JP3066122U - 多色マ―カ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のマーカーは複数のマーカーを見掛け上一
本のペンとしているものであり、既に斬新さは薄れてい
るものであり、又、先に出願したものは、チップが一本
であるため、経時においてはインクが混合してしまい一
色の混合色と成っていた。 【課題を解決するための手段】本考案は、先端辺にチッ
プ挿通部を備え胴部に中綿収納部とを備えたペン軸と、
複数のチップと、複数の中綿とから成る多色マーカーに
おいて、中綿収納部に複数の中綿を嵌入する複数の中綿
用嵌入溝を形成すると共に、チップ挿通部に複数のチッ
プを嵌入する複数のチップ用嵌入溝を形成し、複数の中
綿用嵌入溝と複数のチップ用嵌入溝とが同一方向で且つ
同一位置に形成したものであり、更に、複数の中綿の先
端に夫々のチップの基端辺を挿通させるためのガイドを
設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は多色マーカーに関するもので、更に詳細には、一本のペンで少なくと も二色、或いは、それ以上の色の筆記ができる多色マーカーに関するものである 。

【０００２】

【従来技術】

従来、多色のマーカーは既に各種開発され市販されているが、その構造は一本 のペン軸の先端側と基端側に夫々ペン先部を備えているもので、二組のマーカー を一本のペン軸に収納させたものであり、又、先願されているものは二組又は三 組のマーカーの間に仕切り部材を設けて接続し合体させて見掛け上、一本のペン 先のマーカーとしているものであったため、本件出願人が先に実願平１１−００ ３６５０で出願した多色マーカーがある。

【０００３】

【解決しようとする課題】

然し乍ら、これ等の従来のマーカーは複数のマーカーを接続しただけものであ って、夫々に充填されているインクの色で夫々筆記するだけで単に見掛け上一本 のペンとしているものであり、既に斬新さは薄れているものであり、又、先に出 願した実願平１１−００３６５０では、一本のチップの基端辺を等分割して夫々 の中綿の先端辺に挿通させるものであったが、チップが一本であるため、長繊維 を用いても、インクの粘度を調整しても経時においてはインクが混合してしまい 一色の混合色と成っていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述の課題に鑑み、鋭意研鑽の結果、先端辺に複数のチップを挿通 させるチップ挿通部を備え胴部に複数の中綿を収納させる中綿収納部とを備えた ペン軸と、ペン軸のチップ挿通部に挿通させる複数のチップと、複数のチップの 基端辺を挿通させると共に中綿収納部に収納される複数の中綿とから成る多色マ ーカーにおいて、中綿収納部の長手方向に複数の中綿を嵌入する複数の中綿用嵌 入溝を形成すると共に、チップ挿通部の長手方向に複数のチップを嵌入する複数 のチップ用嵌入溝を形成し、複数の中綿用嵌入溝と複数のチップ用嵌入溝とを同 一方向で同一位置に形成したものであり、更に、複数の中綿の先端に夫々のチッ プの基端辺を挿通させるためのガイドを設けたものである。

【０００５】 従って、本考案の目的は、見掛け上一軸とした複数のチップと、夫々のチップ の基端辺を夫々挿通させるインクを含浸させた複数の中綿をペン軸に収納してい るため少なくとも二色以上を一本のマーカーで筆記することができる多色マーカ ーを提供するものである。

【０００６】

【考案の作用】

本考案の多色マーカーは、中綿収納部の断面形状とチップ挿通部の断面形状が 同一方向で且つ相似する形状とするとともに、中綿の先端側にガイドを設けてい るため組立て作業の正確性と、作業性を向上させるものである。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の多色マーカーの実施例を図面によって具体的に説明する。

【０００８】 図１は本考案の多色マーカーの実施例を説明するための側面説明図であり、図 ２は本考案の多色マーカーの実施例の中綿収納部の断面説明図であり、図３は本 考案の多色マーカーの実施例のチップ挿通部の断面説明図であり、図４は本考案 の多色マーカーの実施例のガイドを説明するための要部断面説明図である。

【０００９】 本考案は多色マーカーに関するもので、更に詳細には、一本のペンで少なくと も二色、或いは、それ以上の色の筆記ができる多色マーカーに関するものであり 、請求項１に記載の多色マーカーは、先端辺に夫々の先端がペン先となる複数の チップ２を挿通させるチップ挿通部１ａを備え胴部に複数の中綿３を収納させる 中綿収納部１ｂとを備えたペン軸１と、該ペン軸１のチップ挿通部１ａに挿通さ せる複数のチップ２と、該複数のチップ２の基端辺を夫々挿通させると共に中綿 収納部１ｂに収納される複数の中綿３とから成る多色マーカーにおいて、前記中 綿収納部１ｂの長手方向に複数の中綿３を嵌入する複数の中綿用嵌入溝４を形成 すると共に、前記チップ挿通部１ａの長手方向に複数のチップ２を嵌入する複数 のチップ用嵌入溝５を形成し、前記複数の中綿用嵌入溝４と複数のチップ用嵌入 溝５とを同一方向で同一位置に形成したものである。

【００１０】 更に、請求項２に記載の多色マーカーは、請求項１に記載の多色マーカーにお いて、前記複数の中綿３の先端辺に夫々のチップ２の基端辺を確実に分離して挿 通させるための先端に鋭角部６ａを備えたガイド６を設けたものである。

