JP4457712B2 - カット装置及びカット方法 - Google Patents

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本発明は、カット装置及びカット方法、特に、複数の内部電極を有するマザーの積層セラミックブロックから1単位のチップにカットするためのカット装置及びカット方法に関する。
積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品の製造は、複数の内部電極をマザーのセラミックグリーンシートの表面に印刷する工程と、このマザーのセラミックグリーンシートを複数枚積層し、これを加圧密着させて未焼成のセラミック積層ブロックを形成するプレス成形工程と、セラミック積層ブロックを内部電極の配置に合わせてカットし、個々の積層セラミックチップを切り出すカット工程と、カットした積層セラミックチップを焼成する工程と、焼成した積層セラミックチップに外部電極を形成する工程とを順次経て行われる。
ところで、セラミック積層ブロックを所定の位置でカットして積層セラミックチップを切り出すために、セラミックグリーンシートに複数の内部電極を印刷する工程で、カットの位置決め用の印刷マークも印刷している。そして、このセラミックグリーンシートを複数枚積層、圧着して、複数の印刷マークからなる位置決めマークを端面に露出させたセラミック積層ブロックを形成する。次に、この位置決めマークをCCDカメラなどで撮像して検出することにより、カットの位置を正確に決め、個々の積層セラミックチップを切り出している(例えば特許文献1参照)。
図12は特許文献1に記載されているセラミック積層ブロック100のカット方法を模式的に示したものである。位置決めマーク101は不等ピッチで形成されている。そして、CCDカメラで予め、図12の位置P1から位置P10までの位置決めマーク101を順次撮像して、各位置P1〜P10の最適カット位置を算出する。さらに、互いに隣接する位置決めマーク101間には複数個のカット予定位置が存在するので、互いに隣接する位置決めマーク101間に存在する最適カット位置を補間算出する。
次に、図12の位置P10における右端の位置決めマーク101の位置からカットを開始する。複数回のカットの後、一旦カットを中断し、CCDカメラで位置P9における位置決めマーク101を撮像する。得られたカット途中のP9の位置決めマーク101の位置と予め算出していたP9の位置決めマーク101の位置との差を検出し、カット中に位置ずれが生じたかどうかを調べる。位置ずれが生じていれば、最適カット位置を補正した後、カットを中断した位置から再びカットを開始する。以下同様に、互いに隣接する位置決めマーク101の中央位置ごとにカット作業を中断して補正を行いながら、図12の左端の位置P1における位置決めマーク101までカットする。なお、図12において、一連の最適カット位置におけるカット作業部分を点線で表示している。
また、図13は特許文献1に記載されているセラミック積層ブロック105の別のカット方法を模式的に示したものである。位置決めマーク106は全てのカット位置に対して形成されている。まず、設計値に基づきセラミック積層ブロック105を載せたテーブルを移動させる。そして、CCDカメラで図13の位置P1において位置決めマーク106を検出し、最適カット位置を算出する。次に、算出した最適カット位置に基づいて、セラミック積層ブロック105をカッター(図示せず)との相対的な移動量を補正して、カットの位置を正確に決め、カットする。以下同様に、位置P2〜P9の各々において、予めメモリされた距離だけ移動し、位置決めマーク106を検出するごとに現在位置と位置決めマーク位置のずれ量を補正してカットする。
ところが、図12に示されているカット方法は、最初に全ての位置決めマーク101を撮像(検出)しているため、結局、個々の位置決めマーク101に対して2回撮像作業を行う必要があった。このため、撮像作業に多くの時間を要し、セラミック積層ブロック100とカッターとの相対的な移動量も多いという問題があった。さらに、全てのカット位置を撮像して位置補正する方法ではないので、正確なカットができないこともあった。
