JP2000154328A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2000154328A
JP2000154328A JP11260427A JP26042799A JP2000154328A JP 2000154328 A JP2000154328 A JP 2000154328A JP 11260427 A JP11260427 A JP 11260427A JP 26042799 A JP26042799 A JP 26042799A JP 2000154328 A JP2000154328 A JP 2000154328A
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Japan
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thermoplastic resin
resin composition
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composition according
block copolymer
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JP11260427A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Kimura
勝彦 木村
Taizo Aoyama
泰三 青山
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 メタアクリル系重合体ブロックおよびシ
ロキサン系重合体ブロックを含有するブロック共重合体
が優れた耐衝撃性改質剤として機能し、熱可塑性樹脂と
組み合わせることで耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成
物となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐衝撃性に優れた熱
可塑性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、熱可塑性
樹脂とメタアクリル系重合体ブロックおよびシロキサン
系重合体ブロックを含有するブロック共重合体からなる
耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性樹脂は種々の分野で使用
されているが、単一の樹脂だけでは十分な性能が得られ
ない場合は他の樹脂などと組み合わせて使用する手法が
試みられている。とくに、耐衝撃性を改質する目的でエ
ラストマー的な性質を有する高分子材料と組み合わせて
用いる場合が多い。このような目的で利用される高分子
材料を耐衝撃性改質剤と呼ぶ。
【0003】たとえば、塩化ビニル樹脂は塩素化ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、メチルメタア
クリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体(ABS樹脂)、ブチルアクリレート−メチルメタア
クリレート共重合体などと、メタアクリル樹脂はブチル
アクリレート−スチレン−メチルメタアクリレート共重
合体などと、ポリカーボネート樹脂はABS樹脂、ブチ
ルアクリレート−メチルメタアクリレート共重合体など
と、プリブチレンテレフタレート樹脂はABS樹脂、エ
ポキシ変性エチレン−プロピレン共重合体などと組み合
わされた組成物が提案されており、工業的に利用されて
いる例も多い。このような耐衝撃性改質剤の中で、MB
S樹脂、ABS樹脂、ブチルアクリレート−メチルメタ
アクリレート共重合体は、架橋したゴム粒子(コア部を
形成する)の存在下でビニル系単量体をグラフト重合
(シェル部を形成する)した共重合体で、その粒子構造
からコアシェル型グラフト共重合体と呼ばれており、耐
衝撃性改質剤として有用である。このようなコアシェル
型グラフト共重合体の中で、ブタジエンを共重合したM
BS樹脂やABS樹脂はポリマー主鎖中に不飽和二重結
合が残存しているため、耐候性に問題がある。したがっ
て、耐候性が要求される場合は、ブチルアクリレート−
メチルメタアクリレート共重合体が選択される場合が非
常に多い。しかし、このようなコアシェル型グラフト共
重合体は耐衝撃性改質剤として有用であるものの、架橋
構造を含むため、成形流動性などに問題があると指摘さ
れる場合がある。
【0004】一方、ハードセグメントとソフトセグメン
ト(ゴム成分)を組み合わせたブロック共重合体も熱可
塑性樹脂と組み合わせた組成物として使用しうることが
知られている。このようなブロック共重合体として、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、および、これらの水添重合体(それぞれ、スチ
レン−エチレン−ブチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン−プロピレン共重合体と呼ばれる)が広く使用されて
いる。このようなブロック共重合体を使用すると、一般
に、耐衝撃性、剛性、成形流動性のバランスに優れた組
成物が得られるものの、組み合わされる熱可塑性樹脂は
ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂などの極性の低いものに限定されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐衝
撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタアク
リル系重合体ブロックおよびシロキサン系重合体を含有
するブロック共重合体が優れた耐衝撃性改質剤として機
能し、熱可塑性樹脂と組み合わせることで耐衝撃性に優
れた熱可塑性樹脂組成物となることを見出し、本発明を
完成するに到った。
【0007】すなわち、本発明は、(a)熱可塑性樹脂
と、(b)メタアクリル系重合体ブロックおよびシロキ
サン系重合体ブロックを含有するブロック共重合体から
なる熱可塑性樹脂組成物(請求項1)、熱可塑性樹脂
(a)が99.5〜30重量%およびブロック共重合体
(b)が0.5〜70重量%からなる請求項1記載の熱
可塑性樹脂組成物(請求項2)、熱可塑性樹脂(a)が
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、
アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、メチルメタク
リレート−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂またはポリアミド樹脂である請求
項1記載の熱可塑性樹脂組成物(請求項3)、ブロック
共重合体(b)がトリブロック共重合体またはジブロッ
ク共重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物
(請求項4)、ブロック共重合体(b)の数平均分子量
が30000〜500000である請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物(請求項5)、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーで測定したブロック共重合体(b)の
重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比
(Mw/Mn)が1.8以下である請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物(請求項6)、ブロック共重合体(b)
が5〜90重量%のメタアクリル系重合体のブロックお
よび95〜10重量%のシロキサン系重合体のブロック
を含有するブロック共重合体である請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物(請求項7)、メタアクリル系重合体ブ
ロックがメタアクリル酸エステル50〜100重量%お
よびこれと共重合可能な他のビニル系単量体0〜50重
量%とからなることを特徴とする請求項1記載の熱可塑
性樹脂組成物(請求項8)、メタアクリル酸エステルが
メタアクリル酸メチルである請求項8記載の熱可塑性樹
脂組成物(請求項9)、メタアクリル系重合体ブロック
のガラス転位温度が25℃以上であることを特徴とする
請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物(請求項10)、シ
