JP4466839B2 - ステアバイワイヤシステム - Google Patents

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Description

本発明は、操舵輪とハンドルとを機械的に切り離し、ハンドルの操作に応じてモータにより操舵輪を転舵するステアバイワイヤシステムに関する。
ステアバイワイヤシステムは、操舵輪とハンドルとが機械的に切り離されているために、操舵輪を転舵するためのモータが失陥した場合に備えて冗長性を有した構成になっている。その一例として、図に示すように操舵輪を転舵するためのモータに第1系統及び第2系統のモータ巻線1,2を設け、何れか一方の系統が失陥した場合に他方の系統でモータを駆動する構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−10024号公報(段落[0031]、[0032]、図3)
しかしながら、上記した従来のステアバイワイヤシステムでは、2系統のモータ巻線1,2の間でロータ5を共有しているため、ロータ5が失陥した場合にモータが動作しなくなる。これに対し、図10及び図11に概念的に示すように、操舵輪を転舵させるための2つのモータ3,4を設け、それらモータ3,4の回転軸が一体回転又は連動回転する構造として、何れか一方のモータが失陥した場合に、他方のモータで操舵輪を駆動する構成が考えられる。しかしながら、これら構成では失陥した一方のモータ3がロックし、他方のモータ4による操舵輪の転舵が困難な事態が生じ得る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、操舵輪を転舵するためのモータが失陥しても、補助モータによって操舵輪を確実に転舵させることが可能なステアバイワイヤシステムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るステアバイワイヤシステムは、1対の操舵輪の間に差し渡された転舵シャフトの中間部分にボールネジ部を形成すると共に、そのボールネジ部にボールナットを螺合し、ハンドルの操作に応じて転舵モータによりボールナットを回転駆動して、操舵輪を転舵すると共に、車速に応じてハンドルの操舵角に対する操舵輪の転舵角の比である伝達比を変更するステアバイワイヤシステムにおいて、転舵シャフトの軸方向の移動を許容しかつ転舵シャフトと共に回転する回転車と、転舵モータが失陥したときに、ハンドルの操作に応じて回転車を回転駆動する補助モータとを備え、転舵モータが失陥していない場合、伝達比が所定の基準値より大きいときには、転舵モータによる転舵シャフトの直動速度に、補助モータによる転舵シャフトの直動速度が加算されるように、転舵モータと補助モータとを協働させて転舵シャフトを直動させる一方、伝達比が所定の基準値より小さいときには、転舵モータ及び補助モータのうち転舵モータのみで転舵シャフトを直動させるように構成したところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のステアバイワイヤシステムにおいて、転舵シャフトの軸方向の一部に第1平歯車を形成し、回転車は、第1平歯車に噛合した第2平歯車であるところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のステアバイワイヤシステムにおいて、転舵モータが失陥したときに、ボールナットを固定するためのボールナット固定手段を備えたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載のステアバイワイヤシステムにおいて、補助モータの回転軸に取り付けられたウォームギヤと、回転車と一体回転しかつウォームギヤが噛合したウォームホイールとを備えたところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1乃至の何れかに記載のステアバイワイヤシステムにおいて、ハンドルと連動して回転する第1連動部材と、転舵シャフトの直動動作に連動して回転する第2連動部材と、常には、第1連動部材と第2連動部材との間を切り離し、転舵モータ及び補助モータが共に失陥したときに、第1連動部材と第2連動部材との間を連結するクラッチ手段とを備えたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1のステアバイワイヤシステムでは、転舵シャフトのボールネジ部とボールナットとからボールネジ機構が構成され、転舵シャフトとボールナットとを相対的に回転させることで転舵シャフトが直動し、操舵輪が転舵する。