また、図13に示されているカット方法も、各位置P1〜P9の各々において、セラミック積層ブロック105とカッターとの相対的な補正移動作業が必要であり、作業効率が低いという問題があった。
特開2000−357628号公報
そこで、本発明の目的は、従来と比べて作業効率が高く、かつ、正確な位置でカットできるカット装置及びカット方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係るカット装置は、複数の内部電極が形成されたセラミック積層ブロックをカットするカット装置であって、セラミック積層ブロックを載置するためのテーブルと、テーブルの上方に配置されたカット手段と、カット手段により形成されたカット跡と次のカット予定位置とを同一視野に含むように撮像する撮像手段と、該撮像手段によって得られた画像に基づいてカット跡から次のカット予定位置までの距離を算出する画像処理部と、画像処理部が算出した距離に基づいて、テーブルとカット手段とを相対的に移動させ、カット手段によって次のカットを行う駆動制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明に係るカット装置によれば、カット直後に、撮像手段でカット跡と次のカット予定位置とを撮像して、カット跡から次のカット予定位置までの距離(最適カット位置)を算出するため、最初に全てのカット予定位置を検出する必要がない。また、カット跡から次のカット予定位置までの算出された距離には、既に位置ずれ補正量が含まれており、カット予定位置の撮像(検出)は1回でよい。そして、例えば、カット予定位置へテーブルを移動させる場合、テーブル移動後の位置補正が不要になり、高速での位置決めが可能になる。さらに、カットごとに、カット位置を補正できるため、位置精度よくカットを行うことができる。
本発明に係るカット装置において、画像処理部は、前記カット跡のセラミック積層ブロックの未カット側から次のカット予定位置までの距離を算出することが好ましい。
カット跡の未カット側を基準にするのは、既カット側はカット後に短冊状あるいは個々のチップ状になっているので、テーブルで固定していても動いてしまうおそれがあるのに対して、未カット側は未カットのセラミック積層ブロックが残っているので動きにくく、距離算出の基準としやすいからである。
本発明に係るカット方法は、複数の内部電極が形成されたセラミック積層ブロックをカットするカット方法であって、前記セラミック積層ブロックをカットするごとに、カット跡と次のカット予定位置とを同一視野に含むように撮像し、この撮像で得られた画像に基づいて前記カット跡から次のカット予定位置までの移動距離を算出し、算出した前記移動距離に基づいて前記セラミック積層ブロックの次のカットを行うことを特徴とする。
本発明に係るカット方法によれば、前記カット装置と同様に、最初に全てのカット予定位置を検出する必要がなく、カット位置の撮像(検出)は1回でよく、高精度かつ高速での位置決めが可能になる。
本発明に係るカット方法において、カット跡から次のカット予定位置までの距離に設計上の基準ピッチに基づく許容範囲及び補正範囲を設定しておき、算出した前記移動距離が許容範囲を超えている場合は、超えた距離が補正範囲内であれば移動距離を許容範囲内に補正し、超えた距離が補正範囲外であれば異常処理を実行することが好ましい。
算出した移動距離が基準ピッチに基づく許容範囲内であれば該移動距離に基づいてカットを実行し、許容範囲を超えても補正範囲内であれば移動距離を許容範囲内に補正するため、個々のカット位置のずれをカットごとに補正することができ、設計上の基準ピッチに極力適合したチップを得ることができる。
一方、算出した移動距離が許容範囲を超え、かつ、超えた距離が補正範囲外であれば異常処理(例えば、カットの停止、カット後に不良個所のチップを取り除くなどの処理)を実行するため、不良品の流出を未然に防止することができる。
