JP2017124544A - 筆記具 - Google Patents
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Description
(1) 軸筒に表示部を施した筆記具であって、径方向からの断面が非正円形状の筆記部を有し、筆記部が取り付けられる軸筒の前端側の断面は正円形状とし、後端側の断面が非正円形状であることを特徴とする筆記具。
(2) 軸筒に表示部を施した筆記具であって、径方向からの断面が非正円形状の筆記部を有し、筆記部が取り付けられる軸筒の後端面に非正円形状の穴が形成されたことを特徴とする筆記具。
(3) 軸筒に表示部を施した筆記具であって、径方向からの断面が非正円形状の筆記部を有し、筆記部が取り付けられる軸筒の後端側の断面が非正円形状であると共に、軸筒の後端面に非正円形状の穴が形成されたことを特徴とする筆記具。
(4) 筆記部は先軸に嵌合され、先軸の径方向断面には非正円形部分を有すると共に筆記部又は先軸と軸筒とは相対回転不能であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の筆記具
図1〜図7は、本発明の筆記具の実施形態の一例を示すものであり、図1(a)〜(c)はそれぞれ筆記具の平面図、正面図、縦断面図であり、図2及び図3は、軸筒の一例を示す各図面、図4は、先軸の一例を示す各図面、図5は、保持体に筆記芯(焼結体)を取り付けた状態の一例を示す各図面、図6は、保持体の一例を示す各図面、図7は、本発明の筆記具の使用形態の一例を示す斜視図である。
本実施形態の筆記具Aは、マーキングペンタイプの実施形態であり、図1に示すように、少なくとも筆記具本体となる軸筒10と、先軸20と、インク吸蔵体30と、ペン芯35と、保持体40と、キャップ60とを備え、上記ペン芯35と保持体40により筆記部(ペン先)が構成されている。
軸筒10は、例えば、PP等からなる樹脂を使用して有底筒状体に成形され、筆記具の本体(後軸)として機能する。また、軸筒10は、図2(a)〜(e)及び図3(a)、(b)に示すように、前端が横断面円形形状となる開口部11を有すると共に、前端側から後端近傍まで横断面が略円形形状12となると共に、その後端部分は、内側に若干凹んだ横断面が楕円形形状13となっている。すなわち、軸筒10を軸方向の外側形状(外面)からみると、前方は円形形状となっており、後方は、楕円形状となっており、径方向断面に非正円形状部分を有している。軸筒10の外面の径方向断面の一部を非正円形状とすることによって筆記部との位置決めをすることができる。
軸筒10の後端外面には、図2(b)、(c)、(e)及び図3(b)に示すように、非正円形状の穴18が形成されている。この非正円形状の穴18は、軸筒10の射出成形時のゲート部であり、また筆記部との位置決めをするための正円に二面削ぎされた穴である。
軸筒10全体及び後述する先軸20は不透明又は透明(及び半透明)に成形されるが、外観上や実用上の観点からいずれを採用しても良い。図示符号19は、軸筒10の外面にシールや印刷、刻印等で施される表示部(表示面)となるものである。
また、用いるインク組成は特に限定されず、筆記具の用途等に応じて、好適な配合処方とすることができ、例えば、マーキングペン等ではインクに蛍光色素、例えば、ベーシックバイオレット11、ベーシックイエロー40などを含有させることできる。
このペン芯35は、多孔質部材から構成されるものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる並行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、各種のプラスチック粉末などを焼結したポーラス体(焼結芯)などからなるものである。
筆記体37の幅は、十分な筆記流量の確保を確保する点から、幅方向の長さ(t)は好ましくは、0.50mm以上、特に、1.0〜3.0mmであることが望ましい。
また、本体部41の幅方向外周面には、凹状の嵌合部41aが形成され、長手方向外周面には、空気流通溝41b、41bが形成されている。
また、保持体40は、上記各材料の一種類、または、耐久性、視認性の更なる向上の点などから、2種類以上の材料を用いて構成してもよく、射出成形、ブロー成形などの各種成形法により成形することができる。
