JP2007131763A - (スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体、その製造方法、およびそれを含む熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体、その製造方法、およびそれを含む熱硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Hirotoshi Kamata
博稔 鎌田
Hirotaka Kobune
浩孝 小船
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Abstract

【課題】優れた耐熱性と柔軟性とを有し、スクリーン印刷による精細なパターンが形成できるフレキシブル配線基板の絶縁層形成に有用な熱硬化性樹脂、およびそれを含む熱硬化性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】分子中に式(1)で示される構造および式(2)で示される構造を有することを特徴とする(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体。この(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、式(1)で示される構造と、式(2)で示される構造との質量比は8:2〜2:8であることが好ましい。
Figure 2007131763

Figure 2007131763

【選択図】なし

Description

本発明は、(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体、その製造方法、および(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体を含む熱硬化性樹脂組成物に関する。
マレイミド系樹脂は、分子中にイミド基を有することにより、優れた耐熱性、機械的性質、絶縁性や耐薬品性を有し、各種接着剤、コーティング材としての用途が期待され開発が進められている(例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3)。しかし、これらのマレイミド樹脂は耐熱性には優れるものの、脆いため耐屈曲性が必要な皮膜状あるいはフィルム状の形態の用途には適用できなかった。
一方、耐熱性および柔軟性を必要とする代表的な用途としては、フレキシブルプリント配線板用の絶縁性保護膜等が挙げられる。フレキシブルプリント配線板用の絶縁性保護膜はカバーレイと呼ばれ、通常ポリイミドフィルムが使用されている。カバーレイを、回路を形成した銅貼積層板(CCL)に積層する方法としては、片面に接着剤のついたポリイミドフィルム等からなるカバーフィルムを所定の位置に穴あけ加工し、回路を形成したCCLの上に熱ラミネートもしくは積層する方法が一般的である。しかし、プリント配線板の配線の微細化が進むにつれ、上記のカバーフィルムに回路の端子部や部品との接合部に穴や窓をあけてからCCL上の回路と位置合わせする方法は、作業性や位置精度の点から限界があり、歩留まりが悪いという問題があった。
また、片面に接着剤がついたポリイミドフィルム等からなるカバーレイフィルムを回路上に熱圧着した後に、レーザーエッチングやプラズマエッチングなどの方法により所定の位置にカバーフィルムのみに穴をあける方法もある。しかし、この方法は、位置精度は良好であるものの、穴あけに時間がかかる上に、装置や運転コストが高いという欠点がある。
これらの問題を解決するために、カバーレイフィルムとして感光性樹脂組成物や感光性ドライフィルムレジストを用いる方法がある。この方法では感光性樹脂組成物を回路が形成されたCCL上に塗布して感光性カバーレイ層を形成、もしくは感光性カバーレイフィルムを回路が形成されたCCL上に熱圧着し、フォトマスクパターンをのせて露光し、ベースフィルムを剥離、アルカリ現像することにより、所定の位置に精度良く穴をあけることができる。さらに必要な時間熱硬化させてカバーレイフィルムとする。感光性樹脂タイプのものとしては、例えば、特許文献4のようなものが示され、感光性ドライフィルムレジストタイプとしては、例えば、特許文献5および特許文献6のようなものが示される。
しかし、これらの感光性樹脂組成物や感光性カバーレイフィルムはパターン形成をアルカリ現像によって行うため、レジスト層にナトリウムイオンが残存してしまい、長期絶縁性の点で問題が生じることがある。また、パターン形成工程が煩雑であるという問題もある。
それに対し、スクリーン印刷でパターンを形成して熱硬化により絶縁層とする熱硬化性レジストは、スクリーン印刷技術が向上してファインパターン形成できるようになり、工程が単純であることから急激に需要が伸び始めている。この熱硬化性レジストに用いられる樹脂組成物としては、例えば、特許文献7のようなものが示される。
特開平5−306359号公報 特開平5−311028号公報 特開平8−134328号公報 特開平7−207211号公報 特開2003−344999号公報 特開平11−24265号公報 特公平5−75032号公報
しかしながら、特許文献7に示されるような従来の樹脂組成物では、熱硬化時に印刷パターンにだれが生じたり、柔軟性と耐熱性とを両立させることができないという問題があった。
したがって、本発明は、優れた耐熱性と柔軟性とを有し、スクリーン印刷による精細なパターンが形成できるフレキシブル配線基板の絶縁層形成に有用な熱硬化性樹脂、およびそれを含む熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、上記のような従来の課題を解決すべく鋭意研究、開発を遂行した結果、特定の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体を含む熱硬化性樹脂組成物が、耐熱性および柔軟性に優れ、かつスクリーン印刷による精細なパターンが形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、分子中に式(1)で示される構造および式(2)で示される構造を有することを特徴とする(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体である。
Figure 2007131763
(式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基またはハロゲン原子を示し、Y〜Yはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル基、水酸基またはハロゲン原子を示し、nおよびmはいずれも5以上の整数を示す。)
Figure 2007131763
(式(2)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは一価の有機基を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Zはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基またはアセチルアセトネート基から選択される官能基を有する有機基を示し、lおよびkはいずれも5以上の整数を示す。)
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、式(1)で示されるポリ(スチレン−アリールマレイミド)のガラス転移温度が200℃以上であることが好ましい。
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、式(2)で示されるポリ[(メタ)アクリル酸エステル]のガラス転移温度が50℃以下であることが好ましい。
