JP4462295B2 - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、光源装置及びプロジェクタに関する。
近年、プロジェクタの小型化の要求が益々高まるなか、半導体レーザの高出力化、青色半導体レーザの登場に伴い、レーザ光源を使ったプロジェクタが開発されている。この種のプロジェクタは、光源の波長域が狭いために色再現範囲を十分に広くすることが可能であり、小型化や構成部材の削減も可能であることから、次世代の表示デバイスとして大きな可能性を秘めている。この場合、光源として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色のレーザ光源が必要である。例えば、R光用光源やB光用光源には半導体レーザで原振が存在するが、G光用光源には原振が存在しないため、赤外レーザからの赤外光を非線形光学素子に入射させた際に発生する第2次高調波(Second Harmonic Generation, 以下、SHGと略記する)を利用することが考えられている。
非線形光学効果を利用した光の波長変換では、変換前の基本波と変換後の高調波との間で位相整合条件が成立する必要があり、結晶内の分極方向を周期的に反転させる擬似位相整合法が用いられる。一般には、MgO:LiNbO結晶内に微細なピッチで分極方向が周期的に反転した構造(以下、本明細書では周期分極反転構造と呼ぶ)を形成し、これを波長変換素子としている。ところが、実際の波長変換素子は、位相整合条件を満足する波長の許容範囲が極端に狭く、基本波の波長が僅かでもずれると出力(変換効率)が大きく低下する。一方、変換効率は波長変換素子の温度に強く依存することが知られている。これを利用して、複数のレーザ光を波長変換する複数の波長変換素子を備え、各波長変換素子の温度を個別に制御することで、波長変換素子全体の変換効率を確保したレーザ光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、非線形光学結晶の周囲に液体あるいは気体を流すことにより、非線形光学結晶の温度を制御する構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2に記載の光高調波発生装置では、複数の非線形光学結晶を光の進行方向に直列に配置し、レーザビームが非線形光学結晶を順に通過することにより第2高調波を得ている。この光高調波発生装置では、3つの非線形光学結晶のうち真ん中に配置された非線形光学結晶付近に媒体の流入部と流出部とを設け、複数の非線形光学結晶の配列方向に対して垂直な方向に媒体を流すことにより非線形光学結晶の温度を一定にさせている。
特開2006−352009号公報 特開平5−100267号公報
従来一般のプロジェクタは、光源として超高圧水銀ランプなどの放電ランプが多用されていた。しかしながら、この種の放電ランプは、寿命が比較的短い、瞬時点灯が難しい、色再現性範囲が狭い等の課題があった。その点、上記特許文献1,2に記載のレーザ光源を用いたプロジェクタによれば、上記の課題を解決することができる。ところが、特許文献1及び特許文献2に記載の技術では、レーザ光源によるスクリーン上の投射光は、隣接する領域での光線の位相が揃っていることから干渉性が非常に高いものとなっている。レーザ光のコヒーレント長は数十メートルに及ぶこともあるため、複数のレーザ光を合成すると、コヒーレント長より短い光路差を経て合成された光が強い干渉を引き起こすことになる。そのため、超高圧水銀ランプよりも鮮明なシンチレーション(干渉縞)が出現し、表示品位の大きな低下を引き起こす。
さらには、特許文献2に記載の複数の非線形光学結晶を冷却する構成では、複数の非線形光学結晶のうち端部側に配置された非線形光学結晶付近の媒体の流れが滞ってしまうおそれがあり、複数の非線形光学結晶を所定の温度にするのは困難である。その結果、非線形光学結晶における光の変換効率が低下してしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、波長変換素子の温度制御を行うとともに、干渉性の低い光を効率良く射出することが可能な光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の光源装置は、複数の発光部を有する光源と、周期分極反転構造を有し、前記複数の発光部から射出された光の波長を所定の波長に変換する複数の波長変換素子と、前記複数の波長変換素子の温度を調節する温度調節媒体と、前記温度調節媒体を収容する収容空間を有し、前記複数の波長変換素子を保持する保持部材と、前記温度調節媒体により前記複数の波長変換素子の温度を制御する温度制御部とを備え、前記温度制御部が、前記複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子から射出される光の波長が、他の波長変換素子から射出される光の波長とは異なるように前記波長変換素子の温度を制御することを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、光源の複数の発光部のうち少なくとも1つ以上の発光部から射出された光は、複数の波長変換素子のうちの1つに入射される。そして、温度制御部により温度が制御された複数の波長変換素子において所定の波長に変換され射出される。
このとき、温度制御部は、複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子から射出される光の波長が、他の波長変換素子から射出される光の波長とは異なるように、温度調節媒体により複数の波長変換素子の温度を制御する。したがって、異なる波長変換素子から射出される光同士の干渉性を低下させ、スペックルノイズの発生を低減することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子の周期分極反転構造のピッチが、他の波長変換素子の周期分極反転構造のピッチと異なり、前記温度制御部は、前記複数の波長変換素子の温度が同じになるように制御することが好ましい。
本発明に係る光源装置では、複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子の製造時の周期分極反転構造のピッチが、他の波長変換素子の製造時の周期分極反転構造のピッチと異なっている。これにより、温度制御部は、複数の波長変換素子の温度が同じになるように制御することで、少なくとも1つの波長変換素子から射出される光の波長が、他の波長変換素子から射出される光の波長とは異なる。これにより、波長変換素子から射出される光同士の干渉性を低下させることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記複数の波長変換素子の周期分極反転構造のピッチが同一であり、前記温度制御部が、前記複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子の温度が、他の波長変換素子の温度と異なるように制御することが好ましい。
本発明に係る光源装置では、複数の波長変換素子の製造時の周期分極反転構造のピッチが同一であっても、温度制御部により、複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子の温度が、他の波長変換素子の温度と異なるように制御する。これにより、波長変換素子は、温度の変化により熱膨張が生じピッチが変化するため、波長変換素子から射出される光の波長が異なる。したがって、波長変換素子から射出される光同士の干渉性を低下させることが可能となる。
