JP2013013844A - 機能性微粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面から内部に貫通する多数の細孔を有する多孔性微粒子と、多孔性微粒子の細孔内に充填されて当該細孔内で機能を発現する機能性物質と、多孔性微粒子の細孔内に充填されて機能性物質を細孔内に安定に捕捉する捕捉物質とを有しており、この捕捉物質は、機能性物質と親和性を有する主鎖部と、多孔性微粒子と親和性を有する末端部とを具備して、当該末端部が相互に結合する反応基を有している。
【選択図】なし
Description
表面から内部に貫通する多数の細孔を有する多孔性微粒子と、
この多孔性微粒子の細孔内に充填されて当該細孔内で機能を発現する機能性物質と、
上記多孔性微粒子の細孔内に充填されて上記機能性物質を上記細孔内に安定に捕捉する捕捉物質とを有しており、
上記捕捉物質は、上記機能性物質と親和性を有する主鎖部と、上記多孔性微粒子と親和性を有する末端部とを具備して、当該末端部が相互に結合する反応基を有していることを特徴とする。
上記多孔性微粒子は、多孔性シリカであることを特徴とする。
上記捕捉物質は、反応性シリル基を上記末端部として有していることを特徴とする。
上記反応性シリル基は、上記反応基として少なくとも1つのアルコキシ基を有していることを特徴とする。
上記捕捉物質は、ポリイソブチレン、ポリオキシプロピレン、ポリアクリレート、ポリエーテルポリオール、及び、ポリメタクリレートの群から選ばれる少なくとも1種のオリゴマー或いはポリマーを上記主鎖部として有していることを特徴とする。
上記機能性物質は、上記細孔内において温度変化による相転移から生じる潜熱を利用して蓄熱機能を発現する潜熱蓄熱物質であることを特徴とする。
上記潜熱蓄熱物質は、パラフィン、ワックス、脂肪酸、ポリアルキレングリコールなどの有機物質を含有して、その相転移温度が−30℃〜200℃であることを特徴とする。
上記潜熱蓄熱物質を30重量%〜90重量%含有し、潜熱量が50J/g以上であることを特徴とする。
請求項1〜8のいずれか1つに記載の機能性微粒子の製造方法であって、
上記機能性物質及び上記捕捉物質を含有する組成物と上記多孔性微粒子とを混合し当該多孔性微粒子の細孔内に上記組成物を充填する充填工程と、
上記組成物中の上記捕捉物質が有する上記反応基を相互に結合させる結合反応工程とを有することを特徴とする。
上記機能性物質は、上記細孔内において温度変化による相転移から生じる潜熱を利用して蓄熱機能を発現する潜熱蓄熱物質であって、
上記充填工程において、
上記組成物を上記機能性物質の相転移による液体状態に維持して、当該組成物を上記多孔性微粒子の細孔内に充填し、
上記結合反応工程において、
上記多孔性微粒子の細孔内に充填された上記組成物を上記機能性物質の相転移による固体状態に維持して、上記反応基を相互に結合させることを特徴とする。
請求項1〜8のいずれか1つに記載の機能性微粒子の製造方法であって、
上記機能性物質と上記多孔性微粒子とを混合し当該多孔性微粒子の細孔内に上記機能性物質を充填する充填工程と、
この充填工程後に、上記捕捉物質を含有する処理液に上記機能性物質を充填した上記多孔性微粒子を混合して、当該多孔性微粒子の表面に存在する細孔部に上記捕捉物質を付与する捕捉物質付与工程と、
上記多孔性微粒子の表面に存在する細孔部において、上記捕捉物質が有する上記反応基を相互に結合させる結合反応工程とを有することを特徴とする。
上記機能性物質は、上記細孔内において温度変化による相転移から生じる潜熱を利用して蓄熱機能を発現する潜熱蓄熱物質であって、
上記充填工程において、
上記機能性物質を相転移による液体状態に維持して、当該機能性物質を上記多孔性微粒子の細孔内に充填し、
上記捕捉物質付与工程において、
上記多孔性微粒子の細孔内に充填された上記機能性物質を相転移による固体状態に維持して、上記多孔性微粒子の表面に存在する細孔部に上記処理液を付与し、
上記結合反応工程において、
上記機能性物質を相転移による固体状態に維持して、上記反応基を相互に結合させることを特徴とする。
