JP4429500B2 - ブロック共重合体を含有するエラストマー組成物 - Google Patents

ブロック共重合体を含有するエラストマー組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロック共重合体を含有するエラストマー組成物に関し、とりわけ、硬度と機械強度のバランスに優れ、なおかつ、耐油性および圧縮永久歪みに優れ、密封用材、ガスケット、耐油性ホースおよび被覆シートに利用できうるアクリル系ブロック共重合体を含有するエラストマー組成物に関する。本発明は、密封材料、ガスケット、耐油性ホースおよび被覆シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に熱可塑性エラストマーはエントロピー弾性を発揮するゴム成分(ソフトセグメント)と、高温では流動するが、常温では塑性変形を防止してゴム成分に補強効果を与える拘束成分(ハードセグメント)からなるアロイ構造を取っている。たとえば、スチレン系エラストマーではスチレンブロックが凝集してハードセグメントとして働き、ブタジエン系ブロックまたはイソプレン系ブロックがマトリクスとなりソフトセグメントとして働く。また、オレフィン系エラストマーでは、EPDMなどのゴムがPPなどの樹脂中に分散する構造を取るアロイ構造を取っている。いずれもハードセグメントが高温では流動することにより、射出成形など熱可塑性の加工が可能である。
【0003】
熱可塑性エラストマー単体では充分な性能が得られない場合は、適当なゴムを導入することにより性能を向上させる手法が試みられている。たとえば、国際公開公報WO98/14518号公報では、ビニル芳香族化合物を単量体主成分とする重合体ブロックとイソブチレンを単量体主成分とする重合体ブロックからなるブロック共重合体に、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムなどと、適当な硬化剤とを配合したのち、溶融混練しながら架橋反応を行なうこと、すなわち動的架橋により得られる成形性、圧縮永久歪に優れた熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
【0004】
他方、メタアクリル酸メチルなどをハードセグメント、アクリル酸ブチルなどをソフトセグメントに有するアクリル系ブロック体は、熱可塑性エラストマーとして使用可能であることが知られている。たとえば、特許第2553134号公報には、イニファーター法で製造した、メタアクリルブロックとアクリルブロックを有するアクリル系ブロック体の機械特性が開示されている。
【0005】
アクリル系ブロック体は、耐候性、耐熱性、耐久性および耐油性に優れるという特徴を有している。また、ブロック体を構成する成分を適宜選択することで、スチレン系ブロック体などの他の熱可塑性エラストマーに比べて極めて柔軟なエラストマーを与えることから、架橋ゴム代替が期待されている。しかしながら、アクリル系ブロック体においては、ゴム成分を導入することで物性をコントロールし、性能を向上させる手段は未だに知られておらず、その開発が強く求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のエラストマー組成物では困難であった問題を解決するためになされたものであり、低硬度でありながら引張強度が高く、耐油性および圧縮永久歪みに優れ、かつ、実用的で各種密封容器、ガスケット、ホース、および被覆シートに使用することができるエラストマー組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体と、(b)アクリル系重合体ゴム、オレフィン系重合体ゴム、ジエン系重合体ゴムおよび天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムまたは該ゴムにビニル系単量体をグラフトした改質ゴムを主成分とするゴム状ポリマーとを(a):(b)=90:10〜10:90の重量比で配合することにより、硬度、強度、伸び、および圧縮永久歪みなどの物性バランスがコントロールされたエラストマー組成物を提供する。
【0008】
本発明は、さらに、ゴム状ポリマーを架橋させることにより、低硬度でありながら引張強度が高く、耐油性および圧縮永久歪みに優れ、かつ、実用的で各種密封容器、シリンジ用ガスケット、自動車用耐油性ホース、および土木建築用ならびに農業用被覆シートに使用することができるエラストマー組成物を提供する。
【0009】
本発明は、また、前記の各エラストマー組成物からなる密封材料、ガスケット、耐油性ホースおよび被覆シートを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のエラストマー組成物は、(a)メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体と、(b)アクリル系重合体ゴム、オレフィン系重合体ゴム、ジエン系重合体ゴムおよび天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムまたは該ゴムにビニル系単量体をグラフトした改質ゴムを主成分とするゴム状ポリマーとを含有する組成物である。また、必要に応じてゴム状ポリマー(b)を架橋することによって、さらに物性の向上した組成物を得ることができる。
【0011】
<ブロック共重合体(a)>
本発明に用いるブロック共重合体(a)は、メタアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロック(A)とアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロック(B)とをそれぞれ少なくとも1つ含有するブロック共重合体である。前記ブロック共重合体は、線状ブロック共重合体(a1)および分岐状(星状)ブロック共重合体(a2)からなる群より選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体である。
【0012】
線状ブロック共重合体(a1)は、A−B型のジブロック共重合体、A−B−A型のトリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共重合体、(−A−B−)n型のマルチブロック共重合体である。分岐状(星状)ブロック共重合体(a2)は、前記の線状ブロック共重合体(a1)を基本構造とする分岐状(星状)ブロック共重合体である。これらの中でも、組成物の物理的性質の点から、A−B−A型のトリブロック共重合体、A−B型のジブロック共重合体、または、これらの混合物が好ましい。
【0013】
ブロック共重合体(a)の数平均分子量は特に限定されないが、好ましくは30000〜500000、さらに好ましくは50000〜400000である。数平均分子量が小さいと粘度が低く、また、数平均分子量が大きいと粘度が高くなる傾向があるので、必要とする加工特性に応じて設定される。
【0014】
前記ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)も特に限定されないが、好ましくは1.8以下、さらに好ましくは1.5以下である。Mw/Mnが1.8を超えるとブロック共重合体の均一性が低下する傾向がある。
【0015】
ブロック共重合体(a)のメタアクリル系重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック(B)の組成比は、ブロック(A)が5〜90重量%、ブロック(B)が95〜10重量%である。成型時の形状の保持およびエラストマーとしての弾性の観点から、組成比の好ましい範囲は、(A)が10〜80重量%、(B)が90〜20重量%であり、さらに好ましくは、(A)が20〜50重量%、(B)が80〜50重量%である。(A)の割合が5重量%より少ないと成形時に形状が保持されにくい傾向があり、(B)の割合が10重量%より少ないとエラストマーとしての弾性が低下する傾向がある。
【0016】
エラストマー組成物の硬度の観点からは、(A)の割合が少ないと硬度が低くなり、また、(A)の割合が多いと硬度が高くなる傾向があるため、エラストマー組成物の必要とされる硬度に応じて設定することができる。また加工の観点からは、(A)の割合が少ないと粘度が低く、また、(A)の割合が多いと粘度が高くなる傾向があるので、必要とする加工特性に応じて設定することができる。本発明の組成物におけるこれらの性質はブロック共重合体(a)とゴム状ポリマー(b)との配合比によっても変化するするので、(A)と(B)の組成比を設定する際には、(a)と(b)との配合比を勘案する必要がある。
