JP4447753B2 - ブロック共重合体を含有する硬化性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性および耐油性に優れた硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、メタアクリル系重合体ブロック、アクリル系重合体ブロックおよび架橋性官能基を含有するブロック共重合体からなる耐熱性および耐油性に優れた硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に熱可塑性エラストマーはエントロピー弾性を発揮するゴム成分(ソフトセグメント)と、高温では流動するが常温では塑性変形を防止しゴム成分に補強効果を与える拘束成分(ハードセグメント)からなるアロイ構造を取っている。たとえば、スチレン系エラストマーではスチレンブロックが凝集してハードセグメントとして働き、ブタジエンまたはイソプレン系ブロックがマトリクスとなりソフトセグメントとして働く。また、オレフィン系エラストマーでは、EPDMなどのゴムがPPなどの樹脂中に分散したアロイ構造を取っている。
【0003】
いずれもハードセグメントが高温では流動するので、射出成形などの熱可塑性の加工が可能であるが、エラストマーとしての使用可能上限温度はハードセグメントの流動開始温度により制限され、熱可塑性エラストマーの使用可能上限温度は一般に架橋ゴムよりも低い。そこで化学架橋を有さない熱可塑性エラストマー単体では充分な性能を得ることができない場合は適当な架橋系で架橋させることにより性能を向上させる手法が試みられている。
【0004】
たとえば、ポリウレタン系エラストマー成型品の永久伸びを減少させるために、溶融時にポリイソシアネート系の架橋剤を添加し、成形後アロファネート架橋およびビューレット架橋を生じさせる方法が知られている(特公昭58−46573号公報)。また、オレフィン系共重合体、シリコン系架橋剤、架橋触媒および加水分解性シラン化合物からなる熱可塑性エラストマーを水分により後架橋させることにより、広い温度範囲で架橋ゴム並のゴム弾性を備えたエラストマーが得られることが知られている(特開平11−236482号公報)。
【0005】
他方、メタアクリル酸メチルなどをハードセグメント、アクリル酸ブチルなどをソフトセグメントに有するアクリル系ブロック共重合体は、熱可塑性エラストマーとして使用できることが知られている。たとえば、特許第2553134号公報では、イニファーター法で製造したメタアクリルブロックとアクリルブロックを有するアクリル系ブロック共重合体の機械特性が開示されている。アクリル系ブロック体は、耐候性、耐熱性、耐久性および耐油性に優れるという特徴を有する。
【0006】
また、ブロック体を構成する成分を適宜選択することにより、スチレン系ブロック体などの他の熱可塑性エラストマーに比べて極めて柔軟なエラストマーを与えるので、架橋ゴム代替材料として期待されている。しかしながら、アクリル系ブロック共重合体においては、架橋点を導入することで物性をコントロールし、性能を向上させる手段は未だに知られておらず、その開発が強く求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、耐熱性、圧縮永久歪みなどに優れた硬化性組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、メタアクリル系重合体ブロックおよびアクリル系重合体ブロックを含有するブロック共重合体に、加水分解性シリル基、エポキシ基などの架橋性官能基を導入することにより、耐熱性、圧縮永久歪みなどに優れた硬化物を得ることができる硬化性組成物となることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0009】
本発明は、メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)からなり、少なくとも一方の重合体ブロックに架橋性官能基(C)を含有するブロック共重合体(a)を主成分とする硬化性組成物にかかわる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の硬化性組成物は、特に限定されないが、たとえば、成形時に硬化剤および必要に応じて硬化触媒を添加して硬化と成形を同時に行なわせ、あるいは、加工時に硬化剤および必要に応じて硬化触媒を添加し加工後の養生で硬化させ、または、成型時には硬化させず養生時に硬化剤を浸潤させることによって硬化し、硬化物となる。
【0011】
本発明の硬化性組成物は、ブロック共重合体(a)を主成分とする。ブロック共重合体(a)は、メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)からなり、少なくとも一方の重合体ブロックに架橋性および架橋性官能基(C)を含有する。
【0012】
架橋性官能基(C)は、架橋の安定性、架橋様式、架橋反応の容易さ、原料の入手の容易さ、コストなどの点から、加水分解性シリル基、エポキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルケニル基および活性塩素基からなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。加水分解性シリル基は空気中の水分などと反応して架橋し、また、エポキシ基は反応性が高くさまざまな官能基と反応するという他の架橋性官能基にない特徴を有するので有用性が高い。目的により、架橋性官能基を適当な保護基で保護した形、または、架橋性官能基の前駆体となる官能基の形でブロック共重合体に導入し、そののちに公知の化学反応で架橋性官能基を生成させることもできる。
【0013】
これら架橋性官能基の2種以上を併用することもできる。架橋性官能基の2種以上を併用する場合には、架橋様式が異なるので、お互いに反応しない架橋性官能基を選ぶ場合、酸と塩基のようにお互いに反応する架橋性官能基を選ぶ場合、架橋様式が同一であり反応性や反応条件の異なる架橋性官能基を選ぶ場合などをあげることができ、目的に応じて使い分けることができる。目的により、1種類の架橋性官能基のみまたは全部の架橋性官能基を、適当な保護基で保護した形または前駆体となる官能基の形でアクリル系ブロック体に導入し、そののちに公知の化学反応で架橋性官能基を生成させることもできる。
【0014】
ブロック共重合体(a)は、メタアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロック(A)とアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロック(B)をそれぞれ少なくとも1つ含有する。架橋性官能基(C)の含有数の好ましい範囲は、架橋性官能基の最大架橋数、ブロック共重合体の構造および組成、ブロック共重合体を構成するブロックの数ならびに架橋性官能基の含有される部位および様式によって変化する。硬化物の物性の点から、ブロック共重合体1分子当たり1.0以上が好ましい。含有数の上限はとくに定めないが、得られる硬化物の特性に応じて設定することができる。以下の記述で、架橋性官能基の含有数が数値上ブロック共重合体1分子当たり1.0を下回る場合には、架橋性官能基をブロック共重合体1分子当たり1.0個以上有するブロック共重合体と、架橋性官能基を有しないブロック共重合体の混合物と解釈する。
【0015】
ブロック共重合体(a)は、線状ブロック共重合体(a1)または分岐状(星状)ブロック共重合体(a2)から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体である。線状ブロック共重合体(a1)は、A−B型のジブロック共重合体、A−B−A型のトリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共重合体または(A−B−)n型のマルチブロック共重合体である。分岐状(星状)ブロック共重合体(a2)は、上に述べた線状ブロック共重合体(a1)を基本構造とする分岐状(星状)ブロック共重合体である。これらのなかでも、硬化物の物理的性質の点から、A−B−A型のトリブロック共重合体、A−B型のジブロック共重合体、または、これらの混合物が好ましい。
【0016】
架橋性官能基(C)の含有される部位は、とくに限定されないが、メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)の両方またはいずれかに含まれていること、重合体ブロックと重合体ブロックのあいだに挟まれていること、および、分子鎖末端に含まれていることができる。(C)の含有される様式は、とくに限定されないが、単量体由来であること、分子鎖末端に直接または適当な有機基を介して結合されていることができる。(C)が単量体由来である場合には、その単量体からなる繰り返し単位の数は、単量体の含まれる重合体ブロック当たり1または2以上であることができ、その数が2以上である場合にはその単量体が重合されている様式はランダム共重合またはブロック共重合であることができる。A−B−A型のトリブロック共重合体を例にとって表わすと、(A/C)−B−(A/C)型、A−(B/C)−A型、 C−A−B−A−Cなどのいずれであってもよい。ここで(A/C)とはブロックAに官能基Cが含有されていることを表わす。架橋性官能基(C)の2種以上を併用する場合には、それぞれの含有される部位と含有される様式は自由に設定してよい。また、それぞれの架橋性官能基が同一の重合体ブロックに含まれる場合、お互いに別の重合体ブロックに含まれる場合などをあげることができ、目的に応じて使い分けることができる。