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、式(1)で示される構造と、式(2)で示される構造との質量比が8:2〜2:8であることが好ましい。
また、本発明は、付加開裂型連鎖移動剤の存在下、式(3)で示されるスチレン系化合物と式(4)で示されるアリールマレイミド系化合物とを有機溶剤中でラジカル重合を行ってポリ(スチレン−アリールマレイミド)を合成した後、前記ポリ(スチレン−アリールマレイミド)の存在下、式(5)で示される(メタ)アクリル酸エステルおよび式(6)で示される化合物をさらにラジカル重合することを特徴とする(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法である。
Figure 2007131763
(式(3)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基またはハロゲン原子を示す。)
Figure 2007131763
(式(4)中、Y〜Yはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル基、水酸基またはハロゲン原子を示す。)
Figure 2007131763
(式(5)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは一価の有機基を示す。)
Figure 2007131763
(式(6)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Zはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基またはアセチルアセトネート基から選択される官能基を有する有機基を示す。)
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法において、付加開裂型連鎖移動剤は、α−メチルスチレンダイマーであることが好ましい。
また、本発明は、上記(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体および架橋剤を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、架橋剤は、ポリエポキシ化合物、ポリイソシアネートおよび酸無水物から選択される1種以上の化合物であることが好ましい。
本発明によれば、優れた耐熱性と柔軟性とを有し、スクリーン印刷による精細なパターンが形成できるフレキシブル配線基板の絶縁層形成に有用な熱硬化性樹脂を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
1. (スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体は、下記式(1)の構造および下記式(2)の構造を有することを特徴とする。
Figure 2007131763
Figure 2007131763
式(1)において、Rは水素原子またはメチル基を示す。
また、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基またはハロゲン原子を示すが、耐熱性の観点から水素原子、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するアルコキシ基が特に好ましい。1〜6個の炭素原子を有するアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等を挙げることができる。1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチロキシ基、n−ヘキシロキシ基等を挙げることができる。1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基の具体例としては、クロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、3−ブロモプロピル基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子を挙げることができる。
〜Yはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル基、水酸基またはハロゲン原子を示すが、耐熱性の観点より水素原子、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するアルコキシ基が好ましい。1〜6個の炭素原子を有するアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等を挙げることができる。1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチロキシ基、n−ヘキシロキシ基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子を挙げることができる。
nおよびmはいずれも5以上の整数を示し、耐熱性の観点から10〜500であることが好ましい。nおよびmが5未満では十分な耐熱性が得られない。
また、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、フレキシブル配線基板のソルダーレジスト用樹脂としての耐熱性(はんだ耐熱性)をより向上させる観点から、式(1)で示されるポリ(スチレン−アリールマレイミド)のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、220〜300℃であることがより好ましい。なお、式(1)で示されるポリ(スチレン−アリールマレイミド)のガラス転移温度は、メタノール等で精製した(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体試料をDSCにて測定した時に現れるピーク2点のうち、高温ピークに帰属するものである。
また、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体が有する式(2)の構造は、皮膜に柔軟性を与えると同時に熱硬化性を付与することができる。
式(2)において、R及びRは水素原子またはメチル基を示す。
また、Rは一価の有機基を示し、(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体により柔軟性を付与する観点から、Rとしては炭素数2〜12個のアルキル基または下記式(7)で示されるポリオキシアルキレン基であることが好ましい。炭素数2〜12のアルキル基の具体例としては、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デカニル基、ドデシル基等が挙げられる。
Figure 2007131763
ここで、式(7)で示されるポリオキシアルキレン基において、Rは炭素数2〜6個のアルキレン基であり、その具体例としてはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基が挙げられる。また、Rは炭素数1〜4個のアルキル基またはアリール基であり、炭素数1〜4個のアルキル基の具体例としてはメチル、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、n−ブチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ノニルフェニル基等が挙げられる。またjは1〜30の整数を示し、ラジカル重合性の観点から1〜20であることが好ましい。