また、本発明に係るカット方法において、既にカットした累積平均移動距離を演算し、演算された累積平均移動距離を前記基準ピッチとしてもよい。セラミック積層ブロックの個体差やカット工程の途中での該ブロックの位置変動などにより、カット時の基準ピッチが微小に狂っていたり、変動する場合に適切に対処したカット処理を継続することが可能となる。
なお、本発明における「カット」には、セラミック積層ブロックをカット線に沿って2分割する場合(フルカット)はもちろんであるが、カット線に沿ってブレイク用溝を形成する場合(ハーフカット)も含まれる。
以下、本発明に係るカット装置及びカット方法の実施例について添付図面を参照して説明する。以下の実施例では、積層コンデンサを例にして説明するが、積層インダクタ、積層LC複合部品、多層デバイス、多層基板などの積層セラミック電子部品であってもよいことは言うまでもない。
(カット装置の概略構成、図1及び図2)
積層セラミックコンデンサの製造は、一般に、多数の内部電極を表面に設けたマザーのセラミックグリーンシートを複数枚積層し、これを加圧密着させて未焼成のセラミック積層ブロックを形成するプレス成形工程と、セラミック積層ブロックを内部電極の配置に合わせてカットし、個々の積層セラミックチップを切り出すカット工程と、カットした積層セラミックチップを焼成する工程と、焼成した積層セラミックチップに外部電極を形成する工程とを順次経て行われる。
ここに、カット工程は、図1にシステム構成が示され、図2に機械構成が示されているカット装置1を用いて行う。カット装置1は、メモリ2と、演算部(CPU)3と、カット跡及びカット予定位置検出部4と、CCDカメラ5a,5bと、表示部(CRTなどのディスプレイ)6と、データ入力部(キーボードやマウス)7と、モータ制御部8と、カット手段駆動用モータ9と、テーブル平行駆動用モータ10と、テーブル回転駆動用モータ11と、テーブル21とカット刃22などにて構成されている。
メモリ2は、被カット部材であるセラミック積層ブロックをカットするためのデータを主として登録するためのものである。演算部(CPU)3は、メモリ2に登録しておいたデータを用いて算出することにより、カット跡から次のカット予定位置までの距離を求める。
カット跡及びカット予定位置検出部4は、CCDカメラ5a,5bに接続されており、CCDカメラ5a,5bにより同一視野で撮像されたカット跡とカット予定位置に基づいて距離検出を行う。検出データはメモリ2や演算部3に送られる。
なお、前記のように同一視野で撮像しないで、カット跡とカット予定位置を二つのCCDカメラでそれぞれ撮像してもよい。しかし、距離検出を行うにあたって、二つのCCDカメラの位置精度、倍率、解像度などの調整が必要となるため、一つのCCDカメラの同一視野で撮像した方が好ましい。
CCDカメラ5a,5bはセラミック積層ブロック30の対向する両端面を撮像できるように相対向して配置されている。これにより、セラミック積層ブロック30の回転方向のずれが演算部3で算出でき、回転補正ができる。特に、製造時のばらつきが原因で、セラミック積層ブロック30内の積層セラミックチップの位置が歪んでいる(平行でない)場合には有効である。
オペレータは、表示部(CRT)6に映し出された画面を見ながら、データ入力部(キーボードやマウス)7によって所定のデータを入力する。
モータ制御部8には、モータ9,10,11が接続されており、演算部3からの指令により必要なモータ9,10,11を駆動する。カット手段駆動用モータ9はカット刃22を矢印K1方向に移動させる。テーブル平行駆動用モータ10はテーブル21を矢印K2方向に平行移動させる。テーブル回転駆動用モータ11はテーブル21を矢印K3方向に回転移動させる。
(カット方法の第1実施例、図3〜図8)
次に、前記カット装置1を用いたカット方法の第1実施例を説明する。
図3は積層セラミック電子部品(具体的には、積層セラミックコンデンサ)製造用のマザーのセラミックグリーンシートの一例を示す平面図である。このマザーのセラミックグリーンシート25には、後の工程で切り出される複数の積層セラミックコンデンサ用内部電極26と、カット予定位置検出用電極28が印刷されている。
