JP4472968B2 - ロック付きルースリーフ綴具 - Google Patents
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Description
また、上記のロック機構では、第2操作部材11が図1と図4の間で自由に枢動できるため、輸送中等において比較的小さい外力が加わるとロックが外れてしまう問題がある。これに対処するには、係止突起15と係止片とを強く係合させるように設計しておくことが必要であるが綴環の閉鎖の度ごとに強い力で第2操作部材を強く押し下げ、また開放の度ごとに指掛け部16、17に大きい力を加えることが必要となり、望ましくない。
従って、本発明の課題は、綴環の閉鎖の際に自動的にロックがかかり、開放の際に自動的にロックが外れ、しかもロック解除動作に小さい力しか要らない操作性の良いロックを備えたルースリーフ綴具を提供することにある。
前記ロック部材は、前記第1操作部材に枢着された枢着部と、前記第2操作部材の係止凹所に係止して前記第2操作部材の移動を阻止する係止突起と、前記第1基板の上面に当接していて前記係止突起を前記係止凹所に向けて付勢している弾性部と、前記第2指掛け部に対向する位置に設けた第1指掛け部とを一体に有する部材よりなり、前記綴環が閉鎖した状態では綴環に加わる開放力に対しては前記両基板の移動を阻止し、前記両指掛け部を相互の方向に押したときに前記弾性部の弾性に抗して前記係止突起を第2操作部から外し次いで両基板を前記綴環の開放方向に開放させるようにした、ルースリーフ綴具を提供する。
本発明の好ましい他の形態では、前記係止突起と前記弾性部は前記枢着部の方からほぼ平行に延びている。
本発明の好ましい更に他の形態では、前記弾性部は係止突起から離間する弧状基部を有している。
この構成によると、綴環の開放状態から綴環を指により相互方向に押圧すると、第1基板及び第2基板は弾性さやにより支持されたそれらの外縁部を支点として下方へ弾発移動するので左右の綴環が互いに衝合して閉じると共に、ロック部材の係止突起が第1操作部材の係止凹所の下に整列するに至り、弾性部からの弾性により係止凹所に嵌まり自動的にロックする。係止突起は上記弾性偏倚を受けているから輸送中などで衝撃を受けてもロックは外れない。
前記綴環が閉鎖した状態では、綴環を開放する方向に作用する外力に対しては、係止突起は係止凹所の壁面に抵抗することによりロック状態を維持する。
この状態から綴環を開く際には、両指掛け部を相互の方向に押すと、弾性部の弾性に抗して係止突起は第2操作部の係止凹所から外れ、次いで更に両指掛けを押し続けると第1及び第2操作部材が相互の方向に押されるので、それに伴い両基板が基板上方に押され弾発的に上方位置に移動して綴環が開放される。
このように、ロック施錠及び解除は綴具の通常の開閉操作に従って自動的に行われる便利さがある。
これによると、綴環閉鎖状態から綴環を開く作用(例えば綴じ込んだルースリーフの重みに外力が作用する場合など)を受けた場合に第1面の移動が係止突起との衝合により阻止されロック状態が保持される。その間、係止突起は第2面に弾性下に接触して係止されるのでロック状態を保持するのに役立つ。
一方綴環を開放する場合には、両指掛け部を互いの方向に押せば、枢着部を中心にして係止突起が弾性に抗して回動して第2面から離れ第1面に接触しない下方位置まで移動する。このように、この構成ではロックの施錠及び解除が容易に実行できる。
前記係止突起と前記弾性部は前記枢着部の方からほぼ平行に延びている構成では、弾性が係止突起が延びる方向に対して直角に加わるので上記の必要な弾性作用を得ることができる。また、前記弾性部が係止突起から離間する方向に膨出する弧状基部を有していると、ロック部材のうちばね部分を構成する部分が長くなり加わる応力が分散されロック部材の長期使用が可能になる。
図5は本発明によるロック部材を備えたルースリーフ綴具の平面図、図6は左側面図、図7は正面図である。
図8はロック部材を有する閉鎖状態の綴具端部の拡大正面図であり、図11は同端部の開放状体での拡大正面図である。