Zは、(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体を他の架橋剤成分と配合して熱硬化する際の架橋に寄与する官能基を有する有機基であり、具体的にはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基またはアセチルアセトネート基から選択される官能基を有する有機基を示す。(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の安定性、および選択できる架橋剤成分の種類の豊富さの観点から、カルボキシル基、水酸基またはエポキシ基であることが好ましい。
lおよびkはいずれも5以上の整数を示し、柔軟性および熱硬化性の観点から10〜500である。1およびkが5未満では、柔軟性が消失したり、熱硬化性が低下する。
また、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、柔軟性をより向上させる観点から、式(2)で示されるポリ[(メタ)アクリル酸エステル]のガラス転移温度が50℃以下であることが好ましく、−50〜20℃であることがより好ましい。なお、式(2)で示されるポリ[(メタ)アクリル酸エステル]のガラス転移温度は、メタノール等で精製した(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体試料をDSCにて測定した時に現れるピーク2点のうち、低温ピークに帰属するものである。
また、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体において、式(1)で示される構造と、式(2)で示される構造との質量比は8:2〜2:8であることが好ましく、7:3〜3:7であることがより好ましい。式(1)で示される構造の比率が8より大きくなると柔軟性が低下することがあり、また、2より小さくなると耐熱性が低下することがあるためである。
2. (スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法
本発明の式(1)で示される構造および式(2)で示される構造を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体は、付加開裂型連鎖移動剤の存在下、下記式(3)で示されるスチレン系化合物と、下記式(4)で示されるアリールマレイミド系化合物とを有機溶剤中でラジカル重合を行って式(1)で示される構造を有するポリ(スチレン−アリールマレイミド)を合成した後(製造工程1)、このポリ(スチレン−アリールマレイミド)の存在下、下記式(5)で示される(メタ)アクリル酸エステルおよび下記式(6)で示される化合物をさらにラジカル重合する(製造工程2)ことによって得ることができる。
Figure 2007131763
(式(3)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基またはハロゲン原子を示す)
Figure 2007131763
(式(4)中、Y〜Yはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル基、水酸基またはハロゲン原子を示す。)
Figure 2007131763
(式(5)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは一価の有機基を示す。)
Figure 2007131763
(Rは水素原子またはメチル基を示し、Zはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基またはアセチルアセトネート基から選択される官能基を有する有機基を示す。)
2−(1). 製造工程1
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法では、まず製造工程1において、有機溶剤中で付加開裂型連鎖移動剤の存在下、式(3)で示されるスチレン系化合物と、式(4)で示されるアリールマレイミド系化合物とを一般的な溶液中でのラジカル重合を行なうことによって、式(1)で示される構造を有するポリ(スチレン−アリールマレイミド)を合成する。
ここで、式(3)の化合物において、R、X〜Xは式(1)における定義と同一である。式(3)の化合物の具体例としては、スチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、p−メトキシスチレン、m−tert−ブトキシスチレン、p−クロロ−α−メチルスチレン、p−フルオロ−α−メチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−ビニル安息香酸等が挙げられる。
また、式(4)の化合物において、Y〜Yは式(1)における定義と同一である。式(4)の化合物の具体例としては、フェニルマレイミド、o−メチルフェニルマレイミド、m−メチルフェニルマレイミド、p−メチルフェニルマレイミド、o−メトキシフェニルマレイミド、m−メトキシフェニルマレイミド、p−メトキシフェニルマレイミドo−クロロフェニルマレイミド、m−クロロフェニルマレイミド、p−クロロフェニルマレイミド、o−ヒドロキシフェニルマレイミド、m−ヒドロキシフェニルマレイミド、p−ヒドロキシフェニルマレイミド、m−カルボキシフェニルマレイミド、p−カルボキシフェニルマレイミド等が挙げられる。
また、式(3)、式(4)の化合物以外にも、得られるポリ(スチレン−アリールマレイミド)のTgが200℃より低くならない範囲で他のラジカル重合性のエチレン性不飽和基を有するモノマーと共重合することができる。そのようなエチレン性不飽和基を有するモノマーの具体例としては、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等の(メタ)アクリル化合物が挙げられる。
また、本発明における製造工程1は有機溶剤中で行われるが、使用するエチレン性不飽和基を有する化合物に対する溶解性に優れ、ラジカル重合を阻害しない有機溶剤であれば任意に使用することができる。そのような有機溶剤の具体例としては、ジイソプロピルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル(n、sec、tert)、酢酸アミル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、エチルアミルケトン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等のグリコール類が挙げられる。
また、本発明に使用するラジカル重合開始剤としては、一般的な熱ラジカル発生剤が使用され、例えばジラウロイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、tert−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が例示される。
また、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造において、α−スチレンダイマーに代表される付加開裂型連鎖移動剤は、重要な役割を果たす。その詳細は「塗料の研究」No.137、p11〜17(関西ペイント株式会社発行)に示されるように、ポリマー末端にα−メチルスチレンダイマー由来のエチレン性不飽和基を導入できることであり、その結果、製造工程1で得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)は分子末端に付加開裂型の連鎖移動反応性を有するマクロモノマーとして機能する。