図3におけるグリーンシート25の上下端縁に形成されている電極28は、Y方向にカット刃22を移動させる際のカット予定位置検出用のものである。X方向にカット刃22を移動させる際のカット予定位置検出用には、グリーンシート25の左右端縁に形成されているコンデンサ用内部電極26が利用される。この内部電極26は左右端縁においてその長手方向端部をカットされた状態で左右端縁に露出している。
カット予定位置検出用電極28はY方向が短辺方向(幅方向)となる矩形状を有し、短辺方向の寸法は一つの内部電極26の長手方向の寸法よりも小さい。Y方向において、カット予定位置検出用電極28は内部電極26の間に位置するように設けられている。
X方向については左右端縁に形成した内部電極26がカット予定位置検出用電極となっているが、X方向においても別途カット予定位置検出用電極を設けてもよい。
このセラミックグリーンシート25をY方向に交互にずらしながら複数枚積み重ね、圧着して、図4に示すようなセラミック積層ブロック30を形成する。なお、最上部及び最下部には内部電極の形成されていないセラミックグリーンシートが積層されている。セラミック積層ブロック30の左右端面には、コンデンサ用内部電極26が帯状にかつ厚み方向に並設された状態で露出している(図4のM1の部分参照)。そして、コンデンサ用内部電極26が帯状に露出している部分M1に挟まれた部分、すなわちコンデンサ用内部電極26の露出していない部分27の厚み方向のX方向の中心線27aがX方向のカット予定位置の中心線となる。なお、中心線27aの決定方法は、2値化処理法、パターンマッチング法などの種々の方法が用いられる。
セラミック積層ブロック30の手前側及び奥側の端面には、カット予定位置検出用電極28が厚み方向に千鳥状に配列された状態で露出している(図4のM2の部分参照)。そして、千鳥状に配列されたカット予定位置検出用電極28の間、すなわちカット予定位置検出用電極28の非露出部分29の厚み方向のY方向の中心線29aがY方向のカット予定位置の中心線となる。なお、カット予定位置検出用電極28が厚み方向に重なるようにして、カット予定位置検出用電極28を直接カットするようにしてもよい。中心線29aの決定方法は、前記中心線27aと同様である。
カットされるセラミック積層ブロック30は、図2に示されているカット装置1のテーブル21上に紙や多孔質樹脂などのシートを介して配置され、テーブル21に設けた吸引装置や粘着シートによってその下面が固定される。そして、必要に応じて図示しない基準ガイドによりセラミック積層ブロック30の端面が固定される。
さて、カット装置1のテーブル21上にセラミック積層ブロック30が固定されると、最初のカットを行う際には、演算部3は、メモリ2に登録されたカット開始位置のデータに基づいて、モータ制御部8に指令を出す。指令を受けたモータ制御部8は、テーブル平行駆動用モータ10及びテーブル回転駆動用モータ11を稼動させ、テーブル21を所望の位置に移動させる。演算部3は、テーブル21の移動完了信号をモータ制御部8から受け取ると、カット跡及びカット予定位置検出部4に指令を出す。カット跡及びカット予定位置検出部4はCCDカメラ5a,5bでカット装置1のテーブル21上に固定されたセラミック積層ブロック30の対向する両端面をそれぞれ撮像する。
なお、テーブル21を移動させる代わりに、カット刃22を移動させてもよく、この両者が相対的に移動可能であればよい。
このとき、セラミックグリーンシート25が薄い場合、コンデンサ用内部電極26やカット位置検出用電極28が帯状に露出している部分M1,M2を通常のCCDカメラ5a,5bで撮像すると、図5に示すような一つの四角形の塊として見える。なお、図5はセラミック積層ブロック30の端面を表示しており、実線Aで囲んだ領域はCCDカメラ5a,5bの視野を表示している。非露出部分29を含む撮像画像はディスプレイ6に表示される。
次に、演算部(CPU)3は、撮像画像に基づいてカット刃22によるカット線Cの位置にいる非露出部分29の中心線29aを算出する。この中心線29aに沿って実際にカットすることになる。さらに、この中心線29aのデータ値と予めメモリ2に登録されたカット開始位置のデータ値との差(位置ずれ量)から、テーブル21の移動距離を算出する。
