JP4453974B2 - 毛髪用組成物 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のブロック共重合体を含有する毛髪用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(1)毛髪に光沢と滑らかな感触を与えながら、枝毛・切れ毛など毛髪の損傷を防止する毛髪用組成物として、高分子量(重合度が3,000〜20,000)のジメチルポリシロキサンおよび/または高分子量のメチルフェニルポリシロキサンを含有する毛髪用組成物が提案されている(例えば、特開昭63−183517号公報および特開昭63−243018号公報参照)。
しかしながら、これらの毛髪用組成物によっては、光沢および滑らかな感触の付与効果並びに毛髪損傷防止効果を持続させることができず、これらの効果は、ブラッシング処理やドライヤー処理によって著しく低下(消滅)してしまう。
また、これらの毛髪用組成物によっては、毛髪に十分なしっとり感や膜厚感(毛髪が厚くしっかりとコートされているような感触をいう。以下同じ。)を付与することができない。
さらに、これらの毛髪用組成物は、乾燥状態の毛髪および濡れた状態の毛髪の何れに対しても、きしみ感を生じさせてしまう。
【0003】
(2)毛髪に帯電防止効果を与え、櫛通りをよくし、しっとり感などを付与する毛髪用組成物として、平均分子量が400〜10,000程度のポリオルガノシロキサンブロックと、平均分子量が300〜10,000程度のポリオキシアルキレンブロックとからなるブロック共重合体を含有する毛髪用組成物が提案されている(例えば、特開平4−211605号公報参照)。
しかしながら、この毛髪用組成物によっては、滑らかな感触を十分に付与することができない。また、これらの付与効果(十分でない付与効果)を持続させることもできず、ブラッシング処理やドライヤー処理によってその効果が低下(消滅)してしまう。
また、この毛髪用組成物によっては、十分な膜厚のコート層を毛髪表面に形成することができないため、毛髪に膜厚感を付与することができない。
さらに、この毛髪用組成物は、乾燥状態の毛髪にきしみ感およびべとつき感を生じさせてしまう。
【0004】
(3)毛髪に、光沢、しっとりした感触および滑らかな感触を付与し、繰り返し洗浄時の滑らかさと繰り返し使用時の滑らかさを付与し、毛髪の損傷を防止し、化学的または機械的な処理から毛髪を保護し、かつその効果が長時間持続する毛髪用組成物として、ポリオルガノシロキサンブロックと、アミノ変性ポリオルガノシロキサンブロックと、ポリオキシアルキレンブロックとを有する反応性シリコーン系ブロック共重合体を含有する毛髪用組成物が紹介されている(例えば、特開2002−179535号公報参照)。
しかしながら、この毛髪用組成物は、濡れた状態の毛髪にきしみ感を生じさせ、濯ぎ時などにおける使用感がよくないという問題がある。
また、この毛髪用組成物によっては、十分な膜厚のコート層を毛髪表面に形成することができないため、毛髪に膜厚感を付与することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、しっとりした感触(しっとり感)、滑らかな感触(滑り感)および良好な櫛通りを毛髪に付与することができ、ブラッシングやドライヤー処理などを繰り返した後であっても、しっとり感や滑らかな感触などを持続させることができ、しかも、乾燥状態の毛髪および濡れた状態の毛髪の何れに対しても、きしみ感を生じさせることのない毛髪用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、さらに、乾燥後の毛髪にべとつき感を生じさせることのない毛髪用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、さらに、十分な膜厚のコート層を毛髪の表面に形成することにより、当該毛髪に膜厚感を付与することのできる毛髪用組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、さらに、起泡性および洗浄性に優れ、洗髪を繰り返した後であっても、滑らかな感触および良好な櫛通りを持続させることのできる毛髪用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の毛髪用組成物は、下記一般式(1)で示されるブロック共重合体(A)を、0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有し、
下記一般式(2)で示されるブロック共重合体(B)を、0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有することを特徴とする。
【0007】
【化4】
Figure 0004453974
【0008】
〔式中、R1 は、互いに独立して、脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を表し、
1 は、2価の有機基を表し、
2 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、アルコキシ基、あるいは式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 (Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。)で表される基であり、
aは、1以上の整数、
b1は、1以上の整数、
b2は、0または1以上の整数、
cは、1以上の整数である。
式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,500以上であり、
ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A)の50〜99質量%を構成し、
式:−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
このブロック共重合体(A)の平均分子量は50,000以上である。〕
【0009】
【化5】
Figure 0004453974
【0010】
〔式中、R 3 は、互いに独立して、置換または無置換の1価の炭化水素基、あるいは式:−Y 3 −O−(C 2 4 O) b3 (C 3 6 O) b4 −Y 4 (Y 3 、b3およびb4は、それぞれ下記の定義のとおりであり、Y 4 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。)で表される基であり、
3 は、2価の有機基を表し、
4 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、アルコキシ基、あるいは式:−Y 3 −O−(C 2 4 O) b3 (C 3 6 O) b4 −Y 4 で表される基であり、
a’は、1〜1350の整数、
b3およびb4は、それぞれ0〜220の整数(但し、b3およびb4の両方が0であることはない。)、
c’は、0〜50の整数である。
但し、c’が0であるとき、R 3 またはR 4 で表される基の少なくとも1つの基は、−Y 3 −O−(C 2 4 O) b3 (C 3 6 O) b4 −Y 4 で表される基である。
式:−(SiR 3 2 O) a' SiR 3 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は134〜10,000であり、
ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(B)の0.7〜97.5質量%を構成し、
式:−(C 2 4 O) b3 (C 3 6 O) b4 −で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
このブロック共重合体(B)の平均分子量は650〜100,000である。〕
【0011】
本発明の毛髪用組成物においては、下記の形態が好ましい。
〔1〕下記一般式(4)、(5)、(6)の何れかで示される化合物からなるカチオン性界面活性剤(D)の少なくとも1種を含有すること。
【0012】
【化6】
Figure 0004453974
【0013】
〔一般式(4)中、R12は炭素原子数10〜24のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、または炭素原子数10〜24のアルキル基が結合したアシロキシアルキル基またはアミドアルキル基を表し、R14およびR15は独立して、炭素原子数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基またはベンジル基を表し、R13はR12、R14またはR15の何れかを表し、Xはハロゲン原子または炭素原子数1〜2のアルキル硫酸基を表す。
一般式(5)中、R21,R22,R23およびR24の少なくとも1個は、総炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、あるいは脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基を示し、残余の基は、炭素数1〜5のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、または合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示す。X- は、ハロゲンイオンまたは有機アニオンを示す。
一般式(6)中、R25は、総炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を示す。R26は、互いに独立して、炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕
【0014】
〔2〕アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤(E)を、0.01〜40質量%(組成物全量基準)の割合で含有すること。
〔3〕水溶性ポリマー(F)の少なくとも1種を0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有すること。
〔4〕前記ブロック共重合体(A)が、液状の環状シリコーン(G)に溶解されていること。
〔5〕前記ブロック共重合体(A)が、液状の鎖状シリコーン(H)に溶解されていること。
〔6〕前記ブロック共重合体(A)が、液状のイソパラフィン系炭化水素(I)に溶解されていること。
〔7〕前記ブロック共重合体(A)が、液状または固体のエステル油(J)に溶解されていること。
