JP4445288B2 - アライメント接着方法、アライメント接着装置、光学素子、光ピックアップ装置 - Google Patents

アライメント接着方法、アライメント接着装置、光学素子、光ピックアップ装置 Download PDF

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本発明は、光学素子の作製に用いるアライメント接着方法とアライメント接着装置、及び、そのアライメント接着方法やアライメント接着装置を用いて作製した光学素子、及び、その光学素子を用いた光ピックアップ装置に関する。
従来、光学素子の作製に用いるアライメント接着装置に関する従来技術としては、例えば図14に示すような構成のものがあった。図14において、符号101は光照射装置、102はアライメント光を照射するアライメントマーク検出光学系、103はマスクホルダ、104はマスク(上基板)、105は真空排気口、106はマスク(上基板)吸着溝、107はX,Y,θ方向移動装置115を有する基板チャック、108はウエハ吸着溝、109はウエハ(下基板)、110はアライメントマーク、111はレジスト、112は基板チャックの上下(Z方向)移動機構、113はデバイスパターン、114はベースである。
図14に示すアライメント接着装置100では、デバイス形成面に設けられたアライメントマーク110を有するウエハ(下基板)109を基板チャック107上に固定し、アライメントマーク検出光学系102を用いて、このアライメントマーク110を検出し、一方の、マスク(上基板)104に設けたアライメントマーク110と位置合わせし、アライメント終了後、このアライメント位置に対しして、デバイスパターン113を露光する。
通常、アライメントは、アライメントマーク110に次層のデバイスパターン113を形成するための膜構成と、これをエッチングしてパターン化するために使用されるレジストパターンを形成するためのレジスト膜111が形成された上から、例えばアライメントマーク検出光学系102により、これらの膜構成とレジスト膜を通して、アライメントマーク110を検出して実行される。
アライメントは、アライメントマーク検出により、あらかじめ設定されているアライメントマーク位置と、デバイスパターン形成のための露光位置とのズレ量を検出した後、そのズレ量を補正するように露光すべきウエハ(下基板)109の位置にステージ(基板チャック)107を移動して、露光が実行される。
ウエハ(下基板)109とマスク(上基板)104の平行を規定する方法として、基板同士を密着・加圧して平行出しを行う方法が有る。これは、マスク(上基板)104とウエハ(下基板)109を面接触させるものであり、加圧力を接触面に発生した干渉縞で制御するものや、空気バネ(所謂、エアダンパー)を用いてウエハとマスク間にかかる力を一定にする方法が有る。一般にマスクとウエハ間の媒体は空気となる。
しかしながら、マスクとウエハ間に接着剤のような粘性を有する媒体(接着剤)を挟んでアライメント接着する場合、接着剤の粘性により接着剤の反発力が空気バネの圧力より大きくなり、接着剤の厚み制御のみならず、平行が出なくなる等の問題がある。空隙制御対策として、ホールセンサを用い、基板チャック107とマスクホルダ103間を制御する方法が有るが、装置コストが高くなる難点がある。また、マスクホルダ103は、露光部(光照射範囲)が開口した形状をしており、マスクが反るという問題がある。
さらには、基板周辺へ食み出した接着剤が周辺の空気や水分と反応し、所定の硬化工程で硬化せずに基板チャックやマスクホルダに付着するため、洗浄工程が必要になる。また、その後のプロセスで基板周辺部の未硬化接着剤に起因する搬送トラブルや接着剤によるデバイス品質の低下等の問題がある。このような問題を避けるため、接着範囲を基板サイズより小さくする方法も有るが、この場合、1枚の基板から取れるデバイスの数が少なくなるため、デバイスのコストがアップする等の問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、平面性のよいマスクホルダを用い、接着品質の向上を図ることができるアライメント接着方法及びアライメント接着装置を提供することを目的とする。また、本発明は、工程の短縮を図ることができるアライメント接着方法及びアライメント接着装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、接着剤を安定に硬化することができ、接着品質の向上を図ることができるアライメント接着方法及びアライメント接着装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、上記のアライメント接着方法やアライメント接着装置を用いて作製した光学素子、特に、偏光分離機能を有し波面収差の小さい光学素子(偏光分離素子)を提供することを目的とする。また、本発明は、その光学素子を用い、小型化に適した光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための解決手段として、本発明は以下のような特徴を有している。
[1].本発明のアライメント接着方法は、アライメントを検出する手段と、基板を固定する基板チャックと、該基板チャックをX,Y,Z,θの各方向に移動可能な移動手段と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダと、光を照射する光照射部とを備えた装置を用い、前記基板チャック上に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、前記マスクホルダ部に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下の基板のアライメントマークを位置合せする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着する周辺にガスを導入し接着剤周辺の雰囲気をガスで覆う工程と、前記接着剤の厚みが所定の値となるように上下の基板の間隔を狭める工程と、光を照射して接着剤を硬化し接着する工程とを有することを特徴とする(請求項1)。
[2].[1]に記載のアライメント接着方法において、前記導入ガスは不活性ガスであることを特徴とする(請求項2)。
[3].[2]に記載のアライメント接着方法において、前記不活性ガスは窒素ガスもしくはアルゴンガスであることを特徴とする(請求項3)。
[4].[1]〜[3]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記不活性ガス導入工程と光を照射する工程とが連動していることを特徴とする(請求項4)。
[5].[1]〜[4]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記不活性ガスはマスクホルダと基板チャック間に導入してなることを特徴とする(請求項5)。
[6].[1]〜[5]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記不活性ガスは装置全体を覆うように導入してなることを特徴とする(請求項6)。
[7].[1]〜[6]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記接着剤が光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料であることを特徴とする(請求項7)。
[8].[1]〜[7]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記不活性ガスはマスクホルダから噴き出すことを特徴とする(請求項8)。
[9].[1]〜[8]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記マスクホルダは、基板の外側周辺に微細孔を加工したガス噴出し口を有することを特徴とする(請求項9)。
[10].[9]に記載のアライメント接着方法において、前記マスクホルダのガス噴出し口の外側に可撓性のシートを設けた構造とすることを特徴とする(請求項10)。