また、周期分極反転構造のピッチが同一である波長変換素子を製造すればよいため、製造コストを抑えることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記保持部材の外部に、前記収容空間内の前記温度調節媒体を循環させる循環流路が設けられ、前記温度調節媒体が、前記複数の波長変換素子の配列方向に沿って流動されることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、保持部材の外部に温度調節媒体を循環させる循環流路が設けられているため、収容空間内の温度調節媒体を効率良く循環させることが可能となる。また、温度調節媒体が、複数の波長変換素子の配列方向に沿って流動されるため、温度調節媒体が流動しながら、複数の波長変換素子に接触することが可能となる。これにより、複数の波長変換素子の温度を制御し易くなる。
また、温度調節媒体が、複数の波長変換素子の配列方向に沿って流動されるため、一つの波長変換素子内で光の進行方向に垂直な面内における入射光がズレても、波長変換素子の垂直な面内の温度勾配が小さいので、光の変換効率が向上する。
本発明の光源装置は前記複数の波長変換素子の配列方向の一方の端部側の前記保持部材の面に、前記温度調節媒体を前記収容空間に流入させる流入部と、前記温度調節媒体を前記収容空間から流出させる流出部とが設けられ、前記循環流路により、前記流入部と前記流出部とが連通されていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、複数の波長変換素子の配列方向の一方の端部側の保持部材の面に温度調節媒体を収容空間に流入させる流入部及び流出させる流出部が設けられ、保持部材の外部に循環流路が設けられている。これにより、流入部から流入させた温度調節媒体を収容空間において対流させ易くなる。すなわち、温度調節媒体は流入部から流出部に向かって収容空間内で攪拌されるため、複数の波長変換素子を同じ温度に制御し易くなる。
また、流入部が複数の波長変換素子の配列方向の一方の端部側の保持部材の面に設けられ、流入部が設けられた保持部材の面以外に流出部が設けられている場合、例えば、波長変換素子の配列方向の他方の端部側の保持部材の面に設けられている場合、流入部と流出部とを接続させる配管等が長くなる。これにより、このような光源装置をプロジェクタに用いた場合、筐体の形状によっては光源装置の配置に制約が生じる場合がある。そこで、本発明の光源装置は、複数の波長変換素子の配列方向の一方の端部側の保持部材の面に流入部及び流出部が設けられているため、流入部と流出部とを接続する配管等が短くて済むので、コンパクト化を図ることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記流入部を前記流出部より前記波長変換素子の入射端面側に配置することが好ましい。
本発明に係る光源装置では、発光部から射出された光が入射される波長変換素子の入射端面側が射出端面側に比べて温度が上がる。このとき、波長変換素子の入射端面側に、所望の温度に調節された温度調節媒体を流入させることにより、効率良く波長変換素子の温度を所望の温度にすることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記複数の波長変換素子の配列方向の一方の端部側の前記保持部材の面に前記温度調節媒体を前記収容空間に流入させる流入部が設けられ、
前記複数の波長変換素子の配列方向の他方の端部側の前記保持部材の面に前記温度調節媒体を前記収容空間から流出させる流出部が設けられ、前記循環流路により、前記流入部と前記流出部とが連通されていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、流入部が波長変換素子の配列方向の一方の端部側の保持部材の面に設けられ、流出部が波長変換素子の配列方向の他方の端部側の保持部材の面に設けられているため、温度調節媒体が波長変換素子の配列方向における一方の向きに向かってのみ流れる。このとき、保持部材の外部に循環流路が設けられているため、温度調節媒体を一方の向きに流し易くなる。これにより、例えば冷却された温度調節媒体を用いた場合、上流側に配置された波長変換素子の温度が低く、下流側に配置された波長変換素子に向かって徐々に温度が高くなる。このように、複数の波長変換素子には、徐々に温度勾配が付与されるため、各波長変換素子の温度が異なり、複数の波長変換素子から射出される光の波長が異なる。したがって、光同士の干渉性を低下させることができるため、スペックルノイズを低減させることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記収容空間内に設けられ、少なくとも1つの前記波長変換素子の温度を測定する温度測定手段が設けられ、前記温度制御部は、前記温度測定手段により測定された温度に基づいて前記温度調節媒体の流動速度を変えることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、温度制御部は、温度測定手段により測定された温度に基づいて温度調節媒体の流動速度を変えることにより、波長変換素子の温度をより正確に制御することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記収容空間が、前記複数の波長変換素子ごとに設けられていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、収容空間が波長変換素子ごとに設けられているため、波長変換素子の温度を個別に制御することができるので、波長変換素子の周期分極反転構造のピッチが所望のピッチとなるように波長変換素子の温度を制御し易くなる。
また、本発明の光源装置は、前記保持部材が、前記複数の波長変換素子ごとに設けられ、前記保持部材が所定の間隔をあけて配置されていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、保持部材が、複数の波長変換素子ごとに設けられ、保持部材が所定の間隔をあけて配置されている。これにより、波長変換素子の温度を個別に制御することができるとともに、隣接する波長変換素子を保持する保持部材とは熱伝達が行われないため、波長変換素子ごとのより正確な温度制御を行うことが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記温度制御部が、前記波長変換素子の温度を前記温度調節媒体を介して変化させる温度変化手段と、前記温度調節媒体を流動させる流動手段とを備え、前記温度変化手段及び前記流動手段が、前記保持部材とは別に設けられていることが好ましい。
ここで、保持部材に温度変化手段及び流動手段を設けてしまうと、温度変化手段及び流動手段の大きさにある程度の制約が生じてしまう。これにより、温度変化能力の大きい温度変化手段や循環能力の大きい流動手段を備えることが困難になってしまう。そこで、本発明では、温度変化手段及び流動手段を保持部材とは別に設けることで、温度変化手段及び流動手段の大きさの制約を解消することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記温度制御部が、前記波長変換素子の温度を前記温度調節媒体を介して変化させる温度変化手段と、前記温度調節媒体を流動させる流動手段とを備え、前記温度変化手段及び前記流動手段が、前記保持部材に設けられていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、保持部材に温度変化手段及び流動手段が設けられているため、保持部材、温度変化手段、流動手段を一体形成することが可能となる。また、温度変化手段及び流動手段を保持部材の収容空間内に設けることにより、収容空間内の温度調節媒体の温度を直接変えることや、直接温度調節媒体を流動させることができるため、効果的に収容空間内の温度調節媒体を循環させることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記保持部材に、前記波長変換素子の光の進行方向の位置を決める位置決め部が設けられていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、保持部材に、波長変換素子の位置を決める位置決め部が設けられている。これにより、波長変換素子の入射した光の進行方向の位置がより正確に決められるため、例えば、複数の発光部とそれに対応した複数の波長変換素子の入射端面との距離を一定にすることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記波長変換素子は、結晶組成もしくは不純物濃度が周期的に変動してなる成長縞を有し、前記成長縞が前記周期分極反転構造を構成することが好ましい。
