JP4252196B2 - 施工検査システム、施工検査情報表示装置、および建築物の施工検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は施工検査システム、施工検査情報表示装置、および建築物の施工検査方法に関し、特に、コンピュータネットワークにおいて検査データをやり取りする施工検査システム、当該システムに用いられる施工検査情報表示装置、および当該システムを用いた建築物の施工検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人住宅や集合住宅、商業ビルディング等の建築物に対する品質向上の気運が高まっており、これら住宅等を注文する発注者から住宅等の販売業者への要求が増大している。販売業者は工務店に建築作業を請け負わせ、住宅等の施工現場では通常、邸毎、ビル毎に現場作業の進捗にしたがって販売業者の検査担当者が工程毎に検査を行なう。検査の具体的な内容は検査仕様に定められており、例えば使用されている部材の寸法測定、重要部位の写真撮影、特記事項の記録等がある。
【0003】
上記検査結果に対して、通常、販売業者の検査担当者とは別の人間が所定の判定基準に基づき審査を行なって合否判定を行なう。判定結果に基づき工務店の施工管理者に対して不具合箇所の改善指示がなされ、施工管理者は現場作業者に改善作業を行なわせる。
【0004】
改善指示がなされた部位について、施工管理者は販売業者に改善報告を行なう。販売業者は再度、検査と審査を行なって、所定の判定基準が満たされたことが施工管理者から報告されるまで改善作業を指示することで、品質確保に努めている。
【0005】
このような住宅等の施工検査は人手と時間を要するため、販売業者と施工管理者が検査結果報告から改善指示、改善指示から改善作業、改善報告から最終合格判定までを精確、迅速に行なうことができ、発注者の要求に応じた高品質住宅等を効率的に提供することのできるシステム造りが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら現状では、熟練した審査者が充分に養成されていないこと、工務店側施工管理者と販売業者側の検査者と審査者の連携が取り難いこと、検査の仕組みがシステム化されていないこと、および、これらを実現するとコスト上昇を招来する等の理由から、施工管理者と検査者(審査者を含む)を明確に分けた施工検査システムが運用されているケースは少ない。
【0007】
また、このような施工検査システムを運用する際には以下のような問題が生じる。
1.工程終了後の検査を精確に行ない、検査結果を確実に改善に反映させるためには、上記3者が一同に会して検査結果の情報を交換することが好ましいものの、スケジュール調整が困難なために実現がむずかしい。
2.検査結果を記した書類や写真等の資料は上記3者間で郵送でやり取りされるのが一般的であるが、検査結果に不具合箇所があり、これに対して改善指示がなされるまでに、施工管理者→検査者→審査者→施工管理者の経路で資料がやり取りされる。この間、改善指示が現場事務所に届くまでは現場の作業を止めておく等の処置が必要になるため、作業効率が低下する。
3.1回の改善指示で不具合箇所の改善がなされない場合には上記のやり取りを繰り返し行わなければならず、無駄な時間と人的コストが増大する。また、途中でやり取りが途絶えた場合は、作業効率の低下は甚大である。
4.写真を含んだ検査結果資料や改善結果の資料は、数多くの建築請負業者(工務店およびその下請け業者)により書式は勿論、大きさもまちまちで統一されていないため、販売業者が検査履歴を検索し易い状態で管理すること、多くの発注件数について検査履歴を保存しておくことは困難である。
5.上記資料の多くはプリンタによって紙に印刷されたものであるため、検査履歴を分析・集計する際の検索作業、並べ替え作業が煩雑であり、作業ミスも生じ易く、作業効率が低い。
【0008】
そこで、本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、上記3者がコンピュータネットワーク上で検査データを共有することで施工検査作業の容易化と迅速化、効率化を実現することのできる施工検査システム、当該システムに用いられる施工検査情報表示装置、および当該システムを用いた建築物の施工検査方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、ネットワークを介して施工検査情報をやり取りする施工検査システムであって、前記ネットワーク上に設けられ、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入するための検査シートを予め保存する第1保存手段と、前記第1保存手段上の前記検査シートを読み出して、前記建築物の工程毎の検査結果と該検査結果に応じた所定の指摘情報とを前記建築物の部位毎に前記検査シートに記入して第1の記憶手段に保存する第2保存手段と、該第2保存手段から前記検査シートを受け取り、前記記入された前記所定の指摘情報に応じた処理結果を前記検査シートに記入し、該処理結果が記入された検査シートを前記第1の記憶手段と独立して設けられた第2の記憶手段に保存する第3保存手段と備え、前記第1の記憶手段は、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の検査情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、検査履歴情報としての検査シートとを記憶し、及び、前記第2の記憶手段は、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の処理情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、処理履歴情報としての検査シートとを記憶することを特徴とする施工検査システムを実施した。