〔8〕前記ブロック共重合体(A)が溶解されている溶液を乳化してエマルジョンにすること(エマルジョン型の組成物であること。)。
〔9〕乳化に際して、さらに水溶性多価アルコール(K)を0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で配合させること。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の毛髪用組成物は、上記一般式(1)で示されるブロック共重合体(A)および上記一般式(2)で示されるブロック共重合体(B)を必須成分として含有する。
【0016】
<ブロック共重合体(A)>
ブロック共重合体(A)を示す上記一般式(1)中、R1 は互いに独立して、脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基である。
脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、フェニル基、フェネチル基などを挙げることができ、メチル基およびフェニル基が好ましい。
【0017】
1 で表されるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロペニロキシ基、メトキシエトキシ基、フェニルオキシ基、アセトキシ基、シクロヘキシルオキシ基およびドデカニルオキシ基のような、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基を挙げることができ、メトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
【0018】
上記一般式(1)において、Y1 で表される2価の有機基は、炭素−ケイ素結合によって、ポリオルガノシロキサンブロックを構成するケイ素原子に結合し、酸素原子を介して、ポリオキシアルキレンブロック〔ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)ブロック〕と結合している。
【0019】
1 で表される有機基の具体例としては、―R16―、―R16―CO−、―R16―NHCO−、―R16―NHCONHR17―NHCO−および―R16―OOCNH―R17―NHCO−〔式中、R16は、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などのアルキレン基、R17は、アルキレン基、−C6 4 −、−C6 4 −C6 4 −、−C6 4 −CH2 −C6 4 −、−C6 4 −CH(CH3 )−C6 4 −などのアリーレン基を示す。〕である。
【0020】
1 で表される好適な有機基としては、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH(CH3 )CH2 −、−(CH2 4 −、−(CH2 2 CO−、−(CH2 3 NHCO−、−(CH2 3 NHCONHC6 4 CO−または−(CH2 3 OOCNHC6 4 NHCO−などを挙げることができる。これらのうち、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH(CH3 )CH2 −などのアルキレン基が好ましく、−CH2 CH(CH3 )CH2 −が最も好ましい。
【0021】
上記一般式(1)において、R2 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、アルコキシ基、あるいは式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 (Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示し、Y1 は、上記の定義のとおりである。)で表される基である。
【0022】
2 で表される置換または無置換の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、アミノプロピル基、グリシドキシプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基およびドデシル基のような、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基およびオクテニル基のような、炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基のような、炭素数3〜8、好ましくは5〜7のシクロアルキル基;トリフルオロプロピル基、パーフルオロオクチルエチル基、クロロプロピル基およびペンタクロロオクチル基のような炭素数1〜8、好ましくは1〜6のハロゲン化アルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ペンタノイル基およびオクタノイル基のような炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜7の脂肪族アシル基;ベンゾイル基およびベンジルカルボニル基のような炭素数7〜15、好ましくは炭素数7〜11の芳香族アシル基;フェニル基、トリル基、キシリル基およびナフチル基のような炭素数6〜14、好ましくは炭素数6〜10のアリール基;並びにベンジル基およびフェネチル基のような炭素数7〜15、好ましくは7〜11のアラルキル基などを挙げることができる。これらのうち、メチル基およびフェニル基が好ましい。
【0023】
式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 で表される基(R2 を構成する基)において、Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。Y2 で表される置換または無置換の1価の炭化水素基としては、上記のR2 で表されるものとして例示した基と同様の基を挙げることができる。
【0024】
2 で表される好適な基としては、−CH=CH2 、−CH2 CH=CH2 、−CH2 C(CH3 )=CH2 、−(CH2 2 −CH=CH2 などのアルケニル基、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基およびアセチル基を挙げることができる。
【0025】
上記一般式(1)において、aは、1以上の整数であり、好ましくは140〜1350の整数、更に好ましくは160〜400の整数である。
b1は、1以上の整数であり、好ましくは3〜220の整数、更に好ましくは7〜60の整数である。
b2は、0または1以上の整数であり、好ましくは0〜170の整数、更に好ましくは0〜50の整数である。
cは、1以上の整数であり、好ましくは5〜50の整数、更に好ましくは10〜50の整数である。
【0026】
式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は、通常10,500以上とされ、好ましくは10,500〜100,000、さらに好ましくは12,000〜30,000、特に好ましくは14,000〜25,000とされる。
【0027】
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量が10,500未満のブロック共重合体を含有する毛髪用組成物によっては、滑らかな感触および膜厚感を毛髪に十分に付与することができない。また、これらの付与効果を持続させることができず、ブラッシング処理やドライヤー処理によってその効果が低下(消滅)してしまう。また、この毛髪用組成物は、乾燥状態の毛髪にきしみ感およびべとつき感を生じさせてしまう。
【0028】
ブロック共重合体(A)におけるポリオルガノシロキサンブロック(全量)の構成割合としては、通常50〜99質量%とされ、好ましくは70〜99質量%、さらに好ましくは90〜99質量%とされる。
【0029】
ポリオルガノシロキサンブロック構成割合が50質量%未満のブロック共重合体を含有する毛髪用組成物によっては、光沢および滑らかな感触の付与効果を十分に奏することができず、また、乾燥後の毛髪にべとつき感を生じさせてしまう。
一方、この構成割合が99質量%を超えるブロック共重合体を含有する毛髪用組成物によっては、光沢および滑らかな感触の付与効果を継続させることができず、また、しっとり感および膜厚感の付与効果並びにきしみ感の抑制効果を十分に奏することができない。
【0030】
式:−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は、通常130〜10,000とされ、好ましくは310〜5,000、更に好ましくは440〜3,000とされる。
【0031】
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量が130未満のブロック共重合体を含有する毛髪用組成物によっては、滑らかな感触の付与効果およびその持続性は得られるものの、しっとり感および膜厚感の付与効果並びにきしみ感の抑制効果を十分に奏することができない。
一方、この平均分子量が10,000を超えるブロック共重合体を含有する毛髪用組成物によっては、しっとり感および膜厚感の付与効果並びにきしみ感の抑制効果は得られるものの、滑らかな感触の付与効果を十分に奏することができず、また、乾燥後の毛髪にべとつき感を生じさせやすい。
【0032】
ブロック共重合体(A)を構成するポリオキシアルキレンブロックにおいて、オキシエチレン基(−C2 4 O−)およびオキシプロピレン基(−C3 6 O−)は、ランダムに結合されていてもよいし、ブロック状に結合されていてもよい。
【0033】
好適なポリオキシアルキレンブロックを示す上記式において、繰り返し数(b1/b2)としては、(3〜220/0〜170)であることが好ましく、更に好ましくは(7〜60/0〜50)、特に好ましくは(10〜35/0〜35)とされる。
【0034】
ブロック共重合体(A)の平均分子量は、通常50,000以上とされ、好ましくは100,000〜2,000,000、さらに好ましくは150,000〜1,000,000とされる。
【0035】
平均分子量が50,000未満のブロック共重合体を含有する毛髪用組成物によっては、滑らかな感触の付与効果、膜厚感の付与効果、しっとり感の付与効果、きしみ感の抑制効果を十分に奏することができず、また、乾燥後の毛髪にべとつき感を生じさせやすい。
【0036】
本発明の毛髪用組成物におけるブロック共重合体(A)の含有割合としては、0.01〜10質量%とされ、好ましくは0.05〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%とされる。
