JP4483402B2 - ドキュメント処理システム - Google Patents
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このような電子ペーパーは、用紙と異なって表示部に表示保持したドキュメント画像を消去したり上書きすることが可能であり、表示保持する情報を更新したり、繰り返し使用することができるので紙資源の節約等の観点からも利用促進が望まれている。
しかしながら、ドキュメントデータは電子データであるのでコンピュータやプリンタ装置等の情報処理装置で種々な処理を容易に施すことができるにもかかわらず、電子ペーパーにに表示保持されたドキュメント画像は元となるドキュメントデータと関連性が切り離されたものとなってしまうため、ドキュメント画像を閲覧したユーザが当該ドキュメントに情報処理を施そうとしても容易ではなかった。
このように閲覧したドキュメントの元となるドキュメントデータをメモリから探し出して処理操作をしなければならない事情はドキュメントの電子メール送信、ドキュメントデータのファイリング、ドキュメントデータへの閲覧済み等のマーキング付与、ドキュメントデータの消去等といった処理を施そうといった場合でも同様であり、電子ペーパー等の表示記録媒体を用いたドキュメントの閲覧環境とドキュメントデータの情報処理操作とが乖離した状況となっており、表示記録媒体に表示保持されたドキュメントを処理することが容易ではないという課題があった。
また、識別情報は記憶部に電子データの形式で記憶されて必要に応じて電子的に読み出される他、記憶部を表示記録媒体の表面に印刷或いは貼付されるバーコードとして、バーコード化された識別情報を光学的に読み取る態様とすることもできる。
そして、マルチトレイ装置は、トレイに投入された表示記録媒体から当該表示記録媒体が表示保持するドキュメントを特定する識別情報を取得する読み取り手段と、読み取った識別情報を表示記録媒体が投入されたトレイに対応付けて情報処理装置へ送信する送信手段とを備えている。また、情報処理装置は、表示記録媒体に表示保持されたドキュメントに対応するドキュメントデータを記憶するドキュメント記憶手段から前記マルチトレイ装置より入力された前記識別情報に基づいて該当するドキュメントデータを特定するドキュメント管理手段と、特定されたドキュメントデータに対して前記表示記録媒体が投入されたトレイに予め設定された処理を施すデータ処理手段と、を備えている。
ここで、ドキュメント記憶手段は、本発明を構成するドキュメント処理装置に専有されるドキュメントデータベースである他、ネットワーク上のファイルサーバであってもよくい。そして、ドキュメント記憶手段は各ドキュメントデータを識別可能に記憶していればよく、ドキュメントID、媒体ID、ユーザIDに基づいて各ドキュメントデータが対応付けられればよい。
具体的には、本発明に係るマルチトレイ装置は、トレイに対するデータ処理の種類の選択入力を受け付ける入力手段と、選択入力を情報処理装置に通知する処理変更手段と、トレイに投入された表示記録媒体から当該表示記録媒体が表示保持するドキュメントを特定する識別情報を取得する読み取り手段と、読み取った識別情報を情報処理装置へ送信する送信手段と、を有し、異なる種類のデータ処理が設定される実質的に複数種類のトレイを備えた態様でもよく、情報処理装置がマルチトレイ装置から通知された選択入力(すなわち、トレイに設定されたデータ処理の種類)に応じて、ドキュメントデータに対する処理を実行するようにしてもよい。
例えば、マルチトレイ装置は消去処理が設定されたトレイを有したものとして、情報処理装置のデータ処理手段は、消去用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータに対して消去処理を施す。
また、例えば、マルチトレイ装置はファイリング処理が設定されたトレイを有したものとして、情報処理装置のデータ処理手段は、ファイリング用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータに対してメモリ上のファイルに移動させるファイリング処理を施す。
また、例えば、マルチトレイ装置はプリント処理が設定されたトレイを有したものとして、情報処理装置のデータ処理手段は、プリント用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータを用いてドキュメントのプリント処理を行う。
また、例えば、マルチトレイ装置は電子メール送信処理が設定されたトレイを有したものとして、情報処理装置のデータ処理手段は、電子メール送信用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータを用いて電子メールの送信処理を行う。
まず、本発明に利用される表示記録媒体の一例について、図21〜図28を参照して説明する。