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の施工検査システムにおいて、前記第2保存手段は、前記所定の指摘情報が与えられた前記建築物の所定部位の画像情報を前記検査シートとともに保存する手段を備え、前記第3保存手段は、前記記入された前記所定の指摘情報および前記画像情報に従って処理された前記所定部位の画像情報を前記検査シートとともに保存する手段を備えることを特徴とする施工検査システムを実施した。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の施工検査システムにおいて、前記検査結果、前記所定の指摘情報、および前記処理結果の少なくとも1つが記入された前記検査シートを前記第2または第3の保存手段から読み出して、前記建築物毎に編集して保存する手段をさらに備えることを特徴とする施工検査システムを実施した。
【0012】
また、上記の目的を達成するために請求項4の発明は、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入するための検査シートを予めネットワーク上に保存する第1ステップと、
前記検査シートを読み出して、前記建築物の工程毎の検査結果と該検査結果に応じた所定の指摘情報とを前記建築物の部位毎に前記検査シートに記入して第1の記憶領域に保存する第2ステップと、前記記入された前記所定の指摘情報に応じた処理結果を前記検査シートに記入し、該処理結果が記入された検査シートを前記第1の記憶手段と独立して設けられた第2の記憶手段に保存する第3ステップとを有し、前記第2ステップにおいて、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の検査情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、検査履歴情報としての検査シートとを前記第1の記憶手段に記憶し、及び、前記第3ステップにおいて、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の処理情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、処理履歴情報としての検査シートとを前記第2の記憶手段に記憶することを特徴とする建築物の施工検査方法を実施した。
【0013】
また、請求項5の発明は、ネットワーク上に設けられた施工検査情報表示装置であって、所定様式で建築物の検査結果が検査項目毎に記入されて更新される検査シートと前記建築物の所定部位の画像情報とを同一画面に同時に表示する手段と、前記検査シートおよび前記画像情報を前記ネットワークを介して送信する手段とを備えたことを特徴とする施工検査情報表示装置を実施した。
【0015】
【作用】
上記構成によれば、ネットワーク上の所定保存領域に保存された検査シートに第2および第3保存手段がアクセスし、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入して更新していくことで、建築物の工程毎の施工検査情報をネットワーク上で共有化することができる。
【0016】
また、第2保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報と第3保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報は所定様式で検査シートに記入され、保存され共有化される。
【0017】
また、検査結果、所定の指摘情報、および処理結果等が記入された検査シートを建築物毎に編集して保存することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態のインフラ構造を示す構成図である。
図1において、110は施工管理(工務店)側のクライアントマシン、120は検査/審査(住宅販売業者)側のクライアントマシンであり、それぞれネットワーク140に接続されている。130は共有ファイルサーバであり、施工管理側クライアントマシン110と検査/審査側クライアントマシン120がネットワーク140を介してアクセスし、共有ファイルを互いに参照して更新することができる。ネットワーク140としては専用回線が好ましいが、インターネットを利用することもできる。
【0020】
これらのコンピュータ装置は、CPU、主記憶装置としてのROM、補助記憶装置としてのHDD、FDD、CPUの作業エリアおよび一時的なデータ記憶領域としてのRAM、外部とのデータのやり取りに用いられる通信I/F、入力装置としてのキーボードおよびマウス、画像表示装置としてのCRTディスプレイ(または液晶ディスプレイ)を備えた周知の構成である。各コンピュータ装置にはWindows(商標)マシンを用い、Windows95(商標),Windows98(商標),Windows2000(商標)上でMicrosoft Excel(商標)等のスプレッドシートアプリケーションが稼動できるものとする。
【0021】
施工管理側クライアントマシン110は工務店または下請け業者の例えば現場事務所に、検査/審査側クライアントマシン120は住宅販売業者の例えば営業所に配置される。共有ファイルサーバ130は住宅販売業者の管理下にあり、本社、支社、営業所のいずれに配置することも可能である。
【0022】