本発明に係る光源装置では、結晶組成もしくは不純物濃度が周期的に変動してなる成長縞を有し、前記成長縞が周期分極反転構造を構成する波長変換素子は、単結晶をチョクラルスキー法(以下CZ法と略記する)を用いて分極反転構造を結晶中に導入して製造した素子である。この方法により製造された波長変換素子は、安価であるという利点があり、一般的に、光の進行方向に対して垂直な方向の断面形状が略円形状となっている。特に、波長変換素子の断面形状が略円形状であると、直方体状である場合に比べて、温度調節媒体の収容空間内での流動抵抗が小さくなるため、温度調節媒体を効率良く流すことが可能となる。これにより、複数の波長変換素子を所定の温度に調節し易くなる。
また、本発明の光源装置は、上記の光源装置と、該光源装置からの光を利用して、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置とを備えることを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタでは、光源装置より射出された光は画像形成装置に入射される。そして、画像形成装置により、表示面に所望の大きさの画像が表示される。このとき、光源装置から射出される光は、上述したように、スペックルノイズが抑えられた光であるため、ぎらつきを抑えた鮮明な画像を表示することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る光源装置及びプロジェクタの実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は光源装置の概略構成を示す図であり、図2は光源装置の波長選択素子13を省略し、波長変換素子ユニット20を簡略化した斜視図であり、図3は波長変換素子の斜視図である。なお、図1は、半導体レーザ素子から射出され波長選択素子に向かう光の光路図を分かり易く説明するために、1つのエミッタから射出されたレーザ光の光路のみ図示して説明する。
本発明に係る光源装置10は、図1に示すように、半導体レーザ素子11と、半導体レーザ素子11から射出された光の波長を変換する波長変換素子ユニット20と、波長変換素子ユニット20により波長変換された光を透過し、変換されなかった波長の光を選択して反射させる波長選択素子13とを備えている。また、波長変換素子ユニット20は4つの波長変換素子21を備えている。
半導体レーザ素子(光源)11は、図1に示すように、所定のピッチで複数のエミッタ(発光部)11aが形成されている。半導体レーザ素子11の具体的な構成は従来のものと変わらないため、詳細な説明は省略する。この半導体レーザ素子11は複数のエミッタ11aを備えているため、1つのエミッタ11aの出力が小さくても、全体として高い出力が可能である。
複数のエミッタ11aは、図2に示すように、2列に配列されており、3個ずつのエミッタ11aが1つのエミッタ群11bをなし、三角形の頂点に並ぶように配置されている。3個のエミッタ11aからなる1つのエミッタ群11bは上段が1個のエミッタ11a、下段が2個のエミッタ11aで三角形が構成されている。このように、合計12個のエミッタ11aが3個ずつまとめて配置されている。
また、1つのエミッタ群11bの中のエミッタ11a間のピッチP1は、1つのエミッタ群11bの端のエミッタ11aと隣のエミッタ群11bの端のエミッタ11aとの間の距離P2よりも小さい。
次に、波長変換素子ユニット20について説明する。
波長変換素子ユニット20は、図1に示すように、4つの波長変換素子21と、波長変換素子21を保持する保持部材22と、波長変換素子21の温度を制御する温度制御部30とを備えている。
波長変換素子(第2高調波発生素子、SHG:Second Harmonic Generation)21は、半導体レーザ素子11から射出された基本波の光(図1に示す実線)L3をほぼ半分の波長に変換する非線形光学素子であり、例えば、波長変換素子21に入射するレーザ光の強度が強いほど、変換効率が向上する。また、半導体レーザ素子11から射出されたレーザ光のすべてが、所定波長のレーザ光に変換されるわけではない。
また、1つの波長変換素子21は、図2に示すように、3個のエミッタ11aからなる1つのエミッタ群11bに対応して、対向配置されている。
波長変換素子21を構成する非線形光学結晶として、従来はニオブ酸リチウム(LiNbO)等の材料からなるウェハから切り出した直方体のバルク型の結晶が多く用いられていた。バルク型の非線形光学結晶は、ウェハ状態での分極反転処理用電極の形成、ウェハから複数のチップの切り出し、電圧印加による分極反転処理、入射面および射出面のポリッシング、入射面および射出面への無反射コート、の各工程を経て製造されていた。
上記の直方型のバルク型結晶を用いてもよいが、本実施形態では、LiNbO3単結晶をCZ(チョクラルスキー:Czochralski)法により結晶成長させたものを用いる。この製法は、結晶の引き上げ育成中に人為的に分極反転構造を結晶中に導入する方法である。一般的には、図3に示すように、成長軸方向(レーザ光の進行方向に相当)に成長縞(ストリエーション:striation)21Sと称される不純物濃度や組成の微小な周期的変動が固液界面形状に一致して導入される。この成長縞21Sは、単結晶の引き上げ成長時に成長界面(融液表面)の温度を周期的に変動させることによって形成することができる。したがって、引き上げ法による結晶作製時に融液温度を制御するだけで、分極反転構造のピッチが異なる波長変換素子を製造することができる。このような製法により、製造された波長変換素子21は、結晶の引き上げ方向に沿って、分極が互いに反転したドメインの繰り返し構造を得ることができる。また、結晶の引き上げ方向がレーザ素子11から射出されたレーザ光の進行方向となっている。
また、結晶の引き上げによって、図2に示すような、波長変換素子21の断面形状が円状の円柱状の他、断面形状が楕円状にすることも可能である。
CZ法により製造された波長変換素子は、以下のような利点を有している。CZ法は、分極反転処理用の電極を形成する従来法におけるフォトリソグラフィ法及びエッチング法に比べて、工程が簡略化され低コストで波長変換素子を製造することが可能となる。すなわち、フォトマスクなどのツールを必要とせず、初期導入時のコストがかからない上に、分極反転のピッチの変更などの仕様変更を容易に行うことができる。
また、直方体のバルク型では、波長変換素子21の一方の面から他方の面に向かって分極反転領域が狭くなる場合が生じるため、分極の偏差が生じる。これにより、分極反転ピッチが一定ではなくなってしまうため、レーザ光が入射した位置によって光の変換効率が変わってしまう。しかしながら、CZ法により製造された波長変換素子21は、分極反転ピッチがレーザ光の進行方向に垂直な面方向で一定である。これにより、エミッタに対して面方向の位置決め精度を厳しくしなくても良い。