演算部3は、位置ずれ量に基づいて、モータ制御部8に指令を出す。指令を受けたモータ制御部8は、テーブル平行駆動用モータ10及びテーブル回転駆動用モータ11を稼動させ、正確なカット予定位置の中心線29aへテーブル21を微移動させてカットの位置決め補正を行う。演算部3は、カットの位置決め補正完了信号をモータ制御部8から受け取ると、モータ制御部8に指令を出し、カット手段駆動用モータ9を稼動させてセラミック積層ブロック30の最初のカットを行う。
演算部3は、最初のカット完了信号をモータ制御部8から受け取ると、カット跡及びカット予定位置検出部4に指令を出す。カット跡及びカット予定位置検出部4は、CCDカメラ5a,5bでセラミック積層ブロック30の両端面をそれぞれ撮像し、図6に示すように、最初のカット跡31と次のカット予定位置を検出するためのカット予定位置29とを同一視野に含む撮像画像を得る。
演算部3は、撮像画像に基づいて、次のカット予定位置の中心線29aを算出する。そして、この中心線29aのデータ値と最初のカット跡31のセラミック積層ブロック30の未カット側31aのデータ値との差、つまり最初のカット跡31から次のカット予定位置までの距離Lを算出する。
ここで、カット跡31の未カット側31aを基準にするのは、既カット側31bはカット後に短冊状のセラミック積層ブロックになっているので、テーブル21で吸引固定していても動いてしまうおそれがあるのに対して、未カット側31aは未カットのセラミック積層ブロック30が残っているので動きにくく、距離算出の基準としやすいからである。
演算部3は、距離Lに基づいて、モータ制御部8に指令を出す。指令を受けたモータ制御部8は、テーブル平行駆動用モータ10及びテーブル回転駆動用モータ11を稼動させ、図7に示すように、次の2回目のカット予定位置へテーブル21を移動させる。距離Lには、位置ずれ補正量が既に含まれており、テーブル21は正確なカット予定位置29の中心線29aへ移動される。演算部3は、移動完了信号をモータ制御部8から受け取ると、モータ制御部8に指令を出し、カット手段駆動用モータ9を稼動させてセラミック積層ブロック30の2回目のカットを行う。第3回目以降のカットは、第2回目のカットと同様にして行われる。
図8は本第1実施例のセラミック積層ブロック30のカット方法を模式的に示したものである。まず、1回目のカットの際には、設計値に基づき、CCDカメラ5a,5bの視野内に位置P1のカット予定位置29が入る位置にテーブル21を移動させる。CCDカメラ5a,5bによって位置P1のカット予定位置29を撮像した後、画像処理によってセラミック積層ブロック30の位置ずれ量を演算し、位置補正後にカットが行われる。
2回目以降のカットは、前のカット直後に、次にカットが行われるべき位置に存在するカット予定位置29をCCDカメラ5a,5bによって撮像し、画像処理によって直前のカット跡31のセラミック積層ブロック30の未カット側31aと次にカットが行われるべき位置29の中心線29aまでの距離Lを算出する。その後、テーブル21を距離Lだけ移動させ、カットする。
こうして、カット装置1は、カット開始位置からカットし始め、カット刃22によってセラミック積層ブロック30を1カットするごとに、1チップ寸法だけテーブル21を移動させる。セラミック積層ブロック30のY方向のカットが終了すると、テーブル回転駆動用モータ11を稼動させてテーブル21を90度回転させた後、X方向のカットを同様にして行う。なお、Y方向とX方向のカットの順序は逆でもよい。
以上のように、カット装置1は、2回目のカット以降、カットごとに、CCDカメラ5a,5bで次のカット予定位置29を撮像し、得られた画像に基づいてカット跡31から次のカット予定位置29の中心線29aまでの距離Lを決定するので、図12に示した従来の方法のように最初に全ての位置決めマークを撮像する必要がない。すなわち、カット装置1が決定した、カット跡31から次のカット予定位置29までの距離Lには、既に位置ずれ補正量が含まれており、カット予定位置29の撮像は1回でよい。
