンス後述する計画書や見積書を自動生成することができる。
【0092】
ここで、クライアント上において、目次ページに戻り、「メイテナンス計画」をクリックし、図6に示すメンテナンス計画の目次ページを表示させる。これは、図19に示すサーバ側の処理ステップS321に相当する。この段階で、このクライアントはサーバ11に接続された状態を維持しているものとする。まず、クライアントにおいて「基礎データ」を選択すると、ステップS322でサーバは受け付けて基礎データのページを送信する。クライアントはこれを受信し、基礎データ画面を表示する。クライアントにおいてそこで基本的な条件、たとえば、総合診断表において「要、近時」とされた項目の範囲の計画か、あるいは「要」とされた項目のみの計画か、それとも、「要」とされた項目と「近時」とされた項目で選択した範囲の項目か等のメンテナンスの範囲に関する入力、あるいは他の項目を受け付けて、入力されたデータをサーバに送信する。するとサーバはステップ322でこれを受信し、保存する。クライアントにおいて、つぎに「メンテナンス計画の目次画面に戻り「施工環境条件」を選択すると、クライアントからサーバに「施工環境条件」のページ要求が出され、サーバはこれをステップS324で受けて、そのページを送信する。クライアントはこれを表示して同様に入力を受け付けて、送信操作に従って、入力されたデータをサーバに送信する。サーバはステップS325でこれを受けて保存する。これは、たとえば外壁改修の場合、足場を設置条件や、工場用スペースの確保、等の条件である。クライアントにおいて、図6に示す「計画書」を選択すると、この選択がサーバに送信される。サーバはこれをステップS326で受けて、すでに送られてきたデータをパラメータとして、データベース15の補修改修基本データベースからメンテナンス計画書を自動生成する。つぎに、生成した計画書をクライアントに送信し(ステップS328)、この計画書をデータベース16のあらかじめ定めたロケーションに格納し(ステップS329)、そして計画書の生成を承認者のクライアントに通知する(ステップS330)。
【0093】
この後は、診断表の承認と同様の処理が行われ、この計画書が承認された場合、クライアントは「承認ファイル」のページに承認された計画書のファイルの存在を見つけることができ、そのファイルを入手して閲覧し、あるいは印刷することができる。
【0094】
上述したメンテナンス計画書が承認者に承認されると、その承認された際に閲覧したメンテナンス計画書を基に、サーバ11は補修改修基本データベース15を利用して見積書を自動生成する。この場合のサーバ側の処理を図20に示す。クライアントとサーバは接続状態にあるものとする。図6において、「見積書」を選択すると、サーバ11にクライアントから「見積書」のページ要求が送信されてくる。サーバはステップS341でそれを受け付け、見積書のフロントページを送信する。クライアントでは、このフロントページを受信して表示し、必要事項を入力してサーバに送り返す。サーバはこれをステップ342で受け付け、見積書生成に当たっての条件、たとえばメンテナンス計画との完全連動の有無、無等を判断する。ここで「無」の場合は、そのメンテナンス計画内の範囲に関するデータを受け付け、これらのパラメータとして、ステップS344においてデータベース15の補修改修基本データから見積書を自動生成する。つぎに、生成した見積書をクライアントに送信し(ステップS345)、この見積書をデータベース16のあらかじめ定めたロケーションに格納し(ステップS346)、そして見積書の生成を承認者のクライアントに通知する(ステップS347)。
【0095】
この後は、診断表や計画書の承認と同様の処理が行われ、この見積書が承認された場合、クライアントは「承認ファイル」のページを開き、承認された見積書をサーバから入手することができる。
【0096】
以上の処理が完了した場合、検査員はクライアントを本部のサーバに接続して、承認された診断結果を表す診断書、この診断書に基づく承認されたメンテナンス計画、そしてこのメンテナンス計画に基づく承認された見積書を入手することができる。検査員は、あるいは営業マンと同行して、顧客に対して建物の診断結果の説明と同時にメンテナンス計画とその経費について整合性ある説明をすることが可能になる。また、実際的な問題として、診断結果を全て反映させたメンテナンス計画ではなく顧客の都合に合わせたメンテナンス計画と、またそのメンテナンス計画の一部の見積りをすることも可能となる。
【0097】
以上において、たとえば外壁面の補修の見積を行う場合に、補修内容や補修方法については補修・改修基本データから、そしてその補修にかかる経費に付いては同様に補修・改修基本データの1平方メートル単位の価格から、そして外壁面の面積は、建物情報データベースから抽出し、これらを積算することにより壁面改修経費が算出され、更に壁面の場合の足場等に付いては、建物外観図や足場を設置する敷地利用の程度から数種類の基本的な足場設定経費が算出できる。また同時に足場の数量等についても基本数量が算出される。また、天樋を全て交換する場合などは、建物施工時に発注したデータから算出できる。このように、メンテナンスがあらかじめ予測される部材は、施工時に使用したデータがあらかじめ補修・改修基本データに組み込まれている。
