JPH0731172U - 塗布具の流動体供給装置 - Google Patents

塗布具の流動体供給装置

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JPH0731172U
JPH0731172U JP6263393U JP6263393U JPH0731172U JP H0731172 U JPH0731172 U JP H0731172U JP 6263393 U JP6263393 U JP 6263393U JP 6263393 U JP6263393 U JP 6263393U JP H0731172 U JPH0731172 U JP H0731172U
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fluid
applicator
shaft
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保通 岩瀬
幸男 寺川
昌明 森田
厚則 佐竹
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動体の塗布や筆記において、一定の幅にか
つ適切な量で流動体を幅広に使い勝手よく塗布・筆記す
ることを可能にすると共に、先軸あるいは塗布体の形状
にかかわらず、流動体の流動体吐出口でのシール性を確
実にすることができる。 【構成】 先端部に流動体吐出口1を有する筒状体の先
軸2と、吐出口1から先端部の一部分が突出した塗布体
3とを有して、流動体を塗布するときには被塗布物に先
軸2および塗布体3の先端部を当接させて塗布体3を後
退させ、前記吐出口1における塗布体3周囲の間隙から
流動体を流出させる塗布具の流動体供給装置において、
先軸2の溝部8b1の、軸半径方向の肉厚は、当該溝部
8b1の軸方向前後両側に位置する部分8b2,8b3
の肉厚より小さく設定されていると共に、塗布時に先軸
2の中心軸線が折れ曲がるような向きに先軸2を変形可
能にさせる程度の大きさに設定されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、被塗布物に流動体(修正液等の塗布液、および、インキ等の液体を 含む)を塗布する塗布具(インキで筆記する筆記具も含む)の流動体供給装置に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在用いられている塗布具には、修正液を塗布する修正液塗布具(修正ペン) があり、一般にこの修正液塗布具は、先軸の先端部を細くしてなるべく細かく誤 字の修正ができるように、該先軸内の塗布体は非常に小さく設計されている。
【0003】 ここで、図11は、従来の修正液塗布具の先端に設けられた流動体供給装置の 構成例である。また、図12は、従来の修正液塗布具を用いて紙面に塗布する状 態を示す、流動体供給装置の側面図である。
【0004】 図11に示すように、前記修正液塗布具は、修正液を収容した可撓性のある容 器本体a(図では概略を示す)と、該容器本体aの先端に設けられた修正液供給 装置bとを有している。
【0005】 前記修正液供給装置bは、主に、円形の先端面に円形の吐出口cを開口してそ の吐出口cの周囲の環状の先端面を塗布面dとなすとともに吐出口cの後方近傍 の内面部に弁座eを設けて前記容器本体aの前方に接続された先軸fと、該先軸 fの内部に装着されてその先端に前記先軸fの吐出口cから外部へわずかに突出 する小径の押し付け用芯部gを設けると共に、その押し付け用芯部g後方の大径 の軸部hの前端に前記先軸fの弁座eに着座可能なテーパー状段部iを設けて弁 ばね(弁用スプリング)jにより前方へ付勢されてそのテーパー状段部iを弁座 eに密着状態とする塗布体(弁棒)kとから構成されている。
