JP4455495B2 - 試料注入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、試料注入方法に関係する。
試料を移動相としての液体と共に加圧してカラムへ送り、試料の成分を分離及び溶出させて検出器で検出する液体クロマトグラフィの装置は、基本的には、図4に示すような構成を有する。図4において、液体クロマトグラフィの装置は、移動相としての液体を貯蔵しておく移動相貯槽101、移動相としての液体中の空気を除去する移動相脱気装置102、移動相としての液体を移動相貯槽101から検出器107まで送るためのポンプ103、試料を分離用カラム105へ向う移動相としての液体へ注入する(自動)試料注入装置104、試料の成分を分離するための充填剤で満たされた分離用カラム105、分離用カラム105を略一定の温度に保つカラム恒温槽106、及び溶出された試料の成分を検出する検出器107を含む。
このような構造を有する液体クロマトグラフィの検出感度が、高くなるにつれて、キャリーオーバーと呼ばれる現象が問題になってきた。キャリーオーバーとは、時系列的に前に測定した試料の物質が液体クロマトグラフィの装置内に残留し、あたかも現在測定している試料中にその物質が存在するかのような検出結果を示す現象であり、分析結果の信頼性を低下させる。キャリーオーバーは、自動試料注入装置104において移動相としての液体へ試料を注入するとき、試料が、自動試料注入装置104内の金属及び/又は樹脂に吸着して残留し、その残留した試料が、次の試料を注入するときに、液体クロマトグラフィの分析系へ導入されてしまうことによって生じる。特に、塩基性及び/又は脂溶性の物質を含む試料は、自動試料注入装置104内の金属及び/又は樹脂に吸着し易いため、自動試料注入装置104内に残留し易く、キャリーオーバーが顕著に観察されることが知られている。
自動試料注入装置104内に吸着し残留する試料を除去することによってキャリーオーバーを低減させるために、自動試料注入装置104内に自己洗浄機能を設けることができる。自動試料注入装置104の主な動作は、図6に示すように、試料用容器14に供給された試料を試料用ニードル10で採取すること、試料を採取した試料用ニードル10をインジェクションバルブ15のインジェクションポート19に挿入し、試料用ニードル10からサンプルループ16へ試料注入路を通じて試料を注入すること、及びインジェクションバルブ15内の試料の流路が切り替り、サンプルループ16内の試料を分離用カラム105へ送出すること、からなる。このため、自動試料注入装置104内における試料が吸着及び残留する場所(試料吸着部位)として、試料を採取した後の試料用ニードル10の外壁、試料を注入した後における試料用ニードル10の内壁及び試料注入路の内壁、試料を分離用カラム105へ送出した後のサンプルループ16の内壁及びインジェクションバルブ15内の試料の流路が挙げられる。
自己洗浄機能は、これらの試料吸着部位に対応して設けられるため、試料用ニードルの外壁洗浄機能、試料用ニードルの内壁洗浄機能、試料注入路洗浄機能、並びにサンプルループ及びインジェクションバルブ洗浄機能の四つの自己洗浄機能を設ければよい。これら四つの自己洗浄機能を以下に説明する。
(1)試料注入直前の試料用ニードルの外壁洗浄機能(ニードルプレウォッシュ)
図7に示すように、ニードルプレウォッシュは、試料用ニードル10に採取した試料をインジェクションポートに注入する直前に、洗浄部17に送り込まれた洗浄液中に試料用ニードル10を浸漬させることで、試料を採取した後に試料用ニードル10の外壁に吸着及び残留した試料を洗浄する機能である。試料用ニードル10の外壁に残留する試料を洗浄した洗浄液は、廃棄され、純粋な洗浄液が、洗浄部17に補充される。ニードルプレウォッシュでは、ユーザーは、試料用ニードル10を洗浄液に浸漬する時間(洗浄時間)を設定することができる。
(2)試料注入直後の試料用ニードルの内壁洗浄(ニードルポストウォッシュ)
図8に示すように、ニードルポストウォッシュは、試料をインジェクションポートに注入した直後、洗浄部17に供給される洗浄液に試料用ニードル10を浸漬すると共に試料用ニードル10内に洗浄液を流すことで、試料用ニードル10の内壁に吸着及び残留した試料を洗浄する機能である。試料用ニードル10の内壁に残留する試料を洗浄した洗浄液は、廃棄され、純粋な洗浄液が、洗浄部17に補充される。ニードルポストウォッシュでは、ユーザーは、試料用ニードル10に洗浄液を流す時間(洗浄時間)を設定することができる。
(3)試料注入後の試料注入路洗浄(ポストインジェクションウォッシュ)
図9に示すように、ポストインジェクションウォッシュは、試料をインジェクションポートに注入した後、試料の分析中に、以下の1)乃至3)の動作を順に実行する洗浄機能である。
1)洗浄液ポート24上に試料用ニードル10を移動させ、洗浄液ポート24に用意された洗浄液を試料用ニードル10に吸引させる。
2)洗浄液を吸引して保持した試料用ニードル10をインジェクションバルブ15のインジェクションポート19に挿入し、試料用ニードル10内の洗浄液を(繰り返し)吐出及び吸引することによって、インジェクションバルブ15内の試料注入路(インジェクションポート19から廃液ポート23までの流路)を洗浄する。このとき、インジェクションバルブ15は、インジェクションポート19と廃液ポート23を接続させており、インジェクションポート19は、サンプルループ16と接続されてない。従って、試料を試料注入路に注入した後、インジェクションポート19と廃液ポート23を接続させることで、サンプルループ16を通じて試料を分析すると同時に、インジェクションポート19及び廃液ポート23間の流路を洗浄することができる。
3)試料注入路を洗浄した洗浄液を吸引した試料用ニードル10を廃液ポート23へ移動させ、試料注入路を洗浄した洗浄液を廃液ポート23へ廃棄する。
ポストインジェクションウォッシュでは、ユーザーは、試料用ニードル10に吸引する洗浄液の容量並びに洗浄液を吐出及び吸引する回数(洗浄回数)を設定することができる。また、二個以上の洗浄液ポート24を設け、二種類以上の洗浄液を使用することも可能である。例えば、二種類の洗浄液を使用する場合には、先に使用する洗浄液が、洗浄力の強い液体(分離用カラム105を通過することを望まない強アルカリなど)であり、後に使用する洗浄液が、移動相として使用される液体であるとすれば、洗浄力の強い液体を使用することができると共に、その洗浄力の強い液体が、分析系に混入することを防止することができる。
(4)分析進行中のサンプルループ及びインジェクションバルブ洗浄機能(ループリンス)
ループリンスを行うためには、自動試料注入装置の外にループリンスバルブを必要とする。図10(a)及び(b)に示すように、ループリンスバルブ108は、移動相貯槽101から供給される移動相の液体の流路を切り替えるように動作する。すなわち、図10(a)に示すように、ループリンスの洗浄機能を動作させないときには、ポンプ103によって送出された移動相としての液体は、試料注入装置104内へ供給され、試料と共に分離用カラム105及び検出器107に送出される。逆に、図10(b)に示すように、ループリンスの洗浄機能を動作させるときには、ポンプ103によって送出された移動相としての液体は、試料注入装置104を通過せず、分離用カラム105及び検出器107へ直接送出される。このようなループリンスバルブ108を使用すれば、図10(a)に示す流路で試料を分離用カラム105に送出した後、すぐに図10(b)に示す流路に切り替えれば、移動相としての液体を、分離用カラム105へ送出することによって分析を進行させると同時に、サンプルループ及びインジェクションバルブを洗浄することができる。
ループリンスは、図10及び図11に示すように、試料をサンプルループ16に注入した後、以下の1)乃至4)の動作を順に実行する洗浄機能である。
1)試料をサンプルループ16に注入した後、分離用カラム105及び検出器107を含む分析系の流路から、自動試料注入装置が、ループリンスバルブ108によって完全に切り離される。
2)移動相としての液体を、自動試料注入装置104を通さずに分離用カラム105へ送出することによって、分析を行うと同時に、自動試料注入装置104内では、試料用ニードル10を、インジェクションバルブ15のインジェクションポート19に挿入し、試料用ニードル10から洗浄液を吐出させることによって、サンプルループ16及びインジェクションバルブ15内を洗浄する。ここで、試料用ニードル10は、洗浄液が貯蔵された洗浄液用容器と接続されており、洗浄液は、洗浄液用容器から試料用ニードルへ供給される。