そして、転舵シャフトには回転車を介して補助モータが連結されているが、その回転車は転舵シャフトの直動を許容した構造になっているので、転舵モータによってボールナットのみを回転させることができると共に、補助モータによって転舵シャフトのみを回転させることができる。これにより、転舵モータが失陥して動かなくなっても、補助モータのみによって操舵輪を確実に転舵させることができる。また、転舵モータが失陥していない場合、伝達比が所定の基準値より大きいときには、転舵モータによる転舵シャフトの直動速度に、補助モータによる転舵シャフトの直動速度が加算されるように、転舵モータと補助モータとを協働させて転舵シャフトを直動させるので、転舵モータだけで転舵シャフトを直動させる場合に比べて、転舵シャフトの直動動作の高速化を図ることができる。これにより、ハンドルの操作量に対する操舵輪の転舵量の比を変化させる場合の自由度が高まる。
[請求項2の発明]
請求項2の構成によれば、転舵シャフトが直動したときには、第1と第2の平歯車同士の摺動によって転舵シャフトの直動が許容され、補助モータが回転車としての第2平歯車を回転駆動したときには、第1及び第2の平歯車同士の噛合により転舵シャフトが回転する。
[請求項3の発明]
請求項3のステアバイワイヤシステムでは、転舵モータが失陥したときに、ボールナット固定手段がボールナットを固定するので、補助モータによりボールネジ部を回転させたときに、そのボールネジ部とボールナットとの螺合位置が確実に変わり、転舵シャフトを確実に直動させることができる。
[請求項4の発明]
請求項4のステアバイワイヤシステムでは、補助モータの回転軸に取り付けられたウォームギヤと、回転車と一体回転しかつウォームギヤが噛合したウォームホイールとを備えたことにより、補助モータから転舵シャフトに向けて回転トルクが比較的伝達し易く、転舵シャフトから補助モータに向けて回転トルクが比較的伝達し難くなる。これにより、補助モータを停止させたときには、転舵シャフトの回転を止めることができる。
[請求項の発明]
請求項のステアバイワイヤシステムでは、転舵モータ及び補助モータが共に失陥しても、クラッチ手段がハンドルと操舵輪とを機械的に連結するので、ハンドルの操作によって操舵輪を転舵することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1には、車両に搭載された本発明に係るステアバイワイヤシステム10の全体構成が示されている。図1において符号11は、ハンドルであって、ステアリングシャフト12の一端に固定されている。ステアリングシャフト12は、車両本体に回転可能に軸支され、ステアリングシャフト12の他端には反力発生装置13が連結されている。その反力発生装置13は、例えば図4に示すように、反力モータ45の出力回転軸にギヤ46を固定し、ステアリングシャフト12の一端に固定されたギヤ47に噛合させた構造になっている。そして、反力モータ45の出力トルクを、ハンドル11の回転操作に対する反力としてステアリングシャフト12に付与する。
図1に示すように、ステアリングシャフト12の中間部分には、ハンドル11の舵角を検出するための舵角センサ14と、ステアリングシャフト12に実際にかかる操舵反力を検出するためのトルクセンサ15とが備えられている。また、このステアリングシャフト12は、車両に備えた1対の操舵輪50,50からは機械的に切り離されている。
1対の操舵輪50,50の間には、本発明に係る転舵シャフト16が差し渡され、その転舵シャフト16の両端に連結されたタイロッド17,17が各操舵輪50,50に連結されている。図2に示すように、タイロッド17と操舵輪50との連結部分は、所謂、ユニバーサルジョイント構造になっている。即ち、タイロッド17の一端に備えた球形構造部17Aを、転舵シャフト16の一端に固定された内面略球面状の凹部16Aに収容して抜け止めした構造をなし、タイロッド17及び転舵シャフト16は、相対的に傾動自在でありかつ軸回りに回転自在となっている。