住宅販売業者の検査担当者は建築現場に出かけ、邸毎、ビル毎に所定の検査仕様にしたがって工程毎に建築物の検査を行なう。建築工程は、概略的には、例えば▲1▼着工→▲2▼基礎配筋(生コン打設)→▲3▼躯体完成→▲4▼屋根及び防水→▲5▼内部木工→▲6▼内・外装仕上げ→▲7▼完成、の七工程からなっている。
【0023】
検査担当者は、デジタルカメラ122、携帯型パーソナルコンピュータ124、およびPHS125を携行して建築現場で検査を行ない、後に詳述する通りに写真を含む検査結果の情報を検査/審査側クライアントマシン120に送信する。情報送信は公衆回線142を介してインターネットサービスプロバイダ141に接続することでEメールを利用して行われ、携帯電話を通信端末として利用することもできるが、画像伝送を行なうことから、通信速度の点でPHS125の利用が便利である。
【0024】
携帯型パーソナルコンピュータ124は、CPU、主記憶装置としてのROM、補助記憶装置としてのHDD、FDD、CPUの作業エリアおよび一時的なデータ記憶領域としてのRAM、外部とのデータのやり取りに用いられる通信I/F、入力装置としてのキー入力部およびポインティングデバイス、画像表示装置としての液晶表示パネルを備えた周知の構成であり、上記各コンピュータ装置と同様に上記Windows(商標)上でMicrosoft Excel(商標)等が稼動できるものとし、例えばサブノートパソコンを用いることができる。
【0025】
携帯型パーソナルコンピュータ124はできるだけ小型のものが好ましく、Windows CE(商標)が稼動するモバイルギア(商標)、リブレット(商標)、カシオペア(商標)等の携帯情報端末(PDA)を使用することもできる。さらに、ペン入力装置を用いたパワーザウルス(商標)、アクセスザウルス(商標)、ザウルスポケット(商標)や、OSにBTRON(Business Real−Time Operating System Nucleus)を採用したTiPO PLUS(商標)等の小型の携帯情報端末(PDA)を使用することもできる。
【0026】
本実施形態で使用する携帯端末に必要な要素は、スプレッドシートアプリケーションが稼動できること、画像情報を取り込めること、画像情報とスプレッドシートをEメールに添付して送信できることである。或いは、スプレッドシートに画像情報を貼り付けてEメールで送信できることである。これらの要素を備えた携帯端末を用いることで、建築現場から事務所,営業所への移動中の送信を可能とすることができる。
【0027】
デジタルカメラ122には、例えば着脱自在なフロッピィディスク123に画像を記憶するMavica(商標)を用いることができる。検査担当者が携帯型パーソナルコンピュータ124およびPHS125を携行しない場合には、フロッピィディスク123を営業所等に持ち帰って検査結果の画像を検査/審査側クライアントマシン120に取り込む。画像を一時記憶する記憶媒体としては他に、スマートメディアやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の半導体メモリを使用することもできる。
【0028】
銀塩フィルムを使用する慣用的な光学式カメラをデジタルカメラに代わって用いる場合には、スキャナ(図示せず)によって検査結果の画像を検査/審査側クライアントマシン120に取り込む。121はプリンタであり、画像を貼り込んだスプレッドシートを印刷出力するためのものである。
【0029】
施工管理(工務店)側も検査/審査(住宅販売業者)側と同様に、プリンタ111、デジタルカメラ112、フロッピィディスク等の記憶媒体113、携帯型パーソナルコンピュータ114、およびPHS115を有している。施工管理側はこれらを用い、後に詳述する通りに検査/審査側からの指示を受けて建築物の不具合部位の改善処理を行ない、写真を含む処理結果の情報を施工管理側クライアントマシン110に送信する。
【0030】
以下、▲2▼の基礎配筋工程が終了した場合を一例として、検査、合否判定、不具合部位改善指示、改善作業、再判定等を行ない、所定の判定基準が満たされたときに合格証を発行する手順について詳細に説明する。
【0031】
図2は上記手順を示すシーケンス図であり、施工管理(工務店)側での作業手順、共有ファイルサーバ130を介して行われる施工管理側クライアントマシン110と検査/審査側クライアントマシン120との通信手順、および検査/審査(住宅販売業者)側での作業手順を表す。施工管理側と検査/審査側との通信は、携帯端末(携帯型パーソナルコンピュータ114と124)間で行うこともできる。
【0032】
まず施工管理側では、現時点でどの工程が終了したかの工程確認を行ない、確認された工程情報aを検査/審査側にEメールで送信する。以下、各コンピュータ間の通信には、同様にEメールが用いられる。工程情報aを受け取った検査/審査側では、図3に示す所定様式の検査シートに従い、検査者が所定の判定基準に基づいて当該工程について検査を行う。
【0033】
図3に示す基礎品質検査結果用の検査シート13はスプレッドシートアプリケーションを用いて作成され、施工管理側クライアントマシン110に前もって保存されているとする。このスプレッドシートアプリケーションは、図3には示されてはいないが、写真等の画像を貼り込むことができる(後述の図8参照)。
【0034】
1〜7に示す各欄には、入力メニュー8に従って入力された発注者の邸名、工程情報aに従った工程名、施工管理側の工事課名、工事店(工務店)名、担当者名、および基礎チーム名、並びに住宅販売業者側の検査員(検査者)名がそれぞれ記入される。検査日9は自動入力される。
【0035】