図示の表示記録媒体は電子ペーパーと称せられる媒体であり、ドキュメント画像の記録方式に違いにより大別して、図21〜図24に示す光書き込み型と、図25〜図27に示す自己書き込み型とがあり、いずれの形式にあってもいわゆる電子ペーパーと称せられるように紙の様に薄型の装置である。
光書き込み型電子ペーパーEPは、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型であり、大部分の面積を占める表示部2の一片に処理部3が設けられている。なお、表示部2の大きさは任意であり、タグやカードとして用いることもでき、用途に応じた大きさのものとされる。
光書き込み型電子ペーパーEPは、外部の無線通信機能を有する装置(後述するマルチトレイ装置)と無線部5で無線通信することにより電子データを送受信し、また、これら電子データをメモリ6に保持することができる。
なお、電極4に電圧を印加しながら光書き込み型電子ペーパーEPに原稿等の文書紙を重ねて光を照射することによっても、文書の記載内容画像を表示部2に転写して表示保持させることもでき、要は、光書き込み型電子ペーパーEPは電極4に電圧を印加することで投影された画像情報を表示部2に転写し、電極4に印加した電圧を除去した後も当該画像情報を表示状態で保持し続ける機能を有している。
更に、本例の光書き込み型電子ペーパーEPは、無線通信機能及びメモリ機能を備えているので、後述するように、メモリ6に記録される電子データ(ドキュメントを識別するための識別情報等)を非接触で送受信することができる。
自己書き込み型電子ペーパーEPは、光書き込み型電子ペーパーEPと同様に、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型表示装置であり、大部分の面積を占める表示部12の一片に処理部13が設けられている。なお、光書き込み型電子ペーパーEPと同様に、表示部12の大きさは用途に応じた大きさのものとされる。
自己書き込み型電子ペーパーEPは、外部の無線通信機能を有する装置(後述するマルチトレイ装置)と無線部15で無線通信するこにより電子データを送受信し、また、これら電子データをメモリ16に保持することができる。
自己書き込み型電子ペーパーEPは、表示部12の断面構造を表す図27に示すように、複写機にトナーとして利用されている微細な着色粒子(図示の例では、白色粒子31と黒色粒子32)を少なくとも表面側が透明な表裏一対の電極33間に封入し、これを少なくとも表面側が透明な表裏一対のフィルム基板34で挟んだ構造となっている。着色粒子31、32が自由に移動できるように電極層33間は空気層となっており、また、マトリックス状の電極層33には着色粒子31、32との接触を防止する絶縁層35が設けられている。なお、カラーフィルターを用いることにより、簡単な構造でカラー表示を実現することも可能である。
更に、本例の自己書き込み型電子ペーパーEPは、無線通信機能及びメモリ機能を備えているので、後述するように、メモリ16に記録される電子データ(ドキュメントを識別するための識別情報等)を非接触で送受信することができる。
また、本発明に係る表示記録媒体の記録部は、表示部2(12)に表示保持しているドキュメントを特定するために用いる識別情報を保持することが主要な機能であるため、RFID41に代えて、当該識別情報をコード化したバーコード42を電子ペーパーEPに印刷或いは貼付し、後述するマルチトレイ装置がバーコード42を光学的に読み取って、識別情報を取得するようにしてもよい。
また、電子ペーパーEPの表示部2(12)としては、強誘電液晶に代表されるメモリー性のある液晶や、帯電された粒子を移動させて表示を切り替える電気泳動方式、帯電された粒子を回転させて表示を切り替える粒子回転方式、磁気により粒子を移動させて表示を切り替える磁気泳動方式、小型バッテリー駆動の薄型の液晶やEL素子を用いてもよい。
本発明の主要装置であるマルチトレイ装置50と、ドキュメントデータを処理する情報処理装置とネットワーク等により接続されており、本例では、情報処理装置はサーバ60を中心としてパーソナルコンピュータ61及びプリンタ62を接続した構成となっており、サーバ60の制御下でマルチトレイ装置50の各トレイに対応してパーソナルコンピュータ61やプリンタ62による処理がなされる。
なお、このようにサーバを用いずに、マルチトレイ装置50の各トレイ毎にプリンタやパーソナルコンピュータを接続して所定の処理を実行するようにしてもよい。
また、投入口51a、51b、51cの縁部には読み取り手段となる無線通信手段53がそれぞれ設けられており、投入口51a、51b、51cから内部に投入される電子ペーパーEPの無線部5(15)と無線通信して、メモリ6(16)に記憶されているドキュメントID等の識別情報を無線通信により取得する。また、マルチトレイ装置50には、電子ペーパーが投入された投入口を識別できる態様で、無線通信手段53で取得した識別情報をサーバ60へ送信する通信手段54が設けられている。