テーブル21の移動についても、現在位置から距離Lだけ直接移動すればよく、図13に示した従来の方法のように移動後に微移動して位置補正する必要がない。この結果、従来と比べて作業効率が高く、かつ、正確なカットができる。
ところで、前述の方法で実際にカット刃22でセラミック積層ブロック30をカットすると、カット位置が先に算出したカット予定位置(最適カット位置)からずれていることがある。これは、カット刃22の刃先位置のばらつきなどに起因するものである。この不具合は、以下の方法で解消することができる。すなわち、図6に示すように、カット直後のカット跡31の未カット側31aと該カット跡31が存在するカット予定位置29の端との間の距離hを測定する。この距離hを、予め積層セラミックコンデンサの設計に基づいて決定された設計値Hと比較することによってカット時の位置ずれ量を測定し、必要であれば次のテーブル移動量に補正を加える。
(カット方法の第2実施例、図9〜図11)
本第2実施例は基本的には前記第1実施例と同様であり、第1実施例の改良に相当するカット方法である。
まず、カット跡31から次のカット予定位置29までの距離に、設計上の基準ピッチP(P=W/n)に基づく許容範囲A及び補正範囲Bを設定しておく(図9及び図10参照)。許容範囲Aはチップの製品としての寸法誤差が許容される範囲内に設定される。補正範囲Bはテーブル21の移動距離の補正範囲内に設定される。例えば、基準ピッチPが0.5mmの場合、許容範囲Aは基準ピッチPに対して±30μmの範囲に設定され、補正範囲Bの上限値は+20μm、下限値は−20μmに設定される。
以上の許容範囲A及び補正範囲Bに基づいて、図11(A)に示すように、算出した移動距離Lが基準ピッチPに基づく許容範囲A内であれば実際の移動距離L’を距離Lとして第1実施例で説明したカット処理を実行する。
また、図11(B)に示すように、算出した移動距離Lが許容範囲Aを超えている場合は、超えた距離が補正範囲B内であれば実際上の移動距離L’を許容範囲A内に補正し、テーブル21を距離L’だけ移動させ、第1実施例で説明したカット処理を実行する。このように、移動距離Lが許容範囲Aを超えても補正範囲B内であれば移動距離Lを許容範囲A内の距離L’に補正すると、個々のカット位置のずれをカットごとに補正することになり、設計上の基準ピッチPに適合したチップを得ることができる。
一方、図11(C)に示すように、算出した移動距離Lが許容範囲Aを超え、かつ、超えた距離が補正範囲B外であれば異常処理を実行する。異常処理とは、例えば、カット処理を停止したり、このときにカット処理されたチップの位置を前記メモリ2に記憶させ、全てのカット処理が終了した後に不良個所のチップを取り除くなどの処理である。このような異常処理によって、不良品の流出を未然に防止することができる。
(カット方法の第3実施例)
本第3実施例は基本的には前記第1実施例及び第2実施例と同様であり、第2実施例の改良に相当するカット方法である。
すなわち、本第3実施例では、前記演算部3によって既にカットした際の移動距離Lの累積平均移動距離を演算し、演算された累積平均移動距離を前記基準ピッチPとし、移動距離Lの補正に用いる。セラミック積層ブロック30の個体差やカット工程の途中での該ブロック30の位置変動などにより、カット時の設計上の基準ピッチPが微小に狂っていたり、変動する場合に適切に対処したカット処理を継続することが可能となる。
積層ブロック30の位置ずれに関して、カット処理の初期には、未カットの積層ブロック30が広面積で残っているので、未カットブロックのカット時における位置ずれは極めて小さい。しかし、全体の80%程度までカット処理が進行し、未カットブロックが小さくなると、その位置ずれが比較的大きくなる。このような位置ずれが大きくなる領域を予め設定し、カット位置がこの領域に達したときから基準ピッチPを前記累積平均移動距離に変更することにより、より正確な寸法のチップを得ることができる。
(他の実施例)
なお、本発明に係るカット装置及びカット方法は、前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