【0006】 前記の構成の修正液塗布具は、図12に示すように、紙面(被塗布物の一例) mに弁棒k先端の押し付け用芯部gの先端を当てると共に符号p方向に押圧する ことにより塗布体(弁棒)kを後退させて弁座eからテーパー状段部iを離した 状態とする。それと同時に、容器本体bを押圧して(スクイズさせて)吐出口c から修正液nを流出させて、その流出した修正液nを塗布面dによって紙面mに 引き伸ばして塗布するようにしたものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の修正液塗布具にあっては、紙面mなどに塗布を行う 際、修正液塗布具を前後あるいは左右に傾けて使用すると、当然先軸fも紙面m に対して傾くため、紙面mに塗布体k先端の押し付け用芯部gの先端が当接しに くくなる。よって、使用者は、修正液塗布具が垂直に立たせた状態で塗布を行わ なければならず、使用者の修正液塗布具の持ち方等が制限されて使い勝手が悪く なる恐れがあった。
【0008】 さらに、前記従来の修正液塗布具においては、なるべく細かく誤字の修正がで きるように、先軸fの先端が細くされ、塗布体kの先端は非常に小さく設計され ているため、塗布幅が小さくなる。したがって、修正部分が多い場合や修正する べき文字が大きい場合には、何度も塗布を繰り返さなければならないため、手間 がかかり面倒である。
【0009】 これに対して、塗布幅を大きくするべく先軸先端および塗布体先端を単に大き く設計しただけでは、紙面(被塗布物)上に先軸および塗布体先端を押圧しかつ 移動させて塗布するに際して、修正液(流動体)は先軸および塗布体の移動方向 に面する側に滞留して塗布体で押し分けられながら紙面に転移するため、流動体 の流れ出す量によって塗布幅が変動し、かつ、滞留した状態のまま塗布されるた め塗布量が適量にならないという問題が生じる。
【0010】 また、先軸先端および塗布体先端を単に大きく設計しただけの場合、先軸の先 端部の幅方向両端部が確実に被塗布物に接するようにするために、修正液塗布具 を垂直に立てた状態で塗布しなければならず、この場合にあっても、使用者の修 正液塗布具の持ち方等が制限されて使い勝手が悪くなる恐れがある。 流動体が修正液以外の塗布具においても、また、インキ等の液体の塗布具(筆 記具)においても以上の問題は変わりなく生じる。 したがって、従来の塗布具の流動体供給装置では、確実に一定の幅でかつ適切 な量で流動体を幅広に塗布・筆記することができないという問題点がある。
【0011】 さらに、先軸fあるいは塗布体kは樹脂などの材料を用いて射出成形によって 作られるのが一般的であるため、特に先軸fあるいは塗布体kを大きくしたり、 あるいは、複雑な形状にしたりすると、成形後の熱降下による収縮いわゆる熱ひ けが発生するので、弁機構を構成するための前記塗布体(弁棒)kに設けられた テーパ状段部iや先軸fの弁座eの形状が精度よく製作されにくく、修正液の吐 出口cでのシール性が不十分な場合があった。
【0012】 本考案は前記従来の問題点を解決するべくなされたものであって、その課題は 、流動体の塗布や筆記において、塗布する際の使い勝手を向上させると共に一定 の幅にかつ適切な量で流動体を幅広に塗布・筆記することができ、さらに、先軸 あるいは塗布体の形状にかかわらず、流動体の流動体吐出口でのシール性を確実 にする塗布具の流動体供給装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案は、前記課題をするため、次の構成を有する。 本考案は、先端部に流動体吐出口1を有する筒状体の先軸2と、該先軸2に先 方に弾発されて内挿され、かつ、前記吐出口1から先端部の一部分が突出した塗 布体3とを有して、流動体を塗布するときには被塗布物に先軸2および塗布体3 の先端部を当接させて塗布体3を後退させ、前記吐出口1における塗布体3周囲 の間隙から流動体を流出させる塗布具の流動体供給装置において、前記先軸2の 軸方向少なくとも一部分8b1の、軸半径方向の肉厚は、当該部分8b1の軸方 向前後両側に位置する部分8b2,8b3の肉厚より小さく設定されていると共 に、塗布時に先軸2の中心軸線が折れ曲がるような向きに先軸2を変形可能にさ せる程度の大きさに設定されているものである。
