JP4452721B2 - 靴底の緩衝装置 - Google Patents
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Description
この特許文献5の靴底は、複数のハニカム状の変形部材106を有する。この靴底が上下に圧縮されると、変形部材106は図15(b)に示す状態から図15(c)に示す状態へと変形する。この際、前記変形部材106の張力部材107が伸びることでエネルギーが蓄積される。しかし、伸びにより部材に蓄積されるエネルギーは、曲げにより部材に蓄積されるエネルギーに比べ著しく小さい。したがって、この靴底もエネルギーを十分に蓄積することはできない。
この図において、ミッドソール120には踵部に対応する位置に窪み部121が形成され、この窪み部121にはプラスチックで形成されたクッション部材122が配設されている。クッション部材122は側面視がD字形状で筒状に形成されている。このクッション部材122は円弧状のアーチ部123とフラット状の底板部124とから一体に構成されている。アーチ部123と底板部124との間には通気空洞部125が形成されている。
同図において、中底本体130内にはキャビティ131が形成されている。キャビティ131には、板132とインサート133が収容されている。インサート133は、ヒールレバー134、支点135および基部136を有するV字状の部分とを備える。ヒールストライク時には、局所的な衝撃力がヒール領域137に加わり、インサート133のエネルギーのリターン特性を改善する。
前記先行技術では、インサート133のV字状の部分に対応するヒール領域137が下方に膨らみ出ているので、衝撃力がインサート133に吸収され易い。
また、同図の構造では、足全体が地面に着地したフットフラットではインサート133に曲げが生じ、これにより蓄えたエネルギーをリターンすることができる。しかし、足が最初に着地してからフットフラットに移るまでの間には、エネルギーを十分に蓄積することができず、したがって、十分にリターンさせることもできない。
一方、“変形要素がアウターソールの上面に接合されている”とは、変形要素の下面がアウターソールの上面に直接的に接合されている場合を含むほか、たとえば、変形要素とアウターソールとの間に、これら両者の接着性を向上させるための別の部材等が介挿されている場合等をも含む。
この態様では、チューブ状部の下部が下方に突出しているから、前記着地動作の際、チューブ状部の下方のアウターソールが最初に接地する。したがって、着地の瞬間(ファーストストライク時)の大きな衝撃力が、変形要素に蓄えられて吸収されることができる。かかる観点から、前記チューブ状部の下部の概ね全部が前記ミッドソールの後足部から下方に突出(膨出)しているのが更に好ましい。
通常、足は後足の外側が最初に着地するので、変形要素を足の後足部の外側に設けることで着地の際の衝撃力をより効果的に吸収することができる。
足の後足の内外方向に変形要素を互いに分離させる場合、ヤング率を変えたり、厚さを変えるなどして、内側の変形要素の剛性が外側の変形要素のそれよりも大きくする方が好ましい。
このようにすれば、チューブ状部の径が変化しているので、チューブ状部の成型時に型を容易に抜くことができる。また、足の内外方向の中央におけるチューブ状部の短径を足の内外の端の側におけるそれよりも小さくすることにより、靴底の中央が内外よりも大きく突出するのを防止できるから、足の静止時において足の安定性が高まる。
チューブ状部のみで衝撃を吸収しようとすると、チューブ状部の一部に過度の応力が発生するおそれがある。そのため、内部の空間にチューブ状部とは別の緩衝部材を設けることにより、チューブ状部の負担を小さくすることができる。
また、チューブ状部の内部の空間に、チューブ状部のヤング率よりもヤング率の小さい緩衝部材が設けられることにより、反発性を有するチューブ状部と緩衝性を有する緩衝部材とを種々組み合わせることができる。これにより、反発性、緩衝性、耐久性などを考慮してより適切に変形要素を設計できる。
これは、チューブ状部を構成する材料のヤング率が1kgf/mm2 よりも小さいと、材料が柔らかすぎて、チューブ状部の湾曲した下部に十分なエネルギーを蓄えることができず、一方、チューブ状部を構成する材料のヤング率が30kgf/mm2 を超えると、下部の剛性が大きくなりすぎるので、曲げの撓みが小さくなりすぎて、下部に十分なエネルギーを蓄えることができないためである。
