JP4458580B2 - バン型車両の荷箱等輸送用容器の引戸構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バン型車の荷箱等輸送用容器の引戸構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に示すごとく、バン型車両の荷箱等の引戸は、閉じた状態で一方の扉a1の端部と他方の扉a2の端部をオーバーラップさせて食い違い部を設ける事により、風や雨の進入を防止し、かつ内圧強度を保つようになっている。この扉を開いてバン型車両の側方から荷役すると、各扉の横幅が開口幅の1/2より大きな寸法になっているので、これが積荷時に邪魔となり、積み込んだ荷物と荷物の間で間隔があき、これが原因で荷崩れなどを起していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
引戸を左又は右に引いて片側を開けたとき、左側又は右側に生じた開口部から荷物を積んでも、前後の荷物が整然と隣りあい、荷物と荷物とが密接し、前後の荷物間に空所が生じないような積荷ができるようすることを目的とする。換言すれば、一時的に扉の横巾寸法を変えて扉と扉との間に生ずる開口巾を広げることができるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
2枚の扉1aと1bよりなる引戸構造において、各扉の扉本体2の横幅が開口部の1/2より小さい同一寸法で構成され、外側を開閉される一方の扉本体2の側縁部に扉本体2に対し伸縮可能な可動部3を設け、扉を閉めたときは該可動部3を張出し相手扉との食い違い部を構成し、扉を開けたときは、前記可動部3を扉本体2側に引寄せて縮めることにより、開口部の中央部に共通開口部を設けることができるようにした。
そして、前記可動部3を扉本体2の側縁部に対し伸縮可能な横断面コ字状の部材よりなり、扉本体2に取付た可動部操作把手9を回動操作することにより、上下連結棒13を上下動し、該上下連結棒13の上端と下端にピン結合された上部及び下部ヘ字状リンク15、15´を介し伸縮されるようにした。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかわる引戸を示す斜視図である。図1で引戸は右側の扉1aと左側の扉1bとで構成されている。右側の扉1aは扉本体2と、その側縁部に設けた可動部3とからなっている。扉1aは上部レール4と下部レール5に案内されて開閉する。上部レール4上を左右一対の走行車輪7が走行して開閉される。走行車輪7は扉本体2の上部に固着された取付ブラケット6にその軸が取付けられている。
【0006】
同様に扉1aの下部には一対の車輪8が取付けられ、下部レール5の壁に沿って転動し開閉される。左側の扉1bはドア本体のみで、右側の扉1aのような可動部3を有していない。図1で、9は可動部3を操作する可動部操作把手、10は扉1aの固定用ハンドルである。
【0007】
図3にもとづいて可動部3について詳細に説明する。
一方の扉本体2の前縁(図の左側)に可動部3が取付けられている。可動部3は断面コ字型に成形され、扉本体2の左側縁部に出入可能に嵌挿されている。可動部3の中央部には端部枠11が扉本体2側に向かって設けられており、これに対応して、扉本体2側には、端部枠11を案内する案内凹部12が形成されている。
【0008】
13は上下連結棒で、その中央部にレバー13aがピン14で結合されている。レバー13aの先端には可動部操作用把手9(図1)が把手軸9aを介し固着されている。上下連結棒13の上端には上部ヘ字状リンク15がピン16で結合されている。上部ヘ字状リンク15はヘ字型に屈曲可能なリンク構成で、扉本体2側にピン17で、又他端は前記可動部3の内側にピン18で結合されている。19はヘ字状リンク15の一方の部材15aの先端に固着されたストッパで、ヘ字状リンク15の他方の部材15b側に固着したストッパ19aに当接するとそれ以上下方に移動しないようになっている(図4(b))。
上下連結棒13の下端にもピン16´で下部ヘ字状リンク15´が連結されている。下部ヘ字状リンク15´も上部ヘ字状リンク15と同一の構成で、扉本体2側にピン17´で、又可動部材3の内側にピン18´で結合されている。下部ヘ字状リンク15´を構成する一方の部材15´aの先端に固着されたストッパ19´がもう一方の部材15´bに固着されたストッパ19´aに当接するとそれ以上下方に移動しないようになっている。
【0009】
以上の構成であるから、図3で把手9で把手軸9aを図3の矢印方向に回転させると、レバー13aにより、上下連結棒13が上又は下に動く。これにより上部ヘ字状リンク15と下部ヘ字状リンク15´が側方に伸縮し、端部枠11が左右方向(矢印)に動く。
【0010】
以上の構成により、図2(a)に示すごとく、荷物22bを積込むときには、可動部3を引込めておくことにより、扉1aと1bとの間に隙間ができるので、図2(a)のごとく、左側の荷物22aと右側の22bとの間に隙間がなく、積み込むことができる。因みに従来の扉であると、図2(b)のごとく、左右の扉がオーバーラップして邪魔になるので積荷22aと積荷22bとの間に隙間Aが生ずるのを避けることができない。