【0014】 また、本考案において、前記先軸2の先端部外周形状は、その軸方向視で偏平 形状であり、前記先軸2先端部の先端面2aは、その長軸方向が略直線に沿う形 状で、かつ、その長軸方向の両端部に先方に向く突起4が設けられるようにして もよい。
【0015】 また、本考案において、前記先軸2の内周には内段部10aが形成され、前記 塗布体3の外周には前記内段部10aに密着可能な弾性体からなるシール部材5 が装着されていて、前記内段部10aと前記シール部材5との当接・離脱により 流動体吐出口1が閉止・解放可能になっているようにしてもよい。
【0016】
【作用】
したがって、本考案によれば、前記先軸2の外周には、先軸2の中心軸線を折 り曲げるような向きに先軸2を変形させることができる。そのため、塗布する際 に塗布具をその移動方向前後あるいは左右に傾けて持つようにしても、先軸2を 変形させることによって、少なくとも先軸2の先端部を略垂直に立てた状態にす れば、確実に塗布することができる。
【0017】 また、塗布具を前後あるいは左右に傾けて使用する場合に被塗布物に対する押 圧力が必要以上に大きくなってしまっても、先軸2がその変形によって当該押圧 力を吸収するので、先軸2の破損などを回避することできる。
【0018】 また、本考案によれば、前記先軸2の先端部外周形状は、その軸方向視で偏平 形状であり、前記先軸2先端部の先端面2aは、その長軸方向が略直線に沿う形 状で、かつ、その長軸方向の両端部に先方に向く突起4が設けられているので、 図7(a)に示すように、塗布に際して、被塗布物例えば紙面24に先軸2と塗 布体3の先端を当接させれば、紙面24には突起4と塗布体3の先端が当接して 、先端面4aと紙面24との間には塗布体3を挟んで二つの間隙23ができる。 そして、塗布具が移動すると先軸2などが移動し、先軸2の吐出口1から流れ出 す流動体(符号Fで示す)は、突起4あるいは塗布体3の先端部に沿って流れ、 さらに間隙23に流れ込んで紙面24に転移する。
【0019】 よって、流動体が二つの間隙23に流れ込むことによって紙面に転移するため 、十分な量の流動体が滑らかに紙面24上に塗布される。また、流動体が突起4 の内側に沿って流れて突起4の先端(紙面24との当接部)に達するため、紙面 24に流動体を塗布する際に、該当接部より先軸2幅方向外側の紙面24に流動 体が塗布されにくくなるので、結局塗布幅は突起4の先端間の間隔にしたがった 一定のものとなる。また、塗布具を移動させるときも、前記当接部(突起4の先 端)が塗布面の幅方向両側であるため、塗布された流動体の上方を前記先端面2 aがスムーズに通過するので、流動体は、紙面24上で塗布具によって押し分け られることがないと共に滞留することもない。したがって、流動体が塗布体3先 端部で幅方向に均一に広がるため、結局、被塗布物に幅広く塗布・筆記される。
【0020】 また、本考案によれば、先軸2の先端部外周形状がその軸方向視で偏平形状で あるので、図8に示すように、塗布する際に、塗布具を紙面24に対して垂直に 立てなくとも、すなわち、図8で実線で示すように塗布具をその移動方向または 移動方向とは反対方向に傾けた状態にしても、先軸2の先端部が紙面24に当た りにくく、幅広でかつ一定幅の塗布・筆記をすることができる。
【0021】 また、このように、先軸2の先端部外周形状をその軸方向視で偏平形状にして 、前記先軸2先端部の先端面2aの両端部に先方に向く突起4を設けて、幅広の 塗布をする場合においても、図9及び図10に示すように、塗布する際に塗布具 をその移動方向前後あるいは左右に傾けて持つようにしても、先軸2を変形させ ることによって、少なくとも先軸2の先端部を略垂直に立てた状態にすれば、幅 広でかつ一定幅の塗布・筆記をすることができる。