【0017】
ブロック共重合体(a)の数平均分子量はとくに限定されないが、熱可塑性樹脂の加工方法を用いて硬化性組成物を加工する場合には、好ましくは30000〜500000、さらに好ましくは50000〜400000である。液状樹脂の加工方法を用いて硬化性組成物を加工する場合には、好ましくは1000〜50000、さらに好ましくは3000〜30000である。数平均分子量が小さいと粘度が低く、また、数平均分子量が大きいと粘度が高くなる傾向があるので、必要とする加工特性に応じて設定することが好ましい。
【0018】
前記ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、とくに限定されないが、好ましくは1.8以下、さらに好ましくは1.5以下である。Mw/Mnが1.8をこえるとブロック共重合体の均一性が低下する傾向がある。
【0019】
ブロック共重合体を構成するメタアクリル系重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック(B)の組成比は、ブロック(A)が5〜90重量%、ブロック(B)が95〜10重量%であり、好ましくは(A)が10〜80重量%、(B)が90〜20重量%であり、さらに好ましくは(A)が20〜50重量%、(B)が80〜50重量%である。
【0020】
(A)の割合が5重量%より少ないと成形時に形状が保持されにくい傾向があり、(B)の割合が10重量%より少ないとエラストマーとしての弾性が低下する傾向がある。また、(A)の割合が少ないと粘度が低く、また、(A)の割合が多いと粘度が高くなる傾向があるので、必要とする加工特性に応じて設定することが好ましい。
【0021】
<メタアクリル系重合体ブロック(A)>
メタアクリル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エステル50〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%とからなる。ただし、架橋性官能基(C)が単量体由来であり、かつその単量体がメタアクリル系重合体ブロック(A)に含まれる場合には、その単量体はメタアクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体のいずれであってもよいが、上の組成を満たすものとする。
【0022】
(A)を構成するメタアクリル酸エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0023】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、加工性、コスト、入手しやすさの点で、メタアクリル酸メチルが好ましい。また、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸シクロヘキシルなどを共重合させることによって、ガラス転移点を高くすることができる。
【0024】
ブロック(A)を構成するメタアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。
【0025】
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0026】
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0027】
シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。
【0028】
共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0029】
ハロゲン含有不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。
【0030】
不飽和ジカルボン酸化合物としては、たとえば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステルなどをあげることができる。
【0031】
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。
【0032】
マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
【0033】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのビニル系単量体は、(A)のガラス転移温度の調整、硬化性組成物に配合される配合剤との相溶性などの観点から好ましいものを選択することができる。
【0034】
(A)のガラス転移温度は、硬化性組成物の硬化前の形態の安定性の観点から、好ましくは25℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上である。ガラス転移温度が25℃より低いと硬化性組成物の安定性が低くなる傾向がある。
【0035】
<アクリル系重合体ブロック(B)>
アクリル系重合体ブロック(B)は、アクリル酸エステル50〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%とからなる。ただし、架橋性官能基(C)が単量体由来であり、かつその単量体がアクリル系重合体ブロック(B)に含まれる場合には、その単量体はアクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体のいずれであってもよいが、上の組成を満たすものとする。
【0036】
(B)を構成するアクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0037】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、ゴム弾性、低温特性およびコストのバランスからは、アクリル酸−n−ブチルが好ましい。耐油性が必要な場合は、アクリル酸−n−エチルが好ましい。耐油性および低温特性のバランスが必要な場合は、アクリル酸−n−エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−メトキシエチルの組み合わせが好ましい。低温特性が必要な場合はアクリル酸−2−エチルヘキシルが好ましい。
【0038】
ブロック(B)を構成するアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロンゲン含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。
【0039】
メタアクリル酸エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0040】
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0041】
シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。
【0042】
共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0043】
ハロゲン含有不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。
【0044】
不飽和ジカルボン酸化合物としては、たとえば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステルなどをあげることができる。
【0045】
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。
【0046】
マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
【0047】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのビニル系単量体は、ブロック(B)に要求されるガラス転移温度、耐油性などのバランスによって好ましいものを選択することができる。
【0048】
(B)のガラス転移温度は、好ましくは25℃以下、より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−20℃以下である。ガラス転移温度が25℃より高いと硬化物のゴム弾性が低くなる傾向がある。
【0049】
<架橋性官能基(C)>
架橋性官能基(C)は、加水分解性シリル基、エポキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルケニル基および活性塩素基からなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【0050】