このマクロモノマーの存在下、製造工程2にてエチレン性不飽和基を有するモノマーの存在下ラジカル重合することにより目的とするブロック共重合体を得ることができる。
本発明に使用する付加開裂型連鎖移動剤としては、α−メチルスチレンダイマー以外にも、「ラジカル重合ハンドブック−基礎から新展開まで−」(株式会社エヌ・ティー・エス、1999年発行)、p107〜126に記載されているような、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等のニトロキシルを有する化合物を用いる方法や、遷移金属錯体を用いる方法、イニファーター法でも合成することはもちろん可能である。経済性、幅広いエチレン性不飽和基含有基を有するモノマーへの適用性の観点から、加開裂型連鎖移動剤としてはα−メチルスチレンダイマーを用いることが特に好ましい。
本発明の製造工程1による(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の合成は、式(3)で示す化合物、式(4)で示す化合物、必要に応じてその他エチレン性不飽和基を有する化合物、ラジカル重合開始剤、α−メチルスチレンダイマーを有機溶剤に溶解後、反応時の雰囲気を窒素等の不活性ガス雰囲気中で60〜150℃の温度に加温してラジカル重合をすることによって行うことができる。このとき、ラジカル重合時に発生する発熱を抑えて温度制御を容易にするために、式(3)および式(4)で示す化合物を含むエチレン性不飽和基を有する化合物、ラジカル重合開始剤、α−メチルスチレンダイマーの全部もしくは一部を反応器内に徐々に滴下しても構わない。
このとき、式(3)で示す化合物、式(4)で示す化合物、その他エチレン性不飽和基を有する化合物の総和に対するα−メチルスチレンダイマーの使用量は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは2〜15質量%である。1質量%未満では分子量が大きくなるため付加開裂型の連鎖移動反応性を有する末端基濃度が下がり、ブロックポリマーが効率よく得られ難くなることがある。また、20質量%を超えるとブロック単位が小さくなり、耐熱性が低下することがある。
また、式(3)で示す化合物、式(4)で示す化合物、その他エチレン性不飽和基を有する化合物の総和に対するラジカル重合開始剤の使用量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。0.5質量%未満では未反応の残存モノマーが増える傾向にあるため好ましくない。また、10質量%を超えると反応が急激に進行して温度を一定に保つのが難しくなることがある。
本発明における製造工程1により得られるポリ(スチレン−アリールマレイミド)の分子量は、特に限定されるものではないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略記)によるポリスチレン換算の重量平均分子量で好ましくは2,000〜200,000の範囲内であり、より好ましくは3,000〜100,000である。2,000未満ではブロック単位が小さくなり、耐熱性が低下することがある。また、200,000を超えると溶剤への溶解性が低下し、析出物が生じることがあるため好ましくない。なお、重量平均分子量は、GPC[装置名GPCシステムズ21H(カラム:KF802、KF803、KF805、検出器:RI検出器 昭和電工株式会社製)]を用いて、標準物質:ポリスチレン、試料:1%テトラヒドロフラン溶液、測定時の流量:1mL/分、温度:40℃で測定することができる。
2−(2). 製造工程2
本発明の式(1)で示される構造および式(2)で示される構造を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造は、製造工程1で得られた式(1)で示される構造を有するポリ(スチレン−アリールマレイミド)の存在下、式(5)で示す化合物、式(6)で示す化合物、必要に応じてその他エチレン性不飽和基を有する化合物とラジカル重合することによって、得ることができる。
ここで、式(5)の化合物のRおよびRは式(1)の定義と同一であり、式(6)のRおよびZも式(1)の定義と同一である。
式(5)の化合物の具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート。ノニルフェニノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、式(6)の化合物の具体例としては、Zがカルボキシル基の場合、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸等を挙げることができ、Zが酸無水物基の場合は無水イタコン酸等が例示でき、Zが水酸基の場合は2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が例示でき、Zがエポキシ基の場合はグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が例示でき、Zがイソシアネート基の場合は2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等が例示でき、Zがアセチルアセトネート基の場合はアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等を例示できる。
また、Tgが50℃を超えない範囲であれば、式(5)および式(6)以外のエチレン性不飽和基を有する化合物を任意に使用することができる。そのような化合物の具体例としては、スチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、p−メトキシスチレン、m−tert−ブトキシスチレン、p−クロロ−α−メチルスチレン、p−フルオロ−α−メチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−ビニル安息香酸等の式(3)で示す化合物、フェニルマレイミド、o−メチルフェニルマレイミド、m−メチルフェニルマレイミド、p−メチルフェニルマレイミド、o−メトキシフェニルマレイミド、m−メトキシフェニルマレイミド、p−メトキシフェニルマレイミド、o−クロロフェニルマレイミド、m−クロロフェニルマレイミド、p−クロロフェニルマレイミド、o−ヒドロキシフェニルマレイミド、m−ヒドロキシフェニルマレイミド、p−ヒドロキシフェニルマレイミド、m−カルボキシフェニルマレイミド、p−カルボキシフェニルマレイミド等の式(4)で示す化合物、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、無水マレイン酸等のビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリル化合物を挙げることができる。
本発明における製造工程2では、製造工程1で得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)の溶液に、式(5)で示す化合物、式(6)で示す化合物、必要に応じてその他エチレン性不飽和基を有する化合物、ラジカル重合開始剤を溶解後、反応時の雰囲気を窒素等の不活性ガスにし、60〜150℃の温度に加温してラジカル重合をすることによって行うことができる。このとき、ラジカル重合時に発生する発熱を抑えて温度制御を容易にするために、式(5)および式(6)の化合物を含むエチレン性不飽和基を有する化合物、ラジカル重合開始剤の全部もしくは一部を有機溶剤に溶解させた状態、またはそのままの状態で徐々に反応器内に滴下しても構わない。