転舵シャフト16は、筒形ハウジング18の内部に挿通されている。筒形ハウジング18は、車両の本体に固定されている。また、筒形ハウジング18の両端部には、筒状のゴムブーツ18Bが嵌合固定され、それらゴムブーツ18Bの先端部分がタイロッド17に嵌合固定されている。これにより、筒形ハウジング18の両端開口が閉じられている。
筒形ハウジング18は、軸方向の中間部分には大径部18Dが備えられ、その大径部18Dに本発明に係る転舵モータ19が内蔵されている。転舵モータ19は、筒形ハウジング18の内面に嵌合固定されたステータ20と、ステータ20の内側に遊嵌された筒状のロータ21とを備えてなり、転舵シャフト16はロータ21の内側を貫通している。また、ロータ21は、軸方向に移動不能になっている。
ロータ21の内面には、本発明に係るボールナット22が組み付けられている。また、転舵シャフト16の軸方向の中間部分にはボールネジ部23が形成されている。これらボールナット22とボールネジ部23とから、所謂、ボールネジ機構24が構成され、ロータ21と共にボールナット22が回転すると、筒形ハウジング18に対してボールネジ部23が直動し、これにより操舵輪50,50が転舵する。
筒形ハウジング18のうち大径部18Dの一端には、ロータ21の回転位置を検出するための回転位置センサ25が設けられている。
筒形ハウジング18には、ロータ21をロックして回転不能にするためのロック装置26(本発明の「ボールナット固定手段」に相当する)が設けられている。具体的には、図2に示すように、大径部18Dの一端部に貫通孔26Aが形成され、ロック装置26は、その貫通孔26Aに挿通されたロックピン27と、ロックピン27を直動させるためのソレノイド(図示せず)とからなる。また、ロータ21のうちロックピン27が突き合わされた位置には、周方向に複数のロック孔29が形成されている。そして、ソレノイドが励磁されていない状態では、ロックピン27がロータ21から離間し、ロータ21が回転可能となっている。また、ソレノイドが励磁されると、ロックピン27がロータ21側に直動してロック孔29に突入し、ロータ21が回転不能に固定される。
さて、転舵シャフト16のうちボールネジ部23より一端側には、第1平歯車30が形成されている。また、筒形ハウジング18のうち大径部18Dより一端側の小径部18Sには、その軸方向の中間部分にギヤボックス35が形成されている。そして、ギヤボックス35には、転舵シャフト16と平行に延びたギヤ支持軸36が回転可能に設けられ、そのギヤ支持軸36に軸支された第2平歯車31が第1平歯車30の長手方向の一部に噛合している。ここで、第1及び第2の平歯車30,31は、共に歯の稜線が回転軸方向に並行に延びている。これにより、転舵シャフト16が軸方向に直動した場合に、第1と第2の平歯車30,31同士が摺接して、第1平歯車30における第2平歯車31の噛合位置が変化するだけで、第2平歯車31の回転を伴わずに転舵シャフト16を自在に直動することができる。
ギヤ支持軸36には、第2平歯車31より外径が小さいウォームホイール32が軸支されている。これら第2平歯車31及びウォームホイール32は、共にギヤ支持軸36に固定されて一体回転する。ギヤボックス35の外面には補助モータ34が固定されている。補助モータ34の出力回転軸34Aは、ギヤボックス35に形成された貫通孔(図示せず)を通してギヤボックス35内に突入しており、その出力回転軸34Aに固定されたウォームギヤ33が噛合している(図3参照)。そして、補助モータ34が駆動されると、ウォームギヤ33、ウォームホイール32、第2平歯車31,第1平歯車30の間の噛合位置が変化して転舵シャフト16が筒形ハウジング18に対して回転する。このとき、ボールナット22が筒形ハウジング18に対して固定されているか、ボールナット22が転舵シャフト16と異なる角速度で回転していた場合には、転舵シャフト16のボールネジ部23とボールナット22との螺合位置が変化し、転舵シャフト16が直動する。このように、本実施形態では、補助モータ34の駆動によっても転舵シャフト16を直動して、操舵輪50,50を転舵させることができる。また、補助モータ34には、例えば、ブレーキが備えられていないが、ウォームホイール32側からトルクによりウォームギヤ33を回転する抵抗が大きいため、補助モータ34に給電しない限り、補助モータ34の出力回転軸34Aは回転しない。