20は検査結果情報を検査項目毎に入力する検査結果記入欄であり、検査者が22で示す部位No.の各部位について23で示すチェック項目を検査し、検査結果入力メニュー21を用いて所定の判定基準と配点基準に基づき項目毎に数値を設定入力すると、判定欄24に合否判定が○/×で入力される。不合格(×)の検査項目については該当部位の写真が別途添付され、写真No.欄26にその写真番号が入力される。25は改善確認欄であり、不合格部位の改善結果が確認されたときに、改善判定結果を入力する欄である。
【0036】
27は改善指示欄であり、ここには、検査/審査側から施工管理側への改善指示情報が入力される。28は要改善部位の部位No.を入力する部位No.入力欄であり、当該要改善部位の具体的な不具合内容を不具合指摘事項欄29に、具体的な改善方法を改善方法欄30に入力して施工管理側に指摘する。写真No.欄31には当該要改善部位の写真番号が入力される。32は要改善部位No.入力欄であり、部位No.入力欄28の不具合部位についての指摘事項と同様の例が別のシートにある場合、この欄32にその部位No.が入力される。改善報告発送期限33は自動入力される。
【0037】
14は、施工管理側の担当者が改善報告時にサインする欄である。16は、検査/審査側で最終的に合格判定したときに検査者および審査者が検印を入力する欄である。15には施工管理側から検査/審査側へ改善報告した日付が、17には検査/審査側から施工管理側に合否通知した日付が入力される。ポイント欄18には評価点数が入力される。
【0038】
図2に戻って説明すると、検査者は検査員名9を記入し、建築現場での検査結果に基づいて検査結果記入欄20に記入する。すなわち、前述の通りに合否判定を○/×で判定欄24に記入し、写真No.欄26に不具合箇所の写真番号を記入する。図4の例では部位No.14と15に不具合があり、ここに×が記入される。両部位については、後述の通り図5(a)および(b)に示す写真を撮影する。この写真番号を例えば51および52として写真No.欄26に記入する。
【0039】
また、検査者は改善指示欄27の部位No.入力欄28に不具合部位の番号14と15を記入し、不具合指摘事項欄29にそれぞれ該当する事項を記入して指摘する。ここで例えば部位No.14は、図5(a)の写真51の通り使用する部材50の径に誤りがある。そこで、正しい径(22ミリ)のものに交換するように改善方法欄30に具体的な改善方法を記入して指摘する。また部位No.15は、図5(b)の写真52の通り、L字状の部材55の設置位置が斜めで誤っている。そこで、正しい位置に設置するように改善方法欄30に具体的な改善方法を記入して指摘する。
【0040】
不具合部位の写真撮影の際には、図5(a)の写真51の通りに、部材50に例えばテープ53を巻いて要改善箇所が容易に解るようにする。テープ53の代わりに、リボン、シール等でマーキングすることもできる。なお、不具合部位の近傍に看板54を置いて撮影する。この看板54には、「邸名」、「場所」、「部位」、「指摘事項概要」を記載しておく。図5(b)の写真52名中の看板56にも同様の記載がされている。
【0041】
このような写真をデジタルカメラ122で撮影してフロッピィディスク123に一時記憶するか、あるいは光学式カメラで撮影してスキャナ(図示せず)によって直接検査/審査側クライアントマシン120に取り込む。デジタルカメラ122を用いた場合には、撮影日時が電子データとして得られる点でも優位である。これら不具合個所の画像情報(写真)は、スプレッドシートの検査シート13とは別のページに貼り込むことができる。これについては、後に図8に示す。
【0042】
検査者が上記のようにして検査結果(検査シートおよび画像情報)を得ると、これら検査結果情報を一時検査/審査側クライアントマシン120に記憶させる。これら検査結果情報は、携帯型パーソナルコンピュータ124を用いて検査/審査側クライアントマシン120に送信することもできる。
【0043】
熟練した審査者は、これらの検査結果情報を参照し、検査者による検査結果が妥当なものかを審査する。このとき、検査/審査側クライアントマシン120(または携帯型パーソナルコンピュータ124)の表示装置の画面上で検査シート13および画像情報(写真51,52)を同時に表示して行ってもよいし、プリンタ121でプリント用紙126に印刷して行ってもよい。不適当な検査結果があれば、審査者は検査シート13の記載を変更する。一般的には、改善方法欄30に記載された改善方法の記載変更がしばしば行われる。
【0044】
このようにして審査が終了し、熟練した審査者によって妥当であることが確認された検査結果情報bは、Eメールを用いて検査/審査側クライアントマシン120から共有ファイルサーバ130に送信され、ここに共有ファイルとして記憶され、共有化されたファイルbはさらに共有ファイルサーバ130から施工管理側クライアントマシン110へと送信される。前述した通りに携帯型パーソナルコンピュータ124を用いれば、建築現場において、検査、審査、および共有ファイルサーバ130への検査結果情報の送信、さらには施工管理側クライアントマシン110への送信を行うことができる。
【0045】
施工管理側は受け取った検査結果情報を保存し、これを確認すると、検査シート13および写真51,52を参照し、要改善個所の合格判定を得るために改善作業を行なった後、改善後の写真を撮影する。
【0046】
図6(a)は改善作業後の部位No.14の写真61を、図6(b)は改善作業後の部位No.15の写真62を示す。両図が示す通り、誤った部材50が正しい径の部材60に変更されており、L字状の部材55の設置位置が水平に改善されている。写真61中の看板64には、「邸名」、「場所」、「部位」、「コメント」を記載しておく。この「コメント」は行った改善処理を表すもので、「径22ミリに交換完了」等の記載がなされる。図6(b)の写真52名中の看板66にも同様の記載がされている。
【0047】