また、(5)で示す化合物、式(6)で示す化合物、その他エチレン性不飽和基を有する化合物の総和に対するラジカル重合開始剤の使用量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。0.5質量%未満では未反応の残存モノマーが増える傾向があるため好ましくない。10質量%を超えると急激に反応が進行して温度を一定に保つのが難しくなることがある。
本発明の製造工程2により得られる(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の分子量は、特に限定されるものではないが、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量で好ましくは3,000〜500,000の範囲内であり、より好ましくは4,000〜300,000である。3,000未満では柔軟性が不十分となりことがある。また、500,000を超えると粘度が高くなり取扱いが難しくなることがある。
3. 熱硬化性樹脂組成物
本発明の式(1)で示される構造および式(2)で示される構造を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体に、これと反応して3次元架橋体を形成することができる架橋剤を配合することで熱硬化性樹脂組成物とすることができる。使用する架橋剤は、式(2)のZの種類に依存し、(i)Zがカルボキシル基または酸無水物基を有する有機基の場合はポリエポキシ化合物、(ii)Zがエポキシ基を有する有機基の場合は酸無水物系化合物、(iii)Zが水酸基を有する有機基の場合はポリイソシアネート系化合物、(iv)Zがイソシアネート基を有する有機基の場合はポリヒドロキシ化合物、(v)がアセチルアセトネート基を有する有機基の場合は2価の金属が用いられる。これらの中でも、上記(i)、(ii)および(iii)が、硬化物の耐熱性および柔軟性のバランス、組成物の安定性、材料選定の豊富さから特に好ましい。
3−(1). ポリエポキシ化合物
本発明において架橋剤として用いられるポリエポキシ化合物は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば任意に使用することができ、そのような化合物として一般的なエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、N−グリシジル型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、含リンエポキシ樹脂等が挙げられる。また、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物、アジピン酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジエルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアジペート)等の脂環式エポキシ化合物、トリグリシジルイソシアヌレート等も使用することができる。本発明において、これらのエポキシ樹脂は、1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ここで、(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体にポリエポキシ化合物を配合するときの当量比は(ブロック共重合体のカルボキシル基/ポリエポキシ化合物のエポキシ基)=0.5〜2.0が好ましく、より好ましくは0.7〜1.5である。0.5より小さくなると未反応のポリエポキシ化合物が残り、耐熱性および耐溶剤性が低下することがある。2.0より大きくなると架橋密度が低下し、同様に耐熱性および耐溶剤性が低下することがある。
上記ポリエポキシ化合物のエポキシ基と(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体のカルボキシル基との反応は、硬化触媒の存在下で促進される。そのような硬化触媒としては、3級アミン系化合物、ホスフィン化合物、オニウム塩、イミダゾール系化合物等が挙げられる。3級アミン系化合物の具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が挙げられ、ホスフィン系化合物としてはトリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等が挙げられる。またオニウム塩としては4級アンモニウム塩や4級ホスホニウム塩等が挙げられ、4級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられ、4級ホスホニウム塩としては、テトラフェニルホスホニウムクロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラメチルホスホニウムテトラフェニルボレート等を挙げることができ、イミダゾール系化合物の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物等を挙げることができる。これら硬化触媒の添加量は、ポリエポキシ化合物および(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の固形分質量の総和に対し0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3質量%である。0.1質量%未満では硬化促進の効果が現れにくく、5質量%を超えると組成物の安定性が低下することがある。
3−(2). 酸無水物系化合物
本発明において架橋剤として用いられる酸無水物系化合物は、1分子中に酸無水物基を有する化合物であれば任意に使用することができる。そのような化合物の具体例としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、水素化メチルナジック酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、ドデセニル無水コハク酸、脂肪族二塩基酸無水物(例えば、岡村精油株式会社製 IPU−22AH、SL−12AH、SL−20AH)等が挙げられる。これらの酸無水物系化合物は、1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ここで、(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体に酸無水物系化合物を配合するときの当量比は(ブロック共重合体のエポキシ基/酸無水物系化合物の酸無水物基)=1.0〜4.0が好ましく、より好ましくは1.4〜3.0である。1.0より小さくなると未反応の酸無水物基が増え、耐熱性および耐溶剤性が低下することがある。4.0より大きくなると架橋密度が低下し、同様に耐熱性および耐溶剤性が低下することがある。
上記(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体のエポキシ基と酸無水物系化合物の酸無水物基との反応は硬化触媒の存在下で促進される。そのような硬化触媒としては、上記3−(1)で記載したカルボキシル基とエポキシ基との反応を触媒する化合物を用いることができる。
3−(3). ポリイソシアネート化合物
