JP4458722B2 - 低体積抵抗材料、窒化アルミニウム焼結体および半導体製造用部材 - Google Patents

低体積抵抗材料、窒化アルミニウム焼結体および半導体製造用部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックからなる低体積抵抗材料、およびこれを利用した半導体製造用部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハーを吸着し、保持する方法としては、ジョンソン・ラーベック力を利用した静電チャック方式が有用である。静電チャックの基材の体積抵抗率を10−1013Ω・cmとすることにより、高い吸着力と高い応答性とを得ることができる。従って、静電チャックを開発する際のポイントは、基材の体積抵抗率を、使用温度範囲において10−1013Ω・cmに制御することである。
【0003】
例えば、本出願人は、特開平9−315867号公報において、高純度の窒化アルミニウムに酸化イットリウムを微量添加することによって、その体積抵抗率を室温で10 −1013Ω・cmに制御できることを開示した。
【0004】
また、特公昭63−46032号公報においては、酸素を1重量%含む窒化アルミニウムを主成分とし、これにイットリウム、ランタン、プラセオジム、ニオブ、サマリウム、ガドリニウム、ジスプロシウムの酸化物を0.01−15重量%添加した原料を得、この原料を成形、焼結して、酸素を0.01−20重量%含む、熱伝導率の高い窒化アルミニウム焼結体を製造しようとしている(請求の範囲)。この実施例1においては、酸素を1重量%含有する窒化アルミニウム粉末(平均粒径1μm)に酸化サマリウム粉末を3重量%添加し、混合し、圧力300kg/cm、温度1800℃で1時間ホットプレスすることによって、室温での熱伝導率が121W・m/kの焼結体を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−315867号公報においては、イットリウム以外の希土類元素の添加による窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率への効果は問題としていない。また、特公昭63−46032号公報においては、窒化アルミニウム原料粉末に希土類元素を添加しているが、この目的は熱伝導率の高い窒化アルミニウム焼結体を得ることに過ぎず、体積抵抗率の変化に着目していない。
【0006】
本発明の課題は、窒化アルミニウム焼結体をベースとし、室温における体積抵抗率が1 ×1013Ω・cm以下の低体積抵抗材料を提供することである。
【0007】
また、本発明の課題は、室温における体積抵抗率が低い窒化アルミニウム焼結体を提供することである。
【0008】
また、本発明の課題は、半導体製造用部材において、その使用態様に合わせて体積抵抗率を制御可能とすることであり、かつ半導体製造用部材が腐食性ガスに曝露された場合において、半導体汚染を抑制できるようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、窒化アルミニウムを主成分とし、希土類元素としてサマリウムのみを酸化物換算で0.04mol%以上含有する窒化アルミニウム焼結体からなり、窒化アルミニウム相およびSmAl1118 導電相を含み、室温における体積抵抗率が1 ×1013Ω・cm以下であることを特徴とする、窒化アルミニウム焼結体に係るものである。
【0010】
また、本発明は、窒化アルミニウムを主成分とし、サマリウムを酸化物換算で0.04mol%以上含有する窒化アルミニウム焼結体からなり、窒化アルミニウム相およびSmAl1118 導電相を含み、室温における体積抵抗率が1 ×1013Ω・cm以下であり、サマリウム以外の第二の希土類金属元素を含有しており、前記第二の希土類金属元素の酸化物換算含有量のサマリウムの酸化物換算含有量に対するmol比(第二の希土類金属元素の酸化物換算含有量/サマリウムの酸化物換算含有量)が2.0以下であることを特徴とする、窒化アルミニウム焼結体に係るものである。
【0011】
前記窒化アルミニウム焼結体におけるアルミニウムの含有量は、窒化アルミニウム粒子が主相として存在し得るだけの量である必要があり、好ましくは35重量%以上であり、更に好ましくは50重量%以上である。
【0012】
本発明者は、窒化アルミニウム焼結体において、サマリウムを酸化物換算で0.04mol%以上含有させるのと共に、焼結体中に窒化アルミニウム相以外に少なくとも窒化アルミニウム相とSmAl 11 18 相を生成させた場合に、焼結体の室温における体積抵抗率が1 ×1013Ω・cm以下となることを見出した。このような、サマリウムの添加による体積抵抗率の低減作用は知られていない。
【0013】
また、本発明者は、体積抵抗率が低下した窒化アルミニウム焼結体の微構造および組成を詳細に検討していく過程において、焼結体中に少なくともSmAl1118相が生成している場合に、特に焼結体の体積抵抗率の低下作用が著しいことを見出した。
【0014】
また、体積抵抗率の低下した焼結体の微構造を、後述する各種の機器によって分析する過程で、焼結体中に窒化アルミニウム粒子を包囲していくような形でサマリウム−アルミニウム酸化物相が連続的に生成し、微細な網目構造を生成していることを突き止めた。こうした微細な網目構造が、焼結体の体積抵抗率の低下に寄与しているものと思われる。
【0015】
なお、特公昭63−46032号公報においては、酸化サマリウムを希土類元素に換算して3重量%添加し、ホットプレスすることで、窒化アルミニウム焼結体を得ている。しかし、この焼結体の体積抵抗率の変化は認識されていない。また、SmAl1118相の析出と体積抵抗率との関係や、焼結体の微細な網目構造の認識は一切記載されていないし、当時の技術では認識し得ない。
【0016】
本発明の作用効果を得る上で、サマリウムの含有量は、酸化物換算で0.05mol%以上であることが更に好ましい。
【0017】
また、サマリウムの含有量が多くなり過ぎると、窒化アルミニウムの高熱伝導性が失われる傾向がある。この観点からは、サマリウムの含有量は、酸化物換算で10mol%以下であることが好ましく、5mol%以下であることが更に好ましい。
【0018】