【0098】
図4に示す「劣化診断・メンテナンス システム」の目次ページに履歴の選択ボタンがあるが、この履歴には、図2に示したように、診断結果としての診断データ、メンテナンス計画、見積、そして建物データの一部とも想定される補修・改修のデータ(施工年月、部位、部材、数量等を含む)が含まれる。これらのデータは以下のような場合に利用される。
1.前回の診断で、劣化の進んでいる部分がある場合はその部分についての診断を検査員が事前に参考にすることもできる。まだ劣化の画像がある場合には、それとの比較で劣化の信号具合を把握することができる。
2.今回の診断結果と、過去の診断結果を含めて時系列的に表現することによって、診断を正確に、また診断結果を非常に分かりやすくすることができる。
3.診断表への診断結果の入力で、比較対照して判断する項目に関して、前回の診断データがある場合にはそのデータと照合して、劣化の進行具合などを確認し、診断の精度を上げることができる。
4.ある時点における建物の診断をする場合にその建物の施工年月に加えて、過去の補修・改修履歴を勘案して、診断すべき項目・内容・程度等を設定することができる。すなわち、検査対象の建物を診断するに当っての適切な診断表を生成することはできる。
【0099】
以上説明したように、この住宅診断システムは、顧客に対して、顧客が所有する建物があとどのくらい使えるのか、またどの部位・部材はいつメンテナンスをすればよいかを提示することを可能とし、資産管理上の重要な情報を与えることができる。
【0100】
また、社会的にも顧客に対し、メンテナンス時期を正しく知らせることによって、未だ使うことができる部分を改修して無駄な資源を使うことが無くすことを可能にするので、環境にやさしい仕組みと言うことができる。
【0101】
また、インターネットを利用することを可能とするので、時間と距離を超越して、建物の劣化診断に関わる処理を行なうことができる。
【0102】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明による住宅システムにおいては、建物設計情報や施工情報等を有している顧客建物の関する既設の情報の多くを利用可能であり、現場における建物の劣化(耐久性)を高度な専門知識を持つことなく、しかも十分な精度でもって、即時に診断することが可能であり、同時に、診断やメンテナンス計画提案や、メンテナンスの見積に要するコストを飛躍的に節約できる。
【0103】
特に、請求項1から請求項6に関わる発明は、どの部位をどの様に診断しどの程度の劣化に相当し、そしてメンテナンスの要不要をどのように結びつけるかをそれぞれの専門家が集まり、また過去の実績をも取り入れて、作成しているので、建物診断に関し、高度な専門知識を持つことなく、しかも十分な精度でもって実施することを可能としている。
【0104】
また、請求項7から請求項11に関わる発明は、高度な専門知識を持たない検査員においても、専門家が検査結果を確認することを可能としており、最終的な顧客提出用の診断結果は、承認されてから生成するようにしているので、さらにこれらの関係者の間をインターネットを介してやり取りをして入るので、建物診断に関し、高度な専門知識を持つことなく、しかも十分な精度でもって迅速に実施し、さらに、迅速に顧客に対する診断結果説明を正式な形で実施することを可能としている。
【0105】
また、請求項12から請求項15に関わる発明は、建物の診断後においては当然のこととしてメンテナンス、劣化が進行してメンテナンスが「要」、あるいは「近時」とされた部位のメンテナンスに顧客の関心が移るが、その際にも迅速に顧客要望のメンテナンス計画書を、診断結果に基づいて自動生成することができる。
【0106】
また、請求項16から請求項19に関わる発明は、上述したメンテナンス計画書と同時にそのメンテナンスに関わる見積書を顧客に提出することを可能にしている。さらに事情が許せば、検査対象の診断後数時間で、正式な診断結果とこの診断結果に基づくメンテナンス計画書、そしてこのメンテナンス計画書に基づく見積を、顧客の要望を取り入れながら、顧客に提出することを可能にする。
【0107】
このシステムは、上記のような複雑な劣化診断技術をコンピュータやインターネットを利用することによって、比較的簡易に行うことができる仕組みである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態の機器構成の概要を示すブロック・ダイヤグラムを示す図である。
【図2】本発明による実施形態のデータベースの内容を例示する図である。
【図3】現地検査員用のクライアント上の「劣化診断・メンテナンス システム」のフロントページの例を示す図である。
【図4】現地検査員用のクライアント上の「劣化診断・メンテナンス システム」の目次ページの例を示す図である。
【図5】承認者用のクライアント上の「劣化診断・メンテナンス システム」の目次ページの例を示す図である。
【図6】現地検査員用のクライアント上の「劣化診断・メンテナンス システム」内のメンテナンス計画の目次ページの例を示す図である。