このような改善を行った後に施工管理側は、図7に示す通り検査シート13の改善指示欄27の写真No.欄31に写真番号61,62を記入し、サイン欄14に担当者等のサインを記入する。そして、改善報告日付15を記入する。
【0048】
このときの検査結果情報は、施工管理側クライアントマシン110の表示装置の画面上で図8の通りに参照することができる。図8において、800は表示画面であり、スプレッドシートアプリケーションのページ810と別のページ820を同時に表示している。ページ810は検査シートを含み、別のページ820には写真51,52,61,62が貼り込まれている。なお、ページ820には、写真とともに対応する「指摘事項概要」、「コメント」、「撮影日時」を表示するようにしてもよい。
【0049】
施工管理側は、図8に示した検査結果情報を含んだスプレッドシートアプリケーションのファイルcをEメールを用いて施工管理側クライアントマシン110から共有ファイルサーバ130に送信し、ここで共有ファイルが上書きされて記憶され、上書きされた共有化ファイルcはさらに共有ファイルサーバ130から検査/審査側クライアントマシン120へと送信される。
【0050】
検査/審査側は受け取った検査結果情報を保存し、これを確認すると、検査シート13および写真51,52,61,62を参照し、改善された個所の合否判定を行う。不合格であれば、再改善を指示するために検査シート13の改善方法欄30を上書きし、このファイルb´をEメールを用いて検査/審査側クライアントマシン120から共有ファイルサーバ130に送信し、ここで共有ファイルが再度上書きされて記憶され、上書きされた共有化ファイルb´はさらに共有ファイルサーバ130から施工管理側クライアントマシン110へと送信される。
【0051】
施工管理側は受け取った検査結果情報の共有化ファイルb´を保存し、これを確認すると、上書きされた検査シート13等を参照し、要再改善個所の合格判定を得るために上述と同様に再度改善作業を行なった後、図8に示したものと同様のファイルc´(改善後の写真がcとは異なる)をEメールを用いて施工管理側クライアントマシン110から共有ファイルサーバ130に送信し、ここで共有ファイルが再度上書きされて記憶され、上書きされた共有化ファイルc´はさらに共有ファイルサーバ130から検査/審査側クライアントマシン120へと送信される。
【0052】
このように、検査/審査側では判定と改善指示を、施工管理側では改善作業と改善報告を行って一旦共有ファイルサーバ130に送信し、ここに記憶された共有ファイルを両者クライアントが互いに参照することで更新していく。検査/審査側は、図2において、再改善結果を参照して全ての項目について合格判定した場合に合格証を作成する。合格証が作成されるまで、b,c,b´,c´…のやり取りが繰り返し行われる。再改善の回数は改善作業の出来しだいであるため、図2にはその回数を明記していない。また、一回の改善で全ての不合格項目について合格判定されれば、b´とc´のやり取りは勿論不用である。
【0053】
図9は、検査シート13の検印入力欄16に審査合格を示す検印が記入された合格証を示している。ここで、不具合部位No.14と15が改善されたとして審査者が対応する改善確認欄25に○を記入し、全て合格となったために合格日付17が記入され、検査者検印16aが検査者により記入され審査者検印16bが審査者により記入された検査シート13を、合格証dとしてEメールを用いて検査/審査側クライアントマシン120から共有ファイルサーバ130に送信し、ここで共有ファイルが合格証dで再度上書きされて記憶され、上書きされた合格証dはさらに共有ファイルサーバ130から施工管理側クライアントマシン110へと送信される。施工管理側は受け取った合格証dを保存する。
【0054】
このようにして、本実施形態によれば、ネットワーク上で検査結果情報を共有ファイルサーバ130に上書き保存して情報をやり取りする毎に更新していくことで、検査/審査側、施工管理側双方がこれらの情報をオンラインで共有することができる。また、やり取り途中の検査履歴情報は各クライアントマシン110,120に保存される。
【0055】
このとき、双方が検査結果情報を上書きするときに検査シート上に記入する文字色等を一定の約束にしたがって取り決めておけば、後で検査履歴を参照するときに解りやすいものとすることができる。また、検査履歴を集計・分析して、図10に示すような集計表や、図11に示すような指導履歴表を編集して作成することもできる。これら集計表や指導履歴表、および上記施工検査情報をプリンタ111を用いてプリント用紙116に出力することで、必要に応じて住宅等の発注者、あるいは関係行政機関等の第3者検査機関等に提示する資料の作成も容易になる。ここで、作成した集計表を邸名等でソートして邸(または集合住宅、ビル)毎の検査履歴(検査結果、指摘事項、改善結果等)を作成しておくと、検索しやすく、より有用なデータを得ることができる。
【0056】
合格証発行までの上記したシーケンスでは検査/審査側と施工管理側が別組織であるケースについて、つまり、通常検査/審査側クライアントマシン120を使用する者が検査、審査を行い、通常施工管理側クライアントマシン110を使用する者が施工、改善を行う例について説明した。しかしながら、例えば写真撮影に関して撮影箇所、方向、フレーミング、枚数等を詳細に規定した検査マニュアルを用意しておけば、必ずしも検査者または審査者が検査/審査を行う必要はなく、別の代行者が検査マニュアルに従って正確に検査を行うことができる。施工管理側の現場作業者やその下請け業者に検査を行わせることも可能になるので、施工管理側クライアントマシン110を使用して検査結果が記入され、保存されることもあり得る。また、この結果は審査者に送られ、審査される。