本発明において架橋剤として用いられるポリイソシアネート化合物は、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば任意に使用することができる。そのような化合物の具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ω,ω’−ジイソシアネートジメチルシクロヘキサン等のジイソシアネート化合物、前記ジイソシアネート化合物のイソシアヌレート体、ビュレット体および/またはポリオールへのアダクト体等を挙げることができる。また、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン等の単量体のトリイソシアネート化合物も同様に使用することができる。
ここで、(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体にポリイソシアネート化合物を配合するときの当量比は(ブロック共重合体の水酸基/ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基)=0.5〜2.0が好ましく、より好ましくは0.7〜1.5である。0.5より小さくなると未反応のイソシアネート基が増え、耐熱性および耐溶剤性が低下することがある。2.0より大きくなると架橋密度が低下し、同様に耐熱性および耐溶剤性が低下することがある。
上記(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の水酸基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基との反応は、硬化触媒の存在下で促進され、硬化触媒は必要に応じて添加しても構わない。そのような硬化触媒としては、3級アミン系化合物、スズ系化合物が挙げられる。3級アミン系化合物の具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン等を挙げることができ、スズ系化合物の具体例としては、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート等が挙げられる。これら硬化触媒の添加量は、ポリイソシアネート化合物および(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の固形分質量の総和に対し0.01〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%である。0.01質量%未満では硬化促進の効果が現れにくく、3質量%を超えると組成物の安定性が低下することがある。
3−(4). その他成分
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、粘度特性、硬化物特性等をコントロールする目的で、その他の成分を配合することができる。そのようなものとしては、アルミナ、水酸化アルミニウム、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカや疎水性超微粉シリカ、タルク、硫酸バリウム等の無機フィラー、ポリスチレン、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン樹脂等の樹脂成分、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、リン系等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、導電性付与剤、帯電防止剤、金属不活性化剤、染料、着色顔料等を挙げることができる。
4. 硬化方法
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体を含む熱硬化性樹脂組成物は、例えば、回路形成されたエポキシ樹脂またはポリイミド樹脂を用いたプリント配線板に、バーコート、スクリーン印刷法、カーテンコート法、プレコート法、ロールコート法等の方法により、硬化時膜厚が10〜100μmの厚みになるように塗布し、さらに100〜200℃の温度で10〜120分そのまま熱硬化することにより優れた硬化皮膜が形成できる。
5. 用途
本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体を含む熱硬化性樹脂組成物は、その硬化物が柔軟性、耐熱性、耐薬品性、耐溶媒性、電気絶縁性、耐メッキ性等に優れるため、プリント配線板、特にフレキシブルプリント配線板用のソルダーレジスト組成物として好適に使用することができる。また、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体は、耐熱性、柔軟性付与の目的で、アルカリ現像型のソルダーレジスト組成物に添加して使用することもできる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の例になんら限定されるものではない。
合成例1:カルボキシル基を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の合成
(製造工程1)
滴下漏斗、温度計、冷却管、撹拌機、窒素導入管を付した1L容4つ口フラスコにγ−ブチロラクトン(東京化成工業製) 99gを仕込み、フラスコ内の雰囲気を窒素に置換した。次にフラスコ内を140℃に加熱、攪拌しながらフェニルマレイミド(商品名:イミレックスP、日本触媒製) 112g、スチレン 101g(東京化成工業製)、α−メチルスチレンダイマー(商品名ノフマーMSD、日本油脂株式会社製) 21.1g、γ−ブチロラクトン 134g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(和光純約工業株式会社製) 2.3gの混合液を、滴下漏斗を用い2時間かけて滴下した。適下後2時間反応させることにより、分子末端にα−メチルスチレンダイマー由来のエチレン性不飽和基を有するポリ(スチレン−アリールマレイミド)溶液を得た。このようにして得られたポリ(スチレンアリールマレイミド)の固形分濃度は49.1質量%(200℃、1時間の乾燥重量より測定)、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は2,700、重量平均分子量は10,300であった。また、ポリ(スチレン−アリールマレイミド)が有する分子末端のエチレン性不飽和基の分析は、前記ポリ(スチレン−アリールマレイミド)の溶液をメタノールにて精製して得たポリマーをH−NMR(商品名:JNM−LA300、日本電子株式会社製)にて測定することにより行ない、エチレン性不飽和基由来の水素原子の存在を確認した。
(製造工程2)
上記製造工程1で得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)の溶液をそのまま窒素雰囲気下、140℃に加熱、攪拌しながら、n−ブチルアクリレート(共栄社化学株式会社製) 194.4g、アクリル酸(東京化成工業株式会社製) 15.5g、tret−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名:パーブチルO、日本油脂株式会社製) 2.1g、γ−ブチロラクトン 23.3gの混合液を2時間かけて滴下した。さらに3時間重合を行った後、放冷することによって(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体SB−1を得た。SB−1の固形分濃度は61.0質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は8,400、重量平均分子量は29,000であった。また、SB−1をメタノールにて精製してDSC(機種名:DSC6200、セイコーインスツルメンツ(株)製)にてガラス転移温度を測定した結果、0℃と220℃にガラス転移点がみられ、SB−1がブロック共重合体であることを確認した。そのときの昇温速度は10℃/分、測定温度範囲は−20〜300℃である。