以下に、架橋性官能基(C)として好ましい官能基のうち、加水分解性シリル基、エポキシ基、アミノ基、アルケニル基および活性塩素基について説明する。
【0051】
加水分解性シリル基
加水分解性シリル基としては、一般式(1)で表わされる基をあげることができる。
−[Si(R1)2-b(Y)bO]m−Si(R2)3-a(Y)a (1)
式中、R1およびR2は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1またはR2が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1または2を示す。mは0〜19の整数である。a+mb≧1である。
【0052】
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基をあげることができる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。
【0053】
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性シリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。架橋性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上である。シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式(2)で表わされる架橋性シリル基が、入手が容易であるので好ましい。
−Si(R2)3-a(Y)a (2)
式中、R2、Yおよびaは前記と同じ。
【0054】
エポキシ基
エポキシ基は、エポキシ環を含有する有機基である。エポキシ基としては、たとえば、1,2−エポキシエチル基、2,3−エポキシプロピル基(すなわちグリシジル基)などをあげることができる。
【0055】
アミノ基
アミノ基は、限定されないが、一般式(3)で示されるアミノ基または一般式(4)で示されるアンモニウム塩であることができる。
−NR3 2 (3)
式中、R3は水素または炭素数1〜20の1価の有機基であり、2個のR3は互いに同一でもよく異なっていてもよく、また、他端において相互に連結し、環状構造を形成していてもよい。
−(NR3 3)+Z- (4)
式中、R3は前記と同じである。3個のR3は互いに同一でもよく、異なっていてもよい。また、他端において相互に連結し、環状構造を形成していてもよい。Z-は対アニオンである。
【0056】
前記式中、R3は水素または炭素数1〜20の1価の有機基であり、たとえば、水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基などをあげることができる。
【0057】
アルケニル基
本発明におけるアルケニル基は、限定されないが、一般式(5)で表わされる基であることが好ましい。
H2C=C(R4)− (5)
式中、R4は水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、好ましくは水素原子である。
【0058】
炭素数1〜20の炭化水素基としては、具体的には以下のような基が例示される。
−(CH2)n−CH3、−CH(CH3)−(CH2)n−CH3、−CH(CH2CH3)−(CH2)n−CH3、−CH(CH2CH3)2、−C(CH3)2−(CH2)n−CH3、−C(CH3)(CH2CH3)−(CH2)n−CH3、−C6H5、−C6H4(CH3)、−C6H3(CH3)2、−(CH2)n−C6H5、−(CH2)n−C6H4(CH3)、−(CH2)n−C6H3(CH3)2
nは0以上の整数である。各基の合計炭素数は20以下である。
【0059】
アルケニル基と重合体の主鎖の結合形式は、とくに限定されないが、炭素−炭素結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、アミド結合、ウレタン結合などを介して結合されていることが好ましい。
【0060】
活性塩素基
本発明における活性塩素基は、限定されないが、一般式(6)で表わされる基であることが好ましい。
ClCR5R6−CR7R8−W− (6)
式中、R5〜R8は水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、好ましくは水素原子である。Wは2価の結合基である。
【0061】
一般式(6)において、 炭素数1〜20の1価の有機基としては、たとえば、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基などをあげることができる。Wは、2価の結合基である。2価の結合基としては、酸素原子、硫黄原子などをあげることができる。これらのうちでは、酸素原子が好ましい。とくに、一般式(7)で表わされる活性塩素基が、入手が容易であるので好ましい。
ClCH2−CH2−O− (7)
【0062】
<架橋性官能基(C)の導入方法>
以下に、架橋性官能基(C)の導入方法について説明する。大きく分けて、重合反応により(C)を有する単量体を重合体ブロックに導入する方法と、末端官能基変換により分子鎖末端に(C)を導入する方法である。以下に、それぞれの方法について説明する。
【0063】
重合反応により(C)を有する単量体を重合体ブロックに導入する方法では、(C)は、(C)を有する単量体からなる少なくとも1つの繰り返し単位の形で、メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)の両方またはいずれかに含有されていることになる。
【0064】
この方法により、加水分解性シリル基、エポキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、活性塩素基を導入することができる。
【0065】
その場合に(C)を有する単量体としては、たとえば、メタアクリル酸またはメタアクリル酸エステル、アクリル酸またはアクリル酸エステル、ケイ素含有不飽和化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、活性塩素基含有不飽和化合物などをあげることができる。
【0066】
メタクリル酸エステルとしては、たとえば、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリイソプロポキシシラン、メタアクリル酸グリシジル、2,3−エポキシ−2−メチルプロピルメタアクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタアクリレート、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル酸−2−アミノエチルなどをあげることができる。
【0067】
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸グリシジル、2,3−エポキシ−2−メチルプロピルアクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸2−アミノエチルなどをあげることができる。
【0068】
ケイ素含有不飽和化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメチルジプロポキシシランなどをあげることができる。
【0069】
エポキシ基含有不飽和化合物としては、たとえば、4−ビニル−1−シクロヘキセン1,2エポキシドなどをあげることができる。
【0070】
活性塩素基含有不飽和化合物としては、たとえば、2−クロロエチルビニルエーテルなどをあげることができる。
【0071】
末端官能基変換により分子鎖末端に(C)を導入する方法では、(C)は分子鎖末端に直接または適当な有機基を介して結合する。
【0072】
加水分解性シリル基を末端に有するブロック共重合体の合成方法としては、たとえば、アルケニル基を末端に有するブロック共重合体に、加水分解性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法;水酸基を末端に有するブロック共重合体に、一分子中に架橋性シリル基とイソシアネート基のような水酸基と反応し得る基を有する化合物を反応させる方法などをあげることができる。
【0073】
アルケニル基を末端に有するブロック共重合体の合成方法としては、たとえば、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を末端に有するブロック共重合体に、たとえばアルケニル基を有するオキシアニオンまたはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法がある。
【0074】
水酸基を末端に有するブロック共重合体の合成方法としては、たとえば、反応性の高い炭素−ハロゲン結合を末端に有するブロック共重合体に、水酸基を有するオキシアニオンまたはカルボキシレートアニオンを反応させてハロゲンを置換する方法がある。ここで述べる反応性の高い炭素−ハロゲン結合を末端に有するブロック共重合体は、後述するリビングラジカル重合によって得ることができる。これらの方法により、加水分解性シリル基、アルケニル基および水酸基を導入することができる。