また、投入口51a、51b、51cからマルチトレイ装置50に投入された電子ペーパーEPは、無線通信手段53が識別情報を受信することに応じて起動される送りベルト搬送装置52により送られて、装置50の内部に設けられた空所55から最下段の送りベルト搬送装置52上に落下し、当該最下段の送りベルト搬送装置52により送られて排出口51dから装置の外部へ排出される。
すなわち、マルチトレイ装置50に備えられた電子ペーパー投入用の複数のトレイにサーバ60側でのドキュメントデータ処理がそれぞれ対応付けられている。なお、図示は省略しているが、マルチトレイ装置50の各トレイ部には設定された処理内容を表示するラベル等を設けて、トレイと処理内容との対応をユーザが目視で確認できるようにするのが好ましい。
このような態様とする場合には、例えば、無線通信手段53でカードCAに記録されたアドレス等の情報も読み取り、図5(b)に示すように、トレイID及び識別情報(ドキュメントID)と共に当該読み取り情報を通信手段54がサーバ60へ送信するようにする。
図7には、上記のような電子ペーパーEPを用いた本発明に係るドキュメント処理システムの一例を示してある。
なお、図7に示す例ではドキュメントIDを識別情報として用いており、また、ドキュメントデータの消去処理を例にとって説明するため、マルチトレイ装置50は他の処理が設定されたトレイは省略して消去処理が設定されたトレイ部分だけを示してある。
プリンタ装置62は、ドキュメントデータに基づいて、電子ペーパーEPの表示部に光書き込み方式或いは自己書き込み方式によりドキュメント画像を書き込む装置であり、このような画像書き込み機能に加えて、電子ペーパーEPへ当該ドキュメントのIDデータ等を無線送信して、当該電子ペーパーEPのメモリ6(16)に格納させる無線通信手段62aを有している。なお、電子ペーパーEPへデータを入力或いは出力する手段は電子ペーパーのデータ入出力形式に応じて種々設定され、例えば、電子ペーパーEPがデータ入力端子を備える場合には、無線通信手段62aに代えて、電子ペーパーのデータ入力端子に接続するデータ出力端子を有して端子接続によりドキュメントID等をメモリ6(16)に送信する接触型通信手段がプリンタ装置62に備えられる。
なお、図8に示すプリンタ装置62は、サーバ60からとは別に、図外のコンピュータ等のデータ源から入力されたドキュメントデータに基づいて、ドキュメント画像を電子ペーパーEPの表示部2(12)に表示記録させて排出する処理も行い、当該外部から入力されたドキュメントデータをドキュメントDB63に格納させるためにサーバ60に出力する処理も行う。
なお、電子ペーパーEPとデータ通信する手段は電子ペーパーのデータ入出力形式に応じて種々設定され、例えば、電子ペーパーEPがデータ出力端子を備える場合には、無線通信型の手段53に代えて、電子ペーパーのデータ出力端子に接続するデータ入力端子を有して端子接続によりメモリ6(16)に保持されたドキュメントID等を受信取得する接触型通信手段がマルチトレイ装置50に備えられる。
なお、本例のドキュメント出力管理手段60bは、プリンタ装置62から入力されたドキュメントデータをドキュメントIDを付与してドキュメントDB63に格納する処理も行う。
なお、ネットワーク上のファイルサーバをドキュメント記憶手段63に利用するようにしてもよく、この場合には、ドキュメントデータ管理手段60a及びドキュメント出力管理手段60bがネットワーク通信によりファイルサーバのドキュメントデータへアクセスするようにすればよい。
プリンタ装置62では、供給されたドキュメントデータに基づくドキュメント画像を電子ペーパーEPの表示部2(12)に書き込んで保持させるとともに、そのドキュメントIDを送信して無線部5(15)に受信させ、メモリ6(16)に格納させて当該電子ペーパーEPを排出する。
なお、ドキュメント出力管理手段60bはプリンタ装置62から入力されたドキュメントデータを付与したドキュメントIDに対応付けてドキュメントDB63に格納する。
これにより、投入された電子ペーパーEPに表示保持されているドキュメント画像は消去手段56により消去され、当該ドキュメントを特定するドキュメントIDが読み取り手段53で読み取られて、通信手段54によりトレイIDが付加されてサーバ60に入力される。
したがって、表示部2(12)に表示されたドキュメント画像を閲覧して不要なときには捨てるといったように、ユーザが不要な文書はゴミ箱に投入するといった行動を直感させる作法を行うことで、マルチトレイ装置50に投入された電子ペーパーEPに係るドキュメント画像及びドキュメントデータを消去することができる。