更に、本発明の焼結体または低体積抵抗材料は、高温領域、例えば300℃以下の領域においても、体積抵抗率の変化が大きくないという特徴を有しており、室温から300℃における体積抵抗率の温度依存性の活性化エネルギーを0.4eV以下に調節可能なものである。これによって、例えば室温から300℃までの広い範囲にわたって、体積抵抗率を狭い範囲、好ましくは1×10Ω・cm以上、1 ×1013Ω・cm以下に抑制することが可能となった。このように、体積抵抗率の温度依存性が小さいことは、後述する半導体製造用部材のサセプターや静電チャックの分野において重要である。
【0019】
また、本発明の窒化アルミニウム焼結体の強度は、従来の低抵抗の焼結体の強度よりも高くすることができる。この結果、焼結体の機械的信頼性が向上する。特に、半導体製造用部材を本焼結体によって構成した場合には、窒化アルミニウム粒子の焼結体表面からの脱粒を抑制できるので、製品の歩留りを向上させることができる。
【0020】
サマリウム−アルミニウム酸化物相は、好ましくはSmAl1118相を含み、特に好ましくはSmAlO相及びSmAl1118相を含む。これらの相は、相図を参照しつつ、X線回折装置によって実施例記載の条件で同定できる。
【0021】
窒化アルミニウムの粒子の平均粒径は、3μm以上であることが好ましく、20μm以下であることが好ましい。
【0022】
本発明者は、更に焼結体中におけるアルミナおよび酸化サマリウムの含有量を検討し、サマリウムの酸化物換算含有量のアルミナ含有量に対するモル比(Sm/Al)を0.05−0.5に制御することによって、焼結体の室温における体積抵抗率が更に顕著に低下することを見出した。ここで、(Sm含有量)は、窒化アルミニウム焼結体中に含まれるサマリウム量の分析値よりSmとして算出する。焼結体中の全酸素量より、Sm保有酸素量を差し引いた残りの酸素が、Alの形で存在するものと仮定し、Al含有量を算出する。
【0023】
(Sm/Al)は、更に0.08以上とすることが好ましく、0.4以下とすることが更に好ましい。
【0024】
本発明の焼結体の室温における体積抵抗率の下限は特にないが、通常は1×10Ω・cm以上であり、10Ω・cm以上であることが多い。
【0025】
本発明において、サマリウム−アルミニウム酸化物相が網目構造をなしていることが好ましい。ここで、網目構造とは、窒化アルミニウム粒子の粒界に沿ってサマリウム−アルミニウム酸化物相が存在しており、隣接する2つの窒化アルミニウム粒子の周囲の各サマリウム−アルミニウム酸化物相が、連続していることを意味している。こうした構造は、EPMAによって確認できる。
【0026】
本発明の窒化アルミニウム焼結体では、好ましくは、炭素の含有量が0.05重量%以下である。
【0027】
窒化アルミニウム焼結体の相対密度は、95%以上であることが好ましい。
【0028】
また、半導体用途等の高度に不純物を嫌う用途に適した高耐蝕性の焼結体を提供するという観点からは、アルミニウムおよび希土類元素(サマリウムを含む)を除く金属元素の含有量を100ppm以下とすることが好ましく、50ppm以下とすることが一層好ましい場合がある。
【0029】
サマリウムを微量添加した本発明の窒化アルミニウム焼結体において、場合によっては一部の焼結体の表面に、赤褐色から茶色の色むらが発生することを見出した。ただし、この色むらに対応するような各種特性の変化は一切観測されていない。しかし、赤褐色から茶色の色むらは、顧客の嗜好という観点から外観上好ましくない場合がある。
【0030】
そして、焼結温度を1775℃−1825℃に制御することによって、このような色ムラを発生させることなく、焼結体の低体積抵抗化が可能であることを見出した。
【0031】
また、周期律表IVA、VA、VIA、VIIA、VIIIA族から選ばれた一種以上の遷移金属元素を含有させることにより、窒化アルミニウム焼結体を黒色化し、色調を均一化させることが可能なことを発見した。このようにして添加した遷移金属元素は、焼結体の色調にのみ作用し、低抵抗特性、低活性化エネルギー特性などへの影響は一切確認されていない。
【0032】
このような黒色化剤の添加によって焼結体を黒色化することにより、外観上の均一化だけでなく、焼成条件範囲(特に焼成温度)の拡大が可能となる。端的に言うと、焼結温度を1775℃−1825℃の範囲内に制御することなしに黒色化が可能となる。
【0033】
前記の遷移金属元素としては、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Niが好適であり、特にTi、Mo、W が好ましい。
【0034】
こうした遷移金属元素は、窒化アルミニウムの原料粉末に対して、金属単体として添加することができる。また、金属酸化物、窒化物、炭化物の他に、硫酸塩、硝酸塩、有機金属化合物などの金属化合物の形で添加できる。こうした金属化合物は、加熱によって金属酸化物を生成するような化合物(金属酸化物前駆体)である。こうした金属単体または金属化合物は、粉末の状態で添加できる。また、金属化合物を溶剤に溶解させて溶液を得、この溶液を原料粉末に添加できる。
【0035】
この黒色化された焼結体中では、前記遷移金属元素の窒化物が存在していることが好ましい。この場合には、遷移金属元素の窒化物は、窒化アルミニウム粒子の粒界相に主として存在することが好ましい。
【0036】
こうした窒化アルミニウム焼結体は、JIS Z 8721に規定する明度がN4以下の黒色を呈しているので、輻射熱量が大きく、加熱特性が優れている。従って、セラミックスヒーター、サセプター等の発熱材を構成する基材としても、好適である。
【0037】
明度(lightness )について説明する。物体の表面色は、色知覚の3属性である色相、明度および彩度によって表示されている。このうち明度とは、物体表面の反射率が大きいか、小さいかを判定する視覚の属性を示す尺度である。これらの3属性の尺度の表示方法は、「JIS Z 8721」に規定されている。明度Vは、無彩色を基準としており、理想的な黒の明度を0とし、理想的な白の明度を10とする。理想的な黒と理想的な白との間で、その色の明るさの知覚が等歩度となるように各色を10分割し、N0〜N10の記号で表示する。実際の窒化アルミニウムの明度を測定する際には、N0〜N10に対応する各標準色票と、窒化アルミニウムの表面色とを比較し、窒化アルミニウムの明度を決定する。この際、原則として小数点一位まで明度を決定し、かつ小数点一位の値は0または5とする。
【0038】