【0017】
メタアクリル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブロックであり、メタアクリル酸エステル50〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%とからなることが好ましい。
【0018】
(A)を構成するメタアクリル酸エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタアクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0019】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、加工性、コストおよび入手しやすさの点で、メタアクリル酸メチルが好ましい。また、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸シクロヘキシルなどを共重合させることによって、ガラス転移点を高くすることができる。
【0020】
(A)を構成するメタアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド化合物などをあげることができる。
【0021】
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−アミノエチル、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0022】
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0023】
シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。
【0024】
共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0025】
ハロゲン含有不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。
【0026】
ケイ素含有不飽和化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどをあげることができる。
【0027】
不飽和時カルボン酸化合物としては、たとえば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステルなどをあげることができる。
【0028】
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。
【0029】
マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
【0030】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのビニル系単量体は、ブロック(A)に要求されるガラス転移温度の調整、アクリル系重合体ブロック(B)との相容性、エラストマー組成物に配合されるゴム状ポリマー(b)との相溶性などの観点から好ましいものを選択することができる。
【0031】
(A)のガラス転移温度は、エラストマー組成物の熱変形の観点から、好ましくは25℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上である。(A)のガラス転移温度がエラストマー組成物の使用される環境の温度より低いと、凝集力の低下により、熱変形しやすくなる傾向がある。
【0032】
アクリル系重合体ブロック(B)は、アクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるブロックであり、アクリル酸エステル50〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%とからなることが好ましい。
【0033】
(B)を構成するアクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸−2−アミノエチル、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0034】
これらは単独でまたはこれらの2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ゴム弾性、低温特性およびコストのバランスの点で、アクリル酸−n−ブチルが好ましい。さらに低温特性が必要な場合は、アクリル酸−2−エチルヘキシルを共重合させればよい。耐油性が必要な場合は、アクリル酸−n−エチルが好ましい。耐油性および低温特性のバランスが必要な場合は、アクリル酸−n−エチル、アクリル酸−n−ブチルおよびアクリル酸−2−メトキシエチルの組み合わせが好ましい。
【0035】
ブロック(B)を構成するアクリル酸エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえば、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド系化合物などをあげることができる。
【0036】
メタアクリル酸エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタアクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタアクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0037】
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0038】
シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。
【0039】
共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0040】
ハロゲン含有不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。
【0041】
ケイ素含有不飽和化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどをあげることができる。
【0042】
不飽和ジカルボン酸化合物としては、たとえば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステルなどをあげることができる。
【0043】
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。
【0044】
マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
【0045】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのビニル系単量体は、ブロック(B)に要求されるガラス転移温度および耐油性、メタアクリル系重合体ブロック(A)との相容性、エラストマー組成物に配合されるゴム状ポリマー(b)との相溶性などのバランスの観点から、好ましいものを選択することができる。
【0046】
(B)のガラス転移温度は、エラストマー組成物のゴム弾性の観点から、好ましくは25℃以下、より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−20℃以下である。(B)のガラス転移温度が、エラストマー組成物の使用される環境の温度より高いとゴム弾性が発現されにくいので不利である。
【0047】
<ブロック共重合体(a)の製造方法>
ブロック共重合体(a)の製造方法ては、とくに限定されないが、制御重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビングアニオン重合、連鎖移動剤を用いるラジカル重合および近年開発されたリビングラジカル重合をあげることができる。リビングラジカル重合がブロック共重合体の分子量および構造の制御の点ならびに架橋性官能基を有する単量体を共重合できる点から好ましい。