したがって、上記と同様に、電子ペーパーEPをマルチトレイ装置50に投入することで、当該電子ペーパーEPに表示保持されているドキュメントに該当するドキュメントデータが消去処理される。
例えば、マルチトレイ装置50に投入された電子ペーパーEPのデバイスIDをキーとして、図9に示すような当該デバイスIDとドキュメントIDとの関連付けリンクをサーバ60が解除することにより、当該投入された電子ペーパーEPと該当するドキュメントデータとの関連が解除される。
このような処理によっても、或るユーザが消去するつもりでマルチトレイ装置50に投入した電子ペーパーを他のユーザが用いて、当該ドキュメント画像を閲覧してしまう事態を防止することができ、ドキュメントの機密性保持を実現することができる。
なお、デバイスIDに代えてユーザIDを用いても同様な処理を行うことができる。
本例では、ドキュメントIDを識別情報として用いて、ドキュメントデータをドキュメントDB63に設けられた複数のファイル63a、63b、63cにファイリングする処理を説明する。なお、図7に示した例と同様な部分については、同一符号を付して重複する説明は割愛する。また、マルチトレイ装置50は、ファイリング処理に係るトレイ部分のみを図示して説明する。
また、サーバ60のドキュメントデータ管理手段60aは、電子ペーパーEPが投入されたトレイ(A〜C)に対応するファイル63a〜63cにドキュメントデータを記憶させる機能を有しており、本例では、ドキュメントDB63の記憶領域に記憶されているドキュメントデータを該当するファイルの記憶領域に移動させるファイリング処理を行う。
したがって、箱や棚に文書を纏めて整理するといった行動を直感させる作法を行うことで、マルチトレイ装置50に投入された電子ペーパーEPに係るドキュメントデータをメモリ上でファイリングすることができる。
本例では、ドキュメントIDを識別情報として用いて、ドキュメントデータにユーザが既に閲覧したことやドキュメント内容を承認したことを示すマークを付与する処理を説明する。なお、図7に示した例と同様な部分については、同一符号を付して重複する説明は割愛する。また、マルチトレイ装置50は、当該マーク付与処理に係るトレイ部分のみを図示して説明する。
なお、承認マーク63dが付加されたドキュメントデータに基づいて、プリンタ装置62により用紙や電子ペーパーEPにドキュメント画像を表示保持させて出力する場合には、例えば図12に示すように、ドキュメント出力管理手段60bが承認マーク63dに基づいて承認印画像63Dを生成し、ドキュメント画像とともに承認印63Dを表示保持させる。
したがって、電子ペーパーEPに表示保持されたドキュメントを閲覧したユーザは、マルチトレイ装置51の承認用トレイに当該電子ペーパーEPを投入するだけで、ドキュメントデータに承認済みや閲覧済みといったマークを付与して整理することができ、箱や棚に文書を投入するといった行動を直感させる作法を行うことで、マルチトレイ装置50に投入された電子ペーパーEPに係るドキュメントデータを整理することができる。
本例では、ドキュメントIDを識別情報として用いて、ドキュメントデータに基づいて他の表示記録媒体Pにドキュメント画像をプリントする処理を説明する。なお、図7に示した例と同様な部分については、同一符号を付して重複する説明は割愛する。また、マルチトレイ装置50は、当該プリント処理に係るトレイ部分のみを図示して説明する。
なお、本発明では、プリンタ装置62を電子ペーパーEPの表示部に光書き込み方式或いは自己書き込み方式によりドキュメント画像を書き込む(すなわち、プリントする)装置としてもよく、電子ペーパーEPが表示保持するドキュメント画像に対応してサーバ60からドキュメントデータが入力されると他の電子ペーパーにドキュメント画像を書き込んで出力するようにしてもよい。
サーバ60のドキュメントデータ管理手段60aは、マルチトレイ装置50から入力されたトレイID及びドキュメントIDに基づいて、ドキュメントDB63に記憶された該当するドキュメントデータを検索して読み出す。また、サーバ60は、当該読み出されたドキュメントデータをプリンタ装置50に供給して用紙Pへのドキュメント画像をプリントさせるプリンタ制御手段60cを有している。
このような電子ペーパーEPへのドキュメント画像の書き込みとドキュメントIDの格納は図外の書き込み装置によって行うことができる。
これにより、投入された電子ペーパーEPからメモリ6(16)に記憶されているドキュメントIDが読み取られて当該トレイIDと共にサーバ60に入力される。
したがって、電子ペーパーEPの表示部2(12)に表示されたドキュメント画像を閲覧して更に当該ドキュメントを複写しようとする場合には、ユーザはマルチトレイ装置のプリント用トレイに電子ペーパーEPを投入するといった簡単な作法を行うことで、当該ドキュメントを用紙P等の他の表示記録媒体にプリントして得ることができる。
