JP4454801B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像アダプタ内に撮像素子としてC−MOSイメージセンサを備え、照明手段としてLEDを備えた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、体腔内に細長の挿入部を挿入することにより、体腔内臓器等を観察したり、必要に応じ処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置のできる内視鏡が広く利用されている。また、工業用分野においても、ボイラ、タービン、エンジン、化学プラント等の内部の傷、腐食等の観察、検査に工業用内視鏡が広く用いられている。
【0003】
例えば特開平8−117184号公報には光ファイバーで構成されたライトガイドファイバを無くすことによって、細径でかつ簡素な構成で高機能化を実現する内視鏡装置を提供するため、先端部に観察部位を撮像する固体撮像素子と、観察部位を照明する面発光光源とを備えた内視鏡装置が開示されている。
【0004】
また、内視鏡に携帯性を持たせるため、撮像素子としてカメラコントロールユニットを設けることなく、直接、画像信号の出力を行えるC−MOSイメージセンサを設けることが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記C−MOSイメージセンサは、熱に影響されやすい素子であり、C−MOSイメージセンサを用いて長時間観察を続けると、駆動回路に熱が徐々に蓄積されて、温度が例えば40℃に達して、このC−MOSイメージセンサからモニタに出力された画像信号にノイズが発生し、観察画像の画質が悪化するという問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡観察中、良好な画質の観察画像を得られる内視鏡を提供することを目的にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡は、撮像素子としてのC−MOSイメージセンサ及び照明手段としてのLEDを内蔵した撮像アダプタを、内視鏡挿入部の先端部に着脱自在に設けた内視鏡であって、
前記撮像アダプタ内に、前記C−MOSイメージセンサと電気的に接続される第1の電源回路基板と、前記第1の電源回路基板とは別体に設けられ、前記挿入部の先端部に設けられた先端コネクタ部に着脱自在なアダプタ側コネクタに一端が接続された駆動用電気ケーブルを介して、前記C−MOSイメージセンサ及び前記LEDに電源を供給する第2の電源回路基板とを備え、
前記C−MOSイメージセンサと前記第2の電源回路基板とを離間配置して、前記C−MOSイメージセンサの温度が、該第2電源回路基板の発する熱によって上昇することを抑制している。
【0008】
この構成によれば、撮像アダプタ内に設けられているC−MOSイメージセンサが、電源回路基板からの熱によって温度上昇し難くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図7は本発明の一実施形態に係り、図1は本発明の内視鏡を備えた内視鏡装置の構成例を説明する図、図2はドラムを保持するフレームを説明する図、図3は撮像アダプタと挿入部先端部との関係を説明する図、図4は撮像アダプタの構成を説明する断面図、図5はC−MOSセンサ及びC−MOSセンサ電源回路基板、LED照明電源回路基板を説明する図、図6は内視鏡の電気系を説明する図、図7は撮像アダプタの他の構成例を説明する図である。
【0010】
なお、図7(a)は撮像アダプタの他の構成例を説明する図、図7(b)は撮像アダプタの別の構成例を説明する図である。本実施形態においては内視鏡を工業用の内視鏡として説明する。
【0011】
図1に示すように本実施形態の内視鏡装置1は、後述する少なくとも1つの照明用LED及び撮像素子としてC−MOS(相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor の略称)イメージセンサ(図4符号24参照、以下CMOSセンサと略記する)を検査状況や検査目的に応じて内蔵した複数種類の撮像アダプタ2を挿入部3の先端部に着脱自在に配置することが可能な構成の内視鏡10と、前記挿入部3を巻き取り収納するドラム4と、このドラム4から延出するビデオケーブル5を介して接続される表示手段である例えばCRTモニタ等の表示装置6とで主に構成されている。