【0022】 また、本考案において、先軸2の内周には内段部10aが形成され、塗布体3 の外周には前記内段部10aに密着可能な弾性体からなるシール部材5が装着さ れていて、前記内段部10aと前記シール部材5との当接・離脱により流動体吐 出口1を閉止・解放するようにすれば、当該内段部10aとシール部材5の当接 ・離脱の際には、該シール部材5の弾性力により適度な自由度をもって流動体吐 出口1を閉止・解放可能にすることができる。
【0023】 したがって、先軸2あるいは塗布体3を大きく設計したり複雑な形状にしたり して、成形後の熱ひけの発生によって弁機構を構成するための前記塗布体3や先 軸2の内段部10aの形状が精度よく製作されにくい場合であっても、流動体吐 出口1閉止時には、前記シール部材5が適度な自由度をもって、前記塗布体3の 内段部10aに確実に密着することができる。
【0024】
【実施例】
以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。 図1は実施例に係る流動体塗布具の先端に配設された流動体供給装置の構成を 説明するための、軸方向に直角の平面方向から見た部分断面図、図2は同側面方 向から見た部分断面図である。また、図3は流動体供給装置の分解斜視図である 。また、図4は先軸の構成説明図であり、各々の(a)は軸方向に直角の平面方 向から見た半断面図、(b)は同側面方向から見た側面図、(c)は(b)にお ける4c−4c線で切断した断面図、(d)は先軸の先端部の拡大断面図である 。また、図5は塗布体の構成説明図であり、各々の(a)は軸方向に直角の平面 方向から見た平面図、(b)は同側面方向から見た側面図である。また、図6は 流動体供給装置の先端部の要部拡大断面図である。
【0025】 図1〜図3に示すように、前記流動体供給装置は、先端部に流動体吐出口1を 有する筒状体形状の先軸2と、該先軸2に先方にスプリング7により弾発された 状態で内挿され、かつ、前記吐出口1から先端部の一部分が突出した塗布体3と を有して、流動体を塗布するときには、紙面などの被塗布物に先軸2および塗布 体3の先端部を当接させて塗布体3を後退させ、前記吐出口1における塗布体3 周囲の間隙から流動体を流出させて被塗布物に流動体を塗布するものである。
【0026】 また、前記供給装置は、その中央部から後端部には前記スプリング7の後端部 を支持する内筒12が内部に嵌入されていて、該前記供給装置の後端部には、概 略円筒形状の修正液等の流動体を収容する容器14の先端口部の外周ネジ溝が螺 合されている。
【0027】 前記先軸2は、図4(a)及び(b)に詳細に示すように、外部形状が概略円 錐形状の斜面8を有するものである。該斜面8は、先方の円錐形状の斜面8aと 、円筒外周形状の段部8bと、該段部8bを介して前記斜面8aから後方に続く 円錐形状の斜面8cとからなる。また、前記先軸2の円筒外周形状の段部8bに は、環状の溝部8b1が設けられている。
【0028】 この環状の溝部8b1の、軸半径方向の肉厚は、当該溝部8b1の軸方向前後 両側に位置する部分8b2,8b3の肉厚より小さく設定されていると共に、塗 布時に先軸2の中心軸線が折れ曲がるような向きに先軸2を変形可能にさせる程 度の大きさに設定されている。
【0029】 また、前記先方の斜面8aに続く、先軸2の先端部外周9の形状は、その軸方 向視で偏平形状であり、先軸2先端部の先端面2aは、その長軸方向が略直線に 沿う形状で、かつ、その長軸方向の両端部に先方に向く突起4が設けられている (図4(d)参照)。
【0030】 また、前記先軸2は概略筒形状の先・後方向端が開口かつ連通するものであっ て、前記先軸2の前端部内周には、前記斜面8にほぼ平行な斜面10が前記塗布 体3外周面形状に対応する形状に形成されている。また、当該斜面10の先端に は、前記吐出口1に続きかつ偏平形状の前記先端部外周9にほぼ平行な偏平内周 面10bが形成されている(図4(c)参照)。