本例は、図13に示したシステムにおいて、ドキュメントデータを記憶するドキュメントDB63をネットワークN上のデータサーバにより構成したものであり、当該ドキュメントDB63に記憶されたドキュメントデータは、他のユーザによっても共有され或いはコンテンツ管理によって管理されて、随時内容が更新される。
なお、プリンタ装置62とマルチトレイ装置50とが一体的に構成するようにしてもよい。
したがって、内容の更新がなされるWebコンテンツ等のドキュメントを閲覧するような場合、本例のシステムによれば、ユーザは電子ペーパーEPをマルチトレイ装置50に投入するという簡単な作法を行うことで、最新内容のドキュメントを用紙Pにプリントして閲覧することができる。
本例は、図13に示したシステムにおいて、プリント処理するためのプリント条件をシステムに入力するための条件カードCAを電子ペーパーEPとともにマルチトレイ装置50のプリント用トレイに投入して、当該プリント条件に従ったプリント処理をプリンタ装置62に行わせるものである。なお、プリント条件としては、ドキュメント画像をプリントする用紙Pのサイズ指定、両面プリントするか片面プリントするかの指定、システムに複数備えられたプリンタ装置の内のどのプリンタ装置62でプリント処理するかの指定等がある。
また、本例のマルチトレイ装置50は、プリント用トレイとして、電子ペーパーEPを投入するトレイ50epと条件カードCAを投入するトレイ50caとが備えられており、電子ペーパートレイ50epには投入された電子ペーパーEPからドキュメントIDを読み取る読み取り手段53が設けられ、条件カードトレイ50caには投入された条件カードCAからプリント条件データを読み取るカード読み取り手段53aが設けられている。
これにより、プリンタ制御手段60cは、プリント条件データに従ってプリンタ装置62や用紙サイズの決定を行い、決定したプリンタ装置62にドキュメントデータを出力して用紙Pへのドキュメント画像プリントを行わせる。
本例は、マルチトレイ装置50のメール送信用トレイに投入された電子ペーパーEPのドキュメントを電子メールによってネットワークN上の他の情報処理装置(宛先端末)67へ送信出力するものであり、サーバ60にはドキュメントデータを含む電子メールを生成して宛先アドレスの端末67へ送信するメール通信手段60dが設けられている。
なお、本例では、上記の例と同様に、アドレスカードCAを電子ペーパーと同様な構成及び機能を有したものとして、マルチトレイ装置のカード用トレイ50caに設けられたカード読み取り手段53aでアドレスカードCAからアドレスデータを取得してサーバ60に入力するようにしているが、アドレスカードCAの表面に記述されたアドレスを光学的文字読み取り及び文字認識するようにしたり、或いは、カード用トレイ50ca及びカード読み取り手段53aを電子ペーパー用のトレイ50ep及び読み取り手段53と共用したりしてもよい。
これにより、電子ペーパーEPから無線通信により読み取られたドキュメントID及び通知されたトレイIDに基づいて、ドキュメント管理手段60aがドキュメントDB63から検索したドキュメントデータがメール通信手段60dに入力されるとともに、カード読み取り手段53aとアドレスカードCAとの無線通信により読み取られたアドレスデータがメール通信手段60dに入力される。
したがって、電子ペーパEPによりドキュメントを閲覧したユーザが当該ドキュメントを所望の端末装置67に送信しようとする場合、本例のシステムによれば、ユーザはアドレス指定をして電子ペーパーEPをマルチトレイ装置50のメール送信用トレイに投入するという簡単な作法を行うことで、当該ドキュメントデータを所望の宛先端末67へ電子メールにより送信出力することができる。
このような挨拶文等の付加カードCBは、例えば上記と同様に、電子ペーパーと同様な構成及び機能を有したものとして、付加文データをIDで識別して予めドキュメントDB等のメモリに用意しておき、付加カードCBから読み取ったIDに基づいて対応する付加文を電子メールEMに追加するようにしたり、或いは、付加カードCBのメモリに記憶された付加文データを読み取ってサーバに入力して付加文を電子メールEMに追加するようにしたり、或いは、付加カードCBに記述された付加文データを光学的に読み取ってサーバに入力して当該付加文を電子メールEMに追加するようにしたりしてもよい。
本例のマルチトレイ装置50は、他のトレイに加えて、選択入力をユーザからの受け付けるボタン58を備えたトレイ57を有しており、ボタンを操作することによりユーザが選択した種類のデータ処理を当該トレイ57に設定することができるようになっている。すなわち、本例のマルチトレイ装置50は、選択入力により設定を変更することにより、複数種類のデータ処理が設定された実質的に複数のトレイを有しており、したがって、このような処理の設定を変更できるトレイ57を1つだけ有したマルチトレイ装置として構成することも可能である。