また、好適な実施形態においては、窒化アルミニウム焼結体が、サマリウムを酸化物換算で0.04mol%以上含有しており、かつサマリウム以外の第二の希土類金属元素を含有している。これによって、焼結体の抵抗値を微調整する(微増させる)ことが可能となった。抵抗の微調整(微増)効果により、静電チャックが機能する温度範囲を、高温側へシフトさせることが可能となった。例えば、サマリウム以外の第二の希土類金属元素を添加しない場合に静電チャックの使用可能温度領域が室温〜400℃であったものとすると、これに希土類金属元素を添加することによって、使用可能温度領域を60℃−500℃に制御可能である。
【0039】
ただし、第二の希土類金属元素の量が多くなりすぎると、粒界相の組成がSmAlO側にシフトしSmAl1118粒界相の網目構造を形成しにくくなり、抵抗が上昇し、また抵抗値の活性化エネルギーが増加する傾向がある。この観点からは、第二の希土類金属元素Reの酸化物換算含有量のサマリウムの酸化物換算含有量に対するmol比(Re/Sm)を2.0以下とする。これは、1.5以下とすることが更に好ましく、1.2以下とすることが特に好ましい。
【0040】
また、第二の希土類金属元素の添加による抵抗微調整の効果を発揮するためには、第二の希土類金属元素Reの酸化物換算含有量のサマリウムの酸化物換算含有量に対するmol比(Re/Sm)を0.05 以上とすることが好ましく、0.1以上とすることが特に好ましい。
【0041】
このように第二の希土類金属元素を添加した場合にも、焼結体の結晶相は、主として、AlN相、およびサマリウム−アルミニウム酸化物層(典型的にはSmAl1118相およびSmAlO相)である。第二の希土類金属元素は、サマリウム−アルミニウム酸化物相内に固溶しているものと推定される。ただし、組成によっては、第二の希土類金属元素Re−アルミニウム酸化物相、例えばReAl12相が生成した。
【0042】
また、他の効果として、第二の希土類酸化物の複合添加により、低抵抗化する焼成温度が低下することがあった。また、全体的に、焼結体が高強度化することが分かった。
【0043】
サマリウム以外の希土類元素は、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムの十六元素を言う。
【0044】
好ましくは、第二の希土類金属元素が、イットリウム、ランタン、セリウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、エルビウムおよびイッテルビウムからなる群より選ばれた一種以上の元素である。特に、イッテルビウム、ジスプロシウム、エルビウムを添加すると、焼結体に低温焼成、抵抗微増、微粒化、高強度化の作用が見られた。ランタンを添加すると、抵抗微増と高強度化とが見られた。また、セリウム、イットリウムを添加すると、抵抗微増効果が得られた。
【0045】
第二の希土類金属元素を添加した場合に、TiOを更に添加することにより、焼結体が黒色化可能であった。
【0046】
好適な実施形態においては、サマリウムを含む全希土類金属元素の酸化物換算含有量のアルミナ含有量に対するモル比(Re/Al)が0.05−0.5である。これによって、焼結体の室温における体積抵抗率が更に顕著に低下する。(Re/Al)は、0.1以上とすることが更に好ましく、0.4以下とすることが更に好ましい。
【0047】
窒化アルミニウムの原料は、直接窒化法、還元窒化法、アルキルアルミニウムからの気相合成法などの種々の製法によるものを使用できる。
【0048】
窒化アルミニウムの原料粉末に対して、酸化サマリウムを添加できる。あるいは、窒化アルミニウムの原料粉末に対して、硝酸サマリウム、硫酸サマリウム、シュウ酸サマリウムなど、加熱によって酸化サマリウムを生成する化合物(酸化サマリウム前駆体)を添加できる。酸化サマリウム前駆体は、粉末の状態で添加できる。また、硝酸サマリウム、硫酸サマリウムなどの化合物を溶剤に溶解させて溶液を得、この溶液を原料粉末に添加できる。このように、酸化サマリウム前駆体を溶媒中に溶解させた場合には、窒化アルミニウム粒子間にサマリウムを高度に分散させることができる。
【0049】
焼結体の成形は、乾式プレス、ドクターブレード法、押し出し、鋳込み、テープ成形法等、公知の方法を適用できる。
【0050】
また、第二の希土類元素を添加する場合には、第二の希土類金属元素の酸化物を添加でき、あるいは、第二の希土類元素の硝酸塩、硫酸塩、アルコキシド等の化合物を、これらの化合物が可溶性である適当な溶剤に溶解させて溶液を得、この溶液を窒化アルミニウム原料粉末に対して添加することができる。これによって、希土類元素の添加量が微量であっても、希土類元素が焼結体の各部分に均一に分散される。
【0051】
調合工程においては、溶剤中に窒化アルミニウム原料粉末を分散させ、この中に希土類元素化合物を、前記した酸化物粉末や溶液の形で添加することができる。混合を行う際には、単純な攪拌によっても可能であるが、前記原料粉末中の凝集物を解砕する必要がある場合には、ポットミル、トロンメル、アトリッションミル等の混合粉砕機を使用できる。添加物として、粉砕用の溶媒に対して可溶性のものを使用した場合には、混合粉砕工程を行う時間は、粉末の解砕に必要な最小限の短時間で良い。また、ポリビニルアルコール等のバインダー成分を添加することができる。
【0052】
この混合用溶剤を乾燥する工程は、スプレードライ法が好ましい。また、真空乾燥法を実施した後に、乾燥粉末をフルイに通してその粒度を調整することが好ましい。
【0053】
粉末を成形する工程においては、円盤形状の成形体を製造する場合には、金型プレス法を使用できる。成形圧力は、100kgf/cm以上とすることが好ましいが、保型が可能であれば、特に限定はされない。粉末の状態でホットプレスダイス中に充填することも可能である。
【0054】
本発明の焼結体は、ホットプレス焼成によることが好ましく、被焼成体を50kgf/cm以上の圧力下でホットプレス焼結させることが好ましい。
【0055】
本発明の焼結体は、シリコンウエハーの処理装置や液晶ディスプレイ製造装置のような半導体製造装置内の各種部材として、好適に用いることができる。
【0056】
また、本発明は、窒化アルミニウムを主成分とし、サマリウムを含有する窒化アルミニウム焼結体によって、少なくとも一部が構成されていることを特徴とする、半導体製造用部材に係るものである。
【0057】