3)洗浄液が試料用ニードル10から吐出されている間に、インジェクションバルブ15の流路が切り換わるため、インジェクションポート19から廃液ポート23までの流路も洗浄することができる。
4)サンプルループ16及びインジェクションバルブ15内の洗浄が終了すると、ループリンスバルブ108が切り替り、図10(a)に示すように通常の自動試料注入装置104を通じた流路に戻る。
ループリンスでは、ユーザーは、試料用ニードル10から洗浄液を吐出する時間(洗浄時間)及びインジェクションバルブ15の切り替えの回数を設定することができる。また、二個以上の洗浄液用容器を設け、これらの洗浄液用容器と試料用ニードル10を接続し、これらの洗浄液用容器と試料用ニードル10との接続を切り替えることによって、二種類以上の洗浄液を使用することも可能である。例えば、二種類の洗浄液を使用する場合には、先に使用する洗浄液が、洗浄力の強い液体(分離用カラム105を通過することを望まない強アルカリなど)であり、後に使用する洗浄液が、移動相として使用される液体であるとすれば、洗浄力の強い液体を使用することができると共に、その洗浄力の強い液体が、分析系に混入することを防止することができる。
一方、ニードルの洗浄に関して、液を吸引及び吐出することなく試料の混合又はニードルの洗浄を行うことができる、液体クロマトグラフィなどの分析装置に試料を導入する試料導入装置も特開平11−304779号公報に開示されている。この試料導入装置は、試料注入用ニードルに直接に、又は振動を伝達しうる部材を介して接触して配置された超音波振動子などの振動発生部と、振動発生部を制御する振動制御部とを備える。より具体的には、試料注入用ニードル又は試料注入用ニードルにつながる金属部分に接触して配置された超音波振動子を備えており、試料混合時又はニードル洗浄時には、振動制御部で制御しながら超音波振動子でニードル自体を振動させている。
四つの自己洗浄機能を設けた自動試料注入装置は、キャリーオーバー現象を低減させるために四つの自己洗浄機能を組み合わせて実行するので、平均3分程度の洗浄時間を必要とする。これら四つの自己洗浄機能において、ニードルプレウォッシュは、分析開始前に行われるが、通常1乃至5秒程度の洗浄で十分であり、あまり洗浄時間を要しない。よって、ニードルプレウォッシュを除く他の三つの自己洗浄機能が、合計3分程度の時間を要する。ただし、これら三つの自己洗浄機能は、試料を分析すると同時に実行可能である。これより、分析時間が、3分以上であれば、三つの自己洗浄機能は、全て分析時間内に行われるため、問題ない。しかしながら、液体クロマトグラフィによる分析については、分析時間は、短縮されつつあり、分析時間の短縮化に合わせて、洗浄時間も短縮する必要がある(例えば、洗浄時間=1分以内)。
また、四つの自己洗浄機能を設けた自動試料注入装置は、分析試料に適合した最適な洗浄の条件を設定するために、四つの自己洗浄機能の動作条件をそれぞれ設定する必要がある。しかしながら、上述のように、四つの自己機能の動作条件は、合計6乃至8個程度のパラメータを設定する必要があり、設定するパラメータの数が多いと共に複雑であり、ユーザーにとって不便である。
一方、試料注入用ニードルに直接に、又は振動を伝達しうる部材を介して接触して配置された超音波振動子などの振動発生部を備える試料導入装置においては、試料注入用ニードル自体を振動させるので、試料注入用ニードルに負荷がかかる。その結果、試料注入用ニードルの劣化が起こり、試料注入用ニードルの耐久性が低下することが懸念される。また、このような試料注入用ニードルに試料を吸引した状態で試料注入用ニードルを洗浄すると、試料注入用ニードル自体が振動するため、試料注入用ニードルに吸引された試料の一部が、洗浄液の中に失われ、試料の注入量に大きな誤差を生じる可能性がある。さらに、試料注入用ニードル自体を振動させることで、試料注入用ニードルを介して自動試料注入装置における他の部材にも振動が伝播する可能性がある。しかしながら、自動試料注入装置は、基本的に精密機械であるため、不要な振動を回避することが要求される。このため、試料注入用ニードルに直接に、又は振動を伝達しうる部材を介して接触して配置された超音波振動子を備える試料導入装置は、試料注入用ニードルの超音波振動による影響を受け得るという問題もある
発明の一つの目的は、新規な試料注入方法を提供することである
発明の一つの態様は、試料用ニードルに試料を吸引するステップ、前記試料用ニードルに前記試料を保持すると共に、前記試料用ニードルを洗浄液に浸漬するステップ、前記洗浄液に超音波を発生させ、前記洗浄液に浸漬された前記試料用ニードルを洗浄するステップ、及び前記試料を、前記試料用ニードルから吐出し、移動する液体に注入するステップを有する、試料注入方法である
発明の一つの態様によれば、新規な試料注入方法を提供することができる
下、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。なお、以下の記載において、「本発明の実施の形態」を単に「本発明」と略記することにする。
本発明は、試料注入装置、試料注入方法、及び液体クロマトグラフィ装置に関係する。あるいは、本発明は、試料注入装置及び方法、並びに該試料注入装置を有する液体クロマトグラフィ装置に関する。
本発明は、移動する液体に試料を注入する試料注入装置及び試料注入方法、並びに該試料注入装置を有する液体クロマトグラフィ装置に関する。
本発明の第一の目的は、新規な試料注入装置を提供することである。本発明の第二の目的は、新規な試料注入方法を提供することである。本発明の第三の目的は、新規な液体クロマトグラフィ装置を提供することである。
あるいは、本発明の目的は、キャリーオーバーを十分に低減することができ、簡便で洗浄時間が短い洗浄手段を有し、洗浄手段による振動の影響が少なく、試料の注入量の誤差が少なく、試料用ニードルの耐久性を低下させない、試料注入装置及び試料注入方法、並びに該試料注入装置を有する液体クロマトグラフィ装置を提供することである。
上記目的の一つは、試料が供給される試料用容器、前記試料を吸引及び吐出する試料用ニードル、少なくとも前記試料用ニードルを洗浄する洗浄液が供給される洗浄部、前記試料用ニードルから吐出される前記試料を、移動する液体に注入する試料注入部、並びに前記試料用容器、前記洗浄部、及び前記試料注入部の間で前記試料用ニードルを移動させるニードル移動手段を有し、前記洗浄部は、前記洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有する試料注入装置によって達成される。
上記試料注入装置によれば、前記洗浄部は、前記洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有するので、キャリーオーバーを十分に低減することができ、簡便で洗浄時間が短い洗浄手段を有し、洗浄手段による振動の影響が少なく、試料の注入量の誤差が少なく、試料用ニードルの耐久性を低下させない、試料注入装置を提供することができる。
上記試料注入装置において、前記洗浄部は、好ましくは、前記超音波振動子による振動が、前記試料注入装置における前記洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる、振動緩衝部材を有する。
上記試料注入装置によれば、前記洗浄部は、前記超音波振動子による振動が、前記試料注入装置における前記洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる、振動緩衝部材を有するので、試料注入装置における洗浄部の以外の部材に対する超音波振動子による振動の影響をより低減することができる。
上記試料注入装置において、前記超音波振動子の振動周波数は、好ましくは、20kHz以上80kHz以下である。
上記試料注入装置によれば、前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であるので、キャリーオーバーをより効率良く低減することができる試料注入装置を提供することができる。
上記試料注入装置において、前記試料用ニードルの内径は、好ましくは、0.1mm以上0.8mm以下である。