本第1実施形態に係る機能性微粒子の製造方法は、充填工程と結合反応工程とを有している。以下、各工程について説明する。
充填工程においては、まず、機能性物質及び捕捉物質を含有する組成物を作成する。本第1実施形態においては、機能性物質はパラフィンであり、捕捉物質の主査部は炭化水素オリゴマーであることから、これらは親和性が強く相溶性を示す。まず、使用するパラフィンをその融点以上の温度にして液体状態とし、これに捕捉物質を混合する。機能性物質としてのパラフィンに混合する捕捉物質の割合は、多孔性微粒子としての多孔性シリカの細孔内にパラフィンを補足するに足りる量であればよいが、本第1実施形態においては、多孔性シリカの細孔内に充填するパラフィンの量に対して1重量%〜20重量%の範囲であることが好ましく、2重量%〜10重量%の範囲であることがより好ましい。パラフィンに混合する捕捉物質の割合が1重量%〜20重量%の範囲にあることにより、多孔性シリカの細孔部にパラフィンを最も効率よく補足することができる。
結合反応工程においては、上述のように、多孔性微粒子の細孔内に充填された組成物を構成する捕捉物質同士がその末端部に有する反応基を分子間で相互に結合してその分子量を増大させる。本第1実施形態においては、捕捉物質の両末端にあるアルコキシシリル基のアルコキシ基が組成物中の水分或いは環境中の水分により加水分解して水酸基となり末端部が反応性の高いヒドロキシシリル基となる。このヒドロキシシリル基が隣り合う捕捉物質のヒドロキシシリル基との間で縮合反応してシロキサン結合を形成して大分子量の捕捉物質が形成される。
本第2実施形態に係る機能性微粒子の製造方法は、上記第1実施形態と異なり、充填工程と結合反応工程との間に捕捉物質付与工程を有して、機能性物質の充填と捕捉物質の付与を別工程とする。すなわち、本第2実施形態においては、充填工程と捕捉物質付与工程と結合反応工程とを有している。以下、各工程について説明する。
充填工程においては、多孔性微粒子の細孔内に機能性物質を充填する。まず、機能性物質としてのパラフィンをその融点以上の温度に維持して液体状態とする。このとき、パラフィンの流動性を高めるには、融点よりも十分に高い温度にすることが好ましい。このように液体状態としたパラフィンの中に多孔性微粒子としての多孔性シリカを混合撹拌することにより、当該パラフィンを多孔性シリカの細孔内に充填することができる。なお、この充填時に減圧或いは加圧、又は、減圧と加圧を行うことにより、多孔性シリカの細孔内へのパラフィンの充填をより完全に行うようにしてもよい。
捕捉物質付与工程においては、充填工程後の多孔性シリカに捕捉物質を付与する。まず、捕捉物質を含有する処理液を作成する。処理液は、捕捉物質そのものでもよいが、捕捉物質を溶媒により適切な濃度に希釈して処理液とすることが好ましい。特に、捕捉物質自体が液体状態でないときには溶媒により希釈して液体状態の処理液を作成するようにする。本第2実施形態においては、捕捉物質は両末端反応性炭化水素オリゴマーであるが、主査部の炭化水素オリゴマーの分子量により液体状態であってもその粘度が異なり、高粘度の場合には多孔性シリカへの均一な付与が難しくなる。従って、捕捉物質の分子量が大きく粘度が高い場合には、溶媒により希釈することが好ましい。
結合反応工程においては、多孔性シリカの表面に存在する細孔部に付与された捕捉物質同士がその末端部に有する反応基を分子間で相互に結合してその分子量を増大させる。本第2実施形態においては、上記第1実施形態と同様に、捕捉物質の両末端にあるアルコキシシリル基のアルコキシ基が処理液中の水分或いは環境中の水分により加水分解して水酸基となり末端部が反応性の高いヒドロキシシリル基となる。このヒドロキシシリル基が隣り合う捕捉物質のヒドロキシシリル基との間で縮合反応してシロキサン結合を形成して大分子量の捕捉物質が多孔性シリカの表面に存在する細孔部に形成される。