【0048】
リビングラジカル重合は、重合末端の活性が失われることなく維持されるラジカル重合である。リビング重合とは、狭義においては、末端が常に活性を持ち続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後者である。リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極的に研究がなされている。
【0049】
その例としては、ポリスルフィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィリン錯体(ジャーナルオブアメリカンケミカルソサエティ(J. Am. Chem. Soc.),1994,116,7943)やニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの(マクロモレキュールズ(Macromolecules),1994,27,7228)、有機ハロゲン化物などを開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(アトムトランスファーラジカルポリメリゼーション(Atom Transfer Radical Polymerization):ATRP)などをあげることができる。本発明において、これらのうちどの方法を使用するかはとくに制約はないが、制御の容易さなどから原子移動ラジカル重合が好ましい。
【0050】
原子移動ラジカル重合は、有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、周期律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体を触媒として重合される。たとえば、マティヤスツェウスキー(Matyjaszewski)ら,ジャーナルオブアメリカンケミカルソサエティ(J. Am. Chem. Soc.),1995,117,5614、マクロモレキュールズ(Macromolecules),1995,28,7901、サイエンス(Science),1996,272,866、またはサワモト(Sawamoto)ら,マクロモレキュールズ(Macromolecules),1995,28,1721。
【0051】
これらの方法によると一般的に非常に重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどの停止反応が起こりやすいラジカル重合でありながら、重合がリビング的に進行し、分子量分布の狭いMw/Mn=1.1〜1.5程度の重合体が得られ、分子量はモノマーと開始剤の仕込み比によって自由にコントロールすることができる。
【0052】
原子移動ラジカル重合法において、開始剤として用いられる有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物としては、一官能性、二官能性、または、多官能性の化合物を使用できる。これらは目的に応じて使い分けることができる。ジブロック共重合体を製造する場合は、一官能性化合物が好ましい。A−B−A型のトリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共重合体を製造する場合は二官能性化合物を使用することが好ましい。分岐状ブロック共重合体を製造する場合は多官能性化合物を使用することが好ましい。
【0053】
一官能性化合物としては、たとえば、以下の化学式で示される化合物などをあげることができる。
65−CH2
65−CHX−CH3
65−C(CH32
1−CHX−COOR2
1−C(CH3)X−COOR2
1−CHX−CO−R2
1−C(CH3)X−CO−R2
1−C64−SO2
【0054】
式中、C64はフェニレン基を表わす。フェニレン基は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでもよい。R1は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。R2は炭素数1〜20の一価の有機基を表わす。
【0055】
二官能性化合物としては、たとえば、以下の化学式で示される化合物などをあげることができる。
X−CH2−C64−CH2−X
X−CH(CH3)−C64−CH(CH3)−X
X−C(CH32−C64−C(CH32−X
X−CH(COOR3)−(CH2n−CH(COOR3)−X
X−C(CH3)(COOR3)−(CH2n−C(CH3)(COOR3)−X
X−CH(COR3)−(CH2n−CH(COR3)−X
X−C(CH3)(COR3)−(CH2n−C(CH3)(COR3)−X
X−CH2−CO−CH2−X
X−CH(CH3)−CO−CH(CH3)−X
X−C(CH32−CO−C(CH32−X
X−CH(C65)−CO−CH(C65)−X
X−CH2−COO−(CH2n−OCO−CH2−X
X−CH(CH3)−COO−(CH2n−OCO−CH(CH3)−X
X−C(CH32−COO−(CH2n−OCO−C(CH32−X
X−CH2−CO−CO−CH2−X
X−CH(CH3)−CO−CO−CH(CH3)−X
X−C(CH32−CO−CO−C(CH32−X
X−CH2−COO−C64−OCO−CH2−X
X−CH(CH3)−COO−C64−OCO−CH(CH3)−X
X−C(CH32−COO−C64−OCO−C(CH32−X
X−SO2−C64−SO2−X
【0056】
式中、R3は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20アリール基または炭素数7〜20アラルキル基を表わす。C64はフェニレン基を表わす。フェニレン基は、オルト置換、メタ置換およびパラ置換のいずれでもよい。C65はフェニル基を表わす。nは0〜20の整数を表わす。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
【0057】
多官能性化合物としては、たとえば、以下の化学式で示される化合物などをあげることができる。
63(−CH2−X)3
63(−CH(CH3)−X)3
63(−C(CH32−X)3
63(−OCO−CH2−X)3
63(−OCO−CH(CH3)−X)3
63(−OCO−C(CH32−X)3
63(−SO2−X)3
【0058】
式中、C63は三置換フェニル基を表わす。三置換フェニル基は、置換基の位置は1位〜6位のいずれでもよい。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表わす。
【0059】
これらの開始剤として用いられうる有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロゲンが結合している炭素がカルボニル基、フェニル基などと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化されて重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要とするブロック共重合体の分子量に合わせて、単量体との比から決定すればよい。すなわち、開始剤1分子あたり、何分子の単量体を使用するかによって、ブロック共重合体の分子量を制御することができる。
【0060】
前記原子移動ラジカル重合の触媒として用いられる遷移金属錯体としてはとくに限定はないが、好ましいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄または2価のニッケルの錯体をあげることができる。これらの中でも、コストや反応制御の点から銅の錯体が好ましい。
【0061】
1価の銅化合物としては、たとえば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などをあげることができる。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために、2,2′−ビピリジルおよびその誘導体、1,10−フェナントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなどのポリアミンなどを配位子として添加することもできる。2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh33)も触媒として好ましい。