【0037】
この含有割合が過小である場合には、本発明の目的を十分に達成することができない。一方、この含有割合が過大である場合には、当該ブロック共重合体(A)の溶解性が低下する。
【0038】
<ブロック共重合体(B)>
必須成分として本発明の毛髪用組成物を構成するブロック共重合体(B)は、上記一般式(2)で示される共重合体(ポリオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体)である。
【0039】
このブロック共重合体(B)を併用することにより、ブロック共重合体(A)による効果(特に、しっとり感の付与)を向上させることができる。
【0040】
ブロック共重合体(B)を示す上記一般式(2)中、R3 は、互いに独立して、置換または無置換の1価の炭化水素基、あるいは式:−Y3 −O−(C2 4 O)b3(C3 6 O)b4−Y4 (Y3 、b3およびb4は、それぞれ下記の定義のとおりであり、Y4 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。)で表される基であり、Y3 は、2価の有機基を表し、R4 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、アルコキシ基、あるいは式:−Y3 −O−(C2 4 O)b3(C3 6 O)b4−Y4 で表される基である。
【0041】
但し、上記一般式(2)における繰り返し数c’が0であるとき、R3 またはR4 で表される基の少なくとも1つの基は、−Y3 −O−(C2 4 O)b3(C3 6 O)b4−Y4 で表される基である。
【0042】
上記一般式(2)において、R3 、R4 およびY4 で表される置換または無置換の1価の炭化水素基の具体例としては、上記一般式(1)のR2 で表されるものとして例示した基と同様の基を挙げることができる。これらのうち、メチル基およびフェニル基が好ましい。
【0043】
上記一般式(2)において、Y3 で表される2価の有機基としては、上記一般式(1)のY1 で表されるものとして例示した基を挙げることができる。
【0044】
上記一般式(2)において、a’は、1〜1350の整数であり、好ましくは1〜100の整数、更に好ましくは1〜50の整数である。
b3は、0〜220の整数であり、好ましくは3〜60の整数、更に好ましくは5〜50の整数、特に好ましくは7〜35の整数である。
b4は、0〜220の整数であり、好ましくは0〜60の整数、更に好ましくは3〜45の整数、特に好ましくは5〜35の整数である。
但し、b3およびb4の両方が0であることはない。
c’は、0〜50の整数であり、好ましくは0〜20の整数、更に好ましくは0〜10の整数である。
【0045】
ブロック共重合体(B)において、式:−(SiR3 2 O)a'SiR3 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は、通常134〜10,000とされ、好ましくは134〜5,000、さらに好ましくは800〜3,500とされる。
ブロック共重合体(B)におけるポリオルガノシロキサンブロック(全量)の構成割合としては、通常0.7〜97.5質量%とされ、好ましくは10〜90質量%、さらに好ましくは20〜80質量%とされる。
【0046】
ブロック共重合体(B)において、式:−(C2 4 O)b3(C3 6 O)b4−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000とされ、好ましくは310〜5,000、さらに好ましくは440〜3,000とされる。
ブロック共重合体(B)の平均分子量は、通常650〜100,000とされ、好ましくは1,000〜70,000、さらに好ましくは3,000〜50,000とされる。
【0047】
本発明の毛髪用組成物におけるブロック共重合体(B)の含有割合としては、通常0.01〜10質量%とされ、好ましくは0.05〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%とされる。
この含有割合が0.01質量%未満である場合には、ブロック共重合体(B)の併用効果を十分に達成することができない。一方、この含有割合が過大である場合には、当該ブロック共重合体(B)の溶解性が低下する。
【0048】
<シリコーン化合物(C)>
本発明の毛髪用組成物においては、下記一般式(3)で表されるシリコーン化合物(C)の少なくとも1種を、0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有することができる。このシリコーン化合物(C)を示す下記一般式(3)中、Z 1 がアミノ基含有基またはアンモニウム基含有基であり、r=0の場合には、R 8 の少なくとも1つがX 1 であることが好ましい。
【0049】
【化7】
Figure 0004453974
【0050】
〔式中、R 9 は、互いに独立して、水素原子、置換もしくは無置換の1価の炭化水素基、X 1 は、式:−R 11 −Z 1
(R 11 は直接結合または炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、Z 1 は反応基含有基を表す。)で表される反応性官能基を表し、R 8 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の1価の炭化水素基、アルコキシ基、またはX 1 で表される基であり、R 10 は、R 9 またはX 1 の何れかを表し、qは少なくとも1の整数であり、rは0または少なくとも1の整数であり、このシリコーン化合物(C)の平均分子量は250〜1,000,000である。〕
【0051】
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成するシリコーン化合物(C)は、上記一般式(3)で示される反応性のシリコーン化合物である。
【0052】
このシリコーン化合物(C)を併用することにより、ブロック共重合体(A)による効果(特に、光沢および滑らかな感触の付与)を向上させることができる。
【0053】
シリコーン化合物(C)を示す上記一般式(3)において、反応性官能基(X1 )を構成する、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基(R11)としては、−CH2 −、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH(CH3 )CH2 −、−(CH2 4 −、−(CH2 6 −、−(CH2 8 −、−CH2 CH2 6 4 −、−(CH2 12−、−(CH2 16−であり、好ましくはプロピレン基である。
【0054】
反応性官能基(X1 )を構成する反応基含有基(Z1 )としては、エポキシ基、アミノ基、アンモニウム基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、メルカプト基、メタクリル基、イソシアネート基、ウレイド基、ビニル基、アミド基、イミド基、イミノ基、アルデヒド基、ニトロ基、ニトリル基、オキシム基、アゾ基、ヒドラゾン基、アルコキシ基、アルコキシシリル基などから選択することができる。
【0055】
反応性官能基(X1 )の具体例としては、−(CH2 3 OH、−(CH2 3 SH、−(CH2 3 NH2 、−(CH2 3 NH(CH2 2 NH2 、−(CH2 3 N(CH3 2 、−(CH2 3 N(CH3 )(CH2 2 N(CH3 2 、−(CH2 3 + (CH3 3 Cl- 、−(CH2 3 N(CH3 )(CH2 2 N(CH3 )C=O(CH3 )、−(CH2 7 COOH、−(CH2 3 OCH2 CH(O)CH2 、−(CH2 3 OC(=O)CH(CH3 )=CH2 、−(CH2 2 Si(OCH3 3 、−(CH2 2 Si(OCH2 CH3 3 などを挙げることができる。これらのうち、−(CH2 3 NH2 、−(CH2 3 NH(CH2 2 NH2 、−(CH2 3 N(CH3 2 、−(CH2 3 N(CH3 )(CH2 2 N(CH3 2 、−(CH2 3 + (CH3 3 Cl- が好ましい。
【0056】
上記一般式(3)において、R8 、R9 およびR10で表される置換もしくは無置換の1価の炭化水素基の具体例としては、上記一般式(1)のR2 で表されるものとして例示した基と同様の基を挙げることができる。これらのうち、メチル基およびフェニル基が好ましい。
【0057】
本発明の毛髪用組成物におけるシリコーン化合物(C)の含有割合としては、通常0.01〜10質量%とされ、好ましくは0.05〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%とされる。
【0058】
この含有割合が0.01質量%未満である場合には、シリコーン化合物(C)の併用効果を十分に達成することができない。一方、この含有割合が過大である場合には、当該シリコーン化合物(C)の溶解性が低下する。
【0059】
<カチオン性界面活性剤(D)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成するカチオン性界面活性剤(D)は、上記一般式(4)、(5)、(6)の何れかで示される化合物(第4級アンモニウム塩または第3級アミン)からなるカチオン性界面活性剤である。
【0060】
カチオン性界面活性剤(D)を併用することにより、ブロック共重合体(A)による効果(特に、きしみ感の抑制効果)を更に向上させることができるとともに、いわゆるリンス効果(滑らかな感触や光沢を毛髪に付与し、櫛通りをよくする効果)の向上を図ることができる。
【0061】
上記一般式(4)において、R12で表される基が、炭素原子数10〜24のアルキル基である場合において、その具体例としては、セチル基、ラウリル基、ステアリル基およびベヘニル基などを挙げることができる。
【0062】
12で表される基が、炭素原子数10〜24のヒドロキシアルキル基である場合において、その具体例としては、12−ヒドロキシステアリル基などを挙げることができる。
【0063】
12で表される基が、炭素原子数10〜24のアルキル基が結合したアシロキシアルキル基である場合において、その具体例としては、ステアリルアシロキシエチル基などを挙げることができる。
【0064】
12で表される基が、炭素原子数10〜24のアルキル基が結合したアミドアルキル基である場合において、その具体例としては、ラノリン脂肪酸アミノプロピル基などを挙げることができる。