チューブ状部の下部が曲げ変形を呈する度に大きな応力がチューブ状部の端部に発生するので、当該端部には耐久性が求められる。かかる端部をミッドソールおよび/またはアウターソールで覆うことで、光等による端部の経時的な劣化を防止し、耐久性を高めることができる。
この態様において、前記端部の厚さは、たとえば、約1.5mm〜約8.0mmに設定し、前記上部および下部の厚さは、たとえば、約1.0mm〜約4.0mmに設定することができる。
このように、変形要素の上にヤング率の大きい連結部材を配置して、変形要素をこの連結部材に接合することによって、変形要素の接着力が向上する、つまり、変形要素が脱落し難くなる。また、ヤング率の大きい連結部材で変形要素を保持することにより、変形要素が位置ズレし難くなる。
チューブ状部の短径が8mmよりも小さいと、下部の曲率が十分な大きさにならないから、曲げ変形による衝撃を十分に吸収できない。一方、短径が25mmよりも大きいと、変形が大きくなりすぎて、足の安定な支持(安定性)が損なわれる。
2,2A,2B:アウターソール
21:第1湾曲面
23:第3湾曲面
3:変形要素
30,130,230,330,430:チューブ状部
31:下部
32:上部
33:端部
35:緩衝部材
4:連結部材
Lr:長径
Sr:短径
M:ミッドソール
X:内外方向
Y:前後方向
Z:上下方向
第1実施例:
図1〜図4は第1実施例を示す。
図1に示すように、本実施例の靴底は、ミッドソール(支持要素の一例)M、アウターソール2および変形要素3を備える。前記ミッドソールMは、上の第1ミッドソール本体1Aと下の第2ミッドソール本体1Bとが、上下に接合されて形成される。各ミッドソール本体1A,1Bの下面には、アウターソール2やいわゆるシャンク(図示せず)などが配置される。一方、第1ミッドソール本体1Aの上には、インソール(図示せず)が接着される。各ミッドソール本体1A,1Bは、たとえばEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)やポリウレタンなどの発泡樹脂などの衝撃吸収に適した素材(ミッドソール素材)で形成される。なお、前記ミッドソールMやインソールの上方には、足の甲を包むのに適したアッパーUが配置される。前記アウターソール2は、路面や床面に接地し、前記ミッドソールMよりも耐摩耗性の大きい材料(アウターソール素材)で形成されている。
図2に示すように、前記アウターソール2は、足の前足部に設けられた第1アウターソール2Aと、足の後足部に設けられた第2アウターソール2Bとにより構成されている。第2アウターソール2Bと第2ミッドソール本体1Bとの間には、変形要素3と該変形要素3を保持する連結部材4とが配置されている。
前記第2アウターソール2Bは、内側と外側に分割して設けられており、内外方向Xに互いに離間している。内側および外側の第2アウターソール2Bは、それぞれ、前後方向Yに並べられた一対の変形要素3,3を下方から覆うように設けられている。
図3に示す第2アウターソール2Bの上面は、変形要素3の下部31(図3における変形要素3の上側部分)に接着される。一方、変形要素3の上部32(図3における変形要素3の下側部分)は、連結部材4に接着(溶着)され、該連結部材4は第2ミッドソール本体1B(図2)の下面に接着される。すなわち、変形要素3の上部32は連結部材4を介して第2ミッドソール本体1Bの下面に接合される。
図3に示すように、変形要素3は、チューブ状のチューブ状部(チューブ状部材)30と、緩衝部材35とにより構成されている。各チューブ状部30には、内外の端にわたって貫通する開口が設けられており、中に内部の空間を有する。このチューブ状部30は、靴底の縦断面において概ね楕円形であってもよい。前記緩衝部材35は、前記チューブ状部30の内部の空間に設けられている。本実施例においては、緩衝部材35は、チューブ状部30の内部の空間の前後の中央付近において、チューブ状部30の上部32と下部31に接触するように、すなわち、チューブ状部30のチューブ状壁に嵌まって接するように設けられている。
同図に示すように、かかる樹脂の発泡体の弾性比例限界σF は前記ゴム様部材の弾性比例限界σG よりも小さい。そのため、かかる樹脂の発泡体では、局所的な負荷を受けた場合に、足の支持が不安定となり得る。
ここで、“弾性比例限界”とは、圧縮変形部材に負荷した圧縮荷重の変化と当該部材の縮みの変化との関係、つまり、圧縮応力の変化と歪みの変化との関係が概ね比例する範囲での最大の応力をいう。
