JP4428165B2 - 画像管理システム - Google Patents
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電子ペーパーは、無電源状態で画像を表示保持する表示部を有した表示装置であり、その表示部への画像の書き込み形式で大別すると、電子データに基づいて自己でコンテンツ画像を表示部に書き込む機能を有する自己書き込み型電子ペーパーと、投影されたコンテンツ画像を表示部に保持する光書き込み型電子ペーパーとがある。
このような電子ペーパーは、用紙と異なって表示部に表示保持した画像を消去したり上書きすることが可能であり、表示保持するコンテンツ画像を更新したり消去して、繰り返し使用することができるので紙資源の節約等の観点からも利用促進が望まれている。
一方、コンテンツ画像を用紙に印刷して表示保持させる方法は、上記のように可搬性や同時一覧性等の利点があるが、コンテンツ画像は用紙に表示保持されたままであるので、当該用紙を各ユーザから回収したり、各ユーザが当該用紙を破棄したりしなければ、有料コンテンツや機密コンテンツが流出してしまう事態を防止することができない。
ここに、用紙とは異なって、表示記録媒体はユーザが手で簡単に破いて捨てると言った作法が困難な装置であるため、表示部に表示保持させたコンテンツ画像を容易に消去することができる手段を実現することは表示記録媒体の利用促進を図る上でも重要な課題である。
また、本発明は、上記により、コンテンツ画像の閲覧環境において、用紙が有する利点を有するとともに用紙が有する欠点を解消し、これによって表示記録媒体の利用促進を実現することを目的としている。
本発明に係る画像管理システムでは、携帯可能な表示記録媒体の表示部に無電源状態で表示保持されたコンテンツ画像を管理装置が当該表示記録媒体の存するエリアに応じて管理するため、表示記録媒体に、消去信号を無線受信する通信手段と、消去信号の受信に応じて表示部に表示保持しているコンテンツ画像を消去する消去手段とを設け、管理装置に、表示記録媒体と無線通信する通信手段と、表示記録媒体の存するエリアを監視して所定のエリア外に存する表示記録媒体に消去信号を送信する監視手段とを設けている。
したがって、本発明に係る画像管理システムによると、所定のエリアから表示記録媒体が出たことに応じて、当該表示記録媒体が表示保持しているコンテンツ画像が消去される。
これによって、複数のエリアの内で消去を行うエリアと消去を行わないエリアとをコンテンツ毎に設定して管理することや、消去を行うエリアの大小をコンテンツ毎に設定して管理することができ、例えばコンテンツの機密管理を行う場合には、コンテンツ毎に機密保持すべきエリアによりセキュリティレベルを設定して管理することができる。
これによって、複数のエリアの内で消去を行うエリアと消去を行わないエリアとをコンテンツ画像を保持する表示記録媒体毎に設定して管理することや、消去を行うエリアの大小を表示記録媒体毎に設定して管理することができ、例えばコンテンツの機密管理を行う場合には、表示記録媒体毎に機密保持すべきエリアによりセキュリティレベルを設定して管理することができる。
これによって、コンテンツ画像を表示記録媒体で閲覧可能としたタイミングで当該コンテンツ画像を管理下におくことができる。
これによって、画像管理部を表示部から取外すと言った簡単な操作でコンテンツ画像を消去することができ、機密保持等の観点から、不要なコンテンツ画像をその場で簡単に破棄することができる。
また、本発明では、表示記録媒体が表示部に着脱可能に取り付けられた画像管理部を当該表示部から外すユーザ操作を検出し、当該検出に応じて当該表示部に表示保持しているコンテンツ画像を消去することにより、携帯可能な表示記録媒体の表示部に無電源状態で表示保持されたコンテンツ画像を容易に管理することができる。
また、本発明によると、コンテンツ画像の閲覧環境において、用紙が有する持ち運び性や同時一覧性と言った利点を有するとともに、表示保持されたコンテンツ画像の管理がなされない或いは破いて破棄しても当該コンテンツ画像は完全に消去されないと言った用紙が有する欠点を解消することができ、表示記録媒体の利用促進を実現することができる。