【0062】
ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加することもできる。さらに、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl2(PPh32)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh32)、および、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu32)も、触媒として好ましい。使用する触媒、配位子および活性化剤の量は、特に限定されないが、使用する開始剤、単量体および溶媒の量と必要とする反応速度の関係から適宜決定することができる。
【0063】
前記原子移動ラジカル重合は、無溶媒(塊状重合)または各種の溶媒中で行なうことができる。前記溶媒としては、たとえば、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒、ニトリル系溶媒、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒などをあげることができる。
【0064】
炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどをあげることができる。エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどをあげることができる。ハロゲン化炭化水素系溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムなどをあげることができる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどをあげることができる。
【0065】
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどをあげることができる。ニトリル系溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどをあげることができる。エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチルなどをあげることができる。カーボネート系溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどをあげることができる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0066】
無溶媒で実施する場合は塊状重合となる。一方、溶媒を使用する場合、その使用量は、系全体の粘度と必要とする撹拌効率(すなわち、反応速度)の関係から適宜決定することができる。
【0067】
また、前記原子移動ラジカル重合は、好ましくは室温〜200℃、より好ましくは50〜150℃の範囲で行なわせることができる。
【0068】
前記原子移動ラジカル重合により、ブロック共重合体を製造する方法としては、単量体を逐次添加する方法、あらかじめ合成した重合体を高分子開始剤としてつぎのブロックを重合する方法、別々に重合した重合体を反応により結合する方法などをあげることができる。これらの方法は、目的に応じて使い分けることができる。製造工程の簡便性の点から、単量体の逐次添加による方法が好ましい。
【0069】
<ゴム状ポリマー(b)>
ゴム状ポリマー(b)は、アクリル系重合体ゴム、オレフィン系重合体ゴム、ジエン系重合体ゴムおよび天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムまたは該ゴムにビニル系単量体をグラフトした改質ゴムを主成分とする。これらのゴムは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0070】
ビニル系単量体としては、たとえば、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ハロゲン含有不飽和化合物、ケイ素含有不飽和化合物、不飽和ジカルボン酸化合物、ビニルエステル化合物、マレイミド化合物などをあげることができる。
【0071】
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸−2−アミノエチル、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0072】
メタアクリル酸エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタアクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0073】
芳香族アルケニル化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどをあげることができる。
【0074】
シアン化ビニル化合物としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどをあげることができる。
【0075】
共役ジエン系化合物としては、たとえば、ブタジエン、イソプレンなどをあげることができる。
【0076】
ハロゲン化不飽和化合物としては、たとえば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどをあげることができる。
【0077】
ケイ素含有不飽和化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどをあげることができる。
【0078】
不飽和ジカルボン酸化合物としては、たとえば、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル、フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステルなどをあげることができる。
【0079】
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどをあげることができる。
【0080】
マレイミド系化合物としては、たとえば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。
【0081】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。ビニル系単量体は、ゴム状ポリマー(b)のガラス転移温度、凝集力、粘着性および加工性の調整、ブロック共重合体(a)との相容性、エラストマー組成物に任意で配合されるフィラーなどの配合剤との相容性などの観点から、好ましいものを選択することができる。
【0082】
ゴムにグラフトさせるビニル系単量体の量については、とくに制限はなく、所望の物性が得られる量を選択することができる。ビニル系単量体の量は、アクリル系重合体ゴム、オレフィン系重合体ゴム、ジエン系重合体ゴムおよび天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴム50〜100重量%に対して、0〜50重量%が好ましい。
【0083】
アクリル系重合体ゴムとしては、アクリル酸エステルを主成分とする単量体を重合してなるゴムを、とくに限定なく、用いることができる。
【0084】
アクリル酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−アミノエチル、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸2−パーフルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどをあげることができる。
【0085】
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。ジビニルベンゼン、メタアクリル酸アリルなどの多官能性単量体を導入したアクリル系重合体ゴムを用いることもできる。
【0086】
アクリル系重合体ゴムとしては、従来既知のアクリルゴムのいずれも用いることができる。アクリルゴムとしては、アクリル酸エチルおよび/またはアクリル酸ブチルからなる単量体に、2−クロロエチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、アクリル酸、アクリロニトリル、ブタジエンなどの他の単量体の1種または2種以上を少量共重合させてなるアクリルゴムなどが例示される。