第1基板1及び第2基板2の長手方向両端部には、第1操作部材10及び第2操作部材11がそれぞれ一体成型で固定されており、これらの操作部材は両基板1、2の長手方向(軸線方向)に対してほぼ直角に伸び且つ互いに交差している。なお各基板の外辺には図8(a)のように凸縁21、22が形成され弾性さや7をそこに挿通して組み立てられるようになっている。
図8〜11は本発明のロック機構を有する綴具を示し、そのうち、図9〜10はその動作を説明する図である。
図12はロック機構の一部を備えた第1基板の端部の構造を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、及び(c)は右側面図である。
図13はロック機構の他の一部を備えた第2基板の端部の構造を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、及び(c)は右側面図である。
図14はロック部材の斜視図である。
図15はロック部材の構造を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、及び(c)は右側面図である。
指掛け部20と58を相互方向に押圧すると、先ず後述のように第2操作部材11からロックが外れ、次いで更に押圧すると作動突起34も指掛け部58により押されるので基板1、2は上方へ弾発移動して綴環を開く。逆に左右の綴環を指で相互方向へ押すと基板1、2は下方へ移動して綴じ、その際に第2操作部材11に対して自動的にロックがかかる。この動作は詳しくは後で説明する。
図12を参照して第1操作部材10のロック機構に関連した部分を説明するに、図12(a)のように第1操作部材10の右側辺部近傍には、ロック部材44の軸56を受ける軸孔32が形成されている。またその上端部にはロック部材44の指掛け部58を介して指の力を受けるための作動突起34が設けてある。第1操作部材10に隣接する部分において第1基板1には、ロック部材44の弾性部の当接部54が当接する保持面36が形成されている。
図13を参照して第2操作部材11のロック機構に関連した部分を説明するに、図18のようにロック部材44の係止突起46の先端と係止して綴環が開放しないように阻止するための第1面40と、弾性部52により偏倚される係止突起46の側面と接触してロック状態を維持するための第2面42とを有する係止凹所38を備えている。
図14〜15を参照してロック部材44の構造を説明する。ロック部材44は第1操作部材10に設けた軸孔32に嵌合する軸56を有し、この軸を中心にして枢動するほぼ板状の部材であり、強靱な合成樹脂等で一体に成型されている。(別法として軸56の代わりに軸孔とし、第1操作部材10側にこれに嵌合する軸を設けても良い。)
ロック部材44は、第2操作部材11の係止凹所38の第1面40に係止して第2操作部材11の移動を阻止する係止突起46と、第1基板1の上面に設けた保持面36に当接部54で当接して係止突起46を係止凹所に向けて付勢する弾性部52と、第2指掛け部20に対向する位置に設けた第1指掛け部58とを一体に有する。第1操作部材10に設けた作動突起34を覆うために指掛け部58にはカバー部60を設けても良い。カバー部60の内壁59と作動突起34(図8(a)において作動突起34の右縁)との間には間隙62を設け、指掛け部20、58を相互方向に押して係止突起46を係止凹所38から外したときに、カバー部60の内壁が作動突起34に係合し、それを第1操作部材10に伝達して綴環の開放を行うようにする。なお、これを使用しなくてもロックを外すことは可能であるが、その場合にはロック部材44の弾性部52が必要以上に変形することによりロック部材の耐用寿命が縮まる。
ルースリーフ等から及ぼされる望ましくない綴環開放力は、第2操作部材11の係止凹所38を経て係止突起46の係止端48に加わるが、係止突起46は固定されている軸56にほぼ直角に加わるので、第2操作部材11は移動できず、ロックは維持される。
係止突起46の先端上面は係止凹所38の対向壁面に接触するように常時弾性部52により上方へ付勢されている。係止突起46と弾性部52はスロット50を挟んでほぼ平行に配置されている。弾性部52の応力集中を避けて寿命を延ばすために弾性部52は大きい弧状基部53を有する。