【0075】
また、ブロック共重合体を後述するリビングラジカル重合で製造する際の開始剤として、重合を開始するもの以外に官能基をもつ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を用いることによって、容易に末端にアルケニル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、加水分解性シリル基などの官能基が導入された重合体を得ることができる。
【0076】
さらにまた、後述するリビングラジカル重合によって得た反応性の高い炭素−ハロゲン結合を末端に有するブロック共重合体を、熱的に処理して脱ハロゲン化水素反応を行なわせることによって、末端または内部にオレフィンを生成させることができる。
【0077】
<ブロック共重合体(a)の製造>
ブロック共重合体(a)の製造方法は、とくに限定されないが、制御重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビングアニオン重合、連鎖移動剤を用いるラジカル重合および近年開発されたリビングラジカル重合をあげることができる。ブロック共重合体の分子量および構造の制御ならびに架橋性官能基を有する単量体を共重合できる点からリビングラジカル重合が好ましい。
【0078】
リビングラジカル重合は、重合末端の活性が失われることなく維持されるラジカル重合である。リビング重合とは、狭義においては、末端が常に活性をもち続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後者である。リビングラジカル重合は近年さまざまなグループで積極的に研究がなされている。
【0079】
その例としては、ポリスルフィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィリン錯体(ジャーナルオブアメリカンケミカルソサエティ(J.Am.Chem.Soc.)、1994、116、7943)やニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの(マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1994、27、7228)、有機ハロゲン化物などを開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)などをあげることができる。本発明において、これらのうちどの方法を使用するかはとくに制約はないが、制御の容易さの点などから原子移動ラジカル重合が好ましい。
【0080】
原子移動ラジカル重合は、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、周期律表第8族、9族、10族または11族元素を中心金属とする金属錯体を触媒として重合される。たとえば、マティジャスツェウスキー8Matyjaszewski)ら、ジャーナルオブアメリカンケミカルソサエティ(J.Am.Chem.Soc.),1995,117,5614、マクロモレキュールズ(Macromolecules),1995,28,7901、サイエンス(Science),1996,272,866またはサワモト(Sawamoto)ら,マクロモレキュールズ(Macromolecules),1995,28,1721。
【0081】
これらの方法によると一般的に非常に重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどの停止反応が起こりやすいラジカル重合でありながら、重合がリビング的に進行し、分子量分布が狭く、Mw/Mn=1.1〜1.5程度の重合体が得られ、分子量はモノマーと開始剤の仕込み比によって自由にコントロールすることができる。
【0082】
原子移動ラジカル重合法において、開始剤として用いられる有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物としては、一官能性、二官能性、または、多官能性の化合物を使用できる。これらは目的に応じて使い分けることができる。ジブロック共重合体を製造する場合は、一官能性化合物が好ましい。A−B−A型のトリブロック共重合体およびB−A−B型のトリブロック共重合体を製造する場合は二官能性化合物を使用することが好ましい。分岐状ブロック共重合体を製造する場合は多官能性化合物を使用することが好ましい。
【0083】
一官能性化合物としては、たとえば、以下の化学式で示される化合物などをあげることができる。
C6H5−CH2X
C6H5−CHX−CH3
C6H5−C(CH3)2X
R1−CHX−COOR2、
R1−C(CH3)X−COOR2、
R1−CHX−CO−R2、
R1−C(CH3)X−CO−R2、
R1−C6H4−SO2X、
式中、C6H4はフェニレン基を表わす。フェニレン基は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでもよい。R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。R2は炭素数1〜20の一価の有機基を表わす。
【0084】
二官能性化合物としては、たとえば、以下の化学式で示される化合物などをあげることができる。
X−CH2−C6H4−CH2−X
X−CH(CH3)−C6H4−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−C6H4−C(CH3)2−X
X−CH(COOR3)−(CH2)n−CH(COOR3)−X
X−C(CH3)(COOR3)−(CH2)n−C(CH3)(COOR3)−X
X−CH(COR3)−(CH2)n−CH(COR3)−X
X−C(CH3)(COR3)−(CH2)n−C(CH3)(COR3)−X
X−CH2−CO−CH2−X
X−CH(CH3)−CO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−CO−C(CH3)2−X
X−CH(C6H5)−CO−CH(C6H5)−X
X−CH2−COO−(CH2)n−OCO−CH2−X
X−CH(CH3)−COO−(CH2)n−OCO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−COO−(CH2)n−OCO−C(CH3)2−X
X−CH2−CO−CO−CH2−X
X−CH(CH3)−CO−CO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−CO−CO−C(CH3)2−X
X−CH2−COO−C6H4−OCO−CH2−X
X−CH(CH3)−COO−C6H4−OCO−CH(CH3)−X
X−C(CH3)2−COO−C6H4−OCO−C(CH3)2−X
X−SO2−C6H4−SO2−X
式中、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。C6H4はフェニレン基を表わす。C6H5はフェニル基を表わす。フェニレン基は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでもよい。nは0〜20の整数を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
【0085】
多官能性化合物としては、たとえば、以下の化学式で示される化合物などをあげることができる。
C6H3(−CH2−X)3
C6H3(−CH(CH3)−X)3
C6H3(−C(CH3)2−X)3
C6H3(−OCO−CH2−X)3
C6H3(−OCO−CH(CH3)−X)3
C6H3(−OCO−C(CH3)2−X)3
C6H3(−SO2−X)3
式中、C6H3は三置換フェニル基を表わす。三置換フェニル基の置換基の位置は1位〜6位のいずれでもよい。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
【0086】
これらの開始剤として用いられ得る有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロゲンが結合している炭素がカルボニル基またはフェニル基などと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化されて重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要とするブロック共重合体の分子量に合わせて、単量体との比から決定することができる。すなわち、開始剤1分子あたり、何分子の単量体を使用するかによって、ブロック共重合体の分子量を制御できる。
【0087】
前記原子移動ラジカル重合の触媒として用いられる遷移金属錯体としてはとくに限定はないが、好ましいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄または2価のニッケルの錯体をあげることができる。これらのなかでも、コストや反応制御の点から銅の錯体が好ましい。