【0031】 また、前記斜面10の後方には、前記スプリング7の後端を支持する内筒12 が嵌入する部分13が形成される。この部分13は概略円柱形状を呈しかつ前部 の内周に前記内筒12を係止するためわずかな高さの突起13aが円環状あるい は適宜間隔で内向きに突出して形成されている。さらにこの部分13の内周面の 後部には、内周段部13bを介して、前記容器14の先端口部の外周ネジ溝が螺 合されるネジ溝部15が形成されている。
【0032】 前記突起4は互い同士の間隔が適宜選択できるものである。また、突起4の高 さは例えば0.05〜0.2mmに構成されている。また、この突起4は球体、 錐体、柱体等の一部または全部の側面に沿った様々な形状に形成できる。 なお、突起4をこのように球体を側面形状に沿ったものにすれば、先軸2を傾 けて紙面に当接してもスムーズな塗布ができる。
【0033】 前記内筒12は、図1〜図3に示すように、全体が概略円筒形状であって、前 端部は先細る形状を呈し、中央部は外周を取り巻いて環状の鍔状ストッパー12 aが突出して形成されていて、後端部は途中から一段階やや細くなる円筒形状に 形成される。前記鍔状ストッパー12aより前方の部分は、先軸2に嵌入する部 分であって、その外周面に前記先軸2内周の突起13aの係合するわずかの深さ の溝12bが形成され、かつ、先軸2の内周面形状に対応する形状に形成される 。また、前記鍔状ストッパー12aより後方の部分は、前記容器14に内装され る部分であって、容器14の先端ネジ留め部の内周面形状に対応する形状に形成 される。
【0034】 前記塗布体3は、図5に詳細に示すように、前記スプリング7に挿通する基軸 部16と、該基軸部16の先端に設けられてスプリング7に弾発される部分であ る鍔部17と、該鍔部17から先方に延びて軸に近づくような二つの斜面18a を有する中央軸部18と、該中央軸部18の先端から先方に延びかつ外周面が先 軸2の前記偏平内周面10bに対応した形状を呈した偏平部19と、該偏平部1 9の先端に小径段部19aを介して形成され被塗布物に当接するための押し付け 用芯部20とから主になる。なお、この押し付け用芯部20における、塗布体3 を先軸2に組みつけたときに前記吐出口1から外部に突出する高さは、前記突起 4の高さより大きく設定されている。
【0035】 また、図6に示すように、前記先軸2の偏平内周面10bの先端には、吐出口 1に続く内段部10aが形成され、前記塗布体3の小径段部19a外周には前記 内段部10aに密着可能な弾性体からなるシール部材としてのOリング5が装着 されていて、前記内段部10aと前記Oリング5とが弁機構をなし、内段部10 aとOリング5との当接・離脱により流動体吐出口1が閉止・解放可能になって いる。
【0036】 なお、前記弁機構より後方における塗布体3と先軸2との間隙、つまり、図6 で符号21で示された間隔は、使用上あるいは流動体の粘性を考慮して設定する ことが好ましい。
【0037】 また、前記先軸2および前記塗布体3は、種々の樹脂をその材質とすることが できる。例えば、先軸2の材質をPOM(ポリオキシメチレン;ポリアセタール 樹脂)とし、塗布体3の材質をPA(ポリアミド;ナイロン樹脂)とすることで 、流動体の性質に応じて塗布体が膨潤し寸法を拡大されるため、膨潤の差を盛り 込み、先端部分でのシール性の効果を得ることができる。
【0038】 前記容器14は、図1及び図2に示すように、適宜の形状例えば末端が閉鎖さ れた筒体であって、樹脂からなる弾性体で構成される。これにより、使用に際し て容器14を押圧(スクイズさせる)すれば、内圧が高まって流動体を先軸2の 吐出口1から流出させることができる。なお、容器14内には、流動体の撹拌を 目的とした球や棒状体を収容することが可能である。
【0039】 ここで、前記流動体供給装置の組み立ては、次のように行う。この場合、あら かじめ、先軸2、塗布体3、Oリング5、内筒12、スプリング7等の各部品を それぞれ製作しておく。そして、Oリング5を塗布体3の小径段部19a外周に 装着した後、先軸2内に塗布体3を挿入する。この際、スプリング7を塗布体3 の前記基軸部16に装着する。その後、内筒12を先軸2後部に挿入して、内筒 12外周の溝12bに先軸2の内周の突起13aを嵌合して内筒12を先軸2に 固定すると共に、Oリング5を先軸2の内段部10aに密着させる。この場合、 内筒12の環状ストッパー12aは先軸2の前記内周段部13bに当接する。