サマリウムは、前述のように窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率を制御する作用を有しているので、半導体製造用部材の使用態様に合わせてその体積抵抗率を制御する上で有用である。しかも、サマリウムのハロゲン化物は、高融点を有するため、高温での蒸気圧が極めて低い。従って、サマリウムを含有する窒化アルミニウム焼結体が、半導体製造用部材が腐食性ガス、特にハロゲン系腐食性ガスに曝露された場合において、半導体汚染が少ない。
【0058】
この半導体製造用部材は、特に好ましくは、半導体製造装置用のサセプター等の耐蝕性部材である。また、この耐蝕性部材中に金属部材を埋設してなる金属埋設品に対して好適である。耐蝕性部材としては、例えば半導体製造装置中に設置されるサセプター、リング、ドーム等を例示できる。サセプター中には、抵抗発熱体、静電チャック電極、高周波発生用電極等を埋設できる。
【0059】
また、本発明の焼結体は前記のように抵抗値が低いことから、静電チャックの基材に対して特に有用である。この静電チャックの基材の内部には、静電チャック電極の他、抵抗発熱体、プラズマ発生用電極等を更に埋設できる。
【0060】
特に、ジョンソン−ラーベック力を利用した静電チャックでは、高吸着力と高応答性を得るために、基材材料の体積抵抗率を1×10Ω・cm以上、1 ×1013Ω・cm以下に制御することが望ましい。窒化アルミニウム焼結体はハロゲンガスに対する高耐食性を有するため、半導体製造用部材に好適である。本出願人は、室温で1010Ωcm程度の体積抵抗率を有する窒化アルミニウム焼結体として、Y2O3微量添加材料( 特開平9-315867号) 、CeO2微量添加材料( 特願2000-232598 号) を開発してきた。しかしながら、これらの材料は抵抗の温度依存性が大きく、静電チャックとして使用できる温度範囲は100 ℃幅程度であった。
【0061】
ところが、本発明の材料は、前述のように体積抵抗率の温度依存性を小さくできるので、例えば室温から300℃までの範囲にわたって、1×10Ω・cm以上、1 ×1013Ω・cm以下に制御可能である。これによって、1種類の静電チャックによって、ハロゲン系腐食性ガスに対する耐蝕性を保持しつつ、広範囲な温度域で使用可能となった。
【0062】
【実施例】
(実験A)
以下、実際に窒化アルミニウム焼結体を製造し、その特性を評価した。
【0063】
(1)窒化アルミニウム/酸化サマリウム混合粉末の調製
AlN粉末は、市販の還元窒化粉末2種類(A: 酸素含有量0.97wt%, B:0.87wt%) 及び、気相合成粉末2 種類(C:0. 44wt%, D:1.20wt%) の計4 種類を使用した。酸化サマリウム粉末は市販の純度99.9% 以上、平均粒径1.1 μm のものを使用した。
【0064】
各粉末を表1、表4に示すモル比となるよう秤量し、イソプロピルアルコールを溶媒とし、ナイロン製のポット及び玉石を用いて4hr 湿式混合した。混合後スラリーを取り出し、110 ℃で乾燥した。更に、乾燥粉末を450 ℃で5hr 、大気雰囲気中で熱処理し、湿式混合中に混入したカーボン成分を焼失除去し、原料粉末を作製した。なお、調合粉末の比率(mol%)は、AlN 、Sm2O3 粉末とも不純物含有量を無視して算出した割合を示す。
【0065】
(2)成形、焼成
(1)により得た原料粉末を200kgf/cmの圧力で一軸加圧成形し、φ100mmで厚さ20mm程度の円盤状成形体を作製し、焼成用黒鉛モールドに収納した。
【0066】
焼成はホットプレス法を用いた。プレス圧力200kgf/cm、焼成温度1700〜1900℃で4 時間保持したのち、冷却した。雰囲気は、室温から1000℃までは真空とし、1000℃から焼成温度までは1.5kgf/cmの窒素ガスを導入した。
【0067】
(3)評価
得られた焼結体を加工し、以下の評価を行った。
(密度, 開気孔率)純水を媒体としたアルキメデス法により測定。
(金属成分含有量)誘導結合プラズマ(ICP)発光スペクトル分析により定量。
(Sm含有量)ICPによるSm定量値より、Sm2O3 量に換算。
(酸素量)不活性ガス融解赤外線吸収法により定量。
(炭素量)高周波加熱赤外線吸収法により定量。
(Al含有量)焼結体含有酸素量からSm2O3 含有酸素量を引き、残りの酸素量が全てAl2O3 であるとして算出。
(焼結体組成)上記方法により算出したSm2O3, Al2O3含有量を100 から除算し、残りをAlN 含有量とした。AlN+Sm2O3+Al2O3=100mol% である。
(結晶相)X線回折装置により同定。測定条件はCuK α、50kV、300mA 、2 θ=20-70°:回転対陰極型X線回折装置「理学電機製「RINT」」
(体積抵抗率)JIS C2141 に準じた方法により、真空雰囲気下で室温から400 ℃程度まで測定した。試験片形状は50×50×1mm とし、主電極径20mm、ガード電極内径30mm、ガード電極外径40mm、印加電極径45mmとなるよう各電極を銀で形成した。印加電圧は500V/mm とし、電圧印加後1 分時の電流を読みとり、体積抵抗率を算出。
【0068】
(活性化エネルギー)室温から300 ℃までの体積抵抗の温度依存性の活性化エネルギー(Ea)を、以下の式により算出した。
lnσ=A−Ea/(kT)
σ(電気伝導率)=1/ρ, ρ:体積抵抗率, k:ボルツマン定数,
T :絶対温度, A:定数
(熱伝導率)レーザーフラッシュ法により測定。
(曲げ強度)JIS R1601 による室温四点曲げ強度を測定。
(AlN粒子の粒径)焼結体を研磨し電子顕微鏡により微構造観察を行い、30ヶの粒径を平均。
(微構造観察)EPMAにより各元素の分布状態を解析。
【0069】
以下、各例の評価内容を説明する。
(1) 実施例1(表1、表2)
AlN粉末としてAを使用し、Sm2O3 を0.235mol%添加した原料粉末を1800℃で焼成し、密度3.30g/cm 、開気孔率0.0 4%の緻密体を得た。
焼結体中の酸素、Sm、炭素含有量は表1に記載の通りであった。また、Sm2O3換算量とAl2O3 換算量のモル比は、Sm2O3/Al2O3=0.258 であった。
室温(25℃)における体積抵抗率は6×1010(表2には6E+10と表記した。以下同じ表記方法を採用している)Ω・cmであり、300℃では1×10Ω・cmであった。
【0070】
【表1】
Figure 0004458722
【0071】
【表2】