また、半導体レーザ素子11には、図示しない放熱板、冷却機構などが備えられており、エミッタ11aで発生した熱により温度上昇する半導体レーザ素子11を冷却する。本実施形態では、図2に示すように、3個のエミッタ11aからなる1つのエミッタ群11bが1つの波長変換素子21に対応している。すなわち、1つのエミッタ群11bに属する3個のエミッタ11aから発光される3本のレーザ光が1つの波長変換素子21に入射する。つまり、波長変換素子21の断面積は、3つのエミッタ11aから射出される3つのスポットS1が入射可能な大きさとなっている。
本実施形態では、半導体レーザ素子11が4個のエミッタ群11bを有しているため、各エミッタ群11bに属する3個のエミッタ11aの波長の平均値を「平均波長」と呼ぶとすると、4個の平均波長が存在することになる。このうち、少なくとも1つのエミッタ群11bにおける平均波長がそれ以外のエミッタ群11bにおける平均波長と異なっている。なお、すべての平均波長を異ならせることにより、シンチレーションを最大限に低減させることが可能となる。
さらに、1つのエミッタ群11bに属する3個のエミッタ11aに着目すると、これら3個のエミッタ11aから射出される3本のレーザ光の中で波長を異ならせてもよいし、3本のレーザ光の波長を全て等しく揃えてもよい。このように各エミッタ11aから射出されるレーザ光の波長を異ならせる場合、出力されるレーザ光の色純度、波長変換素子21や波長選択素子13との整合性などを考慮すると、大きくても10nm以下の波長差に設定することが望ましい。
波長変換素子ユニット20を構成する各波長変換素子21は、図2に示すように、1つのエミッタ群(3個のエミッタ11a)11b毎に対応しているため、対応するエミッタ群11bに対して位相整合している。例えば、1つのエミッタ群11b中の3個のエミッタ11aからのレーザ光の波長が全て等しければ、その波長に対して波長変換素子21が位相整合されている。あるいは、1つのエミッタ群11b中の3個のエミッタ11aからのレーザ光の波長が異なっていれば、例えばそれらの波長の平均値に対して波長変換素子21が位相整合されている。位相整合の方法としては、各波長変換素子21の製造時の周期分極反転構造のピッチを異ならせる方法、各波長変換素子の製造時の周期分極反転構造のピッチを同一にし、波長変換素子の温度を制御し熱膨張により周期分極反転構造のピッチを異ならせる方法が考えられるが、本実施形態では前者の方法を採用する。すなわち、本実施形態では、波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチは、エミッタ群11bの平均波長に対応したピッチとなっている。
また、周期分極反転構造のピッチを異ならせるには、単結晶引き上げ時に融液表面温度の変動周期を異ならせればよい。
波長変換素子ユニット20の保持部材22は、図1に示すように、直方体状であり、内部に収容空間Kが形成されている。また、保持部材22には、半導体レーザ素子11が配置された側の端面22aに沿って、端面22aから収容空間Kに向かって貫通した4つの入射側貫通孔23と、端面22aと反対の端面22bに沿って端面22bから収容空間Kに向かって貫通した4つの射出側貫通孔23とが形成されている。この入射側貫通孔23,射出側貫通孔24に波長変換素子21が保持されている。収容空間Kには、温調媒体(温度調節媒体)Wが充填されている。この温調媒体Wとしては、熱伝達能力の高い液体が好ましく、本実施形態では、不凍液処理が施された水を用いる。
また、入射側貫通孔23の内径は、端から端まで同一ではなく、収容空間K側の内径は波長変換素子21の外径と略同じかそれよりも若干大きく、端面22a側の内径は波長変換素子21の外径よりも小さい。すなわち、入射側貫通孔23の内壁には僅かな段差25が形成されている。
射出側貫通孔23の内径は、波長変換素子21の外径よりも若干大きくなっており、波長変換素子21と射出側貫通孔23の内壁との間には隙間26が形成されている。そして、この隙間26には、当該隙間26より大きい弾性材料からなるシール材27が設けられている。このシール材27は、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等からなるOリングまたはパッキンである。これにより、射出側貫通孔24から収容空間K内の温調媒体Wが漏れるのを防止している。
以上の構成により、保持部材22の端面22bから、波長変換素子21の入射端面21a側を入射側貫通孔23に挿通すると、段差25に引っ掛かり、それ以上進まないため、保持部材22に対して波長変換素子21が成長軸方向に位置決めされる。この状態で、波長変換素子21の射出端面21b側はシール材27の弾性力により位置が固定されている。このようにして、1つの収容空間Kに充填された温調媒体Wに4つの波長変換素子21が浸された状態となっている。
また、各波長変換素子21が保持部材22に対して位置決めされた状態で、各波長変換素子21と保持部材22とがUV硬化性接着材(図示略)により固定され、4つの波長変換素子21が一方向に配列される。これにより、収容空間K内の温調媒体Wが、入射側貫通孔23、24から漏れ出ることを防止している。さらに、入射側貫通孔23には、収容空間K内の温調媒体Wが漏洩するのを防止するためにシール材23aが設けられている。また、エミッタ11aから射出されたレーザ光は、入射側貫通孔23から入射するため、シール材23aは、光透過性を有する樹脂等からなることが好ましく、波長変換素子21の屈折率に近い材質からなることが望ましい。
また、図1では、各波長変換素子21の射出端面(段差25に接する側と反対側の端面)21bが保持部材22から飛び出しているが、この飛び出した部分を保持部材22の端面22bと面一状態になるまで研磨し、波長変換素子21の射出端面21bに無反射コート処理を施してもよい。このようにすると、波長変換素子21を単独で1個ずつ研磨、無反射コート処理するよりも工程が簡略化され、製造歩留まりも向上する。また、各波長変換素子21間で端面の位置が揃うため、全体として特性が安定した波長変換素子ユニット20が得られる。
また、保持部材22には、図1に示すように、温調媒体Wを収容空間Kに流入させる流入口(流入部)28aと、収容空間Kから温調媒体Wを外部へ流出させる流出口(流出部)28bとを備えている。具体的には、流入口28a及び流出口28bは、波長変換素子21の配列方向に垂直な面である紙面左側の左端面22cに、収容空間Kに向かって形成されている。このような流入口28aを保持部材22の左端面22cに設けることにより、温調媒体Wを波長変換素子21の配列方向に流すことを可能にする。さらに、流出口28bは、流入口28aより波長変換素子21の射出端面21b側に設けられている。
これにより、温調媒体Wの流れを図1において矢印Fで示すと、収容空間K内の温調媒体Wは、最も左端面22c側に配置された波長変換素子21の入射端面21a側から流入し、波長変換素子21の配列方向の入射端面21a側を進む。そして、温調媒体Wは、左端面22cと反対の右端面22dに到達すると、最も右端面22d側に配置された波長変換素子21側から最も左端面22c側に配置された波長変換素子21側に向かう。このとき、温調媒体Wは、波長変換素子21の射出端面21b側を通って左端面22cに戻る。このように、温調媒体Wは収容空間K内において左回りに対流する。なお、温調媒体Wをより波長変換素子21の配列方向に沿わせるように流すために、保持部材22に整流板を設けても良い。
温度制御部30は、図1に示すように、ポンプ(流動手段)31と、リザーブタンク32と、配管(循環流路)33,34,35と、温度センサ36と、制御部37とを備えている。これらの部材のうち、温度センサ36以外は波長変換素子ユニット20とは別に設けられている。
配管33は、保持部材22の左端面22cに設けられた流出口28bと連通しており、配管34は、保持部材22の左端面22cに設けられて流入口28aと連通している。また、配管33は、リザーブタンク32,ポンプ31を介して配管34と接続されている。さらに、ポンプ31と、リザーブタンク32とが配管35により接続されている。