【0087】
オレフィン系重合体ゴムとしては、ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、イソブチレン重合体ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゴムが例示される。
【0088】
ジエン系重合体ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムが例示される。
【0089】
その内でも、エラストマー組成物に耐油性が求められる場合にはアクリルゴム、クロロプレンゴムまたはニトリルゴムを選ぶことが好ましい。ゴム状ポリマー(b)としてアクリルゴムを用いることによって、耐油性が一層優れたエラストマー組成物を得ることができる。
【0090】
ゴム状ポリマー(b)は、なんら架橋されないゴムまたは架橋したゴムであることができる。架橋したゴムは、ブロック共重合体(a)との溶融混合時に動的に架橋したゴムまたはブロック共重合体(a)との混合前にあらかじめ架橋したゴムであることができる。
【0091】
あらかじめ架橋したゴムは、架橋ゴム粒子、または、全体として架橋された塊状架橋ゴムであることができる。架橋ゴム粒子は、グラフト鎖を有する架橋ゴム粒子、たとえば、外層部にビニル単量体がグラフトされた架橋ゴム粒子であることができる。
【0092】
ゴムの架橋方法は、どのような物性のエラストマー組成物を所望するかによって適宜選択することができる。ゴムを架橋する方法としては、たとえば、未架橋ゴムを架橋剤、加硫促進剤とともに混練して架橋ゴムを得る方法;単量体、多官能性単量体およびラジカル開始剤とを乳化重合法により重合させて架橋ゴム粒子を得る方法をあげることができる。
【0093】
動的に架橋して架橋ゴムを得る方法、およびあらかじめゴムを架橋して架橋ゴムを得る方法における架橋剤としては、それぞれのゴムにおいて従来から用いられている架橋剤のいずれもが使用でき特に制限はないが、硫黄;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどのチウラム系有機硫黄化合物;2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド(DC−BPO)、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、1,1−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(3M)、ノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ヴァレラート(V)、ジクミルパーオキサイド(DCP)、ジーターシャリーブチルパーオキシ−ジ−イソプロピルベンゼン(PF)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン(25B)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキシン−3(ヘキシン−3)などの有機過酸化物;p−キノンジオキシム、p−p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのオキシム化合物;アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂や臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂などのアルキルフェノール樹脂;ヘキサメチレンジアミンカルバメートなどのポリアミン類;金属酸化物;トリアジンチオール;ポリオール;セレン化合物、テルル化合物を例示することができる。
【0094】
ゴムの種類などに応じて、架橋剤の1種または2種以上を用いることができる。ゴム状ポリマー(b)を架橋させるためには、一般に、ゴム100重量部に対して架橋剤を0.5〜30重量部の割合で用いることが望ましく、0.5〜20重量部の割合で用いることがより好ましい。
【0095】
硫黄を架橋剤として使用する場合は、硫黄の他に反応を促進する加硫促進剤および酸化亜鉛を添加することが好ましい。また、架橋度を向上させるためにステアリン酸を添加してもよい。加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン(DPG)などのグアジニン系化合物;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)などのチラウム系化合物;亜鉛ジメチルジチオカルバメート(ZnPDC)などのジチオカルバメート系化合物;2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド(MBTS)などのチアゾール系化合物;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフゥンアミド(CBS)、N−ターシャリーブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(BBS)などのスルフェンアミド系化合物が例示される。この硫黄架橋は、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴムなどの二重結合をもったゴムに好適に用いられる。
【0096】
有機硫黄化合物を架橋剤として使用する場合は、少量の硫黄、加硫促進剤および酸化亜鉛を添加することが好ましい。それ以外は硫黄架橋の場合と同様である。
【0097】
有機過酸化物を架橋剤として使用する場合は、ほかに反応を促進する促進剤の添加は不要であるが、耐熱性を向上させるために酸化亜鉛を添加してもよい。この過酸化物架橋は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴムなどに好適に用いられるが、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴムにも使用可能である。
【0098】
オキシム化合物を架橋剤として使用する場合、架橋剤単独では架橋が充分に進行しないので活性剤を併用することが好ましい。活性剤としては、PbO2、Pb34などの過酸化鉛、ジベンゾチアジルスルフィド(MBTS)が用いられる。このキノイド架橋は、ブチルゴムに好適に用いられるが、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴムにも使用可能である。
【0099】
アルキルフェノール樹脂を架橋剤として使用する場合は、架橋助剤として酸化亜鉛、塩化スズなどの架橋助剤を添加することが好ましい。また、ステアリン酸を添加してもよい。このアルキルフェノール樹脂架橋は、ブチルゴムに好適に用いられるが、その他の二重結合をもつゴムにも使用可能である。
【0100】
ポリアミン類を架橋剤して使用する架橋は、活性塩素タイプのアクリルゴム、フッ素ゴムなどの、架橋点にハロゲン基をもつゴムに適用できる。
【0101】
外層部にビニル単量体がグラフトされた架橋ゴム粒子としては、たとえば、ブタジエンまたはスチレン−ブタジエンの架橋ゴム粒子に、メチルメタクリレートおよび必要に応じてスチレンをグラフト共重合させて得られるメチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂);ブチルアクリレートの架橋ゴム粒子に、メチルメタクリレートをグラフト共重合させて得られるアクリル系グラフト共重合体などをあげることができる。
【0102】
<エラストマー組成物>
本発明のエラストマー組成物は、ブロック共重合体(a)とゴム状ポリマー(b)を、(a):(b)=90:10〜10:90の重量比で含有していることが必要であり、ゴム弾性および成形性の観点からは、80:20〜20:80の重量比で含有していることが好ましく、70:30〜30:70の重量比で含有していることがより好ましい。ブロック共重合体(a)の含有量が90重量%より多いと、エラストマー組成物の圧縮永久歪みが大きくなる傾向があるので、ゴム弾性の観点から不利である。ゴム状ポリマー(b)の含有量が90重量%より多いと、(b)がなんら架橋されないゴムである場合には成型時の粘着のために成形性が不良になり、(b)が架橋されているゴムである場合にはエラストマー組成物の溶融粘度が高くなるために成形性が不良になる。