[11].[1]〜[10]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、前記基板チャックにガス吸入口を設けたことを特徴とする(請求項11)。
[12].本発明のアライメント接着装置は、アライメントを検出する手段と、基板を固定する基板チャックと、該基板チャックをX,Y,Z,θの各方向に移動可能な移動手段と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダと、光を照射する光照射部とを備え、前記基板チャック上に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、前記マスクホルダ部に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下の基板のアライメントマークを位置合せする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着する周辺にガスを導入し接着剤周辺の雰囲気をガスで覆う手段と、前記接着剤の厚みが所定の値となるように上下の基板の間隔を狭める手段と、光を照射して接着剤を硬化し接着する手段とを具備し、[1]〜[11]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法を用いたことを特徴とする(請求項12)。
[13].基板を接着剤で貼り合わせた構造を有する光学素子において、[1]〜[11]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法を用いて作製したことを特徴とする(請求項13)。
[14].基板を接着剤で貼り合わせた構造を有する光学素子において、[12]に記載のアライメント接着装置により作製したことを特徴とする(請求項14)。
[15].[13]または[14]に記載の光学素子において、基板上あるいは基板間に回折格子またはホログラムを有し、偏光分離機能を有することを特徴とする(請求項15)。
[16].光記録媒体に対して情報の記録または再生または消去を行う光ピックアップ装置において、[15]に記載の光学素子を用いたことを特徴とする(請求項16)。
前記解決手段の[1]に記載のアライメント接着方法では、アライメントを検出する手段と、基板を固定する基板チャックと、該基板チャックをX,Y,Z,θの各方向に移動可能な移動手段と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダと、光を照射する光照射部とを備えた装置を用い、前記基板チャック上に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、前記マスクホルダ部に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下の基板のアライメントマークを位置合せする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着する周辺にガスを導入し接着剤周辺の雰囲気をガスで覆う工程と、前記接着剤の厚みが所定の値となるように上下の基板の間隔を狭める工程と、光を照射して接着剤を硬化し接着する工程とを有することにより、上基板の反りを防止でき、アライメント精度及び、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板の総厚みの制御性、平行度品質や接着層厚みの均一性が向上し、さらに、硬化後の接着剤周辺部のベトツキを防止でき、高品質で安定した接着方法を提供することができる。
前記解決手段の[2]〜[6]に記載のアライメント接着方法では、[1]の効果に加え、導入ガス雰囲気に不活性ガス(特に窒素ガスもしくはアルゴンガス)を用い、光を照射する工程と連動し接着剤周辺に不活性ガスを導入して不活性ガス雰囲気を形成したことにより、工程を短縮した、低コストな接着が可能となる。
前記解決手段の[7]に記載のアライメント接着方法では、[1]〜[6]のいずれかの効果に加え、接着剤に光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料を用いたことにより、低コストな接着方法を提供することができる。
前記解決手段の[8]〜[11]に記載のアライメント接着方法では、マスクホルダに基板の外形周辺に沿って微細孔を加工し、この孔から不活性ガスを噴出し、基板チャック側にガス排出口を形成したことにより、接着剤を安定に硬化する接着方法の提供と接着品質の向上を図ることができる。
前記解決手段の[12]に記載のアライメント接着装置では、アライメントを検出する手段と、基板を固定する基板チャックと、該基板チャックをX,Y,Z,θの各方向に移動可能な移動手段と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダと、光を照射する光照射部とを備え、前記基板チャック上に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、前記マスクホルダ部に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下の基板のアライメントマークを位置合せする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着する周辺にガスを導入し接着剤周辺の雰囲気をガスで覆う手段と、前記接着剤の厚みが所定の値となるように上下の基板の間隔を狭める手段と、光を照射して接着剤を硬化し接着する手段とを具備し、[1]〜[11]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法を用いたことにより、[1]〜[11]のいずれかと同様の効果が得られ、高品質で安定した接着を行うことができる接着装置を提供することができる。
前記解決手段の[13]、[14]に記載の光学素子では、[1]〜[11]のいずれか一つに記載のアライメント接着方法、あるいは[12]に記載のアライメント接着装置を用いて作製したことにより、接着品質の良い高品質な光学素子を得ることができる。
また、[15]に記載の光学素子のように、基板上あるいは基板間に回折格子またはホログラムを有し、偏光分離機能を有する構成の場合には、波面収差の向上と小型化が可能な偏光分離素子を得ることが可能となる。
前記解決手段の[16]に記載の光ピックアップ装置では、[15]に記載の光学素子を用いたことにより、波面収差の向上と小型化が可能な光ピックアップ装置を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図示の実施例に基いて詳細に説明する。
[実施例1]
まず、本発明の第1の実施例を図1乃至図5を参照して説明する。
図1(a)は、直径φ100mm、厚さ1.00mmのBK7からなる光学ガラス基板11に格子13とアライメントマーク12を形成した上基板(マスク)10の上面と断面を示す図であり、図1(b)は、直径φ100mm、厚さ1.00mmのBK7からなる光学ガラス基板21に、直径φ80mm、厚さ0.10mmの有機複屈折膜23を、該有機複屈折膜と同じ屈折率の紫外線硬化型接着剤22で中心を合わせて接着した後、回折格子25とアライメントマーク24を形成した下基板(ウエハ)20の上面と断面を示す図である。
基板の作製方法は、初めに、直径φ100mm、厚さ1.00mmのショット製光学ガラスBK7からなる下基板21を図示しない回転塗布装置の基板固定テーブルに載せ、真空吸着し、固定した。その後、基板固定テーブルを10〜50rpmで回転させながら、下基板21の中央部にディスペンサーを用いて屈折率1.52、粘度500cps(25℃)のオーテックス社製 EX1500−4 エポキシ樹脂系紫外線硬化型接着剤22を約10g滴下した。その後、基板固定テーブルを300〜500rpmで回転させ、下基板21の全面に接着剤22を広げ、基板固定テーブルの回転を停止した。
その後、直径φ80mm、厚さ100μmの有機複屈折膜23の中心を基板中心に合わせ載置装置を用いて下基板上の接着剤面に載せた。
その後、基板固定テーブルを1000〜2000rpmで回転させ、紫外線硬化型接着剤22を振り切り、接着層厚さを基板面内で一定にして有機複屈折膜表面を平坦化した。