本実施例1は、上記第1実施形態に係る製造方法によって潜熱蓄熱物質を機能性物質とする機能性微粒子1を作成した。本実施例1においては、多孔性微粒子として平均粒子径100μmの多孔性シリカ(デグサジャパン株式会社製)を使用した。また、多孔性シリカの細孔内に充填する潜熱蓄熱物質として融点(相転移温度)66℃、潜熱量210J/gのパラフィン(Paraffin Wax−150、日本精蝋株式会社製)を使用した。また、このパラフィンを多孔性シリカの細孔内に捕捉する捕捉物質として、ポリイソブチレンオリゴマーを主鎖部とし、その両末端にメチルジメトキシシリル基を有する両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマー(エピオン100S、株式会社カネカ製)を使用した。
パラフィン700gをその融点66℃以上の温度である80℃に加熱して液体状態とし、この液体状態のパラフィンの中に両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマー30g、及び、反応触媒としてジオクチル錫ラウレートを0.1g混合して組成物1を作成した。
次に、組成物1を細孔内に充填した多孔性シリカを撹拌しながら万能混合撹拌機をパラフィンの融点66℃以下の温度である60℃に降温した。この状態においては、多孔性シリカの細孔内に充填された組成物1は固体状態となって当該細孔内からブリードアウトすることがない。万能混合撹拌機を60℃に維持した状態で更に120分間撹拌混合して両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマー同士の結合反応を完結した。その後、万能混合撹拌機を降温してから完成した機能性微粒子1を取り出した。
本実施例2は、上記第2実施例に係る製造方法によって上記実施例1と同様の潜熱蓄熱物質を機能性物質とする機能性微粒子2を作成した。具体的には、多孔性微粒子として上記実施例1と同じ平均粒子径100μmの多孔性シリカ(デグサジャパン株式会社製)に融点(相転移温度)66℃、潜熱量210J/gのパラフィン(Paraffin Wax−150、日本精蝋株式会社製)を充填した。また、捕捉物質として上記実施例1と同じ両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマー(エピオン100S、株式会社カネカ製)を使用した。
パラフィン700gをその融点66℃以上の温度である80℃に加熱して液体状態とした。次に、万能混合撹拌機(株式会社ダルトン製)に多孔性シリカ500gを投入し、この中に上記液体状態のパラフィンを注入し、万能混合撹拌機を80℃に維持した状態で30分間撹拌混合して上記パラフィンを多孔性シリカの細孔内に充填した。撹拌混合30分後の多孔性シリカは、パラフィンをその細孔内に完全に充填し表面はサラサラとした紛体状態を示していた。
次に、両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマー30gを70gの溶媒キシレンに溶解し、この溶液に反応触媒としてジオクチル錫ラウレートを0.1g混合して処理液2を作成した。この処理液2の温度は、50℃とした。
次に、処理液2をその表面にコーティングした多孔性シリカを万能混合撹拌機を60℃に維持した状態で更に120分間撹拌混合した。このとき、処理液2は、その溶媒を揮発させていき、両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマーが多孔性シリカの表面に存在する細孔部に付与される。また、この間に両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマー同士の結合反応が完結する。その後、万能混合撹拌機を降温してから完成した機能性微粒子2を取り出した。
本比較例1は、従来の製造方法によって上記実施例1と同様の潜熱蓄熱物質を機能性物質とする機能性微粒子3を作成した。具体的には、多孔性微粒子として上記実施例1と同じ平均粒子径100μmの多孔性シリカ(デグサジャパン株式会社製)に融点(相転移温度)66℃、潜熱量210J/gのパラフィン(Paraffin Wax−150、日本精蝋株式会社製)を充填した。但し、上記実施例1及び2と異なり、両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマーなどの捕捉物質を使用しなかった。