この筆記具Aにおいて、保持溝46には、ペン芯35を確実に固定するための側方保持溝46a、46aと前方保持溝46bとを有し、この保持溝46に上記ペン芯35を嵌入すると、ペン芯35のインク誘導部36,36の底面側から保持溝46内部に強く入り込み、ペン芯35は保持体40の保持溝46に確実に固定されることなる。本実施形態では、ペン芯35の筆記体37と接触する箇所となる、保持溝46の前方表面部47bに、筆記体37の筆記時等の際のズレを防止して保持を確実にするための凹凸形状からなる非平滑面部47が形成されている。なお、上記ペン芯35の固定を確実にするために更にホットメルト型等の接着剤あるいは超音波溶着などを用いてもよい。
キャップ60は、先軸20の先端側外周面に嵌合等により着脱自在に取り付けられるものである。キャップ60は、不透明の材料にて成形されるが、キャップ60の外から筆記部50を視認できるよう透明(又は半透明)な材料で成形してもよい。
また、軸筒10の後端面には、非正円形状の穴18を形成することにより、成形時のゲート部と筆記部50との位置決めが容易となる。更に、軸筒10内には上述のリブ体17、17が形成されているので、インク吸蔵体(中綿)30の位置安定と、印刷位置の安定を図ることができることとなる。
更に、本発明の筆記具Aは、上述の如く、ペン芯35を固着した保持体40が、視認性を有する材料で構成されているので、当該保持体40の可視部43が、筆記方向を視認できる視認部となるものであり、筆記方向に書いてある文字を確実に読むことができる十分な視認性が付与することができると共に、終筆まで使用可能な筆記具が提供されるものとなる。
上記実施形態では、筆記体37をチゼル形状のマーキングペンタイプの芯体としたが、万年筆等の一定の方向性を有するものであってもよい。
また、上記実施形態では、筆記具用インクで説明したが、液状化粧料、液状薬剤、塗布液、修正液などの液状体とし、筆記芯を該液状体に併せて、例えば、好適な塗布部材を使用してもよいものである。
下記構成及び図1〜図7に準拠する筆記具、インクを使用した。筆記芯、保持体等の寸法等は下記に示す大きさのものを使用した。
PE製焼結芯、気孔率60%、筆記部:上辺長さ4mm、下辺長さ5mm、高さ2mm、ナイフカット状、インク誘導部:φ(t)2mm、長さ16mm、上辺長さ4mm、下辺長さ5mm、高さ2mm
(保持体40の構成)
アクリル樹脂製、可視光線透過率85%〔スガ試験機社製、多光源分光測色計(MSC−5N)にて反射率を測定し、可視光線透過率とした。〕
ペン芯35固着後の可視部43(四角形)の大きさ:5mm×6mm×3mm×4mm
(ペン芯35、保持体40以外の筆記具部材の構成)
インク吸蔵体:PET繊維束、気孔率85%、φ6×77mm
筆記具本体、キャップ:ポリプロピレン(PP)製
インクとして、下記組成の蛍光桃インクを使用した。
色材:VCトナー桃(御国色素社製) 30質量部
湿潤剤:グリセリン 25質量部
防腐剤:バイオエース(ケイアイ化成社製) 0.7質量部
イオン交換水 44.3質量部
また、得られた筆記具を用いて、文字の上に筆記したところ、筆記時に可視部43を介して向こう側の見え方を目視にて確認したところ、視認性が十分であり、見やすく、筆記方向に書いてある文字を読みながら筆記することができた。
10 軸筒
19 表示部
20 先軸
30 インク吸蔵体
35 ペン芯
40 保持体
50 筆記部
60 キャップ
Claims (4)
- 軸筒に表示部を施した筆記具であって、径方向からの断面が非正円形状の筆記部を有し、筆記部が取り付けられる軸筒の前端側の断面は正円形状とし、後端側の断面が非正円形状であることを特徴とする筆記具。
- 軸筒に表示部を施した筆記具であって、径方向からの断面が非正円形状の筆記部を有し、筆記部が取り付けられる軸筒の後端面に非正円形状の穴が形成されたことを特徴とする筆記具。
- 軸筒に表示部を施した筆記具であって、径方向からの断面が非正円形状の筆記部を有し、筆記部が取り付けられる軸筒の後端側の断面が非正円形状であると共に、軸筒の後端面に非正円形状の穴が形成されたことを特徴とする筆記具。
- 筆記部は先軸に嵌合され、先軸の径方向断面には非正円形部分を有すると共に筆記部と又は先軸と軸筒とは相対回転不能であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の筆記具。
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