Figure 0004458722
【0072】
体積抵抗率の温度依存性のグラフを図1に示す。図1中には実施例2及び比較例6−8の各材料の体積抵抗率も併せて示した。各材料の活性化エネルギー(抵抗の温度依存性の傾き)は、実施例1で0.34eV(25 〜300 ℃) 、実施例2で0.35eV(25 〜300 ℃) 、比較例6で1.0eV(150 〜400 ℃) 、比較例7及び8で0.71, 0.69eV(25 〜170 ℃) であり、開発材料の活性化エネルギーは他材料に比べ非常に小さい。
【0073】
静電チャックとして好適な体積抵抗範囲が1e12〜1e8 (1×1012−1×10)Ω・cmであるとすると、その温度範囲は、実施例1の材料では−30〜300 ℃、実施例2では10〜400 ℃、比較例6では150 〜400 ℃、比較例7及び8では0 〜120 ℃となる。従って、本発明材料は、従来材料に比べ非常に広温度範囲で静電チャックに適用可能である。
【0074】
強度、熱伝導率及びAlN の平均粒径は、表2に記載の通りである。特に、本発明例の焼結体の強度は370MPaであり、従来の低抵抗材料(比較例7、8)に比べて高強度である。X線回折測定によるピークプロファイルを図2に示す。図2より、AlN相(JCPDS No.25-1133)とSmAlO相(JCPDS No.4 6-0394) が同定された。これら以外に2 θ=19 、20、22°等に異相が認められた。この異相に対応するピーク位置は、おおむねCeAl11O18 相(JCPDS No.48-0055)と一致していることから、CeAl11O18 相と同一の構造を有するSmAl1118相であると同定した。なお、SmAl11O18 相は、図3に示すSm2O3 −Al2O3 系の状態図においてその存在が確証されている(Phase Diagrams for Ceramists 1975 Supplement, Fig. 4369)。
【0075】
EPMAによる焼結体中のSmの分布を図4に示す。参考として比較例3の材料中のSmの分布を図5に示した。なお、図4、図5には、Sm以外にも、N、O、Al元素の分布も示されている。図4、5において、明るい部分ほどSmが多く存在する状態を示す(右端の色調スケールを参照) 。なお、図6には、図4におけるサマリウムの部分だけを拡大して示し、図7には、図5におけるサマリウムの部分だけを拡大して示す。
【0076】
図4、図5より、実施例1及び比較例3の材料においては、共にSmがAlNマトリックス中に球状に分布したSm相(図中A部) が認められる。更に実施例1の材料では、A部分よりもSm濃度が希薄でAlN粒界部に網目状に分布した相(図中B)が認められる。これらSm濃度が周囲とは異なる相の構成物質は、X線回折測定により同定されたSm構成相との関係から推定できた。この結果、球状のSm高濃度相(A)がSmAlOであり、網目状の希薄相(B)がSmAl1118であると推察する。実施例1の材料は、SmAl1118相がAlN 粒界に網目状に存在することにより低抵抗化したものと推察される。
【0077】
(2)実施例2−10
製造条件、特性は表1、2に記載の通りである。
AlN粉末B、C、Dを使用した場合についても、実施例1とほぼ同様な特性を有するSm2O3 含有量範囲が存在する。特に、低酸素含有AlN粉末であるCを使用した場合には、低抵抗化組成は低Sm2O3 添加量側にシフトしていた。逆に、高酸素含有AlN粉末であるDを使用した場合には、低抵抗化組成は高添加量側にシフトしていた。従って、窒化アルミニウム焼結体の体積抵抗率は、Sm2O3 含有量(mol%)に加えて、Sm2O3/Al2O3 含有量の比(mol比)によっても制御可能なことが判明した。
【0078】
(3)比較例6−8(表3)
比較例6は、助剤無添加系のAlN焼結体である。室温での体積抵抗率が2×1014Ω・cmと高く、活性化エネルギーが1.0eV(150 〜400 ℃) と大きい(図1参照)。
【0079】
【表3】
Figure 0004458722
【0080】
比較例7は、Y2O3微量添加系低抵抗AlN焼結体である。室温における体積抵抗率は8×1010Ω・cmと低抵抗であるが、300 ℃での抵抗が1×10Ω・cm以下であり、抵抗の温度に対する変化が大きい。活性化エネルギーは0.71eV(25 〜170 ℃) で大きい。
【0081】
比較例8は、CeO2微量添加系低抵抗AlN焼結体である。比較例7と同様に低抵抗化するが、300 ℃での抵抗が1×10Ω・cm以下であり、抵抗の温度に対する変化が大きい。活性化エネルギーは0.69eV(25 〜170 ℃) と大きい。
【0082】
(4)実施例11−14(表4、表5)
Al粉末とSmAlO粉末を共添加した以外は、表1、表2の実施例1と同様な方法により、原料粉末、焼結体の作製を行い、焼結体の特性を評価した。Al粉末は市販の純度99.9%以上、平均粒径1−2μmのものを使用した。
【0083】
【表4】
Figure 0004458722
【0084】
【表5】
Figure 0004458722
【0085】
実施例11から14において、焼結体中の(Sm/Al)比は0.2 程度である。室温での体積抵抗率は、いずれも1×10−1×1011Ω・cmと低抵抗を示すとともに、室温から300 ℃までの活性化エネルギーは0.33〜0.36eVであり小さい。他の特性は表5の通りである。
【0086】
即ち、Al原料粉末中に添加した場合にも、焼結体中の(Sm/Al)比が所定の範囲になるようにSm2O3 添加量を調整することにより、低抵抗及び低活性化エネルギーが得られることを確認した。
【0087】
(実験B)
(実施例の焼結体における導電メカニズム、導電経路の検証)
原子間力顕微鏡(AFM)による実施例7の材料の電流分布解析像を、図8、図9に示す。サンプル形状は直方体とし、寸法は約2mm×3mm×厚さ0.2mmとした。サンプルの電流分布解析面は鏡面研磨した。測定には「Digital Instruments 」社製の型式「 SPMステージD3100 」(プローブ型式「 DDESP」)を使用した。測定モードは、コンタクトAFM 電流測定とし、サンプル下面に直流(Dc)バイアスを印加し、サンプル表面の電流分布をプローブにより測定した。
【0088】
図8におけるDcバイアスは+18Vであり、観察領域は100μm×100μmである。白く明るい部分ほど電流量が大きく、導電し易いことを示す。この図より、電流分布が網目状に流れていることが分かる。従って、網目状に連続的な低抵抗相が存在していることが判る。