したがって、マルチトレイ装置50が、トレイ57に投入された電子ペーパーEPに対して読み取り手段53による読み取りを行い、当該読み取ったドキュメントID等をサーバに送信すると、サーバ60が、当該ドキュメントID等で特定されるドキュメントデータに対して、当該トレイ57に選択設定されている処理を施す。
3:処理部、 4:電極、
5:無線部、 6:メモリ、
7:バッテリ、 12:表示部、
13:処理部、 14:ドライバ、
15:無線部、 16:メモリ、
17:バッテリ、 50:マルチトレイ装置、
51a、51b、51c:投入口、 53:読み取り手段、
53a:カード読み取り手段、 54:通信手段、
60:サーバ、 60a:ドキュメントデータ管理手段、
60b:ドキュメント出力管理手段、 60c:プリンタ制御手段、
60d:メール通信手段、 63:ドキュメントデータベース、
67:宛先端末装置、 P:他の表示記録媒体(用紙)、
Claims (12)
- 複数のトレイを備えたマルチトレイ装置と、当該マルチトレイ装置に接続されて各トレイ毎に予め設定された処理をドキュメントデータに施す情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
前記マルチトレイ装置は、トレイに投入された表示記録媒体から当該表示記録媒体が表示保持するドキュメントを特定する識別情報を取得する読み取り手段と、前記読み取った識別情報を前記表示記録媒体が投入されたトレイに対応付けて前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を備え、
前記情報処理装置は、表示記録媒体に表示保持されたドキュメントに対応するドキュメントデータを記憶するドキュメント記憶手段から前記マルチトレイ装置より入力された前記識別情報に基づいて該当するドキュメントデータを特定するドキュメント管理手段と、前記特定されたドキュメントデータに対して前記表示記録媒体が投入されたトレイに予め設定された処理を施すデータ処理手段と、を備えたことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 設定されるデータ処理の種類が変更されることにより実質的に複数種類のトレイを備えたマルチトレイ装置と、当該マルチトレイ装置に接続されてトレイに設定された処理をドキュメントデータに施す情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
前記マルチトレイ装置は、トレイに対するデータ処理の種類の選択入力を受け付ける入力手段と、前記選択入力を前記情報処理装置に通知する処理変更手段と、トレイに投入された表示記録媒体から当該表示記録媒体が表示保持するドキュメントを特定する識別情報を取得する読み取り手段と、前記読み取った識別情報を前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を備え、
前記情報処理装置は、表示記録媒体に表示保持されたドキュメントに対応するドキュメントデータを記憶するドキュメント記憶手段から前記マルチトレイ装置より入力された前記識別情報に基づいて該当するドキュメントデータを特定するドキュメント管理手段と、前記特定されたドキュメントデータに対して前記マルチトレイ装置から通知された処理を施すデータ処理手段と、を備えたことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、消去処理が設定されたトレイを有し、
前記データ処理手段は、前記消去用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータに対して消去処理を施すことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、ファイリング処理が設定されたトレイを有し、
前記データ処理手段は、前記ファイリング用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータに対してファイリング処理を施すことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、承認又は確認処理が設定されたトレイを有し、
前記データ処理手段は、前記承認又は確認用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータに対して承認又は確認マークの付与処理を施すことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、プリント処理が設定されたトレイを有し、