【0065】
12で表される好適な基としては、炭素数14〜22のアルキル基を挙げることができ、ステアリル基およびベヘニル基が特に好ましい。
【0066】
上記一般式(4)において、R14またはR15で表される好適な基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基およびヒドロキシエチル基を挙げることができる。
【0067】
上記一般式(4)において、R13で表される基は、R12、R14またはR15の何れかで表される基であり、R13、R14およびR15は、それぞれ同一のものであっても、異なるものであってもよい。
【0068】
上記一般式(4)において、Xで表される好適なハロゲン原子としては、塩素原子および臭素原子を挙げることができる。
【0069】
上記一般式(4)示される化合物からなるカチオン性界面活性剤(D)の具体例としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルリルジメチルベンジルアンモニウム、ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムエチルサルフェートおよびセチルトリエチルアンモニウムメチルサルフェートなどを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、およびこれらの混合物が好ましい。
【0070】
上記一般式(5)で示される化合物において、R21,R22,R23およびR24のうち1、2または3個が、総炭素数8〜35(更に好ましくは8〜26)の、−O−、−CONH−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、あるいは脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基(以下長鎖の基という)であり、残余の基が、炭素数1〜5のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、または合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基である。X- は、ハロゲンイオンまたは有機アニオンを示す。
【0071】
21,R22,R23およびR24のうちの1個が長鎖の基である化合物の例として、例えばステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ヒドロキシステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、カプリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ステアリル−N,N,N−トリ(ポリオキシエチレン)アンモニウムクロライド(合計3モル付加)などが挙げられる。
【0072】
21,R22,R23およびR24のうちの2個が長鎖の基である化合物の例として、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライド、ジ牛脂アルキルジメチルアンモニウムブロマイド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、ジパルミチルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジイソステアリルジメチルアンモニウムメトサルフェート、ジ[(2−ドデカノイルアミノ)エチル]ジメチルアンモニウムクロライド、ジ[(2−ステアロイルアミノ)プロピル]ジメチルアンモニウムエトサルフェートなどが挙げられる。
【0073】
21,R22,R23およびR24のうちの3個が長鎖の基である化合物の例として、例えばジオレイルモノステアリルメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルモノベヘニルメチルアンモニウムクロライド、トリオレイルメチルアンモニウムクロライド、トリステアリルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
【0074】
これら以外にも、下記一般式(5A)または(5B)で表される分岐鎖第4級アンモニウム塩、下記一般式(5C)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0075】
【化8】
Figure 0004453974
【0076】
〔式中、R28は、
(a)CH3 −(CH2 i −CH(R34)−CH2 −(式中、R34はメチル基またはエチル基を示し、iはアルキル基中の合計炭素数が8〜16となる整数を示す)で表される分岐鎖アルキル基、および
(b)CH3 −(CH2 j −(jは7〜15の整数を示す)で表される直鎖アルキル基の混合物で、その分岐鎖率(a)/(a)+(b)が10〜100モル%である基を示す。
29およびR30は、炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。
31およびR32は、炭素数2〜12のアルキル基を示す。
33は、R31−CH2 CH2 CH(R32)CH2 −で表される基または炭素数1〜3のアルキル基を示す。X- は前記と同じ意味を示す。〕
【0077】
【化9】
Figure 0004453974
【0078】
〔式中、R35およびR36は、ヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素数8〜22のアルキル基またはアルケニル基を示す。R37およびR38は、炭素数1〜3のアルキル基または−(CH2 CH2 O)p H(pは1〜6の数を示す)を示す。kおよびmは0〜5の数を示す。X- は前記と同じ意味を示す。〕
【0079】
なお、これら第4級アンモニウム塩の対イオンであるX- の具体例としては、塩素、ヨウ素、臭素などのハロゲンイオン;メトサルフェート、エトサルフェート、メトフォスフェート、エトフォスフェートなどの有機アニオンが挙げられる。
【0080】
これらのうち、上記一般式(5A)で表される分岐鎖第4級アンモニウム塩は、例えば通常、炭素数8〜16のオキソアルコールを原料として合成されるものであり、その例としては、オキソアルコールから導かれるアルキル基を有するジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルキルメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩などが挙げられる。
【0081】
本発明においては、上記一般式(5A)のR28の分岐鎖率が、通常10〜100モル%のものが用いられるが、特に10〜50モル%のものが好ましい。また、R28の合計炭素数が8〜16のものが用いられるが、一定の分布を持ったものが好ましく、特に、C8 〜C11:5モル%以下、C12:10〜35モル%、C13:15〜40モル%、C14:20〜45モル%、C15:5〜30モル%、C16:5モル%以下の分布を有するものが好ましい。
【0082】
かかる分岐鎖第4級アンモニウム塩の具体例としては、炭素数8〜16で分岐鎖率10〜50モル%のアルキル基を有する、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。
【0083】
また、上記一般式(5B)で表される分岐鎖第4級アンモニウム塩は通常、炭素数8〜28のゲルベアルコール〔R31−CH2 CH2 CH(R32)CH2 OH〕を原料として合成されるものである。
【0084】
この分岐鎖第4級アンモニウム塩のうち、好ましいものとしては、例えば炭素数8〜28のゲルベアルコールから導かれるアルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルキルメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩などが挙げられる。更に、これらのうちで特に好ましいものとしては、例えば2−デシルテトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ドデシルヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジ−2−ヘキシルデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジ−2−オクチルドデシルジメチルアンモニウムクロライドなどを挙げることができる。
【0085】
上記一般式(5C)で表される第4級アンモニウム塩としては、例えばWO93/10748、WO92/06899、WO94/16677などに記載されているものが挙げられる。特に、上記一般式(5C)中、R35およびR36がオレイル基または炭素数12〜18のアルキル基で、R37がメチル基、R38が−CH2 CH2 OH、kおよびmが0のものが好ましい。
【0086】
さらに、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断されるアルキル基あるいはアルケニル基を有する第4級アンモニウム塩の好ましい例として、特開平2000−128740号公報または特開平2000−143458号公報記載の下記一般式(5D)または一般式(5E)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0087】
【化10】
Figure 0004453974
【0088】
〔式中、R39は炭素数7〜37のアルキル基またはアルケニル基を示す。R40は炭素数1〜5のアルキレン基を示す。R41、R42およびR43はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。X- は前記と同じ意味を示す。〕
【0089】
上記一般式(5D)および一般式(5E)において、R39は炭素数7〜21、特に炭素数11〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基が好ましい。
40はエチレン基、n−プロピレン基が好ましい。
41、R42およびR43はメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基が好ましい。X- の具体例としては、Cl- 、Br- などのハロゲンイオン、炭素数1〜5のアルキルサルフェートイオン(CH3 SO4 - 、C2 5 SO4 - 、C3 7 SO4 - など)、アルキル炭酸イオン(CH3 CO3 - ) などを挙げることができ、Cl- 、Br- 、CH3 SO4 - 、C2 5 SO4 - 、CH3 CO3 - が好ましい。