【0040】 以上のようにして、前記流動体供給装置の組み立てが終了し、その後に、この 装置を容器14の先端に固定する。すなわち、先軸2内に容器14の先端の口部 を挿入してネジ溝部15に螺合して、容器14と先軸2とを固定する。これによ り、前記装置を容器14に固定することができる。
【0041】 なお、保管時は通常先軸2にキャップ22がされて流動体が外気と通じること が常にないようにされるため、製品としての完璧なシール性が先軸2とキャップ 22とにより保証される。
【0042】 また、前記修正液の塗布に際しては、図6に示すように、まず最初に当接する 塗布体3の押し付け用芯部20を紙面に対し押し付けることで塗布体3は先軸2 内に引っ込み、これにより、前記先軸2の内段部10aと塗布体3のOリング5 が開くため、容器14を押圧すれば、紙面に流動体を塗布することが可能になる 。
【0043】 その際に、先軸2の吐出口1と塗布体3の押し付け用芯部20外周との間隙か ら流出した流動体は押し付け用芯部20の外側あるいは前記先軸2の先端面4a に沿って流れて、押し付け用芯部20の先端あるいは前記突起4の先端に至る。 そして、使用者が塗布具を紙面上で移動させれば、押し付け用芯部20の先端等 に流れた流動体は当該先端から紙面上に転移して塗布される。
【0044】 ここで、図7に前記実施例の流動体供給装置の作用説明図を示し、(a)は該 供給装置の先端部の詳細断面図、(b)は比較例の先端部の詳細断面図である。 また、図8は前記実施例の流動体供給装置を傾けて使用した状態を示した流動体 供給装置の先端部の拡大図である。また、図9は前記実施例の流動体供給装置の 先軸を変形させて使用する状態を示した流動体供給装置の先端部の拡大側面図で ある。また、図10は前記実施例の流動体供給装置の先軸を変形させて使用する 状態を示した流動体供給装置の先端部の拡大平面図である。
【0045】 図7(a)に示すように、塗布に際して、被塗布物例えば紙面24に先軸2と 塗布体3の先端を当接させれば、紙面24には突起4と塗布体3の押し付け用芯 部20先端が当接して、先端面4aと紙面との間には押し付け用芯部20を挟ん で二つの間隙23ができる。そして、塗布具が移動すると先軸2などが移動し、 先軸2の吐出口1から流れ出す流動体(符号Fで示す)は、突起4あるいは押し 付け用芯部20の先端部に沿って流れ、さらに間隙23に流れ込んで紙面24に 転移する。
【0046】 よって、流動体が二つの間隙23に流れ込むことによって紙面24に転移する ため、十分な量の流動体が滑らかに紙面24上に塗布される。また、流動体が突 起4の内側に沿って流れて突起4の先端(紙面との当接部)に達するため、紙面 に流動体を塗布する際に、該当接部より先軸2幅方向外側の紙面に流動体が塗布 されにくくなるので、結局塗布幅は突起4の先端間の間隔にしたがった一定のも のとなる。また、塗布具を移動させるときも、前記当接部(突起4の先端)が塗 布面の幅方向両側であるため、塗布された流動体の上方を前記先端面4aがスム ーズに通過するので、流動体は、紙面24上で塗布具によって押し分けられるこ とがないと共に滞留することもない。したがって、流動体が押し付け用芯部20 の先端部で幅方向に均一に広がるため、結局、被塗布物に幅広く塗布・筆記され る。
【0047】 これに対して図7(b)に示すように、前記突起4がなく単に幅広の先端部を 有する先軸2Aを備えた塗布具で紙面24に流動体を塗布する場合、先軸2Aの 先端部に流動体を流出させるために、塗布体3Aの先端部のみを紙面24に当接 させ、かつ、先軸2Aをわずかに紙面24から離す必要がある。この離す距離に よって、流動体の塗布幅方向の広がり長さLが変わるので、一定の幅の塗布を行 うことは困難である。
