JP4454276B2 - 酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた積層体、包装体 - Google Patents
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Description
(1)消費者に対する購買意識の付与、危険性の提示といった「表示効果」。
(2)充填した内容物自体に包装体が侵されないための「内容物耐性」。
(3)外部刺激に対する「内容物の保護」。
(1)遷移金属による熱可塑性樹脂の酸化を用いたタイプ(特許文献1参照)。
(2)炭素−炭素二重結合を有する熱可塑性樹脂の酸化分解あるいは酸素付加反応を用いたタイプ(特許文献2参照)。
(3)遷移金属錯体を用いた酸素配位結合タイプ(特許文献3参照)。
(4)被還元性化合物の還元/酸化反応を用いた、過酸化水素化(他ガスへの変換)(特許文献4参照)。
(5)還元鉄を熱可塑性樹脂に配合したタイプ(特許文献5参照)。
(4)の被還元性化合物の還元/酸化反応を用いた過酸化水素化については、酸素吸収後に過酸化水素を発生させる為、衛生性/安全性に問題があった。また、この反応を用いる事で熱可塑性樹脂自体が変色(色素として機能もする為)する事も課題として挙げられる。
熱可塑性樹脂の酸化を利用した(1)、(2)などのタイプは、酸化反応による分解や架橋など、酸素吸収に伴うラジカル連鎖反応の副反応に伴う膜物性の低下および臭気の発生が問題点として挙げられる。
また、最も改善が要求される内容としては、この還元鉄は水分をトリガーとして酸素の吸収能を発現する為、包装体内部の湿度が高い(内容物の水分活性値が高いもの、あるいは液物である)ことが必要とされる。
なお、還元鉄以外の酸素吸収剤としては、酸素欠陥を有する酸化チタンが知られている(特許文献6)。しかしながら、この酸素吸収剤は、密閉された容器内に入れて使用することを目的としたものであり、当然のことながらこれ自体は包装体に加工できるような材料ではなった。
また、前記酸素欠陥を有する無機酸化物は、酸素欠陥を有する二酸化チタン、酸化亜鉛、および酸化セリウムからなる群より選ばれる1種以上であることが望ましい。
また、前記酸素欠陥を有する無機酸化物の酸素欠陥の割合は、0.01〜25%であることが望ましい。
また、本発明の積層体は、本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物を含有する層を有することを特徴とする。
また、本発明の積層体は、酸素透過度が50cm3 ×25μm(厚さ)/m2 (面積)/24h/(1.01325×105 Pa)(圧力)以下であるバリア層を有することが望ましい。
また、本発明の前記バリア層が、熱可塑性樹脂層、金属箔層、および蒸着層からなる群より選ばれる1種以上であることが望ましい。
また、本発明の包装体は、本発明のフィルムを用いたことを特徴とするものである。
また、本発明の包装体は、本発明の積層体を用いたことを特徴とするものである。
また、前記酸素欠陥を有する無機酸化物の酸素欠陥の割合が、0.01〜25%であれば、得られる包装体の酸素吸収による物性の変化が少ない。
また、本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物が、さらに、(D)ポリオレフィン系樹脂を50〜99質量%含有していれば、成形加工性を向上させることが可能である。
また、本発明の積層体が、酸素透過度が50cm3 ×25μm(厚さ)/m2 (面積)/24h/(1.01325×105 Pa)(圧力)以下であるバリア層を有すれば、包装体にしたとき、包装体の外部から透過した酸素ガスによる酸素吸収能力の低下が少ない為、酸素ガスを長期間にわたって吸収することが可能になる。
また、本発明の包装体は、本発明の積層体を用いたものであるので、酸素吸収能力を有するだけでなく、内容物による影響を受けず、マイクロウェーブ適性を有し、環境湿度や内容物の水分活性に依存せずに酸素吸収能を発現できるものとなる。
<(A)エチレン−α,β不飽和カルボン酸ランダム共重合体、そのイオン架橋物>
エチレン−α,β不飽和カルボン酸ランダム共重合体としては、エチレン−(メタ)アクリル酸が代表的なものとして挙げられ、さらに(メタ)アクリル酸エステルを含む三元共重合体でも構わない。さらに、これらのエチレン−α,β不飽和カルボン酸ランダム共重合体を、ナトリウム、カリウム、亜鉛などの各種陽イオンによりイオン架橋させたアイオノマー樹脂も使用することが可能である。特に、アイオノマー樹脂は、(B)吸水性または吸湿性有機化合物との相溶性、分散性という点で好ましい。
(B)吸水性または吸湿性有機化合物としては、ポリα,β不飽和カルボン酸、ポリα,β不飽和カルボン酸のイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分/完全けん化物、ポリ酢酸ビニルの部分/完全けん化物、セルロース系誘導体、ポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。これらは、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
セルロース系誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。
ポリアルキレンオキサイド誘導体としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドなどが挙げられる。
また、グリセロールあるいはその誘導体も使用することが可能である。
本発明における(C)還元処理を施した無機酸化物としては、無機酸化物に還元処理を施すことによって、無機酸化物中の一部の酸素原子が除去され、格子欠陥が形成された、酸素欠陥を有する無機酸化物が挙げられる。