その後、基板固定テーブルの回転を停止し、有機複屈折膜側から高圧水銀灯を用いて波長356nm、強度50mW/cm の紫外線を200秒間照射し、紫外線硬化型接着剤22を硬化した。このときの硬化後の接着層厚みは20μmであった。
次に、有機複屈折膜23を接着した下基板21を基板固定テーブルから外し、有機複屈折膜上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃で30分のプリベークを行った。その後、下基板21を縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期ある2.0μmライン・アンド・スペースのデバイスパターンとライン幅30μm、長さ130μmの十字形状アライメントパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃で30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。その後、前記のレジストパターン上にスパッタ法によってアルミニウム(Al)を蒸着し、引き続きアセトンを用いてレジストを溶解してAlのリフトオフを行い、レジストパターンを反転させたAlパターンを完成させた。
その後、日本真空技術社製 NLD−800エッチング装置を用い基板バイアス200W,アンテナ電力1KW,酸素ガス40SCCM、基板温度−30℃のエッチング条件で、前記のAlパターンを金属マスクにして有機複屈折膜23を深さ4μmエッチングした。
その後、リン酸系のAlエッチング液を用いてAlパターンを除去し、1000周期ある凹凸格子(以後、回折格子と記述)25と、凹凸形状のアライメントマーク24とを有する下基板(ウエハ)20を完成させた。
一方の直径φ100mm、厚さ1.00mmのショット製光学ガラスBK7からなる上基板11も同様に、基板11上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃で30分のプリベークを行った。その後、基板11を縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期ある5μmライン・アンド・スペースのデバイスパターンとライン幅20μm、長さ110μmの十字形状アライメントパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃で30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。
その後、日本真空技術社製 NLD−800 エッチング装置を用い基板バイアス400W,アンテナ電力1KW,酸素ガス60SCCM、基板温度−30℃のエッチング条件で、前記のレジストパターンをマスクにして深さ0.5μmまでエッチングした。
その後、アセトンを用いてレジストを除去し、1000周期ある凹凸格子13と、凹凸形状のアライメントマーク12とを有する上基板(マスク)10を完成させた。
図2は本発明の第1の実施例を示すアライメント接着装置の構成説明図であり、(a)はアライメント接着装置30の概略構成を示す断面図、(b)はアライメント接着装置30に用いられる石英ガラスマスクホルダを下面側から見た平面図である。このアライメント接着装置30は、光照射装置31、アライメント光を照射してアライメントマークを検出するアライメントマーク検出光学系32、石英ガラスマスクホルダ33、真空排気口34、上基板吸着用溝35、ガス導入口36、ガス噴出し口37、下基板側の基板チャック38、基板チャック38をX,Y,θ方向に移動する移動装置39、基板チャック38のベース40を図示しないZ軸制御ステージにより上下(Z方向)に移動する移動機構41、基板チャック側の真空排気口42、下基板吸着溝43、及び図示しない接着剤滴下装置から構成されている。
石英ガラスマスクホルダ33には、図2(b)に示すように、厚み10mm、直径φ180mmの石英ガラス上に上基板を真空吸着により固定するための吸着用溝35とこの溝を真空排気するための真空排気口34を加工している。
尚、この上基板吸着用溝35の形状は今回用いた上基板10の直径がφ100mm、35mm長さのオリフラ付であるので、外径φ90mm、内径φ87mm、とし、溝深さを0.5mmとした。さらに、同一平面の直径φ120mmの円周上に上基板外周を囲むように15°間隔で直径φ0.5mmの孔を24個開け、ガス噴出し口37とした。
また、下基板20を固定する基板チャック38は、直径φ180mmのアルミニウム製で基板を真空吸着する溝43と真空排気用口42とを加工した後、全面を陽極酸化し、表面を弗素化物で被覆した。この基板チャック38の下部には詳細を図示していないX,Y,θ方向移動装置39の移動機構が設置してあり、基板チャック38をベース40に対してX方向、Y方向、θ方向(回転方向)の各方向に移動できるようになっている。また、基板チャック38のベース40は詳細を図示しない基板チャック上下移動機構41の図示しないZ軸制御ステージ上に固定されており、上下(Z方向)に移動できるようになっている。
初めに、前述した方法で作った上基板10を石英ガラスマスクホルダ33に真空吸着により固定し、下基板20を基板チャック38に真空吸着により固定した。その後、上基板10と、下基板20上の有機複屈折膜23との間に、直径φ6mm、高さ2.000mm、平行度0.001mm、表面粗さRa<10nmのアルミナ円柱44を図示しない支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した後、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、アルミナ円柱44を上基板10及び下基板の有機複屈折膜23間で挟み、1N/個で加圧し、停止した点を平行面として基板チャック38を固定し、ギャップ2.000mmとして記憶した。図3は、上基板10と下基板20上の有機複屈折膜23間にアルミナ円柱44を挟み、平行出しとギャップ基準出しを行った様子を示している。
その後、ギャップ10.000mmを指定し、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降し、アルミナ円柱44を基板外へ移動した。
次に、下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の左方向に移動し、下基板20の中央に図示しないディスペンサーを用い、オーテックス社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(型番EX−1500−4)を0.5mL滴下した。
次に, 下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の右方向に戻し、接着層厚み100μmを確保するギャップ2.300mmまで基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇した後、アライメント検出光学系(画像記憶装置付顕微鏡)32により石英ガラスマスクホルダ33を通して上下基板のアライメントマーク位置を検出し、アライメントを行った。
ここでアライメントの詳細方法を記す。初めに、アライメント検出光学系(画像記憶装置付顕微鏡)32により上基板10のアライメントマーク12を検出し、十字線で挟み込んだ画像を記憶し、次に、顕微鏡の焦点位置を下基板20に合わせ、下基板20のアライメントマーク24を検出し、検出されたアライメントエラー(画像を記憶した十字線とのズレ)を基板チャック38の移動装置39により、基板チャック38をX,Y,θの各方向に移動させることにより補正した。これを基板面内で同一線上の50mm離れた少なくとも2点でアライメントを実施した。アライメント補正後、下基板の基板チャック38は、基板チャックのX,Y,θ方向移動装置39及びベース40に真空吸着等により固定される。図4にプリアライメントの様子を示す。