【0090】
上記一般式(5)で表される第4級アンモニウム塩の中で、さらに好ましいものは、R21が炭素数12〜22の直鎖アルキル基もしくはアルケニル基、R22、R23およびR24が炭素数1〜3のアルキル基であるモノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、上記一般式(5A)で表される炭素数8〜16で分岐鎖率10〜50モル%のアルキル基を有する、ジアルキル4級アンモニウム塩であり、特に好ましくは、R21が炭素数12〜22の直鎖アルキル基もしくはアルケニル基、R22、R23およびR24が炭素数1〜3のアルキル基であるモノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩である。
【0091】
上記一般式(6)で表される第3級アミンにおいて、R25は総炭素数8〜26の、−O−、−CONH−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基が好ましく、R26は炭素数1〜5のアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基が好ましく、2個のR26は同一でも異なっていてもよい。
【0092】
上記一般式(6)で表される第3級アミンの具体例としては、ジステアリルメチルアミン、ジオレイルメチルアミン、ジパルミトイルメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルジエチルアミン、ベヘニルジメチルアミン、ベヘニルジエチルアミン、オレイルジメチルアミン、パルミトイルジメチルアミンなどを挙げることができる。
25が総炭素数8〜35の、−CONH−で分断されていてもよいアルキル基またはアルケニル基である化合物の例として、下記一般式(6A)で表されるアミドアミンが挙げられる。
【0093】
【化11】
Figure 0004453974
【0094】
(式中、R44は炭素数16〜22のアルキル基またはアルケニル基、R45はそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基、qは1〜3の数を示す。)
【0095】
上記一般式(6A)で表されるアミドアミンの例として、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミンおよびこれらの混合物が挙げられ、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミンおよびこれらの混合物が好ましい。
【0096】
第3級アミンおよびアミドアミンはpHにより異なるが、塩として用いられる場合、有機酸および/または無機酸が添加される。例えば、リン酸、塩酸、酢酸、L−グルタミン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、グリコール酸およびクエン酸並びにこれらの混合物があるが、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸およびこれらの混合物が好ましい。
【0097】
上記一般式(6)中、更に好ましくは、R25が炭素数12〜22の直鎖アルキル基もしくはアルケニル基、R26が、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基であるモノ長鎖アルキル3級アミン、および上記一般式(6A)で表されるアミドアミンである。
【0098】
本発明の毛髪用組成物において、カチオン性界面活性剤(D)は、1種または2種以上含有される。
【0099】
本発明の毛髪用組成物において、カチオン性界面活性剤(D)の含有割合(2種以上が含有されている場合には、その合計割合)としては、0.001〜20質量%(組成物全量基準)であることが好ましく、より好ましくは0.005〜15質量%、更に好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜5質量%、最も好ましくは0.1〜3質量%とされる。
【0100】
カチオン性界面活性剤(D)の含有割合が過小である場合には、カチオン性界面活性剤(D)の併用効果を十分に達成することができない。また、得られる毛髪用組成物に十分なリンス効果を付与することができない。一方、この含有割合が過大である場合には、得られる毛髪用組成物の粘度が高くなり過ぎる傾向がある。
【0101】
<界面活性剤(E)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成する界面活性剤(E)は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤から選ばれる1種または2種以上のものである。
【0102】
この界面活性剤(E)を併用することにより、乳化作用および好適な洗浄効果を付与するものである。
【0103】
界面活性剤(E)として使用されるアニオン性界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、α−アシルスルフォン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールおよびアルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−長鎖アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、リン酸アルキル(C12〜C22)エステル型界面活性剤およびそのエチレンオキシド付加物、スルホコハク酸型界面活性剤、アミドエーテルサルフェート型界面活性剤などが挙げられる。
【0104】
界面活性剤(E)として使用されるノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルアリールポリオキシエチレンエーテル、アルキロールアミド、アルキルグリセリンエーテル型ポリオキシエチレンエーテル、プロピレングリコールエステルのポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、グリセリンと脂肪酸のエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸のソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールポリオキシエチレンの脂肪酸エステル、ショ糖エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルポリグリコシド化合物、ポリグリセロール型化合物、高級脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。
【0105】
界面活性剤(E)として使用される両性界面活性剤としては、ベタイン型(カルボキシベタイン、スルホベタイン)、アミドベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型などが挙げられる。
【0106】
本発明の毛髪用組成物において、界面活性剤(E)の含有割合(2種以上が含有されている場合には、その合計割合)としては、通常0.01〜40質量%(組成物全量基準)とされ、好ましくは0.1〜30質量%、更に好ましくは1〜25質量%とされる。
【0107】
<水溶性ポリマー(F)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成する水溶性ポリマー(F)は、アニオン性水溶性ポリマー、カチオン性水溶性ポリマーおよび両性水溶性ポリマーから選ばれる1種または2種以上のものである。
【0108】
水溶性ポリマー(F)を併用することにより、本発明の毛髪用組成物の使用感を更に向上させることができる。
【0109】
水溶性ポリマー(F)としては、通常の化粧料や外用剤に配合されるものであれば特に限定されるものではない。
【0110】
水溶性ポリマー(F)として使用されるアニオン性水溶性ポリマーとしては、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム、ペクチン、カルボキシビニルポリマーなどが挙げられる。さらに、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパラン硫酸およびそれらの塩も挙げられる。
【0111】
水溶性ポリマー(F)として使用されるカチオン性水溶性ポリマーとしては、例えばカチオン変性セルロースエーテル誘導体(ポリマーJR(U.C.C)など)、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのポリマー(マーコート(Merk)など)、ポリアクリル酸誘導体四級アンモニウム(Cartex(National Starch)など)、ポリアミド誘導体四級アンモニウム(Sandozなど)、ポリオキシエチレンポリアルキレンポリアミン(ポリコート(HENKEL)など)などが挙げられる。
【0112】
水溶性ポリマー(F)として使用される両性水溶性ポリマーとしては、例えばカルボキシル基やスルホン酸基などの陰イオン性基を有するモノマーと塩基性窒素を有するモノマーとの共重合体、カルボキシベタイン型モノマーの重合体または共重合体、カルボキシ基やスルホン酸基などの陰イオン性基を陽イオン性ポリマーに導入したもの、塩基性窒素含有基を陰イオン性ポリマーに導入したもの、アクリルアミド基などの非イオン性基を有するモノマーと陰イオン性基を有するモノマーおよび塩基性窒素含有基を有するモノマーの共重合体などが挙げられる。
【0113】
両性水溶性ポリマーとしては市販のものを用いることができ、例えばアクリル酸/ジアリル第4級アンモニウム塩/アクリルアミドの共重合体としてマーコートプラス3330(CALGON社製)などが挙げられる。非イオン性水溶性高分子としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、デキストリン、ガラクタン、プルランなどが挙げられる。
【0114】
これらのうち、カチオン性水溶性ポリマー、両性水溶性ポリマーが好ましい。これらを本発明の効果を損なわない量(ゴワツキ、フライアウェイを起こさない程度)で配合することにより、洗浄剤すすぎ時の滑らかさを付与する効果は本発明による同効果にプラスされて相加的に向上する。
【0115】