【0012】
前記撮像アダプタ2に内蔵されるCMOSセンサ21は、高密度化に適し、小さな電力で動作するのが特徴である。このCMOSセンサ21には例えば駆動信号発生部やノイズ低減回路、出力信号レベル安定化回路、A/Dコンパータ等、カメラとしての機能が全て搭載されている。
【0013】
そして、このCMOSセンサ21を配置した撮像アダプタ2からは前記表示装置6に向けて直接、映像信号が出力される。このCMOSセンサ21は、前記ドラム4内に設けられる乾電池或いは充電池等の電池、又は図示しない電源コンセントに接続されるDC電源アダプタ7を介して供給される電源によって駆動するようになっている。
【0014】
図1及び図2に示すように前記ドラム4は、フレーム4aに回動自在に取り付けられており、このフレーム4aの所定位置に設けられているドラムストッパ4bを適宜操作することによって、前記ドラム4を回転可能な状態又は停止状態にすることができるようになっている。このドラム4の略中央部には電源コネクタ41、電源スイッチ42、信号出力コネクタ43及び後述する温度上昇制御手段とを兼ねる光量切換手段としてLED光量切換スイッチ44が設けられている。
【0015】
図3に示すように撮像アダプタ2の基端部には脱落防止機構となる2重ネジ部を構成する2ケ所の雄ネジ部2a、2bが形成されており、前記挿入部3の先端側には図示しない雌ネジ部を有する連結固定部材3aが設けられている。このことにより、前記挿入部3の先端部に、前記雄ネジ部2a、2bを形成した撮像アダプタ2が螺合によって着脱自在に固定される。
【0016】
図4に示すように前記撮像アダプタ2内にはLED照明部30を構成するLEDチップ31及びLED照明用基板32や、前記CMOSセンサ21、このCMOSセンサ21用の基板であり第1の電源回路基板となるC−MOSセンサ電源回路基板(以下センサ基板と略記する)22、前記LED照明部30用の基板であり第2の電源回路基板となるLED照明電源回路基板(以下LED基板と略記する)23、前記CMOSセンサ21の撮像面に光学像を結像させる観察光学系20等が配置されている。
【0017】
前記撮像アダプタ2の外装は、略筒状の外装部材本体35と、この外装部材本体35の先端側に配置される略筒状の先端側外装部材36とで主に構成されている。
【0018】
この先端側外装部材36の内周面には前記観察光学系20及びLED照明部30を配置するための先端構成部材37が係入配置されるようになっており、この先端構成部材37の長手方向中央外周面に形成されている外周凸部が前記外装部材本体35と前記先端側外装部材36との間に狭持配置されるようになっている。
【0019】
前記先端構成部材37の略中央部には、前記観察光学系20を構成する複数の光学レンズ24,…,24や前記CMOSセンサ21を設けた段付パイプ形状のセンサ筐体38が配置されるようになっている。
【0020】
前記観察光学系20は、例えば複数の光学レンズ24が配置されるレンズ枠25,26及びレンズ枠25内の隣り合う光学レンズ24の間隔を所定の値に設定する間隔環27,28等で構成されており、前記レンズ枠26の基端部外周面には雄ネジ部(不図示)が形成されている。この雄ネジ部は、センサ筐体38の貫通孔の基端部に形成されている雌ネジ部(不図示)に螺合するようになっている。
【0021】
したがって、前記レンズ枠26を回転させることによって、このレンズ枠26がセンサ筐体38に対して光軸方向に移動する。このため、レンズ枠26の光軸方向の位置調整を行って、焦点調整を正確に行うことができるようになっている。
【0022】
なお、前記外装部材本体35、先端側外装部材36、先端構成部材37との接続面にはOリングやシリコン充填材等を設けて、これら接続部から内部に水等が侵入しない防水構造になっている。
【0023】
また、前記LED照明部30のLEDチップ31の先端面には薄いシリコン材33が設けられており、その上から透明な接着剤34を充填してLED照明部30を先端側外装部材36の所定位置に固定配置している。このことにより、たとえ接着剤34にひび割れ等が生じた場合でも、シリコン材33を設けたことによってLEDチップ31まで水が侵入しない構成になっている。
【0024】