この構成により、ポンプ31は、流出口28bから流出され、リザーブタンク32に貯留された温調媒体Wを流入口28aに送出する。また、リザーブタンク32は、温調媒体Wを蓄積するものであり、保持部材22から流出された暖められた温調媒体Wをリザーブタンク32に設けられヒートシンク(温度変化手段)32aより放熱するようになっている。なお、リザーブタンク32に、複数の放熱フィンが形成されている構成であっても良い。
また、温度センサ36は、波長変換素子21の温度を測定するものであり、保持部材22の左端面22c側に配置された波長変換素子21に設けられている。
また、制御部37は温度センサ36により測定された波長変換素子21の温度に基づいて、ポンプ31を制御する。
ここで、少なくとも1つのエミッタ群11bにおける平均波長がそれ以外のエミッタ群11bにおける平均波長と異なっている。そして、波長変換素子21のピッチが異なっているため、温度制御部30は、4つの波長変換素子21の温度が同じになるように制御することで、少なくとも1つの波長変換素子21から射出された光の波長が、他の波長変換素子21から射出される光の波長とは異なる。
具体的には、制御部37が、温度センサ36により測定された波長変換素子21の温度に基づいて、ポンプ31の単位時間あたりの流量を制御し、ポンプ31から送出される温調媒体Wの流速を変化させる。すなわち、温度センサ36により測定された温度が所定の温度(位相整合温度)より大きい場合は、制御部37は、温調媒体Wの流速が速くなるようにポンプ31を制御し、温度センサ36により測定された温度が所定の値より小さい場合は、制御部37は、温調媒体Wの流速が遅くなるようにポンプ31を制御する。このように、波長変換素子21の温度をフィードバック制御することにより、すべての波長変換素子21を一定の温度に保つことが可能となる。
また、波長選択素子13は、図1に示すように、波長変換素子21から射出された所定の選択波長のレーザ光(図1に示す破線)L1を選択して半導体レーザ素子11に向かって反射させることによってエミッタ11aの共振器ミラーとして機能するとともに、変換されたレーザ光(図1に示す二点鎖線)L2を透過させるものである。波長選択素子13としては、例えば、周期格子を有するホログラムのような光学素子を用いることができる。
次に、波長変換素子21の温度制御について説明する。
ポンプ31により送出された温調媒体Wは、配管34を通り、流入口28aから保持部材22の収容空間Kに流入する。そして、温調媒体Wは、収容空間Kの波長変換素子21の入射端面21a側から配列方向に進み、保持部材22の右端面22dにおいて波長変換素子21の射出端面21b側から左端面22cに折り返す。このようにして、温調媒体Wは収容空間K内において左周りに流れる。
このとき、半導体レーザ素子11から射出されたレーザ光により加熱された波長変換素子21の熱が、温調媒体Wに伝達され、この熱は、リザーブタンク32を介してヒートシンクにより外部に放熱される。そして、冷却された温調媒体Wが、再び配管34から保持部材22の収容空間Kに流入する。
本実施形態に係る光源装置10では、少なくとも1つのエミッタ群11bにおける平均波長がそれ以外のエミッタ群11bにおける平均波長と異なっており、この平均波長に応じた波長変換素子21を備えている。これにより、温度制御部30により複数の波長変換素子21の温度が同じになるように制御することで、異なる波長変換素子21から射出される光同士の干渉性を低下させることができる。
つまり、本実施形態の光源装置10は、波長変換素子21の温度制御を行うことによって、干渉性の低い光を効率良く射出することが可能である。
また、流入口28a及び流出口28bが保持部材22の一方の面(左端面22c)に設けられているため、流入口28aと流出口28bとを接続する配管33,34,35が短くて済むため、コンパクト化を図ることが可能となる。
また、エミッタ11aから射出された光が入射される入射端面21a側が射出端面21b側に比べて温度が上がるため、流入口28aを流出口28bより波長変換素子21の入射端面21a側に配置することにより、冷却された温調媒体Wがまず入射端面21a側に接触するため、効率良く波長変換素子21の温度を所望の温度にすることが可能となる。
また、波長変換素子21の断面形状が略円形状であるので、直方体状である場合に比べて、温調媒体Wの収容空間K内での流動抵抗が小さくなるため、温調媒体Wを効率良く流すことが可能となる。これにより、4つの波長変換素子21を所定の温度に調節し易くなる。
また、温調媒体Wが、4つの波長変換素子21の配列方向に沿って流動されるため、温調媒体Wが流動しながら、4つの波長変換素子21に接触することが可能となる。これにより、4つの波長変換素子21の温度を制御し易くなる。
さらに、エミッタ11a間のピッチP1は、エミッタ群11bの端のエミッタ11aのピッチP2より小さいので、エミッタ11aで発生する熱が蓄積することによって半導体レーザ素子11の中央が高温になるのが抑えられ、エミッタ11a間の温度均一化を図ることができる。また、各エミッタ群11bに対する波長変換素子21の配置の自由度が高くなる。
また、保持部材22にポンプ32、ヒートシンク32aを設けることにより、装置全体の小型化を図ることが可能となる。また、保持部材22の収容空間K内に設けることにより、収容空間K内の温調媒体Wの温度を直接変えることや、直接温調媒体Wを流動させることができるため、効果的に収容空間K内の温調媒体Wを循環させることが可能となる。
しかしながら、保持部材22にポンプ31やリザーブタンク32を設けてしまうと、ポンプ31及びリザーブタンク32の大きさにある程度の制約が生じてしまう場合もある。これにより、循環能力の大きいポンプや冷却能力の大きいリザーブタンクを備えることが困難になってしまう。そこで、本実施形態では、ポンプ31やリザーブタンク32を保持部材とは別の位置に設けているため、ポンプ31やリザーブタンク32の大きさの制約を解消することが可能となる。
また、温調媒体として、水を用いたが水以外の液体であっても良いし、気体であっても良い。また、流動手段としてポンプを用い、温度変化手段としてリザーブタンクを用いたがこれに限るものではない。
また、温調媒体Wを冷却し、波長変換素子21を冷却することで複数の波長変換素子21の温度を均一にしたが、リザーブタンク32が例えば、ヒータを備えた構成であっても良い。この構成では、波長変換素子21を加熱することで複数の波長変換素子21の温度を均一にすることができる。
なお、本実施形態では4つの波長変換素子21を用いたが、よりスペックルノイズの発生を低減させるためには、できるだけ多くの波長変換素子21及びそれに対応したエミッタ群11bを備え、エミッタ群11bにおける平均波長が他のエミッタ群11bにおける平均波長と異ならせることが好ましい。
また、1つのエミッタ群11bが3つのエミッタ11aを備える構成であったが、これに限るものではない。1つのエミッタ群11bが有するエミッタ11aの数を増やすことにより、よりスペックルノイズの発生を低減することができる。
また、温度センサ36、制御部37は必ずしも備えていなくても良いが、温度センサ36の値に基づいて制御部37により流速を制御することで、より正確に温度調節をすることが可能となる。
さらには、流速が一定で、リザーブタンク32に貯留された温調媒体Wの温度を調節しても良い。
また、温度センサ36を保持部材22の左端面22c側の波長変換素子21に設けたが、温度センサ36を設ける波長変換素子21はこれに限らず、いずれの波長変換素子21であっても良い。また、温度センサ36を1つだけでなく、複数の波長変換素子21に設けても良い。さらには、温度センサ36を設ける位置は、波長変換素子21に限定されず、収容空間Kの内壁に設けて、温調媒体Wの温度を測定しても良い。