まず、本発明に利用される表示記録媒体の一例について、基本的な構成を図13〜図20を参照して説明する。
図13〜図20に示す表示記録媒体は電子ペーパーと称せられる媒体であり、コンテンツ画像の記録方式に違いにより大別して、図13〜図16に示す光書き込み型と、図16〜図19に示す自己書き込み型とがあり、いずれの形式にあってもいわゆる電子ペーパーと称せられるように紙の様に薄型の装置である。
光書き込み型電子ペーパーEPは、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型であり、大部分の面積を占める表示部2の一片に処理部3が設けられている。
なお、表示部2の大きさは任意であり、タグやカードとして用いることもでき、用途に応じた大きさのものとされる。なお、後述するように表示部2と処理部3とを着脱可能とした構成とすることもできる。
光書き込み型電子ペーパーEPは、外部の無線通信機能を有する装置(後述するコンテンツ画像の書き込みを行うプリンタ)と無線部5で無線通信することにより、メモリ6に記憶する電子データ(IDデータ等)を送受信し、また、これら電子データをメモリ6に保持することができる。
すなわち、光書き込み型電子ペーパーEPは電極4に電圧を印加することで投影されたコンテンツ画像を表示部2に転写し、電極4に印加した電圧を除去した後も当該コンテンツ画像を表示状態で保持し続ける機能を有している。
自己書き込み型電子ペーパーEPは、光書き込み型電子ペーパーEPと同様に、例えばA4版の用紙のような大きさのフレキシブルな薄型表示装置であり、大部分の面積を占める表示部12の一片に処理部13が設けられている。なお、光書き込み型電子ペーパーEPと同様に、表示部12の大きさは用途に応じた大きさのものとされ、後述するように表示部12と処理部13とを着脱可能とした構成とすることもできる。
自己書き込み型電子ペーパーEPは、外部の無線通信機能を有する装置と無線部15で無線通信することにより、メモリ16に記憶する電子データ(コンテンツ画像データ、IDデータ等)を送受信し、また、これら電子データをメモリ16に保持することができる。
自己書き込み型電子ペーパーEPは、表示部12の断面構造を表す図19に示すように、複写機にトナーとして利用されている微細な着色粒子(図示の例では、白色粒子31と黒色粒子32)を少なくとも表面側が透明な表裏一対の電極33間に封入し、これを少なくとも表面側が透明な表裏一対のフィルム基板34で挟んだ構造となっている。着色粒子31、32が自由に移動できるように電極層33間は空気層となっており、また、マトリックス状の電極層33には着色粒子31、32との接触を防止する絶縁層35が設けられている。なお、カラーフィルターを用いることにより、簡単な構造でカラー表示を実現することも可能である。
なお、後述するように、自己書き込み型電子ペーパーEPに画像情報を表示保持させる書き込み装置は、上記のような画像データを無線送信する通信機能を有している。
また、電子ペーパーEPの表示部2(12)としては、強誘電液晶に代表されるメモリ性のある液晶や、帯電された粒子を移動させて表示を切り替える電気泳動方式、帯電された粒子を回転させて表示を切り替える粒子回転方式、磁気により粒子を移動させて表示を切り替える磁気泳動方式、小型バッテリ駆動の薄型の液晶やEL素子を用いてもよい。
なお、以下に説明する電子ペーパーは、各実施例の構成に応じて上記機能部を取捨選択して設けており、これら機能部により各実施例に必要な機能を実現している。
クリップ40には、無線通信手段5、当該クリップ40に設定された識別子(クリップID)を保持するメモリ6、バッテリ8に加えて、プロセッサ7により構成される消去手段41、電極4と電気接続する電圧印加電極手段(電極端子)42が設けられている。