無機酸化物としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの光導電性無機化合物が挙げられる。これらは、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物には、さらに、(D)ポリオレフィン系樹脂を配合しても構わない。
(D)ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系共重合体、ポリα−オレフィン、エチレン−環状オレフィン共重合体、エチレン−α,β不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらは、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中から最終的に求める包装体に応じて、適切な材料を選択すればよい。
ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンが挙げられる。
オレフィン系共重合体とは、エチレン、プロピレン、およびC4以上のα−オレフィン(1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなど)からなる群より選ばれる2種以上のオレフィンからなる共重合体である。
ポリα−オレフィンとしては、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などが挙げられる。
エチレン−α,β不飽和カルボン酸エステル共重合体としては、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。
本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物は、成分(A)と成分(B)との合計(100質量%)中、成分(A)が1〜99質量%、成分(B)が99〜1質量%であり、成分(A)と成分(B)との合計100質量部に対して、成分(C)を1〜100質量部配合したものである。
(C)還元処理を施した無機酸化物の配合量が、成分(A)+成分(B)100質量部に対し1質量部未満では、酸素吸収能力に劣る。(C)還元処理を施した無機酸化物の配合量が、成分(A)+成分(B)100質量部に対し100質量部を超えると、包装体の性能(機械的強度、ヒートシール強度など)に影響が生じる。
(D)ポリオレフィン系樹脂を配合する場合は、成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計1〜50質量%と、(D)ポリオレフィン系樹脂50〜99質量%の比率で、配合することができる。
また、(A)エチレン−α,β不飽和カルボン酸ランダム共重合体あるいはそのイオン架橋物が配合されているので、この中に(C)還元処理を施した無機酸化物を分散させると共に、(B)吸水性または吸湿性有機化合物が均一に分散される事で、効率よく(C)還元処理を施した無機酸化物に、酸素吸収能の発現のトリガーとなる水分を供給する事が可能である。
すなわち、従来の酸素吸収能を有する樹脂組成物における還元鉄から酸化鉄への酸化反応は、結晶構造を著しく変化させ、比重の変化を伴う。還元鉄の比重は酸化鉄の比重より大きく、かつ酸化反応により還元鉄から酸化鉄への反応は重量増をもたらす。この内容は、酸素吸収能を有する樹脂組成物の体積膨張を示唆するものであり、樹脂組成物中におけるこの反応は、樹脂組成物としての物性や、積層体、包装体にした時の物性(カールなど)、あるいは体積膨張に伴う酸化鉄相の接触から、マイクロウェーブ時においてスパークを引き起こす恐れがある。また、含硫黄食品については酸化還元反応により硫化水素を発生させ、異臭を放つ。このような意味で、本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物は、ショットキー型欠陥を有する無機酸化物が酸素吸収前後で大きな結晶構造の変化を伴わない事、それに伴い比重の変化も少ないこと、光導電性を示す場合はUVなどの高エネルギー線が必用であること、含硫黄食品と酸化還元反応しないなどの理由から、還元鉄の時に確認されていた懸念事項などを回避する事が可能である。
本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物は、押出ラミネーション成形、押出キャスト成形、インフレーション成形、インジェクション成形、ダイレクトブロー成形など各種成形法を用いて、酸素吸収能を有する樹脂組成物の単膜フィルムあるいは酸素吸収能を有する樹脂組成物を含有する層(以下、酸素吸収能を有する樹脂組成物層と記す)を有する積層体とすることが可能である。
また、得られたフィルム(インフレーションフィルムなど)については、後工程でドライラミネーション、ウエットラミネーション、ノンソルベントラミネーションなどによって積層体とすることも可能である。
また、インジェクション成形で得られたプリフォームを、延伸ブロー成形により多層延伸ブローボトルにすることも可能である。なお、成形法は、これらの成形法に限られるものではない。
バリア層としては、熱可塑性樹脂層、金属箔層、蒸着層が挙げられる。これらは、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
金属箔層の材料としては、アルミ箔などが挙げられる。
さらには、これらの蒸着層、特にPVD蒸着法による蒸着層において、そのガスバリア性を向上させる為、ポリビニルアルコール/シラン化合物系のオーバーコート層を設けても構わない。また、蒸着層と熱可塑性樹脂層の密着性を向上させる為の各種プライマー層を設けていても構わない。
これらの積層体を用いて包装体に展開した場合の例を以下に示す。
ここで、A:ポリオレフィン樹脂、B:酸無水物グラフト変性ポリオレフィン樹脂、C:エチレン−ビニルアルコール共重合体、D:アルミナ蒸着ポリエステルフィルム、E:アルミ箔、F:エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、G:ポリビニルアルコール系オーバーコート層、H:ウレタン系接着剤、I:ポリエステルフィルムである。