ステアバイワイヤシステム10は、ECU40(ECUは、「Electric Control Unit」の略である)によって制御される。ECU40は、図5に示した制御プログラムPG1を所定周期で実行することで、転舵モータ19、補助モータ34、反力モータ45及びロック装置26を駆動制御する。具体的には、制御プログラムPG1を実行すると、ECU40は、舵角センサ14、トルクセンサ15、車速センサ41、回転位置センサ25(何れのセンサも図1参照)等の各センサの検出結果を取り込む(S1)。
次いで、ECU40は、ハンドル11と操舵輪50との間の伝達比Rを車速に応じて決定する(S2)。ここで、ハンドル11の操舵角をθ1、操舵輪50の転舵角をθ2とすると、上記した伝達比Rは、次式(1)より求められる。
R=θ2/θ1 ・・・・・・・・・・・・・(1)
そして、ECU40は、車速に応じて図6に示したマップ42から所定の伝達比Rを取得する。そのマップ42は、車速が大きくなるに従って伝達比Rが小さくなるように設定されている。即ち、車速が比較的低い場合(低速走行時)には、比較的大きな伝達比Rが採用される。これにより、僅かなハンドル11の操作によって車両の旋回をさせることができるようになり、車庫入れ等が容易になる。一方、車速が比較的高い場合(高速走行時)には、比較的小さな伝達比Rが採用され、これにより急ハンドル(急旋回)が防がれ、安定した走行が可能になる。
次いで、後に説明する失陥判別フラグF1に基づいて、転舵モータ19が失陥しているか(例えば、F1=1)、転舵モータ19が正常であるか(例えば、F1=「0」)をチェックする(S3)。
転舵モータ19が正常である場合には(S3:YES)、ECU40は、伝達比Rが所定の基準値より大きいか否かを判別する(S20)。また、このとき、
ECU40は、補助モータ34を駆動せず、これにより補助モータ34は停止した状態に保持される。
伝達比Rが所定の基準値より小さい場合には(S20:NO)、図5に示すように、ECU40は、決定した伝達比Rとハンドル11の操舵角θ1とから操舵輪50の目標転舵角を求め、その目標転舵角に操舵輪50の舵角を一致させるための転舵モータ19の目標回転位置を決定する(S4)。そして、回転位置センサ25が検出した転舵モータ19の実際の回転位置と目標回転位置との偏差に応じた駆動電流を転舵モータ19に流し(S5)、転舵モータ19に実際に流れる駆動電流が指令値通りであるか否かをチェックする(S6)
一方、伝達比Rが所定の基準値より大きい場合には(S20:YES)、転舵モータ19と補助モータ34とが協働して転舵シャフト16を直動させる。即ち、転舵モータ19の目標回転位置を決定し(S21)、ステップS1と同様に転舵モータ19に駆動電流を流しつつ、補助モータ34にも電流を流す(S22)。これにより、転舵モータ19によって回転しているステアリングシャフト12に対し、相対的に転舵シャフト16が補助モータ34によって回転駆動され、転舵モータ19による転舵シャフト16の動作速度に、補助モータ34による転舵シャフト16の動作速度が加算される。そして、ECU40は、転舵モータ19に実際に流れる駆動電流が指令値通りであるか否かをチェックする(S6)。ここで、転舵モータ19への駆動電流が指令値通り流れていた場合には(S6:YES)、転舵モータ19への電力系統には失陥がないと判断する。
次いで、ECU40は、転舵モータ19を転舵させるために必要な駆動電流に基づいて、操舵輪50と路面との間の摩擦による操舵輪50の転舵抵抗を推定する(S7)。そして、推定した転舵抵抗に対してハンドル11の目標操舵反力を決定する(S8)。このとき、高速走行時にはその目標操舵反力を比較的大きな値に決定する一方、低速走行時には目標操舵反力を比較的小さな値に決定する。そして、ハンドル11に実際にかかる操舵反力をトルクセンサ15にて検出し、その実際の操舵反力が目標操舵反力と一致するように反力発生装置13の反力モータ45に駆動電流を流し(S9)、この制御プログラムPG1を抜ける。
一方、転舵モータ19への駆動電流が指令値通り流れていない場合には(S6:NO)、転舵モータ19に失陥が発生したと判断し、失陥判別フラグF1をオン(F1を「1」)にしてから(S10)、この制御プログラムPG1を抜ける。