なお、本明細書において、ヤング率とは、図20の素材の変形の初期PI における歪に対する応力の比をいう。
また、ゴム様部材に代えて、エアや液体の充填された鞘様部材などの圧縮されたときに変形しながら反発する力を蓄えるものが用いられてもよい。
緩衝部材35を構成する材料としてゲルを用いる場合には、たとえば、ヤング率が約0.1kgf/mm2 〜約1.0kgf/mm2 のゲルを用いるのが好ましい。
なお、図4(b)に示すように、チューブ状部30の短径Srは、足の内外方向Xの中央に行くに従い小さくなるように形成されている。また、チューブ状部30の長径Lrも、同様に、足の内外方向Xの中央に行くに従い小さくなるように形成されている。
かかる設定により、着地の際の荷重が負荷された際、前記長径Lrの端部において前記チューブ状部30が本質的に変形せず、かつ、前記短径Srの端部において前記チューブ状部30が曲げ変形を呈することができる。また、チューブ状部30の肉厚が端部の近傍において急激に変化しないので、端部に応力集中が発生し難くなり、チューブ状部30の耐久性が著しく向上する。
図4(a)に示すように、連結部材4の下面には、チューブ状部30の上部32に沿って凹んだ下湾曲面42が形成されており、チューブ状部30の上部32が、前記下湾曲面42に嵌まり込んでいる。一方、第2ミッドソール本体1Bの下面には、凹んだ第2湾曲面12が形成され、連結部材4の上面には、前記第2湾曲面12に沿って上方に凸となるように湾曲した上湾曲面43が形成されている。この連結部材4の上湾曲面43は、第2ミッドソール本体1Bの第2湾曲面12に嵌まり込んでいる。
したがって、チューブ状部30の上部32が連結部材4を介して第2ミッドソール本体1Bの第2湾曲面12に嵌り込んでいる。
図4(a)に示すように、第2アウターソール2Bは、チューブ状部30の下方において、チューブ状部30の下部31に沿うように湾曲している。前記第2アウターソール2Bの上面には、凹んだ第1湾曲面21が形成されており、チューブ状部30の下部31が、該第1湾曲面21に隙間なく嵌り込んで接着されている。一方、第2アウターソール2Bの接地面には、チューブ状部30の下部31に沿って下方に凸になるように湾曲した第3湾曲面23が形成されている。図3に示すように、第2アウターソール2Bは、前後方向Yに沿って配置された一対のチューブ状部30,30の下部31,31を覆うように内外に分離して設けられている。
つぎに、前記第1実施例の靴底を実際に着用して着地から離地までの一連の動作を行った場合の靴底の変形テストについて説明する。このテストにおいて、チューブ状部30のヤング率は5kgf/mm2 に設定された。緩衝部材35としてはゲルが用いられ、足の外側のゲル35のヤング率は0.2kgf/mm2 、足の内側のゲル35のヤング率は0.3kgf/mm2 に設定された。
図12(a)は前記“ヒールコンタクト”時の靴底の状態を示す。この状態では、後足部の外側のアウターソール2から接地して、まず後足部の外側後方のチューブ状部130の下部31の後部が若干の曲げ変形を呈する。この“ヒールコンタクト”時から前記“フットフラット”時までの間に、図12(b),図12(c)のように、前記外側後方のチューブ状部130の下部31が大きな曲げ変形を呈することで、チューブ状部130が上下方向に縮む。続いて、前記“フットフラット”時には、図12(d)のように、後足部の外側前方のチューブ状部230の下部31が大きな曲げ変形を呈することで、チューブ状部230が上下方向に縮む。そして、前記“ミッドスタンス”時には、後足部の外側の両チューブ状部130,230の下方のアウターソール2が次第に地面から離間し、前記“ヒールライズ”時には、図12(e)のように、当該アウターソール2は地面から完全に離間して両チューブ状部130,230は元の形状に戻る。
図13(a)は、前記“ヒールコンタクト”時の靴底の状態を示す。この状態では、靴底の内側は接地せず、内側のチューブ状部330,430は外観上何ら変形していない。続いて、前記“フットフラット”時から前記“ミッドスタンス”時にかけては、図13(b)のように、後足部の内側のチューブ状部330,430の双方が曲げ変形を呈することで上下方向に縮み、続いて、図13(c)のように、後足部の内側前方のチューブ状部430の曲げ変形が更に大きくなる。前記“ヒールライズ”時には、図13(d)のように、前記内側前方のチューブ状部430が元の形状に戻り始め、踵が完全に上がる前記“トウオフ”時には後足部のアウターソール2は地面から離間して、前記内側前方のチューブ状部430は元の形状に戻る。