図4及び図5に示すように前記CMOSセンサ21は、センサ基板22の一面側に配線45によって電気的に接続固定されている。また、このCMOSセンサ21の撮像面の前面には透明なケース体29が封止固定されている。
【0025】
前記センサ基板22と前記LED基板23とは引張力や捻じり力に対する強度を有する部材で所定長さに形成された配線部材46によって電気的に接続されている。そして、前記センサ基板22とLED基板23とは前記配線部材46を湾曲させ、前記センサ基板22と前記LED基板23とを対向させた状態にし、これら基板22,23の間に例えばエポキシ系の接着剤47を所定量塗布してセンサ基板22とLED基板23との間隔を設けた状態にして一体的に固定されている。
【0026】
そして、この一体的に固定したセンサ基板22及びLED基板23のうち、前記センサ基板22をセンサ筐体38の端面に例えば接着によって位置決め固定している。このことにより、前記LED照明部30に接続されて多くの熱を発生するLED基板23は、前記CMOSセンサ21から離れた位置、すなわち、CMOSセンサ21に熱が伝導され難い位置に配置される。なお、符号48a,48b,はLED基板23に接続された駆動用電気ケーブルである。
【0027】
次に、図6を参照して撮像アダプタ2と内視鏡10との電気的な接続について説明する。
図に示すように前記挿入部3の先端部には先端コネクタ部9aが設けられ、前記撮像アダプタ2の基端部には前記先端コネクタ部9aに着脱自在なアダプタ側コネクタ9bが設けられている。そして、前記内視鏡10内には駆動用ケーブル3b,3d、信号伝送ケーブル3cが挿通しており、前記撮像アダプタ2内には駆動用電気ケーブル48a,48b、信号伝送ケーブル48cが挿通している。なお、符号49はLED基板23とLED照明部30とを電気的に接続する照明用電気ケーブルである。
【0028】
したがって、例えばDC電源アダプタ7をドラム4の電源コネクタ41に接続して供給される電源+V及びCOMは、挿入部3内を挿通する駆動用ケーブル3b、3d、先端コネクタ部9a、アダプタ側コネクタ9b、駆動用電気ケーブル48a,48bを介してLED基板23に供給される。
【0029】
このLED基板23に供給された電源+V及びCOMは、LEDチップ31に対応する電圧に変換されて照明用電気ケーブル49を介してLED照明部30に供給されるとともに、配線部材46を介して前記センサ基板22に供給される。
【0030】
このことにより、LED照明部30のLEDチップ31から観察部位に向けて照明光が照射されるとともに、このLEDチップ31の照明光によって照らされた観察部位の光学像が前記観察光学系20を通過してCMOSセンサ21の撮像面に結像して画像信号に変換される。この画像信号は、信号伝送ケーブル48c、アダプタ側コネクタ9b、先端コネクタ部9a、信号伝送ケーブル3cを介してアンプ50に入力され、増幅されて信号出力コネクタ43からビデオケーブル5を介して表示装置6に出力されて内視鏡画像が表示されるようになっている。
【0031】
なお、本実施形態においては図6で示したように撮像アダプタ2に設けるLED照明部30を、観察光学系20を挟んで複数配置する構成を示しているが、撮像アダプタ2はこの構成に限定されるものではなく、例えば図7(a)に示すように撮像アダプタ2aにCMOSセンサ21とLED照明部30とをそれぞれ1つずつ設ける構成や、例えば太い配管用として図7(b)に示すようにLED照明部30を複数設けた略パイプ形状のLED用アダプタ2bを撮像アダプタ2に対して着脱可能に設け、LED照明部30を2重に配置する構成等であってもよい。
【0032】
上述のように構成した内視鏡装置1の作用を説明する。
まず、使用者は、観察対象の配管の径寸法及び検査目的にあった画素数或いは画素構成のCMOSセンサ21とLED照明部30とを組合せた撮像アダプタ2を選択し、挿入部3に装着する一方、ビデオケーブル5を表示装置6及び信号出力コネクタ43に接続する。
【0033】
次に、ドラム4に設けられているスイッチ42を操作して、CMOSセンサ21及びLED照明部30に電源を供給する。すると、前記表示装置6にCMOSセンサ21から出力された映像信号が伝送され、画面上に観察部位の内視鏡画像が表示される。なお、使用者の所望する内視鏡画像が得られなかった場合には、所望する内視鏡画像が得られるように撮像アダプタ2を交換する。
【0034】