【0057】
また、上述の説明では画像情報として写真のみを用いる例について記載したが、写真では解りにくい部位については図面やその他の資料を用い、これをスキャナで取り込んで検査シートとともにやり取りすることもできる。さらに、スプレッドシートに画像情報を貼り込んで1つのファイルにまとめることに拘らなければ、デジタルビデオによって撮影した動画を写真に代えて用い、動画ファイルとスプレッドシートのファイルをEメールに添付することも考えられる。これを行うには、IEEE1394インタフェース、およびQuickTime(商標)等の動画用アプリケーションが必要になる。
【0058】
(第2実施形態)
図12は第1実施形態のインフラ構造を示す構成図である。
図12において、1200は施工管理(工務店)側のサーバ、1300は検査/審査(住宅販売業者)側のサーバであり、それぞれネットワーク140に接続されている。施工管理側サーバ1200と検査/審査側サーバ1300はネットワーク140を介して互いにアクセスすることができる。施工管理側サーバ1200は工務店または下請け業者の例えば現場事務所に、検査/審査側サーバ1300は住宅販売業者の例えば営業所に配置される。ネットワーク140としては専用回線が好ましいが、インターネットを利用することもできる。
【0059】
これらのコンピュータ装置は、大略的には図1に示した施工管理側クライアントマシン110や検査/審査側クライアントマシン120と同様のハードウエア構成を有しており、Windows(商標)上でMicrosoft Excel(商標)等のスプレッドシートアプリケーションが稼動できるものとする。施工管理側サーバ1200にはさらに、MO,zip(商標),Jaz(商標),CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−RAM等の外部記憶装置150が接続される。検査/審査側サーバ1300に接続される外部記憶装置250にも、同様のものを使用することができる。その他の第1実施形態と同様の要素については説明を省略する。
【0060】
本実施形態は、共有ファイルサーバを用いず、施工管理側サーバ1200と検査/審査側サーバ1300がそれぞれ有する共通ファイル1210と1310を独立に上書きしていく点、検査履歴情報は施工側ファイル1220,検査/審査側ファイル1320として保存される点、および両サーバが外部記憶装置150,250を有している点で第1実施形態と異なっている。検査履歴情報は膨大になるので、施工側ファイル1220および検査/審査側ファイル1320の保存はVisualshot(商標)等を用いてインデックス(索引)をつけ、編集等を行う際の利便性を図る。
【0061】
以下、▲2▼の基礎配筋工程が終了した場合を一例として、検査、合否判定、不具合部位改善指示、改善作業、再判定等を行ない、所定の判定基準が満たされたときに合格証を発行する手順について、図13のシーケンス図を参照して説明する。
【0062】
このシーケンス図は、施工管理(工務店)側での作業手順、施工管理側サーバ1200と検査/審査側サーバ1300との通信手順、および検査/審査(住宅販売業者)側での作業手順を表す。施工管理側と検査/審査側との通信は、携帯端末(携帯型パーソナルコンピュータ114と124)間で行うこともできる。ここでやり取りされる情報は第1実施形態と同様のものであり、その詳細な説明は省略する。
【0063】
まず施工管理側では、現時点でどの工程が終了したかの工程確認を行ない、確認された工程情報aを検査/審査側にEメールで送信する。工程情報aを受け取った検査/審査側では、所定様式の検査シート(図3参照)に従い、検査者が所定の判定基準に基づいて当該工程について検査を行う。
【0064】
検査者は検査結果を検査シートに記入し、写真撮影を行って合否判定する(図4,5参照)。この時点で検査シートのページと写真を貼り込んだページが、スプレッドシートアプリケーションを用いて検査/審査側サーバ1300の表示装置の画面に同時表示される(図8参照)。
【0065】
検査者が上記のようにして検査結果(検査シートおよび画像情報)を得ると、これら検査結果情報bを検査/審査側サーバ1300に検査/審査側ファイル1320および共通ファイル1310として記憶させ保存しておく。これら検査結果情報は、携帯型パーソナルコンピュータ124を用いて検査/審査側サーバ1300に送信することもできる。
【0066】
熟練した審査者は、これらの検査結果情報を参照し、検査者による検査結果が妥当なものかを審査し、適宜検査シートの記載を変更する。このようにして審査が終了し、熟練した審査者によって妥当であることが確認された検査結果情報bは共通ファイル1310および検査/審査側ファイル1320として保存され、さらに、Eメールを用いて検査/審査側サーバ1300から施工管理側サーバ1200へと送信される。前述した通りに携帯型パーソナルコンピュータ124を用いれば、建築現場において、検査、審査、および施工管理側サーバ1200への検査結果情報の送信を行うことができる。
【0067】
施工管理側は受け取った検査結果情報cを共通ファイル1210および施工側ファイル1220として記憶させ保存しておく。そして、この情報を確認すると、第1実施形態と同様に要改善個所の合格判定を得るために改善作業を行なった後、改善後の写真を撮影する(図6参照)。
【0068】
このような改善を行った後に施工管理側は、改善結果に従って検査シートを更新する(図7参照)。改善された結果も、検査シートのページと写真を貼り込んだページが施工管理側サーバ1200の表示装置の画面に同時表示される(図8参照)。
【0069】