その後、最終接着剤厚み50μmを確保するため、再度、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、接着剤45を基板全体に押し広げ、ギャップ2.200mmの位置で固定した(上下基板総厚み2.000mm、有機複屈折膜23の厚みが0.100mm、下基板21と有機複屈折膜の接着剤厚みが0.050mm、有機複屈折膜23と上基板10の接着層厚みが0.050mmであるため)。そして接着剤45の広がりが十分に行われる間、この状態を2分間保持した。
次に、図5に示すように、光照射装置31により、石英ガラスマスクホルダ33を通して接着剤全面に波長365nm、光強度40mW/cm の紫外線(UV)を200秒間照射し、接着剤45を硬化した。この紫外線照射工程で、石英ガラスマスクホルダ33のガス導入口36に図示しないガスボンベから圧力0.2kgf/cm で0.5L/minの不活性ガス(例えば窒素ガス)を導入し、基板周辺の空間を窒素ガス雰囲気状態にして接着剤45を硬化した。
その後、UV照射と窒素ガス導入を停止し、石英ガラスマスクホルダ33の真空排気を切り、上基板10の真空吸着固定を解除する。次に基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降した後、基板チャック38の真空吸着を切り、アライメント接着した上下基板を取り出した。
このアライメント接着した上下基板50を、図6(a)に示すようにダイシング装置51により5mm角に切断して、多数の光学素子52を切り出した。この光学素子52は、図6(b)に示すように、上下の基板間に有機複屈折膜23からなる回折格子25を有しており、入射光の偏光状態に応じて出射光を透過光と回折光に分離する偏光分離機能を有する光学素子(偏光分離素子)である。
本実施例では、このような構成の光学素子を作製するにあたって、上記のアライメント接着装置30を用いた接着方法により上基板10と下基板20を接着して作製するので、上基板の反りを防止でき、アライメント精度及び、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板の総厚みの制御性、平行度品質や接着層厚みの均一性が向上し、高品質で安定した接着を行うことができる。また、接着工程を行う雰囲気を不活性ガス(例えば窒素ガス)雰囲気にしたことで、基板周辺に食み出した接着剤のベトツキが発生することなく接着することができた。
本実施例の接着装置と従来の接着装置で接着した基板について、接着剤のベトツキと、その後の工程における基板搬送トラブルの発生について比較評価を行った結果を下記の表1に示す。評価は基板周辺に食み出した接着剤にベトツキがない場合は○、ベトツキがある場合を×とした。また、その後のプロセス装置で基板が搬送機構に接着(粘着)して正常に搬送ができない等の搬送トラブルの発生の有無を調べた。表1の通り、従来の接着装置を用いた接着方法では基板の周辺に食み出した接着剤にベトツキがあり、搬送トラブルの発生もあるが、本実施例の接着装置を用いた接着方法では、基板周辺から食み出した接着剤にベトツキがなく、その後のプロセス装置で基板が搬送機構に接着(粘着)して正常に搬送ができない等の搬送トラブルや、接着剤がデバイス表面に付着し光学特性が低下する等の品質問題の無いアライメント接着ができた。
Figure 0004445288
本実施例ではアライメント検出光学系1台で、高精度に配置した複数のアライメントマークを交互に検出する方法を示したが、複数台のアライメント検出光学系を設置し、複数のアライメントマークを同時に検出する方法も可能である。また、上下の基板のアライメントマークを検出するのに、顕微鏡の焦点を移動する例を示したが、顕微鏡を固定し、それぞれの基板を所定の焦点位置まで移動してアライメントする方法でもよい。
尚、本実施例では上下の基板11,21にホウ酸クラウンガラス(BK7)を用いた例を示したが、基板はBK7に限定されるものではなく、 石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、フッケイ・クラウンガラス、バリウムクラウンガラス、クラウンガラス、等の透明なガラス基板、ポリエステルや、アクリル等の高分子フィルムやシート、板等を用いても良い。また、接着剤としては紫外線硬化型のエポキシ樹脂系接着剤を用いたが、アクリル樹脂系の接着剤でもよい。また、本実施例では紫外線照射工程で窒素ガスを導入したが、接着剤を滴下する工程から窒素ガスを導入するのが望ましい。窒素ガスの圧力は接着後の基板厚みに応じて変え、この空間の圧力が高くならないようにするのが望ましい。さらに、導入ガスとしてはプロセスコストから窒素ガスを用いたが、アルゴンガス等の不活性ガスでも良く、また、導入するガスの温度を制御して導入してもよい。本実施例では、接着剤の粘度を僅かに下げるため、導入するガスの温度を28℃とした。
本実施例では、図3に示す工程で、アルミナ製の円柱44を用いたが、アルミナ製のボールであっても良く、また、材質はジルコニア、 窒化アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素(c−BN)、窒化チタン(TiN)、ZrSiO等のセラミックスや、炭化タングステン(WC)、WC−Co合金、WC−TiC−Co合金等、所謂、超硬合金を用いても良い。また、本実施例では直径をφ6mm、厚みを2mmとしたが、この寸法に限定するものではなく、用いる基板厚、狙いの接着層厚み等により変えて用いても良い。同様に、上下の基板形状を円形としているが、この形状に限定するものではなく、多角形や楕円形等でも良い。また、装置との接触を考慮し、基板の角部を面取り(例えば、0.3Rや0.3C)することが望ましい。
[実施例2]
次に本発明の第2の実施例を図7を参照して説明する。
図7は本発明の第2の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。このアライメント接着装置の基本的な構成は実施例1で説明したアライメント接着装置30と同様であり、本実施例では、そのアライメント接着装置30の周囲を導電性ビニール61で覆って密閉空間を形成し、その側面にガス導入口62とガス排出口63を設けたガス閉じ込め装置60を有する構成とした。
尚、上基板10と下基板20の構成は図1と同じであり、作製方法は実施例1で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
初めに、実施例1と同様の方法で作製した上基板10を石英ガラスマスクホルダ33に真空吸着により固定し、下基板20を基板チャック38に真空吸着により固定した後、ガス閉じ込め装置60のガス導入口62から石英ガラスマスクホルダ33のガス導入口36を通して圧力0.2kgf/cmで1L/minの窒素ガスを導入し、内部を窒素ガスで置換した。次に、上基板10と下基板20上の有機複屈折膜間に、直径φ6mm、高さ2.000mm、平行度0.001mm、表面粗さRa<10nmのジルコニア円柱を図示しない支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した後(図3と同様な工程)、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、ジルコニア円柱を上基板10及び下基板の有機複屈折膜間で挟み、1N/個で加圧し、停止した点を平行面として基板チャック38を固定し、ギャップ2.000mmとして記憶した。
その後、ギャップ10.000mmを指定し、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降し、ジルコニア円柱を基板外へ移動した。
次に、下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の左方向に移動し、下基板20の中央に図示しないディスペンサーを用い、オーテックス社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(型番EX−1500−4)を0.5mL滴下した。