ロキサン系重合体ブロックが一般式:
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独
立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲ
ン原子であり、同一であっても異なっていてもよい。ま
た、m、nは0〜10000の整数(ただし、同時に0
とはならない)を表す)で表される繰り返し単位を含む
ことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物
(請求項11)、シロキサン系重合体ブロックのガラス
転位温度が25℃以下であることを特徴とする請求項1
記載の熱可塑性樹脂組成物(請求項12)、ブロック共
重合体(b)が高分子開始剤を用いた制御ラジカル重合
により製造されたことを特徴とする請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物(請求項13)、ブロック共重合体
(b)が末端にハロゲンを有するシロキサン系重合体を
高分子開始剤として用いて製造されたことを特徴とする
請求項13記載の熱可塑性樹脂組成物(請求項14)、
ブロック共重合体(b)が末端にハロゲンを有するシロ
キサン系重合体を高分子開始剤、あるいは周期律表第8
族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする
金属錯体を触媒として用いて製造されたことを特徴とす
る請求項14記載の熱可塑性樹脂組成物(請求項1
5)、ブロック共重合体が末端に連鎖移動性官能基を有
するシロキサン系重合体を高分子開始剤として用いて製
造されたことを特徴とする請求項15記載の熱可塑性樹
脂組成物(請求項16)、および末端にハロゲンを有す
るシロキサン系重合体の末端構造が、一般式:
【0010】
【化4】
【0011】(式中、Xは塩素、臭素またはヨウ素を表
す)で表されることを特徴とする請求項14記載の熱可
塑性樹脂組成物(請求項17)に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、熱可塑性樹脂およびメ
タアクリル系重合体ブロックおよびシロキサン系重合体
ブロックを含有するブロック共重合体からなる熱可塑性
樹脂組成物である。
【0013】本発明に使用しうる熱可塑性樹脂(a)と
しては、、たとえばポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィン共重合樹
脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、芳香族アルケニル
化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル
酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のビ
ニル系単量体70〜100重量%とこれらのビニル系単
量体と共重合可能なたとえばエチレン、プロピレン、酢
酸ビニルなどの他のビニル系単量体および/またはブタ
ジエン、イソプレンなどのジエン系単量体など0〜30
重量%とを重合して得られる単独重合体または共重合
体、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂の混合
物、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂とポリエステル樹脂の混合物、ポリアミ
ド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエー
テルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびポ
リアリレート樹脂などをあげられ、これらは単独でまた
は2種以上を混合して用いることができる。本発明にお
いて、熱可塑性樹脂(a)はこれらに限定されることが
なく、種々の熱可塑性樹脂を広く用いることができる。
【0014】前記熱可塑性樹脂のなかでは、本発明で使
用するブロック共重合体(b)との相溶性に優れ、高い
耐衝撃性を得やすいという点から、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリロニトリル
−スチレン共重合樹脂、メチルメタクリレート−スチレ
ン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂およびポリアミド樹脂の少なくとも1種であることが
好ましい。
【0015】本発明に使用しうるメタアクリル系重合体
ブロックおよびシロキサン系重合体ブロックを含有する
ブロック共重合体は、メタアクリル系単量体を主成分と
する重合体ブロック(A)とシロキサン系単量体を主成
分とする重合体ブロック(B)をそれぞれ少なくとも1
つ含有するブロック共重合体である。
【0016】前記ブロック共重合体は、A−B型のジブ
ロック共重合体、A−B−A型のトリブロック共重合
体、B−A−B型のトリブロック共重合体、(A−B)
n型のマルチブロック共重合体から選ばれる少なくとも
1種のブロック共重合体である。これらの中でも、耐衝
撃性の点から、A−B型のジブロック共重合体、A−B
−A型のトリブロック共重合体、または、これらの混合
物が好ましい。
【0017】前記ブロック共重合体の構造は、線状ブロ
ック共重合体または分岐状(星状)ブロック共重合体で
あり、これらの混合物であってもよい。このようなブロ
ック共重合体の構造は、熱可塑性樹脂組成物の加工特性
や機械特性などの必要特性に応じて使い分ければよい。
【0018】前記ブロック共重合体の数平均分子量はと
くに限定されないが、30000〜500000が好ま
しく、より好ましくは50000〜400000であ
る。数平均分子量が小さいと粘度が低く、また、数平均
分子量が大きいと粘度が高くなる傾向があるため必要と
する加工特性に応じて設定すればよい。
【0019】前記ブロック共重合体(b)のゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)
もとくに限定がないが、1.8以下であることが好まし
く、1.5以下であることがさらに好ましい。Mw/M
nが1.8より大きくなるとブロック共重合体の均一性
が低下する傾向がある。
【0020】ブロック共重合体(b)を構成するメタア
クリル系重合体ブロック(A)とシロキサン系重合体ブ
ロック(B)の組成比は、(A)が5〜90重量%、
(B)が95〜10重量%が好ましく、より好ましくは
(A)が10〜80重量%、(B)が90〜20重量
%、さらに好ましくは(A)が20〜50重量%、
(B)が80〜50重量%である。(A)の割合が5重
量%より少ないと熱可塑性樹脂との相溶性が低下する傾
向があり、(B)の割合が10重量%より少ないと熱可
塑性樹脂組成物の耐衝撃性が低下する傾向がある。ま
た、熱可塑性樹脂組成物に透明性を付与するためには、
ブロック共重合体(b)の屈折率が、組み合わせる熱可
塑性樹脂(a)の屈折率と一致するような(A)と
(B)の割合を選択すればよい。
【0021】ブロック共重合体(b)を構成するメタア
クリル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エス
テルを主成分とする単量体を重合してなるブロックであ
り、メタアクリル酸エステル重合体の性質を損なわない
範囲で、屈折率、ガラス転移温度、熱可塑性樹脂との相
溶性などを調節する目的で、これらと共重合可能なビニ
ル系単量体を共重合してもよい。かかるメタアクリル系
重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エステル50
〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系単量
体0〜50重量%とからなることが好ましく、メタアク
リル酸エステル50〜99.9重量%およびこれと共重
合可能なビニル系単量体0.1〜50重量%であること
が好ましい。メタアクリル酸エステルが50%未満では
メタアクリル酸エステル重合体が本来有するガラス転移
温度および熱可塑性樹脂との相溶性が損なわれる傾向が
ある。
【0022】(A)を構成するメタアクリル酸エステル
としては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアク
リル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタア
クリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、
メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−t−ブチ
ル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−
n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタア
クリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−n−オクチ
ル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリ
ル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ド
デシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トル
イル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボ
ルニル、メタアクリル酸2−メトキシエチル、メタアク
リル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシ
ジル、メタアクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタク
リロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−
(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシ
ラン、メタアクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メ
タアクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル
酸2−トリフルオロメチルエチル、メタアクリル酸2−
パーフルオロエチルエチル、メタアクリル酸2−パーフ
ルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタア
クリル酸2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パー
フルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチル
メチル、メタアクリル酸2−パーフルオロメチル−2−
パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸2−パーフ
ルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸2−パーフルオ
ロデシルエチル、メタアクリル酸2−パーフルオロヘキ
サデシルエチルなどがあげられる。これらは単独でまた
はこれらの2種以上を組み合わせて用いられる。これら
の中でも、組み合わせる熱可塑性樹脂との相溶性および
入手しやすさの点で、メタアクリル酸メチルが好まし
い。
【0023】(A)を構成するメタアクリル酸エステル
と共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−tert−ブ
チル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸n−ヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸n−ヘプチ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイ
ル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、ア
クリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシ
ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸グリシジル、アクリル酸2−アミノエチル、γ−
(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラ
ン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシ
メチルシラン、アクリル酸のエチレンオキサイド付加
物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸
2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸2−パーフ
ルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチ
ル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パ
ーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、ア
クリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸2−
パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、
アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル
酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸2−パー
フルオロヘキサデシルエチルなどのアクリル酸エステ
ル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレンなどの芳香族アルケニル化合
物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシア
ン化ビニル化合物;ブタジエン、イソプレンなどの共役
ジエン系化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフ
ルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニ
リデンなどのハロゲン含有不飽和化合物;ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素
含有不飽和化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレ
イン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステ
ル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよび
ジアルキルエステルなどの不飽和ジカルボン酸化合物;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、
安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル化
合物;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミ
ド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシル
マレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミ
ド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シク
ロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系化合物などの
各種ビニル系単量体があげられる。これらは単独でまた
はこれらの2種以上を組み合わせて用いられる。これら
のビニル系単量体は、組み合わせる熱可塑性樹脂との相
溶性によって好ましいものを選択することができる。ま
た、熱可塑性樹脂組成物に透明性を付与するためには、
(A)の屈折率が組み合わせる熱可塑性樹脂の屈折率と
一致するようなビニル系単量体を選択すればよい。
【0024】これらの中では、工業的に入手しやすい点
で、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、芳
香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジ
エン系化合物またはハロゲン含有不飽和化合物であるこ
とが好ましい。