なお、電子ペーパー書き込み装置50は、図2に示すように、光書き込み型電子ペーパーEPにコンテンツ画像を書き込んで排出する電子ペーパープリンタとして構成されている。
したがって、電子ペーパー書き込み装置50は、通信手段51により管理装置60から取得したコンテンツデータに基づいて画像形成手段53は表示部2にコンテンツ画像を投影し、書き込み電圧印加手段52が電極4に書き込み電圧を印加して、投影されたコンテンツ画像を表示部2に表示保持させて当該電子ペーパーEPを排出する。
すなわち、コンテンツ画像を表示保持させた電子ペーパーEPを識別する情報が、そのクリップIDによって管理装置60に通知され、管理装置60により後述するように表示保持させたコンテンツを識別する情報(コンテンツID)に対応付けて管理される。
すなわち、電子ペーパーEPが所定のエリア外に存することに応じて送信される消去命令信号を無線受信し、当該電子ペーパーEPに消去命令信号の受信に応じて表示部2に表示保持しているコンテンツ画像を消去させる。
まず、書き込み処理では、ユーザが管理コンピュータ62を操作して、所望のコンテンツデータを電子ペーパー書き込み装置50へ送信し(ステップS1)、電子ペーパー書き込み装置50により当該コンテンツの画像を表示部2に表示保持させた電子ペーパーEPを排出させる(ステップS2)。
すなわち、電子ペーパーEPと、当該電子ペーパーEPに表示保持させたコンテンツ画像と、管理者により設定された指定エリアとを対応付けて管理する。
セキュリティ監視装置63が、制御通信手段64により形成される全ての通信エリアについて、対応付けテーブル(図4)に記録されている全ての電子ペーパーEP(コンテンツ)を監視する(ステップS11)。例えば、各制御通信手段64から応答要求信号を送信して、その通信エリアに存する電子ペーパーEPからクリップIDで自己を識別した応答を受信する処理を常時行って、各通信エリアa〜j・・・に存する各電子ペーパーEPを識別して管理する。
したがって、図6(a)(b)に示すように、書き込み装置50により電子ペーパーEPの表示部2にコンテンツ画像が書き込まれ、このコンテンツ画像を表示保持した電子ペーパーEPは常時存在エリアが監視されて、指定エリア外となったときには同図(c)に示すように表示部2に表示保持されているコンテンツ画像が消去される。
なお、所定のエリア外となってしまったかの検出と非正常な通信状態にあるかの検出の少なくともいずれか一方に基づいて、消去手段41がコンテンツの消去処理を自動的に行うようにすればよく、これによってそれぞれの効果を得ることができる。
本実施例は、表示部2に通信部5とメモリ6とを設けた電子ペーパーEPを用いており、メモリ6には上記クリップIDに代えて当該電子ペーパーを識別するための媒体IDが保持される。これに応じて、書き込み処理に際して電子ペーパー書き込み装置50が電子ペーパーEPから媒体IDを通信取得して管理装置60へ転送し、管理装置60が対応付けテーブル(図4)で媒体ID、コンテンツID、指定エリアを対応付けて管理する。
したがって、コンテンツ画像が書き込まれた電子ペーパーEPは媒体IDに基づいて管理装置60により監視され、監視処理によって指定エリア外に移動した場合には表示保持しているコンテンツ画像の消去処理がなされる。
本実施例は、クリップ形式ではなく、処理部3を構成する各機能手段を表示部2と一体に設けた電子ペーパーEPを用いており、メモリ6には当該電子ペーパーを識別するための媒体IDが保持される。これに応じて、書き込み処理に際して電子ペーパー書き込み装置50が電子ペーパーEPから媒体IDを通信取得して管理装置60へ転送し、管理装置60が対応付けテーブル(図4)で媒体ID、コンテンツID、指定エリアを対応付けて管理する。
したがって、コンテンツ画像が書き込まれた電子ペーパーEPは媒体IDに基づいて管理装置60により監視され、監視処理によって指定エリア外に移動した場合には表示保持しているコンテンツ画像の消去処理がなされる。
本例では、表示部2に着脱可能に設けられたクリップ40(3)をユーザが引き抜いて表示部2から取り外すことによって、当該表示部2に表示保持しているコンテンツ画像を消去する。