【0103】
本発明のエラストマー組成物の一般的な特徴を示すが、ブロック共重合体(a)の組成、ゴム状ポリマー(b)の種類、(a)と(b)との重量比や相容性などによって必ずしもそうならない場合がある。
【0104】
ブロック共重合体(a)に、架橋されないゴム状ポリマー(b)を添加した場合は、ブロック共重合体(a)単独の物性に比べて、硬度やモジュラスを低下させて伸びを向上させることができ、なおかつ、可塑剤を加えた場合に見られるような低分子成分の流出や移行がない。この場合にゴム状ポリマー(b)がブチルゴムである場合には、制振性、ガスバリア性などを付与することができる。
【0105】
ブロック共重合体(a)に添加したゴム状ポリマーを動的に架橋した場合は、エラストマー組成物の硬度と圧縮永久歪みのバランスを改善することができる。この場合にゴム状ポリマー(b)がアクリルゴムである場合には優れた耐油性を付与することができる。
【0106】
ブロック共重合体(a)に、あらかじめ架橋したゴム状ポリマーを添加した場合は、エラストマー組成物の硬度やモジュラスを向上させることができ、ゴム状ポリマーの有する性質を付与しながらタックなどの問題が少ない。
【0107】
このように、本発明のエラストマー組成物は、物性を制御することができ、技術的に有用である。
【0108】
本発明のエラストマー組成物は、上記の他に、通常、ゴム業界で用いられている配合剤、たとえば、充填剤、可塑剤、老化防止剤などをその目的および用途に合わせ、適宜配合することができる。
【0109】
充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、フィラー、炭酸カルシウム、マイカ、フレークグラファイト、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタンなどを例示することができる。
【0110】
可塑剤としては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどの石油系プロセスオイル;フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、アジピン酸ジブチルなどの二塩基酸ジアルキル;液状ポリブテン、液状ポリイソプレンなどの低分子量液状ポリマーを例示することができる。
【0111】
<エラストマー組成物の製造方法>
本発明のエラストマー組成物は、従来ゴム業界で行なわれているゴム組成物の製造方法によって製造することができる。たとえば、まず、ブロック共重合体(a)、ゴム状ポリマー(b)、および、加硫剤と加硫促進剤以外の各種配合剤を、タンブラー、ヘンシェルミキサー、リボブレンダーなどで混合したのち、押出機、バンバリー、ロールなどで混練する。
【0112】
このとき、混練温度は、ブロック共重合体(a)とゴム状ポリマー(b)の配合比によって、室温〜200℃で適宜変更することが好ましい。これは、ブロック共重合体(a)のメタアクリル系重合体ブロック(A)のガラス転移温度が通常100℃以上であるので、配合物中のブロック共重合体(a)の割合が高い場合、各成分が充分に混り合わないからである。そのため、ブロック共重合体(a)がゴム状ポリマー(b)100重量部に対して50重量部以下の場合、好ましくは室温〜100℃程度であり、50重量部〜100重量部の場合、好ましくは80℃〜150℃であり、100重量部以上の場合、好ましくは150℃以上である。
【0113】
ゴム状ポリマー(b)を加硫(架橋)する場合、混練後、加硫剤および加硫促進剤を加えてさらに前記の装置を用いて混練する。このとき、混練温度は、加硫剤の反応を抑制する目的で80℃〜200℃で行なうことが好ましい。さらに、必要に応じ、プレス機や射出成型機などを用いて該組成物を成型および架橋することができる。
【0114】
<エラストマー組成物の用途および使用方法>
本発明の密封材料は、本発明のエラストマー組成物からなる。密封材料に用いるエラストマー組成物としては、ゴム状ポリマー(b)としてブチルゴムを用い、未加硫のままか、あるいは動的架橋されていることが好ましい。ブロック共重合体(a)のメタアクリル系重合体ブロックはメタアクリル酸メチルからなることが好ましく、アクリル系重合体ブロックはアクリル酸エチル、またはアクリル酸ブチル、またはアクリル酸エチルとアクリル酸ブチルとアクリル酸2メトキシエチル3元共重合体からなることが好ましい。(a)と(b)の重合比は、(b)が未加硫のままで使用される場合は(a):(b)=90:10〜50:50であることが好ましく、80:20〜60:40であることがさらに好ましい。(b)が未加硫のままで使用される場合であって、(b)の重量が(a)より大きい場合は加工時に粘着などの問題を引き起こす場合がある。(b)が動的に架橋される場合は(a):(b)90:10〜20:80であることが好ましく、80:20〜20:80であることがさらに好ましい。本発明の密封材料は、上記エラストマー組成物を、たとえば、プレス成形によって円柱状の栓体を製造し、ボトルの口部に差し込んで密封するなどして使用することができる。
【0115】
本発明のガスケットは、本発明のエラストマー組成物からなる。ガスケットに用いるエラストマー組成物としては、ブロック共重合体(a)のメタアクリル系重合体ブロックはメタアクリル酸メチルからなることが好ましく、アクリル系重合体ブロックはアクリル酸エチル、またはアクリル酸エチルとアクリル酸ブチルとアクリル酸2メトキシエチル3元共重合体からなることが好ましい。ゴム状ポリマー(b)としては、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムが好ましく、この中でもアクリルゴムがさらに好ましい。ゴム状ポリマー(b)は動的架橋されていることが好ましい。(a)と(b)の重合比は、(a):(b)=90:10〜20:80であることが好ましく、80:20〜20:80であることがさらに好ましい。本発明のガスケットは、上記エラストマー組成物を、たとえば、プレス成形によって図1の符号1で示す形状(断面図)のシリンジ用ガスケットを製造し、これを符号2で示すピストン棒の先端に図1に示すように固定してシリンジの外筒(容量12mL、内径15mm、ポリプロピレン製)の内側に挿入して使用することができる。
【0116】
本発明の耐油性ホースは、本発明のエラストマー組成物からなる。耐油性ホースに用いるエラストマー組成物としては、ブロック共重合体(a)のメタアクリル系重合体ブロックはメタアクリル酸メチルからなることが好ましく、アクリル系重合体ブロックはアクリル酸エチル、またはアクリル酸エチルとアクリル酸ブチルとアクリル酸2メトキシエチル3元共重合体からなることが好ましい。ゴム状ポリマー(b)としては、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムが好ましく、この中でもアクリルゴムがさらに好ましい。ゴム状ポリマー(b)は動的架橋されていることが好ましい。(a)と(b)の重合比は、(a):(b)=90:10〜20:80であることが好ましく、80:20〜20:80であることがさらに好ましい。本発明の耐油性ホースは、上記エラストマー組成物を、たとえば、押し出し成形することで製造することができる。
【0117】
本発明の被覆シートは、本発明のエラストマー組成物からなる。被覆シートに用いるエラストマー組成物としては、ブロック共重合体(a)のメタアクリル系重合体ブロックはメタアクリル酸メチルからなることが好ましく、アクリル系重合体ブロックはアクリル酸ブチルからなることが好ましい。ゴム状ポリマー(b)としては、アクリル酸ブチルの架橋ゴム粒子に、メタクリル酸メチルをグラフト共重合させて得られる、グラフト架橋ゴム粒子が好ましい。(a)と(b)の重合比は、(a):(b)=90:10〜20:80であることが好ましく、80:20〜50:50であることがさらに好ましい。本発明の被覆シートは、上記エラストマー組成物を、押出し成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形、真空成形、射出成形などの任意の成形加工法によって成形加工することができるが、製造工程性、コストなどの点から押出し成形法によりシートを成形するのが好ましい。押出し成形は、Tダイ、リングダイなどの所望の形状・寸法のダイから溶融押出しし、冷却することにより行なうことができる。なお、押出しと同時または押出し後に一軸または二軸方向に延伸することも可能である。