成形法:押出成形、射出成形、ブロー成形、など。
用途:シート、ボトル、カップ、トレーなど。
(構成例−2):D/G/H/A/酸素吸収能を有する樹脂組成物/A
成形法:押出ラミネート、ドライラミネートなど。
用途:軟包装体、蓋材。
(構成例−3):I/H/E/F/酸素吸収能を有する樹脂組成物/A
成形法:押出ラミネート、など。
用途:インナーキャップなど。
(構成例−4):紙/A/D/G/H/A/酸素吸収能を有する樹脂組成物/A
成形法:押出ラミネートなど。
用途:複合紙容器など。
本実施例においては、以下の材料を用いた。
<成分(A)>
A−1:エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物。
A−2:エチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エステルランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物。
A−3:エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体。
A−4:エチレン−アクリル酸エステルランダム共重合体。
B−1:エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分けん化物。
B−2:ポリアクリル酸ナトリウム。
B−3:カルボキシメチルセルロース。
C−1:アナターゼ型二酸化チタン(格子欠陥率(酸素欠陥の割合)7.5%、C−2の二酸化チタンを水素熱還元することにより得られ、アナターゼ型の結晶構造を保持する低次酸化チタン、TiO1.85)。
C−2:アナターゼ型二酸化チタン(格子欠陥率(酸素欠陥の割合)0%、比表面積280m2 /gでTiO2 の純度93%を有するアナターゼ型の結晶構造を有する粉末状二酸化チタン。なお、不純物のほとんどは水分)。
S−1:2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(12μm)/ポリウレタン系接着剤(4μm)/アルミ箔(7μm、東洋アルミ(株)製)。
S−2:2軸延伸ポリエステルフィルム(12μm)/アルミナ蒸着層/ポリビニルアルコール系オーバーコート層(酸素透過度0.5cm3 ×25μm(厚さ)/m2 (面積)/24h/(1.01325×105 Pa)、凸版印刷(株)製「GL−AE」)。
エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物(A−1)75質量%と、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分鹸化物(B−1)25質量部とを混合した。この混合物100質量部に対して、アナターゼ型二酸化チタン(C−1)67質量部を加え、これらをドライブレンドによりプレミックスした混合物を、2軸押出機(φ=30、L/D=49)により吐出9kg、200℃、50rpmの条件で混練し、酸素吸収能を有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物は、空冷後、ペレタイズし、図1に示すような、(A)エチレン−α,β不飽和カルボン酸ランダム共重合体のイオン架橋物1中に、(B)吸水性または吸湿性有機化合物2および(C)還元処理を施した無機酸化物3が分散したペレットを得た。
図2に示す装置を用いて酸素吸収能を有する樹脂組成物の酸素吸収能を評価した。
内容量300mlのガラスビン11、およびφ1mmの穴12を有し、かつその穴12にアルミ箔シール13を施したステンレスキャップ14からなる密閉容器中に、塩化マグネシウムの過飽和溶液15(湿度33%調整用)を50ml充填した。密封容器中に、酸素吸収能を有する樹脂組成物のペレット16を3g入れたガラスバイアルビン17を入れた。この時のガラスビン11中のヘッドスペース量は250mlとした。経時におけるヘッドスペース中の酸素濃度(%)を、アルミ箔シール13を施した穴12からシリンジ18を通し、酸素濃度計19により測定した。結果を図3に示す。
塩化マグネシウムの過飽和溶液の代わりに塩化ナトリウムの過飽和溶液(湿度75%調整用)を用い、同様にしてヘッドスペース中の酸素濃度(%)を測定した。結果を図4に示す。また、塩化マグネシウムの過飽和溶液の代わりに水(湿度100%調整用)を用い、同様にしてヘッドスペース中の酸素濃度(%)を測定した。結果を図5に示す。
エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物(A−1)の代わりにエチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エステルランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。
エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物(A−1)の代わりにエチレン−メタクリル酸ランダム共重合体(A−3)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分けん化物(B−1)の代わりにポリアクリル酸ナトリウム(B−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分けん化物(B−1)の代わりにカルボキシメチルセルロース(B−3)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。
アナターゼ型二酸化チタン(C−1)の代わりにアナターゼ型二酸化チタン(C−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分けん化物(B−1)を用いなかった以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。
エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物(A−1)を用いなかった以外は、実施例4と同様にしてペレットを作製しようとしたが、ポリアクリル酸ナトリウム(B−2)は熱可塑性ではないので、コンパウンド化できなかった。
エチレン−メタクリル酸ランダム共重合体のナトリウムイオン架橋物(A−1)の代わりにエチレン−アクリル酸エステルランダム共重合体(A−4)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、酸素吸収能を評価した。結果を図3〜5に示す。エチレン−アクリル酸エステルランダム共重合体(A−4)とエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分鹸化物(B−1)との相溶性があまりにも悪く、加工が非常に困難であった。
シングルサイト系触媒により得られた密度0.902g/cm3 の線状低密度ポリエチレン(LLDPE−1)(宇部興産(株)製「ユメリット(商品名)」)60質量%と、実施例2で得られた酸素吸収能を有する樹脂組成物40質量%とをドライブレンドした。この混合物と、シングルサイト系触媒により得られた密度0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン(LLDPE−2)(宇部興産(株)製「ユメリット(商品名)」)とを、3種3層共押出機を用いて、以下の層構成になるように製膜して、2種3層の共押出多層フィルムを作製した。
層構成:LLDPE−2(15μm)/{LLDPE−1+実施例2の酸素吸収能を有する樹脂組成物}(50μm)/LLDPE−2(15μm)。
バリア性基材(S−1)の代わりにバリア性基材(S−2)を用いた以外は、実施例6と同様にしてパウチを作製した。このパウチを用いて実施例6と同様に評価を行った。結果を図7に示す。
実施例2の酸素吸収能を有する樹脂組成物の代わりに、比較例2の酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた以外は、実施例6と同様にしてパウチを作製した。このパウチを用いて実施例6と同様に評価を行った。結果を図7に示す。
実施例2の酸素吸収能を有する樹脂組成物の代わりに、比較例2の酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた以外は、実施例7と同様にしてパウチを作製した。このパウチを用いて実施例6と同様に評価を行った。結果を図7に示す。
2 (B)吸水性または吸湿性有機化合物
3 (C)還元処理を施した無機酸化物
16 酸素吸収能を有する樹脂組成物のペレット
21 酸素吸収能を有する樹脂組成物
24 バリア層
Claims (10)
- (A)エチレン−α,β不飽和カルボン酸ランダム共重合体あるいはそのイオン架橋物と、
(B)吸水性または吸湿性有機化合物と、
(C)還元処理を施した無機酸化物と、
(D)ポリオレフィン系樹脂とを含有し、
成分(A)と成分(B)との合計(100質量%)中、成分(A)が1〜99質量%、成分(B)が99〜1質量%であり、
成分(A)と成分(B)との合計100質量部に対して、成分(C)が1〜100質量部であり、
成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計1〜50質量%と(D)ポリオレフィン系樹脂50〜99質量%の比率で配合され、
前記(B)吸水性または吸湿性有機化合物が、ポリα,β不飽和カルボン酸、ポリα,β不飽和カルボン酸のイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分/完全けん化物、ポリ酢酸ビニルの部分/完全けん化物、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエステル、ポリアミドからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする酸素吸収能を有する樹脂組成物。 - 前記(C)還元処理を施した無機酸化物が、酸素欠陥を有する無機酸化物であることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物。
- 前記酸素欠陥を有する無機酸化物が、酸素欠陥を有する二酸化チタン、酸化亜鉛、および酸化セリウムからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項2記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物。
- 前記酸素欠陥を有する無機酸化物の酸素欠陥の割合が、0.01〜25%であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物。
- 請求項1ないし4いずれか一項に記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物からなることを特徴とするフィルム。
- 請求項1ないし4いずれか一項に記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物を含有する層を有することを特徴とする積層体。
- 酸素透過度が50cm3 ×25μm(厚さ)/m2 (面積)/24h/(1.01325×105 Pa)(圧力)以下であるバリア層を有することを特徴とする請求項6記載の積層体。
- 前記バリア層が、熱可塑性樹脂層、金属箔層、および蒸着層からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項7記載の積層体。
- 請求項5記載のフィルムを用いたことを特徴とする包装体。
- 請求項6ないし8いずれか一項に記載の積層体を用いたことを特徴とする包装体。
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