また、保持部材22の端面22b側に波長変換素子21を抑えて固定する固定部材を設けることで、波長変換素子21の位置をより安定して固定することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について、図4を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態の図面において、上述した第1実施形態に係る光源装置10と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る光源装置40では、流入口41aと、流出口41bとの配置において第1実施形態と異なる。その他の構成においては第1実施形態と同様である。
流入口41aは、保持部材22の左端面22cに設けられており、流出口41bは、保持部材22の右端面22dに設けられている。つまり、流入口41a及び流出口41bは、保持部材22の収容空間Kに向かって波長変換素子21の配列方向に対して平行な方向(成長軸方向に対して垂直な方向)に形成されている。このようなに流入口28a及び流出口28bを設けることにより、温調媒体Wを波長変換素子21の配列方向に流すことを可能にする。
また、流入口41aと流出口41bとは、第1実施形態と同様に、ポンプ31と、リザーブタンク32と、配管33,34,35により接続されている。また、温度センサ42a,42bは、波長変換素子21の温度を測定するものであり、温度センサ42aは、保持部材22の左端面22c側に配置された波長変換素子21に設けられ、温度センサ42bは、保持部材22の右端面22d側に配置された波長変換素子21に設けられている。
また、温度センサ42a,42bは、ポンプ31に設けられた制御部45に接続されている。
また、本実施形態では、収容空間K内の温調媒体Wが一方向(保持部材22の左端面22c側から右端面22dに向かって)にしか流れない。これにより、制御部45は、収容空間K内の温調媒体Wの速度を制御することで、4つの波長変換素子21のうち、流入口41a側の波長変換素子21の温度が最も低く、流出口41bに向かうに連れて徐々に波長変換素子21の温度が高くなるように制御することが可能となる。
この制御部45は、温度センサ42a,42bにより測定された波長変換素子21の温度差に基づいて、ポンプ31の単位時間あたりの流量を制御し、ポンプ31から送出される温調媒体Wの流速を変化させる。すなわち、温度センサ42a,42bにより測定された温度が所定の温度差より大きい場合は、制御部37は、温調媒体Wの流速が速くなるようにポンプ31を制御し、温度センサ42a,42bにより測定された温度が所定の温度差より小さい場合は、制御部45は、温調媒体Wの流速が遅くなるようにポンプ31を制御する。このようにして、4つの波長変換素子21に温度勾配を付与している。
また、第1実施形態では、位相整合の方法として、各波長変換素子21の温度が同じになるように制御し、各波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチを異ならせたが、本実施形態では、各波長変換素子21の温度を異ならせる。そのため、4つの波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチは同じである。すなわち、半導体レーザ素子11は、第1実施形態と同様の構成であるため、エミッタ11aの出力波長が異なるが、波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチが同一であるため、対応するエミッタ群11bに対して位相整合していない。すなわち、波長変換素子21を所定の温度差に保つことにより、位相整合するようになっている。
本実施形態に係る光源装置40では、流入口41aが波長変換素子21の保持部材22の左端面22cに設けられ、流出口41bが保持部材22の右端面22dに設けられているため、温調媒体Wを波長変換素子21の配列方向の一方向に向かってのみ流すことができる。これにより、4つの波長変換素子21には、徐々に温度勾配が付与されるため、4つの波長変換素子21から射出される光の波長が異なる。これにより、光同士の干渉性を低下させることができるため、スペックルノイズを低減させることが可能となる。
なお、エミッタ11aの出力波長がすべて同じであっても良い。この構成では、上述したように、4つの波長変換素子21のうち、少なくとも1つの波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチが、他の波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチと異なるように、波長変換素子21の温度を制御すれば良い。これにより、複数のエミッタ11aの出力波長がすべて同じであっても、波長変換素子21から射出される光の波長を変えることができるため、スペックルノイズを低減することができる。すなわち、波長変換素子21の変換効率は若干落ちるが、スペックルノイズの発生を低減することは可能となる。この構成の場合、半導体レーザ素子11のエミッタ11aの出力波長がすべて同じであるため、半導体レーザ素子11の製造が簡単となる。
制御部45は、温度センサ42a,42bにより測定された温度差に基づいてポンプ31を制御したが、光源装置40から射出される光のスペックルノイズの発生状況に応じて、流速を変化させ波長変換素子21の温度を変えても良い。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態について、図5を参照して説明する。
本実施形態に係る光源装置50では、1つのエミッタ11aに対応して1つの波長変換素子55を用いる点において第1実施形態と異なる。その他の構成においては第1実施形態と同様である。
半導体レーザ素子51は、図5に示すように、8個のエミッタ51aが一列に配置されている。また、波長変換素子55は、8個のエミッタ51aのそれぞれに対向して配置されている。また、波長変換素子55の断面積は、1つのエミッタ51aから射出される光のスポットが入射可能な大きさとなっており、第1実施形態の波長変換素子21の断面積より小さくなっている。これにより、本実施形態の保持部材52では、第1実施形態の保持部材22に比べて多い8つの波長変換素子55を用いているが、保持部材52の大きさは第1実施形態の保持部材22の大きさとあまり変わらない。
保持部材52は、図5に示すように、直方体状であり、内部に収容空間Kが形成されている。また、保持部材52は、半導体レーザ素子51が配置された側の端面52aに沿って、端面52aから収容空間Kに向かって貫通した8つの入射側貫通孔53と、端面52aと反対の端面52bに沿って端面52bから収容空間Kに向かって貫通した8つの射出側貫通孔54とが形成されている。そして、第1実施形態と同様に、段差56により波長変換素子55が成長軸方向に位置決めされる。
また、保持部材52の左端面52cに、ポンプ31と、リザーブタンク32と、配管33,34,35と、制御部37とを備えており、温度センサ36が保持部材52の左端面52c側に配置された波長変換素子55に設けられている。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、制御部37は、温度センサ36により測定された温度に基づいて、温調媒体Wの流速を制御する。そして、温調媒体Wの流れを図5において矢印Fで示すと、最も左端面52c側に配置された波長変換素子55の入射端面55a側から流入した温調媒体Wは、波長変換素子55の入射端面55a側を配列方向に進み、最も右端面52d側に配置された波長変換素子55の射出端面55b側から最も左端面52c側に配置された波長変換素子21の射出端面55b側に向かう。このようにして、8つの波長変換素子55の温度を一定に保つ。