次に, 下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の右方向に戻し、接着層厚み100μmを確保するギャップ2.300mmまで基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、アライメント検出光学系(画像記憶装置付顕微鏡)により石英ガラスマスクホルダ33を通して上下基板のアライメントマーク位置を検出し、アライメントを行った。尚、アライメント方法の詳細は実施例1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
アライメント補正後、下基板の基板チャック38は、X,Y,θ方向の移動装置39及びベース40に真空吸着等により固定される。
その後、最終接着剤厚み50μmを確保するため、再度、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、接着剤45を基板全体に押し広げ、ギャップ2.200mmの位置で固定した。また、接着剤45の広がりが十分行われる間、この状態を2分間保持した。
次に、図7に示すように、光照射装置31により、石英ガラスマスクホルダ33を通して接着剤全面に波長365nm、光強度40mW/cmの紫外線(UV)を200秒間照射し、接着剤45を硬化した。
その後、UV照射と窒素ガス導入を停止し、図示しない乾燥空気導入口からガス閉じ込め装置60内に乾燥空気を導入した後、石英ガラスマスクホルダ33の真空排気を切り、上基板10の真空吸着固定を解除する。次に基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降した後、基板チャック38の真空吸着を切り、アライメント接着した上下基板を取り出した。
このアライメント接着した上下基板50は、実施例1と同様に、図6(a)に示すようなダイシング装置51により5mm角に切断して、多数の光学素子52を切り出した。この光学素子52は、図6(b)に示すように、上下の基板間に有機複屈折膜23からなる回折格子25を有しており、入射光の偏光状態に応じて出射光を透過光と回折光に分離する偏光分離機能を有する光学素子(偏光分離素子)である。
本実施例では、このような構成の光学素子を作製するにあたって、上記のアライメント接着装置30を用いた接着方法により上基板10と下基板20を接着して作製するので、上基板の反りを防止でき、アライメント精度及び、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板の総厚みの制御性、平行度品質や接着層厚みの均一性が向上し、高品質で安定した接着を行うことができる。また、本実施例では図7に示すように、アライメント接着装置30をガス閉じ込め装置60内に配置し、接着工程を行う雰囲気を窒素ガス雰囲気にしたことで、基板周辺に食み出した接着剤のベトツキが発生することなく接着することができた。
[実施例3]
次に本発明の第3の実施例を図8を参照して説明する。
図8は本発明の第3の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。このアライメント接着装置70の基本的な構成は実施例1で説明したアライメント接着装置30と略同様であるが、このアライメント接着装置70では、実施例1と同じ装置構成で、石英ガラスマスクホルダ33の同一平面の直径φ120mmの円周上に上基板外周を囲むように22.5°間隔で直径φ0.5mmの孔を16個開け、ガス噴出し口37としたものであり、さらに、石英ガラスマスクホルダ33側に厚み0.2mm、長さが2.1mmの断面形状が長方形のSiゴムシール47をガス噴出し口36を囲むように固定したものである。また、基板チャック38にはガス吸入口46を設けている。
尚、上基板10と下基板20の構成は図1と同じであり、作製方法は実施例1で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
初めに、実施例1と同様の方法で作製した上基板10を石英ガラスマスクホルダ33上に真空吸着により固定し、同様に下基板20を基板チャック38に真空吸着により固定した。その後、基板チャック38と石英ガラスマスクホルダ33間に、直径φ5mm、高さ5.000mm、平行度0.001mm、表面粗さRa<10nmのジルコニア円柱を図示しない支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した(図3と同様な工程)。次に、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、基板チャック38と石英ガラスマスクホルダ33間にジルコニア円柱を挟み込み、1N/個で加圧し、停止した点を接着の平行面として基板チャック38を固定し、ギャップ5.000mmとして記憶した。その後、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降し、ジルコニア円柱を基板外へ移動した。
次に、下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の左方向に移動し、下基板20の中央に図示しないディスペンサーを用い、オーテックス社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(型番EX−1500−4)を0.5mL滴下した。同時に、石英ガラスマスクホルダ33のガス導入口36に図示しないガスボンベから圧力0.2kgf/cmで0.5L/minの窒素ガスを導入し、Siゴムシール47で仕切っている空間内を窒素ガスで置換し、基板周辺の空間を窒素ガス雰囲気状態にした。本実施例では、Siゴムシール47で基板周囲の空間を仕切っているため、より確実に窒素ガス雰囲気を形成できた。以下、接着剤の硬化終了まで、窒素ガスを導入した。
次に, 下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の右方向に戻し、接着層厚み500μmを確保するギャップ0.500mmまで基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇した。以下、実施例1と同様にアライメントを行った。アライメント補正後、下基板の基板チャック38は、X,Y,θ方向の移動装置39及びベース40に真空吸着等により固定した。
その後、最終接着剤厚み50μmを得るため、再度、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、図8に示すように接着剤45を基板全体に押し広げ、ギャップ0.050mmの位置で固定し、アライメントのズレを確認した。アライメント終了後、接着剤45の広がりが十分行われる間、この状態を2分間保持した。
次に、光照射装置31により、石英ガラスマスクホルダ33を通して、接着剤全面に波長365nm、光強度40mW/cmの紫外線(UV)を250秒間照射し、接着剤45を硬化した。その後、石英ガラスマスクホルダ33の真空吸着を切り、上基板10の真空吸着固定を解除する。次に基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降した後、基板チャック38の真空吸着を切りアライメント接着した上下基板を取り出した。
このアライメント接着した上下基板50は、実施例1と同様に、図6(a)に示すようなダイシング装置51により5mm角に切断して、多数の光学素子52を切り出した。この光学素子52は、図6(b)に示すように、上下の基板間に有機複屈折膜23からなる回折格子25を有しており、入射光の偏光状態に応じて出射光を透過光と回折光に分離する偏光分離機能を有する光学素子(偏光分離素子)である。
本実施例では、このような構成の光学素子を作製するにあたって、上記のアライメント接着装置70を用いた接着方法により上基板10と下基板20を接着して作製するので、上基板の反りを防止でき、アライメント精度及び、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板の総厚みの制御性、平行度品質や接着層厚みの均一性が向上し、高品質で安定した接着を行うことができる。また、本実施例では図8に示すように、基板の周囲をSiゴムシール47で囲んで窒素ガス雰囲気空間を限定したことで、少ないガス量でも窒素濃度を高めることが可能となり、基板周辺に食み出した接着剤のベトツキが発生することなく接着することができた。