したがって、前記状態が移る間の全期間にわたって、変形の連続性が保たれ、着地の衝撃を吸収するから、前記衝撃吸収の機能が高まる。しかも、前記曲げ変形したチューブ状部130,330は、前記状態が移る間ないしその後に元の形状に復元するので、エネルギーのリターンが図られる。
かかる観点から、前記変形要素3は、足の前後方向に互いに離間して設けるのが好ましい。
図5は第2実施例を示す。なお、以下の実施例において、第1実施例と同一部分または相当部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施例では、図5に示すように、変形要素3は、足の後足部に加えて、足の前足部の内側および外側にも設けられている。該変形要素3は、チューブ状部30から構成される。前記第1実施例と異なり、チューブ状部30の内部には緩衝部材などが設けられず、内部は空洞になっている。
また、本実施例ではチューブ状部30を保持する連結部材は設けられておらず、チューブ状部30の上部32(図5におけるチューブ状部30の下側部分)は、ミッドソールMの第2湾曲面12に直接嵌り込んでいる。なお、本実施例のチューブ状部30の上部32(図5におけるチューブ状部30の下側部分)は、足の外側面側の端部および足の内側面側の端部が上方に巻き上がるように形成されている。
図17〜図19は第3実施例を示す。
本実施例では、図17に示すように、連結部材4が足の後足部から踏まず部にわたる範囲に広がるように設けられている。連結部材4のうちの踏まず部に位置する部分は踏まず部のネジレ抑制に供するシャンク(強化装置)4aを構成している。
なお、かかるシャンク4aの構造としては、例えば、WO2005/037002(PCT/JP2004/015042)に開示された構造を採用することができる。この出願の内容は、引用することにより、ここに組み込まれているものとする。
つぎに、後足部に配置したチューブ状部に対して静荷重を負荷した場合のシミュレーションの結果を示すことで、本発明の効果を明瞭にする。
なお、いずれのモデルにおいても、チューブ状部30のヤング率は5.0kgf/mm2 、ポアソン比は0.4に設定され、ミッドソールMのヤング率は0.2kgf/mm2 、ポアソン比は0.01に設定され、アウターソール2のヤング率は0.5kgf/mm2 、ポアソン比は0.49に設定された。
チューブ状部30、アウターソール2やミッドソール1の形状については種々の変形例が想定される。
たとえば、図7(a)に示すように、上下2枚の湾曲したプレートを端部で互いに接合してチューブ状部30を構成してもよい。また、アウターソール2は必ずしもチューブ状部30の下部31に沿って湾曲している必要はなく、図7(b)に示すように、アウターソール2の接地面がチューブ状部30の下方でフラットに形成されていてもよい。
さらに、チューブ状部30は必ずしも完全な環状に形成される必要はなく、図7(c)のように、縦断面においてチューブ状部30の一部が不連続となっており、当該不連続の部分にゴムなどの端部材38を配置するようにしてもよい。
また、図7(e)に示すように、チューブ状部30が上下のミッドソール本体1A,1Bによって挟まれるように配置され、チューブ状部30の下部31の後部のみがミッドソール1の下面から突出するようにしてもよい。また、アウターソール2の第1湾曲面21は、チューブ状部30の下部31の一部に対してのみ形成されていても、湾曲による利点が得られる。
たとえば、前記第1および第3実施例では、緩衝部材35がチューブ状部30の内部の空間の前後の中央付近に設けられていたが、緩衝部材35の形状や配置などはこれらの実施例のものに限られるわけではない。緩衝部材35の形状や配置の他の例としては、たとえば、図10(a)〜図10(h)に示すような形状や配置を採用することができる。
また、変形要素の個数や配置位置も前記各実施例に示したものに限られるわけではない。たとえば、2個、3個または5個以上の変形要素を後足部に配置してもよい。また、変形要素を後足部の外側のみに配置してもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲のものと解釈される。
Claims (26)
- 靴底の緩衝装置であって:
着地時に接地する接地面と前記接地面とは逆の上面とを有するアウターソールと;