被カット部材のセラミック積層ブロックは、未焼成状態のものでもよいし、焼結状態のものでもよい。さらに、カット手段としては、カット刃による押し切り以外に、回転刃による引き切りや、レーザやダイシングや高速度粉体や高圧噴射水などであってもよい。
また、本発明は、セラミックシートを積層して圧着することによりセラミック積層ブロックを形成するものの他に、セラミックスラリーを塗布及び乾燥後、その上に必要な電極を形成する工程を繰り返してセラミック積層ブロックを形成するものにも適用することができる。
本発明に係るカット装置のシステム構成図。 本発明に係るカット装置の要部を示す斜視図。 積層セラミック電子部品製造用のセラミックグリーンシートの一例を示す平面図。 圧着後のセラミック積層ブロックの一部外観斜視図。 本発明に係るカット方法の第1実施例を説明するための撮像画像模式図。 図5に続く手順を示す撮像画像模式図。 図6に続く手順を示す撮像画像模式図。 本発明に係るカット方法の第1実施例を説明するための模式図。 本発明に係るカット方法の第2実施例における基準ピッチと許容範囲、補正範囲を示す説明図。 本発明に係るカット方法の第2実施例における基準ピッチを示す説明図。 本発明に係るカット方法の第2実施例を示す説明図。 従来のカット方法を説明するための模式図。 従来の別のカット方法を説明するための模式図。
符号の説明
1…カット装置
2…メモリ
3…演算部
4…カット跡及びカット予定位置検出部
5a,5b…CCDカメラ
6…表示部
7…データ入力部
8…モータ制御部
9…カット手段駆動用モータ
10,11…テーブル駆動用モータ
21…テーブル
22…カット刃
26…コンデンサ用内部電極
27,29…非露出部分(カット予定位置)
28…カット予定位置検出用電極
30…セラミック積層ブロック
M1,M2…露出している部分
P…基準ピッチ
A…許容範囲
B…補正範囲

Claims (5)

  1. 複数の内部電極が形成されたセラミック積層ブロックをカットするカット装置であって、
    前記セラミック積層ブロックを載置するためのテーブルと、
    前記テーブルの上方に配置されたカット手段と、
    前記カット手段により形成されたカット跡と次のカット予定位置とを同一視野に含むように撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段によって得られた画像に基づいて前記カット跡から次のカット予定位置までの距離を算出する画像処理部と、
    前記画像処理部が算出した前記距離に基づいて、前記テーブルと前記カット手段とを相対的に移動させ、前記カット手段によって次のカットを行う駆動制御部と、
    を備えたことを特徴とするカット装置。
  2. 前記画像処理部は、前記カット跡のセラミック積層ブロックの未カット側から次のカット予定位置までの距離を算出することを特徴とする請求項1に記載のカット装置。
  3. 複数の内部電極が形成されたセラミック積層ブロックをカットするカット方法であって、
    前記セラミック積層ブロックをカットするごとに、カット跡と次のカット予定位置とを同一視野に含むように撮像し、この撮像で得られた画像に基づいて前記カット跡から次のカット予定位置までの移動距離を算出し、算出した前記移動距離に基づいて前記セラミック積層ブロックの次のカットを行うこと、
    を特徴とするカット方法。
  4. カット跡から次のカット予定位置までの距離に設計上の基準ピッチに基づく許容範囲及び補正範囲を設定しておき、算出した前記移動距離が許容範囲を超えている場合は、超えた距離が補正範囲内であれば移動距離を許容範囲内に補正し、超えた距離が補正範囲外であれば異常処理を実行することを特徴とする請求項3に記載のカット方法。
  5. 既にカットした累積平均移動距離を演算し、演算された累積平均移動距離を前記基準ピッチとすることを特徴とする請求項4に記載のカット方法。
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