上記試料注入装置によれば、前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下であるので、試料の損失を低減することができる試料注入装置を提供することができる。
上記目的の一つは、試料用ニードルに試料を吸引するステップ、前記試料用ニードルに前記試料を保持すると共に、前記試料用ニードルを洗浄液に浸漬するステップ、前記洗浄液に超音波を発生させ、前記洗浄液に浸漬された前記試料用ニードルを洗浄するステップ、及び前記試料を、前記試料用ニードルから吐出し、移動する液体に注入するステップを有する試料注入方法によって達成される。
上記試料注入方法によれば、試料用ニードルに試料を吸引するステップ、前記試料用ニードルに前記試料を保持すると共に、前記試料用ニードルを洗浄液に浸漬するステップ、前記洗浄液に超音波を発生させ、前記洗浄液に浸漬された前記試料用ニードルを洗浄するステップ、及び前記試料を、前記試料用ニードルから吐出し、移動する液体に注入するステップを有するので、キャリーオーバーを十分に低減することができ、簡便で洗浄時間が短い洗浄手段を有し、洗浄手段による振動の影響が少なく、試料の注入量の誤差が少なく、試料用ニードルの耐久性を低下させない、試料注入方法を提供することができる。
上記試料注入方法において、好ましくは、前記超音波は、超音波振動子によって発生させられると共に、前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下である。
上記試料注入方法によれば、前記超音波は、超音波振動子によって発生させられると共に、前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であるので、キャリーオーバーをより効率良く低減することができる試料注入方法を提供することができる。
上記試料注入方法において、前記試料用ニードルの内径は、好ましくは、0.1mm以上0.8mm以下である。
上記試料注入方法によれば、前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下であるので、試料の損失を低減することができる試料注入方法を提供することができる。
上記目的の一つは、移動相としての液体が貯蔵される移動相貯槽、前記移動相としての液体に試料を注入する試料注入装置、前記移動相としての液体と共に前記試料注入装置から送出される前記試料の成分を分離する分離用カラム、及び前記分離用カラムによって分離された前記試料の成分を検出する検出器を有し、前記試料注入装置は、前記試料が供給される試料用容器、前記試料を吸引及び吐出する試料用ニードル、少なくとも前記試料用ニードルを洗浄する洗浄液が供給される洗浄部、前記試料用ニードルから吐出される前記試料を前記移動相としての液体に注入する試料注入部、並びに前記試料用容器、前記洗浄部、及び前記試料注入部の間で前記試料用ニードルを移動させるニードル移動手段を有し、前記洗浄部は、前記洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有する液体クロマトグラフィ装置によって達成される。
上記液体クロマトグラフィ装置によれば、前記試料注入装置は、前記試料が供給される試料用容器、前記試料を吸引及び吐出する試料用ニードル、少なくとも前記試料用ニードルを洗浄する洗浄液が供給される洗浄部、前記試料用ニードルから吐出される前記試料を前記移動相としての液体に注入する試料注入部、並びに前記試料用容器、前記洗浄部、及び前記試料注入部の間で前記試料用ニードルを移動させるニードル移動手段を有し、前記洗浄部は、前記洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有するので、キャリーオーバーを十分に低減することができ、簡便で洗浄時間が短い洗浄手段を有し、洗浄手段による振動の影響が少なく、試料の注入量の誤差が少なく、試料用ニードルの耐久性を低下させない、試料注入装置を有する液体クロマトグラフィ装置を提供することができる。
上記液体クロマトグラフィ装置において、前記洗浄部は、好ましくは、前記超音波振動子による振動が、前記試料注入装置における前記洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる、振動緩衝部材を有する。
上記液体クロマトグラフィ装置によれば、前記洗浄部は、前記超音波振動子による振動が、前記試料注入装置における前記洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる、振動緩衝部材を有するので、試料注入装置における洗浄部の以外の部材に対する超音波振動子による振動の影響をより低減することができる。
上記液体クロマトグラフィ装置において、前記超音波振動子の振動周波数は、好ましくは、20kHz以上80kHz以下である。
上記液体クロマトグラフィ装置によれば、前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であるので、キャリーオーバーをより効率良く低減することができる試料注入装置を有する液体クロマトグラフィ装置を提供することができる。
上記液体クロマトグラフィ装置において、前記試料用ニードルの内径は、好ましくは、0.1mm以上0.8mm以下である。
上記液体クロマトグラフィ装置によれば、前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下であるので、試料の損失を低減することができる液体クロマトグラフィ装置を提供することができる。
あるいは、本発明の一つの態様によれば、新規な試料注入装置を提供することができる。本発明の別の態様によれば、新規な試料注入方法を提供することができる。本発明のまた別の態様によれば、新規な液体クロマトグラフィ装置を提供することができる。
まず、本発明の試料注入装置の構成を説明する。本発明の試料注入装置は、少なくとも、試料用容器、試料用ニードル、洗浄部、試料注入部、及びニードル移動手段を含む。
試料用容器には、移動する液体に注入される試料が供給され、溜められる。試料用ニードルは、移動する液体に注入する試料を吸引及び吐出する。試料用ニードルは、例えば、シリンジに接続され、シリンジの押し引きによって試料用ニードル内の圧力を制御することによって、試料を吐出及び吸引する。洗浄部は、少なくとも試料用ニードルを洗浄する洗浄液が供給される。洗浄部に供給される洗浄液は、試料用ニードル以外、例えば、上述のインジェクションバルブ内の試料注入経路及びサンプルループなどの洗浄に使用してもよい。また、洗浄液は、移動する液体と同じ液体であってもよい。洗浄部においては、純粋な洗浄液が連続的に供給され、試料用ニードルなどを洗浄して汚染された洗浄液は、廃液される。試料注入部は、本発明の試料注入装置内を移動する液体に、試料用ニードルから吐出された試料を注入する部材である。試料注入部は、より具体的には、上述のインジェクションバルブ及びサンプルループなどを含む。ニードル移動手段は、試料用容器、洗浄部、及び試料注入部の間で試料用ニードルを移動させる。ニードル移動手段は、試料用容器、洗浄部、及び試料注入部に、単独で試料用ニードルを移動させてもよい。また代わりに、ニードル移動手段は、試料用容器と洗浄部との間における試料用ニードルの移動と、洗浄部と試料注入部との間における試料用ニードルの移動とで、異なる手段であってもよい。
本発明によれば、洗浄部は、洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有すると共に超音波振動子の振動によって発生した超音波を洗浄液に伝達し得る材料で作られている。超音波振動子は、超音波振動子が、自由に振動できる場所であれば、洗浄部における任意の場所(例えば、洗浄部の底面)に取り付けることができる。超音波振動子の振動は、超音波の振動を制御するデバイスによって、制御することができる。超音波振動子の振動は、洗浄部に溜められている洗浄液に超音波を発生させる。超音波振動子によって発生した超音波は、コヒーレントでない疎密波であり、洗浄部の内壁で反射され、洗浄液に浸漬された試料用ニードルの外壁の近傍における洗浄液を振動させる。これにより、試料用ニードルの外壁に吸着及び残留した試料を洗浄することができる。