失陥判別フラグF1がオンになっていた場合には、ステップS1において、ECU40は、転舵モータ19が失陥していると判断し(S3:NO)、ロック装置26を作動させて転舵モータ19(詳細にはロータ21)をロックして回転不能にする(S11)。そして、各センサの検出結果に基づいて、補助モータの目標回転位置を決定する(12)。
次いで、補助モータ34に実際の回転位置と目標回転位置との偏差に応じた駆動電流を流す(S13)。そして、この制御プログラムPG1を抜け、所定周期後に制御プログラムPG1を実行したときにも、失陥判別フラグF1はオンのままで保持されているので、上記したステップS11〜S14が繰り返して実行する。これにより、転舵モータ19が失陥した状態で、ハンドル11が所定の回転速度で回転している間は操舵輪50が転舵する。また、ハンドル11が所定角度に保持されているときには(ハンドル11の回転速度が0の場合には)、補助モータ34が停止し、操舵輪50の舵角が保持される。即ち、転舵モータ19が失陥しても、ハンドル11の操舵に応じた方向に車両を旋回させることが可能になる。
このように、本実施形態のステアバイワイヤシステム10では、転舵シャフト16のボールネジ部23とボールナット22とからボールネジ機構24が構成され、転舵シャフト16とボールナット22とを相対的に回転させることで、転舵シャフト16が直動し、操舵輪50が転舵する。そして、転舵シャフト16には第1と第2の平歯車30,31同士の噛合を介して補助モータ34が連結されているが、その第1と第2の平歯車30,31同士は転舵シャフト16の直動を許容した構造になっているので、転舵モータ19によってボールナット22のみを回転させることができると共に、補助モータ34によって転舵シャフト16のみを回転させることができる。これにより、転舵モータ19が失陥して動かなくなっても、補助モータ34のみによって操舵輪50を確実に転舵させることができる。また、本実施形態のステアバイワイヤシステム10では、補助モータ34の出力回転軸34Aに取り付けられたウォームギヤ33と、第2平歯車31と一体回転しかつウォームギヤ33が噛合したウォームホイール32とを備えたことにより、補助モータ34から転舵シャフト16に向けて回転トルクが比較的伝達し易く、転舵シャフト16から補助モータ34に向けて回転トルクが比較的伝達し難くなる。これにより、補助モータ34にロック装置が無くても、補助モータが停止しているときには、第2平歯車31を固定させることができる。さらに、本実施形態のステアバイワイヤシステムでは、転舵モータ19が失陥していないときに、転舵モータ19と補助モータ34とが協働して転舵シャフト16を直動させるので、転舵モータ19だけで転舵シャフト16を直動させる場合に比べて、転舵シャフト16の直動動作の高速化を図ることができる。また、これにより、ハンドル11の操作量に対する操舵輪50の転舵量の比を変化させる場合の自由度が高まる。
[第実施形態]
本実施形態のステアバイワイヤシステムは、図に示すようにステアリングシャフト12の一端に備えたギヤ47に噛合した連動ギヤ75(本発明の「第1連動部材」に相当する)が備えられ、その連動ギヤ75の回転軸には連動ワイヤ74(本発明の「第1連動部材」に相当する)の一端が固定されている。また、その連動ワイヤ74の他端はクラッチ装置72(本発明の「クラッチ手段」に相当する)の入力軸72Aに固定されている。さらに、連動ワイヤ74は、チューブ70に覆われ、連動ギヤ75が回転した場合には、その連動ギヤ75の回転が連動ワイヤ74を介してクラッチ装置72の入力軸72Aに伝達されて、入力軸72Aが回転する。
クラッチ装置72の出力軸72Bには、前記したウォームギヤ33と一体回転する連動軸71(本発明の「第2連動部材」に相当する)が連結されている。そして、通常は、クラッチ装置72の入力軸72Aと出力軸72Bとの間を断絶し、転舵モータ19と補助モータ34とが共に失陥した場合に、ECU40がクラッチ装置72の入力軸72Aと出力軸72Bとを連結させて、ハンドル11と操舵輪50との間を機械的に連結する。