【0088】
1価の銅化合物としては、たとえば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などをあげることができる。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジルおよびその誘導体、1,10−フェナントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなどのポリアミンなどを配位子として添加することができる。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh3)3)も触媒として好ましい。
【0089】
ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加することができる。さらに、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl2(PPh3)2)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh3)2)、および、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu3)2)も、触媒として好ましい。使用する触媒、配位子および活性化剤の量は、とくに限定されないが、使用する開始剤、単量体および溶媒の量と必要とする反応速度の関係から適宜決定することができる。
【0090】
前記原子移動ラジカル重合は、無溶媒(塊状重合)または各種の溶媒中で行なうことができる。前記溶媒としては、たとえば、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒などを用いることができる。
【0091】
炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどをあげることができる。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどをあげることができる。ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムなどをあげることができる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどをあげることができる。アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどをあげることができる。
【0092】
ニトリル系溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどをあげることができる。エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどをあげることができる。カーボネート系溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどをあげることができる。
【0093】
これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。無溶媒で実施する場合は塊状重合となる。一方、溶媒を使用する場合、その使用量は、系全体の粘度と必要とする撹拌効率(すなわち、反応速度)の関係から適宜決定することができる。
【0094】
また、前記重合は、室温〜200℃、好ましくは50〜150℃の範囲で行なうことができる。
【0095】
前記重合により、ブロック共重合体を製造するには、単量体を逐次添加する方法、あらかじめ合成した重合体を高分子開始剤として次のブロックを重合する方法、別々に重合した重合体を反応により結合する方法などをあげることができる。これらの方法は目的に応じて使い分けることができる。製造工程の簡便性の点から、単量体の逐次添加による方法が好ましい。
【0096】
<硬化剤、硬化触媒>
本発明の硬化性組成物においては、架橋性官能基(C)の種類に応じて、硬化触媒や硬化剤が必要になるものがある。(C)が加水分解性シリル基である場合には、水を硬化剤として配合してもよいが、硬化剤を配合せずに空気中の湿分などで架橋させることができる。また、硬化反応を促進させるために硬化触媒を配合してもよい。
【0097】
このような硬化触媒としては、シラノール縮合触媒を用いることができる。シラノール縮合触媒としては、たとえば、4価のスズ化合物類、2価のスズ化合物類、チタン酸エステル類、有機アルミニウム化合物類、キレート化合物類、オクチル酸鉛、アミン系化合物、アミン系化合物のカルボン酸などとの塩またはアミン系化合物と有機錫化合物との反応物および混合物、低分子量ポリアミド樹脂、過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物、シランカップリング剤などをあげることができる。他の酸性触媒または塩基性触媒などの公知のシラノール縮合触媒などを用いることもできる。
【0098】
4価のスズ化合物類としては、たとえば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫フタレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫ジエチルヘキサノレート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジメチルマレート、ジブチル錫ジエチルマレート、ジブチル錫ジブチルマレート、ジブチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジトリデシルマレート、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジエチルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫ビスノニルフェノキシド、ジブテニル錫オキシドなどをあげることができる。
【0099】
2価のスズ化合物類としては、たとえば、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、ステアリン酸錫などをあげることができる。
【0100】
チタン酸エステル類としては、たとえば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどをあげることができる。
【0101】
有機アルミニウム化合物類としては、たとえば、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどをあげることができる。
【0102】
キレート化合物類としては、たとえば、ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどをあげることができる。
【0103】
アミン系化合物としては、たとえば、ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)などをあげることができる。
【0104】
シラノール縮合触媒として用いることができるアミン系化合物と有機錫化合物との反応物および混合物としては、たとえば、ラウリルアミンとオクチル酸錫の反応物または混合物などをあげることができる。
【0105】
低分子量ポリアミド樹脂としては、たとえば、過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂などをあげることができる。
【0106】
シランカップリング剤としては、たとえば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ基を有するシランカップリング剤をあげることができる。
【0107】
(C)がエポキシ基である場合、硬化剤および硬化触媒としては、エポキシ樹脂において従来から用いられている硬化剤および硬化触媒を用いることができる。たとえば、ポリアミン、変性ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン、イソシアネート、有機酸、3級アミン、イミダゾール、ルイス酸、ブレンステッド酸塩などをあげることができる。ポリアミン、変性ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン、イソシアネートおよび有機酸はそれら自体がエポキシ基と反応して架橋するものである。3級アミン、イミダゾール、ルイス酸およびブレンステッド酸塩はエポキシ基どうしの重合触媒となるものである。
【0108】
ポリアミンとしては、たとえば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシリレンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジドなどをあげることができる。
【0109】
変性ポリアミンとしては、たとえば、ダイマー酸変性ポリアミン、ケトン変性ポリアミン、エポキシド変性ポリアミン、チオ尿素変性ポリアミン、マンニッヒ変性ポリアミン、マイケル付加変性ポリアミンなどをあげることができる。