合成例2:カルボキシル基を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の合成
(製造工程1)
滴下漏斗、温度計、冷却管、撹拌機、窒素導入管を付した1L容4つ口フラスコにγ−ブチロラクトン(東京化成工業製) 59.4gを仕込み、フラスコ内の雰囲気を窒素に置換した。次にフラスコ内を140℃に加熱、攪拌しながらフェニルマレイミド 67.2g、スチレン 60.6g、α−スチレンダイマー 12.7g、γ−ブチロラクトン 80.6g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1.4gの混合液を、滴下漏斗を用い2時間かけて滴下した。適下後2時間反応することにより、分子末端にα−メチルスチレンダイマー由来のエチレン性不飽和基を有するポリ(スチレン−アリールマレイミド)溶液を得た。このようにして得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)の固形分濃度は49.0質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は2,600、重量平均分子量は9,800であった。
(製造工程2)
上記製造工程1で得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)の溶液をそのまま窒素雰囲気下、140℃に加熱、攪拌しながら、n−ブチルアクリレート 282.4g、アクリル酸 15.5g、tret−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 4.2g、γ−ブチロラクトン 116.3gの混合液を2時間かけて滴下した。さらに3時間重合を行った後、放冷することによって(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体SB−2を得た。SB−1の固形分濃度は61.2質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は9,500、重量平均分子量は43,000であった。また、SB−2をメタノールにて精製してDSCにてガラス転移温度を測定した結果、0℃と220℃にガラス転移点がみられ、SB−2がブロック共重合体であることを確認した。
合成例3:エポキシ基を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の合成
(製造工程1)
合成例1の製造工程1と同様の方法で、ポリ(スチレン−アリールマレイミド)溶液を得た。
(製造工程2)
上記製造工程1で得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)溶液をそのまま窒素雰囲気下、140℃に加熱、攪拌しながら、n−ブチルアクリレート 167g、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル(日本化成株式会社製) 43g、tret−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2.1g、γ−ブチロラクトン 23.3gの混合液を2時間かけて滴下した。さらに3時間重合を行った後、放冷することによって(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体SB−3を得た。SB−3の固形分濃度は62.3質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は5,500、重量平均分子量は26,000であった。また、SB−3をメタノールにて精製してDSCにてガラス転移温度を測定した結果、0℃と268℃にガラス転移点がみられ、SB−3がブロック共重合体であることを確認した。
合成例4:水酸基を有する(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の合成
(製造工程1)
合成例1の製造工程1と同様の方法で、ポリ(スチレン−アリールマレイミド)溶液を得た。
(製造工程2)
上記製造工程1で得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)の溶液をそのまま窒素雰囲気下、140℃に加熱、攪拌しながら、n−ブチルアクリレート 179g、4−ヒドロキシブチルアクリレート(日本化成株式会社製) 31g、tret−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 2.1g、γ−ブチロラクトン 23.3gの混合液を2時間かけて滴下した。さらに3時間重合を行った後、放冷することによって(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体SB−4を得た。SB−4の固形分濃度は62.1質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は6,900、重量平均分子量は24,000であった。また、SB−4をメタノールにて精製してDSCにてガラス転移温度を測定した結果、0℃と269℃にガラス転移点がみられ、SB−4がブロック共重合体であることを確認した。
比較合成例1:ポリ(スチレン−アリールマレイミド)の合成
滴下漏斗、温度計、冷却管、撹拌機、窒素導入管を付した1L容4つ口フラスコにγ−ブチロラクトン 99gを仕込み、フラスコ内の雰囲気を窒素に置換した。次にフラスコ内を140℃に加熱、攪拌しながらフェニルマレイミド 112g、スチレン101g(東京化成工業製)、α−メチルスチレンダイマー 21.1g、γ−ブチロラクトン 134g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 2.3gの混合液を、滴下漏斗を用い2時間かけて滴下した。適下後2時間反応することにより、ポリ(スチレン−アリールマレイミド)の溶液を得た。このようにして得られたポリ(スチレン−アリールマレイミド)の固形分濃度は49.1質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は2,700、重量平均分子量は10,300であった。
比較合成例2:ポリ[(メタ)アクリル酸エステル]の合成
滴下漏斗、温度計、冷却管、撹拌機、窒素導入管を付した1L容4つ口フラスコにγ−ブチロラクトン 100gを仕込み、フラスコ内の雰囲気を窒素に置換した。次にフラスコ内を140℃に加熱、攪拌しながら、n−ブチルアクリレート 194.4g、アクリル酸 15.5g、α−メチルスチレンダイマー 21.1g、γ−ブチロラクトン 110g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 2.3gの混合液を、滴下漏斗を用い2時間かけて滴下した。適下後2時間反応することにより、ポリ(アクリル酸エステル)を得た。このようにして得られたポリ(アクリル酸エステル)の固形分濃度は49.4質量%、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量は3,500、重量平均分子量は11,000であった。
合成した樹脂の結果を表1に示した。
Figure 2007131763
(樹脂組成物の調製)
合成例1〜4および比較合成例1〜2の樹脂を用い、表2および3それぞれに示した組成で熱硬化性樹脂組成物を調製した。
Figure 2007131763
Figure 2007131763