施工管理側は、このようにして得たスプレッドシートアプリケーションのファイルcを共通ファイル1210に上書き保存するとともに施工側ファイル1220に保存し、さらにEメールを用いて施工管理側サーバ1200から検査/審査側サーバ1300へ送信する。
【0070】
検査/審査側は受け取った検査結果情報cを検査/審査側ファイル1320に保存するとともに共通ファイル1310に上書き保存し、これを確認すると、検査シート(図7参照)を参照し、改善された個所の合否判定を行う。不合格であれば、再改善を指示するために検査シート13の改善方法欄30を上書きし、このファイルb´を共通ファイル1310に上書き保存するとともに検査/審査側ファイル1320に保存し、さらにEメールを用いて検査/審査側サーバ1300から施工管理側サーバ1200へ送信する。
【0071】
施工管理側は受け取った検査結果情報の共有化ファイルb´を施工側ファイル1220として記憶させ保存するとともに、共通ファイル1210を上書きする。そして、この情報を確認すると、要再改善個所の合格判定を得るために第1実施形態と同様に改善作業を行なった後、図8に示したものと同様のファイルc´(改善後の写真がcとは異なる)を共通ファイル1210に上書き保存するとともに施工側ファイル1220に保存し、さらにEメールを用いて施工管理側サーバ1200から検査/審査側サーバ1300へ送信する。
【0072】
このようにして、検査/審査側では判定と改善指示を、施工管理側では改善作業と改善報告を行って検査履歴を検査/審査側ファイル1320,施工側ファイル1220に逐次保存しておく。また、これらをやり取りする毎に共有ファイル1210,1310を上書き保存して更新していく。
【0073】
検査/審査側は、図13において、再改善結果を参照して全ての項目について合格判定した場合に合格証を作成する(図9参照)。合格証が作成されるまで、b,c,b´,c´…のやり取りが繰り返し行われる。再改善の回数は改善作業の出来しだいであるため、図13にはその回数を明記していない。また、一回の改善で全ての不合格項目について合格判定されれば、b´とc´のやり取りは勿論不用である。
【0074】
検査/審査側は、合格証dを共有ファイル1310に上書き保存するとともに検査/審査側1320に保存し、さらにEメールを用いて検査/審査側サーバ1300から施工管理側サーバ1200へ送信する。施工管理側は受け取った合格証dを施工側ファイル1220に保存するとともに、共通ファイル1210を上書き保存する。
【0075】
このようにして、本実施形態によれば、ネットワーク上で検査結果情報をやり取りする毎に両サーバ1200,1300上で施工側ファイル1220および検査/審査側1320として逐次保存し、またこれとは別に共通ファイル1210,1310を上書き保存して更新していく(上書きするときの検査シート上の文字色等について一定の約束を取り決めしておくと便利である)ことで、検査/審査側、施工管理側双方がこれらの共通ファイルを共有することができる。また、やり取り途中の検査履歴情報は施工側ファイル1220および検査/審査側ファイル1320として両サーバ1200,1300に保存される。
【0076】
施工側ファイル1220および検査/審査側ファイル1320は集計・分析に使用することができ、集計表(図10参照)や指導履歴表(図11参照)の作成が容易になる。
【0077】
本実施形態によれば第1実施形態と同様の効果が得られる他に、施工管理側と検査/審査側が別々にインデックスをつけて検査履歴を保存することによって、それぞれの立場に直接必要な集計・分析作業ができより便利であること、施工管理側と検査/審査側がネットワークに接続しなくとも共通ファイルをいつでも参照できること、また、施工側ファイル1220および検査/審査側ファイル1320が増大したときに外部記憶装置150,250に保存することによって大容量の補助記憶装置の必要がなくバックアップデータを持つことができること、等の優位性がある。
【0078】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、ネットワーク上の所定保存領域に保存された検査シートに第2および第3保存手段がアクセスし、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入して更新していくことで、建築物の工程毎の施工検査情報をネットワーク上で共有化することができるため、建築物の検査を行う検査者と検査結果の審査を行う審査者が第2保存手段を用い、審査結果に応じて不具合箇所の改善を行って改善報告を行う施工管理者が第3保存手段を用いることで、3者が一同に会することなく短時間で検査結果の情報を交換することが容易になる。また、検査結果の情報をネットワーク上でリアルタイムで共有化するため情報交換を迅速に行うことができ、不具合箇所があったときでも早急に改善指示が受けられるので、現場の作業を止めておく期間を最小に留めることができ、さらに、同一箇所に何度も改善が必要な場合であっても無駄な時間と人的コストの増大を抑制することができるために作業効率の低下を招来することなく、低コストでより高品質を確保することができる。
【0079】
また、第2保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報と第3保存手段によりアクセスして得た施工検査情報および保存した施工検査情報を検査シートに所定様式で記入して、保存して共有化されるので、インデックスを付けて保存することで、検査件数が膨大であっても検査履歴の保存・検索が容易になるとともに、分析・集計作業を効率化することができ、さらに検査シートを建築物毎に編集して保存することで、第3者に対し施工検査情報を提示する際に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る施工検査システムの第1実施形態のインフラ構造を示す構成図である。