パラフィン700gをその融点66℃以上の温度である80℃に加熱して液体状態とした。次に、万能混合撹拌機(株式会社ダルトン製)に多孔性シリカ500gを投入し、この中に上記液体状態のパラフィンを注入し、万能混合撹拌機を80℃に維持した状態で30分間撹拌混合して上記パラフィンを多孔性シリカの細孔内に充填した。撹拌混合30分後の多孔性シリカは、パラフィンをその細孔内に完全に充填し表面はサラサラとした紛体状態を示していた。本比較例1においては、捕捉物質付与工程及び結合反応工程を実施することなく、万能混合撹拌機を降温してから完成した機能性微粒子3を取り出した。
機能性微粒子の蓄熱量は、示差走査熱量計(DSC)EXSTAR6000(セイコーインスツル株式会社製)を使用して測定したDSCチャートから算出した。
(1)ブリードアウト評価1:
ビ−カ−に機能性微粒子10gを採取し、水を90g加える。このビーカーを80℃の湯バス中にて30分間加熱する。その後、30℃以下に冷却する。この加熱時(昇温中、昇温後)及び冷却後の状態を目視観察し、下記の評価基準で判定する。
○;昇温中、昇温後、冷却後のいずれにおいても、シリカからのパラフィンのブリードアウトが確認できない。
×;昇温中、昇温後の融点以上の温度においてパラフィンが水層上部に浮き、冷却後はパラフィン塊(固化物)が確認される。
(2)ブリードアウト評価2:
アルミ皿に機能性微粒子を5g採取する。このアルミ皿を100℃の乾燥機中にて10時間加熱後その重量を測定し、下記の評価基準で判定する。また、同様にして150℃の乾燥機中にて5時間加熱後その重量を測定し、同様の評価基準で判定する。
○;機能性微粒子の重量減少が認められない。
×;機能性微粒子の重量が明らかに減少している。
(3)ブリードアウト評価3:
ブリードアウト評価2の終了後、冷却してから機能性微粒子の表面状態を目視観察し、下記の評価基準で判定する。
○;機能性微粒子の表面状態に変化がなく、サラサラした白色粉体状態である。
×;機能性微粒子が固着して紛体状態になく、色も薄い茶色に変色している。
(1)上記各実施形態においては、潜熱蓄熱物質を機能性物質とする機能性微粒子を作成したが、これに限るものではなく、種々の機能性微粒子を作成することができる。特に、内部に充填される機能性物質が気化しやすい物質、液体など流動性のある物質、或いは、温度によって融解して流動性を示すようになる物質などを作成することができる。
(2)上記各実施形態においては、多孔性微粒子として多孔性シリカを使用するものであるが、これに限るものではなく、内部に充填する機能性物質に合わせて、アルミナ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、アパタイトなどの無機微粒子、或いは、樹脂発泡体などの有機微粒子を使用するようにしてもよい。
(3)上記各実施形態においては、捕捉物質として両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマーを使用したが、これに限るものではなく、捕捉物質の主鎖部が捕捉する機能性物質、或いは、末端部がアンカー効果を発揮する多孔性微粒子に合わせて、種々の構造の捕捉物質を使用することができる。また、上記両末端反応性ポリイソブチレンオリゴマーの主鎖部を捕捉する機能性物質に合わせてより極性のあるポリオキシプロピレン或いはポリアクリレートなどに変更してもよい。
(4)上記各実施形態においては、捕捉物質の持つ末端部としてアルコキシシリル基、具体的にはメチルジメトキシシリル基を使用したが、これに限るものではなく、末端部がアンカー効果を発揮するように、多孔性微粒子に合わせて他の反応性基を使用するようにしてもよい。また、シランカップリング剤等のシラノール基及びその他の反応基と反応し、結合する化合物を併用するようにしてもよい。
Claims (12)
- 表面から内部に貫通する多数の細孔を有する多孔性微粒子と、
この多孔性微粒子の細孔内に充填されて当該細孔内で機能を発現する機能性物質と、