次いで、ドラム4に設けられているドラムストッパ4bを解除してドラム4を回動状態にし、内視鏡10の挿入部3を引き出して撮像アダプタ2を配管の奥に挿入していく。このとき、配管内の観察像が暗い場合にはLED光量切換スイッチ44を操作してLEDチップ31から出射される光量を明るくする。
【0035】
なお、明るくした状態で長時間使用すると、LEDチップ31の発する熱がCMOSセンサ21に伝達されて、CMOSセンサ21の温度が高くなり内視鏡画像にノイズが生じる場合がある。この場合には、LED光量切換スイッチ44を操作してLEDチップ31から出射される光量を下げてLEDチップ31から発する熱量を低下させる。
【0036】
このように、前記C−MOSセンサ電源回路基板とLED照明電源回路基板とを別体に構成し、熱を多く放熱するLED照明電源回路基板をC−MOSセンサから離れた位置に配設したことによってC−MOSセンサがLED照明電源回路基板が放熱する熱によって温度上昇することを防止して、長時間の観察において内視鏡画像にノイズが生じることを防止することができる。
【0037】
また、LED光量切換スイッチを設けたことによって、C−MOSセンサがLED照明部のLEDチップの発する熱によって温度上昇した場合に、LEDチップの照明光量を減じて、C−MOSセンサが必要以上に温度上昇することを防止してい内視鏡画像にノイズが生じることを防止することができる。
【0038】
これらのことによって、良好な画質の内視鏡画像が得られるので観察性能が大幅に向上する。
【0039】
なお、図8のC−MOSセンサ電源回路基板とLED照明電源回路基板センサ基板とを一体にする他の構成例を示す図のように前記センサ基板22とLED基板23の間に熱伝導率の低い部材、つまり熱を遮断する部材として例えばポリスチレン、ウレタン等の例えば柱状の発泡樹脂52を設ける一方、LED基板23側に熱伝導率の高い金属部材52を設け、この金属部材を外装部材本体35に接触させて熱を外部に放熱させる構成にしてもよい。また、図9のC−MOSセンサ電源回路基板とLED照明電源回路基板センサ基板とを一体にする他の構成例を示す図のように前記センサ基板22とLED基板23との間に発泡樹脂52を配置するとともに、センサ基板22又はLED基板23の少なくとも一方に放熱板53を設ける構成にしてもよい。
【0040】
このように、LED照明電源回路基板の熱を外に逃がすことで、CMOSセンサの温度上昇を最小限に押さえて同様の作用及び効果を得られる。
【0041】
さらに、前記図4で示した接着剤47の部分にペルチェ素子を設け、センサ基板22を冷却側とすることにより、CMOSセンサ側を冷却することができる。この際、放熱板53を設けてLED基板23の熱を放熱させることにより、CMOSセンサ21の温度上昇をさらに効率よく抑えることができる。
【0042】
又、図10に示すように前記撮像アダプタ2と前記挿入部3との間にLED基板23を内蔵し、前記撮像アダプタ2と前記挿入部3との接続部9c,9dを備えた連結部材55を着脱自在に設けることによって、LED基板23をよりCMOSセンサ21から遠く離れた位置に配置して、CMOSセンサ21がLED基板23の熱によって温度上昇することを防止することができる。この連結部材55を設ける代わりに挿入部3の先端部にLED基板23を配置して、LED基板23をCMOSセンサ21から離れた位置に配置する構成にしてもよい。
【0043】
図11は光量切り換え手段である光量切換スイッチの具体的な構成を説明する図である。
図に示すように本実施形態の撮像アダプタ2aの基端面に設けられているアダプタ側コネクタ9bにはアダプタ側LED接続部71及びアダプタ側センサ接続部72が設けられている。一方、内視鏡10の挿入部3の先端面の先端コネクタ部9aには前記アダプタ側LED接続部71及びアダプタ側センサ接続部72にそれぞれ電気的に接続される挿入部側LED接続部73及び挿入部側センサ接続部74が設けられている。前記アダプタ側コネクタ9bと先端コネクタ部9aとが接続刺さることによって、前記接続部73,74と前記接続部71,72とが電気的に導通するようになっている。
【0044】
前記挿入部3内には前記挿入部側センサ接続部74とドラム4内に設けられている電源部である電池60とを電気的に接続して前記CMOSセンサ21に駆動電源を供給する駆動ケーブル75と、前記挿入部側LED接続部73と前記電池60とを電気的に接続して前記LED照明部30を構成する1つ又は複数のLEDチップ31に照明用電源を供給する照明用ケーブル76と、前記挿入部側センサ接続部74から延出して前記CMOSセンサ21で生成された映像信号を後述する映像出力端子部に向けて伝送する信号伝送ケーブル77とが挿通している。