本発明の試料注入装置では、試料用ニードル自体に(直接に又は振動を伝達しうる部材を介して)超音波振動子を取り付けないので、試料用ニードル自体を振動させない。よって、本発明においては、試料用ニードルに超音波振動子の振動による負荷がなく、試料用ニードルを劣化させずに(試料用ニードルの耐久性を低下させずに)、試料用ニードルの超音波による洗浄を実現することができる。また、試料用ニードル自体が振動しないので、試料を吸引した後に試料用ニードルを超音波洗浄しても、吸引した試料が、洗浄液の中に失われることが少なく、移動する液体に注入する試料の量における誤差が少ない。よって、試料を、移動する液体へ精密に注入することができる。さらに、試料用ニードル自体を振動させないので、試料用ニードルを介した試料注入装置の他の部材へ振動が伝播することがなく、試料用ニードルの振動による試料注入装置の振動を防止することができる。
洗浄部は、振動緩衝部材を有することが望ましい。この振動緩衝部材は、超音波振動子による振動が、試料注入装置における洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる。よって、試料注入装置における洗浄部の以外の部材に対する超音波振動子の振動による悪影響をより低減することができる。振動緩衝部材は、例えば、ばね及びゴムなどの弾性体である。また、超音波振動子による振動が、試料注入装置における洗浄部の以外の部材へ伝播しなければ、超音波振動子による振動のエネルギーを無駄にせず、試料用ニードルの洗浄に有効に利用することができる。
超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であることが好ましい。超音波振動子の振動周波数が、20kHz未満である場合には、洗浄部に溜められている洗浄液に超音波の定常波を十分に発生させるために、洗浄部に溜められている洗浄液の容積をより大きくする必要がある。よって、洗浄部を含む試料注入装置の大きさ及び試料注入装置を含む液体クロマトグラフィ装置の大きさをより大きくしなければならない。一方、超音波振動子の振動周波数が、80kHzを超える場合には、洗浄部に溜められている洗浄液に超音波の定常波を十分に発生させるために、より大型の特殊な超音波振動子が必要になる。よって、超音波振動子の振動周波数が、20kHz以上80kHz以下であることによって、洗浄部に溜められている洗浄液に超音波の定常波をより容易に発生させることができる。また、超音波振動子の振動周波数が、20kHz未満であるか、又は80kHzを超える場合には、キャリーオーバーを低減する効率が若干低下する。一方、超音波振動子の振動周波数が、20kHz以上80kHz以下である場合には、キャリーオーバーをより効率良く低減することができる。
また、洗浄液において超音波の振動が伝達する方向における洗浄部の大きさが、洗浄液に発生する超音波の定常波の波長に対して小さすぎないことが重要であり、好ましくは、超音波の振動が伝達する方向における洗浄部の大きさは、洗浄液に発生する超音波の定常波の波長よりも大きい。この場合には、洗浄部に溜められている洗浄液に超音波の定常波を安定して発生させることができ、試料用ニードルの外壁に吸着及び残留した試料を効果的に除去することができる。
さらに、試料用ニードルの内径は、洗浄部に溜められている洗浄液に発生する超音波の定常波の波長よりも著しく小さいことが好ましい。試料用ニードルの内径が、洗浄部に溜められている洗浄液に発生する超音波の定常波の波長よりも著しく小さいときには、試料用ニードル内に保持された液体の試料に超音波の定常波が発生せず、超音波による試料用ニードル内に保持された液体の試料の損失が無い。その結果、超音波による試料用ニードル内に保持された液体の試料の損失無しに、試料用ニードルの外壁に吸着及び残留した試料を除去することができる。これに対して、試料用ニードルの内径が、洗浄部に溜められている洗浄液に発生する超音波の定常波の波長に近くなると、試料用ニードル内に保持された液体の試料に超音波が発生して、試料用ニードル内に保持された液体の試料の一部が失われる場合もある。
図14は、試料用ニードルの内径と洗浄液に発生する超音波の定常波との関係を説明する図である。図14に示すように、例えば、超音波振動子21の振動周波数が、20kHz以上80kHz以下であるときには、試料用ニードル10の内径Aは、0.1mm以上0.8mm以下であることが好ましい。試料用ニードル10の内径Aが、0.8mm以下であるときには、試料用ニードル10の内径Aは、洗浄部に溜められている洗浄液31に発生する超音波の定常波32の波長Bよりも小さい。よって、超音波による試料用ニードル10内に保持された液体の試料30の損失無しに、試料用ニードル10の外壁に吸着及び残留した試料を除去することができる。一方、超音波振動子21の振動周波数が、20kHz以上80kHz以下であり、試料用ニードル10の内径Aが、0.8mmを超えるときには、試料用ニードル10内に保持された液体の試料30の一部が失われる場合もある。また、試料用ニードル10の内径Aが、超音波振動子21の振動周波数によらず、0.1mm以上であるときには、移動する液体に注入するのに十分な量の試料を試料用ニードル10内に採取することができる。一方、試料用ニードル10の内径Aが、0.1mmよりも小さいときには、試料用ニードル10内に採取することができる試料の量が少なすぎ、また、試料の粘度等により、試料用ニードル10内に試料を採取することが困難である場合もある。
なお、本発明の試料注入装置における上記の動作は、全て自動で行うこと、すなわち自動試料注入装置であることが好ましい。
ここで、本発明による自動試料注入装置の具体例を図1と共に説明する。自動試料注入装置は、試料用ニードル10、シリンジ11、洗浄液用ポンプ12、バルブ13、試料用容器14、インジェクションバルブ15、サンプルループ16、洗浄部17、洗浄液用容器18、洗浄液ポート24、及び図示してないニードル移動手段を有する。図1の自動試料注入装置において、試料用ニードル10は、シリンジ11に接続されており、シリンジ11の押し引きによって、試料用ニードル10は、試料用容器14に供給された試料を吸引及び吐出することができる。また、洗浄液用容器18に貯蔵されている洗浄液は、洗浄液用ポンプ12によって洗浄部17又は試料用ニードル10に連続的に送出される。ここで、試料用ニードル10及びシリンジ11の間には、バルブ13が設けられており、このバルブ13を切り替えることによって、洗浄液用容器18から送出される洗浄液を、洗浄部17又は試料用ニードル10へ供給することができる。洗浄部17には、洗浄液が連続的に供給され、一定量以上の洗浄液は、廃液として洗浄部17から排出される。洗浄部17は、超音波振動子が取り付けられており、また、振動用緩衝部材としての振動用緩衝バネを介して自動試料注入装置の底面に固定されている。インジェクションバルブ15は、試料用ニードル10が挿入されると共に試料用ニードル10から試料又は洗浄液を注入するためのインジェクションポート19を有し、及びサンプルループ16が接続されている。また、インジェクションバルブ15には、自動試料注入装置の外部から液体が供給され、自動試料注入装置の外部へこの液体を送出する。より具体的には、自動試料注入装置が、液体クロマトグラフィ装置において使用される場合には、自動試料注入装置の外部に設けられたポンプによって移動相としての溶媒が供給され、この溶媒を分離用カラムに送出する。さらに、一つ又は複数の洗浄液ポート24(図1においては三個の洗浄液ポート24)を自動試料注入装置内に設けてもよい(この場合には、上述した自己洗浄機能の一つであるポストインジェクションウォッシュを実行することが可能になる)。
ここで、液体クロマトグラフィ装置において使用される場合におけるインジェクションバルブの動作を、図2を用いて詳細に説明する。インジェクションバルブ15は、六個のポートを有し、これら六個のポートは、実線A又は点線Bのいずれかの組み合わせで接続される。インジェクションバルブ15は、これら実線A又は点線Bで示される接続を切り替えることができる。なお、以下の説明で、洗浄液は、移動相としての溶媒と同じものとする。
インジェクションバルブ15における六個のポートが、実線Aによって示されるように接続される場合には、外部のポンプから供給される移動相としての溶媒は、分離用カラムへ送出される。一方、試料が、試料用ニードルによってインジェクションポート19に供給されるときには、その供給された試料は、サンプルループ16内に保持される。なお、サンプルループ16の長さは、試料用ニードルによって供給され得る最大の量の試料を保持できるように設計されている。試料用ニードルによって試料が供給される代わりに、洗浄液が供給されるときには、洗浄液が、試料用ニードルから連続的に供給され、サンプルループ16を通じて廃液ポートへ排出される。すなわち、サンプルループ16内を洗浄液で洗浄することができる。