また、本実施例では、断面形状が長方形のSiゴムシール47を用いたが、形状はこれに限定されるものではなく、図9に示すような断面形状が三角形のSiゴムシール48や、その他、円、正方形、五角形等の多角形状のSiゴムシールを用いてガス噴出し口37を囲んでもよい。また、材質はSiゴムに限定するものではなく、フッ素系ゴム等のその他のゴムや、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂等の高分子フィルムを用いてもよい。また、シールの長さは接着硬化した基板の厚みと同じか、もしくは接着硬化した基板厚みより短くするのが望ましい。
[実施例4]
次に本発明の第4の実施例を図10を参照して説明する。
図10は本発明の第4の実施例を示すアライメント接着装置の構成説明図であり、(a)はアライメント接着装置の概略断面図、(b)はガス噴出し装置のリング面に平行な概略断面図である。このアライメント接着装置80は、ガス噴出し装置をリング状とし、接着剤側面に不活性ガス(例えば窒素ガス)を噴出して接着する例であり、基板チャック38の外周部に位置するところにガス噴出し装置を設けた点を除いて、アライメント接着装置の基本構成は実施例1で説明したアライメント接着装置30と略同様である。
ガス噴出し装置は、外径φ3mm、内径φ2mmのSUSパイプ82に、ガス噴出し口83となる直径φ0.3mmの孔を10mmピッチで開けた後、この孔を内側にして内径φ180mmのリング状に加工し、その一端にガス導入口81となるガス導入用SUSパイプを接続したものである。このガス噴出し装置に上下に移動する装置84が取りつけてあり、上下の基板10,20を接着した接着層45と同じ位置まで移動した後、ガスを噴出す機構となっている。
尚、上基板10と下基板20の構成は図1と同じであり、作製方法は実施例1で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
初めに前述した方法で作った上基板10を石英ガラスマスクホルダ33上に真空吸着により固定し、同様に、下基板20は基板チャック38上に真空吸着により固定した。その後、基板チャック38と石英ガラスマスクホルダ33間に、直径φ5mm、高さ5.000mm、平行度0.001mm、表面粗さRa<10nmのジルコニア円柱を図示しない支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した(図3と同様な工程)。次に、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、基板チャック38と石英ガラスマスクホルダ33間にジルコニア円柱を挟み込み、1N/個で加圧し、停止した点を接着の平行面として基板チャック38を固定し、ギャップ5.000mmとして記憶した。その後、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降し、ジルコニア円柱を基板外へ移動した。
次に、下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の左方向に移動し、下基板20の中央に図示しないディスペンサーを用い、オーテックス社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(型番EX−1500−4)を0.5mL滴下した。同時にリング状のガス噴出し装置を上下移動装置84で接着剤45と同じ位置まで移動した後、ガス導入口81に図示しないガスボンベから圧力0.2kgf/cmで0.5L/minの窒素ガスを導入し、ガス噴出し口83から窒素ガスを噴出して、接着剤端面周辺の空間を窒素ガス雰囲気状態にした。以下、接着剤の硬化終了まで、窒素ガスを吹き出した。
次に, 下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の右方向に戻し、接着層厚み500μmを確保するギャップ0.500mmまで基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇した。以下、実施例1と同様にアライメントを行った。アライメント補正後、下基板の基板チャック38は、X,Y,θ方向の移動装置39及びベース40に真空吸着等により固定した。
その後、最終接着剤厚み50μmを得るため、再度、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、図10に示すように接着剤45を基板全体に押し広げ、ギャップ0.050mmの位置で固定し、アライメントのズレを確認した。アライメント終了後、接着剤45の広がりが十分行われる間、この状態を2分間保持した。
次に、光照射装置31により、石英ガラスマスクホルダ33を通して、接着剤全面に波長365nm、光強度40mW/cmの紫外線(UV)を250秒間照射し、接着剤45を硬化した。その後、石英ガラスマスクホルダ33の真空吸着を切り、上基板10の真空吸着固定を解除する。次に基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降した後、基板チャック38の真空吸着を切りアライメント接着した上下基板を取り出した。
このアライメント接着した上下基板50は、実施例1と同様に、図6(a)に示すようなダイシング装置51により5mm角に切断して、多数の光学素子52を切り出した。この光学素子52は、図6(b)に示すように、上下の基板間に有機複屈折膜23からなる回折格子25を有しており、入射光の偏光状態に応じて出射光を透過光と回折光に分離する偏光分離機能を有する光学素子(偏光分離素子)である。
本実施例では、このような構成の光学素子を作製するにあたって、上記のアライメント接着装置80を用いた接着方法により上基板10と下基板20を接着して作製するので、上基板の反りを防止でき、アライメント精度及び、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板の総厚みの制御性、平行度品質や接着層厚みの均一性が向上し、高品質で安定した接着を行うことができる。また、本実施例では図10に示すように、ガス噴出し装置をリング状とし、窒素ガス雰囲気空間を限定したことで、窒素濃度を高めることが可能となり、基板周辺に食み出した接着剤のベトツキが発生することなく接着することができた。
また、本実施例では、ガス噴出し装置に断面形状が円形のSUSパイプ82を用いたが、形状はこれに限定されるものではなく、断面が三角形、四角形等の多角形であっても良く、噴出し口83の径は本実施例の直径φ0.3mmに限定するものではなく、直径がφ0.1mm〜φ2mmがより望ましく、製作コストを考慮するとφ0.1mm〜φ0.3mmが好適である。このガス噴出し口83の数は多いのが望ましいが、同様に製作コストを考慮すると100個以内が望ましい。
[実施例5]
次に本発明の第5の実施例を図11を参照して説明する。
図11は本発明の第5の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。このアライメント接着装置80’は、実施例4(図10)のアライメント接着装置と同様にガス噴出し装置をリング状としたものであるが、さらにその外側に導電性プラスチックシート85を形成したものである。すなわち、アライメント接着装置80’の基本構成はマスクホルダ外周部に導電性プラスチックシート85を形成した点を除き、実施例4と同じである。
ガス噴出し装置は、図10(b)と同様に、外径φ3mm、内径φ2mmのSUSパイプ82に、ガス噴出し口83となるφ0.3mmの孔を10mmピッチで開けた後、この孔を内側にして内径φ180mmのリング状に加工し、その一端にガス導入口81となるガス導入用SUSパイプを接続したものである。このガス噴出し装置に上下に移動する装置39が取りつけてあり、上下の基板10,20を接着した接着層45と同じ位置まで移動した後、ガスを噴出す機構となっている。そして、このガス噴出し装置の外側に位置するマスクホルダ外周部に、厚み0.2mmの導電性プラスチックシート85が設けられている。