【0118】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0119】
なお、実施例における「部」は「重量部」を意味する。実施例におけるEA、BA、MEA、MMAは、それぞれエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メチルメタアクリレートを意味する。
【0120】
本実施例に示す分子量は以下に示すGPC分析装置で測定し、クロロホルムを移動相として、ポリスチレン換算の分子量を求めた。システムとして、ウオーターズ(Waters)社製GPCシステムを用い、カラムに、昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)を用いた。
【0121】
本実施例に示すガラス転移温度は、JIS K7121に従い、DSC(示差走査熱量測定)を用い、20℃/分の昇温速度で測定した。
【0122】
本実施例に示す硬度は、JIS K6253に従い、23℃における硬度(JIS A)を測定した。
【0123】
本実施例に示す引張破断強度および引張破断伸びは、JIS K6251に従い、25℃における引張伸びを測定した。
【0124】
本実施例に示す圧縮永久歪みは、JIS K6301に従い、円柱型成形体を圧縮率25%の条件で70℃で22時間保持し、室温で30分放置したのち、成形体の厚みを測定し、歪みの残留度を計算した。すなわち、圧縮永久歪み0%で歪みが全部回復し、圧縮永久歪み100%で歪みが全く回復しないことに相当する。
【0125】
本実施例に示す耐油性は、JIS C232に従い、組成物の成形体を70℃に保持したトランスオイルB中に4時間浸し、重量変化率を測定した。
【0126】
本実施例に示す組成物のゲル分率は、以下の方法で求めた。すなわち、組成物1g(Wu)をトルエン50ml中に入れて、室温で72時間攪拌したのち、トルエン可溶分を分別し、不溶分を60℃で真空乾燥した。乾燥後の不溶分の重量(Wc)(g)を測定して、組成物の重量(Wu)に対する不溶分の重量(Wc)(g)から組成物のゲル分率(%)を求めた。
【0127】
製造例1:MMA−b−(BA−co−EA−co−MEA)−b−MMA型ブロック共重合体(以下M3AMと略称する)の合成
M3AMブロック共重合体を得るために以下の操作を行なった。500mLのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換したのち、臭化銅1.37g(9.5ミリモル)を量り取り、アセトニトリル(モレキュラーシーブスで乾燥後窒素バブリングしたもの)20mLを加えた。5分間70℃で加熱攪拌したのち、再び室温に冷却し、開始剤2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.69g(1.9ミリモル)、BA40.2ml(280ミリモル)、EA38.2ml(352ミリモル)およびMEA21.6ml(168ミリモル)を加えた。80℃で加熱攪拌し、配位子ジエチレントリアミン0.20ml(1.0ミリモル)を加えて重合を開始した。
【0128】
重合開始から一定時間ごとに、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約0.2mLを抜き取り、サンプリング溶液のガスクロマトグラム分析によりBA、EAおよびMEAの転化率を決定した。トリアミンを随時加えることで重合速度を制御した。
【0129】
BAの転化率が94%、EAの転化率が93%、MEAの転化率が95%の時点で、MMA42.8ml(400ミリモル)、塩化銅1.82g(18.5ミリモル)、ジエチレントリアミン0.20ml(1.0ミリモル)およびトルエン(モレキュラーシーブスで乾燥後窒素バブリングしたもの)128.5mlを加えた。同様にして、MMAの転化率を決定した。BAの転化率が97%、EAの転化率が97%、MEAの転化率が98%、MMAの転化率が82%の時点で、トルエン150mlを加え、水浴で反応器を冷却して反応を終了させた。
【0130】
反応溶液を活性アルミナで濾過することにより銅錯体を除去した。得られた濾液を多量のメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体(B−1)を得た。
【0131】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが113000、分子量分布Mw/Mnが1.49であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、EA/BA/MEA/MMA=24/33/15/28(重量%)であった。
【0132】
製造例2:MMA−b−BA−b−MMA型ブロック共重合体(以下MBAMと略称する)の合成
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.63g(1.7ミリモル)およびBA100.0ml(698ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、BAの転化率が94%の時点でMMA41.0ml(383ミリモル)を逐次添加し、BAの転化率が97%、MMAの転化率が82%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−2)を得た。
【0133】
得られたブロック共重合体のGPC分析を行なったところ、数平均分子量Mnが103000、分子量分布Mw/Mnが1.56であった。またNMRによる組成分析を行なったところ、BA/MMA=73/27(重量%)であった。
【0134】
製造例3:MBAMの合成
2,5−ジブロモアジピン酸ジエチル0.60g(1.7ミリモル)、BA50.0ml(349ミリモル)の仕込み比で重合を行ない、BAの転化率が96%の時点でMMA71.1ml(664ミリモル)を逐次添加し、BAの転化率が97%、MMAの転化率が53%の時点で反応を終了させた。それ以外は製造例1と同様にして製造し、目的のブロック共重合体(B−3)を得た。
【0135】
NMRによる組成分析を行なったところ、BA/MMA=31/69(重量%)であった。
【0136】
製造例4:架橋ゴム粒子(グラフト無し粒子:R−1)の合成
イオン交換水200重量部、トリデシルスルホン酸ナトリウム0.6部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.004重量部、硫酸第一鉄7水塩0.001重量部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム5%水溶液0.35部をガラス製セパラブルフラスコに仕込み、窒素気流中で撹拌しながら40℃に昇温したのち、アクリル酸n−ブチル100重量部、メタアクリル酸アリル1.5重量部からなる内層モノマー成分とクメンハイドロパーオキサイド0.03重量部との混合液を5時間に渡って連続追加した。重合開始後1時間の時点でトリデシルスルホン酸ナトリウム0.3部を、3時間の時点でトリデシルスルホン酸ナトリウム0.3部を追加した。追加終了後、同温度で1時間保持し重合を完結させた。得られた内層架橋アクリル系重合体ラテックス中の重合体粒子の平均粒子径は、100nm(546μmの波長の光散乱を利用して求めた)であり、重合転化率(重合生成量/モノマー仕込量×100)は98%であった。
【0137】
得られたラテックスを通常の方法で凝固、熱処理、乾燥して白色粉末状のアクリル酸ブチル系架橋ゴム粒子(R−1)を得た。
【0138】
製造例5:架橋ゴム粒子(グラフトあり粒子:R−2)の合成
製造例4により得たゴム状重合体ラテックスを60℃に保ち、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム5%水溶液0.1重量部を添加した後、メタアクリル酸メチル10.5重量部、アクリル酸n−ブチル0.6重量部、t−ブチルハイドロパーオキサイド0.033重量部の混合液を1時間にわたって連続追加した。モノマー混合液の追加終了後1時間保持しグラフト共重合体ラテックスを得た。グラフト共重合体の平均粒子径は100nmであり、重合添加率は99.5%であった。えられたグラフト共重合体ラテックスは公知の方法で塩析凝固、熱処理、乾燥を行ない、白色粉末状のメタアクリル酸メチル−アクリル酸ブチル系グラフト架橋ゴム粒子(R−2)を得た。