【0045】
一方、前記ドラム4内には前記CMOSセンサ21に供給する電源の安定化を図る定電圧回路61や、前記電池60と前記LED照明部30とを接続する照明用ケーブ76ルの中途部に位置して前記LED照明部30に供給する電流値を所定の値に制限する電源制限回路62が設けられている。
【0046】
また、前記ドラム4の例えば端部には前記CMOSセンサ21から出力された映像信号を表示装置6に伝送するビデオケーブル5が着脱自在に接続される信号出力コネクタ43である映像出力端子部43aが設けられており、この映像出力端子部43aに前記信号伝送ケーブル77が抵抗63を介して電気的に接続されている。
【0047】
符号64は温度上昇制御手段を兼ねるLED光量切り換えスイッチ(以下スイッチと略記する)であり、このスイッチ64は、押し込み操作を行うことによって、例えば記号Aで示す位置或いは記号Bで示す位置に切り換え配置される押しボタン型タイプの切換スイッチである。したがって、スイッチ64を操作して抵抗体65が設けられている記号Bの位置或いは前記抵抗体65の設けられていない記号Aの位置に配置させることにより、LED照明部30から照射される照明光量が変化させることが可能な構成になっている。
【0048】
このように、LED光量切り換えスイッチを設けて照明光量を段階的に切り替えられるので、使用者は、配管のサイズを考慮して、LED照明部から出射させる光量を選択することや、内視鏡画像にノイズが発生したとき光量を落とすとうの操作を行って良好な内視鏡画像を観察することができる。
【0049】
なお、本実施形態では2段階としているが2段階に限定されるものではなく、それ以上であってもよい。
【0050】
また、図12(a)の光量切換スイッチの他の構成を示す図のように電圧値の異なる電池部60a,60bを例えば2つ設け、スイッチ64を操作することでLED照明部30に供給する電源を電池部60a側或いは電池部60b側に切り換えるようにしてもよい。
【0051】
さらに、前記LED光量切り換えスイッチを押しボタン型タイプで構成する代わりに、図12(b)の光量切換スイッチの他の構成を示す図のように可変抵抗66を設けるようにしてもよい。この可変抵抗66としては例えばつまみを回転させると抵抗値が変化するタイプ、或いはスライド移動させると抵抗値が変化するものタイプ等がある。このことにより、光量を連続的に変化させて、配管のサイズ等に応じた光量の微調整も行うことができる。
【0052】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0053】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0054】
(1)撮像素子としてのC−MOSイメージセンサ及び照明手段としてのLEDを内蔵した撮像アダプタを、内視鏡挿入部の先端部に着脱自在に設けた内視鏡において、
前記撮像アダプタ内に、前記C−MOSイメージセンサに電源を供給する第1の電源回路基板と、前記LEDに電源を供給する第2の電源回路基板とを設けるとき、
前記C−MOSイメージセンサの温度が、前記電源回路基板の発する熱によって所定温度以上に上昇することを防止する温度上昇制御手段を設けた内視鏡。
【0055】
(2)前記温度上昇制御手段は、第1の電源回路基板と第2の電源回路基板との配置位置関係であり、多くの熱を発する回路基板を、前記C−MOSイメージセンサよりできるだけ遠くの位置に配置した付記1記載の内視鏡。
【0056】
(3)前記第1の電源回路基板と前記第2の電源回路基板との間に熱遮断部材を配置した付記1又は付記2記載の内視鏡。
【0057】
(4)前記熱遮断部材は発泡樹脂である付記3記載の内視鏡。
【0058】
(5)前記発泡樹脂は、ポリスチレン、ウレタン等である付記4記載の内視鏡。
【0059】
(6)前記温度上昇制御手段は、前記第1の電源回路基板又は前記第2の電源回路基板の少なくとも一方に設けた放熱板である付記1記載の内視鏡。
【0060】
(7)前記温度上昇制御手段は、前記LEDの光量を変化させる光量切り換え手段である付記1記載の内視鏡。
【0061】