尚、上基板10と下基板20の構成は図1と同じであり、作製方法は実施例1で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
初めに前述した方法で作った上基板10を石英ガラスマスクホルダ33上に真空吸着により固定し、同様に、下基板20は基板チャック38上に真空吸着により固定した。その後、基板チャック38と石英ガラスマスクホルダ33間に、直径φ5mm、高さ5.000mm、平行度0.001mm、表面粗さRa<10nmのジルコニア円柱を図示しない支持アームの移動により120°等分の位置に3個挿入した(図3と同様な工程)。次に、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、基板チャック38と石英ガラスマスクホルダ33間にジルコニア円柱を挟み込み、1N/個で加圧し、停止した点を接着の平行面として基板チャック38を固定し、ギャップ5.000mmとして記憶した。その後、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降し、ジルコニア円柱を基板外へ移動した。
次に、下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の左方向に移動し、下基板20の中央に図示しないディスペンサーを用い、オーテックス社製の紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(型番EX−1500−4)を0.5mL滴下した。同時にリング状のガス噴出し装置を上下移動装置84で接着剤45と同じ位置まで移動した後、ガス導入口81に図示しないガスボンベから圧力0.2kgf/cmで0.5L/minの窒素ガスを導入し、ガス噴出し口83から窒素ガスを噴出して、接着剤端面周辺の空間を窒素ガス雰囲気状態にした。以下、接着剤の硬化終了まで、窒素ガスを吹き出した。
次に, 下基板20を固定した基板チャック38を移動装置39で図中の右方向に戻し、接着層厚み500μmを確保するギャップ0.500mmまで基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇した。以下、実施例1と同様にアライメントを行った。アライメント補正後、下基板の基板チャック38は、X,Y,θ方向の移動装置39及びベース40に真空吸着等により固定した。
その後、最終接着剤厚み50μmを得るため、再度、基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を上昇し、図10に示すように接着剤45を基板全体に押し広げ、ギャップ0.050mmの位置で固定し、アライメントのズレを確認した。アライメント終了後、接着剤45の広がりが十分行われる間、この状態を2分間保持した。
次に、光照射装置31により、石英ガラスマスクホルダ33を通して、接着剤全面に波長365nm、光強度40mW/cmの紫外線(UV)を250秒間照射し、接着剤45を硬化した。その後、石英ガラスマスクホルダ33の真空吸着を切り、上基板10の真空吸着固定を解除する。次に基板チャック上下移動機構41のZ軸制御ステージにより基板チャック38を下降した後、基板チャック38の真空吸着を切りアライメント接着した上下基板を取り出した。
このアライメント接着した上下基板50は、実施例1と同様に、図6(a)に示すようなダイシング装置51により5mm角に切断して、多数の光学素子52を切り出した。この光学素子52は、図6(b)に示すように、上下の基板間に有機複屈折膜23からなる回折格子25を有しており、入射光の偏光状態に応じて出射光を透過光と回折光に分離する偏光分離機能を有する光学素子(偏光分離素子)である。
本実施例では、このような構成の光学素子を作製するにあたって、上記のアライメント接着装置80を用いた接着方法により上基板10と下基板20を接着して作製するので、上基板の反りを防止でき、アライメント精度及び、接着層厚みの制御性、接着層厚みの均一性、接着後の上下基板の総厚みの制御性、平行度品質や接着層厚みの均一性が向上し、高品質で安定した接着を行うことができる。また、本実施例では図11に示すように、ガス噴出し装置をリング状とし、さらにその外側に導電性プラスチックシート85を形成して、窒素ガス雰囲気空間を限定したことで、窒素濃度を高めることが可能となり、基板周辺に食み出した接着剤のベトツキが発生することなく接着することができた。
また、本実施例では、ガス噴出し装置に断面形状が円形のSUSパイプ82を用いたが、形状はこれに限定されるものではなく、断面が三角形、四角形等の多角形であっても良く、噴出し口83の径は本実施例の直径φ0.3mmに限定するものではなく、直径がφ0.1mm〜φ2mmがより望ましく、製作コストを考慮するとφ0.1mm〜φ0.3mmが好適である。このガス噴出し口83の数は多いのが望ましいが、同様に製作コストを考慮すると100個以内が望ましい。
[実施例6]
次に本発明の第6の実施例を図12を参照して説明する。
図12は本発明の第6の実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図であり、光記録媒体としてCD(コンパクトディスク)系の光ディスク(CD,CD−R,CD−RW等)を用いる光ピックアップ装置の構成例である。
CD用の光ピックアップ装置ではレーザーダイオード91から出射された波長780nmの光は、偏光分離素子92、コリメータレンズ93、対物レンズ94を通ってCD系の光ディスク95を照射し、CD系の光ディスク95の記録ピットからの反射光は対物レンズ94を通って偏光分離素子92で回折されフォトダイオード96に導かれ、フォーカス検出、トラック検出、信号検出が行われる。
尚、本実施例の光ピックアップ装置では、偏光分離素子92として、実施例1〜5のいずれかの装置及び方法で作製した、図6(b)に示すような構成の偏光分離素子52を用いている。
本実施例の光ピックアップ装置を用い、CD−RWに信号を記録し、その後、同じ光ピックアップ装置で信号の再生を行ったところ、従来のプリズムを接着したビームスプリッタと1/4波長板(λ/4板)を組み合わせたCD用光ピックアップ装置と同等の再生信号出力を得ることができ、本実施例の光ピックアップ装置が従来の光ピックアップ装置と同等の記録/再生特性を持つことが確認できた。
また、本実施例の光ピックアップ装置では、偏光分離素子92が、従来のプリズムを接着したビームスプリッタよりも小さくなっており、かつ偏光分離素子の上基板10に格子13を形成してλ/4板の機能も組み込んでいるため、従来の光ピックアップ装置と比較して小型化が実現できた。
[実施例7]
次に本発明の第7の実施例を図13を参照して説明する。
図13は本発明の第7の実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図であり、光記録媒体としてDVD(デジタルバーサタイルディスク)系の光ディスク(DVD,DVD−R,DVD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM等)を用いる光ピックアップ装置の構成例である。
DVD用の光ピックアップ装置ではレーザーダイオード91から出射された波長680nmの光は偏光分離素子92とコリメータレンズ93、λ/4板97、対物レンズ94を通った後、DVD系の光ディスク98を照射し、DVD系の光ディスク98の記録ピットからの反射光はλ/4板97で直線偏光になった後、偏光分離素子92で回折してフォトダイオード96に導かれ、フォーカス検出、トラック検出、信号検出が行われる。
尚、本実施例の光ピックアップ装置では、偏光分離素子92として、実施例1〜5のいずれかの装置及び方法で作製した、図6(b)に示すような構成の偏光分離素子52を用いている。
本実施例の光ピックアップ装置を用い、DVD−ROMから情報信号の再生を行ったところ、従来のプリズムを接着したビームスプリッタとλ/4板を組み合わせたDVD用光ピックアップ装置と同等の信号出力を得ることができ、本実施例の光ピックアップ装置が従来の光ピックアップと同等の再生特性を持つことが確認できた。
また、本実施例の光ピックアップ装置では、偏光分離素子92が、従来のプリズムを接着したビームスプリッタよりも小さくなっているため、従来の光ピックアップ装置よりも小型になっている。