本実施形態は、8個のエミッタ51aから射出する出力波長が異なる場合に、特に効果的である。すなわち、出力波長のバラツキが、例えば1nmであるエミッタ51aを備える。そして、各エミッタ51aに対応した波長変換素子55としては、エミッタ51aから射出された光を所定の波長に変換する素子を用いる。これにより、各波長変換素子55から射出される光の波長は異なるため、光源装置50から射出される光の干渉性を抑えることができる。
本実施形態に係る光源装置50では、1つのエミッタ51aに1つの波長変換素子55が対応しているため、対応するエミッタ51aからの光の波長に対して波長変換素子55を1対1に位相整合させれば良く、波長変換素子55の変換効率を最大限に高めることが可能となる。
なお、エミッタ51aから射出される光の出力波長がすべて異なる場合、この出力波長に応じた周期分極反転構造のピッチを有する波長変換素子55を用いても良いが、1種類の周期分極反転構造のピッチで、ある範囲の出力波長を有するエミッタ51aを包含させても良い。このようにすることで、周期分極反転構造のピッチが異なる波長変換素子の数を減らすことができるため、より製造コストを抑えることが可能となる。
[第4実施形態]
次に、本発明に係る第4実施形態について、図6を参照して説明する。
本実施形態に係る光源装置60では、1つの収容空間K1に1つの波長変換素子21が保持されている点において第1実施形態と異なる。すなわち、外部に温度制御部を設けるのではなく、本実施形態では、収容空間の内部に温度制御部を設け、波長変換素子21を個々に制御する。その他の構成においては第1実施形態と同様である。
保持部材61は、隣接する波長変換素子21との間に内壁62が設けられている。これにより、保持部材61には、略円柱状の4つの収容空間K1が設けられ、4つの波長変換素子21はそれぞれ収容空間K1に充填された温調媒体Wに浸されている。
また、温度制御部65は、波長変換素子21の入射端面21a側の底面63に設けられたヒータ(温度変化手段)66と、側面64に設けられたモータ(流動手段)67とを備えている。これにより、各収容空間K1の温調媒体Wは、個別にヒータ66により暖められ、モータ67により攪拌される。このようにして、収容空間K1内の波長変換素子21の温度を均一な温度に保っている。
また、第1実施形態では、位相整合の方法として、各波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチを異ならせたが、本実施形態では、第2実施形態と同様に、各波長変換素子21の温度を異ならせる。そのため、4つの波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチは同じである。すなわち、半導体レーザ素子11は、第1実施形態と同様の構成であるため、各波長変換素子21は、対応するエミッタ群11bに対して位相整合していない。すなわち、波長変換素子21を所定の温度に制御することにより、所望のピッチとさせ、位相整合するようになっている。
本実施形態に係る光源装置50では、収容空間K1が波長変換素子21ごとに設けられているため、波長変換素子21の温度を個別に制御することができるので、波長変換素子21の周期分極反転構造のピッチが所望のピッチとなるように波長変換素子21の温度を制御し易くなる。
また、固体の熱伝導率が高い材質からなる保持部材を波長変換素子21の一部に接触させ、熱伝導により温度制御を行う場合よりも、波長変換素子21内での温度勾配も小さく、波長変換素子21の温度制御を正確に行うことが可能となる。
なお、半導体レーザ素子11から射出される光の波長は特に限定されるものではなく、温度制御部65が、複数の波長変換素子21から射出された光の波長のうち、少なくとも1つの波長変換素子21から射出される光の波長が、他の波長変換素子21から射出される光の波長とは異なるように、波長変換素子21の温度を制御すれば良い。
また、温度制御部65が、各収容空間K1に温度センサを備えていても良い。そして、この温度センサにより測定された温度に基づいてヒータ66を制御することにより、より正確に波長変換素子21の温度を調節することが可能となる。さらに、温度制御部65が、温度センサにより測定された温度に基づいてモータ67の回転速度を調整し収容空間K内の温調媒体Wの流動速度を調整しても良い。
また、必ずしもモータ67を設ける必要はないが、波長変換素子21内の温度をより均一に制御するにはモータ67を設けた方が効果的である。また、ヒータ66及びモータ67を保持部材22の外部に設けても良い。
また、ヒータ66を用いて波長変換素子21を加熱することにより温度を制御したが、温度変化手段として温調媒体Wを冷却させる部材を用いても良い。すなわち、保持部材61に放熱フィン形状を設けて放熱しても良い。
[第4実施形態の変形例]
図7に示す第4実施形態の変形例の光源装置70では、図6に示す第4実施形態の保持部材61が内壁62で分割された構成となっている。すなわち、保持部材71が、波長変換素子21ごとに設けられ、各波長変換素子21を保持している。また、保持部材71は、所定の間隔をあけてエミッタ群11bに対向して配置されている。
これにより、波長変換素子21の温度を個別に制御することができるとともに、隣接する波長変換素子21を保持する保持部材71とは熱伝達が行われにくくなるため、波長変換素子21ごとのより正確な温度制御を行うことが可能となる。
なお、隣接する保持部材71間に断熱部材を設けて、隣同士の波長変換素子21の熱伝導をより抑える構成であっても良い。
[第5実施形態]
次に、本発明に係る第5実施形態について、図8を参照して説明する。
なお、図8中においては、簡略化のためプロジェクタ100を構成する筐体は省略している。
プロジェクタ100において、赤色光、緑色光、青色光を射出する赤色レーザ光源(光源装置)10R,緑色レーザ光源(光源装置)10G、青色レーザ光源(光源装置)10Bは、上記第1実施形態の光源装置10である。
また、プロジェクタ100は、レーザ光源10R,10G,10Bから射出されたレーザ光をそれぞれ変調する液晶ライトバルブ(光変調装置)104R,104G,104Bと、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって形成された像を拡大してスクリーン(表示面)110に投射する投射レンズ(投射装置)107とを有する画像形成装置を備えている。また、プロジェクタ100は、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bから射出された光を合成して投写レンズ107に導くクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)106を備えている。
さらに、プロジェクタ100は、レーザ光源10R,10G,10Bから射出されたレーザ光の照度分布を均一化させるため、各レーザ光源10R,10G,10Bよりも光路下流側に、均一化光学系102R,102G,102Bを設けており、これらによって照度分布が均一化された光によって、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bを照明している。例えば、均一化光学系102R,102G、102Bは、例えば、ホログラム102a及びフィールドレンズ102bによって構成される。
各液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム106に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投射レンズ107によりスクリーン110上に投写され、拡大された画像が表示される。
上述した本実施形態のプロジェクタ100は、赤色レーザ光源10R,緑色レーザ光源10G,青色レーザ光源10Bが、スペックルノイズを抑えることが可能であるため、低コストでありながらぎらつきを抑えた鮮明な画像を表示することが可能となる。