【図2】第1実施形態の施工検査手順を示すシーケンス図である。
【図3】本発明に用いる検査シートの様式の説明図である。
【図4】第1実施形態の施工検査手順における上記検査シートの一履歴の説明図である。
【図5】第1実施形態の施工検査手順における改善前写真の説明図である。
【図6】第1実施形態の施工検査手順において、図5の写真に対応する改善後写真の説明図である。
【図7】第1実施形態の施工検査手順における上記検査シートの別の履歴の説明図である。
【図8】本発明に係る施工検査システムに用いる施工検査情報表示装置の表示画面の一例を示す説明図である。
【図9】第1実施形態の施工検査手順における上記検査シートの最終履歴(合格証)の説明図である。
【図10】第1実施形態によって得られる集計表の説明図である。
【図11】第1実施形態によって得られる指導履歴表の説明図である。
【図12】本発明に係る施工検査システムの第2実施形態のインフラ構造を示す構成図である。
【図13】第2実施形態の施工検査手順を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
110 施工側クライアントマシン
11,21 プリンタ
16,26 プリント用紙
112,122 デジタルカメラ
113,123 フロッピィディスク
120 検査/審査側クライアントマシン
114 検査/審査側携帯型パーソナルコンピュータ
124 施工側携帯型パーソナルコンピュータ
115,125 PHS
116,126 プリント出力紙
130 共有ファイルサーバ
150,250 外部記憶装置
1200 施工側サーバ
1300 検査/審査側サーバ
Claims (5)
- ネットワークを介して施工検査情報をやり取りする施工検査システムであって、
前記ネットワーク上に設けられ、所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入するための検査シートを予め保存する第1保存手段と、
前記第1保存手段上の前記検査シートを読み出して、前記建築物の工程毎の検査結果と該検査結果に応じた所定の指摘情報とを前記建築物の部位毎に前記検査シートに記入して第1の記憶手段に保存する第2保存手段と、
該第2保存手段から前記検査シートを受け取り、前記記入された前記所定の指摘情報に応じた処理結果を前記検査シートに記入し、該処理結果が記入された検査シートを前記第1の記憶手段と独立して設けられた第2の記憶手段に保存する第3保存手段と備え、
前記第1の記憶手段は、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の検査情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、検査履歴情報としての検査シートとを記憶し、及び、
前記第2の記憶手段は、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の処理情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、処理履歴情報としての検査シートとを記憶する
ことを特徴とする施工検査システム。 - 請求項1に記載の施工検査システムにおいて、
前記第2保存手段は、前記所定の指摘情報が与えられた前記建築物の所定部位の画像情報を前記検査シートとともに保存する手段を備え、
前記第3保存手段は、前記記入された前記所定の指摘情報および前記画像情報に従って処理された前記所定部位の画像情報を前記検査シートとともに保存する手段を備えることを特徴とする施工検査システム。 - 請求項1に記載の施工検査システムにおいて、
前記検査結果、前記所定の指摘情報、および前記処理結果の少なくとも1つが記入された前記検査シートを前記第2または第3の保存手段から読み出して、前記建築物毎に編集して保存する手段をさらに備えることを特徴とする施工検査システム。 - 建築物の施工検査方法において、
所定様式で建築物の検査結果を検査項目毎に記入するための検査シートを予めネットワーク上に保存する第1ステップと、
前記検査シートを読み出して、前記建築物の工程毎の検査結果と該検査結果に応じた所定の指摘情報とを前記建築物の部位毎に前記検査シートに記入して第1の記憶領域に保存する第2ステップと、
前記記入された前記所定の指摘情報に応じた処理結果を前記検査シートに記入し、該処理結果が記入された検査シートを前記第1の記憶手段と独立して設けられた第2の記憶手段に保存する第3ステップとを有し、
前記第2ステップにおいて、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の検査情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、検査履歴情報としての検査シートとを前記第1の記憶手段に記憶し、及び、
前記第3ステップにおいて、前記検査シートを上書き保存して得られる最新の処理情報と、該上書き保存により更新される前及び後の、処理履歴情報としての検査シートとを前記第2の記憶手段に記憶する
ことを特徴とする建築物の施工検査方法。 - ネットワーク上に設けられた施工検査情報表示装置であって、
所定様式で建築物の検査結果が検査項目毎に記入されて更新される検査シートと前記建築物の所定部位の画像情報とを同一画面に同時に表示する手段と、
前記検査シートおよび前記画像情報を前記ネットワークを介して送信する手段と
を備えたことを特徴とする施工検査情報表示装置。
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