以上説明したように、本発明のアライメント接着方法及び装置は、基板を接着剤で貼り合わせた構造を有する光学素子、特に基板上あるいは基板間に回折格子またはホログラムを有し、偏光分離機能を有する光学素子(偏光分離素子)の作製に好適に利用することができる。そして本発明に係る光学素子(偏光分離素子)は、光ピックアップ装置に好適に利用することができ、光ピックアップ装置の小型化を図ることができる。そして本発明に係る光ピックアップ装置は、CD系の光ディスクドライブ装置や、DVD系の光ディスクドライブ装置等に搭載される光ピックアップとして好適に利用することができる。
光学素子を構成する上基板と下基板の構成説明図である。 本発明の第1の実施例を示すアライメント接着装置の構成説明図である。 図2に示す構成のアライメント接着装置による接着工程の説明図である。 図2に示す構成のアライメント接着装置による接着工程の説明図である。 図2に示す構成のアライメント接着装置による接着工程の説明図である。 接着された上下基板から光学素子を切り出す工程と、切り出された光学素子の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。 本発明の第3の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。 本発明の第3の実施例の別の構成例を示すアライメント接着装置の概略要部断面図である。 本発明の第4の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。 本発明の第5の実施例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。 本発明の第6の実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図である。 本発明の第7の実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図である。 従来技術の一例を示すアライメント接着装置の概略断面図である。
符号の説明
10:上基板
11:光学ガラス基板
12:アライメントマーク
13:格子
20:下基板
21:光学ガラス基板
22:接着剤
23:有機複屈折膜
24:アライメントマーク
25:回折格子
30,70,80,80’:アライメント接着装置
31:光照射装置
32:アライメント検出光学系
33:石英ガラスマスクホルダ
34:真空排気口
35:上基板吸着溝
36:ガス導入口
37:ガス噴出し口
38:基板チャック
39:X,Y,θ方向の移動装置
40:ベース
41:基板チャック上下移動機構
42:真空排気口
43:下基板吸着溝
44:アルミナ円柱
45:接着剤
46:ガス吸入口
47,48:Siゴムシール
50:接着した上下基板
51:ダイシングソー
52:光学素子
60:ガス閉じ込め装置
91:レーザーダイオード
92:偏光分離素子
93:コリメータレンズ
94:対物レンズ
95:CD系光ディスク(光記録媒体)
96:フォトダイオード
97:λ/4板
98:DVD系光ディスク(光記録媒体)

Claims (16)

  1. アライメントを検出する手段と、基板を固定する基板チャックと、該基板チャックをX,Y,Z,θの各方向に移動可能な移動手段と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダと、光を照射する光照射部とを備えた装置を用い、前記基板チャック上に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする工程と、前記マスクホルダ部に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする工程と、上下の基板のアライメントマークを位置合せする工程と、接着剤を塗布する工程と、接着する周辺にガスを導入し接着剤周辺の雰囲気をガスで覆う工程と、前記接着剤の厚みが所定の値となるように上下の基板の間隔を狭める工程と、光を照射して接着剤を硬化し接着する工程とを有することを特徴とするアライメント接着方法。
  2. 請求項1記載のアライメント接着方法において、
    前記導入ガスは不活性ガスであることを特徴とするアライメント接着方法。
  3. 請求項2記載のアライメント接着方法において、
    前記不活性ガスは窒素ガスもしくはアルゴンガスであることを特徴とするアライメント接着方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記不活性ガス導入工程と光を照射する工程とが連動していることを特徴とするアライメント接着方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記不活性ガスはマスクホルダと基板チャック間に導入してなることを特徴とするアライメント接着方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記不活性ガスは装置全体を覆うように導入してなることを特徴とするアライメント接着方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記接着剤が光硬化型のアクリル樹脂系もしくはエポキシ樹脂系の材料であることを特徴とするアライメント接着方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記不活性ガスはマスクホルダから噴き出すことを特徴とするアライメント接着方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記マスクホルダは、基板の外側周辺に微細孔を加工したガス噴出し口を有することを特徴とするアライメント接着方法。
  10. 請求項9に記載のアライメント接着方法において、
    前記マスクホルダのガス噴出し口の外側に可撓性のシートを設けた構造とすることを特徴とするアライメント接着方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一つに記載のアライメント接着方法において、
    前記基板チャックにガス吸入口を設けたことを特徴とするアライメント接着方法。
  12. アライメントを検出する手段と、基板を固定する基板チャックと、該基板チャックをX,Y,Z,θの各方向に移動可能な移動手段と、光学的に透明な平面部材からなるマスクホルダと、光を照射する光照射部とを備え、前記基板チャック上に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた下基板をセットする手段と、前記マスクホルダ部に、エッチングにより形成される凹凸を有するアライメントマークを備えた上基板をセットする手段と、上下の基板のアライメントマークを位置合せする手段と、接着剤を塗布する手段と、接着する周辺にガスを導入し接着剤周辺の雰囲気をガスで覆う手段と、前記接着剤の厚みが所定の値となるように上下の基板の間隔を狭める手段と、光を照射して接着剤を硬化し接着する手段とを具備し、請求項1〜11のいずれか一つに記載のアライメント接着方法を用いたことを特徴とするアライメント接着装置。
  13. 基板を接着剤で貼り合わせた構造を有する光学素子において、
    請求項1〜11のいずれか一つに記載のアライメント接着方法を用いて作製したことを特徴とする光学素子。
  14. 基板を接着剤で貼り合わせた構造を有する光学素子において、
    請求項12記載のアライメント接着装置により作製したことを特徴とする光学素子。
  15. 請求項13または14記載の光学素子において、
    基板上あるいは基板間に回折格子またはホログラムを有し、偏光分離機能を有することを特徴とする光学素子。
  16. 光記録媒体に対して情報の記録または再生または消去を行う光ピックアップ装置において、
    請求項15記載の光学素子を用いたことを特徴とする光ピックアップ装置。
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