なお、本実施形態のプロジェクタにおいて、赤色,緑色及び青色のレーザ光源10R,10G、10Bについては、第1実施形態の波長変換素子ユニット20を用いたものを説明したが、第1〜第4実施形態の光源装置(変形例を含む)を用いることも可能である。このとき、各光源装置10のそれぞれに異なる波長変換素子ユニットを有する光源装置を採用することも可能であるし、同じ波長変換素子ユニットを有する光源装置を採用することも可能である。
また、平均波長の異なる群の構成で、同一色の中の波長を微妙にずらす構成だけでなく、すなわち、RGB3色を構成できるような大きな波長違いにも対応できる。例えば、3色各3ブロックずつ(同一色内の3ブロックは少しずつ波長をずらす)の9ブロックの構成であっても良い。
また、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外のライトバルブを用いても良いし、反射型のライトバルブを用いても良い。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device)が挙げられる。投射光学系の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
また、第1〜第4実施形態の光源装置(変形例を含む)を、レーザ光源(光源装置)からのレーザ光をスクリーン上で走査させることにより表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置である走査手段を有するような走査型の画像表示装置(プロジェクタ)の光源装置にも適用するこが可能である。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、色光合成手段として、クロスダイクロイックプリズムを用いたが、これに限るものではない。色光合成手段としては、例えば、ダイクロイックミラーをクロス配置とし色光を合成するもの、ダイクロイックミラーを平行に配置し色光を合成するものを用いることができる。
本発明の第1実施形態に係る光源装置を示す要部断面図である。 図1の光源装置の一部の斜視図である。 図1の光源装置の波長変換素子を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光源装置を示す要部断面図である。 本発明の第3実施形態に係る光源装置を示す要部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る光源装置を示す要部断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例に係る光源装置を示す要部断面図である。 本発明の第5実施形態に係るプロジェクタを示す光路図である。
符号の説明
K,K1…収容空間、10,40,50,60,70…光源装置、11,51…半導体レーザ素子(光源)、11a,51a…エミッタ(発光部)、21…波長変換素子、22,52…保持部材、25,56…段差、28a,41a…流入口(流入部)、28b,41b…流出口(流出部)、30,65…温度制御部、31…ポンプ(流動手段)、32…リザーブタンク、32a…ヒートシンク(温度変化手段)、36,42a,42b…温度センサ(温度測定手段)、66…ヒータ(温度変化手段)、67…モータ(流動手段)、100…プロジェクタ

Claims (12)

  1. 複数の発光部を有する光源と、
    周期分極反転構造を有し、前記複数の発光部から射出された光の波長を所定の波長に変換する複数の波長変換素子と、
    前記複数の波長変換素子の温度を調節する温度調節媒体と、
    前記温度調節媒体を収容する収容空間を有し、前記複数の波長変換素子を保持する保持部材と、
    前記温度調節媒体により前記複数の波長変換素子の温度を制御する温度制御部とを備え、
    前記温度制御部が、前記複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子から射出される光の波長が、他の波長変換素子から射出される光の波長とは異なるように前記波長変換素子の温度を制御し、
    前記複数の波長変換素子のうち、少なくとも1つの波長変換素子の周期分極反転構造のピッチが、他の波長変換素子の周期分極反転構造のピッチと異なり、
    前記温度制御部は、前記複数の波長変換素子の温度が同じになるように制御することを特徴とする光源装置。
  2. 前記保持部材の外部に、前記収容空間内の前記温度調節媒体を循環させる循環流路が設けられ、
    前記温度調節媒体が、前記複数の波長変換素子の配列方向に沿って流動されることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  3. 前記複数の波長変換素子の配列方向の一方の端部側の前記保持部材の面に、前記温度調節媒体を前記収容空間に流入させる流入部と、前記温度調節媒体を前記収容空間から流出させる流出部とが設けられ、
    前記循環流路により、前記流入部と前記流出部とが連通されていることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  4. 前記流入部を前記流出部より前記波長変換素子の入射端面側に配置することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  5. 少なくとも1つの前記波長変換素子の温度を測定する温度測定手段が設けられ、
    前記温度制御部は、前記温度測定手段により測定された温度に基づいて前記温度調節媒体の流動速度を変えることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記収容空間が、前記複数の波長変換素子ごとに設けられていることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  7. 前記保持部材が、前記複数の波長変換素子ごとに設けられていることを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  8. 前記温度制御部が、前記波長変換素子の温度を前記温度調節媒体を介して変化させる温度変化手段と、前記温度調節媒体を流動させる流動手段とを備え、
    前記温度変化手段及び前記流動手段が、前記保持部材とは別に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  9. 前記温度制御部が、前記波長変換素子の温度を前記温度調節媒体を介して変化させる温度変化手段と、前記温度調節媒体を流動させる流動手段とを備え、
    前記温度変化手段及び前記流動手段が、前記保持部材に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  10. 前記保持部材に、前記波長変換素子の光の進行方向の位置を決める位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光源装置。
  11. 前記波長変換素子は、結晶組成もしくは不純物濃度が周期的に変動してなる成長縞を有し、前記成長縞が前記周期分極反転構造を構成することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の光源装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の光源装置と、
    該光源装置からの光を利用して、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
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