【0011】
図5は左右の扉1aと1bの開閉時の状態を示し、(a)は完全に閉めた状態で、このときは可動部3は側方に伸びている。(b)は扉1aを開けた状態で、可動部3はまだ突出させたままの状態を示す。(c)は(b)の状態から可動部3を扉本体2側に引込めた状態である。これにより扉1aと扉1bの端部は揃い、扉1aと扉1bとの間に隙間ができるので、荷物と荷物との間に隙間がなく、完全に接触させた状態で積み込むことができる。
(d)は逆に扉1bを右側に開いた状態で、この場合も(e)のごとく可動部3を引込ませることによって、扉1a、1bの端を合致させ、開口部中央線23より右側に移動させることができる。
【0012】
以上はバン型車両の荷箱に付いて述べたが、、車輌用のみならず一般建築物の扉にも応用することができる。
【0013】
【発明の効果】
一方の扉の端縁部に可動部3を設けることで、扉の横巾寸法を可変とすることができる。このように引戸の左右開口巾を広げることができるので、開口部の中央部においても荷物を隣りあわせ密接した状態で積むことができる。特にパレットの積込み時に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる扉構造を備えた引戸の斜視図。
【図2】本発明と従来構造の引戸を対比したもので、(a)は本発明にかかわる引戸、(b)は従来構造の引戸を示す。
【図3】可動部の詳細図。
【図4】可動部を操作するリンク機構を示す。
【図5】本発明に係る引戸の開閉時の状態を示す図。
【図6】公知引戸を有するバン型車両の斜視図。
【符号の説明】
1a・1b 扉 2 扉本体
3 可動部 4 上部レール
5 下部レール 6 ブラケット
7 走行車輪 8 車輪
9 可動部操作用把手 9a 把手軸
10 固定用ハンドル 11 端部枠
12 案内凹部 13 上下連結棒
13a レバー 14 ピン
15 上部ヘ字状リンク 15' 下部ヘ字状リンク
15a・15b (ヘ字状リンクを構成する)一方の部材
15'a・15'b (ヘ字状リンクを構成する)他方の部材
16・16' ピン 17・17' ピン
18・18' ピン 19・19' ストッパ
19a・19'a ストッパ 20・20' ピン
21 ピン 22a・22b 荷物
23 開口部中央線
Claims (1)
- 2枚の扉(1aと1b)よりなる引戸構造において、
各扉の扉本体(2)の横幅が開口部の1/2より小さい同一寸法で構成され、
外側を開閉される一方の扉本体(2)の側縁部に扉本体(2)に対し伸縮可能な可動部(3)を設け、
扉を閉めたときは該可動部(3)が張出し相手扉との食い違い部を構成し、
扉を開けたときは、前記可動部(3)を扉本体(2)側に引寄せて縮めることにより、開口部の中央部に共通開口部を設けることができるようにし、
前記可動部(3)が扉本体(2)の側縁部に対し伸縮可能な横断面コ字状の部材よりなり、
扉本体(2)に取付た可動部操作把手(9)を回動操作することにより、上下連結棒(13)が上下動し、該上下連結棒(13)の上端と下端にピン結合された上部及び下部ヘ字状リンク(15、15´)を介し前記可動部(3)が伸縮移動されるようにした
ことを特徴とする請求項1記載のバン型車両の荷箱等輸送用容器の引戸構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP21960299A JP4458580B2 (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | バン型車両の荷箱等輸送用容器の引戸構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21960299A JP4458580B2 (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | バン型車両の荷箱等輸送用容器の引戸構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP4458580B2 true JP4458580B2 (ja) | 2010-04-28 |
Family
ID=16738113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21960299A Expired - Fee Related JP4458580B2 (ja) | 1999-08-03 | 1999-08-03 | バン型車両の荷箱等輸送用容器の引戸構造 |
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-
1999
- 1999-08-03 JP JP21960299A patent/JP4458580B2/ja not_active Expired - Fee Related
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