<液状の環状シリコーン(G)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成する液状の環状シリコーン(G)は、必須成分であるブロック共重合体(A)を溶解せしめる溶媒として使用される。液状の環状シリコーン(G)は、ブロック共重合体(A)を均一に溶解し、毛髪に適用するとき均一に適正量が処理される効果がある。また、液状の環状シリコーン(G)を含有する本発明の毛髪用組成物によれば、さらっとした軽い感触を毛髪に付与することができる。
【0116】
液状の環状シリコーン(G)の具体例としては、次の一般名で称されている、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンおよびテトラデカメチルシクロヘキサシロキサンなどが挙げられる。
【0117】
<液状の鎖状シリコーン(H)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成する液状の鎖状シリコーン(H)は、必須成分であるブロック共重合体(A)を溶解せしめる溶媒として使用される。液状の鎖状シリコーン(H)は、ブロック共重合体(A)を均一に溶解し、毛髪に適用するとき均一に適正量が処理される効果がある。また、液状の鎖状シリコーン(H)を含有する本発明の毛髪用組成物によれば、さらっとした軽い感触を毛髪に付与することができる。
液状の鎖状シリコーン油(H)としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(粘度0.65〜10cSt/25℃)などが挙げられる。
【0118】
<液状のイソパラフィン系炭化水素(I)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成する液状のイソパラフィン系炭化水素(I)は、必須成分であるブロック共重合体(A)を溶解せしめる溶媒として使用される。液状のイソパラフィン系炭化水素(I)は、ブロック共重合体(A)を均一に溶解し、毛髪に適用するとき均一に適正量が処理される効果がある。また、液状のイソパラフィン系炭化水素(I)を含有する本発明の毛髪用組成物によれば、さらっとした軽い感触を毛髪に付与することができる。
【0119】
液状のイソパラフィン系炭化水素(I)としては、常圧における沸点が60〜350℃の範囲にあるイソパラフィン系炭化水素を挙げることができ、例えば、エクソン社製のアイソパーA(登録商標)、同C、同D、同E、同G、同H、同K、同L、同M、シェル社のシェルゾール71(登録商標)、フィリップ社のソルトール100(登録商標)あるいは同130、同220、日本油脂社のパールリーム(登録商標)4、同EX、同6などを挙げることができる。
【0120】
<液状または固体のエステル油(J)>
任意成分として本発明の毛髪用組成物を構成する液状または固体のエステル油(J)は、必須成分であるブロック共重合体(A)を溶解せしめる溶媒として使用される。液状または固体のエステル油(J)は、ブロック共重合体(A)を均一に溶解し、毛髪に適用するとき均一に適正量が処理される効果がある。また、エステル油(J)を含有する本発明の毛髪用組成物によれば、さらっとした軽い感触を毛髪に付与することができる。
【0121】
液状または固体のエステル油(J)としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソオクチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、イソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、イソパルミチン酸オクチル、ビバリン酸イソセチル、ビバリン酸オクチルドデシル、乳酸オクチルドデシル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、ラウリン酸ヘキシル、ダイマー酸ジイソプロピルなどを挙げることができる。
【0122】
<溶媒成分の配合量>
ブロック共重合体(A)を配合して毛髪用組成物を調製する場合、上記の溶媒成分〔液状の環状シリコーン(G),液状の鎖状シリコーン(H),液状のイソパラフィン系炭化水素(I),液状または固体のエステル油(J)〕にブロック共重合体(A)を溶解し、溶液(溶体)として配合することが好ましいが、もちろん、別々に配合して系中で溶解させてもよい。上記の溶媒成分(液状または固体の油)は、任意の1種または2種以上を用いることができ、合計の配合量がブロック共重合体(A)に対して0.1〜50倍(質量)となることが好ましく、毛髪用組成物全量中の0.01〜80質量%となるように選ぶことが好ましい。また洗浄剤として用いるときには20質量%以内が好ましい。0.1倍(質量)未満では、溶解効果や、希釈効果を十分に発現しなく、50倍(質量)を超えると、ブロック共重合体(A)の濃度が低過ぎ、毛髪処理効果が十分に発現しなくなる傾向がある。
【0123】
<乳化剤>
ブロック共重合体(A)を配合して毛髪用組成物を調製する場合、ブロック共重合体(A)を上記の溶媒成分に溶解し、溶液(溶体)として配合することが好ましいことについて既述したが、ブロック共重合体(A)の溶液(溶体)に更に乳化剤を配合すると、当該溶液(溶体)の均一性が更に向上し、また他の添加剤も均一に溶解させるので、得られる毛髪用組成物の性能が一段と向上する効果がある。
【0124】
その場合に用いられる乳化剤としては、界面活性剤(E)として例示したもののほか、下記のものが好適である。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーンなどのノニオン活性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウムなどのカチオン活性剤、セチル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウムなどのアニオン活性剤が挙げられる。
【0125】
<水溶性多価アルコール(K)>
ブロック共重合体(A)の溶液(溶体)に乳化剤を配合して乳化処理する際に、さらに水溶性多価アルコール(K)を併用すると、さらに溶解性がよくなり、毛髪用組成物の性能が一段と向上するとともに、その保存安定性が向上するという効果がある。
水溶性多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、蔗糖、フラクトース、キシリトール、ソルビトール、マルトトリオース、スレイトール、エリスリトール、澱粉、分解糖還元アルコール、ヒアルロン酸などであり、これらの1種または2種以上が用いられる。
【0126】
<その他の添加剤>
本発明の毛髪用組成物には上記の構成成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で、さらに流動パラフィン、スクワラン、ラノリン誘導体、高級アルコール、アボガド油、パーム油、牛脂、ホホバ油、シリコーン油、ポリアルキレングリコールポリエーテルおよびそのカルボン酸オリゴエステル化合物、テルペン系炭化水素油などの油分、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコールなどの水溶性多価アルコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩などの保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルピロリドンなどの樹脂類、大豆蛋白、ゼラチン、コラーゲン、絹フィブロイン、エラスチンなどの蛋白または蛋白分解物、エチルパラベン、ブチルパラベンなどの防腐剤、各種アミノ酸、ビオチン、パントテン酸誘導体などの賦活剤、γ−オリザノール、デキストラン硫酸ナトリウム、ビタミンE誘導体、ニコチン酸誘導体などの血行促進剤、硫黄、チアントールなどの抗脂漏剤、エタノール、イソプロパノール、テトラクロロジフルオロエタンなどの希釈剤、カルボキシビニルポリマーなどの増粘剤、薬剤、香料、色剤などを必要に応じて敵宜配合してもよい。
【0127】
<毛髪化粧料>
本発明の毛髪用組成物には、毛髪に適用される化粧料のすべてが含まれ、例えばプレシャンプー、ヘアーリンス、ヘアーコンディショナー、ヘアートリートメント、セットローション、ブロースタイリングローション、ヘアースプレー、泡状スタイリング剤、ジェル状スタイリング剤、ヘアーリキッド、ヘアートニック、ヘアークリーム、一時染毛剤などが挙げられる。本発明の毛髪用組成物の剤型は任意であり、可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の2層系、油−水−粉末の3層系など何れでも構わない。乳化系の場合は、ブロック共重合体(A)を含む油相を乳化剤、例えばノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤またはそれらの混合物で乳化して用いる。またその乳化する際、乳化剤を水溶性多価アルコールに溶解し、ブロック共重合体(A)を含んだ油分を添加し乳化して乳化組成物を作り、その組成物を水で希釈して乳化物を調製することもできる。
【実施例】
【0128】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例に使用するブロック共重合体(A)として、下記のブロック共重合体(A−1)乃至(A−4)を用意した。
【0129】
〔ブロック共重合体(A−1)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)14−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは199;
b1は14;
b2は0;
cは13;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は14,900であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−1)の95.7質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は610であり;
このブロック共重合体(A−1)の平均分子量は218,000である。〕
【0130】
〔ブロック共重合体(A−2)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)23(C3 6 O)6 −CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは160;
b1は23;
b2は6;