【0048】 以上のことから、本考案の流動体供給装置は、紙面などの被塗布物に塗布する 流動体が、突起を設けないものに比較してほぼ倍の量になり、円滑な流動体の塗 布ができる。また、塗布する流動体の幅も突起4の間隔に従った幅に一定のもの になる。 なお、流動体塗布量の調整は、容器の押圧量で所望に調整することができる。
【0049】 また、この実施例によれば、先軸2の先端部外周形状がその軸方向視で偏平形 状であるので、図8に示すように、塗布する際に、塗布具を紙面24に対して垂 直に立てなくとも、すなわち、図8で実線で示すように塗布具をその移動方向ま たは移動方向とは反対方向に傾けた状態にしても、先軸2の先端部の突起4の後 方部が紙面24に当たりにくく、幅広でかつ一定幅の塗布を行うことができる。
【0050】 さらに、本実施例において、図9及び図10に示すように、塗布する際に塗布 具をその移動方向前後あるいは左右に傾けて持つようにしても、図9及び図10 で二点鎖線及び実線で示すように、溝部8b1と両側部分8b2,8b3との肉 厚の差を利用し先軸2を変形させて、先軸2の先端部を略垂直に立てた状態にさ えすれば、幅広でかつ一定幅の塗布をすることができる。 よって、幅広でかつ一定幅の塗布を行う場合の使い勝手を向上させることがで きる。
【0051】 また、塗布具を前後あるいは左右に傾けて使用する場合に被塗布物に対する押 圧力が必要以上に大きくなってしまっても、先軸2がその変形によって当該押圧 力を吸収するので、先軸2の破損などを回避することできる。
【0052】 なお、前記溝部8b1の位置や個数は、この実施例に限定されず、先軸2の軸 方向に複数個設けられてもよく、その個数は適宜選択できるものである。 また、溝部8b1と両側部分8b2,8b3との肉厚の差は、塗布する際の使 い勝手などによって、適宜設定されるものである。 また、本実施例においては、溝部8b1を段部8bの周方向に環状にかつ連続 的に形成させているが、等間隔あるいは不等間隔で不連続的に形成させてもよい し、あるいは、先軸2の外周面に楕円形状を呈して設けられるものであってもよ い。
【0053】 また、先軸2の内周には内段部10aが形成され、塗布体3の外周には前記内 段部10aに密着可能な弾性体からなるOリング5が装着されていて、前記内段 部10aと前記Oリング5との当接・離脱により流動体吐出口1を閉止・解放す るようにしているので、当該内段部10aとOリング5の当接・離脱の際には、 該Oリング5の弾性力により適度な自由度をもって流動体吐出口1を閉止・解放 可能にすることができる。
【0054】 したがって、先軸2あるいは塗布体3を偏平形状に設計したり、本実施例のよ うに先軸2に突起4や溝部8b1を設けたりして、成形後の熱ひけの発生によっ て弁機構を構成するための前記塗布体3や先軸2の内段部10aの形状が精度よ く製作されにくい場合であっても、流動体吐出口1閉止時には、前記Oリング5 が適度な自由度をもって、前記塗布体3の内段部10aに確実に密着することが できる。
【0055】 なお、この実施例は、本考案の好適な実施の態様であり、本考案の技術的範囲 はこの実施例に限定されない。また、実施例では、流動体の例として修正液を上 げたが本考案はこれに限定されないことは明らかであり、例えば、他の流動体や インキなどの液体を用いる筆記具にも本考案は適用可能である。
【0056】
【考案の効果】
以上説明した通り本考案によれば、流動体の塗布や筆記において、塗布する際 に塗布具をその移動方向前後あるいは左右に傾けて持つようにしても、先軸を変 形させることによって、確実に塗布・筆記することができる。 また、一定の幅にかつ適切な量で流動体を幅広に塗布・筆記することを可能に すると共に、先軸あるいは塗布体の形状にかかわらず、流動体の流動体吐出口で のシール性を確実にすることができる。 また、一定の幅で流動体を幅広に塗布・筆記する際においても、塗布具を被塗 布物に対して前後あるいは左右に傾けて操作できるため、使い勝手を向上させる ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の流動体供給装置の軸方向に直角の平面