綴環の閉鎖状態を示す図8において、ロック部材44の軸56は第1操作部材10の軸孔32にはまり、係止突起46の先端は第2操作部材11の係止凹所38に係止し、弾性部52の当接部54は第1操作部材10の基板1に形成されている保持面36に当接して弾性力により係止突起46を係止凹所38内に維持している。この状態で左右綴環3、4を開放する方向の外力が加わってもロック部材44の係止突起46により第2操作部材11の係止凹所38から外れることが無くロックは維持され、ルースリーフの脱落は防止できる。
次に左右綴環3、4を開放したい場合には、単純に指掛け部20、58を相互の方向に押す。すると図9のように係止突起46は弾性部52から受ける弾性に抗して軸56の周りに回動して係止凹所38から外れる。このとき指掛け部58は第1操作部材10の作動突起34に係合しているので、そのまま押すとこれらの第1及び第2操作部材10、11を介して両基板1、2が上方に移動しはじめ、最後にさや7の弾性により弾発的に上方に移動して綴環3、4を開く。この状態が図10及び図11である。
逆に図11において綴環3、4を相互の方向に押すと、基板1、2は弾性部52から常時作用している偏倚力により図11の状態から図8の状態に自然に戻りロックが自動的にかかる。
2 第2基板
3、4 綴環
7 弾性さや
10 第1操作部材
11 第2操作部材
15 係止突起
18 係止部
20 指掛け部
21、22 凸縁
32 軸孔
34 作動突起
36 保持面
38 係止凹所
40 第1面
42 第2面
44 ロック部材
46 係止突起
48 係止端
50 スロット
52 弾性部
53 弧状基部
54 当接部
56 枢着部(軸)
58 第1指掛け部
59 内壁
60 カバー部
62 間隙
Claims (4)
- 相互に衝合し得る複数の半環状の綴環(3、4)をそれぞれ有し且つ内辺で互いに衝合した第1基板(1)及び第2基板(2)と、前記両基板の両外辺を拘束して前記基板の弾発的な上下運動による前記綴環の開閉を許容する弾性さや(7)と、前記第2基板(2)の端部から前記第1基板(1)の方へ斜め上方に延び、上端部に第2指掛け部を有する第2操作部材(11)と、前記第1基板の端部から前記操作部材に交差して斜め上方に延びる第1操作部材(10)と、前記第1操作部材(10)と前記第2操作部材(11)との間に介在し、前記綴環の閉鎖時に前記第1及び第2操作部をロックするロック部材(44)とを含み、
前記ロック部材(44)は、前記第1操作部材(10)に枢着された枢着部(56)と、前記第2操作部材(11)の係止凹所(38)に係止して前記第2操作部材(11)の移動を阻止する係止突起(46)と、前記第1基板(1)の上面に当接していて前記係止突起(46)を前記係止凹所(38)に向けて付勢している弾性部(52)と、前記第2指掛け部(20)に対向する位置に設けた第1指掛け部(58)とを一体に有する部材よりなり、前記綴環(3、4)が閉鎖した状態では綴環に加わる開放力に対しては前記両基板(1、2)の移動を阻止し、前記両指掛け部(20、58)を相互の方向に押したときに前記弾性部(52)の弾性に抗して前記係止突起(46)を第2操作部材(11)から外し次いで両基板(1、2)を前記綴環の開放方向に移動させるようにした、ルースリーフ綴具。 - 前記第2操作部材(11)の前記係止凹所(38)は、前記第2操作部材(11)の移動を阻止する位置に設けられた第1面(40)と前記弾性部の作用下に前記係止突起(46)が係止する第2面(42)とを有し、前記綴環が閉鎖した状態では、前記綴環を開く方向の外力に対しては係止突起(46)の先端が前記第1面(40)に係合して第1操作部(10)の移動を阻止し、前記両操作部材(10、11)を相互方向に押したときには前記係止突起(46)が前記枢着部(56、32)を中心にして回動して前記係止凹所(38)から外れるようになっている請求項1のルースリーフ綴具。
- 前記係止突起(46)と前記弾性部(52)は前記枢着部(56、32)の方から互いにほぼ平行に延びている請求項1又は2に記載のルースリーフ綴具。
- 前記弾性部(52)は弧状基部(53)を有している請求項3に記載のルースリーフ綴具。
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