インジェクションバルブ15における六個のポートの接続を、点線Bによって示されるように切り替えると、自動試料注入装置の外部から供給される移動相としての溶媒は、サンプルループ16を通過し、分離用カラムへ送出される。このとき、サンプルループ16内に試料が保持されていれば、サンプルループ16を通過する移動相としての溶媒と共に分離用カラムへ送出される。このようにして、分離用カラムで試料の成分を分離し、それら成分を検出器で検出することができる。一方、インジェクションポート19には、試料用ニードルを介して洗浄液が供給される。これにより、インジェクションポート19から廃液ポートまでの流路を洗浄することができる。
上述した六個のポートの接続をA及びBの間で切り替えることにより、洗浄液が、移動相としての溶媒と同じであるので、六個のポート間を接続する全ての流路を、洗浄液(移動相としての溶媒)で洗浄することができる。同時に、注入された試料を、分離カラムへ送出して、試料の成分を分離分析することができる。
次に、本発明の試料注入方法を説明する。まず、試料用ニードルに試料を吸引し、試料用ニードルに試料を保持したまま、試料用ニードルを洗浄液に浸漬する。ここで、洗浄液に超音波を発生させ、洗浄液に浸漬された試料用ニードルを洗浄する。その後、試料を、試料用ニードルから吐出し、移動する液体に注入する。
ここで、本発明の試料注入装置を使用する本発明の試料注入方法を図3と共に説明する。まず、予め洗浄された試料注入用ニードル10を、ニードル移動手段によって、試料用容器14まで移動させ、試料用容器14に供給された試料に浸漬させる。次に、試料用ニードル10に接続されたシリンジ11を引いて、試料用ニードル10内に試料を吸引する。試料を吸引した後、ニードル移動手段を使用して、試料用ニードル10を、洗浄部17まで移動させ、洗浄部に供給された洗浄液に浸漬させる。洗浄液は、洗浄部17を通じて流れており、洗浄部17には、純粋な洗浄液が連続的に供給される。ここで、洗浄部17に取り付けられた超音波振動子21を振動させて、洗浄液に超音波を発生させる。このように洗浄液に発生させた超音波によって、洗浄液に浸漬した試料用ニードル10の外壁を洗浄することができる。なお、吸引した試料を試料用ニードル10に保持したまま、試料用ニードル10の外壁を、上述の超音波洗浄の方法によって洗浄しても、試料用ニードル10自体を振動させないので、吸引した試料の洗浄液への損失は、まったくない。また、洗浄部には、振動緩衝部材である振動緩衝用バネ22が取り付けられており、超音波振動子21の振動が、試料注入装置における洗浄部17以外の部材に伝播することを低減する。試料用ニードル10を超音波洗浄した後は、ニードル移動手段を使用して、試料用ニードル10を、試料注入部であるインジェクションバルブ15まで移動させ、インジェクションバルブ15のインジェクションポート19に試料用ニードル10を挿入する。最後に、試料用ニードル10に接続したシリンジ11を押して、試料用ニードル10内に採取した試料を、インジェクションバルブ15及びインジェクションバルブ15に設けられたサンプルループ16などを介して、移動する液体に注入する。
本発明の試料注入装置及び/又は試料注入方法によれば、キャリーオーバーを十分に低減することができる。また、従来の四つの自己洗浄機能(ニードルプレウォッシュ、ニードルポストウォッシュ、ポストインジェクションウォッシュ、ループリンス)を使用する必要がないため、試料注入装置を、簡単にすることができ、洗浄の条件を容易に設定することができる。また、従来の四つの自己洗浄機能を使用した洗浄に対して洗浄時間を短くすることができる。ただし、一つ又は複数の上記従来の四つの自己洗浄機能を、必要に応じて、本発明における試料用ニードルの超音波洗浄と組み合わせてもよい。さらに、試料用ニードル自体を振動させないので、試料用ニードルの耐久性を低下させることがない。また、超音波振動子の振動による、試料用ニードルに吸引された試料の洗浄液への損失がまったくなく、試料の注入量の誤差も少ない。さらに、洗浄部に振動緩衝部材を設ければ、試料注入装置における洗浄部の以外の部材に対する振動の影響をより低減することができる。
次に、本発明の液体クロマトグラフィ装置を図4と共に説明する。図4に示すように、本発明の液体クロマトグラフィ装置は、少なくとも移動相貯槽101、試料注入装置104、分離用カラム105、及び検出器107を有し、試料注入装置104には、本発明の試料注入装置が使用されている。移動相貯槽101には、液体クロマトグラフィに使用する移動相としての周知の液体が貯蔵されている。本発明の試料注入装置は、上述したように、試料用ニードルを超音波により洗浄する機構を有し、移動相としての液体に試料を注入する。分離用カラム105は、固定相としての周知のカラム充填剤が充填されており、移動相としての液体と共に試料注入装置104から送出される試料の成分を分離する。検出器107は、分離用カラム105によって分離された試料の成分を検出する。ここで、移動相貯槽101に貯蔵されている移動相としての液体を、検出器107まで送出するためには、移動相貯槽101と試料注入装置104との間に設けられるポンプ103などの移動相送出手段を使用する。また、ポンプ103などの移動相送出手段によって移動相としての液体を試料注入装置104へ送出する前に、移動相貯槽101とポンプ103などの移動相送出手段との間に設けられる周知の移動相脱気装置102によって、移動相としての液体に含まれる空気を脱気することが好ましい。さらに、分離用カラム105による理論段数などの分離の性能を一定に保つためには、分離用カラム105の温度を一定に保つための周知のカラム恒温槽106を、分離用カラム105に設けることが望ましい。
本発明の液体クロマトグラフィ装置における試料注入装置として、直接注入方式による自動試料注入装置を用いることもできる。ここで、直接注入方式による自動試料注入装置の構成及び動作を図12と共に説明する。
直接注入方式による自動試料注入装置は、試料用ニードル10、シリンジ11、洗浄液用ポンプ12、バルブ13、試料用容器14、インジェクションバルブ15、配管25、洗浄部17及び17’、及び図示してないニードル移動手段を有する。図12に示す直接注入方式による自動試料注入装置においては、試料用ニードル10は、インジェクションバルブ15における二つのポートを結ぶ配管25の一部を構成している。試料用ニードル10は、配管25内を移動相としての溶媒が流れるときには、配管25と結合して、移動相としての溶媒が流れる流路を形成する。一方、試料用ニードル10を用いて試料用容器14に入れられた試料を採取するとき、及び試料用ニードルを洗浄部17及び/又は17’に供給された洗浄液で洗浄するときには、試料用ニードル10は、配管25から分離して、ニードル移動手段を使用して、それぞれ、試料用容器14、洗浄部17及び/又は17’まで移動する。また、シリンジ11は、インジェクションバルブ15における一つのポートに接続されており、インジェクションバルブ15におけるポート間の接続を切り替えることによって、試料用ニードル10と接続させることができる。シリンジ11が試料用ニードル10と接続しているときには、シリンジ11の押し引きによって、試料用ニードル10は、試料用容器14に供給された試料を吸引及び吐出することができる。また、洗浄液用ポンプ12は、洗浄液用容器に貯蔵されている洗浄液を洗浄部17又は17’に連続的に送出する。ここで、インジェクションバルブ15及びシリンジ11の間には、バルブ13が設けられており、このバルブ13を切り替えることによって、洗浄液用容器から送出される洗浄液を、洗浄部17又は17’へ供給することができる。すなわち、バルブ13を切り替えることによって、インジェクションバルブ15を洗浄液用ポンプ12と接続させると、洗浄液は、洗浄部17と接続されたインジェクションバルブ15のポートを通じて、洗浄部17へ供給される。また、バルブ13を切り替えることによって、洗浄部17’を洗浄液用ポンプ12と接続させると、洗浄液は、洗浄部17’へ供給される。洗浄部17又は17’には、洗浄液が連続的に供給され、一定量以上の洗浄液は、廃液として洗浄部17又は17’から廃液ポート23を通じて排出される。また、洗浄部17の近傍には、超音波振動子21が取り付けられている。この超音波振動子21を振動させることによって、洗浄部17に供給された洗浄液に超音波を発生させることができる。また、インジェクションバルブ15には、自動試料注入装置の外部に設けられたポンプ103によって移動相としての溶媒が供給され、この溶媒を分離用カラム105に送出する。