[評価]
(均一性)
実施例1〜7および比較例1〜2の熱硬化性樹脂組成物それぞれをバーコーターにてカプトン100H(東レ・デュポン株式会社製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)に乾燥膜厚が約20μmになるように塗布した。各塗膜は120℃の熱風乾燥機で90分間熱硬化を行ない、得られた塗膜を目視で判断することにより、塗膜の均一性を評価した。塗膜に白濁が見られた場合、ポリ(スチレン−アリールマレイミド)とポリ[(メタ)アクリル酸エステル]の相溶性が悪く、不均一な塗膜であることを示す。判定基準を以下に示す。評価結果は表2および表3に示した。
○:透明
△:白濁がわずかに見られる
×:白濁
(耐溶剤性)
実施例1〜7および比較例1〜2の熱硬化性樹脂組成物それぞれをバーコーターにて100×70×1mmのガラス板に乾燥膜厚が約20μmになるように塗布した。各塗膜は120℃の熱風乾燥機で90分間熱硬化した後、室温下24時間酢酸エチルに浸漬した。その後、酢酸エチルを乾燥し、浸漬前後の塗膜の変化を外観の変化で評価した。判定基準を以下に示す。評価結果は表2および表3に示した。
○:変化なし
△:薄い塗膜が残存
×:塗膜残存なし
(耐屈曲性)
実施例1〜7および比較例1〜2の熱硬化性樹脂組成物それぞれをバーコーターにてカプトン100H(東レ・デュポン株式会社製ポリイミドフィルム、厚さ25μm)に乾燥膜厚が約20μmになるように塗布した。各塗膜は120℃の熱風乾燥機で90分間熱硬化を行なった。さらに、塗布面を外側にポリイミドフィルムを180°折り曲げて硬化膜の白化の有無を目視により判定した。判定基準を以下に示す。評価結果は表2および表3に示した。
○:硬化膜の白化なし
×:硬化膜が白化、もしくは亀裂が生じる
(はんだ耐熱性)
JIS C−6481の試験法に準じて、基板に実施例1〜7および比較例1〜2の熱硬化性樹脂組成物それぞれをバーコーターで乾燥膜厚が20μmとなるように塗布し、120の熱風乾燥機で90分間熱硬化を行った。基板は銅箔(厚さ35μm)片面積層ポリイミドフィルム(厚さ50μm)からなるプリント基板〔ユピセル(登録商標)N、宇部興産株式会社製〕を1%硫酸水溶液で洗浄し、水洗後、空気流で乾燥したものを使用した。
得られた各基板を260℃のハンダ浴に10秒間フロートさせることを1サイクルとして、サイクル毎に硬化膜を目視観察により「フクレ」と「ハンダもぐりこみ」とがなく全く変化が認められないことを確認しながら繰り返したときの最大サイクル回数で表した。評価結果は表2および表3に示した。
表2および表3の結果より、本発明の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体を用いた硬化性樹脂組成物は、優れた柔軟性と耐熱性とを兼備していることが示された。よって(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体、およびそれを含む熱硬化性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板用材料として好適な材料である。

Claims (8)

  1. 分子中に式(1)で示される構造および式(2)で示される構造を有することを特徴とする(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体。
    Figure 2007131763
    (式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基またはハロゲン原子を示し、Y〜Yはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル基、水酸基またはハロゲン原子を示し、nおよびmはいずれも5以上の整数を示す。)
    Figure 2007131763
    (式(2)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは一価の有機基を示し、Rは水素原子またはメチル基を示し、Zはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基またはアセチルアセトネート基から選択される官能基を有する有機基を示し、lおよびkはいずれも5以上の整数を示す。)
  2. 式(1)で示されるポリ(スチレン−アリールマレイミド)のガラス転移温度が200℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体。
  3. 式(2)で示されるポリ[(メタ)アクリル酸エステル]のガラス転移温度が50℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体。
  4. 式(1)で示される構造と、式(2)で示される構造との質量比が8:2〜2:8であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体。
  5. 請求項1に記載の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法であって、
    付加開裂型連鎖移動剤の存在下、式(3)で示されるスチレン系化合物と式(4)で示されるアリールマレイミド系化合物とを有機溶剤中でラジカル重合を行ってポリ(スチレン−アリールマレイミド)を合成した後、前記ポリ(スチレン−アリールマレイミド)の存在下、式(5)で示される(メタ)アクリル酸エステルおよび式(6)で示される化合物をさらにラジカル重合することを特徴とする(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法。
    Figure 2007131763
    (式(3)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基、カルボキシル基またはハロゲン原子を示す。)
    Figure 2007131763
    (式(4)中、Y〜Yはそれぞれ独立に水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル基、水酸基またはハロゲン原子を示す。)
    Figure 2007131763
    (式(5)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは一価の有機基を示す。)
    Figure 2007131763
    (式(6)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Zはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基またはアセチルアセトネート基から選択される官能基を有する有機基を示す。)
  6. 前記付加開裂型連鎖移動剤が、α−メチルスチレンダイマーであることを特徴とする請求項5に記載の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の(スチレン−アリールマレイミド)ブロック共重合体および架橋剤を含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  8. 前記架橋剤が、ポリエポキシ化合物、ポリイソシアネートおよび酸無水物から選択される1種以上の化合物であることを特徴とする請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物。
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