【0025】(A)のガラス転位温度は、25℃以上で
あり、好ましくは40℃以上であり、さらに好ましくは
50℃以上である。ガラス転位温度が25℃より低いと
熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が低くなる傾向がある。
【0026】ブロック共重合体(b)を構成するシロキ
サン系重合体ブロック(B)は、たとえば一般式:
【0027】
【化5】
【0028】(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独
立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲ
ン原子であり、同一であっても異なっていてもよい。ま
た、m、nは0〜10000の整数(ただし、同時に0
とはならない)を表す)で表される繰り返し単位からな
る構造を有する重合体である。
【0029】(B)を構成するシロキサン系重合体とし
ては、たとえば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチ
ルシロキサン、ポリジプロピルシロキサン、ポリジブチ
ルシロキサン、ポリジペンチルシロキサン、ポリジヘキ
シルシロキサン、ポリジヘプチルシロキサン、ポリジオ
クチルシロキサン、ポリジノニルシロキサン、ポリジデ
シルシロキサン、ポリジウンデシルシロキサン、ポリジ
ドデシルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリ
メチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェン
シロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、および、こ
れらの共重合体があげられる。これらは単独でまたはこ
れらの2種以上を組み合わせて用いられる。これらのシ
ロキサン系重合体は、(B)に要求されるガラス転位温
度によって好ましいものを選択することができる。ま
た、熱可塑性樹脂組成物に透明性を付与するためには、
(B)の屈折率が組み合わせる熱可塑性樹脂の屈折率と
一致するようなシロキサン系重合体を選択すればよい。
【0030】(B)のガラス転位温度は、25℃以下で
あり、好ましくは0℃以下であり、さらに好ましくは−
20℃以下である。ガラス転位温度が25℃より高いと
熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が低くなる傾向がある。
【0031】ブロック共重合体(b)を製造する方法と
してはとくに限定されないが、高分子開始剤を用いた制
御重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リ
ビングアニオン重合や連鎖移動剤を用いるラジカル重
合、近年開発されたリビングラジカル重合があげられ、
リビングラジカル重合がブロック共重合体の分子量およ
び構造の制御の点から好ましい。
【0032】リビングラジカル重合は、重合末端の活性
が失われることなく維持されるラジカル重合である。リ
ビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち
続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性化
されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビ
ング重合も含まれる。本発明における定義も後者であ
る。リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極
的に研究がなされている。その例としては、ポリスルフ
ィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィ
リン錯体(J.Am.Chem.Soc.1994、1
16、7943)やニトロキシド化合物などのラジカル
捕捉剤を用いるもの(Macromolecules、
1994、27、7228)、有機ハロゲン化物などを
開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル
重合(Atom TransferRadical P
olymerization:ATRP)などがあげら
れる。本発明において、これらのうちどの方法を使用す
るかはとくに制約はないが、制御の容易さなどから原子
移動ラジカル重合が好ましい。
【0033】原子移動ラジカル重合は、有機ハロゲン化
物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、周期
律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金
属とする金属錯体を触媒として重合される。(たとえ
ば、Matyjaszewskiら、J.Am.Che
m.Soc.1995,117,5614,Macro
molecules 1995,28,7901,Sc
ience 1996,272,866、あるいはSa
wamotoら、Macromolecules199
5,28,1721)。これらの方法によると一般的に
非常に重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングな
どの停止反応が起こりやすいラジカル重合でありなが
ら、重合がリビング的に進行し、分子量分布の狭いMw
/Mn=1.1〜1.5程度の重合体が得られ、分子量
はモノマーと開始剤の仕込み比によって自由にコントロ
ールすることができる。
【0034】原子移動ラジカル重合法において、開始剤
として用いられる有機ハロゲン化物またはハロゲン化ス
ルホニル化合物としては、一官能性、二官能性、また
は、多官能性の化合物が使用できる。これらは目的に応
じて使い分ければよいが、ジブロック共重合体を製造す
る場合は、一官能性化合物が好ましく、A−B−A型の
トリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共
重合体を製造する場合は二官能性化合物を使用するのが
好ましく、分岐状ブロック共重合体を製造する場合は多
官能性化合物を使用するのが好ましい。また、前記開始
剤として高分子開始剤を用いることも可能である。高分
子開始剤とは、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スル
ホニル化合物のうち、分子鎖末端にハロゲン原子の結合
した重合体からなる化合物である。このような高分子開
始剤は、リビングラジカル重合法以外の制御重合法でも
製造することが可能であるため、異なる重合法で得られ
る重合体を結合したブロック共重合体が得られるという
特徴がある。
【0035】高分子開始剤としては、たとえば、一般
式:
【0036】
【化6】
【0037】(式中、Xは塩素、臭素またはヨウ素を表
す)で表される末端構造を有するシロキサン系重合体が
あげられる。このような高分子開始剤は、リビングアニ
オン重合や酸触媒による開環重合により、分子鎖末端
に、不飽和二重結合やヒドロシリル基、水酸基、アルコ
キシシリル基などの反応性官能基を有する重合体を製造
し、この反応性官能基末端に、有機ハロゲン化物または
ハロゲン化スルホニル化合物が得られるような化合物を
反応させる方法などにより製造されうる。
【0038】また、重合を開始するもの以外に官能基を
持つ高分子開始剤を用いると、容易に官能基が導入され
た重合体が得られる。このような官能基としては、アル
ケニル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、ア
ミド基、シリル基などがあげられる。
【0039】これらの開始剤として用いられうる有機ハ
ロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロ
ゲンが結合している炭素がカルボニル基あるいはフェニ
ル基などと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化
されて重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要と
するブロック共重合体の分子量に合わせて、単量体との
比から決定すればよい。すなわち、開始剤1分子あた
り、何分子の単量体を使用するかによって、ブロック共
重合体の分子量を制御できる。
【0040】前記原子移動ラジカル重合の触媒として用
いられる遷移金属触媒としてはとくに限定はないが、好
ましいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニ
ウム、2価の鉄または2価のニッケルの錯体があげられ
る。これらの中でも、コストや反応制御の点から銅の錯
体が好ましい。1価の銅化合物としては、たとえば、塩
化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一
銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などがあげられる。銅
化合物をもちいる場合、触媒活性を高めるために2,
2′−ビピリジルおよびその誘導体、1,10−フェナ
ントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレント
リアミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリ
アミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなど
のポリアミンなどを配位子として添加してもよい。ま
た、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフ
ィン錯体(RuCl2(PPh33)も触媒として好ま
しい。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活
性化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加しても
よい。さらに、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン
錯体(FeCl2(PPh32)、2価のニッケルのビ
ストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh3
2)、および、2価のニッケルのビストリブチルホスフ
ィン錯体(NiBr2(PBu32)も、触媒として好
ましい。使用する触媒、配位子および活性化剤の量は、
とくに限定されないが、使用する開始剤、単量体および
溶媒の量と必要とする反応速度の関係から適宜決定すれ
ばよい。
【0041】前記原子移動ラジカル重合は、無溶媒(塊
状重合)または各種の溶媒中で行うことができる。前記
溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエンなどの炭
化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルムな
どのハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどのアル
コール系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベ
ンゾニトリルなどのニトリル系溶媒;酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル系溶媒;エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒など
があげられる。これらは、単独または2種以上を混合し
て用いることができる。前述したように、無溶媒で実施
する場合は塊状重合となる。一方、溶媒を使用する場
合、その使用量は、系全体の粘度と必要とする撹拌効率
(すなわち、反応速度)の関係から適宜決定すればよ
い。
【0042】また、前記原子移動ラジカル重合は、室温
〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、50
〜150℃の範囲である。
【0043】前記原子移動ラジカル重合により、ブロッ
ク共重合体を製造するには、あらかじめ合成した重合体
を高分子開始剤として次のブロックを重合する方法、別
々に重合した重合体を反応による結合する方法などがあ
げられる。これらの方法は目的に応じて使い分ければよ
いが、重合体の構造制御がしやすいという点から、あら
かじめ合成した重合体を高分子開始剤として次のブロッ
クを重合する方法が好ましい。
【0044】本発明に使用される熱可塑性樹脂とブロッ
ク共重合体の配合量は、とくに限定されないが、熱可塑
性樹脂が99.5〜30重量%およびブロック共重合体
が0.5〜70重量%が好ましく、熱可塑性樹脂が9
9.5〜50重量%およびブロック共重合体が0.5〜
50重量%がより好ましく、熱可塑性樹脂が99.5〜
70重量%およびブロック共重合体が0.5〜30重量
%が最も好ましい。ブロック共重合体の配合量が0.5
%重量以下では、耐衝撃性の改良効果が低くなる傾向が
あり、70重量%以上では、熱可塑性樹脂の特徴が出し
にくい傾向がある。
【0045】本発明の熱可塑性樹脂組成物を配合し製造
する方法としては、バンバリーミキサー、ロールミル、
二軸押出機などの公知の装置を用い、機械的に混合しペ
レット状に賦形する方法などの既存の方法をもちいるこ
とができる。賦形されたペレットは、幅広い温度範囲で
成形可能であり、成形には、通常の射出成形機、ブロー
成形機、押出成形機、圧縮成形機などがもちいられる。
【0046】さらに、この熱可塑性樹脂組成物には、必
要に応じて耐衝撃性改良剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難
燃剤、顔料、充填剤などを配合しうる。具体的には、M
BS樹脂、アクリル系グラフト共重合体、アクリル−シ
リコーン複合ゴム系グラフト共重合体、シロキサン系グ
ラフト共重合体、シロキサンアクリル複合ゴム系グラフ
ト共重合体、シロキサンシリコーン複合ゴム系グラフト
共重合体などの耐衝撃性改良剤;トリフェニルホスファ
イト、ヒンダードフェノール、ジブチル錫マレエートな
どの安定剤;パラフィン系オイル、ポリブテン系オイ
ル、シリコーンオイル、軽油、スピンドル油、マシン
油、アマニ油、ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ油、ジオクチ
ルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペ
ート、トリクレジルホスフェートなどの可塑剤;ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸
系ワックスなどの滑剤;トリフェニルホスフェート、ト
リクレジルホスフェート、デカブロモビフェニル、デカ
ブロモビフェニルエーテル、三酸化アンチモンなどの難
燃剤;酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛などの顔料;ガ
ラス繊維、アスベスト、ウォラストナイト、マイカ、タ
ルク、炭酸カルシウムなどの充填剤などがあげられる。
【0047】
【実施例】つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。 製造例1(メタアクリル酸メチル−ジメチルシロキサン
系ブロック共重合体) p−ビニルベンジルクロライド15.3g、ジエチルエ
ーテル50ml、Pt[{(CH2=CH)(CH32
Si}22]錯体の0.132mol/lキシレン溶液
0.38mlの混合液に、ジメチルクロロシラン12.
3gを、室温で空気雰囲気下、撹拌しながらゆっくりと
添加した。1時間撹拌後、窒素雰囲気とし、氷水で冷却
しながら、水素化アルミニウムリチウム2.5gを加え
た。さらに、1時間撹拌後、ヘキサンを100ml加
え、減圧下、ジエチルエーテルおよび未反応のジメチル
クロロシランを留去した。ヘキサン100mlをさらに
加え、得られた混合液をアルミナカラムに通し、未反応
の水素化アルミニウムリチウムを除去した後、減圧化、
ヘキサンを留去して、油状の生成物を得た。生成物が、
2−(4′−クロロメチルフェニル)エチルジメチルシ
ランであることを、1H−NMRにより確認した。
【0048】両末端ビニルジメチルシリル−ポリジメチ
ルシロキサン(ビニル含量0.05mol/kg)10
0g、2−(4′−クロロメチルフェニル)エチルジメ
チルシラン12.3g、Pt[{(CH2=CH)(C
32Si}22]錯体の0.132mol/lキシレ
ン溶液0.19ml、トルエン100mlの混合液を、
空気雰囲気下、70℃で2時間撹拌した。得られた混合
液を大量のメタノール中に滴下し、重合体を再沈させ、
溶媒をデカンテーションにより除いた。生成物が、両末
端にクロロメチルフェニル基を有するポリジメチルシロ
キサンであることを、1H−NMRにより確認した。
【0049】両末端クロロメチルフェニル−ポリジメチ
ルシロキサン83.5g、メタアクリル酸メチル73.