cは7;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は12,000であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−2)の88.7質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は1,360であり;
このブロック共重合体(A−2)の平均分子量は109,000である。〕
【0131】
〔ブロック共重合体(A−3)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)20(C3 6 O)35−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは141;
b1は20;
b2は35;
cは24;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,600であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−3)の77.8質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は2,900であり;
このブロック共重合体(A−3)の平均分子量は343,000である。〕
【0132】
〔ブロック共重合体(A−4)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)46(C3 6 O)15−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは385;
b1は46;
b2は15;
cは29;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は28,500であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−4)の90.7質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は2,900であり;
このブロック共重合体(A−4)の平均分子量は949,000である。〕
【0133】
また、比較のために使用するブロック共重合体(B)として、下記のブロック共重合体(B−1)を用意した。さらに、ブロック共重合体(A)とともに使用するブロック共重合体(B)として、下記のブロック共重合体(B−2)を用意した。
【0134】
〔ブロック共重合体(B−1)〕
上記一般式(2)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(2)中、R3 は、メチル基;
3 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
4 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)23(C3 6 O)6 −CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
a’は40;
b3は23;
b4は6;
c’は1;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は3,100であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(B−1)の58.1質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は1,360であり;
このブロック共重合体(B−1)の平均分子量は10,700である。〕
【0135】
〔ブロック共重合体(B−2)〕
上記一般式(2)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(2)中、a’は25、c’は0であり、
3 で示される52個の基のうち、49個がメチル基、3個が式:−(CH2 3 −O−(C2 4 O)20(C3 6 O)15−C4 9 で表される基であり、R4 は、メチル基である。
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は2,000であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(B−2)の26.0質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は1,900であり;
このブロック共重合体(B−2)の平均分子量は7,700である。〕
【0136】
〔反応性ブロック共重合体(a−1)〕
また、比較のために使用するブロック共重合体として、下記の化学式で示される反応性ブロック共重合体(a−1)を用意した。
【0137】
【化12】
Figure 0004453974
【0138】
〔但し、RC は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)10−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基、XC は、−(CH2 3 −NH−(CH2 2 −NH2 で表される基である。〕
【0139】
また、シリコーン化合物(C)として、下記の反応性シリコーン(C−1)および反応性シリコーン(C−2)を用意した。
【0140】
〔反応性シリコーン(C−1)〕
上記一般式(3)で示されるシリコーン化合物。
〔但し、一般式(3)中、R8 、R9 およびR10は、メチル基、X1 は、−(CH2 3 −NH−(CH2 2 −NH2 で表される基である。qは300、rは1である。〕
【0141】
〔反応性シリコーン(C−2)〕
上記一般式(3)で示されるシリコーン化合物。
〔但し、一般式(3)中、R8 は水酸基、R9 およびR10は、メチル基、X1 は、−(CH2 3 −NH−(CH2 2 −NH2 で表される基である。qは3000、rは6である。〕
【0142】
<実施例1〜4および比較例1〜6>
下記表1および表2(表中、配合量の単位は「質量%」である)に示す配合処方により、常法に従ってシャンプー組成物を製造した。
【0143】
【表1】
Figure 0004453974
【0144】
【表2】
Figure 0004453974
【0145】
上記の実施例1〜4および比較例1〜6によって得られたシャンプー組成物の各々について、起泡性および洗浄性を評価した。
また、得られたシャンプー組成物の各々を使用して、洗髪後の毛髪の滑らかさおよびその持続性、洗髪後の毛髪の櫛通りやすさおよびその持続性、洗髪・乾燥後の毛髪のしっとり感およびその持続性、洗髪・乾燥後の毛髪の膜厚感およびその持続性、濯ぎ時(濡れた状態)における毛髪のきしみ感、洗髪・乾燥後の毛髪のきしみ感、洗髪・乾燥後の毛髪のべとつき感について、それぞれ評価(被験者による官能評価)を行った。
これらの評価結果を下記表3に示す。なお、評価方法の詳細および評価基準は下記のとおりである。
【0146】
(1)起泡性:
CaCO3 濃度が70ppmの人工硬水で、試料濃度1質量%の溶液400mlを調製し、温度40℃の条件下で、攪拌機つき円筒形シリンダーを用いて起泡量を測定した。評価基準は下記のとおりである。
【0147】
「○」:泡立ち良好 泡量=2,000ml以上
「△」:泡立ち普通 泡量=1,500ml以上2,000ml未満
「×」:泡立ち不良 泡量=1,500ml未満
【0148】
(2)洗浄性:
CaO/MgO=3/1、5°DH人工硬水で、試料濃度1質量%の溶液を調製し、ウールサージを用いた人工皮脂汚染布を洗浄した。温度40℃の条件下でターゴトメーター(JIS K−3371)を用いて洗浄し、洗浄前後の反射率より、下記数式により洗浄効率を求め、下記の基準に基いて評価した。
【0149】
数式:洗浄効率(%)=(Rw−Rs/Ro−Rs)×100
【0150】
Ro:原布(ウールサージ)の反射率
Rs:汚染布の反射率
Rw:洗浄後の汚染布の反射率
【0151】
「○」:洗浄効率80%以上(洗浄性良好)
「△」:洗浄効率60%以上、80%未満(洗浄性普通)
「×」:洗浄効率60%未満(洗浄性不良)
【0152】
(3)洗髪後の毛髪の滑らかさ:
被験者が実際に洗髪して、濯いだ後およびドライヤーによる乾燥後における毛髪の滑らかさについて官能評価を行った。評価基準は下記のとおりである。
【0153】
「○」:滑らかな感触が十分に得られる。
「△」:滑らかな感触が少し得られる。
「×」:滑らかな感触が全く得られない。
【0154】
(4)洗髪後の毛髪の滑らかさの持続性:
上記(3)の評価が行われた被験者の毛髪にブラシを50回通した後、当該毛髪の滑らかさについて、上記(3)と同様に官能評価を行った。
【0155】
(5)洗髪後の毛髪の櫛通りやすさ:
被験者が実際に洗髪して、濯いだ後およびドライヤーによる乾燥後における毛髪の櫛通り易さをについて官能評価を行った。評価基準は下記のとおりである。
【0156】
「○」:櫛の通りが容易である。
「△」:やや通りにくい。
「×」:ひっかかって通りにくい。
【0157】
(6)洗髪後の毛髪の櫛通りやすさの持続性:
上記(5)の評価が行われた被験者の毛髪にブラシを50回通した後、当該毛髪の櫛通りやすさについて、上記(5)と同様に官能評価を行った。
【0158】
(7)洗髪・乾燥後の毛髪のしっとり感:
被験者が実際に洗髪して、ドライヤーによる乾燥後における毛髪のしっとり感について官能評価を行った。評価基準は下記のとおりである。
【0159】
「○」:しっとりした感触が十分に得られる。
「△」:しっとりした感触が少し得られる。
「×」:しっとりした感触が全く得られない。
【0160】
(8)洗髪・乾燥後の毛髪のしっとり感の持続性:
上記(7)の評価が行われた被験者の毛髪にブラシを50回通した後、当該毛髪のしっとり感について、上記(7)と同様に官能評価を行った。
【0161】
(9)洗髪・乾燥後の毛髪の膜厚感:
被験者が実際に洗髪して、ドライヤーによる乾燥後における毛髪の膜厚感について官能評価を行った。評価基準は下記のとおりである。
【0162】
「○」:膜厚感が十分に得られる。
「△」:膜厚感が少し得られる。
「×」:膜厚感が全く得られない。
【0163】
(10)洗髪・乾燥後の毛髪の膜厚感の持続性:
上記(9)の評価が行われた被験者の毛髪にブラシを50回通した後、当該毛髪の膜厚感について、上記(9)と同様に官能評価を行った。
【0164】
(11)濯ぎ時における毛髪のきしみ感:
被験者が実際に洗髪して、濯いでいる時の毛髪のきしみ感について官能評価を行った。評価基準は下記のとおりである。
【0165】
「○」:きしみ感が全く感じられない。