前記アウターソールの上方に配置されると共に下面を有するミッドソールと;
前記アウターソールとミッドソールとの間に配置された変形要素とを備え、
前記変形要素は前記ミッドソールの下面に接合されていると共に、前記アウターソールの上面に接合されており、
前記変形要素は偏平したチューブ状のチューブ状部を有し、
前記チューブ状部を構成する材料のヤング率は、前記ミッドソールを構成する材料のヤング率よりも大きく、かつ、前記アウターソールを構成する材料のヤング率よりも大きく、
前記チューブ状部は、足の前後方向に概ね沿った長径と上下方向に概ね沿った短径とを有するように配置されており、
前記長径が約25mm〜約80mmに設定されており、
前記チューブ状部は、下方に向って凸になるように湾曲していることで着地の衝撃により曲げ変形を呈する下部を有し、
前記アウターソールの上面には、凹んだ第1湾曲面が設けられており、
前記チューブ状部の前記下部が前記アウターソールの前記第1湾曲面に嵌り込んでいる靴底の緩衝装置。 - 請求項1において、前記チューブ状部は、上方に向って凸になるように湾曲していることで着地の衝撃により曲げ変形を呈する上部を有し、
前記ミッドソールの下面には、凹んだ第2湾曲面が設けられており、
前記チューブ状部の上部が前記ミッドソールの第2湾曲面に嵌り込んでいる靴底の緩衝装置。 - 請求項1において、前記アウターソールの接地面には、前記チューブ状部の下部に概ね沿って下方に凸になるように湾曲した第3湾曲面が設けられている靴底の緩衝装置。
- 請求項1において、前記チューブ状部が前記ミッドソールの後足部に配置され、前記チューブ状部の下部の少なくとも一部が前記ミッドソールの後足部から下方に突出している靴底の緩衝装置。
- 請求項1において、前記チューブ状部が前記ミッドソールの後足部に配置され、前記チューブ状部の下部の概ね全部が前記ミッドソールの後足部から下方に突出している靴底の緩衝装置。
- 請求項1において、前記変形要素が少なくとも足の後足部の外側に設けられている靴底の緩衝装置。
- 請求項6において、足の後足部において、少なくとも2個以上の前記変形要素が足の内外方向に互いに分離されて設けられている靴底の緩衝装置。
- 請求項6において、足の外側に少なくとも2個以上の前記変形要素が設けられている靴底の緩衝装置。
- 請求項7において、前記チューブ状部の少なくとも短径が足の内外方向の中央に行くに従い小さくなる靴底の緩衝装置。
- 請求項1において、前記チューブ状部の内部の空間に、当該チューブ状部のヤング率よりもヤング率の小さい緩衝部材が設けられている靴底の緩衝装置。
- 請求項1において、前記チューブ状部は、前記下部の前方に前端部を有すると共に前記下部の後方に後端部を有し、
前記2つの端部の外表面がミッドソールおよび/またはアウターソールで覆われている靴底の緩衝装置。 - 請求項2において、前記チューブ状部は、前記下部の前方に前端部を有すると共に前記下部の後方に後端部を有し、
前記2つの端部の肉厚が前記上部および下部の肉厚よりも大きく設定されている靴底の緩衝装置。 - 請求項12において、前記端部の厚さが約1.5mm〜約8.0mmであり、前記上部および下部の厚さが約1.0mm〜約4.0mmである靴底の緩衝装置。
- 請求項1において、前記ミッドソールの下面に前記ミッドソールのヤング率よりもヤング率が大きい連結部材が接合されており、
前記チューブ状部が前記連結部材に接合されており、
前記チューブ状部が前記連結部材に接合されることで、前記変形要素が前記連結部材に保持されている靴底の緩衝構造。 - 請求項1において、靴底の縦断面において、前記チューブ状部が継ぎ目のないように一体に形成されている靴底の緩衝構造。
- 請求項2において、前記チューブ状部の短径が約8mm〜約25mmであり、
前記チューブ状部の長径を短径で除した偏平度が約1.5〜約4.0である靴底の緩衝装置。 - 請求項1において、前記チューブ状部を構成する材料のヤング率が約1kg/mm2〜約30kg/mm2である靴底の緩衝装置。
- 請求項3において、前記チューブ状部は、前記下部の前方に前端部を有すると共に前記下部の後方に後端部を有し、
前記靴底の縦断面において、前記チューブ状部が継ぎ目のないように一体に形成され、
前記チューブ状部の後端部が前記アウターソールの後端の近傍に配置され、
前記チューブ状部の下部は、前記靴底の縦断面において、滑らかな略円弧状に形成され、