【0110】
酸無水物としては、たとえば、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、テトラブロモ無水フタル酸、無水ヘット酸などをあげることができる。
【0111】
ポリフェノールとしては、たとえば、ノボラック型フェノール樹脂、フェノールポリマーなどをあげることができる。
【0112】
ポリメルカプタンとしては、たとえば、ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどをあげることができる。
【0113】
イソシアネートとしては、たとえば、イソシアネートプレポリマー、ブロック化ポリイソシアネートなどをあげることができる。
【0114】
有機酸としては、たとえば、カルボン酸含有ポリエステル樹脂などをあげることができる。
【0115】
3級アミンとしては、たとえば、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノールなどをあげることができる。
【0116】
イミダゾールとしては、たとえば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどをあげることができる。
【0117】
ルイス酸としては、たとえば、BF3モノエチルアミン、BF3ピペラジンなどをあげることができる。
【0118】
ブレンステッド酸塩としては、たとえば、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩などのブレンステッド酸塩などをあげることができる。
【0119】
(C)が水酸基である場合、硬化剤および硬化触媒として、ポリウレタン樹脂において従来から用いられている硬化剤および触媒を用いることができる。硬化剤としては、たとえば、ポリイソシアネート、レゾール型フェノール樹脂、メチロール基含有尿素樹脂、メチロール基含有メラミン樹脂などを用いることができる。これらは、水酸基と縮合反応を起こす。硬化触媒としては、たとえば、3級アミンおよびアミン塩などを用いることができる。
【0120】
ポリイソシアネートとしては、たとえば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(ピュアMDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフタリンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)などをあげることができる。
【0121】
3級アミンおよびアミン塩としては、たとえば、ジブチル錫ジラウリレート、スタナスオクトエート、トリエチレンジアミンなどをあげることができる。
【0122】
(C)がアミノ基である場合、硬化剤として、多官能有機酸、2官能グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、多官能グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を用いることができる。
【0123】
2官能グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオレン型などをあげることができる。
【0124】
多官能グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、たとえば、フェノールノボラック型などをあげることができる。
【0125】
グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、たとえば、テトラグリジジルジアミンジフェニルメタン(TGDDM)などをあげることができる。
【0126】
(C)がカルボキシル基である場合、硬化剤として、たとえば、ポリアミンを用いることができる。ポリアミンとしては、たとえば、ジエチレントリアミンなどをあげることができる。
【0127】
(C)がアルケニル基である場合、限定されないが、ヒドロシリル基含有化合物を硬化剤とし、ヒドロシリル化触媒を用いてヒドロシリル化反応により架橋させることが好ましい。ヒドロシリル基含有化合物としては、アルケニル基を有する重合体と架橋により硬化できるヒドロシリル基含有化合物であればとくに制限はなく、各種のものを用いることができる。重合体と硬化剤は任意の割合で混合することができる。
【0128】
硬化性の面から、アルケニル基とヒドロシリル基のモル比は好ましくは5〜0.2、さらに好ましくは2.5〜0.4である。重合体と硬化剤との硬化反応は、2成分を混合して加熱することにより進行するが、反応をより迅速に進めるために、ヒドロシリル化触媒を添加することができる。このようなヒドロシリル化触媒としては、とくに限定されないが、たとえば、有機過酸化物やアゾ化合物などのラジカル開始剤および遷移金属触媒をあげることができる。
【0129】
(C)が活性塩素基である場合、硬化剤および硬化触媒としては、アクリルゴムにおいて従来から用いられている架橋剤および触媒を使用できる。たとえば、ヘキサメチレンジアミンカルバメートなどのジアミン化合物を硬化触媒として使用できる。
【0130】
<配合剤(b)>
本発明の硬化性組成物においては、目的とする物性に応じて、物性を改善するために各種の配合剤(b)を添加することができる。たとえば、フィラーを配合することによって補強効果とコストの低減を図ることができる。熱可塑性樹脂を配合することによって硬度とモジュラスを向上させることができる。可塑剤または未加硫ゴムを配合することによって硬度とモジュラスを低減させることができる。また、物性バランスを調整するために、複数の配合剤を配合することができる。
【0131】
架橋性官能基(C)を有するブロック共重合体(a)と、配合剤(b)の配合量は、とくに限定されない。好ましくはブロック共重合体(a)が99.9〜10重量%および配合剤(b)が0.1〜90重量%、より好ましくは(a)が99.9〜50重量%および(b)が0.1〜50重量%、さらに好ましくは(a)が99.9〜70重量%および(b)が0.1〜30重量%である。ブロック共重合体(a)の配合量が多いほど、架橋の導入による耐熱性、圧縮永久歪み、安定性などの改良効果が高くなる傾向があり、配合剤(b)の配合量が少ないほど、配合剤(b)の特徴が出しにくい傾向があるので、それらの組成は目的に応じて決めることができる。
【0132】
配合剤(b)としては、とくに限定されないが、たとえば、熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー、複合ゴム粒子、安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、顔料、充填剤などを配合することができる。熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィン共重合樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂;芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種のビニル系単量体70〜100重量%とこれらのビニル系単量体と共重合可能な他のビニル系単量体(エチレン、プロピレン、酢酸ビニルなど)および/またはジエン系単量体(ブタジエン、イソプレンなど)0〜30重量%とを重合して得られる単独重合体または共重合体;ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂の混合物、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂の混合物、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびポリアリレート樹脂などをあげることができる。
【0133】
ゴムとしては、たとえば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、エチレン−プロピレンターポリマー(EPM)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(Q)およびフッ素ゴム(FKM)などをあげることができる。
【0134】
熱可塑性エラストマーとしては、たとえば、メタアクリル系重合体ブロックおよびアクリル系重合体ブロックを含有するブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体(SIPS)およびスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体などのスチレン系ブロック共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO、TPV)、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー(TPVC)、アミド系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーなどをあげることができる。
【0135】