(8)前記光量切り換え手段は、LEDに流れる電圧を回転又はスライド操作することで制御する抵抗値可変手段である付記7記載の内視鏡。
【0062】
(9)前記光量切り換え手段は、LEDに接続される複数の電源手段とLEDに接続する電源を選択するスイッチとを有する付記7記載の内視鏡。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、内視鏡観察中、良好な画質の観察画像を得られる内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図7は本発明の一実施形態に係り、図1は本発明の内視鏡を備えた内視鏡装置の構成例を説明する図
【図2】ドラムを保持するフレームを説明する図
【図3】撮像アダプタと挿入部先端部との関係を説明する図
【図4】撮像アダプタの構成を説明する断面図
【図5】C−MOSセンサ及びC−MOSセンサ電源回路基板、LED照明電源回路基板を説明する図
【図6】内視鏡の電気系を説明する図
【図7】撮像アダプタの他の構成例を説明する図
【図8】C−MOSセンサ電源回路基板とLED照明電源回路基板センサ基板とを一体にする他の構成例
【図9】C−MOSセンサ電源回路基板とLED照明電源回路基板センサ基板とを一体にする別の構成例
【図10】撮像アダプタと挿入部先端部との他の構成例を説明する図
【図11】光量切り換え手段である光量切換スイッチの具体的な構成を説明する図
【図12】光量切換スイッチの他の構成を説明する図
【符号の説明】
2…撮像アダプタ
20…観察光学系
21…C−MOSセンサ
22…C−MOSセンサ電源回路基板(センサ基板)
23…LED照明電源回路基板(LED基板)
30…LED照明部
47…接着剤
Claims (8)
- 撮像素子としてのC−MOSイメージセンサ及び照明手段としてのLEDを内蔵した撮像アダプタを、内視鏡挿入部の先端部に着脱自在に設けた内視鏡において、
前記撮像アダプタ内に、
前記C−MOSイメージセンサと電気的に接続される第1の電源回路基板と、
前記第1の電源回路基板とは別体に設けられ、前記挿入部の先端部に設けられた先端コネクタ部に着脱自在なアダプタ側コネクタに一端が接続された駆動用電気ケーブルを介して、前記C−MOSイメージセンサ及び前記LEDに電源を供給する第2の電源回路基板とを備え、
前記C−MOSイメージセンサと前記第2の電源回路基板とを離間配置して、前記C−MOSイメージセンサの温度が、該第2電源回路基板の発する熱によって上昇することを抑制することを特徴とする内視鏡。 - 前記C−MOSイメージセンサを、前記第2の電源回路基板よりも先端側に離間配置したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
- 前記第1の電源回路基板と前記第2の電源回路基板との間に熱遮断部材を配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の内視鏡。
- 前記熱遮断部材は
発泡樹脂であることを特徴とする請求項3記載の内視鏡。 - 前記第1の電源回路基板又は前記第2の電源回路基板の少なくとも一方に設けた放熱板により、前記C−MOSイメージセンサの温度が、前記第2の電源回路基板の発する熱によって上昇することを抑制したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
- 前記LEDに流れる電圧を、回転又はスライド操作することで制御する抵抗値可変手段をさらに備え、
前記抵抗値可変手段によって、前記C−MOSイメージセンサの温度が、前記第2の電源回路基板の発する熱によって上昇することを抑制したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡。 - さらに、前記LEDに接続される複数の電源手段を備える構成において、
前記LEDに接続する電源を選択するスイッチによって、前記C−MOSイメージセンサの温度が、前記第2の電源回路基板の発する熱によって上昇することを抑制したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡。 - 前記C−MOSイメージセンサの温度が、40℃以上になることを抑制することを特徴とする請求項1−7の何れか1項に記載の内視鏡。
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