次に、直接注入方式による自動試料注入装置の動作を、図12を用いて詳細に説明する。
直接注入方式による自動試料注入装置においてもインジェクションバルブ15は、六個のポートを有し、これら六個のポートは、実線A又は点線Bのいずれかの組み合わせで接続される。インジェクションバルブ15は、これら実線A又は点線Bで示される接続を切り替えることができる。なお、以下の説明で、洗浄液は、移動相としての溶媒と同じものとする。
まず、インジェクションバルブ15における六個のポートを、実線Aによって示されるように接続させる。この場合には、試料用ニードル10は、配管25と一体に結合している。そして、外部のポンプ103から供給される移動相としての溶媒は、試料用ニードル10及び配管25が一体に結合することで形成された流路を通じて、分離用カラム105へ送出される。ここで、バルブ13の三つのポートは、図12のC1に示すように、互いに接続されていない。
次に、インジェクションバルブ15における六個のポートの接続を、点線Bによって示されるように切り替える。このとき、外部のポンプ103から供給される移動相としての溶媒は、試料用ニードル10及び配管25を通過せずに、分離用カラム105へ送出される。よって、試料用ニードル10を配管25から分離して、試料用ニードル10によって試料を採取すること、及び試料用ニードルを洗浄することが可能となる。
まず、試料用ニードル10を用いて試料用容器14に供給された試料を採取するときには、試料用ニードル10は、ニードル移動手段を使用して、試料用容器14が置かれた位置まで移動し、試料用ニードル10の先端部分が試料に浸漬される。ここで、試料用ニードル10及びシリンジ11は、インジェクションバルブ15を介して接続されているので、シリンジ11を引くことによって、試料用ニードル10に適量の試料を採取することができる。
次に、試料用ニードルを洗浄するときには、試料を採取した試料用ニードル10を、シリンジ11を押し引きすることなく、引き続きニードル移動手段を使用して、洗浄部17及び/又は17’まで移動させる。そして、試料用ニードル10の先端部分を、洗浄部17及び/又は17’に浸漬させる。試料用ニードル10を洗浄部17へ移動させ、試料用ニードル10の先端部分を洗浄部17へ浸漬させる際には、洗浄部17の近傍に取り付けられた超音波振動子21を振動させて、洗浄部17内の洗浄液に超音波を発生させる。このようにして、洗浄部17の洗浄液に発生した超音波で試料用ニードル10の先端部分の外側表面を効果的に洗浄することができる。なお、試料用ニードル10に保持された試料は、洗浄液に超音波を発生させても、試料用ニードル10自体を振動させないので、採取した試料の洗浄液への損失は、まったくない。そして、試料用ニードル10の超音波洗浄によって生じた廃液は、廃液ポート23を通じて外部へ廃棄される。一方、試料用ニードル10を洗浄部17’へ移動させ、洗浄部17’へ浸漬させて、試料用ニードル10のニードルプレウォッシュを行なう場合には、バルブ13を、図12のC3に示す状態にして、洗浄液用ポンプ12と洗浄部17’を接続させ、洗浄液を洗浄部17’に連続的に供給する。これにより、洗浄部17’に連続的に供給された洗浄液で試料用ニードル10の先端部分の外側表面を洗浄することができる。そして、試料用ニードル10の洗浄によって生じた廃液は、廃液ポート23を通じて外部へ廃棄される。
次に、シリンジを押し引きすることなく、ニードル移動手段を使用して、試料用ニードル10を配管25まで移動させ、試料用ニードル10を配管25と結合させる。このようにして外部のポンプ103から供給される移動相としての溶媒の流路が形成される。ここで、シリンジを押すことによって、試料用ニードル内に採取された試料を、配管25内に注入する。採取された試料を配管25内に注入した後、インジェクションバルブ15における六個のポートの接続を、点線Aによって示されるように切り替える。これにより、外部のポンプ103から供給される移動相としての溶媒が、配管25内を流れ、配管25に注入された試料と共に分離用カラム105に供給される。そして、移動相としての溶媒と共に分離用カラム105に供給された試料の成分が、分離用カラム105で分離され、それらの成分を検出器で検出することができる。同時に、バルブ13を、図12に示すC2又はC3の状態にして、洗浄液用ポンプ12と洗浄部17又は17’を接続させて、洗浄部17又は17’における洗浄液を交換することができる。すなわち、バルブ13を、図12に示すC2の状態にすると、洗浄液用ポンプ12と洗浄部17が接続されて、一定量の洗浄液が洗浄部17に供給される。その結果、試料用ニードル10を超音波洗浄した後に残留する洗浄部17の洗浄液は、廃液ポート23を通じて外部に廃棄され、洗浄部17には洗浄液用ポンプによって供給された新たな洗浄液が供給される。同様に、バルブ13を、図12に示すC3の状態にすると、洗浄液用ポンプ12と洗浄部17’が接続されて、一定量の洗浄液が洗浄部17’に供給される。その結果、試料用ニードル10にニードルプレウォッシュを適用した後に残留する洗浄部17’の洗浄液は、廃液ポート23を通じて外部に廃棄され、洗浄部17’には洗浄液用ポンプによって供給された新たな洗浄液が供給される。
本発明の液体クロマトグラフィ装置に対して行ったキャリーオーバーの評価の結果を図5と共に説明する。
図1乃至図3に示すような自動試料注入装置を設けた図4に示すような液体クロマトグラフィ装置を用いてキャリーオーバーに関する評価を行った。液体クロマトグラフィの移動相の溶媒として、100mMのNaClO及び10mMのNHPO(pH2.6)/CHCNの混合溶媒(体積比55:45)を用いた。また、移動相の溶媒の流速は、0.2ml/分であった。なお、洗浄液にも、移動相の溶媒と同じ組成の混合溶媒を使用した。分離用カラム105は、内径2mm×長さ150mmのカラムを使用し、カラム恒温槽106を用いて分離用カラム105の温度を40℃に保った。液体クロマトグラフィの固定相としてのカラム充填剤には、粒子径5ミクロンのオクタデシル化シリカゲルを用いた。キャリーオーバーを評価するための試料として、キャリーオーバーが起こり易い、
Figure 0004455495
によって表される、塩基性かつ疎水性のクロロヘキシジンを用いた。このクロロヘキシジンを検出するための検出器107として、波長260nmの紫外線を用いた吸光光度検出器を使用した。
まず、本発明における超音波洗浄によって、移動相への試料の注入量が変化しないことを確認した。試料として2μlの12ppmのクロロヘキシジンを、試料用ニードル10で採取し、次に、試料用ニードル10を洗浄部に浸漬させると同時に試料用ニードル10の外壁を超音波洗浄し、その後、採取した試料を、移動相に注入した。ここで、試料用ニードル10を超音波洗浄したときに検出された試料の注入量は、試料用ニードル10を超音波洗浄しないときと比較して変化しなかった。よって、本発明における超音波洗浄では、移動相への試料の注入量が、減少しないことがわかった。
次に、本発明の試料注入装置におけるキャリーオーバーの評価を行った。キャリーオーバーの評価結果を図5に示す。まず、試料として、2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取して移動相へ注入し、クロロヘキシジンによるピークを検出した。次に、2μlのクロロヘキシジンを含有しない移動相と同じ溶媒(以下、ブランク試料と呼ぶ)を注入して、残留するクロロへシジン(キャリーオーバー)の有無を観察した。この際に、以下の(1)、(2)及び(3)に示す洗浄を行った。
(1)2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取した後、ニードルプレウォッシュを実行してから、採取した試料を移動相へ注入した。その後、試料用ニードルに、ニードルポストウォッシュを適用した後、ブランク試料を採取して、移動相へ注入した。