複合ゴム粒子としては、たとえば、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、アクリル系グラフト共重合体、アクリル−シリコーン複合ゴム系グラフト共重合体、イソブチレン系グラフト共重合体、イソブチレン−アクリル複合ゴム系グラフト共重合体、イソブチレン−シリコーン複合ゴム系グラフト共重合体などをあげることができる。
【0136】
安定剤としては、たとえば、トリフェニルホスファイト、ヒンダードフェノール、ジブチル錫マレエートなどをあげることができる。
【0137】
可塑剤としては、たとえば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、軽油、スピンドル油、マシン油、アマニ油、ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ油、液状ポリブテン、液状ポリイソプレン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、トリクレジルホスフェートなどをあげることができる。
【0138】
滑剤としては、たとえば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸系ワックスなどをあげることができる。
【0139】
難燃剤としては、たとえば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、デカブロモビフェニル、デカブロモビフェニルエーテル、三酸化アンチモンなどをあげることができる。
【0140】
充填剤としては、たとえば、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛などの顔料;カーボン・ブラック、シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、フレークグラファイト、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、アスベスト、ウォラストナイト、タルクなどをあげることができる。
【0141】
<硬化性組成物の製造>
本発明の硬化性組成物を配合し製造する方法としては、バンバリーミキサー、ロールミル、二軸押出機などの公知の装置を用い、機械的に混合しペレット状に賦形する方法などの既存の方法を用いることができる。賦形されたペレットは、幅広い温度範囲で成形可能であり、成形には、通常の射出成形機、ブロー成形機、押出成形機、圧縮成形機などを用いることができる。
【0142】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0143】
なお、「部」は「重量部」を意味する。EA、BA、MEA、MMA、TSMAおよびGMAは、それぞれエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メチルメタアクリレート、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、グリシジルメタアクリレートを意味する。
【0144】
重合体の分子量は以下に示すGPC分析装置で測定し、クロロホルムを移動相として、ポリスチレン換算の分子量を求めた。システムとして、ウォーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いた。
【0145】
本実施例に示す硬度は、JIS K6253にしたがい、23℃における硬度(JIS A)を測定した。
【0146】
本実施例に示す圧縮永久歪みは、 JIS K6301にしたがい、円柱型成形体を圧縮率25%の条件で70℃で22時間保持し、室温で30分放置したのち、成形体の厚みを測定し、歪みの残留度を計算した。すなわち、圧縮永久歪み0%で歪みが全部回復し、圧縮永久歪み100%で歪みが全く回復しないことに相当する。
【0147】
本実施例に示す硬化物のゲル分率は、以下の方法で求めた。すなわち、硬化物1g(Wu)をトルエン50ml中に入れて、室温で72時間攪拌したのち、トルエン可溶分を分別し、不溶分を60℃で真空乾燥した。乾燥後の不溶分の重量(Wc)(g)を測定して、硬化物の重量(Wu)に対する不溶分の重量(Wc)(g)から硬化物のゲル分率(%)を求めた。
【0148】
製造例1:架橋性シリル基を有するMMA−b−EA−b−MMA型ブロック共重合体(以下、架橋性シリル基を有するMEAMと略称する)の合成
架橋性シリル基を有するMEAMブロック共重合体を得るために以下の操作を行なった。500mLのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換したのち、臭化銅1.32g(9.2ミリモル)を量り取り、アセトニトリル(モレキュラーシーブスで乾燥後窒素バブリングしたもの)20mLを加えた。5分間70℃で加熱攪拌したのち、再び室温に冷却し、開始剤2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.66g(1.9ミリモル)およびEA100.0ml(923ミリモル)を加えた。80℃で加熱攪拌し、配位子ジエチレントリアミン0.19ml(0.9ミリモル)を加えて重合を開始した。
【0149】
重合開始から一定時間ごとに、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約0.2mLを抜き取り、サンプリング溶液のガスクロマトグラム分析によりEAの転化率を決定した。トリアミンを随時加えることで重合速度を制御した。EAの転化率が86%の時点で、MMA82.9ml(775ミリモル)、TSMA2.5ml(10.3ミリモル)、塩化銅1.82g(18.5ミリモル)、ジエチレントリアミン0.19ml(0.9ミリモル)およびトルエン(モレキュラーシーブスで乾燥後窒素バブリングしたもの)82.9mlを加えた。同様にして、MMAの転化率を決定した。 MMAの転化率が51%、TSMAの転化率が57%およびEAの転化率が90%の時点で、トルエン150mlを加え、水浴で反応器を冷却して反応を終了させた。
【0150】
反応溶液を活性アルミナで濾過することにより銅錯体を除去した。得られた濾液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体(B−1)を得た。
【0151】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが111000、分子量分布Mw/Mnが1.35であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、EA/MMA/TSMA=68/31/1(重量%)であった。
【0152】
製造例2:架橋性シリル基を有するMMA−b−(BA−co−EA−co−MEA)−b−MMA型ブロック共重合体(以下、架橋性シリル基を有するM3AMと略称する)の合成
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.69g(1.9ミリモル)、BA40.2ml(280ミリモル)、EA38.2ml(352ミリモル)およびMEA21.6ml(168ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、BAの転化率が89%、EAの転化率が89%およびMEAの転化率が90%の時点でMMA81.6ml(763ミリモル)およびTSMA2.4ml(10.1ミリモル)を逐次添加した。BAの転化率が92%、EAの転化率が91%、MEAの転化率が93%、MMAの転化率が43%およびTSMAの転化率が46%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−2)を得た。
【0153】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが98500、分子量分布Mw/Mnが1.27であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、EA/BA/MEA/MMA/TSMA=25/31/14/29/1(重量%)であった。
【0154】
製造例3 エポキシ基を有するMMA−b−BA−b−MMA型ブロック共重合体(以下、エポキシ基を有するMBAMと略称する)の合成
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.63g(1.7ミリモル)、BA100.0ml(698ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、BAの転化率が88%の時点でMMA74.6ml(698ミリモル)およびGMA4.8ml(34.9ミリモル)を逐次添加した。BAの転化率が90%、MMAの転化率が37%およびGMAの転化率が47%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−3)を得た。