0g、塩化銅(I)2.0g、アセトニトリル12.2
g、トルエン54.0gの混合液を、窒素雰囲気下、1
00℃に昇温し、撹拌しながらペンタメチルジエチレン
トリアミン1.6ml加えた。3時間撹拌後、トルエン
500mlを加え、室温まで冷却した。メタアクリル酸
メチルの転化率は50%であった。混合液をアルミナカ
ラムに通し、塩化銅を除いた後、大量のメタノール中に
滴下し、重合体を再沈させ、溶媒を濾過により除いた。
生成物であるメタアクリル酸メチル−ジメチルシロキサ
ン系ブロック共重合体(以下、B−1という)の一次構
造を以下に示した方法で確認した。重量平均分子量(M
w)は80000、数平均分子量(Mn)は5700
0、分子量分布(Mw/Mn)は1.40であった。ブ
ロック化率は90%で、ブロック共重合体中のポリジメ
チルシロキサンとポリメタアクリル酸メチルの重量分率
は、それぞれ、70重量%と30重量%であった。ま
た、以下に示した方法で測定したガラス転位温度(T
g)は、ポリジメチルシロキサンブロックが−120
℃、ポリメタアクリル酸メチルブロックが105℃であ
った。得られたブロック共重合体は、トリブロック共重
合体である。
【0050】(分子量・分子量分布)クロロホルムを移
動相として、ポリスチレンゲルカラムを使用したGPC
測定を行い、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
【0051】(ブロック化率)ヘキサンを用いて、可溶
分と不溶分に分離し、可溶分をホモポリジメチルシロキ
サンとして除いた。次に、クロロホルム/メタノール=
20/80(重量%)混合溶液を用いて、可溶分と不溶
分に分離し、可溶分をホモポリメタアクリル酸メチルと
して除いた。残った不溶分をブロック共重合体として、
その重量分率をブロック化率とした。また、1H−NM
Rにより、ブロック共重合体中のポリジメチルシロキサ
ンとポリメタアクリル酸メチルの重量分率を確認した。
【0052】(ガラス転位温度)JIS K7121に
従い、DSC(示差走査熱量測定)を用い、20℃/分
の昇温速度で測定した。
【0053】製造例2(メタアクリル酸メチル−アクリ
ル酸ブチル−スチレン系グラフト共重合体) (a)架橋メタアクリル系重合体(最内層)の重合 イオン交換水220重量部、ほう酸0.32重量部、炭
酸ナトリウム0.03重量部、N−ラウロイルサルコシ
ン酸ナトリウム0.09重量部、ホルムアルデヒドスル
ホキシル酸ナトリウム0.09重量部、エチレンジアミ
ン四酢酸ナトリウム0.008重量部、硫酸第一鉄7水
塩0.002重量部をガラス製セパラブルフラスコに仕
込み、窒素気流中で攪拌しながら80℃に昇温した後、
メタアクリル酸メチル96重量部、アクリル酸n−ブチ
ル4重量部、メタアクリル酸アリル0.4重量部からな
る最内層モノマー成分とt−ブチルハイドロパーオキサ
イド69%水溶液0.13重量部との混合液の内25%
を一括して仕込み、45分間の重合を行った。続いてこ
の混合液の残り75%を1時間に渡って連続追加した。
追加終了後、同温度で1時間保持し重合を完結させた。
また、この間に0.2重量部のN−ラウロイルサルコシ
ン酸ナトリウムを追加した。得られた最内層架橋メタア
クリル系重合体ラテックス中の重合体粒子の平均粒子径
は、1600Å(546μmの波長の光散乱を利用して
求めた)であり、重合転化率(重合生成量/モノマー仕
込量×100)は98%であった。
【0054】(b)ゴム状重合体(中間層)の重合 上記(a)により得た架橋メタアクリル系重合体ラテッ
クスを窒素気流中で80℃に保ち、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド69%水溶液0.1重量部添加して30
分放置した。その後、過硫酸カリウム0.13重量部を
添加した後、モノマー成分がアクリル酸n−ブチル82
重量部、スチレン18重量部、メタアクリル酸アリル
1.5重量部のモノマー混合液を5時間に渡って連続追
加した。この間にオレイン酸カリウム0.11重量部を
連続的に添加した。モノマー混合液の追加終了後、重合
を完結させるためにさらに過硫酸カリウムを0.05重
量部添加し2時間保持した。得られた重合体の平均粒子
径は2300Åであり重合添加率は99%であった。
【0055】(c)グラフト重合体(最外層)の重合 上記(b)により得たゴム状重合体ラテックスを80℃
に保ち、過硫酸カリウム0.02重量部を添加した後、
メタアクリル酸メチル96重量部、アクリル酸n−ブチ
ル4重量部、t−ドデシルメルカプタン0.15重量部
の混合液を1.25時間にわたって連続追加した。モノ
マー混合液の追加終了後1時間保持し多層構造グラフト
共重合体ラテックスを得た。多層構造グラフト共重合体
の平均粒子径は2530Åであり、重合転化率は99.
5%であった。得られた多層構造グラフト共重合体ラテ
ックスは公知の方法で塩析凝固、熱処理、乾燥を行い白
色粉末状の多層構造メタアクリル酸メチル−アクリル酸
ブチル−スチレン系グラフト共重合体(G−1)を得
た。G−1の最内層のTgは104℃、中間層のTgは
−15℃、最外層のTgは104℃であった。
【0056】製造例3 (a)ゴム状重合体(内層)の重合 窒素気流中で、水220重量部、ロジン酸カリウム0.
5重量部、オレイン酸ナトリウム0.5重量部、ホルム
アルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.4重量部、エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム0.008重量部、硫
酸第一鉄7水塩0.002重量部を40℃の温度に保
ち、攪拌しながら、アクリル酸n−ブチル80重量部、
メタアクリル酸アリル0.4重量部、クメンハイドロパ
ーオキサイド0.2重量部の混合液のうち、アクリル酸
n−ブチルが7重量部に相当する量を一括して仕込み、
1.5時間重合を行なった。ついで前記混合液の残りの
量、つまりアクリル酸n−ブチル73重量部に相当する
量を5.5時間にわたって添加した。この間に、オレイ
ン酸ナトリウム1重量部を連続的に添加した。
【0057】単量体の添加が終了してから2.5時間4
0℃に保って重合を完結した。重合転化率は95%であ
った。重合終了時の平均粒子径は2200Å(546μ
mの波長の光散乱を利用して測定した)であり、ゴム中
のトルエン不溶成分量は85%であった。
【0058】(b)グラフト重合体(外層)の重合 前記(a)でえられたゴム状重合体の水性分散液を窒素
気流中で50℃に昇温し、ついでメタアクリル酸メチル
5重量部、メタアクリル酸アリル0.5重量部、クメン
ハイドロパーオキサイドを30分にわたって添加し、そ
ののち45分間保持した。
【0059】さらにメタアクリル酸メチル15重量部、
クメンハイドロパーオキサイド0.07重量部、オレイ
ン酸0.5重量部を1.25時間にわたって添加したの
ち、クメンハイドロパーオキサイドを0.02重量部添
加して2時間の後重合を行ない、重合を完結させた。重
合転化率は95%であった。
【0060】えられたラテックスを通常の方法で凝固、
熱処理、乾燥して白色粉末状のメタアクリル酸メチル−