【0139】
実施例1〜2
アクリルゴム(AR42W:日本ゼオン(株)製)、製造例1および2で製造したブロック共重合体を表1に示した割合で190℃に設定したラボプラストミル(東洋精機(株)製)を用いて溶融混練した。さらに、安息香酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製)を架橋剤として加え、190℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練し、ブロック状サンプルを得た。得られたサンプルを設定温度190℃で熱プレス成形し、厚さ2mmの物性評価用の成形体と、直径30mmおよび厚さ12mmの円筒状の圧縮永久歪み評価用の成形体を得た。これを150℃で2時間養生して加硫させた。これらの成形体について、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮永久歪み、耐油性およびゲル分率を測定した。
【0140】
実施例3〜5
ブチルゴム(ブチル365:日本合成ゴム(株)製)、製造例1および2で製造したブロック共重合体、酸化亜鉛(和光純薬工業(株)製)およびステアリン酸(和光純薬工業(株)製)を表1に示した割合で190℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練した。さらに、臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド(田岡化学(株)製)を架橋剤として加え、表1に示した割合で、190℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練した。実施例1と同様にして、得られたサンプルを物性評価用の成形体と圧縮永久歪み用の成形体に成形し、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮永久歪み、耐油性およびゲル分率を測定した。
【0141】
比較例1および2
アクリルゴムおよびブチルゴムを含まない組成物を作製した。製造例1および2で製造したブロック共重合体を190℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練した。実施例1と同様にして、得られたサンプルを物性評価用の成形体と圧縮永久歪み用の成形体に成形し、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮永久歪みおよび耐油性を測定した。
【0142】
本発明の組成物、すなわち実施例1〜5は、低い硬度でありながら、低い圧縮永久歪みを有していることがわかる。その中で実施例1〜2は硬度、圧縮永久歪みおよび耐油性のバランスが優れていることが分かる。また本発明の組成物は、ゲル分率がほぼ定量的で、充分に加硫されていることがわかる。比較例1では、硬度は低く耐油性も優れているものの、圧縮永久歪みが不充分である。また、比較例2では、硬度は低いが、圧縮永久歪みはまだ改善の余地があり、耐油性が不足している。
【0143】
【表1】
Figure 0004429500
【0144】
実施例6および参考例
製造例3で製造したブロック共重合体と、製造例4または5で製造した架橋ゴム粒子とを表2に示した割合で200℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練した。実施例1と同様にして、得られたサンプルを物性評価用の成形体と圧縮永久歪み用の成形体に成形し、硬度、引張破断強度、引張破断伸びおよび圧縮永久歪みを測定した。
【0145】
比較例3
架橋ゴム粒子を含まない組成物を作製した。製造例3で製造したブロック共重合体を200℃に設定したラボプラストミルを用いて溶融混練した。実施例1と同様にして、得られたサンプルを物性評価用の成形体と圧縮永久歪み用の成形体に成形し、硬度、引張破断強度、引張破断伸びおよび圧縮永久歪みを測定した。
【0146】
本発明の組成物、すなわち実施例6および参考例は、比較例3に比べて低い硬度であり、かつ圧縮永久歪みが改善されていることがわかる。その中で参考例は破断伸びも改善されていることが分かる。比較例3では、硬度が高く、圧縮永久歪みは全く不充分である。
【0147】
【表2】
Figure 0004429500
【0148】
【発明の効果】
本発明のエラストマー組成物は、低硬度でありながら引張強度が高く、気体不透過性および圧縮永久歪みに優れ、かつ、実用的で各種密封容器、ガスケット、耐油性ホースおよび被覆シートに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のシリンジ用ガスケットをピストン棒の先端に固定した状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 ガスケット
2 ピストン棒

Claims (17)

  1. (a)メタアクリル系重合体ブロック(A)およびアクリル系重合体ブロック(B)を含有するブロック共重合体と、(b)アクリル系重合体ゴム、オレフィン系重合体ゴム、ジエン系重合体ゴムおよび天然ゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムとを(a):(b)=90:10〜10:90の重量比で含有するエラストマー組成物。
  2. ム(b)が、ブロック共重合体(a)との溶融混合時に動的に架橋したものである請求項1記載のエラストマー組成物。
  3. ム(b)が、ブロック共重合体(a)と混合する前にあらかじめ架橋したものである請求項1記載のエラストマー組成物。
  4. ム(b)がアクリルゴムおよびブチルゴムからなる群より選ばれた少なくとも1種のゴムである請求項1記載のエラストマー組成物。
  5. ブロック共重合体(a)の数平均分子量が30000〜500000である請求項1記載のエラストマー組成物。
  6. ブロック共重合体(a)が5〜90重量%のメタアクリル系重合体ブロックおよび95〜10重量%のアクリル系重合体ブロックからなるブロック共重合体である請求項1記載のエラストマー組成物。
  7. メタアクリル系重合体ブロック(A)が、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸イソボルニルおよびメタアクリル酸シクロヘキシルからなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体からなる請求項1記載のエラストマー組成物。
  8. アクリル系重合体ブロック(B)がアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシルからなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体からなる請求項1記載のエラストマー組成物。
  9. ブロック共重合体(a)が制御ラジカル重合により製造されたことを特徴とする請求項1記載のエラストマー組成物。
  10. ブロック共重合体(a)が有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、周期律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体を触媒として製造されたことを特徴とする請求項記載のエラストマー組成物。
  11. ブロック共重合体(a)を製造する際の触媒が銅、ニッケル、ルテニウムまたは鉄を中心金属とする金属錯体である請求項記載のエラストマー組成物。
  12. ブロック共重合体(a)を製造する際の触媒がを中心金属とする金属錯体である請求項10記載のエラストマー組成物。
  13. ブロック共重合体(a)が有機ハロゲン化物を開始剤として用いて製造されたことを特徴とする請求項記載のエラストマー組成物。
  14. 請求項1または2記載のエラストマー組成物からなる密封材料。
  15. 請求項1または2記載のエラストマー組成物からなるガスケット。
  16. 請求項1または2記載のエラストマー組成物からなる耐油性ホース。
  17. 請求項1または2記載のエラストマー組成物からなる被覆シート。
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