このように本実施形態のステアバイワイヤシステムでは、転舵モータ19及び補助モータ34が共に失陥しても、クラッチ装置72がハンドル11と操舵輪50とを機械的に連結するので、ハンドル11の操作によって操舵輪50を転舵することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態では、転舵シャフト16に第1平歯車30が形成され、ここに第2平歯車31が噛合していたが、例えば図に示すように、転舵シャフト16にスプライン60を形成し、このスプライン60にスライド係合するウォームホイール61(本発明に係る「回転車」に相当する)を設け、そのウォームホイール61に前記ウォームギヤ33を噛合させた構成としてもよい。
(2)前記第1実施形態の補助モータ34にはブレーキが備えられていなかったが、補助モータ34にブレーキを備えて、補助モータ34を駆動していないときには、補助モータ34の出力回転軸34Aを確実に固定する構成としてもよい。
本発明の第1実施形態に係るステアバイワイヤシステムの概念図 転舵シャフトを直動させる駆動部分の断面図 第1及び第2の平歯車の斜視図 反力装置の概念図 制御プログラムのフローチャート マップの概念図 第2実施形態のステアバイワイヤシステムの概念図 転舵シャフトの変形例の斜視図 従来のステアバイワイヤシステムに備えたモータの断面図 従来のステアバイワイヤシステムの概念図 従来のステアバイワイヤシステムの概念図
符号の説明
10 ステアバイワイヤシステム
11 ハンドル
15 トルクセンサ
16 転舵シャフト
19 転舵モータ
22 ボールナット
23 ボールネジ部
26 ロック装置(ボールナット固定手段)
30 第1平歯車
31 第2平歯車
32 ウォームホイール
33 ウォームギヤ
34 補助モータ
50 操舵輪
61 ウォームホイール(回転車)
71 連動軸71(第2連動部材)
72 クラッチ(クラッチ手段)
74 連動ワイヤ(第1連動部材)
75 連動ギヤ(第1連動部材)

Claims (5)

  1. 1対の操舵輪の間に差し渡された転舵シャフトの中間部分にボールネジ部を形成すると共に、そのボールネジ部にボールナットを螺合し、
    ハンドルの操作に応じて転舵モータにより前記ボールナットを回転駆動して、前記操舵輪を転舵すると共に、車速に応じて前記ハンドルの操舵角に対する前記操舵輪の転舵角の比である伝達比を変更するステアバイワイヤシステムにおいて、
    前記転舵シャフトの軸方向の移動を許容しかつ前記転舵シャフトと共に回転する回転車と、前記転舵モータが失陥したときに、前記ハンドルの操作に応じて前記回転車を回転駆動する補助モータとを備え
    前記転舵モータが失陥していない場合、前記伝達比が所定の基準値より大きいときには、前記転舵モータによる前記転舵シャフトの直動速度に、前記補助モータによる前記転舵シャフトの前記直動速度が加算されるように、前記転舵モータと前記補助モータとを協働させて前記転舵シャフトを直動させる一方、前記伝達比が所定の基準値より小さいときには、前記転舵モータ及び前記補助モータのうち前記転舵モータのみで前記転舵シャフトを直動させるように構成したことを特徴とするステアバイワイヤシステム。
  2. 前記転舵シャフトの軸方向の一部に第1平歯車を形成し、
    前記回転車は、前記第1平歯車に噛合した第2平歯車であることを特徴とする請求項1に記載のステアバイワイヤシステム。
  3. 前記転舵モータが失陥したときに、前記ボールナットを固定するためのボールナット固定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のステアバイワイヤシステム。
  4. 前記補助モータの回転軸に取り付けられたウォームギヤと、前記回転車と一体回転しかつ前記ウォームギヤが噛合したウォームホイールとを備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のステアバイワイヤシステム。
  5. 前記ハンドルと連動して回転する第1連動部材と、
    前記転舵シャフトの直動動作に連動して回転する第2連動部材と、
    常には、前記第1連動部材と前記第2連動部材との間を切り離し、前記転舵モータ及び前記補助モータが共に失陥したときに、前記第1連動部材と前記第2連動部材との間を連結するクラッチ手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のステアバイワイヤシステム。
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