アクリル酸ブチル系グラフト共重合体(G−2)をえ
た。G−2の内層のTgは−42℃、外層のTgは10
8℃であった。
【0061】実施例1 熱可塑性樹脂として塩化ビニル樹脂(S1008、鐘淵
化学工業(株)製)100重量部、安定剤としてジブチ
ルスズマレエート2.5重量部、滑剤としてヘキスト
ワックスE(ヘキスト ジャパン(株)製)0.5重量
部、加工助剤としてPA−20(鐘淵化学工業(株)
製)2.0重量部、顔料として酸化チタン3.0重量部
の混合物に対し、耐衝撃性改良剤としてメタアクリル酸
メチル−ジメチルシロキサン系ブロック共重合体である
B−1を12重量部配合し、設定温度180℃で5分間
ロール混練し、シート化した。えられたシートを、設定
温度190℃で熱プレス成形し、厚さ5mmの物性評価
用の成形体をえた。
【0062】えられた成形体のアイゾット衝撃強度を以
下の方法にしたがって測定したところ、15kg・cm
/cmであった。
【0063】(アイゾット衝撃強度)ASTM D25
6−56に記載の方法に準拠して、Vノッチ付き試料を
用い、23℃において、n=5で測定した値の平均値を
採用した。
【0064】比較例1 実施例1において、耐衝撃性改良剤を添加しないこと以
外は、実施例1と同様にして成形体を作製し、アイゾッ
ト衝撃強度を評価したところ、3kg・cm/cmであ
った。
【0065】比較例2 実施例1において、耐衝撃性改良剤として、メタアクリ
ル酸メチル−アクリル酸ブチル系グラフト共重合体であ
るFM−21(鐘淵化学工業(株)製)を使用した以外
は、実施例1と同様にして成形体を作製し、アイゾット
衝撃強度を評価したところ、10kg・cm/cmであ
った。
【0066】実施例1および比較例1、2から、メタア
クリル酸メチル−ジメチルシロキサン系ブロック共重合
体は、塩化ビニル樹脂に対して、耐衝撃性改良効果を示
し、その効果は、メタアクリル酸メチル−アクリル酸ブ
チル系グラフト共重合体よりも大きいことがわかる。
【0067】実施例2 熱可塑性樹脂として、メタクリル樹脂パラペットG10
00(株式会社クラレ製)84重量部に対し、耐衝撃性
改良剤として、メタアクリル酸メチル−ジメチルシロキ
サン系ブロック共重合体であるB−1を16重量部配合
し、ベント付二軸押出機(32mm、L/D=25.
5)を用い、設定温度230℃で押出混練し、ペレット
化した。得られたペレットは、80℃で15時間乾燥
後、設定温度230℃で射出成形し、物性評価用の平板
状成形体(120×120×3(厚さ)(mm))を得
た。
【0068】えられた成形体のカードナー強度を以下の
方法にしたがって測定したところ、25kg・cmであ
った。
【0069】(ガードナー強度)ASTM D3029
−84−GBに記載の方法に準拠して、700gのおも
りを用い、23℃において、n=40で測定した。
【0070】比較例3 実施例2において、耐衝撃性改良剤を添加しないこと以
外は、実施例2と同様にして成形体を作製し、ガードナ
ー強度を評価したところ、9kg・cmであった。
【0071】比較例4 実施例2において、耐衝撃性改良剤として、メタアクリ
ル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン系グラフト共
重合体であるG−1を使用した以外は、実施例2と同様
にして成形体を作製し、ガードナー強度を評価したとこ
ろ、16kg・cmであった。
【0072】実施例2および比較例3、4から、メタア
クリル酸メチル−ジメチルシロキサン系ブロック共重合
体は、メタクリル樹脂においても、耐衝撃性改良効果を
示し、その効果は、メタアクリル酸メチル−アクリル酸
ブチル−スチレン系グラフト共重合体よりも大きいこと
がわかる。
【0073】実施例3 熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート樹脂レキサン1
41R−111(日本ジーイープラスチックス(株)
製)95重量部、安定剤として、トパノールCA
((株)リプレ製)0.3重量部、アデカスタブPEP
−36(旭電化工業(株)製)に対し、耐衝撃性改良剤
として、メタアクリル酸メチル−ジメチルシロキサン系
ブロック共重合体であるB−1を5重量部配合し、ベン
ト付二軸押出機(32mm、L/D=25.5)を用
い、設定温度280℃で押出混練し、ペレット化した。
得られたペレットは、80℃で15時間乾燥後、設定温
度280℃で射出成形し、物性評価用の成形体(1/4
インチ厚み)を得た。
【0074】えられた成形体のアイゾット衝撃強度を0
℃で測定したところ、25kg・cm/cmであった。
また、ペレットの280℃における溶融粘度を、以下の
方法で測定したところ、3600poiseであった。
【0075】(溶融粘度)JIS K−7199に記載
の方法に準拠して、キャピラリーレオメーターを用い、
1216s-1の剪断速度で測定した。
【0076】比較例5 実施例3において、耐衝撃性改良剤を添加しない以外
は、実施例3と同様にして成形体を作製し、0℃におけ
るアイゾット衝撃強度を評価したところ、5kg・cm
/cmであった。また、280℃における溶融粘度は5
000poiseであった。
【0077】比較例6 実施例3において、耐衝撃性改良剤として、メタアクリ
ル酸メチル−アクリル酸ブチル系グラフト共重合体であ
るG−2を使用した以外は、実施例3と同様にして成形
体を作製し、0℃におけるアイゾット衝撃強度を評価し
たところ、20kg・cm/cmであった。また、28
0℃における溶融粘度は4700poiseであった。
【0078】実施例3および比較例5、6から、メタア
クリル酸メチル−ジメチルシロキサン系ブロック共重合
体は、ポリカーボネート樹脂においても、耐衝撃性改良
効果を示し、その効果は、メタアクリル酸メチル−アク
リル酸ブチル系グラフト共重合体よりも大きいことがわ
かる。さらに、メタアクリル酸メチル−ジメチルシロキ
サン系ブロック共重合体は、ポリカーボネート樹脂の溶
融粘度を下げて、成形流動性を向上させることがわか
る。
【0079】実施例4 熱可塑性樹脂として、ポリブチレンテレフタレート樹脂
ジュラネックス2002(ポリプラスチック(株)製)
80重量部、安定剤として、トパノールCA((株)リ
プレ製)0.3重量部、アデカスタブPEP−36(旭
電化工業(株)製)0.3重量部に対し、耐衝撃性改良
剤として、メタアクリル酸メチル−ジメチルシロキサン
系ブロック共重合体であるB−1を20重量部配合し、
ベント付二軸押出機(32mm、L/D=25.5)を
用い、設定温度245℃で押出混練し、ペレット化し
た。得られたペレットは、80℃で15時間乾燥後、設
定温度250℃で射出成形し、物性評価用の成形体(1
/8インチ厚み)を得た。
【0080】えられた成形体のアイゾット衝撃強度を2
3℃で測定したところ、25kg・cm/cmであっ
た。また、成形流動性の指標であるスパイラルフロー
を、以下の方法で測定したところ、505mmであっ
た。
【0081】(スパイラルフロー)シリンダー温度25
0℃、金型温度70℃に設定し、射出圧力608kgf
/cm2で、3mm厚みの角形スパイラルを射出成形
し、その長さ(mm)で成形流動性を評価した。