このように形成されていることにより、走行時に足の踵が着地するヒールコンタクト時の状態から足裏の略全体が接地するフットフラット時の状態に移る間に、着地の衝撃による荷重が後方から前方に向って順に前記チューブ状部の下部に負荷され、
このような負荷によって、前記負荷を受けた前記チューブ状部の下部が、後方から前方に向って順に曲げ変形を呈する靴底の緩衝装置。 - 請求項1において、前記変形要素が足の後足部に少なくとも2個設けられ、
前記足の後足部に設けられた各変形要素が足の前後方向に互いに離間している靴底の緩衝装置。 - 請求項1において、前記チューブ状部は、前記下部の前方に前端部を有すると共に前記下部の後方に後端部を有し、
前記変形要素が足の後足部に少なくとも2個設けられ、
前記変形要素のうちの第1の変形要素は、当該第1の変形要素のチューブ状部の後端部がアウターソールの後端の近傍にあるように配置され、
前記変形要素のうちの第2の変形要素は、当該第2の変形要素のチューブ状部の前端部がミッドソールの踏まず部の後端の近傍にあるように配置されている靴底の緩衝装置。 - 請求項20において、前記第1の変形要素のチューブ状部の前端部と、前記第2の変形要素のチューブ状部の後端部とが互いに足の前後方向に接近して配置されている靴底の緩衝装置。
- 請求項21において、前記第1の変形要素は足の後足部の後方の外側に設けられ、前記第2の変形要素は足の後足部の前方の内側に設けられている靴底の緩衝装置。
- 内側および外側を有する靴底の緩衝装置であって、当該装置は以下を備える:
着地時に接地するアウターソール、該アウターソールはアウターソール素材を備え;
前記アウターソールの上方に配置されるミッドソール、該ミッドソールはミッドソール素材を備え;
前記靴底の外側または内側において前記アウターソールと前記ミッドソールの間に配置される、少なくとも1つの変形要素;
ここにおいて、各変形要素は、長径および短径を有する概ね楕円形の中空のチューブ状部材であり、前記短径は前記ミッドソールと前記アウターソールとを連結し;
ここにおいて、各チューブ状部材は、前記ミッドソール素材のヤング率および前記アウターソール素材のヤング率よりも大きなヤング率を有するチューブ状壁を含む。 - 内側および外側を有する靴底の緩衝装置であって、当該装置は以下を備える:
着地時に接地するアウターソール、該アウターソールはアウターソール素材を備え;
前記アウターソールの上方に配置されるミッドソール、該ミッドソールはミッドソール素材を備え;
前記靴底の外側において前記アウターソールと前記ミッドソールの間に配置される、少なくとも1つの変形要素;
前記靴底の内側において前記アウターソールと前記ミッドソールの間に配置される、少なくとも1つの変形要素;
ここにおいて、各変形要素は、長径および短径を有する概ね楕円形の中空のチューブ状部材であり、前記短径は前記ミッドソールと前記アウターソールとを連結し;
ここにおいて、各チューブ状部材は、前記ミッドソール素材のヤング率および前記アウターソール素材のヤング率よりも大きなヤング率を有するチューブ状壁を含む。 - 靴底に用いられる変形要素であって、以下を備える:
中に内部空間を有すると共に各端に開口を有する概ね楕円形の中空のチューブ状部材、前記チューブ状部材は所定のヤング率を有するチューブ状壁を備えると共に長径および短径を有し;
前記内部空間の中にあり前記チューブ状壁に嵌って接する緩衝部材、該緩衝部材は前記チューブ状部材の前記ヤング率よりも小さなヤング率を有し、
ここにおいて、前記長径の端部の近傍において、前記チューブ状部材の肉厚が当該端部に近づくに従い概ね徐々に厚くなり、かつ、前記長径の端部における前記チューブ状部材の肉厚が前記短径の端部におけるそれの約2倍〜約5倍に設定されており、
これにより、前記長径の端部において前記チューブ状部材が本質的に変形せず、かつ、前記短径の端部において前記チューブ状部材が曲げ変形を呈する。 - 靴底に用いられる変形要素であって、以下を備える:
中に内部空間を有すると共に各端に開口を有する概ね楕円形の中空のチューブ状部、前記チューブ状部は所定のヤング率を有するチューブ状壁を備えると共に長径および短径を有し;
前記内部空間の中にあり前記チューブ状壁に嵌って接する緩衝部材、該緩衝部材は孔を有し、該孔は前記短径に平行な軸を有し;
ここにおいて、前記緩衝部材は前記チューブ状壁のヤング率よりも小さなヤング率を有する。
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