【００１１】 即ち、本考案の多色マーカーのペン軸１は、図１に図示する如く、一般のマー カーのペン軸１と同様なもので、円筒状の先端辺に段部を形成して細径として後 述する複数のチップ２を挿通させるためのチップ挿通部１ａを形成しており、胴 部には後述する複数の中綿３を収納する中綿収納部１ｂとしており、更に、その 先端にはキャップ（図示しない）を嵌着させ、基端部へは栓体１ｃを取着してい るものであり、ペン軸１を透明樹脂で形成した場合、ペン軸１の内部を透視する ことができるものである。

【００１２】 そして、複数のチップ２は夫々の先端がペン先となるものであるが、先端辺は 密着させて見掛け状一軸とすると共に、基端辺は中綿３に挿通させてインクを供 給するインク供給部を一体的に形成しているものである。

【００１３】 次に、中綿３は外周を不通水性の硬質合成樹脂等の外装で被包し、中に夫々の 色のインクを含浸させた繊維質、又は、多孔質等の充填材が充填してあるもので ある。

【００１４】 つまり、本考案の多色マーカーは、図示するように、チップ２が二本であれば 中綿３も二本であり、又、チップ２が三本であれば中綿３も三本であり、或いは 、それ以上の実施も可能なものである。

【００１５】 そして、図２に図示する如く、中綿収納部１ｂの長手方向には複数の中綿３を 嵌入させるための中綿用嵌入溝４を形成しているものであり、夫々の中綿用嵌入 溝４の間には空隙部を形成して後述するチップ挿通部１ａの空気を流入させるた めの空気流入用空隙部５ａと連通する空気流入用空隙部４ａとしているものであ るが、中綿収納部１ｂの空気流入用空隙部４ａは必ずしも必要としないものであ る。。

【００１６】 更には、図３に図示する如く、チップ挿通部１ａの長手方向には前記中綿用嵌 入溝４と同様な形状の複数のチップ２を嵌入させるためのチップ用嵌入溝５を形 成しているものであり、夫々のチップ用嵌入溝５の間には空気流入用空隙部５ａ を形成し、筆記中に中綿３に空気を流入させるものである。

【００１７】 即ち、本考案の多色マーカーは、図２に図示する中綿収納部１ｂに形成した中 綿用嵌入溝４と、図３に図示するチップ挿通部１ａのチップ用嵌入溝５とが同一 方向で且つ同一位置に形成することによって、サイズの相違する中綿収納部１ｂ とチップ挿通部１ａ、中綿３とチップ２であってもペン軸１内で夫々のチップ２ の基端辺を夫々の中綿３に挿通させる場合、確実に、且つ、迅速に挿通させるこ とを可能としているものである。

【００１８】 更には、図４に図示する如く、中綿３の先端側にガイド６を設けたために、チ ップ２の基端辺が分離してスムーズに夫々の中綿３に導入されるものであり、つ まり、ガイド６は先端側に鋭角部６ａを形成しているもので、チップ２の基端辺 が鋭角部６ａに当接し、更に、押圧されることにより、夫々のチップ２の基端辺 が夫々の中綿３の先端に分離され挿通されるものである。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の多色マーカーは前述の構成により、見掛け上一軸とした複数のチップ と、夫々のチップの基端辺を夫々挿通させるインクを含浸させた複数の中綿をペ ン軸に収納しており、更に、中綿収納部に形成した中綿用嵌入溝とチップ挿通部 に形成したチップ用嵌入溝とを同一方向で且つ同一位置に形成すると共に、中綿 の先端側にガイドを設けているため組立て作業の正確性と、作業性を向上させる もので、画期的で実用性の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の多色マーカーの実施例を説明す
るための側面説明図である。

【図２】図２は本考案の多色マーカーの実施例の中綿収
納部の断面説明図である。

【図３】図３は本考案の多色マーカーの実施例のチップ
挿通部の断面説明図である。

【図４】図４は本考案の多色マーカーの実施例のガイド
を説明するための要部断面説明図である。

【符号の説明】

１ ペン軸 １ａ チップ挿通部 １ｂ 中綿収納部 １ｃ 栓体 ２ チップ ３ 中綿 ４ 中綿用嵌入溝 ４ａ 空気流入空隙部 ５ チップ用嵌入溝 ５ａ 空気流入空隙部 ６ ガイド ６ａ 鋭角部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】先端辺に夫々の先端がペン先となる複数の
   チップを挿通させるチップ挿通部を備え胴部に複数の中
   綿を収納させる中綿収納部とを備えたペン軸と、該ペン
   軸のチップ挿通部に挿通させる複数のチップと、該複数
   のチップの基端辺を夫々挿通させると共に中綿収納部に
   収納される複数の中綿とから成る多色マーカーにおい
   て、前記中綿収納部の長手方向に複数の中綿を嵌入する
   複数の中綿用嵌入溝を形成すると共に、前記チップ挿通
   部の長手方向に複数のチップを嵌入する複数のチップ用
   嵌入溝を形成し、前記複数の中綿用嵌入溝と複数のチッ
   プ用嵌入溝とを同一方向で同一位置に形成したことを特
   徴とする多色マーカー。
2. 【請求項２】前記複数の中綿の先端辺に夫々のチップの
   基端辺を確実に分離して挿通させるために先端に鋭角部
   を備えたガイドを設けたことを特徴とする請求項１に記
   載の多色マーカー。