「△」:きしみ感が僅かに感じられる。
「×」:きしみ感が顕著に感じられる。
【0166】
(12)洗髪・乾燥後の乾燥後の毛髪のきしみ感:
被験者が実際に洗髪して、ドライヤーによる乾燥後における毛髪のきしみ感について、上記(11)と同様に官能評価を行った。
【0167】
(13)洗髪・乾燥後の毛髪のべとつき感:
被験者が実際に洗髪して、ドライヤーによる乾燥後における毛髪のべとつき感について官能評価を行った。評価基準は下記のとおりである。
【0168】
「○」:べとつき感を生じない。
「△」:弱いべとつき感を生じる。
「×」:強いべとつき感を生じる。
【0169】
【表3】
Figure 0004453974
【0170】
表3に示す結果から明らかなように、本発明の毛髪用組成物(実施例1〜4に係るシャンプー組成物)によれば、滑らかさ、良好な櫛通り性、しっとり感および膜厚感を毛髪に付与することができ、ブラッシングを繰り返した後であっても、これらの好適な感触を維持することができた。
しかも、濯ぎ時の濡れた状態の毛髪および乾燥状態の毛髪の何れに対しても、きしみ感を生じさせることはなかった。
また、洗髪・乾燥後の毛髪にべとつき感を生じさせることもなかった。
また、本発明の毛髪用組成物(シャンプー組成物)は、起泡性および洗浄性に優れているものであった。
【0171】
表3に示す結果から明らかなように、ブロック共重合体(B−1)を含有する比較例1に係るシャンプー組成物によっては、洗髪・乾燥した毛髪に対して、滑らかさおよび良好な櫛通り性を十分に付与することができず、そしてこれらの付与効果は、ブラッシング処理によって消滅してしまった。また、このシャンプー組成物によっては毛髪に膜厚感を付与することはできず、更に、このシャンプー組成物は、乾燥後の毛髪にきしみ感およびべとつき感を生じさせてしまった。
【0172】
また、反応性ブロック共重合体(a−1)を含有する比較例2に係るシャンプー組成物は、濯ぎ時における毛髪にきしみ感を生じさせた。また、このシャンプー組成物によっては、毛髪に膜厚感を付与することはできなかった。
【0173】
さらに、ポリジメチルシロキサンガムを含有する比較例3に係るシャンプー組成物によっては、洗髪した毛髪に付与した滑らかさおよび良好な櫛通り性を持続させることができなかった。また、このシャンプー組成物によっては、毛髪にしっとり感および膜厚感を付与することはできなかった。しかも、このシャンプー組成物は、乾燥状態の毛髪および濡れた状態の毛髪の何れに対しても、きしみ感を生じさせた。
【発明の効果】
【0174】
本発明の毛髪用組成物によれば、しっとりした感触(しっとり感)、滑らかな感触(滑り感)、膜厚感および良好な櫛通りを毛髪に付与することができ、ブラッシング処理やドライヤー処理などを繰り返した後であっても、これらの好適な感触を持続させることができる。
しかも、本発明の毛髪用組成物は、乾燥状態の毛髪および濡れた状態の毛髪の何れに対しても、きしみ感を生じさせることがない。
さらに、本発明の毛髪用組成物は、乾燥後の毛髪にべとつき感を生じさせることがない。
本発明の毛髪用組成物(シャンプー組成物)は、さらに、起泡性および洗浄性に優れている。
本発明の毛髪用組成物によって奏される効果(例えば、しっとり感、滑り感、膜厚感および良好な櫛通り性)は、洗髪によっても消失されにくく、付与効果の持続性にも優れている。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で示されるブロック共重合体(A)を、0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有し、
    下記一般式(2)で示されるブロック共重合体(B)を、0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有することを特徴とする毛髪用組成物。
    Figure 0004453974
    〔式中、R1 は、互いに独立して、メチル基またはフェニル基を表し、
    1 は、−CH 2 CH 2 −、−CH 2 CH 2 CH 2 −および−CH 2 CH(CH 3 )CH 2 −から選択されるアルキレン基を表し、
    2 は、互いに独立して、式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 (Y2 は、−CH=CH 2 、−CH 2 CH=CH 2 および−CH 2 C(CH 3 )=CH 2 から選択されるアルケニル基を示す。)で表される基であり、
    aは、1以上の整数、
    b1は、1以上の整数、
    b2は、0または1以上の整数、
    cは、1以上の整数である。
    式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,500以上であり、
    ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A)の50〜99質量%を構成し、
    式:−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
    このブロック共重合体(A)の平均分子量は50,000以上である。〕
    Figure 0004453974
    〔式中、R3 は、互いに独立して、メチル基またはフェニル基を表し、
    3 は、−CH 2 CH 2 −、−CH 2 CH 2 CH 2 −および−CH 2 CH(CH 3 )CH 2 −から選択されるアルキレン基を表し、
    4 は、互いに独立して、式:−Y3 −O−(C2 4 O)b3(C3 6 O)b4−Y4 (Y 4 は、−CH=CH 2 、−CH 2 CH=CH 2 および−CH 2 C(CH 3 )=CH 2 から選択されるアルケニル基を示す。)で表される基であり、
    a’は、1〜1350の整数、
    b3およびb4は、それぞれ0〜220の整数(但し、b3およびb4の両方が0であることはない。)、
    c’は、0〜50の整数である。
    式:−(SiR3 2 O)a'SiR3 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は134〜10,000であり、
    ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(B)の0.7〜97.5質量%を構成し、
    式:−(C2 4 O)b3(C3 6 O)b4−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
    このブロック共重合体(B)の平均分子量は650〜100,000である。〕
  2. 下記一般式(4)、(5)、(6)の何れかで示される化合物からなるカチオン性界面活性剤(D)の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
    Figure 0004453974
    〔一般式(4)中、R12は炭素原子数10〜24のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、または炭素原子数10〜24のアルキル基が結合したアシロキシアルキル基またはアミドアルキル基を表し、R14およびR15は独立して、炭素原子数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基またはベンジル基を表し、R13はR12、R14またはR15の何れかを表し、Xはハロゲン原子または炭素原子数1〜2のアルキル硫酸基を表す。
    一般式(5)中、R21,R22,R23およびR24の少なくとも1個は、総炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、あるいは脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基を示し、残余の基は、炭素数1〜5のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、または合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示す。X- は、ハロゲンイオンまたは有機アニオンを示す。
    一般式(6)中、R25は、総炭素数8〜35の、−O−、−CONH−、−OCO−もしくは−COO−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を示す。R26は、互いに独立して、炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕
  3. アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤(E)を、0.01〜40質量%(組成物全量基準)の割合で含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  4. 水溶性ポリマー(F)の少なくとも1種を0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  5. 前記ブロック共重合体(A)が、液状の環状シリコーン(G)に溶解されていることを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  6. 前記ブロック共重合体(A)が、液状の鎖状シリコーン(H)に溶解されていることを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  7. 前記ブロック共重合体(A)が、液状のイソパラフィン系炭化水素(I)に溶解されていることを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  8. 前記ブロック共重合体(A)が、液状または固体のエステル油(J)に溶解されていることを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  9. 前記ブロック共重合体(A)が溶解されている溶液を乳化してなるエマルジョン型の組成物であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
  10. 乳化に際して、さらに水溶性多価アルコール(K)を0.01〜10質量%(組成物全量基準)の割合で配合させることを特徴とする請求項1に記載の毛髪用組成物。
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