【0089】
図9は、図8のの中央部の電流分布像である。Dcバイアスは+12Vであり、観察領域は20μm×20μmである。図10には、図9と同視野の反射電子像、及び、TEM(透過型電子顕微鏡) 解析により得たSm粒界相の結晶相を併せて示した。TEM 解析より、網目構造を構成しているのがSmAl1118相であること、SmAlO3相が孤立相として存在することが断定された。
【0090】
図9と10とを照らし合わせると、導電メカニズム、実施例7の焼結体における導電経路が瞭然となる。すなわち、図9の電子分布像で白く明るい電流量が大きい部分は、図10の粒界網目構造を構成するSmAl1118相の分布と一致している。従って、SmAl1118相が低抵抗であり、導電経路となっていることがわかる。SmAlO相は、電流分布像において暗い部分であり、電流量は小さく、高抵抗である。
【0091】
本実施例7においては、SmAl1118相が、窒化アルミニウム焼結体粒子の粒界に沿って(つまり窒化アルミニウム焼結体粒子の外周面に沿って)連続し、網目構造を形成していることを確認した。基本構造がSmAl1118相であれば、組成の異なるサマリウム−アルミニウム酸化物相が連続的に生成し、網目構造を形成すれば、同様に焼結体の抵抗の低下に作用することは明らかである。このようなサマリウム−アルミニウム酸化物相としては、例えば、(Sm,A)(Al,B)11(O,C)18相を例示できる。ここで、Aは、サマリウムのサイトを置換する元素であり、Bはアルミニウムのサイトを置換する元素であり、Cは酸素のサイトを置換する元素である。A、B、Cを例示すると、以下の通りとなる。
【0092】
Aは、前述したようなサマリウム以外の第二の希土類金属元素を例示できる。Bは、Mg、Ga、Ti、Fe、Co、V、Cr、Ni等が挙げられる。Cは、N等が挙げられる。
【0093】
(実験C:実施例15〜21:色調黒色化)
実験Aと同様にして焼結体を製造した。ただし、原料組成は、実施例15から19までは実施例7と同様とした。また、実施例20及び21は実施例12と同様とした。各実施例の原料に対して、黒色化剤として、TiO (純度99.9%:平均粒径1μm以下) を、表6に示す所定量添加した。焼結体の作製方法、評価方法は実施例7と同様とした。
【0094】
表6に各実施例の原料粉末組成、焼成条件、焼結体の各元素の化学分析値、および焼結体における各金属元素の換算値を示した。表7には、得られた各例の焼結体の特性を示した。表6において、TiO添加量は、AlN、Sm2O3 、Al2O3 の総モル量を100mol%としたときの外配量(単位mol%)とした。焼結体中のTi含有量は誘導結合プラズマ(ICP)により定量した。明度はJIS Z8721 を参照した。
【0095】
【表6】
Figure 0004458722
【0096】
【表7】
Figure 0004458722
【0097】
実施例15〜21で得られた各窒化アルミニウム焼結体は、いずれも黒色で均一であり、明度はN4からN3程度であった。焼成温度範囲が1800℃から1950℃において色むらの発生はなく、均一な色調が得られた。
【0098】
実施例15〜21の各焼結体の抵抗特性は、TiO無添加の実施例7と同様の抵抗特性を維持し、低抵抗、低活性化エネルギーが得られた。焼成温度の高温化に伴い、抵抗値が微減する傾向が認められたが、活性化エネルギーに変化はなかった。
【0099】
各焼結体の強度、熱伝導特性、焼結体粒径は、黒色化剤無添加の場合と同等であった。高温焼成材料においては、粗粒化する傾向が認められた。
【0100】
AlN以外の結晶相として、Sm含有相がSmAlO3とSmAl1118として同定され、Ti含有相がTiNとして同定された。他に結晶相の同定不能な微小ピークが認められた。
【0101】
Ti含有相はEPMA及び反射電子像による微構造解析より、3μm以下程度の孤立相としてAlN粒界に存在することが認められた。Sm粒界相内での分布状態、AlN粒内での分布状態は、断定できなかった。Sm含有相の分布は図6と同様であり、AlN粒界に沿って網目構造を形成していた。
【0102】
(実験D:実施例22−33、比較例9、10:サマリウム以外の第二の希土類金属元素添加による作用)
希土類酸化物として、市販のY2O3、La2O3 、CeO2、Gd2O3 、Dy2O3 、Er2O3 、Yb2O3 粉末( いずれも純度99.9%以上、平均粒径2μm以下) を使用した。AlN粉末としては、前述した還元窒化粉末Bを使用した。Sm粉末は、前述した実験Aと同様なものを使用した。
【0103】
各粉末を、表8に示すモル比となるよう秤量し、実験Aと同様な手法で原料粉末の調製、成形、焼成、評価を行った。なお、原料粉末のモル比(mol%)は、AlN粉末、Sm粉末、第二の希土類金属酸化物粉末ともに、不純物含有量を無視して算出した割合を示す。表8には焼成温度も示した。
【0104】
実施例22〜25、実施例27〜33のAlNとSmの基本組成および焼成条件は、実施例6と同様である。実施例26の基本組成および焼成条件は、実施例7と同様である。すなわち、実施例6もしくは7において、第二の希土類酸化物を複合添加し、同条件で焼成したものが、実施例22〜33である。表8には、得られた各例の焼結体の組成(化学分析値)も示した。
【0105】
【表8】
Figure 0004458722
【0106】
【表9】
Figure 0004458722
【0107】
焼結体組成においては、Sm、希土類金属酸化物、Al含有量は、焼結体のSm、希土類金属元素、Oの各化学分析値より、下記のように算出した。
(Sm換算量:mol%)
Sm含有量(化学分析値)より、Smとして換算した。
(希土類金属酸化物換算量)
希土類元素含有量(化学分析値)より、Re(Reは希土類金属元素)として換算した。ただし、CeのみはCeOとして換算した。
(Al換算量)
全酸素含有量(化学分析値)より、Smに含まれる酸素量と、第二の希土類酸化物に含まれる酸素量とを差し引き、残りの酸素量がAlであるものとして算出した。
(AlN:mol%)
上記方法により算出した、Sm、第二の希土類金属酸化物、Alの各換算量を100(mol%)から除算し、残りをAlN含有量とした。各成分の含有量はmol%単位で示した。AlN+Sm+Al+希土類金属酸化物=100mol%とした。