方向から見た半断面図である。
【図2】実施例の流動体供給装置の軸方向に直角の側面
方向から見た半断面図である。
【図3】実施例の流動体供給装置の分解斜視図である。
【図4】実施例の流動体供給装置の先軸の説明図であっ
て、(a)は半断面図、(b)は側面図、(c)は
(b)の4c−4c線に沿う断面図、(d)は要部拡大
平面図である。
【図5】塗布体の構成説明図であり、各々の(a)は軸
方向に直角の平面方向から見た平面図、(b)は同側面
方向から見た側面図である。
【図6】実施例の流動体供給装置の先端部の要部拡大断
面図である。
【図7】実施例の流動体供給装置の作用説明図を示し、
(a)は該供給装置の先端部の詳細断面図、(b)は比
較例の先端部の詳細断面図である。
【図8】実施例の流動体供給装置を傾けて使用した状態
を示した流動体供給装置の先端部の拡大図である。
【図9】実施例の流動体供給装置の先軸を変形させて使
用する状態を示した流動体供給装置の先端部の拡大側面
図である。
【図10】実施例の流動体供給装置の先軸を変形させて
使用する状態を示した流動体供給装置の先端部の拡大平
面図である。
【図11】従来の流動体供給装置の構成例の平面図であ
る。
【図12】従来の修正液塗布具の用いて紙面に塗布する
状態を示す、流動体供給装置の側面図である。
【符号の説明】
1 吐出口 2 先軸 2a 先端面 3 塗布体 4 突起 5 Oリング(シール部材) 8b 円筒外周形状の段部 8b1 環状の溝部(先軸の軸方向の一部分) 8b2 溝部の軸方向前側に位置する部分 8b3 溝部の軸方向後側に位置する部分 10a 内段部 23 間隙 24 紙面 F 流動体
フロントページの続き (72)考案者 佐竹 厚則 群馬県藤岡市立石1091番地 三菱鉛筆株式 会社研究開発センター内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に流動体吐出口(1)を有する筒
    状体の先軸(2)と、該先軸(2)に先方に弾発されて
    内挿され、かつ、前記吐出口(1)から先端部の一部分
    が突出した塗布体(3)とを有して、流動体を塗布する
    ときには被塗布物に先軸(2)および塗布体(3)の先
    端部を当接させて塗布体(3)を後退させ、前記吐出口
    (1)における塗布体(3)周囲の間隙から流動体を流
    出させる塗布具の流動体供給装置において、 前記先軸(2)の軸方向少なくとも一部分(8b1)
    の、軸半径方向の肉厚は、当該部分(8b1)の軸方向
    前後両側に位置する部分(8b2),(8b3)の肉厚
    より小さく設定されていると共に、塗布時に先軸(2)
    の中心軸線が折れ曲がるような向きに先軸(2)を変形
    可能にさせる程度の大きさに設定されていることを特徴
    とする塗布具の流動体供給装置。
  2. 【請求項2】前記先軸(2)の先端部外周形状は、その
    軸方向視で偏平形状であり、 前記先軸(2)先端部の先端面(2a)は、その長軸方
    向が略直線に沿う形状で、かつ、その長軸方向の両端部
    に先方に向く突起(4)が設けられたことを特徴とする
    請求項1記載の塗布具の流動体供給装置。
  3. 【請求項3】 前記先軸(2)の内周には内段部(10
    a)が形成され、前記塗布体(3)の外周には前記内段
    部(10a)に密着可能な弾性体からなるシール部材
    (5)が装着されていて、前記内段部(10a)と前記
    シール部材(5)との当接・離脱により流動体吐出口
    (1)が閉止・解放可能になっていることを特徴とする
    請求項1または2記載の塗布具の流動体供給装置。
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