前記データ処理手段は、前記プリント用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータを用いてプリンタ装置によりドキュメントのプリント処理を行うことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項1又は請求項2に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、電子メール送信処理が設定されたトレイを有し、
前記データ処理手段は、前記電子メール送信用トレイに投入された表示記録媒体から特定されたドキュメントデータを用いて電子メールの送信処理を行うことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項7に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、前記読み取り手段によりトレイに投入されたアドレス記憶媒体から送信先アドレス情報を読み取り、前記送信手段により当該読み取った送信先アドレス情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記ドキュメントデータを用いた電子メールを前記送信先アドレスへ送信する処理を行うことを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項7又は請求項8に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記マルチトレイ装置は、前記読み取り手段によりトレイに投入された付加情報記憶媒体から付加情報又は付加情報を特定する付加情報識別情報を読み取り、前記送信手段により当該読み取った付加情報又は付加情報識別情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記付加情報又は前記付加情報識別情報から特定される付加情報を前記ドキュメントデータに付加した電子メールを送信処理することを特徴とするドキュメント処理システム。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のドキュメント処理システムにおいて、
前記表示記録媒体は、ドキュメント画像を無電源状態で表示保持する表示部と、前記識別情報を電子データとして保持するメモリと、当該識別情報を前記読み取り手段が受信可能に送信する無線通信手段と、を有しており、
前記表示記録媒体と前記情報読み取り手段との間で無線通信により前記識別情報が送受信されることを特徴とするドキュメント処理システム。 - ドキュメント画像を表示保持する表示記録媒体が投入されるトレイを複数備え、当該トレイ毎に予め設定された処理を前記ドキュメント画像に対応するドキュメントデータに対して施す情報処理装置に接続されるマルチトレイ装置であって、
前記表示記録媒体は、ドキュメント画像を無電源状態で表示保持する表示部と、表示部に表示保持するドキュメントを特定するための識別情報を電子データとして保持するメモリと、当該識別情報を無線出力する無線通信手段とを有しており、
マルチトレイ装置は、トレイに投入された表示記録媒体から前記識別情報を無線受信する読み取り手段と、前記読み取った識別情報を前記表示記録媒体が投入されたトレイに対応付けて前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を有していることを特徴とするマルチトレイ装置。 - ドキュメント画像を表示保持する表示記録媒体が投入されるトレイを備え、当該トレイに変更可能に設定された処理を前記ドキュメント画像に対応するドキュメントデータに対して施す情報処理装置に接続されるマルチトレイ装置であって、
前記表示記録媒体は、ドキュメント画像を無電源状態で表示保持する表示部と、表示部に表示保持するドキュメントを特定するための識別情報を電子データとして保持するメモリと、当該識別情報を無線出力する無線通信手段とを有しており、
マルチトレイ装置は、トレイに対するデータ処理の種類の選択入力を受け付ける入力手段と、前記選択入力を前記情報処理装置に通知する処理変更手段と、トレイに投入された表示記録媒体から当該表示記録媒体が表示保持するドキュメントを特定する識別情報を取得する読み取り手段と、前記読み取った識別情報を前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を有し、異なる種類のデータ処理が設定される実質的に複数種類のトレイを備えていることを特徴とするマルチトレイ装置。
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JP2004146010A JP4483402B2 (ja) | 2004-05-17 | 2004-05-17 | ドキュメント処理システム |
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