【0155】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが87800、分子量分布Mw/Mnが1.35であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、BA/MMA/GMA=72/26/2(重量%)であった。
【0156】
製造例4 MMA−b−EA−b−MMA型ブロック共重合体(以下、MEAMと略称する)の合成
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.66g(1.9ミリモル)、EA100.0ml(923ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、EAの転化率が87%の時点でMMA82.9ml(775ミリモル)を逐次添加した。EAの転化率が90%およびMMAの転化率が46%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−4)を得た。
【0157】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが115000、分子量分布Mw/Mnが1.29であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、EA/MMA =67/33(重量%)であった。
【0158】
製造例5:MMA−b−(BA−co−EA−co−MEA)−b−MMA型ブロック共重合体(以下、M3AMと略称する)の合成
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.69g(1.9ミリモル)、BA40.2ml(280ミリモル)、EA38.2ml(352ミリモル)、MEA21.6ml(168ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、BAの転化率が87%、EAの転化率が86%およびMEAの転化率が89%の時点で、MMA85.7ml(801ミリモル)を逐次添加した。BAの転化率が91%、EAの転化率が89%、MEAの転化率が92%およびMMAの転化率が43%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−5)を得た。
【0159】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが90600、分子量分布Mw/Mnが1.23であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、EA/BA/MEA/MMA=25/31/14/30(重量%)であった。
【0160】
実施例1
架橋性シリル基を有するブロック共重合体(B−1)100部と、架橋触媒ジブチル錫ジラウレート0.5部とを、設定温度150℃、回転数50回/分で5分間プラストミルで混練し、ブロック状サンプルを得た。得られたブロック状サンプルを、設定温度230℃で熱プレス成形し、厚さ2mmの物性評価用の成形体と、直径30mm、厚さ12mmの円筒状の圧縮永久歪み評価用の成形体を得た。
【0161】
得られた成形体の硬度は87、圧縮永久歪みは52%、ゲル分率は90%であった。
【0162】
実施例2
実施例1において、ブロック共重合体(B−1)に代えて架橋性シリル基を有するブロック共重合体(B−2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして成形体を作製した。得られた成形体の硬度は44、圧縮永久歪みは53%、ゲル分率は75%であった。
【0163】
実施例3
実施例2において、触媒を添加することなく、さらに設定温度230℃、回転数100回/分で5分間プラストミルで混練したこと以外は、実施例2と同様にして成形体を作製した。得られた成形体の硬度は48、圧縮永久歪みは61%、ゲル分率は75%であった。
【0164】
実施例4
架橋性シリル基を有するブロック共重合体(B−2)を、設定温度190℃、回転数100回/分で5分間プラストミルで混練し、ブロック状サンプルを得た。得られたブロック状サンプルを、設定温度190℃で熱プレス成形し、厚さ2mmの物性評価用の成形体と、直径30mm、厚さ12mmの円筒状の圧縮永久歪み評価用の成形体を得た。得られた成形体の硬度は36、ゲル分率は4%であった。このサンプルを温度85℃および湿度98%の条件で120時間養生することによって得られた成形体の硬度は39、圧縮永久歪みは39%、ゲル分率は81%であった。
【0165】
比較例1
架橋性官能基を有さないブロック共重合体(B−4)を、設定温度230℃、回転数100回/分で5分間プラストミルで混練し、ブロック状サンプルを得た。得られたブロック状サンプルを、設定温度230℃で熱プレス成形し、厚さ2mmの物性評価用の成形体と、直径30mm、厚さ12mmの円筒状の圧縮永久歪み評価用の成形体を得た。
【0166】
得られた成形体の硬度は44、圧縮永久歪みは78%であった。
【0167】
比較例2
比較例1において、ブロック共重合体(B−4)に代えてブロック共重合体(B−5)を用い、設定温度190℃および回転数100回/分で5分間プラストミルで混練し、設定温度190℃で熱プレス成形したこと以外は、比較例1と同様にして成形体を作製した。得られた成形体の硬度は26、圧縮永久歪みは88%であった。
【0168】
実施例1および比較例1から、組成物を架橋させることで、圧縮永久歪みが改善される効果が示された。同様に、実施例2〜4および比較例2から、組成物を架橋させることで、圧縮永久歪みが改善される効果が示された。組成物を架橋させるためには、実施例1および2のように加工前に触媒を添加すること、実施例3のように高温で加工すること、実施例4のように硬化していない成形体を養生することが効果的であることが示された。
【0169】
【発明の効果】
本発明の硬化性組成物によれば、アクリル系ブロック共重合体が本来有する特性(たとえば成形性、耐候性、低硬度など)を維持しながら、さらに優れた圧縮永久歪みを示す成形品(硬化物)を提供することができる。
【0170】
したがって、本発明の硬化性組成物は、たとえば包装材料、建築、土木材料、自動車用材料、家電製品用材料、その他雑貨品用材料などの分野で有用なホース、シート、フィルム、異形押出成形品、各種射出成形品などの製造に好適に使用することができ、その工業的価値は非常に大きい。
Claims (16)
- メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)からなり、少なくとも一方の重合体ブロックに架橋性官能基(C)を含有するブロック共重合体(a)を主成分とし、
架橋性官能基(C)が、加水分解性シリル基およびエポキシ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の基であり、
架橋性官能基(C)が単量体由来であり、その単量体がメタアクリル系重合体ブロック(A)またはアクリル系重合体ブロック(B)の両方またはいずれかに含有されている硬化性組成物。 - 架橋性官能基(C)が、加水分解性シリル基である請求項1記載の硬化性組成物。
- 加水分解性シリル基が、アルコキシシリル基である請求項2記載の硬化性組成物。
- 架橋性官能基(C)が、エポキシ基である請求項1記載の硬化性組成物。
- 架橋性官能基(C)と反応する硬化剤および/または反応を促進する触媒を含有する請求項1記載の硬化性組成物。
- 硬化触媒としてシラノール縮合触媒を含有する請求項2記載の硬化性組成物。
- 硬化剤として多官能性アミンを含有する請求項4記載の硬化性組成物。
- ブロック共重合体(a)がブロック共重合体(a)のトリブロック共重合体またはジブロック共重合体である請求項1記載の硬化性組成物。
- ブロック共重合体(a)の数平均分子量が30000〜500000である請求項1記載の硬化性組成物。
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したブロック共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.8以下である請求項1記載の硬化性組成物。
- ブロック共重合体(a)が5〜90重量%のメタアクリル系重合体ブロックおよび95〜10重量%のアクリル系重合体ブロックからなる請求項1記載の硬化性組成物。
- ブロック共重合体(a)が制御ラジカル重合により製造された重合体である請求項1記載の硬化性組成物。
- ブロック共重合体(a)が有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、周期律表第8族、9族、10族または11族元素を中心金属とする金属錯体を触媒として製造された重合体である請求項12記載の硬化性組成物。
- 金属錯体の中心金属が、銅、ニッケル、ルテニウムおよび鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属である請求項13記載の硬化性組成物。
- 金属錯体の中心金属が銅である請求項14記載の硬化性組成物。
- 開始剤が有機ハロゲン化物である請求項13記載の硬化性組成物。
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