【図7】実施形態における総合診断表の例を示す図である。
【図8】総合診断表内の部位「シート防水」の診断表の例を示す図である。
【図9】総合診断表内の部位「外装材(A)」の診断表の例を示す図である。
【図10】総合診断表内の特別診断表の例を示す図である。
【図11】実施形態におけるサーバの診断表の作成処理を示す図である。
【図12】実施形態におけるサーバの診断表等のクライアントへの送信処理を示す図である。
【図13】実施形態におけるサーバの診断表等の承認処理を示す図である。
【図14】クライアント上の診断表の目次ページの表示および入力処理を示す図である。
【図15】クライアント上の総合診断表の表示および入力処理を示す図である。
【図16】クライアント上のそれぞれの部位の診断表の表示および入力処理を示す図である。
【図17】クライアント上の承認ファイルの表示および印刷処理を示す図である。
【図18】現場における建物検査作業の流れを示す図である。
【図19】サーバにおけるメンテナンス計画書の作成処理を示す図である。
【図20】サーバにおけるメンテナンス見積書の作成処理を示す図である。
【図21】現地におけるクライアントのみを使用しての検査の様子を示す図である。
【符号の説明】
10a、10b クライアント
11 サーバ
11a サーバとLANで接続されたクライアント・マシン
12 データベース 建物
13 データベース 劣化診断基本
14 データベース 書式
15 データベース 補修改修基本
16 データベース 営業
17 データベース 履歴

Claims (4)

  1. 住宅の基礎、骨組、壁面、屋根及びその他外部の劣化診断した結果を顧客に提示するための診断表を作成するためのシステムであって、
    該システムは、住宅の劣化診断のための検査を現地で行う検査員が使用する第1のクライアントコンピュータと、住宅の劣化診断のために作成された診断表を承認する承認者が使用する第2のクライアントコンピュータと、前記住宅の劣化診断を行う専門家が使用する第3のクライアントコンピュータと、前記第1のクライアントコンピュータ前記第2のクライアントコンピュータ、および前記第3のクライアントコンピュータに接続可能なサーバとを備え、
    前記第1のクライアントコンピュータは、検査対象の箇所を撮影した画像データと検査対象の箇所である住宅の基礎又は壁面を打音検査して採取された打音データと前記画像データおよび打音データに関する特別診断箇所があるか否かを示す診断情報とを含む診断データの入力を受け付けて、該診断データを特別診断箇所の診断データへのリンクを設けた診断表として表示し、該表示について検査員の確認入力がされた場合に該診断データを前記サーバに送信し、
    前記サーバは、受信した診断データに基づいて前記診断表と同じ表示形式の診断表のファイルを生成し、該診断表のファイルが生成された旨を、前記第2のクライアントコンピュータおよび第3のクライアントコンピュータに送信し、
    前記第3のクライアントコンピュータは、前記生成されたファイルの診断表を表示して、該表示についての専門家の診断結果の入力を受け付けると、該入力された診断結果を示す診断結果データを生成して前記サーバに送信し、
    前記第2のクライアントコンピュータは、前記生成されたファイルの診断表とともに前記診断結果データを表示して、該表示について承認する旨の入力がされた場合に当該診断表が承認されたことを示す情報を生成して前記サーバに送信し、
    前記サーバは、前記承認された旨の情報を受け取った診断表についての前記診断データに基づいて顧客への提出用形式の診断表のファイルを生成して、前記システムにおいて予め定めたロケーションに格納する
    ことを特徴とする住宅劣化診断表作成システム。
  2. 前記第1のクライアントコンピュータで入力される診断データには、施工年月を基準とした経年に対応する標準データとの比較による評価情報が含まれ、
    前記第1のクライアントコンピュータで表示される前記診断表には、診断データに関する評価情報を含み、
    前記第2または第3のクライアントコンピュータで表示される診断表のファイルは目次ページを有し、該目次ページは、診断結果の履歴を選択する選択ボタンを有し、該選択ボタンは、今回と過去の診断データを比較表示させることを選択するためのものであることを特徴とする請求項1に記載の住宅劣化診断表作成システム。
  3. 前記診断結果データは、第3のクライアントコンピュータにおいて表示した診断表に対して専門家が修正入力した修正内容を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の住宅劣化診断表作成システム。
  4. 前記第1のクライアントコンピュータは、前記サーバが格納した顧客への提出形式の診断表のファイルを前記サーバから受信して出力することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の住宅劣化診断表作成システム。
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