(2)2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取した後、ニードルプレウォッシュを実行してから、採取した試料を移動相へ注入した。その後、試料用ニードルに、ニードルポストウォッシュ、ポストインジェクションウォッシュ、及びループリンスを適用した後、ブランク試料を採取して、移動相へ注入した。
(3)2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取した後、本発明における超音波洗浄を実行してから、採取した試料を移動相へ注入した。その後、試料用ニードルを洗浄せずに、ブランク試料を採取して、移動相へ注入した。
2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを移動相へ注入した際に、検出されたクロロヘキシジンのピークを図5(a)に示す。また、上述の(1)ニードルプレウォッシュ及びニードルポストウォッシュを実行した場合、(2)上述した四つの自己洗浄機能の全てを実行した場合、及び(3)本発明における超音波洗浄のみを実行した場合における、ブランク試料注入後のキャリーオーバー(残留するクロロヘキシジン)の測定結果を、それぞれ図5(b)、(c)及び(d)に示す。なお、図5(a)乃至(d)において、横軸は、相対的な検出時刻であり、縦軸は、クロロヘキシジンの濃度に比例する吸光度である。
ここで、キャリーオーバーがなければ、残留するクロロヘキシジンのピークは、測定されないはずである。図5(b)に示すように、従来のニードルプレウォッシュ及びニードルポストウォッシュを実行した場合には、残留するクロロヘキシジン、すなわちキャリーオーバーが、検出された。この検出された残留クロロヘキシジンは、試料用ニードルにニードルプレウォッシュを長時間(5秒以上)適用しても、除去されなかった。次に、図5(c)に示すように、従来の四つの自己洗浄機能の全てを実行した場合には、残留するクロロヘキシジンが検出されず、キャリーオーバーを除去することができたが、四つの自己洗浄機能の全てを実行するために、3.9分の洗浄時間を要した。最後に、図5(d)に示すように、本発明における超音波洗浄のみを実行した場合には、残留するクロロヘキシジンが検出されず、キャリーオーバーを除去することができると共に、超音波洗浄による洗浄時間は、20秒であった。
以上の結果より、本発明の液体クロマトフラフィ装置において、本発明における試料用ニードルの超音波洗浄を行うことによって、四つの自己洗浄機能をすべて実行した場合と同程度までキャリーオーバーを低減させることができ、洗浄時間を短縮することができた。また、試料用ニードルの外壁を超音波洗浄するだけでもよいため、洗浄工程を簡略化することができる。
直接注入方式による自動試料注入装置を含む液体クロマトグラフィ装置に対して行ったキャリーオーバーの評価の結果を図13と共に説明する。
図12に示すような直接注入方式による自動試料注入装置を設けた図4に示すような液体クロマトグラフィ装置を用いて、実施例1と同様に、キャリーオーバーに関する評価を行った。
すなわち、液体クロマトグラフィの移動相の溶媒として、100mMのNaClO及び10mMのNHPO(pH2.6)/CHCNの混合溶媒(体積比55:45)を用いた。また、移動相の溶媒の流速は、0.2ml/分であった。洗浄液にも、移動相の溶媒と同じ組成の混合溶媒を使用した。分離用カラム105は、内径2mm×長さ150mmのカラムを使用し、カラム恒温槽106を用いて分離用カラム105の温度を40℃に保った。液体クロマトグラフィの固定相としてのカラム充填剤には、粒子径5ミクロンのオクタデシル化シリカゲルを用いた。キャリーオーバーを評価するための試料としてクロロヘキシジンを用いた。このクロロヘキシジンを検出するための検出器107として、波長260nmの紫外線を用いた吸光光度検出器を使用した。
キャリーオーバーの評価結果を図13に示す。まず、試料として、2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取して移動相へ注入し、クロロヘキシジンによるピークを検出した。次に、2μlのクロロヘキシジンを含有しない移動相と同じ溶媒(以下、ブランク試料と呼ぶ)を注入して、残留するクロロへシジン(キャリーオーバー)の有無を観察した。
この際に、以下の(1)及び(2)に示す洗浄を行った。
(1)2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取した後、本発明における超音波洗浄のみを実行してから、採取した試料を移動相へ注入した。その後、試料用ニードルを洗浄せずに、ブランク試料を採取して、移動相へ注入した。
(2)2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを試料用ニードルに採取した後、ニードルプレウォッシュのみを実行してから、採取した試料を移動相へ注入した。試料用ニードルを洗浄せずに、ブランク試料を採取して、移動相へ注入した。
2μlの高濃度1200ppmのクロロヘキシジンを移動相へ注入した際に、検出されたクロロヘキシジンのピークを図13(a)に示す。また、上述の(1)本発明における超音波洗浄のみを実行した場合、及び(2)ニードルプレウォッシュのみを実行した場合における、ブランク試料注入後のキャリーオーバー(残留するクロロヘキシジン)の測定結果を、それぞれ図13(b)のP1及びP2に示す。なお、図13(a)及び(b)において、横軸は、相対的な検出時間(分)であり、縦軸は、クロロヘキシジンの濃度に比例する吸光度である。
図13(b)のP2に示すように、従来のニードルプレウォッシュのみを実行した場合には、残留するクロロヘキシジン、すなわちキャリーオーバーが、検出された。一方、図13(b)のP1に示すように、本発明による超音波洗浄のみを実行した場合には、残留するクロロヘキシジンが検出されず、キャリーオーバーを除去することができた。
以上の結果より、直接注入方式による自動試料注入装置を有する液体クロマトフラフィ装置においてもまた、本発明における試料用ニードルの超音波洗浄を行うことによって、キャリーオーバーを十分に低減させることができた。
さらに、本実施例2の(1)に示す本発明における超音波洗浄に関して、試料注入装置の洗浄部に設けた超音波振動子の振動周波数を変動させて、キャリーオーバーの評価を行った。図15は、本実施例2の(1)に示す本発明における超音波洗浄に関する超音波振動子の振動周波数とキャリーオーバーとの関係を示す。なお、図15における横軸は、試料注入装置の洗浄部に設けた超音波振動子の振動周波数(kHz)を示し、縦軸は、キャリーオーバー、すなわち、移動相に注入した高濃度1200ppmのクロロヘキシジンの注入量2μlに対する移動相へブランク試料を注入した後に検出されたクロロヘキシジンの量の百分率(%)を示す。よって、キャリーオーバー(%)の値が、小さいほど、ブランク試料を注入した後に検出されたクロロヘキシジンの量が少なく、キャリーオーバーが効率的に低減されることになる。超音波振動子の振動周波数は、それぞれ、10kHz、20kHz、30kHz、40kHz、50kHz、60kHz、70kHz、80kHz、90kHz、100kHz、及び120kHzに設定した。また、超音波振動子による振動の出力は、50Wとした。超音波振動子の振動周波数に対するキャリーオーバーの変動の結果を図15に示す。図15に示すように、本実施例2の(1)に示す本発明における超音波洗浄に関して、超音波振動子の振動周波数が、20kHz以上80kHz以下である場合に、キャリーオーバーが小さく、超音波振動子の振動周波数が、20kHz未満であるか、又は80kHzを超える場合には、キャリーオーバーが若干大きくなることが確認された。すなわち、超音波振動子の振動周波数が、20kHz以上80kHz以下である場合に、キャリーオーバーをより効率良く低減させることができる。