前記多孔性微粒子の細孔内に充填されて前記機能性物質を前記細孔内に安定に捕捉する捕捉物質とを有しており、
前記捕捉物質は、前記機能性物質と親和性を有する主鎖部と、前記多孔性微粒子と親和性を有する末端部とを具備して、当該末端部が相互に結合する反応基を有していることを特徴とする機能性微粒子。 - 前記多孔性微粒子は、多孔性シリカであることを特徴とする請求項1に記載の機能性微粒子。
- 前記捕捉物質は、反応性シリル基を前記末端部として有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の機能性微粒子。
- 前記反応性シリル基は、前記反応基として少なくとも1つのアルコキシ基を有していることを特徴とする請求項3に記載の機能性微粒子。
- 前記捕捉物質は、ポリイソブチレン、ポリオキシプロピレン、ポリアクリレート、ポリエーテルポリオール、及び、ポリメタクリレートの群から選ばれる少なくとも1種のオリゴマー或いはポリマーを前記主鎖部として有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の機能性微粒子。
- 前記機能性物質は、前記細孔内において温度変化による相転移から生じる潜熱を利用して蓄熱機能を発現する潜熱蓄熱物質であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の機能性微粒子。
- 前記潜熱蓄熱物質は、パラフィン、ワックス、脂肪酸、ポリアルキレングリコールなどの有機物質を含有して、その相転移温度が−30℃〜200℃であることを特徴とする請求項6に記載の機能性微粒子。
- 前記潜熱蓄熱物質を30重量%〜90重量%含有し、潜熱量が50J/g以上であることを特徴とする請求項6又は7に記載の機能性微粒子。
- 請求項1〜8のいずれか1つに記載の機能性微粒子の製造方法であって、
前記機能性物質及び前記捕捉物質を含有する組成物と前記多孔性微粒子とを混合し当該多孔性微粒子の細孔内に前記組成物を充填する充填工程と、
前記組成物中の前記捕捉物質が有する前記反応基を相互に結合させる結合反応工程とを有することを特徴とする機能性微粒子の製造方法。 - 前記機能性物質は、前記細孔内において温度変化による相転移から生じる潜熱を利用して蓄熱機能を発現する潜熱蓄熱物質であって、
前記充填工程において、
前記組成物を前記機能性物質の相転移による液体状態に維持して、当該組成物を前記多孔性微粒子の細孔内に充填し、
前記結合反応工程において、
前記多孔性微粒子の細孔内に充填された前記組成物を前記機能性物質の相転移による固体状態に維持して、前記反応基を相互に結合させることを特徴とする請求項9に記載の機能性微粒子の製造方法。 - 請求項1〜8のいずれか1つに記載の機能性微粒子の製造方法であって、
前記機能性物質と前記多孔性微粒子とを混合し当該多孔性微粒子の細孔内に前記機能性物質を充填する充填工程と、
この充填工程後に、前記捕捉物質を含有する処理液に前記機能性物質を充填した前記多孔性微粒子を混合して、当該多孔性微粒子の表面に存在する細孔部に前記捕捉物質を付与する捕捉物質付与工程と、
前記多孔性微粒子の表面に存在する細孔部において、前記捕捉物質が有する前記反応基を相互に結合させる結合反応工程とを有することを特徴とする機能性微粒子の製造方法。 - 前記機能性物質は、前記細孔内において温度変化による相転移から生じる潜熱を利用して蓄熱機能を発現する潜熱蓄熱物質であって、
前記充填工程において、
前記機能性物質を相転移による液体状態に維持して、当該機能性物質を前記多孔性微粒子の細孔内に充填し、
前記捕捉物質付与工程において、
前記多孔性微粒子の細孔内に充填された前記機能性物質を相転移による固体状態に維持して、前記多孔性微粒子の表面に存在する細孔部に前記処理液を付与し、
前記結合反応工程において、
前記機能性物質を相転移による固体状態に維持して、前記反応基を相互に結合させることを特徴とする請求項11に記載の機能性微粒子の製造方法。
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