(第二の希土類酸化物/Sm比)
第二の希土類酸化物含有量(換算量)とSm含有量(換算量)とのモル比として算出した。
(全希土類酸化物/Al比)
全希土類酸化物含有量を、Al含有量に対するモル比として算出した。
【0108】
【表10】
Figure 0004458722
【0109】
実施例22〜33で得られた各窒化アルミニウム焼結体は、いずれも1×1013Ω・cm以下に低抵抗化しており、300℃での抵抗の低下も小さく、0.4eV以下の低活性化エネルギーが得られた。
比較例9及び比較例10では、複合した第二の希土類酸化物量が多く、高抵抗化するとともに、抵抗値の活性化エネルギーも大きくなった。
【0110】
焼結体の高温抵抗特性の代表例として、実施例22、実施例30、比較例9、比較例10の抵抗値の温度変化を図11に示す。これより、例えば実施例30の焼結体を静電チャック材料用の基材に適用した場合、60〜500℃程度の広範囲な温度領域で、静電チャックとしての機能が得られる。
【0111】
また、実施例22〜33の焼結体の特性を、第二の希土類酸化物を複合添加していない実施例6及び7と比較した。
Yb(実施例22、33)Dy(実施例30、31)及びEr2O3 (実施例32、33)を添加した系において、0.04〜0.05mol%の第二の希土類酸化物を複合化させることで、抵抗の微増効果と高強度効果が得られた。特に、実施例22、30、32では、焼成温度を1750℃に低温化可能であるとともに、AlN粒子を3μm 程度の微粒に維持したまま、焼結体を緻密化することが可能であり、この結果520MPaを越える高強度が得られた。
【0112】
La(実施例28)を添加した系では、La含有量が0.015mol%、La含有量/Sm含有量のモル比が0.18のときに、体積抵抗率が4×1012Ω・cmであり、他の第二の希土類金属元素を添加した組成系に比べて、少量の添加で抵抗増加効果が大きい。また、得られた焼結体は、500MPaを越える高強度である。
【0113】
CeO(実施例24、25、26)およびY(実施例27)添加系でも、他系と同様に抵抗の微増効果が認められた。
【0114】
いずれの系においても、焼結体の熱伝導率は100W/mK以上であり、高熱伝導である。
結晶相は、主相のAlN相以外に、粒界相として、SmAl1118及びSmAlO相が、前述の各例と同様に同定された。一部の実施例においては、極微量のReAl12型(Reは希土類金属元素) の結晶相が同定された。
【0115】
実施例22〜33の各組成系の焼結体の粒界相は、図6と同様な分布を示し、AlN粒界に沿ってSm含有相が網目状に連続化していた。
【0116】
図12は、実施例24、25、比較例9、10の各焼結体のX線回折ピークを示す。実施例24、25、比較例9、10においては、表8に示すように、調合時のSm2 O3 の添加量を一定に維持し、CeOの添加量を段階的に増加させている。そして、図12においては、上から順番に、実施例24、25、比較例9、10の各焼結体のデータを示した。Cは、SmAl1118相の代表的なピークであり、Dは、SmAlO相の代表的なピークである。X線としてはCuKα線を使用し、50kV、300mAの管電流を使用した。
【0117】
また、図13、図14、図15、図16は、実施例24、25、比較例9、10の各焼結体の研磨面の反射電子像を示す。白色の部分は、原子量が重い原子が存在していることを示しており、白色度が高いほど、原子量が重い原子、つまりサマリウム原子や他の希土類金属元素が多量に存在していることを示す。
【0118】
図13においては、黒色粒子がAlN粒子である。粒界相は白色の分散した相と、灰色の細長い網目構造によって連結された相からなることがわかる。粒界相の明度と図12から、白色の分散相は主としてSmAlO3相からなっていると考えられる。灰色の細長い網目構造の粒界相領域は、分散相に比べ明度が低いことから、Smや他の希土類金属酸化物の濃度が相対的に低いことが分かる。従って、細長い網目の部分は、主としてSmAl1118相からなっているものと考えられる。
【0119】
図14(実施例25)においても、図13と同様の網目構造が認められる。また、図12のX線回折ピークを確認すると、やはりSmAl1118相およびSmAlO相が確認される。
【0120】
図15(比較例9)においては、セリウムの添加量を増加させているが、白色度(明度)の高い粒界相粒子が成長し、粗大化しており、またその分布も不均一になっている。そして、灰色の粒界相の細長い連結部分がほぼ消失している。この結果、図13、図14において見られたような網目構造がほぼ見られなくなっている。これに対応して、図12のX線回折ピークを見ると、SmAlO相のピークは若干増加しているが、SmAl1118相のピークは非常に小さくなっている。図16及び図12の比較例10においては更に顕著であり、粒界相は白色の分散相(SmAlO3)のみとなり、網目構造(SmAl1118相)は消失している。
【0121】
以上から、本発明焼結体の特性発現機構を検討してみた。
(抵抗の微調整)
希土類酸化物の複合添加による抵抗増効果は明確にはなっていないが、添加した希土類酸化物の一部が、SmAl1118相のSmサイトに置換固溶し、特性を制御した可能性が考えられる。すなわち、固溶した異種金属元素がキャリアとなる電子をトラップしたこと、又はSmサイト、酸素サイトの不定比性を緩和したことによる欠陥低減によるキャリア低減の可能性が考えられる。
(強度の増大)
希土類酸化物を添加した窒化アルミニウムの破壊挙動は、粒界割れが主体である。Sm−Al−O粒界相に異種希土類が複合化され、粒界強度が増加したことが高強度化の要因と考えられる。
(焼結体の緻密化が可能な焼成温度の低温化)
一部組成系では、第二の希土類金属酸化物の複合添加により、焼成温度の低温化が可能となった。この要因として、SmAl1118が液相化する温度が、第二の希土類金属酸化物の複合添加により低下したことが考えられる。
【0122】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、窒化アルミニウム焼結体をベースとし、室温における体積抵抗率が低い低体積抵抗材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2、比較例6、7、8の各材料の体積抵抗率の温度変化を示すグラフである。
【図2】実施例1の材料のX線回折チャートである。