クリップ40には消去電源としてのバッテリ8が設けられ、クリップ40を表示部2から外すユーザ操作を検出する検出手段としての電圧印加電極手段42が設けられ、クリップの取り外しを検出したことに応じて表示部2に表示保持しているコンテンツ画像を消去する消去手段(制御部)41が設けられている。
したがって、ユーザはクリップ40を引き抜くという簡単な操作を行うだけで、表示部2に表示保持しているコンテンツ画像を即座に消去することができる。
当該電子ペーパーEPは、ドライバ14が設けられた表示部12に処理部13としての機能を有するクリップ(画像管理部)40を着脱可能に設けた構成となっている。
クリップ40には、無線通信手段15、当該クリップ40に設定されたクリップIDやコンテンツデータ等を保持するメモリ16、バッテリ18に加えて、プロセッサ7により構成される画像処理手段43、ドライバ14に駆動電圧を印加する画像書き込み駆動電圧発生手段44が設けられている。
すなわち、画像処理手段43は、白紙画像等の所定の画像を表示部12に書き込んで表示保持されていたコンテンツ画像を上書き消去する消去手段を構成している。
すなわち、電子ペーパーEPと、当該電子ペーパーEPに表示保持させたコンテンツ画像と、管理者により設定された指定エリアとを対応付けて管理する。
すなわち、電子ペーパーEPは、管理装置60から自己宛の消去命令信号を通信手段15で無線受信すると、画像処理手段43がメモリ16に保持されているユーザへの説明情報画像データに基づいて当該説明画像を表示部12に上書きする等して、表示部12に表示保持されていたコンテンツ画像を消去する。
本例では、表示部12に着脱可能に設けられたクリップ40(13)をユーザが引き抜いて表示部12から取り外すことによって、当該表示部12に表示保持しているコンテンツ画像を消去する。
処理部13の機能を備えたクリップ40には表示部12と係合するロックピン45が設けられており、ロックピン45が表示部12に係合することによりクリップ40は表示部12に固定され、このロックピン45をユーザが引き抜くことによりクリップ40は表示部12から取り外される。
したがって、図12(a)に示すように、電子ペーパーEPの表示部12にコンテンツ画像が表示されている状態で、ロックピン45を引き抜いてクリップ40を表示部12から取り外すと、同図(b)に示すように表示部12に表示されているコンテンツ画像が消去される。なお、消去電圧に代えて、クリップ40のメモリ16から取り扱い説明の画像データを電極端子46を通して書き込み手段14へ印加するようにすれば、同図(c)に示すように表示部12に取り扱い説明の画像が書き込まれて表示保持され、これによってコンテンツ画像が消去される。
3、13:処理部、 4:電極、
5、15:通信部、 6、16:メモリ、
7、17:プロセッサ、 8、18:バッテリ、
40:クリップ(画像管理部)、 41:消去手段、
42:電圧印加電極手段、 43:画像処理手段(消去手段)、
60:管理装置、 61:セキュリティ管理サーバ、
62:管理コンピュータ、 63:セキュリティ監視装置、
64:制御通信手段、 a〜i:エリア、
Claims (1)
- 携帯可能な表示記録媒体の表示部に無電源状態で表示保持されたコンテンツ画像を、管理装置が当該表示記録媒体の存するエリアに応じて管理する画像管理システムであって、
前記表示記録媒体は、消去信号を無線受信する通信手段と、消去信号の受信に応じて前記表示部に表示保持しているコンテンツ画像を消去する消去手段と、を有し、
前記管理装置は、表示記録媒体毎に消去信号を送信するエリアを設定した管理テーブルと、前記表示記録媒体と無線通信する通信手段と、前記管理テーブルに基づいて前記表示記録媒体の存するエリアを監視して所定のエリア外に存する表示記録媒体に前記消去信号を送信する監視手段を有していることを特徴とする画像管理システム。
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