JP4493157B2 - 筆記具等用キャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、修正具、塗布具、あるいは筆記具からなる筆記具等用キャップの構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
筆記具には鉛筆、サインペン、羽ペン、筆、万年筆等の様々な種類があるが、この他にツインタイプのマーカ等があげられる。このマーカ等は、図示しないが、軸の一端部である筆記先端部に第一のキャップを、他端部である筆記末端部には第二のキャップをそれぞれ着脱自在に備え、これら第一、第二のキャップが相互に嵌合する構造に成形されているものがある。
【0003】
なお、この種の先行技術文献として、実用新案登録2596066号、2552154号、2542049号、2542386号、特開平9−39479号、9−394809号、9−48195号公報等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の筆記具等用キャップは、以上のように構成され、諸性能を向上させるべく鋭意研究開発されているが、その研究項目の一つとして安全性がある。すなわち、ツインタイプの第一、第二のキャップが単独でも、あるいは組み合わせの状態で狭いところにはいったときにも通気性を発揮するようにし、空気の流通を確保するようにすれば、ある種の好ましくない事態を容易に回避することが可能である。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、第一、第二のキャップに単独でも、あるいは組み合わせの状態でも通気性を確保し、安全性を高めることのできる筆記具等用キャップを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため次の構成を有する。
本発明は、軸の一端部に嵌め入れる第一のキャップと、該軸の他端部に嵌め入れ可能、かつ、上記第一のキャップの頂部に嵌めることが可能な第二のキャップとを含んでなる筆記具等用キャップであって、第一のキャップおよび第二のキャップは外周面に長手方向の全長に亙ってリブが突出形成され、リブ同士の間に溝が形成され、第一のキャップと第二のキャップを相互に嵌めたときに、各キャップのリブ間の溝が連続して通気できるようにしたことを特徴とする筆記具等のキャップである。
これにより、第一、第二のキャップに単独でも、あるいは組み合わせの状態でも通気性を確保し、安全性を高めることができる。
本発明においては、キャップ外周面に形成されたリブはキャップ毎にピッチが異なり、キャップ同士を相互に嵌め合わせたときにリブ同士がずれて各キャップの溝が確実に連続するようにしたことが好適である。このようにすれば、通気を確実にできる。
また、リブ同士の間の溝幅がリブ幅に比較して大きく形成されたリブ同士の間の溝幅がリブ幅に比較して大きく形成されたことが好適である。これにより、溝幅の大きさを確保でき確実な通気ができる。
【0007】
ここで、特許請求の範囲における筆記具等は、ツインタイプのサインペン、ボールペン、水性や油性のマーカ等の筆記具が主であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えばツインタイプのリップブラシやアイカラースティック等の化粧具、修正具、塗布具等でも良い。また、中央部付近には、中央部と、中央部の近傍のいずれもが含まれる。この点については、閉塞端面付近や開口端面付近についても同様である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1両端部に筆記端部を備える筆記具の説明図、図2はキャップの説明図、図3はキャップ同士を嵌合した状態の説明図である。
【0009】
本実施形態における筆記具等用キャップは、図1に示すように、軸(barrel)10の一端部である筆記先端部に着脱自在に嵌入される第一のキャップ1と、軸の他端部である筆記末端部に着脱自在に嵌入され、第一のキャップ1と相互に嵌合する第二のキャップ2とを備えている。
【0010】
第一、第二のキャップ1、2は、成形性、曲げ強さ、剛性、可滅菌性に優れるPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ABS、PET(ポリエチレンテレフタレート)およびその再生材等を用いて基本的には同一サイズの円筒形に成形され、軸のインクの蒸発を防止するよう機能する。
図1、図2に示すように、これら第一および第二のキャップ1および2は、外周面に長手方向の全長に亙って断面歯車状のリブ3が複数突出形成されて、リブ3、3…同士の間に溝4、4…が形成され、第一のキャップ1と第二のキャップ2を相互に嵌めたときに、各キャップ1および2のリブ3、3…間の溝4、4…がキャップ1および2の長手方向に連続して通気できるようにしたものである。
【0011】
詳細には、軸10の各端部10a、10bの外面に嵌入する概略円筒形の外筒5を備え、この外筒5の閉塞端部側の周壁6が嵌入係止用の段差部7を介し縮径に成形されている。この外筒5の縮径の周壁6a内には、開口端面を外筒5の開口端面側に向け段差部7近傍に位置させる円筒形状の内筒部8が前記縮径の周壁6aから釣り下がるように形成され、これら外筒5の縮径の周壁6aと内筒部5の外周との間は連結されて一体的に成形されている。
【0012】
リブ3は、キャップ1、2の天頂部を除いて長手方向に全体に軸方向に沿って形成されている。したがって、キャップ1、2外周部のリブ3により単独状態でも連結状態でも、たとえ飲み込むなどしても溝4が通気路になり、通気でき不具合は生じない。
【0013】
また、キャップ1、2外周面に形成されたリブ3はキャップ1、2毎にピッチが異なるものとし、キャップ1、2同士を相互に嵌め合わせたときにリブ3、3、3…同士がずれて各キャップ1、2の溝4、4、4…が確実に連続するようにしたものである。したがって、キャップ1、2同士を嵌め合わせた場合に組ませた各キャップ1、2の溝4、4、4…同士がずれて確実に通気路が確保できる。この場合には、溝幅の異なるキャップ1、2同士をランダムに組み合わせて実現できる。
【0014】
また、リブ3、3、3…同士の間の溝幅W1がリブ幅W2に比較して大きく形成されたものである。
また、キャップ天頂部のリブ3外径を外筒の開口内径よりもわずかに大径に形成しており、キャップに他のキャップを嵌め入れるとキャップ開口端が段差部7に当たって嵌着位置決めができる。
【0015】
以上のように、実施形態のキャップによれば、単体でも複数組み合わせても通気路を確保することができる。
【0016】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第一、第二のキャップに単独でも、あるいは組み合わせの状態でも通気性を確保し、安全性を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る両端部に筆記端部を備える筆記具の説明図である。
【図2】(a)、(b)はキャップの平面視、側面視した説明図である。
【図3】キャップ同士を嵌合した状態の説明図である。
【符号の説明】
1 第一のキャップ
2 第二のキャップ
3 リブ
4 溝
5 外筒
6 周壁
6a 縮径
7 段差部
8 内筒部
Claims (3)
- 軸の一端部に嵌め入れる第一のキャップと、該軸の他端部に嵌め入れ可能、かつ、上記第一のキャップの頂部に嵌めることが可能な第二のキャップとを含んでなる筆記具等用キャップであって、
第一のキャップおよび第二のキャップは外周面に長手方向の全長に亙ってリブが突出形成され、
リブ同士の間に溝が形成され、
第一のキャップと第二のキャップを相互に嵌めたときに、各キャップのリブ間の溝が連続して通気できるようにしたことを特徴とする筆記具等のキャップ。 - キャップ外周面に形成されたリブはキャップ毎にピッチが異なり、キャップ同士を相互に嵌め合わせたときにリブ同士がずれて各キャップの溝が確実に連続するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の筆記具等用のキャップ。
- リブ同士の間の溝幅がリブ幅に比較して大きく形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具等用のキャップ。
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