【図3】アルミナ−酸化サマリウムの相図である。
【図4】実施例1の焼結体について、EPMAによる各元素の分析結果を示す図である。
【図5】比較例3の焼結体について、EPMAによる各元素の分析結果を示す図である。
【図6】実施例1の焼結体について、EPMAによるサマリウムの分析結果を示す図である。
【図7】比較例3の焼結体について、EPMAによるサマリウムの分析結果を示す図である。
【図8】実施例7の試料の電流分布解析像を示す原子間力顕微鏡による写真である。
【図9】実施例7の試料の電流分布解析像を示す原子間力顕微鏡による写真である。
【図10】図9と同視野について、電子顕微鏡による解析結果による、反射電子像を示す写真である。
【図11】実施例22、実施例30、比較例9、比較例10の各焼結体の体積抵抗値の温度変化を示すグラフである。
【図12】実施例24、25、比較例9、10の各焼結体のX線回折ピークを示す。
【図13】実施例24の焼結体の研磨面の反射電子像を示す。
【図14】実施例25の焼結体の研磨面の反射電子像を示す。
【図15】比較例9の焼結体の研磨面の反射電子像を示す。
【図16】比較例10の焼結体の研磨面の反射電子像を示す。

Claims (24)

  1. 窒化アルミニウムを主成分とし、希土類元素としてサマリウムのみを酸化物換算で0.04mol%以上含有する窒化アルミニウム焼結体からなり、窒化アルミニウム相およびSmAl1118 導電相を含み、室温における体積抵抗率が1 ×1013Ω・cm以下であることを特徴とする、窒化アルミニウム焼結体。
  2. 前記SmAl1118相が網目構造をなしていることを特徴とする、請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体。
  3. 請求項1または2記載の窒化アルミニウム焼結体によって、少なくとも一部が構成されていることを特徴とする、半導体製造用部材。
  4. 前記窒化アルミニウムの粒子の平均粒径が3μm以上であることを特徴とする、請求項記載の部材
  5. サマリウムの酸化物換算含有量のアルミナ含有量に対するモル比(Sm/Al)が0.05−0.5であることを特徴とする、請求項3または4記載の部材
  6. 室温から300℃における体積抵抗率の温度依存性の活性化エネルギーが0.4eV以下であることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一つの請求項に記載の部材
  7. 前記窒化アルミニウム焼結体からなる基材と、この基材中に埋設されている金属部材とを備えていることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一つの請求項に記載の部材
  8. 前記金属電極が少なくとも静電チャック電極を含むことを特徴とする、請求項3〜7のいずれか一つの請求項に記載の部材
  9. 前記焼結体のJIS Z8721による明度がN4以下であることを特徴とする、請求項3〜8のいずれか一つの請求項に記載の部材
  10. 前記焼結体中に、周期律表IVA、VA、VIA、VIIAおよびVIIIA族から選ばれた一種以上の遷移金属元素が、金属元素に換算して0.01重量%以上含有されていることを特徴とする、請求項3〜9のいずれか一つの請求項に記載の部材
  11. 前記焼結体中に前記遷移金属元素が、金属元素に換算して1.0重量%以下含有されていることを特徴とする、請求項10記載の部材
  12. 前記遷移金属元素の窒化物からなる結晶相を含有することを特徴とする、請求項10または11記載の部材
  13. 窒化アルミニウムを主成分とし、サマリウムを酸化物換算で0.04mol%以上含有する窒化アルミニウム焼結体からなり、窒化アルミニウム相およびSmAl1118 導電相を含み、室温における体積抵抗率が1 ×1013Ω・cm以下であり、サマリウム以外の第二の希土類金属元素を含有しており、前記第二の希土類金属元素の酸化物換算含有量のサマリウムの酸化物換算含有量に対するmol比(第二の希土類金属元素の酸化物換算含有量/サマリウムの酸化物換算含有量)が2.0以下であることを特徴とする、窒化アルミニウム焼結体。
  14. 前記SmAl1118相が網目構造をなしていることを特徴とする、請求項13記載の窒化アルミニウム焼結体。
  15. サマリウムを含む全希土類金属元素の酸化物換算含有量のアルミナ含有量に対するモル比(全希土類金属元素の酸化物換算含有量/アルミナ含有量)が0.05−0.5であることを特徴とする、請求項13または14記載の窒化アルミニウム焼結体。
  16. 請求項13〜15のいずれか一つの請求項に記載の窒化アルミニウム焼結体によって、少なくとも一部が構成されていることを特徴とする、半導体製造用部材。
  17. 前記第二の希土類金属元素が、イットリウム、ランタン、セリウム、ガドリニウム、ジスプロシウム、エルビウムおよびイッテルビウムからなる群より選ばれた一種以上の元素であることを特徴とする、請求項16記載の部材
  18. 前記第二の希土類元素−アルミニウム酸化物相を含むことを特徴とする、請求項16または17記載の部材
  19. 前記窒化アルミニウムの粒子の平均粒径が3μm以上であることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一つの請求項に記載の部材
  20. 室温から300℃における体積抵抗率の温度依存性の活性化エネルギーが0.4eV以下であることを特徴とする、請求項16〜19のいずれか一つの請求項に記載の部材
  21. 前記窒化アルミニウム焼結体からなる基材と、この基材中に埋設されている金属部材とを備えていることを特徴とする、請求項16〜20のいずれか一つの請求項に記載の部材
  22. 前記金属電極が少なくとも静電チャック電極を含むことを特徴とする、請求項21記載の部材。
  23. 前記焼結体のJIS Z8721による明度がN4以下であることを特徴とする、請求項16〜22のいずれか一つの請求項に記載の部材
  24. 前記焼結体中に、周期律表IVA、VA、VIA、VIIAおよびVIIIA族から選ばれた一種以上の遷移金属元素が、金属元素に換算して0.01重量%以上含有されていることを特徴とする、請求項16〜22のいずれか一つの請求項に記載の部材
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