【0082】比較例7 実施例4において、耐衝撃性改良剤として、メタアクリ
ル酸メチル−アクリル酸ブチル系グラフト共重合体であ
るG−2を使用した以外は、実施例4と同様にして成形
体を作製し、23℃におけるアイゾット衝撃強度を評価
したところ、9kg・cm/cmであった。また、スパ
イラルフローは、310mmであった。
【0083】実施例4および比較例7から、メタアクリ
ル酸メチル−ジメチルシロキサン系ブロック共重合体
は、メタアクリル酸メチル−アクリル酸ブチル系グラフ
ト共重合体よりも、ポリブチレンテレフタレート樹脂の
耐衝撃性改良効果および成形流動性改良効果が優れてい
ることがわかる。
【0084】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑
性樹脂が本来有する、たとえば耐候性、熱安定性などを
維持しながら、とくに優れた耐衝撃性を示す成形品を提
供することができる。
【0085】したがって、本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、たとえば包装材料、建築、土木材料、自動車用材
料、家電製品用材料、その他雑貨品用材料などの分野で
有用なシート、フィルム、板、異形などの押出成形品、
カレンダー成形品、ボトルなどのブロー成形品、自動車
や家電製品に用いられる各種射出成形品などの製造に好
適に使用することができ、その工業的価値は非常に大き
い。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱可塑性樹脂と、(b)メタアク
    リル系重合体ブロックおよびシロキサン系重合体ブロッ
    クを含有するブロック共重合体からなる熱可塑性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂(a)が99.5〜30重
    量%およびブロック共重合体(b)が0.5〜70重量
    %からなる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂(a)がポリ塩化ビニル樹
    脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリロニトリル
    −スチレン共重合樹脂、メチルメタクリレート−スチレ
    ン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
    脂またはポリアミド樹脂である請求項1記載の熱可塑性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ブロック共重合体(b)がトリブロック
    共重合体またはジブロック共重合体である請求項1記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ブロック共重合体(b)の数平均分子量
    が30000〜500000である請求項1記載の熱可
    塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ーで測定したブロック共重合体(b)の重量平均分子量
    (Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が
    1.8以下である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ブロック共重合体(b)が5〜90重量
    %のメタアクリル系重合体のブロックおよび95〜10
    重量%のシロキサン系重合体のブロックを含有するブロ
    ック共重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 メタアクリル系重合体ブロックがメタア
    クリル酸エステル50〜100重量%およびこれと共重
    合可能な他のビニル系単量体0〜50重量%とからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 メタアクリル酸エステルがメタアクリル
    酸メチルである請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 メタアクリル系重合体ブロックのガラ
    ス転位温度が25℃以上であることを特徴とする請求項
    1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 シロキサン系重合体ブロックが一般
    式: 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、水素原
    子、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン原子であ
    り、同一であっても異なっていてもよい。また、m、n
    は0〜10000の整数(ただし、同時に0とはならな
    い)を表す)で表される繰り返し単位を含むことを特徴
    とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 シロキサン系重合体ブロックのガラス
    転位温度が25℃以下であることを特徴とする請求項1
    記載の熱可塑性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 ブロック共重合体(b)が高分子開始
    剤を用いた制御ラジカル重合により製造されたことを特
    徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 ブロック共重合体(b)が末端にハロ
    ゲンを有するシロキサン系重合体を高分子開始剤として
    用いて製造されたことを特徴とする請求項13記載の熱
    可塑性樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 ブロック共重合体(b)が末端にハロ
    ゲンを有するシロキサン系重合体を高分子開始剤、ある
    いは周期律表第8族、9族、10族、または11族元素
    を中心金属とする金属錯体を触媒として用いて製造され
    たことを特徴とする請求項14記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  16. 【請求項16】 ブロック共重合体が末端に連鎖移動性
    官能基を有するシロキサン系重合体を高分子開始剤とし
    て用いて製造されたことを特徴とする請求項15記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 末端にハロゲンを有するシロキサン系
    重合体の末端構造が、一般式: 【化2】 (式中、Xは塩素、臭素またはヨウ素を表す)で表され
    ることを特徴とする請求項14記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
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