さらに、本実施例2の(1)に示す本発明における超音波洗浄に関して、高濃度1200ppmのクロロヘキシジンの代わりに濃度60ppmのクロロヘキシジン(標準試料)を用い、試料用ニードルの内径を変動させて、超音波による試料用ニードル内に保持された標準試料の損失に関する評価を行った。図16は、試料用ニードルの内径と試料の保持率との関係を示す。なお、図16における横軸は、試料用ニードルの内径(mm)を示し、縦軸は、試料用ニードルに保持された標準試料の保持率(%)、すなわち、洗浄部の洗浄液に超音波を発生させない場合における試料用ニードルに保持された標準試料の容量に対する洗浄部の洗浄液に超音波を発生させた場合における試料用ニードルに保持された標準試料の容量の比を示す。よって、試料用ニードルに保持された標準試料の保持率(%)は高いほど、超音波による試料用ニードル内に保持された標準試料の損失が少ないことになる。試料用ニードルの内径は、それぞれ、0.18mm、0.42mm、0.50mm、0.80mm、及び1.00mmであった。また、超音波振動子の振動周波数は、80kHzであった。図16に示すように、試料用ニードルの内径が、0.80mm以下である場合には、試料用ニードルに保持された標準試料の保持率は、概略100%であり、超音波による試料用ニードル内に保持された標準試料の損失は無かった。一方、試料用ニードルの内径が、0.80mmよりも大きい(1.00mmである)場合には、超音波による試料用ニードル内に保持された標準試料の一部が損失し、試料用ニードルに保持された標準試料の保持率は、65%であった。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を具体的に説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、これら本発明の実施の形態及び実施例を、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、変更又は変形することができる。
[付記]
[付記(1)]
試料が供給される試料用容器、
前記試料を吸引及び吐出する試料用ニードル、
少なくとも前記試料用ニードルを洗浄する洗浄液が供給される洗浄部、
前記試料用ニードルから吐出される前記試料を、移動する液体に注入する試料注入部、並びに
前記試料用容器、前記洗浄部、及び前記試料注入部の間で前記試料用ニードルを移動させるニードル移動手段
を有する試料注入装置において、
前記洗浄部は、前記洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有することを特徴とする試料注入装置。
[付記(2)]
前記洗浄部は、前記超音波振動子による振動が、前記試料注入装置における前記洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる、振動緩衝部材を有することを特徴とする付記(1)に記載の試料注入装置。
[付記(3)]
前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であることを特徴とする付記(1)に記載の試料注入装置。
[付記(4)]
前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下であることを特徴とする付記(3)に記載の試料注入装置。
[付記(5)]
試料用ニードルに試料を吸引するステップ、
前記試料用ニードルに前記試料を保持すると共に、前記試料用ニードルを洗浄液に浸漬するステップ、
前記洗浄液に超音波を発生させ、前記洗浄液に浸漬された前記試料用ニードルを洗浄するステップ、及び
前記試料を、前記試料用ニードルから吐出し、移動する液体に注入するステップを有することを特徴とする試料注入方法。
[付記(6)]
前記超音波は、超音波振動子によって発生させられると共に、前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であることを特徴とする付記(5)に記載の試料注入方法。
[付記(7)]
前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下であることを特徴とする付記(6)に記載の試料注入方法。
[付記(8)]
移動相としての液体が貯蔵される移動相貯槽、
前記移動相としての液体に試料を注入する試料注入装置、
前記移動相としての液体と共に前記試料注入装置から送出される前記試料の成分を分離する分離用カラム、及び
前記分離用カラムによって分離された前記試料の成分を検出する検出器
を有する液体クロマトグラフィ装置において、
前記試料注入装置は、前記試料が供給される試料用容器、前記試料を吸引及び吐出する試料用ニードル、少なくとも前記試料用ニードルを洗浄する洗浄液が供給される洗浄部、前記試料用ニードルから吐出される前記試料を前記移動相としての液体に注入する試料注入部、並びに前記試料用容器、前記洗浄部、及び前記試料注入部の間で前記試料用ニードルを移動させるニードル移動手段を有し、
前記洗浄部は、前記洗浄液に超音波を発生させる超音波振動子を有することを特徴とする液体クロマトグラフィ装置。
[付記(9)]
前記洗浄部は、前記超音波振動子による振動が、前記試料注入装置における前記洗浄部の以外の部材へ伝播することを低減させる、振動緩衝部材を有することを特徴とする付記(8)に記載の液体クロマトグラフィ装置。
[付記(10)]
前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下であることを特徴とする付記(8)に記載の液体クロマトグラフィ装置。
[付記(11)]
前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下であることを特徴とする付記(10)に記載の液体クロマトグラフィ装置。
本発明は、キャリーオーバーを十分に低減することができ、簡便で洗浄時間が短い洗浄手段を有し、洗浄手段による振動の影響が少なく、試料の注入量の誤差が少なく、試料用ニードルの耐久性を低下させない、試料注入装置及び試料注入方法、並びに該試料注入装置を有する液体クロマトグラフィ装置に適用することができる。
図1は、本発明による自動試料注入装置を示す図である。 図2は、インジェクションバルブの動作を説明する図である。 図3は、本発明の試料注入方法を説明する図である。 図4は、液体クロマトグラフィ装置を説明する図である。 図5は、液体クロマトグラフィ装置に対して行ったキャリーオーバーの評価結果を示す図であり、図5(a)は、試料のピーク、図5(b)は、ニードルプレウォッシュ及びニードルポストウォッシュを実行した場合の検出結果、図5(c)四つの自己洗浄機能の全てを実行した場合の検出結果、及び図5(d)は、本発明における超音波洗浄のみを実行した場合の検出結果を示す図である。 図6は、自動試料注入装置の主な動作を説明する図である。 図7は、ニードルプレウォッシュを説明する図である。 図8は、ニードルポストウォッシュを説明する図である。 図9は、ポストインジェクションウォッシュを説明する図である。 図10は、ループリンスにおけるループリンスバルブの動作を説明する図であり、図10(a)は、ループリンスの洗浄機能を動作させない場合、及び図10(b)は、ループリンスの洗浄機能を動作させる場合、を示す図である。 図11は、ループリンスにおけるサンプルループ及びインジェクションバルブの洗浄を説明する図である。 図12は、直接注入方式による自動試料注入装置の構成及び動作を説明する図である。 図13は、直接注入方式による自動試料注入装置を含む液体クロマトグラフィ装置に対して行ったキャリーオーバーの評価結果を示す図であり、図13(a)は、試料のピークであり、図13(b)は、超音波洗浄を実行した場合及び超音波洗浄を実行しない場合の検出結果を示す図である。 図14は、試料用ニードルの内径と洗浄液に発生する超音波の定常波との関係を説明する図である。 図15は、本発明における超音波洗浄に関する超音波振動子の振動周波数とキャリーオーバーとの関係を示す図である。 図16は、試料用ニードルの内径と試料の保持率との関係を示す図である。

Claims (3)

  1. 試料用ニードルに試料を吸引するステップ、
    前記試料用ニードルに前記試料を保持すると共に、前記試料用ニードルを洗浄液に浸漬するステップ、
    前記洗浄液に超音波を発生させ、前記洗浄液に浸漬された前記試料用ニードルを洗浄するステップ、及び
    前記試料を、前記試料用ニードルから吐出し、移動する液体に注入するステップを有する、試料注入方法。
  2. 請求項1に記載の試料注入方法であって、
    前記超音波は、超音波振動子によって発生させられると共に、
    前記超音波振動子の振動周波数は、20kHz以上80kHz以下である、試料注入方法。
  3. 請求項2に記載の試料注入方法であって、
    前記試料用ニードルの内径は、0.1mm以上0.8mm以下である、試料注入方法。
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